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【SS】劇場版名探偵コナン「零人目の配信者(ユーチューバー)」
1
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/08/24(土) 21:40:11 ID:YugBbSnc
【予告映像】
ベルモット「この男は大物YouTuberにしてコードネーム『サッポロ極ZERO』。
通称『ゼロ』と呼ばれる男…」
コナン「米花ホテルで開催された大人気ユーチューバーたちの公開生放送パーティーイベントで起こった連続殺人事件。
公開配信中に子供に人気のNo.1ユーチューバーが殺害され、血の惨劇が幕を開ける…!」
炎上系プロレスラーユーチューバー「シャ、シャムだ…syamuさんがよみがえって殺したんだあぁあぁ!!!!!」
コナン「世界に生配信された殺人映像には、サングラスをかけた伝説の大物ユーチューバーが写り込んでいた…!」
452
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/11/24(日) 14:41:46 ID:.ay/lFyo
予定が狂ったらむしろ逆に創作に活かす創作者の鑑
453
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/11/24(日) 19:02:16 ID:A3UYJXUM
乙シャス!
454
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/11/24(日) 21:07:09 ID:yjgVMYnU
この時期は京都取りにくいでしょうね
455
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/11/24(日) 23:33:16 ID:KuAcF5l.
毎回良いところで終わるのでそわそわする
続き楽しみにしてます
456
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/01(日) 13:53:41 ID:ReDjp0Bw
ガチャ、バーン!(CM明けの扉が開く音)
457
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/01(日) 13:54:45 ID:ReDjp0Bw
(はしごを降りる二人)
服部「なんや狭くて暗いとこやな…」(スマホで下を照らしながらコナンより先に降りている)
コナン「……。」
服部「…なんやここ?」
(2メートルほどのはしごを降りると、6畳ほどの暗い部屋に出る)
コナン「小さい机が一つと…あとやたらと本棚が置かれてるな…」
服部「ま、とりあえず気ぃつけて調べてみよか」
458
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/01(日) 13:55:32 ID:ReDjp0Bw
(暗いのでスマホで照らしながら本棚を調べるコナン)
コナン「(ここに置かれてる本…薬学系の本がやたら多いな…)」
コナン「(それに発行が30年以上前の古い本ばかりだ…かなり変色が進んでる)」
コナン「(ここも本棚の上の部分はホコリが溜まってるのに棚の中はホコリがあまり溜まっていない…)」
コナン「(ここも誰かが調べて元に戻したってのか…?)」
コナン「(妙なのは本棚のところどころにごっそりと抜かれた痕跡があること…)」
コナン「(ここに侵入した誰かにとってどうしても欲しい物がここにあったか…)」
コナン「(それとも…都合の悪いものがここにあってそれを回収したか…)」
459
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/01(日) 13:56:00 ID:ReDjp0Bw
服部「なんや暗くて見づらいなぁ…」(机の引き出しを漁る服部)
服部「(この引き出しの中…何もあらへんか…)」
服部「(しかし暗くて見辛いわ…)」
服部「(ん…?)」
(引き出しの奥をスマホで照らす服部)
服部「(引き出しの奥…何や書いてある?)」
服部「工藤!なんや引き出しの中に何か書いてあるで!」
コナン「何だって?」
460
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/01(日) 13:57:43 ID:ReDjp0Bw
服部「ほら、ここや。この奥の方や。A…P…?」
コナン「ペンで書いてあるな…。A…P…T…X…512…810…4T…」
コナン「APTX5128104T…」
コナン「APTX…アポトキシン!?」
コナン「(APTX4869はオレがあの黒ずくめの男たちに飲まされた薬…)」
コナン「(それとよく似た『APTX5128104T』…あの薬となにか関係が…?)」
461
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/01(日) 13:58:50 ID:ReDjp0Bw
【syamuの実家から少し離れた道路】
コナン「(結局その後も隠し部屋を探したが、あの文字以外に特に手がかりは見つからなかったな…)」
服部「おう工藤、宿取れたで!相部屋でええやろ?」(スマホを片手に笑顔の服部)
コナン「ああ…」
服部「船宿らしいからメシもきっと美味いはずやで!楽しみやな!」
コナン「ああ…」
服部「…おい!」
コナン「いたた!何すんだよ!」(服部に頬を引っ張られる)
服部「ったく、まーた考え事か?少しは旅を楽しんどけ!」
コナン「ったく、しゃーねーだろ?オレが元に戻る手がかりに繋がるかもしれねーんだから」
服部「まあなぁ。お前が飲まされた薬ゆーのと似た単語があの家に残されてたんやからな」
コナン「(他の場所で見つけたなら偶然記された落書きかもしれねーが…)」
コナン「(syamuが黒の組織と関係がある可能性があると分かった以上、これは絶対に偶然じゃねえ…)」
コナン「(くそっ、syamuの手がかりを追うどころかますますわからねえことが増えちまった…)」
462
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/01(日) 13:59:58 ID:ReDjp0Bw
服部「で工藤、これからどうするんや?」
コナン「とりあえず今日は宿で泊まって、明日の朝またあのモグラハウスを探して周辺に聞き込みをするしかねーな。
それで明日の昼前にはこの島を出ねーと休みが終わる前に東京に帰れねえ…」
服部「どうせならもっと泊まってたらどうや?もっと遊んでいこうや!
この島出たらゆっくり大阪観光なんてどや?
紅葉もええ時期や、京都辺りまで足伸ばしてもええな!」
コナン「バーロ、学校があるんだよ。お前だって学校があるだろうが…」
服部「ああ、すっかり忘れとった!課題もあるんやったわ!」
コナン「(明日中になにか掴んで帰らねーと…)」
463
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/01(日) 14:01:19 ID:ReDjp0Bw
【能美島の旅館の和室】
服部「ZZZ…やめろや和葉ぁ…」
(浴衣で気持ちよさそうに布団で眠っている服部)
コナン「ハハ…」
コナン「(飯食って風呂入ったらもう寝ちまいやがったコイツ…気楽でいいな…)」
服部「ZZZ…」
コナン「(まあ、メシも美味かったし風呂も気持ちよかったし…)」
コナン「(何より、こんなとこまで付き合ってもらってる…)」
服部「ZZZ…工藤ぉ…推理勝負やぁ…」
コナン「(こいつには本当、今回世話になりっぱなしだな)」フッ
コナン「(…そうだ、こうしちゃいられねえ。あのAPTXなんとかって言葉について灰原に聞いてみるか…)」
464
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/01(日) 14:02:06 ID:ReDjp0Bw
ポチポチポチ(スマホを弄るコナン)
スマホからの灰原の声「もしもし」
コナン「ああ、灰原か。悪いなこんな時間に」
スマホからの灰原の声「何の用なの工藤くん?今ビッグ大阪の試合見てるんだけど。
比護さんが今日も活躍してて…切るわよ」
コナン「悪い悪い、ちょっと聞きたいことがあってさ」
スマホからの灰原の声「はぁ。早く済ませなさいよね」
コナン「ああ。なあ灰原…」
スマホからの灰原の声「何よ?」
コナン「お前、『APTX5128104T』って知ってるか?」
スマホからの灰原の声「っ!!?」
465
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/01(日) 14:02:50 ID:ReDjp0Bw
スマホからの灰原の声「…工藤くん。どこでその言葉を聞いたの?」
コナン「syamuの実家の引き出しの中にあったんだ、『APTX5128104T』って書き残しがな」
スマホからの灰原の声「ってことは、syamu_gameは組織と関係があるというの?」
コナン「はっきりとはしてねーが、その可能性もあるな」
スマホからの灰原の声「…はぁ。まさかあのsyamuが、ね…」
コナン「で、どうなんだ?その512…なんとかって言うのは知ってる薬なのか?
オレやお前が飲んだアポトキシンと関係があるのか?」
スマホからの灰原の声「知ってるといえば知ってるし、関係がないわけでもないわ」
コナン「じゃあ教えてくれ!」
スマホからの灰原の声「…そうね。私としては同僚の科学者たちから噂を聞いた程度で本当のことかどうかはわからない。
それでも良いなら教えてあげるわ」
コナン「ああ、頼む」
466
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/01(日) 14:04:47 ID:ReDjp0Bw
スマホからの灰原の声「『出来損ないの配信者』…」
コナン「え?」
スマホからの灰原の声「あの薬…APTX5128104Tの別名よ。
APTX4869が『出来損ないの名探偵』と呼ばれていたように、
あの薬も開発中に組織ではたまにそう呼ばれていたそうよ…」
コナン「ってことは、それも組織で作ってた薬だってのか?」
スマホからの灰原の声「そうよ。数十年前、組織はある目的のために薬を作り始めた。
それは一種類ではなく、いろいろな種類の薬の研究が同時に進められたの。
その中に私やあなたが飲んだAPTX4869もある。
他にもAPTX114514、APTX8101919なんてのもあったわね。
…そして、その中の一種がAPTX5128104T」
コナン「あの薬と一緒に開発されていた薬ってことか…」
467
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/01(日) 14:05:33 ID:ReDjp0Bw
スマホからの灰原の声「2つの薬は組成も効果も似ていた。ただ一点を除いてはね」
コナン「ただ一点?」
スマホからの灰原の声「細胞の自死、即ちアポトーシスを誘導するのは同じ。
ただ、4869は全身に直接作用するのに対し、5128104Tはまず『脳』に作用する」
コナン「脳に?」
スマホからの灰原の声「最初に脳に強く作用することで中枢神経等の神経系統に働きかけ、
その後全身に作用させる…。
これによって脳内物質の分泌を促進させ、薬の効能を大きく増幅させることができるのよ。
薬の効果や研究成果としては4869を大きく上回っていたとも一部の科学者の間では言われていたらしいわ。
私が生まれる前のことだから他の科学者から聞いた話だけどね」
コナン「それだけの効果があるんなら4869の代わりになってるんじゃねーのか?」
スマホからの灰原の声「ええ、そのはずだったそうよ。2人の科学者がある事件を引き起こすまではね」
コナン「ある事件…?」
468
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/01(日) 14:06:36 ID:ReDjp0Bw
スマホからの灰原の声「APTX5128104T開発の責任者だった2人の優秀な科学者夫婦。
組織でも指折りの科学者でもあったその2人だけど、数十年前に研究所を爆破して自ら命を絶った。
すべての薬物データや実験結果、サンプルや被験者のデータを道連れにね。
組織に残されたデータも全部めちゃくちゃに改ざんされていた…
それ以来、研究が続けられなくなったAPTX5128104Tの開発は永久にストップ。
それがその事件よ。
以来、組織はAPTX4869の開発の方に力を入れていったと聞いているわ」
コナン「その二人は何で自殺を?」
スマホからの灰原の声「さてね。その二人はその辺の子供でも被験者にしていたって噂もあったそうだし、
子供を実験材料にしてたからある日突然罪の意識でも湧いたんじゃない?
それに5128104Tにはいろいろな副作用があったみたいだから」
コナン「副作用?」
スマホからの灰原の声「脳に作用する薬だから実験に参加した科学者の中には脳をやられて奇行に走り始めるような人もいたらしいわ。
だから薬に頭をやられて自殺を図った、なんて噂もあるわね」
コナン「なるほどな…」
スマホからの灰原の声「その2人の科学者の裏切りとも言える事件をきっかけに、
その薬は組織の中でこう文字って揶揄されていたそうよ。
『出来損ないの背信者(ユダ)』とね…」
コナン「『配信者』から組織の『背信者』になったってわけか…」
469
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/01(日) 14:07:43 ID:ReDjp0Bw
スマホからの灰原の声「…ところで工藤くん。大丈夫なの?
あなたまた危ないことをしようとしてるんじゃないの?」
コナン「い、いや、大丈夫だ…ハハ…」
コナン「(灰原にはsyamuがオレの正体を知っていた、とは言ってねーが…言わない方が良いかもな…)」
スマホからの灰原の声「しかしショックね。あのsyamuが組織の一員かもしれないだなんて…
組織の人間から感じる匂いを感じることもできずにsyamuの動画を面白いと思ってたなんてね。
あのオリジナルメニュー動画、良く眠れるから嫌いじゃなかったのよ」
コナン「(まあ仕方ねーとは思うけどな…30超えて貝塚からほとんど出てないようなアレが組織の一員だなんて誰も思わねーよ…)」
スマホからの灰原の声「そろそろ切るわね、くれぐれも気をつけなさいよ」
コナン「ああ、ありがとな」
470
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/01(日) 14:08:14 ID:ReDjp0Bw
スマホからの灰原の声「ああ、そうそう…」
コナン「?」
スマホからの灰原の声「『ジントニック』と『カシスオレンジ』…」
コナン「え?」
スマホからの灰原の声「そのラボを爆破して死んだ2人の科学者のコードネームよ…」
コナン「ジントニックに…カシスオレンジ…」
スマホからの灰原の声「ま、その2人とももう数十年前に死んでるしこの話自体だって又聞きの昔話。
どこまで本当かわからないし、もはや私に確かめる術すらない。
さっきの話は話半分に聞いといていいわよ。
じゃ、切るわね。おやすみ」
コナン「ああ、おやすみ」ピッ
コナン「(数十年前に死んだ科学者夫婦の『ジントニック』と『カシスオレンジ』か…)」
471
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/01(日) 14:10:24 ID:ReDjp0Bw
(電気を消して布団に横になるコナン)
コナン「(しかし何故syamuの家にそんな昔の薬の名前が…?)」
コナン「(それにあの隠し部屋…あれは一体何なんだ?)」
コナン「(それ以外にもわからねーことは山ほどある…)」
コナン「(2、3ヶ月の間空き家になっているsyamuの実家…あそこで何があったか…)」
コナン「(まだわからないsyamuの家族の行方も気になる…)」
コナン「(そして誰かが家の中を探してわざわざ綺麗に元に戻したような痕跡…)」
コナン「(スブターさんたちあの事件の犯人3人もこの島を訪れていたってのも気になる…)」
コナン「(そして、肝心のsyamu本人の行方…)」
コナン「(能美島まで来たってのにわからないことが更に増えただけだ…)」
コナン「(…だが…ひとつだけ手がかりを見つけた)」
コナン「(APTX5128104T…。APTX4869と共に組織が開発していた薬…)」
コナン「(もしかしたら…)」
コナン「(オレが元の体に…工藤新一に戻る手がかりが掴めるかもしれねぇ…!)」
472
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/01(日) 14:10:57 ID:ReDjp0Bw
ギィーーバタン!(CM前の扉が閉まる音)
473
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/01(日) 14:12:08 ID:ReDjp0Bw
ちょっと短めですが関西2日目が終わったのでここまでです
また1〜2週間くらいお待ち下さい
次で関西編が終わる予定です
思いつきで話を広げ始めましたがちゃんと終わるか心配ですね…
474
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/01(日) 16:23:19 ID:Hz2cjOMM
APTXコイニハッテンシテ…は草
475
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/03(火) 16:58:35 ID:ff7kCBUI
syamuさんはこの薬で脳をやられたんですかね…
476
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/03(火) 17:36:10 ID:f6FIsO/M
APTXコイニハッテンシテ好き
477
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 15:26:59 ID:NiE/aJec
ガチャ、バーン!(CM明けの扉が開く音)
478
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 15:28:21 ID:NiE/aJec
【関西三日目の朝・syamuの家周辺の道】
服部「ふわぁぁぁ…こんな朝早くから探さへんでもええやろ…まだ8時やで?
朝メシくらいゆっくり食わしてほしいわ」
コナン「仕方ねーだろ?今日で三連休最終日。今日中に東京に戻るにはここを12時には出てーからな」
服部「東京に帰るならそのくらいに新幹線乗らんと帰られへんからなぁ。
しっかし、せっかくの三連休やってのにsyamuの聖地巡りするとは思わんかったなぁ」
コナン「(今日絶対に掴んでやる…黒の組織…そしてsyamuの謎を…!)」
479
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 15:28:51 ID:NiE/aJec
【syamuの家前】
(警察官や捜査員が集まっているsyamu宅)
コナン「警察…」
服部「家宅捜索、やな。おそらくアイツの家族の失踪絡みでの捜索やろ。
やっと警察も動いたんやろな」
コナン「…家宅捜索か…やべーな。
おそらく1日中やってるだろうし、もうあの家は調べられねえ…」
服部「しゃーない、昨日調べられただけ儲けもん思っとこうや。
後はアイツの家は諦めてギリギリまで周辺の聞き込みでもしとこか」
コナン「ああ、そうするか…」
480
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 15:30:00 ID:NiE/aJec
【syamuの家周辺】
近所の主婦A「浜崎さんの家?ああ、最近は親戚の家に一時的に移り住んでたって聞いてたけど、
まさか行方不明だなんて思わなかったわね…」
コナン「移り住んでた?」
近所の主婦B「ええ、そうなのよボウヤ。ご主人の焼肉さんの定年で戻ってきたんだけど、
それ以来あの家の周りを不審者がウロウロしてることが多くてね。
物騒だから一時的にどこかに移りたいってカスゴリさんがよく言ってたのよ」
コナン「(不審者たち…syamuの家に凸しようとしてた俺オナ民だろうな…)」
近所の主婦A「それに4ヶ月前に空き巣が入ったって言う話でね?」
コナン「(実家に凸者が侵入してsyamuのiPadを盗んだって事件…。
確かあれでsyamuは動画撮影ができなくなり、実家にも迷惑がかかるってことで
アレをきっかけにsyamuは引退を決めたって噂だが…)」
481
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 15:30:44 ID:NiE/aJec
近所の主婦C「怖いわよねぇ。その前後にもたまにあの家の周りを知らない人がウロウロしてたり、
この辺のナンバーじゃない黒い車が来たりしてて…」
コナン「(黒い車…?)」
コナン「ねえ、その人達って家に忍び込んでたりしてたの?」
近所の主婦A「怪しい人たちは家の周りをウロウロしてただけだと思うわ。
でも確か一回清掃業者みたいな人たちが家の中に入っていったわね」
コナン「(清掃業者?)」
コナン「あのお家のおじさんとかおばさんとか、syamuさんって最近見かけた?」
近所の主婦B「ここ2〜3ヶ月位は見てないわね。
変な人達がうろついてるから一時的に別の場所に移りたい、
みたいなことはカスゴリさんから聞いたから恐らくどこかに移ってるかと思ってたんだけど…」
近所の主婦C「怖いわねぇ、まさか事件に巻き込まれてるかもしれないだなんて…」
482
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 15:31:22 ID:NiE/aJec
コナン「(…家族は行方不明…)」
コナン「(今が2019年の11月…つまり…)」
1月下旬 syamu、実家を出る(複数の代理人によるsyamu争奪戦開始)
6月中旬 syamu、実家に戻る
7〜8月頃 怪しい車や人物などがsyamu宅周辺をうろつく
7月下旬 凸者によるsyamu実家侵入事件
8月下旬 syamu、引退を宣言
9〜10月頃 家族の消息が途絶える。スブターさんたちが家を訪問
コナン「(もし怪しい人物や車が凸者でないとしたら…)」
コナン「(組織の人間もその中にいた…?)」
コナン「(もしかしたら実家侵入窃盗事件も、syamuの引退も全て組織によって仕組まれたもの…?)」
コナン「(いや、それは考えすぎか…?)」
483
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 15:33:12 ID:NiE/aJec
コナン「ねえ!あの焼肉さんやカスゴリさんがここにいた時のことって覚えてない?
30年くらい前にここから大阪に引っ越したんでしょ?」
近所の主婦A「ええ、確か二十数年前だったかしら?
ご主人のお仕事の都合で大阪に引っ越していってね。
私もそのちょっと前にこの島にお嫁に来たからよく覚えてるわ」
コナン「焼肉さんのお仕事?確か公務員だったんだよね?」
近所の主婦B「ええ、でも昔は二人共どこかの会社に勤めていたらしいわよ。
でも三十年前くらいだったかしら、退職されてカスゴリさんは主婦に、
焼肉さんは公務員になったって聞いてるわね」
コナン「他になにか昔のことで知ってること無い?」
近所の主婦C「昔のことだから覚えてないわね…。
あ、そういえば、3ヶ月前か4ヶ月前くらいだったかしらね。
あの家をお掃除しに来た清掃業者の人たちと世間話をしたんだけど、
その時にボウヤたちみたいに昔のことをちょっと聞かれたわね」
コナン「(清掃業者が…?)」
コナン「(おそらく組織の連中の変装…)」
コナン「(探された後は組織によるものか…?)」
484
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 15:34:07 ID:NiE/aJec
【数時間後・東海道新幹線新大阪駅上りホーム】
(服部だけが降り、コナンがそれを見送る)
コナン「世話になったな、服部」
服部「なあ、本当にええんか?あの姉ちゃんに言うてもう何泊かして探しても…」
コナン「大体の情報は集めた。恐らくもう何泊かしても結果は同じだ。それに…」
服部「syamu本人はおそらくまだ東京にいる、か」
コナン「ああ、30才まで貝塚にこもって生きてきた男だ。
あの生活力の無さから言っても恐らく今だってそこまで動いていないはず…」
服部「出会ったあのビル周辺を中心に聞き込んでいけば発見できる可能性は高いやろな」
コナン「そういうわけだ。あとは俺に任せろ」
485
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 15:34:34 ID:NiE/aJec
服部「せやかて工藤、俺も何か…」
コナン「いや、お前まで巻き込むわけにはいかねーよ」
服部「…工藤…。」
コナン「んな顔すんじゃねーよ。そうだな、じゃあsyamuの家族の行方の捜査に進展があったとか、
syamuの目撃証言があったり何かあったら俺に教えてくれ」
服部「おう、任しとけ!」
プルルルルルルルルルルルルルルル(発車ベルの音)
コナン「あ、言い忘れてた」
服部「ん?」
486
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 15:35:01 ID:NiE/aJec
コナン「ありがとな、服部」
服部「!」
コナン「今回の旅、お前のおかげで楽しかったぜ。また一緒にどっか行くのも悪くねーな」
服部「工藤…。」
服部「…俺も楽しかったわ!次はもーっとおもろいとこ案内したる!楽しみにしとけよ!」
コナン「ああ、また来るぜ!じゃあな!」
服部「おう!」
プシュー(新幹線のドアが閉まる音)
服部「(工藤…絶対に死ぬなよ…!)」
487
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 15:35:58 ID:NiE/aJec
【上り東京行き新幹線の車内】
(車窓を見ながら考え事をするコナン)
コナン「(syamu…syamuの家族…黒の組織…能美島…貝塚…)」
コナン「(そして、APTX5128104T…)
コナン「(もう少し…もう少しで全てが繋がりそうなんだが…)」
コナン「(…ま、詳しいことはあいつを探し出して締め上げて聞けばいいか…)」
コナン「(…今度こそ…蘭や皆を危険に晒すようなことはしねえ…)」
コナン「(しかし…)」
コナン「(syamu…あいつは今どこにいる…?)」
488
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 15:36:01 ID:h2AGnbtE
もう始まってる!
489
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 15:36:58 ID:NiE/aJec
【同日同時刻・喫茶店ポアロ】
梓「安室さーん」
安室「…。」
梓「安室さん…?」
安室「あ、すみません梓さん。どうしました?」
梓「いえ…ちょっと最近の安室さん、ぼーっとしている事が多いなって。お疲れですか?」
安室「ああ、最近ちょっと夜更かし気味で。最近録画した連ドラを見るのにハマっていて…」
梓「ダメですよ、夜はちゃんと寝ないと」
安室「ええ、仕事にはちゃんと影響のない程度にしておきますよ」
安室「…。」
490
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 15:37:39 ID:NiE/aJec
(回想)
バーボン(安室)「へぇ、それはお会いしてみたいですね。その『ゼロ』さんに…」フッ
ベルモット「フフ…その必要はないわ」
バーボン「え?」
ベルモット「読めないあの男のことだもの、近い内にあっちから貴方に接触するかもね」
バーボン「あちらから、ですか…それは楽しみですね」
(回想終わり)
491
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 15:38:33 ID:NiE/aJec
安室「(組織の新入りの幹部『サッポロ極ZERO』か…)」
ガチャッ(ポアロの入り口が空いて誰かが入ってくる)
梓「いらっしゃいませ、何名様で…」
syamu「オイイイイイイイイイイッス!!!どーもー、syamuでーーーーす!!」
梓「きゃああっ!?」
安室「!!」
安室「(この黒服…まさかこの男が『サッポロ極ZERO』…?)」
492
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 15:39:13 ID:NiE/aJec
梓「あ、あの…何名様、ですか…?」
syamu「おほ^〜(勃起)」
梓「ひっ!?」
syamu「俺でオナニーはしたらダメだで」
梓「あ、あの…一名様…でしょうか…?一名様でしたらあちらの…」
syamu「コイニハッテンシテ…素敵なことやないですかぁ。十分ニチィ!パワーを貰えますよぉ〜」
梓「うう…」(怯え顔)
安室「(…。)」
安室「(いや、違う…)」
493
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 15:39:49 ID:NiE/aJec
syamu「私はイケメンではございません。ですが、心はイケメンでございます」
梓「ひぃぃ…」
安室「(このギリ健が組織の幹部『サッポロ極ZERO』だとは考えにくい…)」
安室「(ベルモットが言うには僕以上の切れ者だという話…)」
安室「(それに短期間で幹部まで上り詰めた力量。恐らく頭脳だけでなく全てに長ける人物)」
安室「(きっと僕よりも全てが上回っているような人物に間違いない…!)」
安室「(だがアレは明らかに見た目も頭もギリ健…組織の一員だとしても精々捨て駒レベルの末端)」
安室「(秘密主義の組織に属しているのにあんな黒ずくめの格好で騒ぎ立てて奇行をするなんて絶対にありえない、まして幹部なら尚更だ)」
安室「(…そう、あれは間違いなく『囮』…!!)」
494
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 15:40:34 ID:NiE/aJec
安室「(アレを囮に僕を観察しようとしているのだろう)」
安室「(つまり本物の『サッポロ極ZERO』はあの男以外…この店内にいる誰か…!!)」
(食事をする若い女性の2人組、コーヒーを飲む老人、眠そうにしているサラリマンなど店内にいる数名の客たちを鋭い目で見る安室)
安室「(いや、もしかしたら店外から見ている可能性もある…)」
(店の外の大通りを見る安室)
syamu「あ、いまのでキュンと来たね?なんたって俺自身が神だから」
梓「…うう…ぐすっ…」(怯えて泣きそうな表情)
495
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 15:42:14 ID:NiE/aJec
安室「(しかし、あの『サッポロ極ZERO』…『ゼロ』が何故僕にこっそり接触を…?)」
安室「(!!)」ハッ
安室「(もしかしたら、あのRUMが動いている…?)」
安室「(『ゼロ』は独自の調査で僕を怪しんだ…
あのモグラ顔の男を囮に僕を監視し、
少しでも何か尻尾を出せばRUMの許可を得て消すつもりか…)」
安室「(『ゼロ』は僕が公安であることを薄々勘付いている可能性すらある…)」
安室「(それだけの頭脳を持っていると見てまず間違いない)」
安室「(…これが最も有り得る話だ)」
安室「(流石にあの口肛門の男がベルモットが有能だと評価する『ゼロ』だとは考えられない)」
安室「(となると、僕がすべきことは…)」スッ
496
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 15:42:52 ID:NiE/aJec
安室「どうしました、梓さん?」
梓「あ、あの…安室さん…変なお客様が…」オロオロ
安室「ああ、大丈夫です。僕が対応しますよ。梓さんはキッチンの方お願いします」ニコッ
梓「すみません…」
安室「いらっしゃいませ!一名様でしたらあちらのお席へどうぞ!」ニコニコ
syamu「何で俺が年下の、俺より年下とコラボせなあかんねん」
安室「はは、年下ですみません。さああちらのお席へどうぞ」
syamu「おい!偉そうにYO!席案内してるんじゃねえぞ!
あウォウウォウウォウ!ウォウウォウウォウ!あランラカランラカランランラン、ウォウ!」
安室「ふふ…」
497
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 15:43:51 ID:NiE/aJec
安室「(面白い…)」
安室「(そちらがその気なら、先に尻尾を掴ませてもらいましょう。『サッポロ極ZERO』…)」
安室「(いえ、『ゼロ』さん…僕と同じあだ名を持つ者。勝負と行きましょうか)」
安室「(『零(ゼロ)』と『ZERO(ゼロ)』の対決でね…!)」
498
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 15:45:00 ID:NiE/aJec
関西編が終わってモグラフェイスVSトリプルフェイスの対決が始まるのでここまでです
また1〜2週間くらいお待ち下さい
次辺りから事件が起こって終盤に入っていくと思います
499
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 16:06:47 ID:h2AGnbtE
安室さんの囮syamu評が直球すぎて草
黒幕syamuへの過剰評価と合わせて面白すぎる
500
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 16:58:15 ID:k31YCTEQ
ギリ健じゃねーだろこれ…
501
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 17:04:22 ID:qFBK7F6U
これで深読みじゃなくてマジでゼロと別人だったら草生える
502
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 20:10:01 ID:K2x4j1eI
ファッ!?
503
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/08(日) 21:09:08 ID:JTM2xFdw
もう終わってた!
shameさんの評価ボロクソで草
504
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 14:31:00 ID:6TkC53cA
ガチャ、バーン!(CM明けの扉が開く音)
505
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 14:31:24 ID:6TkC53cA
(テーブル席)
安室「(さて…とりあえずこのモグラフェイスの男を適当にあしらいつつ…)」
syamu「アヤアイアイ!アイアイアイ!」
安室「お客様、こちらメニューです」
syamu「アラヤソラヤッタライタイ!!」
安室「ご注文はいかがなさいますか?」
安室「(…さりげなく周囲を伺い、『サッポロ極ZERO』の正体を掴む…!)」
506
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 14:32:08 ID:6TkC53cA
syamu「ミート、スパゲティ!ハイ!カツカレー!えー、親子丼!」
安室「すみません、ミートスパもカツカレーも親子丼もうちのメニューには…」
安室「!!!?」
(数日前の昼間の回想)
安室「中まで火が通っていたらそれをパンで挟めば、オリジナルメニュー『カツカレーサンド』の完成です!」
(回想終わり)
安室「(それだけじゃない…ミートスパは僕の昨日の昼食…)」
安室「(親子丼は公安の同僚と食べた昨日の夕食だ…)」
安室「(まさか…)」
安室「(『サッポロ極ZERO』は僕の全てを見通している…!?)」
507
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 14:33:03 ID:6TkC53cA
安室「(いや、単にこの男が奇声を発していてそれが全て偶然僕の作った料理や取った食事と一致しただけという可能性もないことはない…)」
安室「…すみません、ミートスパもカツカレーも親子丼もうちのメニューにはないんですよ」
syamu「カレーライス!ハンバーグカレー!カツカレー!えー…チキン南蛮カレー!あー唐揚げカレー!えっミックスピザ!チーズコーンピザ!あーオッケー!」
安室「カレーライスとハンバーグカレーならメニューにありますがそれ以外は…」
安室「!!!??」
安室「(この男が言っているメニュー…)」
安室「(先日打ち合わせと息抜きを兼ねて公安の同僚と行ったカラオケボックスのメニューと完全に一致している…!?)」
安室「(どこから…どこから見られていたんだ!?)」
安室「(やはり…僕の素性がこの店のどこかにいる『サッポロ極ZERO』に完全に見抜かれている…!!)」
508
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 14:33:33 ID:6TkC53cA
安室「ではカレーライスでよろしいでしょうか?」
syamu「ソソソソ…」
安室「では少々お待ち下さい!」
syamu「アジャース!アジャース!」
安室「(このモグラ顔の男はどうでもいい…どうせ組織の末端だ)」
安室「(『サッポロ極ZERO』…一刻も早く見つけなければ…)」
509
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 14:33:59 ID:6TkC53cA
安室「梓さん、カレーライス一人前お願いします!」
梓「はーい!」
安室「…ふぅ」
syamu「オォウイエ イヤイヤ ヒィンウゥッハッ!ヒヒィイェッ!アッハッハッポン!」
安室「(あのモグラ顔の男と接客していた時にさりげなく周囲を観察していたが…)」
安室「(何人かの客がこちらをキョロキョロと伺っていた…)」
安室「(あの中にヤツがいることは間違いない、十中八九…あのモグラ顔の男は囮…!!)」
安室「(組織があんなギリ健を幹部として引き入れるはずがない…)」
510
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 14:34:30 ID:6TkC53cA
syamu「オゥ!イヤァ!オウオウオウイヤ!ウェイ!イヤァ!イェス!」
安室「(…客がこちらを見ていたのはあの男が奇声を発していたから驚いてかもしれないが…)」
安室「(いや、それすらも計算通りのはず…)」
syamu「Do it !Do it !!ヒィェェヘッヘッヘハハッ!ヘシュャャャンハッハッハッハッハッハ!!」
(周囲の客が迷惑そうな顔でsyamuを見ている)
安室「(あの男が奇声を発して暴れていれば、こちらを伺っていても不自然に思われない…)」
安室「(単に奇声を発する珍獣を見ているだけと思われるからだ)」
安室「(確実に…この中に『サッポロ極ZERO』がいる…!!)」
511
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 14:35:03 ID:6TkC53cA
安室「おまたせしました!カレーライスになります!」コトッ
syamu「それでは早速、いただきますゥゥゥゥゥゥ…」
安室「それではごゆっくり!」ニコッ
安室「……。」
syamu「クチャ…ペチャ…ズズッ…」
安室「(もう30を過ぎているだろうに食べるのに汚い音を立てて…食べ方に品性の欠片も感じられない…)」
安室「(躾どころか教育すらまともに受けたかどうか怪しいな…)」
syamu「あのですね、カレーのうまみがミックスされて何ていうんだろ、
ものすごいうまみが生まれてますゥゥゥ…」
syamu「これはねぇ、そやねぇ、お好みで、粉チーズを掛けると、マイルドになって、
美味しいかもしれません。それ、そうはお好みで、ね。粉チーズをかけて下さい」
安室「(…恩義のあるこの店のカレーの味の改善点をこんな男に言われると腹が立つな…)」
安室「(…いや、この男のことなどどうでもいい、早くあの男を…『サッポロ極ZERO』を探さないと…!)」
512
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 14:35:56 ID:6TkC53cA
安室「(『サッポロ極ZERO』の特徴は…僕の全てを見抜き短期間で組織の幹部に収まるほどの天才的頭脳と洞察力を持った人物…)」
安室「(追い詰める手段の老獪さ…となればあの老人か…?)」
(テーブル席でコーヒーを飲む老紳士を見る安室)
安室「(いや、あの眠そうにしている若いサラリーマン…?)」
(テーブル席でうたた寝をするサラリーマンを見る安室)
安室「(…もしくはベルモットのような変装術を使ってあの大学生に化けているのかも…)」
安室「(二人組というのも怪しまれない偽装だと考えられる…)」
(テーブル席で談笑する2人組の女子大学生を見る安室)
安室「(…いや、さっきから店の外で待ち合わせをしているらしい中年の主婦らしい人物…?)」
(店の外に立って腕時計を気にしている中年女性を見る安室)
安室「(どこだ…どこにいるんだ…!?)」
安室「(僕にさえ全く尻尾を掴ませない…一体何者なんだ…!?)」
513
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 14:36:43 ID:6TkC53cA
(15分後)
syamu「はい、というわけで、ごちそうさまでした」
安室「(ダメだ…全くわからない…一体誰が…)」
syamu「点数の方なんですけども、そうですね…百点満点中、90点ですゥゥゥ…。
このカレーなにか足りないな〜と思うんですよ、自分的に。
それが何かと言ったら、やっぱり『お笑い』ですね。
おふざけが足りない」
安室「(公共の面前でふざけた奇行をしておいてよくもまあメニューにおふざけが足りないなどと言えるな…)」
安室「(しかし食べ終わったとなると…もう時間がない…)」
安室「こちらお下げしてよろしいでしょうか?デザートなどはいかがで…」
安室「!!!?」
514
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 14:37:15 ID:6TkC53cA
syamu「今回はまずマーガリン、小岩井のマーガリンをつけて、まずつけて、
マーガリンつけて、まあ小岩井マーガリンっていうかマーガリンをつけて…。
…だからまず食パンの上にマーガリンを塗って、その上に餡子を塗って…。
トーストして、マーガリンを上に塗ってこれを…」
安室「(持ち込んだ食パンとマーガリンと餡で小倉トーストを作り始めた…!?)」
安室「(いや、違う…それだけじゃない…!)」
syamu「えー、アクエリアスゼロを買いました。まあ、アクエリアスは2種類あると思います。普通のアクエリアスとこちらの、アクエリアスゼロがあると、思います。
で、こちら2点目が、三ツ矢、ミルクサイダー、を買いました。
えーーー…ま炭酸のジュースを買おうと思ったんですけども。
最初はCCレモンを買おうと思ったんですけども、こっち飲んだことがないので、
この三ツ矢サイダー…三ツ矢ミルクサイダーを買いました。
ほんでこの2点を使って何のジュース、何のオリジナルジュースを作るかといいますと、
炭酸、スポーツドリンクを作ってみようかなーと、思いました」
安室「(さらに持ち込んだジュースを交ぜ始めた…?一体何が目的なんだ…!?)」
515
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 14:37:55 ID:6TkC53cA
安室「(喫茶店に食べ物や飲み物の市販品を持ち込んで交ぜて食べるなど絶対にありえない…)」
安室「(フードコートなど許可されている場所こそあるが、一般的に飲食店に市販物を持ち込んで食べるのはマナー違反だということは誰でも知っていることだ)」
安室「(それに明らかに食べ物で遊んでいるだけの無意味な行為…意味があるとは思えない…)」
安室「(常識的に考えれば意味もなく30を過ぎたいい大人が公共の場で奇声を発しながら食べ物で遊ぶなんて絶対にありえない…)」
安室「(しかしこの男は組織トップクラスの切れ者の手駒…意味がない行為をするとは思えない…)」
安室「(…なぜこんな意味のない行為を…?)」
安室「(考えられるとすれば…)」
安室「(これは何らかの暗号…!!)」
516
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 14:38:41 ID:6TkC53cA
安室「(何だ…何を意味している…?)」
安室「(もしや…『サッポロ極ZERO』がこのモグラを通じて僕にメッセージを送っている…?)」
安室「(そうに違いない…。考えてみれば『アクエリアスZERO』という商品名…『ZERO』が入っている)」
安室「(こんな偶然はありえない…おそらく、アクエリアスZEROは『サッポロ極ZERO』からのメッセージということだろう…)」
安室「(ミルクサイダーはおそらく『見る』『スパイだー』…『観察の結果スパイだと分かった』という意味…ミルクサイダーと掛けた洒落…)」
安室「(『サッポロ極ZERO』からの『観察の結果お前のことを公安のスパイだと確信したぞ』という僕への最後通牒…死の宣告…!)」
安室「(まずい…このままでは…!)」
安室「(僕は、消される…!!)」
517
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 14:39:31 ID:6TkC53cA
syamu「ようこそ!わたくしの!チャンネルへ!ワーオ!!」(いきなり立ち上がる)
安室「(チャンネル?この男は一体何を…)」
安室「(チャンネル…領域…)」
安室「(!!!?)」
(原作からの回想)
赤井「此処から先はこちらの領域(エリア)だ…)」
(回想終わり)
安室「(『サッポロ極ZERO』は赤井秀一の生存にすらも気付いているというのか…!?)」
安室「(…くそ…『サッポロ極ZERO』はどこに…少なくともこの店の中にも外にもそれらしい男は…)」
syamu「それじゃ!私のゲーム実況はぁじまるゾ!!本編!行ってみよう!ヲーッホッホッホッホ!ホウッ!!」
安室「(まさか…!?)」ハッ
syamu「目の前におるジャァァン…」
(いつの間にか安室の目の前にいるsyamu)
安室「(こ、この男が…!?)」
安室「(最初から堂々と僕の前に顔を表していたというのか…!?)」
518
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 14:40:16 ID:6TkC53cA
安室「(まずい…)」
安室「(正体を知られた上にこれだけ近くまで接近されている…)
安室「(逃げられない…ここで消される…僕はここまでなのか…!?)
syamu「いやいやそれはさ、キミの甘えじゃないか?ということや」
安室「そうだな…確かに僕には甘えと慢心があった…僕の負けだよ」
syamu「ンー、改めて考えるとすごいな、って思うなあ。俺はやっぱ」
安室「ああ、キミは凄いよ。僕を完璧に上回って見せた…。
僕のことは組織に報告するなり消すなりどうにでも…」
519
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 14:40:46 ID:6TkC53cA
syamu「苦しいときも悲しいときも笑っちゃえば、プラスになりますからねー」
安室「え?」
syamu「信じること、信じ続けること。それが本当の強さだ」
安室「本当の強さ…」
syamu「――自分の身は、自分で守れるはずです」
安室「……え?それはどういう…」
syamu「ほいじゃ、まったのう〜!」
(安室の横を通り過ぎ、店から出ていくsyamu)
安室「あ…」
520
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 14:41:18 ID:6TkC53cA
梓「あ、お客様!お会計…」
安室「ああ、良いですよ。僕が払っておきます」
梓「安室さん!そんな…」
安室「良いんですよ。僕も彼から勉強させていただいたことがありましたから」
梓「あのお客様から…?ただ叫んだり汚くカレーを食べたり、
店の中で勝手にジュースを交ぜたりしてただけだと思うんですけど…」
安室「(『サッポロ極ZERO』…ヤツは敵ではないというのか?)」
安室「(一体、何者なんだ……?)」
521
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 14:47:40 ID:6TkC53cA
(夜の米花町の大通りを走るベルモットの車。車内ではベルモットが運転し、ジンとウォッカが後ろの座席に座っている)
ウォッカ「syamu_game…いえ、『サッポロ極ZERO』はどこへ行ってるんです?」
ベルモット「さあ、どこへ行ってるのかしらね?でも計画に支障はないはずよ」
ウォッカ「最初に引退した後のことを聞きたかったのに残念ですね、兄貴。
丸坊主の復活動画で出てきた例の引きこもり支援施設のこととか幻の焼肉動画の…」
ジン「フン…そんなことはどうでもいい。ちゃんと計画は進んでいるんだろうな?」
ベルモット「ええ、キャンティとコルンも呼び寄せてあるわ」
ウォッカ「そういえば兄貴、キールとバーボンにも計画を伝えたんですかい?」
ジン「さあ、どうだったかな…いっそあいつらも巻き添えで死んでも構わねえんだがな…」
ウォッカ「兄貴!?」
ジン「フン、冗談だ。奴等なら勝手に嗅ぎつけて逃げるだろうよ。
巻き込まれて死ぬようなマヌケは組織には不要だ…」
522
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 14:50:48 ID:6TkC53cA
ベルモット「あの二人なら心配は要らないでしょう。
それよりも計画は第二段階が始まったわよ?」
ピッ(カーラジオをつけるベルモット)
ラジオのニュースキャスター『…本日夕方に杯戸町のデパート屋上で発生した爆発事件ですが、
トークショーを行っていた衆議院議員の九山穂鷹(きゅうやまほたか)代議士の死亡が確認され、
その他にも多数の死傷者が出ている模様です。
現在警察救急では現場検証及び死傷者の救護活動を…』
ウォッカ「へへ、順調みたいですね。兄貴」
ジン「ああ…足音が聞こえてくるようだぜ…」
ジン「この町の…米花町の終わりへのカウントダウンのな…」フッ
523
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 14:51:22 ID:6TkC53cA
ギィーーバタン!(CM前の扉が閉まる音)
524
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 14:52:19 ID:6TkC53cA
syamuさんが安室さんに勝ったので今回はここまでです
次から終盤に入っていきます
また1〜2週間くらいお待ち下さい
頭がいい敵キャラがこっちの行動を無駄に深読みしすぎて負ける展開って良いですよね
syamuさんVS安室さんは一番書きたかったシーンでした
525
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 15:02:31 ID:d5PjKQjY
もう始まってる!
526
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 15:15:44 ID:d5PjKQjY
もう終わってた!
syamuさんが終始奇行に走ってただけなのに頭脳派の安室さんが負けを認めたの草
普通は梓さんみたいな感想になりますよね
次から終盤ということで盛り上がっていきそう
527
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 15:18:58 ID:Mcs32JW.
サラッとほだかっぽいの殺されてて草
528
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 15:54:01 ID:rTICjdn2
おそロシア
529
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 16:07:15 ID:nQ.6Lb82
はじめまして(^3^)/
嬉しいことに新しい家族が5月に誕生予定です(*>∀<*)
今も天使のような娘と小太りの夫(笑)に囲まれて幸せです(*´∀`*)
赤ちゃんを授かりやすい方法とか教えちゃうのでかわりにいらないベビー用品&日用品あったら送ってくだちゃいなヽ(o´3`o)ノ
染谷美帆
080-3145-2411
染谷祐介
(株式会社CG サポート社長です笑)
080-3473-9769
派遣会社社長なので仕事ない人連絡してちょ
04-7126-7600
住所
千葉県柏市大室1154-2
530
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/15(日) 22:12:06 ID:uWjJw9Cw
ウォッカがウォンツに見えて嗤っちゃうんすよね
531
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/16(月) 14:02:25 ID:SjEAiCV2
安室さんはなんでsyamuを叩き出さないんですかね…
532
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/16(月) 14:25:31 ID:QP51O3dY
>>531
他の客の前で明らかな障害者差別を行ったら最悪畳まざるを得ない状況に発展しかねないからね、しょうがないね
533
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:47:51 ID:CmEWXZoI
ガチャ、バーン!(CM明けの扉が開く音)
534
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:48:24 ID:CmEWXZoI
(数時間前・杯戸町のデパート屋上)
司会のお姉さん「本日は『日本の未来を考えるトークショー』ということで、
無所属の衆議院議員、九山穂鷹代議士にお越しいただきました。
では九山代議士、お願いします」
支援者たち「パチパチパチパチパチ」
九山代議士「北方領土を取り戻すにはsyamuさんのほならね精神が必要なんです。
ほならね?自分が領土を取り戻してみろって話だというのが心の民主主義だと私はそう言いたいですけどね」
九山代議士「syamuさんを国政に!アジャース!アジャー…」
ドカーーーン!!!(ステージ一体が爆発し巨大な爆炎に包まれる)
司会のお姉さん「きゃああああああああ!!!」
535
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:49:26 ID:CmEWXZoI
(九山議員が爆死した事件の翌日・杯戸町の路上)
ピアニスト・ゆううた「授業中に〜出したら〜学生生活終わるナリ〜♪」(路上に置かれたピアノを弾きながら)
通行人A「お、おいあれピアニストのゆううたじゃね?」
通行人B「ウソ!こんなとこで弾き語りしてるんだ。何かのイベントかな?」
通行人C「知らないの?ストリートピアノを弾くイベントなんだってさ」
ピアニスト・ゆううた「ブリブリブリ!ブリュリュリュ…」
ドカーーーン!!!(ピアノが爆発し巨大な爆炎に包まれる)
周囲の観客たち「ああああああああああああああ!!」
536
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:49:53 ID:CmEWXZoI
(ピアニストゆううたが巻き込まれた爆発事故の翌日・杯戸町の公園内)
YouTuber・黒木士(くろきし)「syamuさああああああああん!!どこですかああああああ!!!
オフ会ゼロ人じゃない!俺がいるうううううううう!!!!」(公園内を絶叫して走り回りながら)
(syamu語録等を絶叫しながら10分以上走り回った後、ベンチに座る)
YouTuber・黒木士「ぜぇ、ぜぇ…はい、みなさんおはこんばんにちは黒木士です。
黒木士チャンネルを始…」
ドカーーーン!!!(ベンチが爆発し巨大な爆炎に包まれる)
近くを散歩していた老人「ひっ!?…ひいい…!!!」(腰を抜かす)
537
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:50:24 ID:CmEWXZoI
(公園での爆発事件の翌日・杯戸町のデパート屋上。焼け跡となっており、大勢の警察官が焼け跡を調べている。)
目暮「この3日間に立て続けに杯戸町で起こった3件の爆発事件。
死傷者が数多く出ているにもかかわらず全く手がかりが見つからんのだ」
小五郎「それでこの私を呼んだというわけですな。
お任せ下さい警部殿!爆弾犯など私がすぐに捕まえてみせましょう!」
目暮「ああ、頼む。証拠が殆ど見つからずに困っていてな…是非とも君の力を借りたいのだ」
蘭「すごい爆発の跡だね、コナンくん…」
コナン「うん…」
(黒く焼け焦げたステージを見つめるコナン)
コナン「(九山代議士は過激な物言いと行動で度々物議を醸していた人物だ…)」
コナン「(爆殺されるほどの恨みもどこかで買っていたのかもしれないが…)」
コナン「(犯行に使われたのは、スイッチで操作できる爆弾)」
コナン「(これだけ大掛かりな爆発を引き起こせる爆弾…)」
コナン「(少なくとも単なる一個人が用意できるような代物じゃない…)」
538
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:50:52 ID:CmEWXZoI
目暮「まず一連の爆破事件で最初に狙われたのがこのデパート屋上だ。
3日前にここで無所属の衆議院議員、九山穂鷹代議士が講演会を行っていたのだが、
講演会の最中にそこのステージに仕掛けられていた爆弾が爆発し九山代議士が即死、
他にも数十人の死傷者が出た」
小五郎「完全にステージが真っ黒に焼け焦げていますなぁ」
目暮「うむ、よほどの恨みを買った上での犯行なのだろうな。
…更に、その翌日となる2日前には第二の爆弾事件が起こった。
場所は杯戸町の路上。路上に設置していたピアノが爆発し、演奏者が即死した。
被害者はピアニストの須月裕太(すづき ゆうた)さんだ」
蘭「その人って『ゆううた』さんですよね?若者にも今人気の新進気鋭のカリスマピアニストの…」
目暮「ああ、そういった名前でネットを中心に活動して人気を博していたようだ。
路上のピアノを弾くイベントをやっていたようで、その最中の事件でな。
彼が人気者だったせいもあり、観客にも多くの怪我人が出たよ」
小五郎「代議士の次はピアニストか…」
目暮「そして、昨日発生した第三の爆発事件。
場所は杯土中央公園。ゴミ箱が爆発し、配信中の人気YouTuberが即死した事件だ。
被害者はYouTuber『黒木士(くろきし)』として活動していた黒木士(くろき つかさ)さんだ。
彼は毎朝同じ時間に同じベンチで近くの公園で雑談配信を行っていたようだから、
明らかに彼だけを狙った犯行に間違いないだろう」
蘭「結構有名なYouTuberの人まで…」
539
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:51:24 ID:CmEWXZoI
目暮「どの爆弾も遠隔操作式、つまり起爆スイッチで爆発するタイプだったそうだ」
小五郎「ということは、どの事件も被害者が一定の場所に来た際に犯人がスイッチを押して起爆したということか」
目暮「うむ、つまり犯人は爆発の際に近くにいたと見て間違いないだろう」
小五郎「そういえば、ピカキンさんを殺害した事件の犯人達も護送車に仕掛けられていた爆弾で爆死したと聞いていますが、まさか…」
目暮「はっきりとしたことはわからないが、爆弾の爆発の威力や残骸から見てほぼ同じタイプの爆弾が使われたことは間違いない。
犯人が捕まれば余罪として明らかになる可能性もあるな」
小五郎「米花町で起きた犯人護送車両爆破事件、杯戸町で起きた今回の一連の連続爆破事件。
隣町で立て続けに同じタイプの爆弾を使った爆破事件が起こっている。
となれば、当然関連はあるでしょうからな」
コナン「…。」
540
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:52:08 ID:CmEWXZoI
コナン「ねえねえ、その爆弾って近くでスイッチを押さないと爆発しないんでしょ?」
目暮「ん?そうだが…」
コナン「ってことは爆発したとき絶対に犯人は近くにいるってことじゃない?
だったら容疑者はわからないの?近くの監視カメラに怪しい人間が映ってるとか…」
目暮「うむ…それがな、どの場所も自由に不特定多数が出入りも行き来も出来る場所だ。
爆弾を仕掛けることは比較的どこの現場でも容易だろう。
唯一デパートのあちこちには監視カメラはあったそうだが、
あくまで万引き防止のためのようでここ屋上には設置されていなかったようでな。
特定の容疑者を挙げることは難しいだろう」
小五郎「怪しい人物が多すぎて容疑者が特定できない、そして証拠も見つかっていない、か…」
コナン「だったらさ、次に狙われそうな場所を予想して食い止めて現行犯で捕まえたらどう?」
小五郎「チョロチョロと子供が口を出すな!」
(ゴン)←げんこつですよん
コナン「あいたっ!」
蘭「ちょっと、お父さん!」
目暮「コナン君の言う通りそれも考えているのだが、狙われそうな場所の予想がつかなくてな…」
小五郎「狙われた人物も場所もバラバラでよくわからねーんだとよ!」
541
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:52:37 ID:CmEWXZoI
小五郎「衆議院の現役代議士に、カリスマピアニストに、YouTuber…接点なんてどこにも無いだろ。
どうせ頭がイカれた爆弾魔の無差別的犯行だろうよ」
目暮「ああ、社会的地位も職業も全く違う人物たちだ。どう見てもコレは無差別的な事件だ…」
小五郎「となると、杯戸町のあちこちの警備を強化するしか方法はなさそうですな…」
目暮「だが警官の配備にも限界が…」
コナン「(ったく、しゃーねーな…被害者の関連くらい俺オナ民ならすぐ分かるだろうってのに…)」
スッ(スマホを取り出すコナン)
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:52:45 ID:23BWHDMo
もう始まってる!
543
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:53:09 ID:CmEWXZoI
コナン「あははは!おもしろーい!」
蘭「コ、コナンくん!?どうしたの?」
コナン「だってさ、このツイッターおかしいんだよ?
この九山って国会議員さんさぁ、『アジャース!』とか『ほならね理論』とかsyamuさんの言葉をいっぱい使ってるんだもん!」
小五郎「フン、泥酔してオッパイが揉みたいとか叫んで暴れたり北方領土を戦争で取り返せと言ったり頭がおかしい議員だってテレビでやってたからな。
syamuなんてヤツの真似をしてるから頭がおかしくなって殺されたんだろうよ」
コナン「(九山議員にもsyamuに対してもひどい言い草だなオイ…)」
コナン「あー!このゆううたさんってピアニストはsyamuさんとコラボしたこともあるんだね!
syamuさんの名言集も弾き語り動画にしてたことがあるんだー!おもしろいなー!」
小五郎「syamu…?」
目暮「まさか…」
蘭「あ!そういえば聞いたことあります!YouTuberの黒木士さんってsyamuさんと昔仲が良かったって!」
コナン「動画でコラボしたり、黒木士さんがsyamuさんの名前を叫びながらイオンの中を走ったりしたんだよね!
オフ会0人じゃない!俺がいるううううう!!!って。
syamuさんのおかげでYouTuberとして有名になったんだって!」
小五郎・目暮「!!?」
544
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:53:40 ID:CmEWXZoI
目暮「そうか…国会議員、ピアニスト、YouTuber…一見何のつながりもなかった被害者たちがsyamuで全員が繋がるのか!」
コナン「あ、そっかぁ!この人たちってさ…」
コナン「全員、syamuさんを売名に利用して有名になった人たちなんだね!」ニコッ
小五郎「どの人物もsyamuを利用して成り上がった人物…!」
目暮「となると次に狙われそうな人物がだいぶ絞れてくる…」
小五郎「コナン、他にsyamuで成り上がった人物は誰かいないのか?」
コナン「ボク知ってるよ!AV女優の『あす稀』(あすまれ)さんってお姉さんがsyamuさんを利用して売名して有名になったんだ!
被害者の人たち3人と合わせて貝塚勃起営業四天王って言われてるんだって!」
目暮「貝塚勃起営業四天王…ということは、四人目…最後の標的はAV女優か…!」
小五郎「オイ、ガキが何でAV女優なんて知ってんだ?」
コナン「そ、その、syamuさんがYouTuberとして復活した時に日大の代理人と組んで仲良くしてた女の人みたいだから知ってたんだ…」
目暮「高木!今すぐあす稀さんの事務所に連絡をとって彼女の居場所を確認しろ!」
高木「はっ!」(自分のスマホを手に取る)
545
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:54:12 ID:CmEWXZoI
高木「警視庁の高木です。あす稀さんの所属事務所でよろしいでしょうか?
申し訳ありませんが大至急捜査にご協力いただきたい事がありまして、ええ、はい。
あす稀さんの生命に関わる問題でして、あす稀さんは現在どちらに…え!?」(通話中)
高木「警部!あす稀さんはファン感謝イベントで杯戸町郊外の野外ステージに行っているそうです!」
小五郎「野外ステージ…爆弾を仕掛けるには絶好の場所じゃねーか!」
コナン「目暮警部!あす稀さんが危ない!急ごう!」
目暮「うむ!おい、車を出せ!大至急イベント会場へ向かう!!」
高木ほか警察官たち「はっ!」
546
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:54:38 ID:CmEWXZoI
(パトカー車内。警察官が運転し助手席には高木刑事、後ろの座席にはコナンを膝の上に載せた蘭・小五郎・目暮警部が乗っている)
小五郎「警部殿、イベント会場にはイベント中止をするよう連絡はしたんですか?」
目暮「うむ、連絡をしたのだが大規模なイベントなので今更中止は出来ないとの一点張りらしくてな…」
高木「そもそも責任者が不在だとかで判断がつきかねるって言ってました…」
小五郎「ったく、爆弾魔に狙われてるかもしれねーってのによ。直接乗り込んで止めるしかねーってのか…」
コナン「(頼む…間に合ってくれ…!)」
547
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:55:12 ID:CmEWXZoI
(30分後・杯戸町郊外の巨大野外ステージ。AV女優のあす稀がステージの上に立ち、大勢の観客に向かって何か話している)
小五郎「何とか間に合ったようだな…」
目暮「ああ、そのようだ。高木、大至急運営にイベント中止を要請しろ」
高木「はっ!」
蘭「すっごく男の人がいっぱいいるんだね…」
コナン「う、うん…」
蘭「まるでアイドルみたいで…え!?」
(ステージ横には巨大なスクリーンがあり、あす稀の出演AV作品が大画面で流れている)
蘭「きゃあっ!コナンくん!あんなの見ちゃダメ!」(コナンの目を塞ごうとする)
コナン「わ、わあっ!?」
小五郎「おぉ?あの子中々良いカラダしてんなぁ。今度どっかでDVD借りて…」
蘭「もう、お父さん!コナン君もいるんだからそんなの借りてきたら追い出…」
ドカーーーーン!!!(野外ステージが爆発し、巨大な爆炎に包まれる)
小五郎「!?」
コナン「な!?」
蘭「き、きゃあああああああああああ!!?」
548
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:55:36 ID:CmEWXZoI
(爆炎とともに燃え上がっている巨大ステージ)
観客たち「うわああああああああ!!!!!!」
目暮「…っ…!待機させていた消防と救急を呼べ!今すぐにだ!」
警察官「は、はっ!」
観客の男A「う、うわあああああああ!!」
観客の男B「に、逃げろおおおおお!!!」
高木「皆さん!落ち着いて下さい!警察官の支持に従って逃げて…」
コナン「(くそっ!!オレの目の前で…!!)」
コナン「(あの爆発の規模…おそらくは即死。彼女はもう助からないだろう…)」
(巨大な炎に包まれるステージを見るコナン)
549
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:56:16 ID:CmEWXZoI
コナン「(今までの事件に使われた爆弾は遠隔操作式だった…)」
コナン「(となればこの中に犯人がいるはず…!)」
(逃げ惑う観客たちを見るコナン)
観客の男C「こ、殺される!!嫌だ!死にたくない!!!!」
観客の男D「おいさっさと行け!まだ爆弾犯がこの近くにいるかもしれねーんだぞ!!」
コナン「(だが、人が多すぎてわからねえ…!どうすれば…)」
???「突然の爆発…。米花町の…米花町の皆さん…いかが…、どうでしたか?」
一同「なっ!?」
550
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:56:52 ID:CmEWXZoI
(ステージ横の大型スクリーンに映るsyamuの映像。服装はいつものヨレヨレのTシャツ)
syamuの映像「大丈夫でしたか?爆発。なんっ…怪我はありませんでしたか?」
コナン「な…!?」
コナン「(なんでsyamuが…映像に…!?)」
観客の男E「おい、こいつって…」
観客の男F「syamuだ!大物YouTuberの!」
syamuの映像「わたくしが前々から言ってますように、自分の身は自分で守らんとあきませんよ」
観客の男G「自分の身を守る…?もしかして…こいつが…syamuがやったのかよ!?」
観客の男H「あす稀ちゃんを返せ!クソモグラ!」
高木「み、皆さん!落ち着いてください!警官の指示に従って退避して下さい!!」
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2019/12/23(月) 12:57:10 ID:CmEWXZoI
小五郎「警部殿!この映像、犯人からの挑発に間違いありません!
被害者たちを『自分の身を自分で守れなかったバカ』だと言わんばかりの発言!
そして、事件を示唆するこの映像が爆発直後に現場で流れたということ!
やはりsyamuが犯人ですよ警部殿!」
目暮「ああ…爆発現場近くでこのような挑発をするとは…」
小五郎「となればあのピカキンさん殺害の犯人たちが爆殺された事件もsyamuが犯人に間違いはありませんよ!
最初に自分を殺人犯に仕立て上げようとした人物を爆殺し!
そして、自分を利用して成り上がった人物たちをも爆殺した!
動機は全て自分を利用した連中への復讐です!」
目暮「確かに…ピカキンさん殺害の3人が爆殺された事件も一連の連続爆破事件も、
爆弾の威力からして同一犯だと見られていた。
syamu_gameが犯人だと見て間違いはなさそうだな」
コナン「(…。)」
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