[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
ガルパン みほルートGOODエンド
361
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2016/12/16(金) 01:18:01 ID:L6s0rNZ.
「……さて、そろそろ締めにしますか」
たっぷりと用意してあった具材もあらかた参加者の腹に収まったところで、ダージリンさんが言った。
「お米は用意してありますわ。早速雑炊にしましょう」
そう言いながら彼女はどこからか米櫃を取り出し、鍋の横に置こうとするが、それを遮るものがあった。
「おほほほほ!さっすがダージリン様!こんな時でもジョークを忘れないなんて淑女の鑑ですわ!お鍋の締めと言ったらおうどんに決まっていますのに!」
「もう、ローズヒップさんったら。でもダージリン様、それを言うためにわざわざ米櫃まで用意されたんですか?ジョークのためとはいえそれは……」
「「……はい?」」
ローズヒップさんとオレンジペコさんの言葉に、残る二人の目つきが鋭くなる。ああ、これはまずい。
「……オレンジペコ?貴女こそジョークが随分上手くなったのね?わざわざ使いもしないおうどんを用意するなんて」
「ローズヒップ、貴女の言動は日頃から目に余るものがあると思っていましたが、流石に今のは看過できません。締めが、なんて?」
ダージリンさんはオレンジペコさんの手元、パックのうどんを、アッサムさんは腹を抱えてケラケラ笑っているローズヒップさん自身を睨みつけながら言う。
「……お言葉ですがダージリン様。このおうどんはこれから使うものです。そのお米と違って」
「そうですわ!お鍋の残り汁で雑炊なんて、都市伝説みたいなものでございますわよ!」
オレンジペコさんは状況を察し、鋭くダージリンさんを見据えて言葉を返す。そこには敬意や親愛はなく、ただ己の矜持のために戦う少女の姿があった。一方ローズヒップさんはまだジョークだと思っているらしく、笑いながら言った。カオスである。
「「「……」」」
「?」
三人の沈黙と一人の疑問符で場が埋め尽くされてどれくらい時間が経っただろうか。数秒とも、数十分とも感じられる時が過ぎ、三人が急に、しかも同時にこちらへ視線を向けた。
「「「貴方はどう思います!?」」」
「当然、雑炊ですわよね?ええ、ええ、私よーくわかっていますわよ。貴方が賢い人だと。ここで判断を誤るなんて愚を犯さない人だと」
「ダージリン様、脅迫はやめてください!さ、怖がらずに正直に言っていいんですよ、締めはおうどんだって」
「貴女のそれも脅迫みたいなものよ、オレンジペコ!貴方も貴方よ、男だったらはっきりしなさい!ほら、雑炊なんでしょ!?」
「???」
三人の視線と勢いに押され、思わず後ずさる。しかし、ここで答えを出さねばそれこそ男が廃る、というものだ。勇気を振り絞り、先程から用意していた自分の考えをぶつける。そう―――
雑炊とうどん、半々ずつでいいんじゃないですか、と。
「「「……」」」
「おお、なるほど!さすがでございますわね!」
そして。
「なるほど……案外、おうどんでもいけるものね。スルスルと食べていけるわ」
「雑炊も思っていたよりも美味しいです。少しお下品ですけど、掻き込むとたまりません……」
「ふむ……。うどんの一本一本に汁が絡みついて、この味になるのね。理にかなっているわ」
「モゴゴゴゴ!!フゴガゴゴゴ!!」
なんとか意見は通り、こうして和やかな(?)パーティーに戻ったのだった。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板