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death論教 1
1
:
death論教
:2015/01/11(日) 17:09:43 ID:2jSFvgYQ
death論教
55
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/08(金) 21:02:10 ID:???
それからしばらくの間、俺は桜木紗千子と話し込んだ。彼女は高校卒業後、東京の音大に進み、卒業後は東京で音楽関係の仕事に就いているとのことだった。
彼女の仕事に纏わる話は、「なにかを創造する職業」という点で、俺にとっても通ずるものがあり、非常に興味深いものばかりで、俺は夢中で彼女と話し続けた。
「もう仕事が忙しくて、でもなんとか休みが取れたから来れたんだ。彼氏なんかつくってる暇もないわよ。でも今の仕事が楽しいから、まだしばらくはこのままでいいかな」と、充実した笑顔で語る桜木紗千子を見て、俺は十年前に失われた気持ちを思い出していた。
俺は中学時代、彼女が好きで、すこしでも彼女のことが知りたくて、彼女の断片を集めたくて、彼女との会話に夢中だった。
いまはもう、その断片のほとんどを失くしてしまったけれど、彼女を好きだったという気持ちも朧気に思い出すだけだけど、あの頃の苦しくて切ないのに、夢中になれるものがあって、どこか充実した甘酸っぱい気持ちは、ありありと思い出すことができた。
もうあの頃のように彼女に恋することはないだろうけれど、大人になった今、こうして再会でき、大人としての、社会人としての彼女の魅力に触れられたことに感謝した。
56
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/08(金) 21:06:08 ID:???
桜木との会話に一区切りついて、俺は再び店内を見渡す。だがもうひとり、あの女性は見当たらない。ほっとしたような、すこし寂しいような複雑な気持ちになる。彼女はどうしていないのだろう。誰も知らないのか、俺に気を遣ってるのか、誰も話題にしない。
ふと、いつの間にか俺の隣にやってきた女性が、小声で言った。「優ちゃん、もうちょっとしたら来るから」
辻本晶子、正しくは東晶子の声だった。去年結婚したそうで、かつてのおデブちゃんが、かなり頑張ったのだろう、なかなかのいい女になっていた。正直、その変化に、ついさっきまで彼女に気づかなかったくらいだ。
辻本(旧姓)が、わざわざ俺の隣に来て予告する意味。それはおそらく、あらかじめ心の準備をしておけ、ちゃんと優子と向き合って話せ、ということだと悟った。
優子は、五年でどのように変わってるのだろう。まだ独身なのか。むしろ結婚してしまっていたほうが気楽に話せるのかもしれない。辻本はもうどっかに行ってしまった。
背中越しにいらっしゃいませーと店員の声がした。久しぶりーと誰かの声がする。俺は振り返る。小柄な女性がふたり、メガネの女性と、パンツスーツに杖をついたロングヘアーの女性がいた。
真央ちゃんと、優子だった。
57
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/08(金) 21:54:45 ID:???
優子は、真央ちゃんに支えられるように担任の所に行き、挨拶をし、それから俺のいる座敷からすこし離れた椅子席に腰かけた。
高橋が、「おい」と俺を促す。俺が躊躇していると、腕を掴まれ強引に椅子席に連れて行かれて、優子の向かいに座らされた。
「久しぶり」「うん、久しぶり」
…その後が続かない。
あの杖は何?足を引き摺ってるのは何?
聞けない。聞けやしない。優子も、辻本も、真央ちゃんも口にしない。他の誰も、俺を差し置いては聞けないだろう。
意を決して口を開く。「あの…元気だった?」
どうみても元気じゃないだろうと思う。目の前の優子は、五年前より明らかに顔つきが変わり、やつれた感じがした。
いったい五年間に、優子に何があったのか。知りたくない。でも知らなきゃならないんだろうけど、言葉が出ない。
優子は、俺の問いにすこし俯いたあと、顔を上げて「直樹くんは…元気だった?お仕事は順調?」と、細い声で聞いた。
五年ぶりに聞く優子の声は、懐かしくてあたたかいのに、どこか遠い、本当に彼女の声なのか実感の湧かない、そんな不思議な耳ざわりだった。
俺達は、お互いの仕事のことについて話した。でもそれは本題ではなく、間を持たせるための会話であることはわかっていた。
俺達が別れる前、当時短大を卒業間近だった優子は、地元の幼稚園の先生として就職が決まっていた。地元ではなく俺の大学のある街に来て就職することも考えたのだけれど、当時はまだ俺の就職内定もはるか先の話で、卒業後の生活拠点が不確定だったことから、お互い話し合って地元での就職を決めたのだ。
もちろん、俺が卒業し、社会人としての生活拠点が定まったその後のことも、真剣に考えていた。
しかし、今の優子は、幼稚園の先生ではなかった。結婚もしていなかった。今は事務員の仕事をしていると言った。
58
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/08(金) 21:58:07 ID:???
なぜ幼稚園の先生を諦めたのか、そんな立ち入ったことは聞けなかった。優子はあくまでも元恋人で、俺にとっては他人なのだ。
すぐに話は尽きた。話したいことはたぶん山ほどあるはずなのに、俺達の話しはそう長くは続かない。続けられなかった。
俺は「ちょっと外の空気吸ってくる」と行って店の外に出た。はっきり言うと、俺は逃げたのだ。
俺はポケットから煙草を取り出して、ライターで火をつけた。高校生の頃、隠れて煙草を吸ってるのが彼女にバレて、烈火の如く怒られた。そして二度と煙草を吸わないと約束させられた。
つい今さっきまで、その彼女が目の前にいたのに、俺はこうして煙草を燻らせている。これは彼女への裏切りなのだろうか。でも、彼女は、他人なのだ。
俺が再び煙草を吸うようになったのは、大学を卒業してすぐの春。たぶん当時はいちばん精神的に不安定だった時期で、新社会人としての重圧と、当時交際していた彼女が突然に地元に帰ってしまったショックからか、俺は五年ぶりに煙草をのんだ。
そんな回想をしていると、店内から真央ちゃんが出てきた。俺はあわてて煙草を揉み消す。
「ちょっと、いいかな?」「うん、何?」
「優ちゃんのことで…たぶん、本人から聞くより、私からのほうが…松原くんが聞きたくないって言うなら、仕方ないと思うけど…話していい?」
俺はすこし考えて、「うん、聞くよ。教えて」と答えた。確かに、本人から聞くよりも客観的に聞けそうな気がする。
真央ちゃんは、一呼吸入れてから、口を開いた。
「優ちゃんね…右足が無いの。義足なの。四年前に、事故でね…」
杖をついて、ぎこちなく歩く優子を見て、このようなことを想像していなかったわけじゃない。でも、なまじ第三者である真央ちゃんの口から事実を告げられると、そのあまりの残酷な現実に、後頭部を強打されたようなショックを受け、俺はその場でへたりこんでしまった。
59
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/08(金) 22:57:32 ID:???
優子は21歳になったばかりの冬の夜、仕事帰りに起きた自損事故で右足を失った。
それから、社会復帰までには二年以上を要したという。身体的なリハビリだけでなく、一時は鬱病にも陥ったらしい。幼稚園の先生としての復職はできず、事務職としての再起となった。
「何度も松原くんには連絡しようと思ったんだけどね、でも優ちゃんがそれだけはやめて、って」
「そっか…」俺はポツリと洩らす。
「優ちゃんね、実は松原くんと別れてからも、ずっと引き摺ってたから…はやく忘れて新しい彼氏つくりなよなんて言ってるうちに、あんなことになって…」
真央ちゃんの声ひとつひとつが、心に重くのしかかる。俺の知らないうちに、俺を想ってくれるひとが、こんなに辛い目に遭っていたなんて。
昔、優子は、俺が知らないあいだに七年も俺のことを想い続けてくれた。俺は優子を愛せなかったその七年をなんとしても取り戻したいと願っていた。
なのに、そんな思いを忘れて、もっともっと辛い思いをさせてしまった。
「俺の…せいかな。俺が優子のそばにいなかったから、こんなことに…」「違うよ!」
「ごめんね。そんなつもりで言ったんじゃないよ。でもね、やっと優ちゃん、松原くんに逢いたいって思えるようになったの。今の松原くんに彼女がいても、結婚してたとしても、現実を受け入れて、今の自分を見てもらって。そうすれば前を向いて生きられるんじゃないかって」
「優ちゃんは、わがままだと思う。松原くんは何も悪くないのに、優ちゃんのわがままにつきあわせて。ごめんね。優ちゃんの代わりに謝るね。」
「松原くんには松原くんの人生があるから。優ちゃんに対して責任を感じることはないよ。でも、できたら、話だけでも、聞いてあげてほしいんだ…」
60
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/08(金) 23:01:04 ID:???
真央ちゃんが店内に戻った後も、まだすこし風にあたりたいからと、その場に残った。五月とはいえ、夜風は冷たい。俺はふたたび煙草に火をつけようとして、やめてしまう。俺はこれからどうすべきなのか、何も考えられず、お世辞にも景気が良さそうには見えない飲み屋街の情景を眺める。
店内から、高橋が出てきた。俺の横に立ち「煙草ある?」
俺はポケットからセブンスターを出し「全部やる」と言った。
「聞いた」高橋が、ポツリと呟く。
「まあ、お前も石川も、大人同士だからな。俺が意見するべきじゃないかもしれない」
高橋はそれだけ言うと、煙草に火をつけた。そして、同窓会の件で俺に電話してきた事情について、語りはじめた。
突然、真央ちゃんから電話があって驚いたこと。真央ちゃんとは五年前に携帯番号を交換した後、何回か電話してみた―要はモーションかけてみた―けど、ここ数年間連絡はとっていなかったこと。
真央ちゃんは俺の近況と俺に彼女がいないらしいことを聞き出すと、俺にそれとなく同窓会に行くよう連絡してほしいと言ったこと。あえて理由は聞かなかったけど、優子に何かあったんだなと勘づいてはいたことなどを話した。
最後に高橋は「俺も真央ちゃんもお前の友達だからな。いくらでも世話焼くぜ」と言ってくれた。そして「来いよ。もういっちょ飲もうぜ」
俺は高橋に言ってやった。「お前ももういっちょ真央ちゃんにアタックしてみたら?」
「真央ちゃん、彼氏いるってよ」「そうか、じゃあやけ酒に付き合ってやるよ」「うるせー!」
61
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/08(金) 23:21:25 ID:???
夜も10時を回り、家庭持ちの奴らはぼちぼち帰りはじめ、残った独身メンバーの中から、そろそろ誰からともなく二次会へとの声が出始める。俺も実家から電車で来たから、最初は終電までには帰ろうと思っていたのだが、思うところがあって残っていた。
「じゃあ、私、そろそろ帰るね」と、優子が言った。
誰かが二次会に行こうよと言うけど、足のこともあるから、と言われると、これ以上引き留めるわけにはいかないだろう。
「じゃあ、松原が送っていくから」高橋が勝手に決めやがる。
「そんな…迷惑かけるし、いいよ…」と優子は言う。しかし、俺は「いや、送るよ」と返す。
優子をひとりで帰すなんて、男として、死んでもできない。
周りからも口々に「送ってもらわなきゃダメだよ」と言われると、「じゃあ、そうしてもらう。ごめんね」
俺は優子のハンドバッグを持ち、彼女のペースにあわせて、ゆっくりと、ゆっくりとタクシー乗り場に向かう。
すると、携帯が振動した。画面を見ると…
なんじゃこりゃ。メール、メール、メールの嵐。「ガンバレー」「男ならしっかり決めてこい」「自分の信じた道を行け」エトセトラ、エトセトラ。
桜木紗千子からのものまであった。「松原くんはやさしいからね。きっと大丈夫!」
横を見ると、優子も携帯をいじっている。俯いて顔を赤らめている。
こいつら、ふざけんなよ…
俺達はしばらくその場に立ち止まる。そして「ふたりだけで話したいんだけど、いいかな…?」「うん…」
さて、どこで話そう。居酒屋なんてとんでもない。落ち着いて話せたもんじゃない。バーにでも行くか?でも違う。落ち着いて話はできるだろうが、俺はふたりだけになりたいのだ。カラオケボックス?アホか。
「ここでいい…?」俺達は、もう何年ぶりかに、ふたりでホテルにはいった。
62
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/08(金) 23:32:52 ID:???
もう時刻は11時を回っている。このホテルに来たのはたしか高校時代以来だ。
俺は今夜はここで過ごすことに勝手に決めて、彼女と一緒に、部屋にはいった。
優子をソファーに座らせて「何か飲む?」と冷蔵庫を開く。アルコールはやめにして、ジンジャーエールを取り出す。
ソファーに向かい合って座る。いきなり本題に入るのは憚られる。俺は携帯を取りだし「みんな一度に変なメール送りつけやがって、しょうがないな〜」などと、つとめて明るく彼女に語りかける。それからしばらく今日の同窓会の話などして間を持たせる。
ポケットに手をいれ、ああ、煙草は高橋にあげたんだったと気づく。持っていても、優子の前で吸えるわけなんかないのに。これが五年間の隙間なのかなと、あまりにあたりまえのように煙草を吸おうとした自分の仕草に、淋しさを覚える。
意を決して、話を本題に近づける。「さっき、真央ちゃんに、いろいろ聞いた。…ごめんな…」やっぱり、こんなことになったのは俺のせいだという気持ちが沸きあがってきて、仕方がなかった。
「せっかくの同窓会なのに、嫌な話聞かせて、ごめんね。直樹くんにも、みんなにも、余計な気を遣わせて、やっぱり来なきゃよかったかなって、ちょっと後悔してる。ごめんね」
「でもさ、お前、俺に吐き出したいから来たんじゃないの?やっぱり、全部吐き出せる相手は俺しかいないって、思ってんじゃないの?」
優子は俯いている。泣かないように、必死に歯をくいしばっているように見える。
「いいよ、話しても。俺は一晩中でも聞くから」
優子は、少しずつ話はじめた。話の大筋は真央ちゃんに聞いていたけど、本人の口から聞くと、もっともっと辛くなって、仕方がなかった。事故の詳細や、リハビリのこと、そして鬱になってからの話。耳を塞ぎたくなる。でも優子が話してくれる限りは、俺は受けとめなくてはいけない。きっと思いだしたくもない記憶に抗うように、途切れ途切れに言葉を紡ぐ優子に寄り添って、彼女の両手を擦りながら、俺は聞いていた。
63
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/08(金) 23:37:38 ID:???
彼女は、ベルトを外し、パンツに手をかける。ここに来てからもう何時間経ったろう。まるで幻覚をみているかのような時間。現実とは思えない時間。
彼女がパンツをおろす。下着、そして膝が露出する。膝の上で彼女の手がとまる。俺は息を呑む。この先に何があるのか、頭では理解しているはずなのに。まるで開けてはいけないパンドラの箱のような、でも俺は、この先に何があっても受け入れなければならない。それが俺の宿命だと、強くつよく思う。それが厄災なんかであってよいはずはないのだ。
彼女の手が動く。彼女の手が一気に踝までおりる。
彼女の右足は、膝で途切れ、その先には人工物があった。その人工物が、これが、彼女の足。
彼女は義足を外した。彼女の膝の下には、ぽっかりとした空間しかなかった。
俺の目から、堰を切ったように涙が溢れ出た。俺は彼女の膝に突っ伏して、泣いた。ただひたすら、激しく嗚咽しながら、俺は泣いた。おそらく十年前の夏の日の公園以来、俺は激しく泣いた。
彼女は俺の頭をやさしく撫でる。俺と彼女の嗚咽だけが部屋に響く。俺の頭に幾粒もの水滴がこぼれ落ちた。
64
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/08(金) 23:40:05 ID:???
「俺のこと…許して…もう一度、俺と、つきあって…」
「私こそ…ごめんね…許して…」
「でもね…私なんかと、一緒にいたら、大変だよ…直樹くん、不幸になるかもしれないよ…」
「そんなこと…」
「私は、あなたのこと、思い出だけでいいよ…今日、逢えてよかった…だから、今日が、最後の思い出でいいよ…」
「そんなこと言うなって…」
「私のせいで、直樹くんが、辛い思いをするなんて、私には、耐えられない…」
「だから、お願い。もし、私のこと、無理だって思ったら、私のこと…捨てて」
「なんで…そんなこと言うんだよ…俺は、お前のこと、これからずっと…」
「お願い…言わないで…私になにも誓わないで…」
「やだよ…お前ともっと、いろんな思い出作りたいよ…いっぱいデートしようよ…映画も観に行こうよ…俺のためにまたご飯作ってよ…一緒に散歩もしたいよ…公園でまた一緒に弁当食べたいよ…優子の作ってくれた弁当食べたいよ…」
「優子…お前…今日が最後でいいなんて、そんな顔してないよ…」
「頼むから、頼むから俺を頼ってほしい…五年もほっといて、こんなこと言えた義理じゃないけど、俺のこと、信じてほしい…」
「信じてる。信じてるけど、私のせいで直樹くんの人生が狂ったら、嫌なの…怖いの…」
「直樹くんに捨てられても、私、恨んだりなんかしない…信じて…だから、だから、どうか、どうか、私になにも誓わないで…」
65
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/08(金) 23:49:36 ID:???
目が覚める。右腕に重みを感じる。懐かしい感触。時計を見る。朝7時を回っている。俺は、彼女を起こさないように、そっと腕を彼女の頭から抜き取る。床に落ちたトランクスを拾い、身につける。乱れた掛け布団を、そっと彼女にかける。
目が痛い。喉が痛い。鏡を見る。思わず笑ってしまう。酷い顔だ。バスルームでさっと顔だけ洗う。
冷蔵庫を開き、オレンジジュースを取り出す。ベッドに腰掛け、ジュースに口をつける。彼女はよく眠っている。昨夜はよほど疲れたのだろう。
昨夜のことに思いを馳せる。裸の体の内面が燃えるように熱く鼓動するのを感じる。
五年ぶりの彼女との口づけ。包みこまれるような下唇の感触。その懐かしい温もり。彷徨を続けてきた魂の帰着点は、ここだったんだと感じた。いつまでも、いつまでも涙が流れ続けた。
彼女の膝の上で泣き、泣きながらキスをして、泣きながら彼女と繋がった。もう、しばらく涙は出そうにない。
「私になにも誓わないで」
繋がったあと、彼女はそういった。その言葉の意味を考える。
彼女のやすらかな寝顔を見る。俺は、これから彼女と向き合っていかなければいけないんだ。
俺が向き合わなければいけないのは、思い出の中の十代の頃の彼女じゃない。俺には想像もつかないほどの痛み、苦しみ、悲しみを経験し、一生消えない傷を負った25歳の彼女なんだ。
今の俺に、何を彼女に誓えるだろうか。
一生かけて君を支えるとか、俺が君の足になるとか、そんな陳腐な台詞を言うのは簡単だ。俺には彼女がすべてだと、自信をもって言えるだろうか。
言えない、と思う。
25歳の俺には、社会人としての生活があり、そこには責任がある。彼女のためにすべてを投げうつ覚悟など、今の俺にはない。
でも、それでも―
俺は、彼女になにかを誓えるようになりたい。
俺は、彼女のやすらかな寝顔を、いつまでも見つめていた。
66
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/09(土) 00:21:30 ID:???
俺は、実家の自分の部屋で、昔のものを整理していた。自分の部屋といっても、新築後一年で他県の大学に進み、そのままその街に住み着いてしまったから、この部屋で過ごした時間は、それほど多くはない。
高校時代の教科書、昔好きだった漫画本、タンスの引き出しに敷いてある十一年前の新聞、そんなものに気をとられていては、整理なのか散らかしているのかわからないな、と思う。
タンスの中に、昔の手紙のはいった箱を見つけた。小学時代から高校時代に至るまでにもらった年賀状、中学時代にはまっていた作家に出したファンレターの返事、それらの中に、一通の、封を開いていない手紙を見つけた。
それは今からもう十三年近くも前、彼女とのはじめてのデートのときに渡すつもりで書いた、人生ではじめてのラブレターだった。
俺はこの手紙に、そのときに彼女に言いたい、いちばん大事な言葉を書いた。それはなんとしても自分の口で直接彼女に伝えたい言葉だったけど、もし万が一、言えなかったときに、彼女に渡すつもりで書いたのだ。
手紙の内容はあまりよく覚えていない。そのときの自分の素直な感情を、ただひたすらに綴った、たぶん今読むと恥ずかしくてどうしようもなくなるような内容だったと思う。
たしか、中学時代に好きだった女の子のことまで書いたっけ。ラブレターに他の女の子のことを書くなんて、どうかしている。
ただ、便箋の最後の一枚、もっとも彼女につたえたかった、いちばん大事な部分だけは、手紙を手にした瞬間、まるで昨日書いたものであるかのように、一語一句はっきりと思い出された。
この手紙が今ここにある、それはその言葉を、自分の口から彼女に伝えられた、ということを意味する。そう、それはあの夏の日に、海の見える公園で。
67
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/09(土) 00:26:16 ID:???
その夏の日から十一年後
その日と同じ日同じ場所で、俺は再び彼女と向かいあっていた。
そして、俺は、彼女に誓った。
もう何の迷いもなく、安らかな気持ちで、俺は彼女に永遠の愛を誓った。
「僕と結婚してください」、と…
俺は、もういちど手紙の宛名を眺める。
石川優子様
そうだ。あと数日で、彼女は『石川優子』ではなくなるんだ。
彼女が石川優子であるうちに、この手紙、渡してみようかな。ふと、そう思った。
68
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/09(土) 00:50:47 ID:???
優子と再会してから、これまでの三年間は、けっして平坦なものではなかった。
もちろん最初から将来を約束しあえる環境ではなかった。それは、遠く、高く、険しい道程であることは最初からわかっていた。
再会後まもなく、俺は優子のご両親に挨拶に出向いた。
ご両親は優子の状況について、俺が理解していることは承知してくださっていた。だがやはり、心配だったのだろう。
本当に娘で大丈夫か。障害者と交際することは肉体的にも、精神的にも想像以上に大変であること、周囲の好奇な目線にも耐えねばならないということ、俺の家族、親族の理解は本当に得られるのか、などなど。
まだ結婚など考えられる段階ではないものの、それでも、本当に、俺のことを案じてくださった。
俺の両親には、とにかく優子のこと、石川家のことを悪く思わないでくれと説得した。俺の姉は十九才で嫁に行った。デキ婚だった。当時俺は中一。そんなことがあったから、母親は、姉の旦那とその母親のことを、影で嫌っていて、俺にも度々愚痴るのだ。
まだ親同士が挨拶するほどの関係ではない時期だったが、優子のお姉さん夫婦が石川家一族を代表して、俺の親に会ってくださったりしたのはありがたかった。
お姉さんの言葉は、俺にとって涙が出るほど嬉しいものだった。
「直樹くんが優子のところに戻ってきてくれてから、あの子、すごくよく笑うようになったよ。直樹くん、ありがとうね。」
69
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/09(土) 00:58:17 ID:???
こうして一年と二ヶ月あまり、俺達は少しずつ愛を育み、俺は優子にプロポーズした。優子のご両親からは、入籍前に一年間一緒に生活すること、それでもし無理だと思えば婚約解消しても構わないという条件で認めてもらった。
結婚は早くて二年後、俺達は28才になる。子供も欲しいし、本当は少しでも早く結婚したいけど、俺達はこの条件を受け入れることにした。俺のことを信用していない訳じゃなく、本当に俺の人生を案じてくださっているのだと、痛いほどわかっていたから。
実のところ、既成事実を作ってしまえば、とか考えなかった訳でもない。でも、やはりそれはできない。ご両親は、俺を信頼して、優子を託してくださるのだから。俺達は、15歳で初体験してから、本当にいちどもゴム無しでしたことはなかった。
婚約から同棲をはじめる春までの8ヶ月間、優子の新しい職場を決め、新居を決め、引っ越しの準備をし、さらにその他諸々の手続きと、慌ただしく過ぎた。
そして、俺達はひとつ屋根の下で暮らしはじめた。
一緒に暮らしてはじめて見えてくることは確かにある。楽しいことも、辛いこともあった一年四ヶ月。俺達は同棲生活で泣き、笑い、ケンカもし、そして優子の障害に纏わる苦労も経験した。長年暮らした実家を離れ、慣れない街で暮らすことも、容易なことではなかったろう。
結婚への準備も着々と進めた。不安が全く無いわけじゃない。子供ができればどうなるか、きちんと育てることができるか。今はまだ若くて体力もあるけれど、果たして年齢を重ねればどうなるか。でも、俺達はそれを乗り越えていかなければならない。障害のせいにすることは許されない。
俺は、優子を愛している。きっと、優子も、俺のことを。
俺達は、この街で、生きてゆくんだ。
70
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/09(土) 01:06:51 ID:???
結婚を目前に控え、大学時代の友人達が、祝いの席をもうけてくれた。要は俺をダシにして久しぶりに集まろうや、ということだ。
お世辞にも盛大とは言えない会だが、みんな温かく俺の前途を祝してくれた。
その後、小島先輩の家で二次会となった。
メンバーは小島先輩と俺の同期生ふたり、それに先輩の妹で俺の元恋人の小島茜。茜とは別れてからも数回顔を合わせてるけど、ちゃんと話すのは約四年ぶりだ。
「一時は、松原が俺の弟になるかと思ったんだがな」先輩が、俺と茜を交互に見ながら言う。
「何言ってんのよ兄ちゃん!ないない!だって私まだ学生だったもん。ねー」茜が俺に同意を求める。
「いや、俺は、君とならって思ってたよ。マジで」俺は真顔で答える。これは嘘じゃない。もう四年も前、それは一年に満たない期間だったとはいえ、俺達は嘘偽りなく愛しあった仲だ。俺が冗談を言ってる訳じゃないことは、目を見ればわかるだろう。
「ちょっと、直樹、飲み過ぎじゃない?」茜は明らかに困惑している。俺は思わず、こいつやっぱり可愛いわ、と思ってしまう。ようし、ちょっとからかってやれ。
「そんなことない。俺は、君を、真剣に、愛していた」俺は茜の目をまっすぐに見つめて言う。ちょっといじめてやろうと、あえてのクサイ芝居モードに入っている。あと一押しだ。
「今からでも俺とやり直さないか?」言ってから、さすがにこの台詞はまずかったかなと思う。
「もう!私なんかより奥さんのこと考えなよ!奥さんが聞いたら怒るよ!」茜は呆れてる。先輩はヘラヘラしている。あんた、妹が結婚前の男に洒落とはいえこんなこと言われて気にならんのか。
71
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/09(土) 01:22:22 ID:???
「でも、奥さんの話聞いたら、やっぱり私じゃ敵わないなって思う。私は直樹のこと好きだったよ。でも、私は奥さんほど、直樹のこと好きじゃなかったと思う。ぜったい」茜がしみじみ言う。だいぶ酒が回ってきている。さすがに茜も、ちょっと寂しそうだ。
「直樹も、奥さんより私のこと好きになったことないと…思う…」茜の大きな目が潤む。一瞬、場が静まる。完全にスイッチ入ってやがる。恋愛について、語る、語る、とめどなく語る。こんな茜の姿、つきあってる時にも見たことはない。
「だってさ、純愛じゃん。私だったら、自分のこと第一に考えちゃう。もし私とつきあってた頃に、直樹が義足になったら、私はたぶん…」と言いかけて、茜は急に黙ってしまった。急に酔いが覚めたみたいに。
「ごめんね…私なんてこと言っちゃったんだろう…直樹にも、奥さんにも、すごく失礼なこと言っちゃった…ごめんね…」
茜は顔面蒼白だ。許しを乞うように俺を見る。
「大丈夫だよ。気にするな。君はやさしいから、自分のことのように考えたんだろ。でもな、俺はたまたま嫁があんなことになったから、たまたまひとつ決断をしなきゃならなくなった。で、俺は嫁と結婚することにきめた。それだけなんだよ。嫁が義足なのは、俺には特別なことじゃない」
「俺には特別なことじゃないけど、君には嫁みたいなことになってほしくない。なっちゃいけない。君のこれから出逢う大切な人にも。だから、こんなことは考えるな。考えちゃいけない」
「うん、ありがとう。ごめんね」茜はすこし救われたような表情だ。
「君にはしんみりした顔は似合わないよ。やっぱり笑顔のほうが可愛いよ。だからしあわせになってくれ。本当に君はやさしい子だよ。絶対にしあわせになれる。俺が保証する」
相変わらず、茜は可愛い。もう25歳になっている筈だが、本当に変わらぬ可愛いさだ。こんなに可愛い女の子が、俺の恋人だった頃もあったんだな。
もうすぐ結婚するのに、昔の彼女と会って、歯の浮くようなクサイ台詞吐いて、こんなことを考えてるのは不誠実だろうか。
でも、彼女ならそんなこときにせずに、笑って許してくれるよな、きっと。
72
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/09(土) 01:33:47 ID:???
目が覚める。まだ眠い。昨夜は夜更かししたから。いつもの朝、でも今日は特別な一日。
いつものように、洗面所で顔を洗い、髭を剃り、歯をみがく。
キッチンではコトコトと鍋が音をたてる。いつもの音、いつもの匂い。
「おはよう」
「おはよう」
いつものように、彼女と挨拶をかわす。食卓に腰をおろし、ご飯をよそう。味噌汁と焼き魚と卵焼きが並ぶ、いつもの朝食。ふたり向かい合って
「いただきます」
「いただきます」
箸を口にはこぶ。いつもの、そしてこれからの『わが家』の味。
いつものようにネクタイを締め、いつものようにスーツに袖を通す。
いつものように、玄関で見送ってくれる。「はい、お弁当」
「ありがとう。じゃ、後でね。6時に、区役所で」
今日は、仕事終わりに彼女と待ち合わせて、一緒に婚姻届を提出する約束だ。その後はふたりでちょっと気のきいたレストランで夕食の予定。今日は、特別な一日なんだ。
「これ、後で読んで。感想は言わなくていいからね」
俺は二通の手紙を彼女に手渡す。一通は、先々週実家で見つけた、十三年前に書いた手紙。十五歳のとき、はじめて書いたラブレター。
もう一通は、昨夜書いた手紙。独身時代最後のラブレター。
「いってきます」いつものように、彼女にいった。
73
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/09(土) 01:37:51 ID:???
石川優子様
この間のカラオケとボウリング、楽しかったです。どうもありがとう―
―今まで、君のことは苗字でしか呼んだことないけれど、ちゃんと口に出して言うときは、名前で呼ばせてほしいと思っています。だから馴れ馴れしいかもしれないけど、この手紙でも名前で書きます。
僕は、優子が好きです。どうか、僕とつきあってください。よろしくお願いします。
大好きです。
1994年7月30日 松原直樹
石川優子様
久しぶりに君に手紙を書きますね。独身最後の手紙です。改まって書くと、やっぱりなんだか恥ずかしいな。
何から書こう。昨夜のハンバーグおいしかったです。って違うか―
―いろいろ遠回りもしたけれど、今日、僕達は夫婦になります。今までほんとうに、ありがとう。
僕は、優子が好きです。どうか、これからも、ずっとずっと僕のそばにいてください。よろしくお願いします。
大好きです。
2007年7月30日 松原直樹
74
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/09(土) 09:58:47 ID:???
今年2018年―平成30年
結婚から11年目になります。
今、彼女―優子は、僕のそばにはいません。
いや、別に何かよくないことがあったわけではありません。むしろ逆です。
今、彼女は生まれたばかりの三人目の子供と一緒に、病院にいます。
結婚の翌年に長女が生まれ、その三年後には長男が誕生しました。
三人目は、女の子です。
75
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/09(土) 10:01:05 ID:???
昨年、親父が急死しました。
長男である僕が喪主となって葬儀を執り行いました。
その後もしばらく、法要や相続の関係などで、週末のたびに自宅と実家をひとりで往復する生活が続きました。
平日の仕事が終わってから、土曜日の早朝に出発し、ひとりで車を運転し、土日の間用事を片付け、日曜の夜に帰ってくるという生活でした。
この間、相当疲労が溜まったのは当然で、不謹慎な話ですが、優子との『営み』をもつ余裕もありませんでした。
ようやく一区切りついた時、僕は優子に「君がもし大丈夫なら、もうひとり、子供が欲しい」と相談しました。
僕は『生まれかわり』といったものは信じていませんが、自分にもっとも近い人間の死を目の当たりにして、すこしでも多く自分の遺伝子を残したいという、動物的な本能が働いたのかもしれません。
もともと、長男が生まれた時点で、子供はふたりで打ち止めだろうと思っていたし、もう39歳、いわゆるアラフォーといわれる年齢での出産は決して容易なものではありません。しかも優子は義足というハンディキャップを抱えています。
三人の子育てはかなりの負担です。
しかし、優子は「私、頑張るよ。直樹くんも、一緒に頑張ろうね」と言ってくれました。
そうして、優子は、元気な女の子を産んでくれました。
76
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/09(土) 10:07:56 ID:???
これまでの僕と優子の物語を、さまざまな形で彩ってくれた旧友たち。彼らもそれぞれに平成30年の今を生きています。
桜木紗千子―中学生時代好きだった女の子は、今も音楽業界で活躍しているそうです。今もお正月のあけおめメールの交換は続いています。ただ、現在まで独身のままというのは、僕にとっても複雑な気持ちです。
真央ちゃん―広沢真央は、僕達の一年前に結婚し、現在の名は中野真央。二児の母親です。辻本あらため東晶子もいまは同じく二児の母。
彼女らは今でも地元からほど近いところに暮らしており、帰省の最、優子は子供たちを連れて、ママ友会と称して彼女らと食事会をします。
僕は毎回毎回、その度に運転手として使われてます。マジで勘弁してくれって感じです。
高橋は三十才で結婚。男の子の父親です。今でも年に何回か出張でこちらに来た最に飲み交わす間柄は変わっていません。
77
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/09(土) 10:09:29 ID:???
小島茜とは、あの飲み会以来会っていません。ですが、小島先輩経由で、三十をだいぶ過ぎてからようやく結婚したと聞きました。
長らく「独り身のほうが気楽。結婚するつもりはない」なんて言ってたそうで、先輩には冗談めかして「お前が嫁にもらってくれなかったせいだ」なんて言われて心配していましたが、今では子供もひとり生まれたそうで何よりです。
ちなみに先輩も今は二児の父親です。
二十歳から約二年交際した戸田理恵とは、その後連絡はとっていません。
きっと今ではしあわせに暮らしているでしょうし、心からそうあってほしいと願っています。
他にも、初恋の女の子である井上晴花など、もう二十年以上会っていない、消息も知らない面々。みんながどこかでしあわせでいてくれたらいいなと思います。
78
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/09(土) 10:11:31 ID:???
結婚の翌年に生まれた長女は現在、四年生です。
長女はほんとうに子供の頃の優子にそっくりで、メチャ可愛いです。親バカです。
すごいパパっ子で、娘とはラブラブです。今でも一緒にお風呂に入るし、キスもする(してくる)し、娘とふたりで手つなぎデートもします。
でも、これから難しい年頃になるし、いつまでラブラブでいてくれるかなと思うと、娘の成長は楽しみだけど、ちょっぴり切なくなったりします。
優子の妊娠中は僕よりママと一緒にお風呂に入りたがり、おなかをさすって喜んでたらしいです。お姉ちゃんというより自分もママになったような気分みたいですね。
今は僕が仕事から帰ってくると、妹に会いたくて、はやく病院に行こうよと急かします。
79
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/09(土) 10:38:23 ID:???
息子は今年一年生になりました。長女が母親似なら息子は僕似、とはいかず、やっぱり母親似です。
でも優子に言わせると、僕のおもかげのようなものはすごく大きいみたいで、「甘えん坊なところは直樹くんそっくり」だとか。うん。僕はたしかに甘えん坊だ。
というわけで、娘がパパっ子なら、息子はママっ子です。でも、お姉ちゃん同様、優子が妊娠してからは、だんだんお兄ちゃんらしくなってきたなと、親の欲目でなく思います。ええ、親バカですとも。
親父が死んでから、やっぱり僕と息子を、親父と僕に重ねてみることが多くなりましたね。親父の最期はアル中でどうしようもなかったけど、子供の頃は忙しいなりに僕との時間も作ってくれましたから。
もう少し大きくなったら、男同士でふたり旅なんてしてみたいな、と思います。
子供たちにとっては、母親が障害者という点は、正直かなり負担になってると思います。それは彼女にとって、本当に不幸な出来事でした。彼女は今でも事故と、その後遺症と闘っています。
でも、彼らが生まれた時から、僕にとって、優子の障害と向き合うことは悲しむべきことじゃない。これは喜びなんだと、子供たちにも伝わるように示しているつもりです。
彼らが僕の背中を見ている以上、彼らが、優子の子供として生まれてよかったと、自信をもって生きていってくれると、僕は確信しています。
そして、そんなお姉ちゃんとお兄ちゃんの妹として生まれた次女も、きっとやさしい女の子になってくれると、僕は確信しています。
80
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/09(土) 10:43:13 ID:???
最後に、僕と優子の今について。
今年結婚11年目になりますが、今でもラブラブです。遠慮なくノロケます。ラブラブです。
優子とは、家族であり、夫婦であると同時に、恋人同士です。僕は優子に恋をしています。だから、優子は恋人です。
セックスのペースも二十代の頃とあまり変わっていません。でも三人目生まれてどうなるかな。
僕は実年齢よりだいぶ若く見られます。「松原さんって年上だったんですか!?」とよく驚かれます。さすがに二十代とはいかずとも、普通に三十代前半に見られます。
でも中身は四十前のおっさんです。持病も抱えてます。頭に白いものもちらほら目立ちはじめてます。加齢臭が気になりはじめるお年頃です。
性欲は落ちてないし、気持ちもまだまだ若いつもりだけど、正直、体力面でいうと、いつまでこのペースでできるかな、と思います。
優子も、元々チビで童顔なのもあって、年齢より若いです。はっきり言って、可愛いです。
あと、やっぱり僕と優子は相性が良いんだと思います。体の相性も最高だと思ってます。十五才で、お互い童貞と処女でスタートしてから、ふたりでいっしょに、ゼロから開発してきた間柄です。途中五年のブランクがあったとはいえ、あれから24年。お互い一番気持ちいい部分を、もう熟知しています。
最後微妙なエロ話で締めるのも何ですが、充分ノロケましたので、第三子誕生を期に綴ってみたこれまでの僕と優子の物語をそろそろまとめとしたいと思います。
81
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/06/09(土) 10:47:10 ID:???
この物語は、僕の小学生時代の初恋から始まりました。それはほろ苦い初恋でした。
しかし時を同じくして、もうひとつの初恋の物語が始まっていました。
僕の物語は中学時代の、今にして見れば幼く、未熟な恋を経て、もうひとつの恋物語と結束していきます。
いちどはひとつになったかに見えた僕達の恋物語は、お互いの未熟さゆえに、ふたたび離ればなれになり、彷徨を続けてゆくことになります。
しかし、お互いの恋物語が、お互いの魂が帰着するべき場所は、ひとつでした。
僕と優子の物語は、ふたたびひとつの物語となりました。もう分離することはありません。
僕達は、これからも、ひとつの恋物語を紡いでゆきます。
82
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/09/11(火) 19:44:41 ID:???
優子と俺の恋物語〜思い出のH編〜
83
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/09/11(火) 20:23:56 ID:???
優子との恋が始まったのは高校一年の夏休み。
お互いの両親にも紹介しあい、高校生らしく健全な交際をしていた俺と優子であった。
一方で寝ても覚めてもエッチへの関心でいっぱいな童貞少年な俺は、なんとしても夏休み中に優子と一線を越えたいという思いを募らせていた。
さて当時俺は父親の勤める会社の社宅アパート暮らし。母親は専業主婦でだいたいいつも家に居る。俺家でのエッチ、無理。
一方優子の家は一戸建てで両親共働き。大学生のお姉さんが居なければ、平日昼間ならば優子とふたりきりになれる。
するなら優子の家一択。だが、夏休みが終わってしまえば平日昼間に優子の家に行くことはできない。
半年前まで中学生だった俺達にはホテルに行くには敷居が高い。周囲の友人達も童貞ばかり。インターネットなんて言葉などない時代に『ラブホテルの利用方法』なんてわかりゃしない。優子の家でやるしかない。
なんとしても、夏休み中にしたい。夏休み中に優子とひとつになりたい。
84
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/09/11(火) 21:02:10 ID:???
夏休みも終わりに近づいた8月下旬のある日の午前中。俺は決意を胸に石川家に向かった。
俺はその日までにゴムを購入し、入念に装着の練習を行い、イメージトレーニングに励んだ。オナニーも数日我慢した。頑張れ俺。頑張れ童貞。
お昼は優子の作ってくれたオムライスだった。優子は俺のために料理を覚えはじめていた。今では立派に料理自慢な主婦も、当時はまだまだ未熟。でも、この日の不格好で大味なハートのケチャップの描かれたオムライスの味は、一生忘れられない。
食後は二階の優子の部屋へ。いよいよその時、でいいのか?今のタイミングでいいのか?大丈夫か童貞少年!?
ま、しばらくテレビ観たり雑談したりして過ごすわけだが、いちいち書いてるときりがないのではしょる。
「あ、あの、優子あのね…」
ベッドに並んで座った俺は、優子の手を握り、おもいっきり吃りながら
「優子…セックスしよう…」
85
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/09/11(火) 23:35:21 ID:???
顔を赤らめ、俺の目をじっと見つめ、優子は…
「…うん」
「え、えーと…本当にいいの?」
「うん。直樹くん、セックスしよ」
自分から誘っときながら、以外とあっさり同意されて一瞬たじろぐ。本当にやるのかよ?セックスするんだぞ?つーか女の子の口からセックスて!セックスて言ったよこの子!
つい最近までただのチビなガキンチョだと思ってた女の子がセックスて!
でもさ、考えてみたら優子も思春期の女の子なのよ。女の子だってエッチな事に興味あるさ。女の子同士ならエッチな話もするじゃろうて。だけども、ここで俺はもう完全にテンパっちゃってる。
頑張れ俺!行くんだ俺!俺は優子の唇に吸い付く。ブチューっと吸い付く。はじめてのキスから1ヶ月たったけど、こんなにも自分を制御できない乱暴なキスに自分自身戸惑う。
優子の下唇を舌で嘗め回す。「フハッ、フハッ、フハッ」お互いの吐息が洩れる。優子の下唇がプルプル揺れる。
舌を優子のなかに入れる。優子の舌に触れる。お互いの舌が絡み合う。はじめてのディープキス。ああ、これが優子の舌の味なんだ。ああ、これが優子の舌の感触なんだ。美味しいよ。優子の舌美味しいよ。気持ちいいよ。優子の舌気持ちいいよ。
ああっ、優子、好きだ、好きだ、好きだ、優子、好きだ。
86
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/09/12(水) 00:40:04 ID:???
「はぁーっ、はぁーっ…」
唇が離れる。お互いの顔を見合せる。「フフフッ」優子が微笑む。かわいい。優子大好き。
「じゃあ…胸…触るよ」
ブラウスの上からそっとおっぱいに触れる。優子の口からため息が漏れる。おっぱいのかたちを確かめるように、ゆっくりと、少しずつ揉んでゆく。
右手で、左手で、そして両手で。
これが女の子のおっぱい。優子のおっぱい。ちゃんと膨らんでるんだ。
「脱がすよ…」
ブラウスの裾に両手をかけて、少しずつ上へ上へずらしてゆく。スカートとブラウスの間に肌色の隙間ができる。そしてやがてかわいいおへそが姿を現す。その上にブラジャー。膨らみを包み込む白いブラジャー。優子のおっぱい。白いおっぱい。おっぱいを包み込む白いブラジャー。
優子を抱き寄せ、上半身ブラジャーだけになった優子にキスをする。そして唇から顎、首筋へと舌を這わせる。「んああぁっ」優子がこれまでになく色っぽい喘ぎ声をあげる。
ブラジャーの上から左のおっぱいに触れる。そして右のおっぱいに顔を埋める。ブラジャーの上からおっぱいにキスする。ブラジャーに吸い付き、嘗める。
「ああっ、直樹くん…直樹くん…」優子の切なげな声が響く。
俺は舌を優子のからだから離すことなく、胸からおへそに這わせる。
「ひゃあ!直樹くん!くすぐったいよ〜」
優子のおへそを嘗める。おいしい。どうおいしいのか聞かれても困るけれど、とにかくおいしい。
「ひゃあ…ひゃあ…ひゃあ…」
スカートに手をかけ、上にめくる。
87
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/09/12(水) 01:23:18 ID:???
スカートをめくる。白いパンティが姿を現す。小さなリボンのついたかわいいパンティ。
俺は一旦呼吸を整えると、優子のかわいいパンティに口づけした。
「あああーーーっ!」
優子が甲高い声をあげる。まだ感じているというより、恥ずかしくてたまらないという感じの喘ぎ声。
「ジュルッ、ジュルッ」俺はパンティに唾液を染み込ませるように吸い付く。そして味わう。たぶん、ほんのりおしっこの味。
「じゃあ…ブラ…取るよ」
すっかり涙目になった優子がコクリと頷く。両手でぎこちなくホックを外す。片手でなんてできないよはじめてだもの。
ブラジャーを取る。これが優子のおっぱい、これが優子の乳首…俺はあまりの感動的な光景に暫し見とれる。
服の上から見るよりも、ブラの上から見るよりもはっきりと感じる膨らみ。幼児体型だと思ってた優子のからだだけど、おっぱいけっこう大きいんだ。
「優子…かわいい…おっぱい、かわいい…」
「あーん…直樹くぅーん…恥ずかしいよぉ〜」
両手で顔を隠す優子。ああっ、もうかわいくてたまらないよ。愛しくてたまらないよ。
両手でおっぱいを揉む。手のひらで、ゆっくりと、ゆっくりと、おっぱいの感触を確かめる。
ほんのりピンク色と薄茶色の間くらいに色づいた乳輪を人差し指でなぞる。
そして、指はピンク色した乳首へ。ビンビンに勃起した乳首へ。
88
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/09/12(水) 02:27:33 ID:???
「ああっ、ああっ、ああっ」
人差し指で乳首を撫でる。そして舌の裏側で乳輪をなぞる。舌の裏側で乳首を舐める。
ざらざらした表側で舐めるより、ツルツルした裏側で舐めるほうが刺激が少ない。童貞なりに優子のはじめてを傷つけないように、どっかのエロ漫画で仕入れた知識を動員して乳首を愛撫する。
この時点でお互いに上半身は裸、下半身は下着一枚。
俺のトランクスはカウパー汁で、優子のパンティは俺の唾液と彼女の愛液ですっかりベトベトだ。
今度は優子の手をとり、俺の股間へ導く。トランクス越しに優子の手がチンコに触れる。
「今度は優子にして欲しい…」「うん…」
布地を通して優子の手の感触がチンコに伝わる。優子は完全に勃起した俺のチンコの形を確かめるようにやさしく擦ってくれる。物理的な刺激よりも、大好きな優子に触ってもらってるんだという精神的な快感でトランクスはますます湿り気を増す。
「ああっ、優子、ストップ」
これ以上続けると、トランクスの中で暴発の恐れがある。手を止めた優子は、トロンとした目で俺の股間を見つめている。
89
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/09/12(水) 03:44:38 ID:???
「優子…脱ぐよ」俺は肩で息をしながら、意を決して、ゆっくりとトランクスを脱いだ。「キャッ!」優子が両手で顔を覆う。
「優子、大丈夫?」「うん…でも、恥ずかしいよ…」「落ち着いてからでいいからね…」「うん…大丈夫…」
優子が、俺のチンコを見つめている。「できる?」「うん…」
優子の手が、俺のチンコに直に触れる。「ゆっくり擦って…」
すこすこ、すこすこ。優子の白くてかわいい手が、俺のチンコを擦ってくれる。ゆっくりと、ぎこちなく、でも懸命に。愛情たっぷりの優子の手コキ。
「はあーっ、はあーっ」俺はあまりの気持ちよさに、情けなく喘ぎ声をあげる。
「少し、強く擦ってみて…」「うん…こうかな…」
ギュッ、ギュッギュッという感じで、強さとスピードを増した優子の手が俺のチンコを上下する。
「おごわっ!」
亀頭を下から、ギュッと絶妙な角度で握られた瞬間、今までの人生で経験したことのないほどの快感が身体中を走り抜け、俺は悲鳴ともつかぬ絶叫をあげた。
優子は慌てて手を離すと「直樹くん大丈夫!?痛かった!?ごめんね、ごめんね…」
この時の俺は多分相当イッちゃった顔をしていた筈だ。白目剥くくらいしてたかもしれない。優子は涙目で謝っている。無理もない。
「違う…違う…大丈夫…続けて…今みたいにして…」「本当に、いいの…?」「うん、頼む…」
優子は心配そうに手コキを再開してくれた。徐々に力を込めながら、でもやさしく、一生懸命に…
「ああああっ!ああああっ!」再び優子の手が、俺のいちばん気持ちいいところを、いちばん気持ちいい角度で刺激した。今度は優子も手を止めない。そして、俺は遂に絶頂に達した。
「あぁ〜!!優子、気持ちいい!優子、出そう・・・優子、出るっ!!優子っ!優子っ!優子っ!優子おぉーっ!」
90
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/09/12(水) 18:00:52 ID:???
「優子、ごめ〜ん…」
俺は優子の手の中で大量に射精して、ベッドにへたりこんだ。精子は優子の手と、身体にも飛び散った。優子はポーッと虚ろな表情で手のひらの精子を眺めている。
「直樹くん…私で、気持ちよくなってくれたの…?」「うん…優子が、気持ちよかった」
「ありがと…」「おいどうしたwww」
「私みたいなコドモでも、直樹くん気持ちよくなってくれたんだなーって…私なんて、ちびっこだしスタイルもよくないし…直樹くんももっとオトナな女なほんがいいんじゃないかって…」
ただの同級生な頃から、散々チビだのガキだの言ってたけど、彼女なりにコンプレックス感じてたんだな。でもね…
「バーカ。俺は優子が好きなの。ちびっこな優子が好きなの。ちびっこな優子がかわいくてかわいくてかわいくてかわいくてかわいくて好きで好きで好きで大好きなんだよ」
「わーん!直樹くん大好きだよー!」
優子が抱きついてくる。かわいくて愛しくて嬉しくてたまらないけど、先に手のひらの精子は拭いて欲しかった…
91
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/09/12(水) 20:09:18 ID:???
優子とベッドに並んで座り、一休み。麦茶がおいしい。
だいぶ余裕出てきて、慣れてきた優子は、ニーッと笑いながら俺のチンコをいじくり回す。
「ココがいちばん気持ちいい?」「うん、さっきみたいにもっと強く扱かれたらヤバい」「じゃあ、ココ、覚えておこっとw」
「透明なのが出てくるね。これ、精子と違うんだよね」「これガマン汁ってやつ。大好きな女の子に触られて嬉しいときに出てくんのね。」
「へへへーwww直樹くんのおちんちん大好き〜」
「もー、あんまり触られてたらまたイくから…次は優子にする番…」
俺は優子を抱き寄せてキスした。舌を絡めあい、お互いの唾液を交換する。
左手でおっぱいを揉む。親指と人差し指で乳首を愛撫する。乳首がビンビンに勃起し、優子の感情が昂るのを確かめると、左手を少しずつ下へと移してゆく。
おなか、おへそ、そしてびしょびしょに濡れたパンティへと手を這わせる。「うぅ〜ん」優子の切なげな吐息が俺の口の中に充満する。
指でパンティ越しに優子のまんこを愛撫する。
薬指、中指、人差し指、三本の指でまんこを愛撫する。
「ああーっ!ああーっ!」優子が快感に耐えるように俺にしがみつく。優子のおっぱいが胸に密着する。密着しすぎて左手が動かせなくなってしまった。
92
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/09/13(木) 18:55:52 ID:???
優子の股間に添えた左手を抜き取り、両手で彼女を抱きしめ、そのままベッドに押し倒す。そして耳元で、そっと囁いた。
「優子、いいか?」「うん…」
俺は優子の両足を広げ、ふたたび股間を愛撫する。太ももの付け根から、パンティの裾へ。そしてすっかり染みになったクロッチへ。
じゅるっ、じゅるっ
「んっああっ、ああっ、ああっ」
俺は布越しに優子のまんこに吸い付く。優子が太ももを締め付けてくる。頭をホールドされ、さらにパンティの湿り気と彼女のまんこから沸き上がる温もりで息苦しさを感じてきた。
「優子、脱がすよ…」「うん…」
両手で優子のパンティに手を掛け、ズッ、ズッ、と少しずつ下へとずらしてゆく。陰毛が姿を表す。
この頃はたしかヘア解禁の前後でまだエロ本やAVで陰毛を見る機会もあまりなかったと思う。ましてや同年代の女の子の陰毛なんて見たことあるはずもない。だから比較はできないのだけれど、優子の陰毛はかなり濃いめだと思った。
わりと毛深いほうの自分の陰毛と比べても負けないくらいの濃さで、おしりの割れ目のほうまで生えていた。
「けっこう毛深いね」思わずボソリと口に出てしまった。
93
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/09/13(木) 20:12:11 ID:???
「いじわる言わないでー!」
俺的には意地悪言ったつもりなんか全然なくて、むしろ感動してんだけどね。『陰毛の濃い女は愛情深い』たぶん週刊プレイボーイかなんかに書いてあった眉唾話だけど、そんなんにも影響される性への興味旺盛な童貞少年は、彼女の濃いめのお毛毛にいたく感動しちゃったわけで。
「いやそんなこと…すっごく、すごく綺麗だよ」
「やだぁ…恥ずかしいよぉ…」
俺は優子の粘液にまみれた陰毛に見とれていた。そして、その陰毛の奥にあるはずの部分へ、本当に触れていいのだろうか。そこに踏み出すまでに少しの時間と勇気を要した。
「優子、見せて…」俺は意を決して彼女の股を拡げる。茂みの奥に優子のあそこが見え隠れする。緊張の一瞬。感動の瞬間。
優子のまんこ。これが優子のまんこ。しっとりと濡れた優子のまんこ。
無修正モノなんて手に入らない、見たこともない高校生にとって、はじめて見る女性器。それは童貞同士の噂話で聞くようなグロテスクなものでもなんでもない。
綺麗だと思った。かわいいと思った。愛しいと思った。これが優子なんだ。
94
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/09/13(木) 21:04:49 ID:???
俺は優子のまんこに顔を近づける。ぐちょぐちょになった優子が、綺麗なピンク色の優子が、もう、すぐ目の前にいる。
両手の指でまんこの両側を開いてみる。クリトリスだのなんだのはわかるはずがない。理屈ではどう扱ってよいのかわからない。でも、とにかく、本能のままに。
「はあんっ!」
俺は優子にキスをした。そして優子を舐め続けた。優子を吸い続けた。
優子のかたち、優子の色、優子の音、優子の味、優子の匂い、優子の体温。すべてを感じる。すべてが愛しい。
優子の部屋に、彼女の喘ぎ声と俺の荒い呼吸、俺の口と優子が密着し愛しあうクチャクチャとした音が響いた。
95
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/09/14(金) 00:01:07 ID:???
俺は優子のまんこから口を離すと、お互い一糸纏わぬ姿で抱き合い、口づけを交わす。クチャクチャと音をたてながら、お互いを高めあう。
「じゃあ…しよっか…」「うん…」
「俺で、いいよね…」「はい…お願いします…」
優子は上目遣いで微笑む。もう、頭の中は俺とのセックス以外考えられないような、幸せに満ちた表情で。
「ゴム着けるね。ちょっと待って」
床に脱ぎ散らかしたジーンズのポケットからゴムを取りだし、はやる気持ちを抑えながら装着する。それをじっと見つめる優子。
「これ着けないと、赤ちゃんできるんだよね…」「うん。まだ、子供できたらヤバいしね…だから、ちゃんと避妊はしようね」
今から優子とセックスするんだ。優子と子作りの行為をするんだ。俺は、今から優子と交尾するんだ。今はまだ優子を妊娠させるわけにはいかない。でも、いつかは…
いつかは、優子とほんとうのセックスがしたい、優子と子作りがしたい。心の底からそう思った。
96
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/09/14(金) 18:32:30 ID:???
ベッドに仰向けになり、大きく股を開いた優子は、じっと目を瞑って俺の受け入れを待つ。とめどなく愛液を分泌し続ける彼女のまんこは、早く彼の股間の恋人と愛し合いたいと俺を誘う。
その姿に俺のちんこは極限まで膨張している。早く優子の股間の恋人と愛し合いたいと訴える。
「じゃあ…入るよ…」
「うん…直樹くん…大好き…」
「俺も大好きだよ…ありがとう、優子…」
俺は優子の体に覆い被さると、ちんこを割れ目に添え、正上位での結合を試みる。優子の入り口を求めて押し付け、擦り付ける。その度に彼女は切なげに喘ぎ声をあげる。
散々AVやエロ本でイメージトレーニングを積んできたが、現実にモザイクのない優子の姿を目の前にすると、それらはただの仮想現実でしかないことを思い知る。
求めるポイントに達したのか、ある一点で、ちんこににゅるっと挿入感を覚えた。ここかな?と優子の腰をしっかりとホールドし、その一点にちんこを突き立てる。
「ああああああーーーんっ!」
歯を食い縛り、涙目になった優子が、俺にしがみつく。
俺の先端が、少しずつ、優子のなかに入っていく。
97
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/09/14(金) 20:24:02 ID:???
俺は、優子のなかに入っていく。先端に優子のぬくもりを感じる。
「んーっ!んーっ!」優子が歯を食いしばる。
「痛い?大丈夫?」「うん…大丈夫」「もうちょっと奥まで入るよ…」
「うぐっ!」俺のちんこは途中まで入ったところで、壁にぶち当たったように進まなくなった。顔を真っ赤に染めた優子は、見るからに痛みに耐えるように、力を込めて俺の首に抱きつく。
処女だから痛いとか入りにくいとかいう程度の知識はあっても、所詮は童貞。いざその時が訪れると、本当にこれが正解なのか不安になってくる。
「大丈夫?無理そう?やめる?」「んーっ…だっ、大丈夫だよう…」
「うん、じゃあ、もうちょっと頑張って。力抜いてみて」
俺は指で結合部を擦ってみた。指に優子から溢れ出る愛液が絡みつく。擦るたびにじゅわっ、じゅわっと滲み出て、ゴムの表面を潤す。
そして俺は、思いきって下半身に力を込めて、優子のなかに押し入っていく。再び壁にぶち当たる。
頼む、優子。君のなかに入りたい。最後まで君のなかに入りたい。どうか、どうか俺を受け入れてくれ!優子、優子、愛してる!
「んーっ!優子!入るよーっ!」
ずぶり、ずぶり。ついに俺は一線を越える。俺は根元まで優子のなかに入った。
98
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/09/14(金) 21:26:02 ID:???
俺は完全に優子のなかに入った。優子はものすごい圧力で俺を締め付ける。ものすごい快感が押し寄せる。俺は、優子と、セックスしている。
「優子…入ったよ」「んーっ、直樹くぅーん…熱いよー」
「痛くない?」「痛い…痛いよーでも嬉しいよー」
「優子…ありがとう…愛してる…」「あーん!直樹くーん!愛してるよーっ!」
俺は優子と唇を絡めあう。クチャクチャと、激しく。上半身と下半身とで優子と繋がりながら、俺は彼女とのこれまで、そしてこれからに想いを馳せる。
小学生の頃、苛められていた優子。
バレンタインに、他の女の子の付き添いみたいな顔してチョコレートをくれた優子。
ホワイトデーに、さも当たり前のような顔しながらも嬉しそうにお返しの品を受けとる優子。
中学校の休憩時間の、なんでもない雑談。
中学生の頃、俺が好きだった女の子のことをニヤニヤしながらからかう優子。
俺には優子との思い出は決して多くはない。君のことなんて見ていなかったから。俺は他の女の子を見ていた。そんな俺を君はどんな思いで見ていたんだろう。
「優子、ありがとう…ありがとう…」
俺のことを好きになってくれてありがとう。俺が好きなのは優子だ。俺は優子を愛している。俺は、優子とセックスしている。
ずっと、ずっと優子と一緒にいたい。俺は優子のなかで、そう思った。
99
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/09/15(土) 01:22:15 ID:???
夏の午後、俺と優子は、ひとつになっている。部屋にはクーラーがついてはいるけれど、ふたりは汗みどろで肌と肌を、口と口を、そして性器を密着させている。
「優子、動いても大丈夫?」「たぶん…大丈夫」「じゃあ、ちょっと動いてみるね」
俺は下半身を少しばかり上下させてみる。瞬間、ぐぐっと快感が押し寄せると同時に、優子が悲鳴をあげた。
「おぁっ…」「あんーっ!」
まだまだ、優子は辛そうだ。
「直樹くん…動いたら気持ちいい?」「まだ痛いんだろ?無理しないでいいよ…」
「痛いけど、直樹くんが気持ちよかったら、私、痛くていい…」
「もうっ!かわいいなぁー!優子はぁーっ!」
優子のあまりの愛らしさに、全身に快感が走り、急激に射精感が押し寄せた。
たぶん、もうあとわずかで俺は絶頂に達するだろう。
「直樹くん…好きだよぅ…」「くうっ…優子…愛してる…愛してる」
「直樹くん…痛いよお…嬉しいよお…」
「優子…気持ちいいよぉ…」
「あぁーん!直樹くんが気持ちいいの嬉しいよぉー!痛いけど嬉しいよぉー!」
「優子…ありがとう…優子のなかが嬉しい…あぁ…イきそう、優子、優子、出すよ、出すよ、あああああ優子好きだあっ!優子、優子、優子おおお……あッ」
「あっ、ひっ、ひっ……あっ……ぅ」
「あッあッあッ、うあああっ優子、優子、優子おおおぉっ!!!」
「ひっ、うっ、あっ……」
100
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/09/15(土) 11:31:52 ID:???
「あぁ…イっちゃったわ…ゴメンな、痛くしてゴメンな…」
「んっ……はぁーっ」
「優子…セックスしちゃったな…俺たちセックスしたんだな…」「うん、そーだね…」
俺は優子のからだの上でぐったりしている。なんとも言えない高揚感と脱力感。
「最後夢中でなんかよくわかんなくなっちまったわ。痛かったな。ゴメンな」「ううん。大丈夫だったよ…」
「優子…俺たぶんちゃんと出来なかった。俺だけイってお前のことちゃんと気持ちよくさせられなかったかもしれない。ゴメンな…」
「そんなことないよぉ…私、しあわせだよぉ…直樹くん、ありがとう…」「俺もしあわせだ…ありがとう…」
優子のなかで俺のちんこは少しずつ硬度を弱める。まだジンジンと奇妙な感覚が残る。
俺はゆっくりとちんこを抜いた。優子のまんこから赤い液体が出ている。ああ、やっぱり処女喪失すると出血するんだと、実感が湧かないままボーッと考える。優子の血はシーツも赤く染めていた。俺はちんこからゴムを外して、練習通りに処理すると、優子の隣に仰向けに寝そべった。
101
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/09/15(土) 14:09:31 ID:???
優子が俺にべったりと甘えてくる。お互いに目を合わせては「ふふふっ」と微笑みあう。
優子は俺の首につよく腕を巻きつけ、俺も優子をギュッと抱きしめ、キスをする。
優子の手が俺の下半身にのびる。「もーなんだよwwwww」「なんか安心する〜」
「優子エロいわ〜」「直樹くんがうつったwwwww」「うるせー馬鹿wwww」
「ねぇー……」「なんだよー」
「ダーwwwwwリーンwwwww」
「ダーリンwwwwwやめろwwwww」
「ほらーwwwダーリンおちんちんおっきくなってるーwwwww」
「優子はまだ痛い?触っても大丈夫?」「んー、まだちょっと痛い、かな…」
「俺、次はもっと上手にできるように頑張るから…」「私のほうこそごめんね…私も、頑張る。だから…これからも、仲良くしょうねっw」
「…直樹くん…末永くよろしくお願いします!」
「優子ありがとうー愛してるーっ!」「私も!私も!愛してるよーっ!」
ただの同級生から恋人に、そして男と女の関係に。ここまでたった1ヶ月なのが信じられないほどに、俺たちは強い絆で結ばれているんだと実感する。
「そろそろ後片付けしないとね…シーツめっちゃ汚しちゃったね」「うーん、私が何とかする。直樹くん気にしないでいいよー」
「ありがとう、ごめんね。じゃあ、シャワー、借りてもいい?」「うん」
「じゃあ行こっか。一緒にキレイにしよう」「うんっ!」
〜俺と優子の恋物語〜初体験編 おしまい
102
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/09/15(土) 19:28:14 ID:???
〜俺と優子の恋物語〜新婚初夜編
俺と優子が結婚したのは、28歳の夏。15歳でつきあいはじめてちょうど13年の記念日に入籍した。
夕方、仕事終わりに区役所で待ち合わせて、婚姻届を提出。それから海を一望するタワーで夕日を眺め、予約したレストランで食事。帰宅したのは午後9時過ぎ。
「あー、明日も仕事だしなーさっさと寝よーぜw」
と言いつつ、『今からエッチしょうね』と目でサインを送る。とはいえ、昨夜は優子に渡す手紙を書いたりして夜更かししたし、軽くアルコールも入って眠いのは確かだ。
優子が明日の朝食とお弁当の準備にかかる間に、俺はお風呂にお湯を張る。優子と同棲をはじめてからの毎日の生活リズムだけど、今日からは同棲相手ではなく夫婦になったんだ。
これから、何年、何十年と続けてゆく夫婦生活が、今日、始まった。
103
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/09/15(土) 20:13:07 ID:???
「お湯入ったよ。入ろうか」
義足を外した優子を支えて脱衣場へ。イチャつきながら脱がしあいっこ。そしてお風呂へ。『奥さん』の裸に俺は早くもフル勃起です。
「えへへ、直樹くん元気になってるね。してあげよっか?」「後でゆっくりしようよ。もったいないじゃん」
俺たちは15歳で初体験してから、昨日までずっと避妊は欠かさなかった。そりゃあ生とか中だしとかしたかったに決まってる。ゴムなんか着けるより直に優子と繋がりたいに決まってる。
だけど、結婚するまでは、真に優子に対して、彼女のご両親に対して、そして生まれてくる命に対して責任を果たせるまでは絶対にできなかった。
結婚したらすぐに子供作ろうねと、ずっと話し合ってきた。そして今日、俺たちは結婚した。
お風呂あがり、ソファーでまったり、今夜の食事のこと、今週末の結婚式のこと、来週の新婚旅行のことなどを語り合う。時間は午後10時半過ぎ。
「じゃ、寝よっか」
俺は優子をお姫様だっこして寝室に連れていく。
こうして俺と優子は、新婚初夜を迎えた。
104
:
名無しさんの住居は極寒の地
:2018/09/16(日) 00:16:42 ID:???
ベッドの上で、お揃いのパジャマを着た優子と向かい合い、彼女の手をそっと握る。
「俺たち、夫婦になったね…」
「そうだね…直樹くんは私のだんなさまで、私は直樹くんの奥さん…わーん!夢みたいだよー!」
「うっ…うっ…これからも、末永くよろしくお願いします。ずっとずっとずーっと一緒にいてね…ふつつか者ですが、よろしくお願いします」
「一緒に幸せになろうね。優子、愛してる…」
「幸せにしてね…私もしあわせにする…直樹くん、愛してる…」
優子を抱きしめ、キスをした。俺たちは激しく舌を絡めあい、お互いの唾液を交換した。
俺は優子の胸に触れ、優子は俺の股間に手を伸ばす。
「直樹くん、おちんちん苦しくない?」「うん、マジでヤバい」「お風呂からずっと我慢してたもんねw」
「もー、あんまり触るなって。あー、ちょっとストップ!仕切り直し!」
俺は一旦優子から体を放す。ふーっと深呼吸して、息を整える。
「優子…前からずっと言ってたけど…結婚したから……子供、作ろう」
「直樹くん…私、大丈夫かな…赤ちゃんできても、ちゃんと育てられるかな…」
「うん。不安なのはわかる。だけど、俺もお前とまたつきあいはじめてから、本当にお前とやっていけるか、ずっと真剣に考えて、本当に悩んで悩んで、お前と結婚するって決めたんだぜ。お前もわかってると思うけど、簡単にプロポーズした訳じゃないから」
「考えて考えて考え抜いて、お前となら夫婦になれる、ちゃんと子供も育てられるって確信したから結婚したんだよ。言ったろ?俺がお前の右足になるって」
優子は、目に涙を浮かべながら、俺の演説を聞いている。
「俺だってまだまだ未熟だし、お前にはいろいろ苦労かけると思う。だけど俺は絶対にお前を幸せにする。、子供生まれたらその子も幸せにする。立派に育ててみせる。やんなきゃなんないんだ」
「大丈夫、お前は立派な母親になれる…どうしても決心がつかないなら、今日は仕方ないけど…俺たちは、もう夫婦なんだ」
「直樹くん…ありがとー!わーん!私頑張るよー!」「直樹くんの赤ちゃん生みたいよー!…大丈夫だよね…私ママになりたいよ…私立派なママになるよー!」
優子は俺の胸で号泣する。障害をもつ身で結婚すること、結婚したら将来子供を作ることに、一番悩み、不安に感じているのは優子本人なのは当たり前なんだ。
そして、優子を支え、共に生きていくのは俺の役目なんだ。
「よしよし。大丈夫だよ。」
「直樹くん…赤ちゃん作ろう…」
「うん、しよっか…」
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