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【燃エ尽キタ心ヨ、】何処かロール★2【今コソ再起セヨ】
797
:
森の中
:2013/10/17(木) 16:55:35 ID:TAAAV3UY
「……」
【森の奥深く、それこそ誰も知ることのないような奥地、そこで一匹の獣が倒れていた】
【それは普通にどこにでもいる一匹のイヌ科やネコ科の生物、全身には牙や爪で引き裂かれたあとがある】
【体からどくどくと流れ落ちる血は多く、その獣は自身の残りの命が僅かであることを獣にしては賢い頭で理解した】
【その獣は音が聞こえなかった、だから群れが他の獣に襲われたとき置いていかれた、囮にされたというのは賢い獣にはわかった】
【このまま命尽きるのも悪くない、そう思いつつゆったりと目を閉じた】
【その時、毛皮になにかが触れた、ひんやりとした、だからといって血ではないなにかが】
【獣はゆっくりとその双眸を開きその何かを見る】
【獣はそれに見覚えはなかった、ただ体が毛に覆われておらず、頭に茶色い毛と翡翠色と黒色の目を持っているというだけで】
【獣は最後の矜持ゆえ唸ろうとしたが、唸ることよりも体のけだるさが先に来る】
【昔聞いた死神というやつなのだろうか、獣は薄れ行く意識の中で魂を刈る死神というのを思い出した】
【別にかまわない、どうせ死体となるのだから、諦めの境地に至った獣は、死神が触れている辺りが妙に温かいことに気づく】
【どういうことだろう、と体を起こしてみようとした途端死神と目が合った】
【その死神の翡翠色だった片目は金色に輝いていた】
【と、それを認識するのより早く体に激痛が、快感が、虚脱感が、充足感が襲いかかる】
【力が無理やり消え、それを補うように押し寄せてくる力、その狭間にもまれ獣の意識は飛んだ】
「……」
【獣はしばらくしたあと身を起こした、死にかけた体は何の異常もない、ただ血でぬれた後がある、それだけだ】
【それにしても激しい疲労感と、そして何より奇妙な感覚がする、これは音というものなのだろうか】
【それにしてもあれはなんだったのだろうと翡翠色の目を持つ死神を思い出そうとした、しかしその顔も、温もりも一切思い出すことは出来ぬまま】
【最後には自身になにがあったのかさえ忘れた獣はなぜか聞こえるようになった耳を持ってどこかへ歩いていった】
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