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ガルパン みほルートGOODエンド

421名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/12/31(土) 23:52:18 ID:AmFpebyg
 【年越し】

 「……そろそろいいかな?蓋、外すね」

 
 12月31日の夜。みほの自宅のマンションでふたりで鍋を囲むことになった。普段なら一緒に過ごす旧大洗女子あんこうチームはそれぞれ帰省などの予定が入り、自分と同じく特に予定のなかったみほの提案でこうなった次第である。ひとりで年越しというのも味気ないので、彼女の誘いは正直ありがたかった。

 「本当は実家に帰ってもよかったんだけどね。お姉ちゃんが『この時期は色々忙しいからそれにお前を巻き込むのは悪い』、て。だからお正月が終わった頃に顔を出すことにしたの」

 ひょいひょいと箸で鍋の具を取りつつ、みほが語った。なるほど、妹想いのあの人らしい。こちらとしても結果的にこうしてみほとこの時間を過ごせるのだから、感謝しなければ。……まあ直接言うと話がややこしくなるだろうから心の中だけにしておくが。

 「それじゃあ、改めて……。今年一年、お世話になりました。来年もよろしくお願います」

 こちらこそ、と返し、彼女に倣って頭を下げる。顔を上げると、みほの少し照れたような笑顔があった。

 「あはは、改まって挨拶するとなんだか恥ずかしいね。さ、冷めちゃう前に食べよう?……あ、その前に乾杯だね。今持ってくるから」

 そういうと立ち上がり、冷蔵庫から缶ビールを持ってきた。みほは普段飲み会(大半があんこうチームとのものだが)に顔は出しても酒はほとんど飲まない。当人曰くあまりアルコールの味は得意ではないから、らしい。しかし今日はふたりで行った買い出しの際に、

 『私もそろそろ慣れないとね。こういう時に練習しておかないと』

 ということで、珍しくビールを数本購入した。まあ場所は彼女の自宅だし、こちらも酒はそれほど飲まないのでいざとなれば自分が介抱すれば良いだろう、と考え、それを止めなかったのだが……。

 「うふふ〜……。なんだかふわふわします〜……」

 乾杯して数十分後。まだ缶の中身は半分も減っていないはずなのに、みほはすでに出来上がっていた。紅潮した顔は妙に色っぽいが、頭を左右にメトロノームのように揺らしている姿のコミカルさが勝ってしまっている。

 「酔ってないよ〜。いつも通りだよぉ〜……。うふへへへへ」

 普段からそんな不気味な笑い方をしていたらおそらく友達にはなっていない。とりあえず口の端から垂れている涎を拭ってやりつつ、どうしたものかと考える。とりあえずベッドに一旦寝かしつけてしまおうか……。

 「でも今年は助かったなぁ〜。実家にはあんまり帰りたくなかったから〜」

 ……これは……。もしやと思い、試しにみほに質問をしてみる。


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