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『両儀式』(セイバー)「魔力供給?」
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:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/09/02(月) 00:04:06 ID:uoKfB3Uo
しゅるり、と背後で衣擦れの音がする。鼓動が速くなっていくのが聞こえる。
もう後戻りはできない。急すぎる展開だが、もう覚悟を決めるしかない。俺は背後で衣擦れの音を聞きながら、必死で高鳴る胸を抑えつける…つけようとする。
そうだ、俺も服を脱ぐべきか。何しろ経験がないのだからよく分からない。
微かに震える手でシャツのボタンに手を伸ばした時、背後からぬるりと伸びてきた両儀式の手が俺の肩に触れた。
「立香…」
『両儀式』の艶やかな声がすぐ真後ろで聞こえる。音源はかなり近い。 近いはずなのに、吐息も気配も感じられない。
「こっちを…」
声に導かれるままにぎこちなく振り返ると、そこには着物を脱ぎ捨てた『両儀式』がいた。月明かりに照らされていた青白い顔とは違い、彼女のきめ細やかな肌は今は桜色に染まっている。
「…綺麗だ…」
つい先刻と同じ言葉が零れ落ちる。確かに綺麗だ。綺麗なのに。
「ほら…触って」
『両儀式』が俺の手を取り、ゆっくりとそれを自らの胸へと手繰り寄せる。 柔らかな双丘。女性の象徴。健全な男子としては、こうして触れられるのは喜ばしいことなのだろう。
けれど…彼女の胸は暖かさも、それどころか心音すらない。
「姉さん…あなたは…あなたは一体…」
「大丈夫…怖がらないで」
彼女がそのまま俺に歩を進めてくる。こうして間近に見て、今まで感じていた違和感の正体がわかった。
彼女の後ろの襖がわずかに透過している。 透けているのだ。微かではあるが、胸の上に置かれた俺の手と比べればその違いは明瞭だ。
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