[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
ガルパン みほルートGOODエンド
541
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2017/06/06(火) 19:18:56 ID:dSUdGJgs
たっぷり2分ほど考えてから、彼女が口にしたのは───。
1週間後、優花里の誕生日当日。
目的地に向かって車を走らせる途中、赤信号で停車した際に、助手席に座る優花里に「本当にこれがプレゼントでいいのか」と聞いてみた。
「もちろんです。これが私にとっての一番の幸せですから」
花が咲いたような満面の笑顔を見せられてしまっては、もう何も言えない。ちょうど信号も青に変わったので、おとなしく正面を見て運転に集中することにした。
「ねー、おかーさーん。今日行くところってどんなところ?」
後部座席にいる娘から優花里へと声がかけられた。いかにもワクワクしている、といった様子だ。
「今日行くのはね、戦車道の博物館だよ。いろんな戦車があってとっても楽しいところなの」
「へぇー!」
────彼女の誕生日のリクエストは、『家族3人で遊びに行く』というものだった。付け加えるなら、”今年も”。
そう、彼女は結婚して娘が生まれてからは、もっぱら毎年同じプレゼントを望む。まあ結婚前も『2人で出かけたい』というものばかりだったのでその頃から変わらないと言えるが。
結婚前は理容師の資格取得のため、結婚後は店の切り盛りでなにかと忙しく、出かける機会はかなり限られていた。そういう意味では、まさに『贅沢』といえるものなのかもしれない。
しかしこれは旦那として父として、平時の解消のなさの証拠なのではないか、と思わなくもない。
「そんなことありませんよ」
どうやら口に出てしまっていたらしい。再び信号で停まったので隣を見ると、とても穏やかな笑顔がそこにあった。
「私は毎日大好きな貴方とあの子と。大好きな人に囲まれて過ごしているんです。そんなただでさえ最高の幸せに、さらに今日みたいな贅沢をおねだりするとなっては、それは年1回くらいにしないとバチが当たっちゃいます」
「わたしもおとーさんだいすきだよー!」
……。思わず目頭が熱くなりそうだった。ごまかすように「ありがとう」と少し大きい声で言って、また正面を見る。
こうなっては仕方ない。元々そのつもりではあったが、より一層全力で今日という日を最高のものにしなくては。
最愛の妻の誕生日、そしてミリタリーバーバーアキヤマの休日は、まだまだ始まったばかりだ。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板