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【燃エ尽キタ心ヨ、】何処かロール★2【今コソ再起セヨ】

575ドコカトアル辺境ノ地デ:2013/07/28(日) 19:58:07 ID:F06uTx9Y
「……失礼します父上」

【とある地のとある家、その父親の書斎に入ってきた背の高く美しい青年】
【一方のこの部屋の主の父親は威厳を醸し出すような厳格な表情をしている美丈夫】

「父上、申し訳ありません、私は今からあなたに、いえ、村の全員に不義を働くこととします」
「……」

【青年がその父親に話しかける、だが父親の返事はない】

「もう彼がいなくなってから一ヶ月ほど経っています、しかし音沙汰もない、ならばこの足で捜しに行くまでです」
「……お前は、村のものをどうするつもりだ」

【父親の声は、短く、なのに重く響く、しかし青年はそれに一切たじろいだ様子はない】

「父上、申し訳ありません、私は父上の後を継ぐ者ながらどうしても弟の身を案じてしまうのです」
「その間に儂が倒れたらどうするつもりだ」
「なら私の座を別の誰かに渡せばいいでしょう、私でなくても継承の儀は行えます」
「……」
「では、失礼します」

【と、部屋を後にしようとした青年に父親が声をかける】

「……儂は、この役目に縛り付けられて探せぬからな、縛り付けられていない今の内に、探すがいい」

【その声に、青年は軽く振り返って会釈をする、が】

「ちょーっと、今の話し聞かせてもらったわよ! 」

【突然青年の目の前で扉が開き、そこに美しい長髪の勝気な顔をした女性が入ってくる】

「なーに勝手に行こうとしてるのよ、ワタシもついていくわよ、文句はないでしょう? ねぇ? 次期様? あ、父さん! ワタシもついていくからねー! 」
「おい! なにを勝手に決めているんだお前は! 」
「いーじゃないのいーじゃないの、硬いこといいなさんなって、それに一人でどうするつもり? あんた、料理できんの? 」
「ぐっ……」

「……勝手にしなさい」

【そんな兄弟の言い争いに、父親がぼそりというとそれを耳聡く聞きつけた女性がそのまま青年を引きずっていく】

「ほらほらー、行くわよ? 」
「こらっ、離せって! 」
「うるさいわねぇ」
「お前の方がっ! 」

【そんな仲がいいのか悪いのか分からない二人を自然と閉まった扉の向こうに見送りつつ、父である彼はこう呟く】

「……がんばれよ、寧義、快鈴」


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