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第八次NaNじぇい聖杯戦争、開幕
436
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2021/03/06(土) 22:45:29 ID:nGDK8l.A
グラン「そんなことはない!」
ハットリ「チッ……!」
片膝をついていたランサーが駆けた。怒りに火がついたのだろうか、重い体をしてなお槍さばきに陰りはなく、間合いの差はアサシンに一方的な防戦を強いていた。
ハットリ「ノォオオウ!!」
執拗な連撃がアサシンの足の自由を奪う。そして両腕を使った守りの構えも強引に突き上げると、無防備になった腹部に石突きが叩き込まれた。
ハットリ「ガ……ああッ!この程度で歴史の重みを越えられたと思うな!」
それでもアサシンは止まらなかった。スタンガンをナイフのように持ち、攻め手を緩めることはない。
今度はランサーが守りに入る番だ。なんとか攻撃に転じようとするが、アサシンの気迫がそれを許さない。
グラン(歴史……起源……だったら!)
防御しながらもランサーが逆転の目を考える。相手が「文化」をコピーする宝具を持つのなら、それを超える切り札を使うしかあるまい。
グラン「『闇の炎の子(プロトバハムート)』よ!」
その瞬間、空気が変わった。
アサシンが本能的な危機を察知して飛び退く。血戦場にいる全員の視線の先──ランサーの手の中には、なにか結晶のようなものが握られていた。
グラン『始原の竜 闇の炎の子』
ベルリ「……!」
本来隣に立つべき人を脳裏に浮かべながら詠唱する。
ベルリは急激に魔力を吸われていくのを実感した。なにをするのかはわからない、しかし不安はない。ランサーとの間に育んだ絆が彼を信じろと言ってくれる。
グラン『汝の名は バハムート!』
空が割れ、壁の内側に巨大ななにかが舞い降りてくる。竜によく似た黒銀の翼もつそれは、戒められてなお明らかにそこにいてはならないレベルのパワーを発していた。
プロトバハムート『■■■■■■■■■■■ーーー!』
束縛の内側からでさえ、咆哮は大地を揺るがせた。
ハットリ「それは……ヤンガリー!」
ベルリ「えっ」
カーリー「えっ」
ハットリ「貴様、韓国が世界に誇るヤンガリーの起源を捏造して、怪獣宗主国の地位を奪う気だな!『起源啓蒙(コリエイト・エア)』!」
またもや地面から壁画が生え、ランサーの肉体から重圧が抜ける。それと同時にもう一度空が割れ、現れたのはバハムートに似た生物だった。
??『オイラァ!!!!』
ランサー:軽度負傷、ナイト、プロトバハムート(重圧)
アサシン:中度負傷、プロトバハムート(偽)
闇の炎の子(プロトバハムート)
?、対軍宝具
レンジ:1〜50
最大捕捉:600人
短時間のみ星晶獣の召喚を可能にする召喚石“プロトバハムート”。
創世の神の片割れ、黒銀の翼を持つ星晶獣プロトバハムートを召喚する宝具。
最上級の竜種だが狭義の竜とは分類が異なる上、正規の召喚法から離れているため能力値と召喚可能ターン数が劣化している。
ランサーの宝具として拘束状態で召喚されたプロトバハムートは、存在するだけで味方全員のあらゆる攻撃に15%のボーナスを付与する。
拘束具を引きちぎった上で魔力をエネルギーとして投射するブレス攻撃「大いなる破局(カタストロフィ)」を行うが、制御不能状態に陥る。
ヤンガリー、ヨンガリ(용가리)は韓国の映画『ヤンガリー』シリーズに登場する架空の怪獣。ヤンガリーとは、朝鮮語の龍と怪獣を合わせた言葉である。1967年に日本の特撮映画『ゴジラ』や『ガメラ』を強く意識して製作され、1999年に韓国・アメリカ合作でリメイクされた。なお、韓国ではあまり知名度は高くなく、DVDを購入できるのはアメリカと日本に限られている。
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