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ガルパン みほルートGOODエンド

142名前なんか必要ねぇんだよ!:2016/11/06(日) 23:53:39 ID:g4Rw9hRI

 娘も負けじと同種の笑顔で反論する。容姿は自分と優季をちょうど半々の配分で混ぜたぐらいだが、ことこういう部分に関しては完全に妻似な娘であった。
 ピキッ、という音が聞こえた気がした。優季は笑顔の迫力をさらに増しつつ、ゆっくりとこちらに顔を向ける。

 「あなたからも言ってあげてくださいよぉ〜?こんな大きい子がパパと一緒にお風呂なんておかしい、って。ね?」

 「そんなことないよね〜、パパ?ね?」

 娘も同時にこちらを向く。圧迫感にたじろぎそうになるが、この家の家長としてなんとか踏ん張り、自分は二人とも大好きだが、お風呂はそろそろひとりで入った方がいいかもね、となるべく角が立たないように言った。

 「ね〜?パパもこう言ってるでしょ〜?」

 笑顔をドヤ顔に変え、勝ち誇ったように娘に優季が言う。普段はまさに良妻賢母といった風だが、こういう場面では娘と同レベルの争いを繰り広げてしまう妻であった。
 
 「え〜?ヤダヤダヤダ〜!パパと一緒に入るぅ〜!」

 対する娘は、今度は泣きながらダダをこね始めてしまった。こうなると彼女は長い。正直今日は汗もかいたし、なるべく早めに風呂に入りたかった。それになにより、娘の涙は大半の父親にとってジョーカーの如き存在だ。しかも普段はあまりワガママを言わない子なだけに、その効果はさらに抜群になる。
 しょうがなく、今日だけ、と約束した上で一緒に入ることを了承した。娘はすぐに笑顔になると、風呂場に駆けていく。と、その途中で振り返ると、

 「あ、ママはダメだよ〜?ウチのお風呂はパパとわたしが入ったらいっぱいになっちゃうんだから」

 先程の優季そっくりなドヤ顔で言い放つと、そのまま風呂場へと入っていった。

 「……あなた〜?うふふふふふ……」

 ふたたび凄みのある笑顔になりこちらを見る優季。まあ、こればっかりはしょうがない。意志の弱い自分が悪いのだから。

 「今日はぁ〜……『3回追加』ね〜?」

 こちらの肩に手を置き、少し背伸びをしてこちらの耳元で囁くように言う。

 「明日はお休みだしぃ、大丈夫よねぇ〜?」

 ……今日は寝不足が確定したようだ。おそらく日中にかいた以上の汗を流すだろうことを見越し、今のうちにしっかりと身体を洗うことを決意しつつ、風呂場へと向かった。


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