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瑞鶴「えっ……翔鶴姉の好きな男性のタイプ?」
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名前なんか必要ねぇんだよ!
:2017/08/04(金) 01:43:33 ID:Ba6SWW/k
しかしそれは、提督が私に危害を加えないという信頼の裏返しだ。それが認められているからこそ、提督と2人きりで遠出ができた。2人だけの時間を作ることができた。それは疑いようの無い事実。静かなバーで、ジャズの音楽を背景に、ゆったりとグラスを飲みかわす。若いカップルのたしなむデートとは違う、大人の男女の付き合い。何時かこの人としてみたかったことの一つが、こうして叶ったのだ。
そんなささやかな幸せを噛み締めているときに、提督は苦虫を噛み潰したような顔をしていた。
ーん?これか?元帥の爺さんが好きな奴らしいんだけど…どうもクセが強くてね…
飲ませるようにせがむと、提督は心配そうにグラスを渡してきた。漂わせる臭いからして嗅覚が警笛を鳴らしている。これは「飲んではいけないモノだ」と。ゆらめく茶色がバーの照明に照らされ、怪しく揺らめいている。しかし今、私の手に持つグラスは提督が口にしたグラス…これを飲めば、大人の間接キス。そんな高揚感もあった。鳴り響く警笛と胸に灯る憧れを天秤にかけ、私は…
くいっ、と口に含んだ。
薬品を思わせるような強い香り。濃厚なアルコールが口の中で暴れている。これはいけない。身の危険を感じ、強引に飲み込むと…塩っぽさの残る後味がじんわりと残った。提督から差し出されたお冷を飲んでも、さっき飲んだ何かが通った後は、仄かな火傷を思わせるように熱を帯びている。天秤の重きを量りかねたらしい。しかし、心のどこかで満たされた気持ちもあった。同じ杯を共に分け合った。そんな嬉しさもあった。
心の奥の仄かな恋心。ほろ酔い気分と共に、夜は更けていく。
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