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ガルパン みほルートGOODエンド
531
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2017/04/25(火) 22:55:27 ID:kjsa.ad2
「いらっしゃい!待ってたよ」
アパートのインターホンを押すと、すぐに笑顔のペパロニが出迎えてくれた。部屋の中はいたってシンプルで、そこにかつての彼女との共通項を見出したような気分になり、妙な安心感を覚えた。
テーブルにはすでに美味しそうな料理が並べられていた。てっきりカルパッチョも来てから食事になると思っていたが、正直空腹だったのでありがたかった。
「カルパッチョの分は別に用意してあるから。先に少しお腹に入れておいた方がいいと思って」
そう言いながら飲み物を注いでくれるペパロニ。不意に近づいたその端正な顔立ちに少しドキリとした。
「じゃ、一足先に───乾杯」
チン、とグラスを鳴らす。緊張していたせいか自分でも気づかないうちにかなり喉が渇いていたようで、一気に中身を飲み干した。
すかさずおかわりを入れてくれた彼女に礼を言いつつ、料理に手をつけた。一口含んだ途端に旨みが口中に広がった。料理の腕は相変わらず、否、さらに腕を上げているようだった。
「遠慮せずにどんどんどうぞ」
その言葉に従い、片端から腹に収めていく。ペパロニはニコニコ笑いながらそんなこちらの様子を眺めていた。
ものの20分程度で、すっかり出された料理を平らげてしまった。満腹感に思わず気と顔が緩んでしまう。
「お粗末さまでした。喜んでくれて嬉しいな」
皿やグラスを片付けながらペパロニが言う。手伝おうかと思ったが、「お客様は座ってて」と制されてしまったので、おとなしく好意に甘えることにする。
すぐに片付けを終えた彼女がテーブルを挟んで対面に座った。───不意に、自分の中に緊張感が戻るのを感じた。食事という間を埋めてくれるものがなくなり、いよいよ本格的な『会話』に移る時が来たからだ。
意を決して問いかける。『あの時』のこと、それから後のことを。
「うーん、そうだなぁ……」
目を伏せて考えるような素振りを見せたが、すぐにこちらに視線を戻すと、
「辛かった、かな。すごく」
その彼女の言葉を聞いて一瞬心臓が跳ねた。なにか返事をしようとするが、あの、だのえっと、だのといった意味のない言葉が出るばかりだった。
「でもいいの、気にしないで」
ニコリと微笑むペパロニ。一瞬だが安堵を覚える。───本当に一瞬だけ。
「その分、今返してもらうからよ」
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