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ガルパン みほルートGOODエンド
118
:
名前なんか必要ねぇんだよ!
:2016/11/04(金) 01:29:12 ID:PQ3qaN1M
「さて、と」
そういいながらまほが姿勢を戻した。普段なら時間の許す限り続けるところだが、今日はもう満足したのだろうか。
「交代にしよう。ほら、向こうのソファに移動するぞ」
普段とは違う展開に戸惑っているこちらの様子もお構いなしに、彼女はソファの方へ移動すると、そこに座った。そしてそのままその隣の座面をポンポンと叩く。ここに座れ、という意味だろう。
おとなしくその指示に従って腰掛けると、直後にガシリと頭を掴まれ、そのまま横倒しにされてしまった。必然的に頭は彼女の方へ向かい、その手で太腿のあたりへ誘導される。いわゆる膝枕である。
「考えてみれば、仕事に忙殺されてこうした妻らしいことをあまりしてやれていなかったからな」
こちらの頭をポンポンと優しく叩きながら、慈愛に満ちた表情で見下ろして彼女は言った。これはどちらかというと妻ではなく母のやることなのでは、などと思ったが、それを口にすればおそらくこの温かさと柔らかさを手放すことになるだろうから黙っておく。
「お疲れ様。いつも……ありがとう」
普段の怜悧さが鳴りを潜めた穏やかな声が心地よく耳朶を打つ。
ここに至るまで少なくない困難があった。彼女が背負う西住の者としての宿命は重く、共に背負うために、平凡な自分には多大な努力が必要だった。
他に楽な道はいくらでもあった。だが、それらはすべて西住まほへの想いを断ち切る、という何物にも代え難い苦痛を対価として支払う必要があった。
一生続く努力と、一生続く後悔。天秤にかけるまでもなく前者を選んだ。実際に楽ではい日々が今も続いているが―――
「これからもよろしく、旦那様」
―――こんな幸せを得られたのだから、それは疑いようもないほどに正解だったのだろう。
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