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ガルパン みほルートGOODエンド

352名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/12/15(木) 00:55:44 ID:eVc2Z042
 「―――お前は実家に帰らないのか」

 そして現在。鍋の中身が3分の1程度まで減った頃、麻子が不意に聞いてきた。一応、大晦日と元旦は帰るつもりだと答えると、

 「せっかくだから正月くらいは実家で過ごせばいいだろう。私も明日から3日まではおばあのところに行くつもりだぞ」

 ちなみに冬休みに入ってすぐ行かなかったのは、お祖母さんの通院の都合だと言う。

 「……歳、だからな。今は元気だが、それを維持するためにも病院通いは必要らしい」

 少し表情に影を作りながら麻子が言った。そればかりは仕方のないことなのだろう。

 「……まあ、とにかく家族は大切にしろ。こういう時くらいしかお前は帰らなそうだからな」

 彼女の過去を知っている人間からすれば、その言葉がどれだけの重みを持っているか、どれだけ真剣に言っているかを理解できる。ここは忠告に従って、実家への滞在日数を少し延ばすとしよう。

 「そうしろ。……ああ、でもあまり長居をするのもアレだからな、4日には帰って来い。うん、その方がいい」

 そう言うと、再び鍋の具を取ろうとする麻子。そんな彼女から取り皿をひったくった。

 「あっ!何をする!」

 そのままその皿に、鍋に残った具の内、野菜を盛りまくって彼女に返した。肉ばかり食べられては彼女の健康とこちらの食事の満足度に関わる。

 「お前は沙織か……」

 恨めしそうにしながらも素直に野菜を口に運ぶ。なるほど、沙織が何かと麻子の世話を焼くのも納得できる。彼女ほど世話好きというわけでもない自分でも放っておけない、という気持ちになってしまう。


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