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じゃあ聞くけど逆にガルパンの誰にだったら力負けしたいんだよ

185名前なんか必要ねぇんだよ!:2020/03/29(日) 20:58:28 ID:IJplYcgg
月曜日。また大洗の一週間が始まった。
出勤した男は何事も無かったかのように振る舞い、授業もいつも通りこなした。戦車道の6人も何事も無かったかのように平然としている。
ただ、心なしか紗希と目線が合ったときに小さく微笑むようになった気がした。男の態度も以前にも増して明るく取っつきやすくなったと評判である。
放課後、男は生徒会室へ行った。全てを話すつもりは無いが、あの生徒会長にだけはとりあえず紗希に目当ての本を読ませたことと勉強会で親睦を深めたことを報告しておかねばなるまい。

杏「…で、ぶっちゃけ丸山ちゃんとはステディな関係になれたわけですか?」

予想外の言葉に茶を噴き出す。カマを掛けられているのか?幸いにも桃と柚子は別件で外出しているため、杏にさえ気取られなければ大丈夫のはず。

杏「いやあ何も隠さなくていいですよ。丸山ちゃんが先生に好意を抱いているのはすぐ分かったし、お二人ともお似合いだと思いましたし」

ケラケラと笑う杏とは対照的に、男は生きた心地がまるでしなかった。下手にウソをついて誤魔化しても厄介になるだけだ。それならばいっそのこと認めてしまおうか。
と、杏は急に神妙な顔つきになった。

杏「…いや、ほんとに丸山ちゃんの恋愛が成就したかどうかは個人的にも気になってるんですよ。前も言いましたが、彼女たちはこれからの大洗の戦車道を担っていくんです。
  何となくわかると思いますが、丸山ちゃんは1年生チームの中でも動じない子です。だからあの子たちは最終的には丸山ちゃんを頼りにすることもある。勿論澤ちゃんも頼りになってますけどね。
  そんな丸山ちゃんに心の支え、精神的な支柱ができたとなれば、大洗の戦車道の土台固めが一歩進んだってことにもなるんです。それが全てじゃありませんが」

さすが大洗の生徒会長と言ったところか。読んでいる。これは敵わないと思った男は、とりあえず紗希と恋人になったことだけ認めた。

杏「そーですか!とりあえずよかったよかった。まあその後ひょっとしたらナニかあったかもしれませんが、まあそれは聞かないことにしときましょう」

男は内心の動揺を極力隠しながら話を終え、仕事を済ませて職員室を出た。もう午後6時である。
校門をくぐった直後、男の袖を引っ張った者がいた。

紗希「…先生」

紗希は男の驚きにも反応することなく腕を絡ませた。帰路を共にしようという意思表示であることは男にもすぐわかったが、こんな状態を周囲に見られたらと思うと気が気ではなかった。

紗希「…」

ベッドに押し倒されたときのように、その繊細さからは考えられないほどの強い力で腕を絡められている。
観念した男は紗希と微笑み合い、二人の将来を胸に描きながら家への道中を静かに楽しんだ。


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