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【そんなもの効かぬ!】模擬戦施設@民間開放【これならばどうだ!】

1管理人@管理神:2012/11/03(土) 21:37:14 ID:???
ここは模擬戦をおこなうための施設です

節度とマナーのある戦闘をお楽しみください

2シニフィエ【傭兵】──赤髪好青年:2012/11/10(土) 21:02:10 ID:A9qEocr2
宵闇に一つ、月光に照らされて映える陰影が、模擬戦場に入り一つ息を吐いた
その大きめの体格で、男と察する事が出来る陰影を辿ると、麻袋を担った赤髪の好青年
表情は明るく何処かに嬉々とした感情を纏っている事から考えると戦闘好きか厭戦好きだ
通常模擬戦は誰かのサンドバッグになるつもりで来る者も居るし、純粋な相対の練習に来ている者もいる
表情だけからはそのどちからは分からないが、多くの場合から考えて後者だろう──特殊な場合を除いて
音もなく寂寥感を感じる模擬戦場に、赤髪は麻袋を担う手とは逆の手を口に添え、音を作り出す

「あのー、アイルさん居ますかー?」

音は暫く残響する
その間に返事が来なければ、まだ来ていないのだろう

3黒髪の女子高生/天王寺アイル:2012/11/10(土) 21:07:20 ID:kLEb/XPw
「ふう……今日は模擬戦日和な天気ですねえ……」

キリリと冷えた夜風に、澄んで高い空にはいくつもの星。
煌めく星々を眺めながら、少女は右手に持ったM93Rの様子を確認する。

「装填よっし、照準よっし、私の体調完璧ぃ!」

ぴょんぴょんと飛び跳ねるようにしながら少女は模擬戦場へと入っていく。
入って行ったところに耳に届くは本日の模擬戦の相手の声。
ぱちくり、と一つ瞬き落とせばぱたぱたと駆け出して。

「はいはーい!おりますよー!」

じゃーんと効果音が付きそうな登場の仕方で模擬戦場に姿を現せば、相対するシニフィエに向かって一礼する。

「本日はよろしくお願いします!」

いつもの制服姿に右手にはスクールバック……ではなくベレッタM93Rを。

4シニフィエ【傭兵】──赤髪好青年:2012/11/10(土) 21:22:59 ID:A9qEocr2
>>3
黒髪の少女が残響を掻き消し、新しい音を作り出したのを皮切りに、暫く音は絶えなくなる
赤髪は緩慢な動きで麻袋からハルベルトと呼ばれる武器を取り出し、床に強く突き刺す
闇に紛れてか、それは黒く、鈍く光ったようにも見える
槍の部分には小さな円形の堀があり、それは一つ一つ線を伴って続いている
麻袋を丁寧に畳み、黒いスーツの胸ポケットにしまうと、床に突き刺したハルベルトを抜き取り片腕で担いながら礼をする

「今日は宜しくお願いしますね、遠慮は入りませんし、気遣いもいらないのでぐちゃぐちゃに……ボコボコにしてくださって構いませんが──」

担ったハルベルトを自らの腕の上を伝わらせ這うように回転させて、手に持つと低く構える
それは自分の戦闘技量を示す行動で、尚且つ戦闘を始める合図となるだろう
重量級の武器を片手で扱う時点で、誇示は完了できているのだが

「負ける気はありませんので……さぁ、何処からでもどうぞ」

5黒髪の女子高生/天王寺アイル:2012/11/10(土) 21:33:30 ID:kLEb/XPw
>>4
「ハルヴァード」

名前くらいは知っている、というか武器図鑑なんかで見たことがある。「斧槍」、「鉾槍」とも呼ばれる武器。
長さもあって重量級のそれを軽々と、――そう軽々と扱う姿に一瞬だけふるり、と身を震わせて。

「こちらも簡単にやられてしまわない様に、頑張ります」

凛と、そう言い放つ。

「最近の女子高生の恐ろしさ、見せてあげます!」

次いでそう言うとベレッタM93Rをジャキッと構え、まずは3点バースト、低く構えたその額に向かって撃ち放つ。

6髭面【傭兵】──強面総髪能力不明:2012/11/10(土) 21:51:36 ID:A9qEocr2

>>5
低く構えた体制は大きく反射に身を委ねる事となり、相手が高速で飛んでくる遠距離系の射撃武器を持っているとなると相性の分が悪い
赤髪は見据える先の少女に対して、動きを見定めるかのようにして目を凝らす
先程先手を譲った理由は多くあるが、その一つとして相手の持っている武器の火力を調べなければならない
能力の性質上、連続した攻撃は歯牙にでさえかかってしまうことになってしまう上、能力がなくなってしまうと一気に戦況が悪化する
対処法としては能力を暫く使わないという手に移る事となる、故に赤髪は敢えて反射に頼りがちな体制をとった
様々なパターンを今までの戦闘に当てはめて対処法を思考する赤髪に対し、少女は一つの動作を作り出した

(……今か)

体制を低くするメリットの内、身体の重力による荷重を横に乗せる事によって、軽い回避を行う事が可能になる
勿論全体重をどちらかに乗せれば左右どちらかに倒れる事となり身を一つ分ズラせる事ができる
相手は小手調べに身体の何処かを直接的に狙って来るだろうと予測したのは──慣れだ
相手がロシア人であれば威嚇射撃は足を狙ってくる筈だ
しかし今回の場合模擬戦、相手は死なないだが勿論勝利を得るためには即死級の攻撃が必要
だからといって足や手を撃てば相手は死なないし今後の動きに影響してしまい興醒めだ
ならば経験上、足から腕などを除いた腹部から上全域
半分程の体重を右に乗せ、それを回避。三連続の穿ちが赤髪の耳横を擦れた

「……最近の女子高生は銃持っていいんですか?」

/ぐあーゆっくりですみません!

7シニフィエ【傭兵】──赤髪好青年:2012/11/10(土) 21:53:32 ID:A9qEocr2

>>6
「ちょ、なにしてんですか〜先輩!踊らないでくださいよーう」
「お前……」

/痛恨のコテミス。赤髪これにどう出るか

8黒髪の女子高生/天王寺アイル:2012/11/10(土) 22:03:38 ID:kLEb/XPw
>>6
(避けた……?!いま、避けたの?)

流石傭兵というべきか……、タイミングを完ぺきに見計らって最小限の動きで銃弾を避けた相手。
その動きに思わず目を見開き、思考を停止しかけたものの寸でのところでそれを堪えて。
耳に残響する狙撃音の間からシニフィエの言葉が聞こえてくると負けじと声を張り上げて。

「い、良いんですよっ!護身用ですもん!!それにっ、これは借り物ですっ!!」

言いながら再度三点バースト、今度は避けられることを加味して銃口を向かって左側にずらしながら頭に一回、胴体に二回、計三回射出する。
肩に痺れるような反動を覚えながらも、それを堪えて銃を構え続ける。

/お気になさらずですー、夜は長いですしまったり行きましょう!
/模擬戦頑張るぞー、おー!

9黒髪の女子高生/天王寺アイル:2012/11/10(土) 22:04:23 ID:kLEb/XPw
/コテミスww
/お気になさらずですー

10シニフィエ【傭兵】──赤髪好青年:2012/11/10(土) 22:27:04 ID:A9qEocr2
>>8
最近の女子高生は進んでいるのか、と異国情緒に触れながらジャパニーズカルチャーに不穏の空気を覚えながらに続きを行動する
体制を低くするメリットには加えて筋肉の収斂、つまり行動の繋ぎが迅速に行えるという点がある
しかしそれは相手と同等の条件で、しかも相手の方が武器という点では早さが違う
距離は左程遠くは無いようなので何歩かで位置的には近距離で戦闘を行う事が可能
少女が次は微量ながらに筋肉に違う動きを見せた、が次は慣れで回避することは不可能だろう

「そろそろ攻撃しないとヤバそうですねぇ……」

相手の手の動きから見てこちらの右側、先程の行動から考えて膂力は確かに右側に寄っており、次の行動は限られている
ならば、と言うように体重任せで右側に倒れこんだ
倒れこんだのと同時、ハルベルトを左手に持ち替え左手の捻りを利用して宙に固定、一つ目の銃弾を回避
ハルベルトの回転が銃弾の穿ちの威力で向きが変わったのを他所に、赤髪は前転姿勢を取りながら身を深く抱え込んだ

「……ッ」

回避できたかの様にも思えたが最後の弾丸の一つが肩を掠めた様でスーツが切れており、そこから血が吹き出した
前転を終え直様に体制を立て直し先程の一撃で床に突き刺さっていたハルベルトを抜き、少女の方向へと走る

11黒髪の女子高生/天王寺アイル:2012/11/10(土) 22:42:24 ID:kLEb/XPw
>>10
(――!……これが、傭兵…)
銃弾にもひるまずごろんと転がって回避するその精神力に内心舌を巻く。
銃弾が一発当たったことに安堵すると、とたん走り出す相手にびくりと肩を跳ねさせ。

「こ、こないでっ!」

言いながらフルバーストでトリガーを引く。
近づかれたら勝ち目はない、そう思っていたので距離を取って掃射しにかかる。

/遅くなってすいません

12シニフィエ【傭兵】──赤髪好青年:2012/11/10(土) 22:50:00 ID:A9qEocr2
>>11
「なっ……!」

忘れていた。この子はまだ高校生で、護身用としか銃器を扱ったことがないのだった
普通ならば接近戦に持ち込ませないように次動作で牽制撃って後ろへ下がるか体術で背後へ回るだろう
だが、素人も素人だが

(──マジに全部撃ってくるつもりかよ……!?)

慌ててハルベルトの穂先に神聖四文字の魔力を固めて《放ち》の防御陣を貼った、がいつまでこの状況保つだろうか
赤髪はそれを気にしつつも遠慮無しに、言い換えれば無慈悲にも神聖四文字を展開したまま槍の穂先を少女の肩へと押し付ける様にして穿ちに入ろうとした

/大丈夫ですよーん
/これくらいかな?

13黒髪の女子高生/天王寺アイル:2012/11/10(土) 23:04:41 ID:kLEb/XPw
>>12
「なっ――!」

輝く防御陣に弾が当たり防がれると瞬時に顔色を変えて。
しかしその防御陣も無尽蔵ではないだろうと踏めばそのまま全弾ばら撒くつもりで打ち抜く、
肩を貫かれんとする前に、右足に体重をかけ右肩をずらす様にして左にサイドステップを踏む
ものの、勢いに少女の反射神経では勝てるはずもなく、右肩の肉が削り取られる。

「つ――っ!…えいっ!!」

右肩を負傷した気配に顔を顰めると、遅れて右肩から血が流れ出す。
そうして至近距離まで近づいてきた相手に向かって左手を翳すとその手から灼熱の炎が生み出され……
ハンドボール大の炎をシニフィエの顔に向かって投げつける。

14シニフィエ【傭兵】──赤髪好青年:2012/11/10(土) 23:25:59 ID:A9qEocr2
>>13
当たり、穿つまでには至らなかったが肉は削いだのだろうか──身喰らい斧槍が何処か喜んでいる様に感じ取れた
彼女の動きは確かに素人だ、だが先程の回避方法などから考えると将来有望
そして今回の戦いは相手方に戦闘のなんたるかを教え、昇華する戦い。いつしかの恩返しの戦いだ
だからこそ、こうやって回避される事は嬉しいが

「火炎……!それが貴方の能力ですか!」

遠近両対応、非常に厄介だが幾度となく争いを切り抜けた赤髪にとっては、苦しめられる事の多い型だ
回避を行うにも前方への膂力が強すぎる
だが神聖四文字の防御陣は撃ち抜かれたにも関わらず耐え抜き展開中──だが少女の方へと向ける事は筋肉の向きからして不可能
甘んじて受けるか、否

「勿体無いですけど……!」

右手にかけるハルベルトに対する膂力を右手の捻りによって無理矢理方向転換させたのと同時、左手を胸ポケットから少女の方へと横一線に薙いだ
炎は何かを包み込むようにして宙に消え、赤髪の顔面に至る事はなかった
赤髪は、笑っている

/専ブラが 落ちて消える ロールかな

15黒髪の女子高生/天王寺アイル:2012/11/10(土) 23:39:23 ID:kLEb/XPw
>>14
シニフィエの言にはやや血の気の引いた顔でにこと僅か笑うことでその返答として。
自分から離れた血を孕んだ斧槍が何だか禍々しいものに見えてその顔を引き締める。
目くらましでも牽制でもなんにでもなればいいと投げたファイヤーボールが掻き消えたのを見て双眸を限界まで見開く。

「えっ……?」

思わずぽかんと口を開け、その開いた口から間抜けな単音を漏らすと、たじ、とわずかに後ずさり。
しながらブレザーのポケットから無造作に弾のカートリッジを取り出すとガシャリ、と新しい弾倉に入れ替える。
そうして至近距離からシニフィエの胴に向かって弾を打ち出す。
反動が負傷した右肩に響いて、痛そうに顔を顰める。


/か、哀しい(´・ω・`)

16シニフィエ【傭兵】──赤髪好青年:2012/11/10(土) 23:49:53 ID:A9qEocr2
>>15
この女本当に素人かというほどに自分の命を重んじる。己の傷口が痛むのを堪えて弾丸を放つなど、生半可な覚悟ではできない
少女は、戦闘に置いて完全な損得勘定が出来ている
そうでもしないとこの世界を生き残ることはできないのは分かっている、が人を傷つけるという行動は絶対に躑躅──躊躇するものである
確かに遠慮は要らないとまで言った、だが

「これまでとは思ってなかった……!!イイです……もっと、もっと、さぁ!殺す気で来……!!」

何を言っているんだ、とそれを振り払うように膂力の消えたハルベルトを振り向く序でに少女の方へと向け、体制を低く保つ
魔力は全体的に微量程しか回復していないが次に決めるとすれば、耐え抜くには十分だ
相手がリロードしている間に一歩下がり、そして射撃に合わせ、穂先を正面に押し、穿たせる
行く先は、銃口だ

17黒髪の女子高生/天王寺アイル:2012/11/11(日) 00:09:11 ID:kLEb/XPw
>>16
「こちらもまあまあ修羅場はくぐってるんでっ!!」

惜しむことなくフルバーストでM93Rから弾丸を射出しながらシニフィエの出方を窺う。
と、正確にハルベルトの穂先で銃口を狙われては避けることなどできるはずもなく。
しかし、ハルベルトの穂先で切れた弾丸が散弾銃のごとくシニフィエに襲い掛かる。
そのまま銃口を穂先で潰されたM93Rは暴発を起こしその場で爆発する。
その煙の最中にバックステップで後退すると右太もものホルスターからいつものようにS&WM36を取りだそうとして、右肩の痛みにそれが遅れてしまう。
その隙を突かれればお仕舞であるが、突かれなかれば6発全部をシニフィエの腹から首にかけて撃つつもりで。

18黒髪の女子高生/天王寺アイル:2012/11/11(日) 00:11:39 ID:kLEb/XPw
/ちょっとお風呂に入ってきます。
/直ぐ帰ってきます故!!

19シニフィエ【傭兵】──赤髪好青年:2012/11/11(日) 00:27:33 ID:A9qEocr2
>>17
予測はしていた、が対応には遅れた
所々傷の出来た弾丸達が赤髪を穿つ音は何処か嘲笑う様にも聞こえる
かろうじて胸部は避けたものの、腹部などに広く散乱して赤髪を穿っている
こうにでもなれば赤髪に残る体力は意地とプライドだけだ
傭兵は負けを赦されないのだ、負けた時点で傭兵としての価値を失ってしまう
こういった模擬戦でも、負けてしまっては上司である髭面に向ける顔が無くなってしまう
だから、と言うように赤髪は痛む各所を抑えながら、懐からナイフを取り出した

「模擬戦で、本当に、良かったですよ……ふ、ここまで来るとは、思いませんでしたし……ふ、ふ……
ロンバルディアの鉄王冠──さぁ、喰らえよ」

刹那、手に持つナイフで左目を突き刺した
痛々しい咆哮をあげつつ、よろめきながらもハルベルトを軸として位置を保ち、意識を固定すると左目から血の涙がハルベルトに伝い落ちる
先程削ぎ落とした少女の肉が、まだハルベルトの穂先に残っているのを見た赤髪は、しゃがみ込みそれを取る
愉悦に満ちたその表情は──赤髪の物ではない

「迫害受ける邪教者よ……肉を喰らうがいいさ」

赤髪が何かを呟く──刹那、少女に強烈な《放ち》の衝撃が轟く事となる
向かってくる弾丸でさえも巻き込み、少女へと向かわせるそれは、何かを壁にでもしないと吹き飛ばされ骨を砕かれ、弾丸に撃ち抜かてしまう
衝撃の元は、ハルベルトの穂先だが──放ちの力がある限り破壊する事は難しいだろう


/ごゆっくりー

20黒髪の女子高生/天王寺アイル:2012/11/11(日) 00:52:00 ID:kLEb/XPw
>>19

「ひっ――――!!」

まさか自分で自分の左目を突き刺すとは思わずにその光景を見て喉を引き攣らせて悲鳴を上げる。
かろうじてM36を取り落さなかったのは、自分で自分を褒めてあげてもいいと思った。
ゆっくりと、スローモーションのように情景が動いていく。
シニフィエの表情が変わったと思った刹那、その唇が動いた。
何かを言ったようだが、その呟きが耳に届くことは無かった。

≪放ち≫の衝撃波に吹き飛ばされ、六発の弾丸に撃ち抜かれ、少女は無残にも模擬戦場の地面に転がった。

「う……あ……っ、」

文字通りぼろ雑巾のようになりながら呻き声を上げるものの、起き上がることすらできずに地面に這いつくばる。
衝撃と弾丸に打ち据えられ、先進の骨を砕かれて、血みどろになりながらも少女は生きていた。


/ただいま戻りましたー

21黒髪の女子高生/天王寺アイル:2012/11/11(日) 01:01:51 ID:kLEb/XPw
× 先進の骨 → ○ 全身の骨

22シニフィエ【傭兵】──赤髪好青年:2012/11/11(日) 01:09:35 ID:A9qEocr2

>>20
ふ──と、力が抜け、落ちるような感覚が赤髪を襲う
ハルベルトを杖のようにして辛うじて立っている状態だ
緩慢に、少女の方へと近づき、目線を合わせる為にしゃがみ込んだ
ハルベルトで削ぎ落とした肩に顔を近づけて、キスをする
愉悦に満ちたその表情、赤髪の物ではないそれは、左目を穿ったが残っているにも関わらず見開いており

「ふふ……神様、喰らいましたかねぇ、新鮮な少女の肉なんです……ふ、ふふ……あれ、もしかして自分、今狂って──」

普通ならばとどめをさせるところを、覚醒したような表情になり、今自分が何をしていたか認識する
赤髪は少女を心配するかのように、急に齷齪し始めた。左目の痛みはないのだろうか、気にしている様子もない

「今、自分……うぅ……すみません……すみませんでした……傷口に接吻なんて……絶対に自分おかしいです……」

泣き崩れ、地に伏せる
ハルベルトが音を立ててバランスを崩し、赤髪の膝に落ちる
涙が腹部の弾痕に染み渡り痛みが身を攀じる
だけども、それでさえ──気づかない

23シニフィエ【傭兵】──赤髪好青年:2012/11/11(日) 01:11:06 ID:A9qEocr2
>>22
/穿った跡、ですね……

24黒髪の女子高生/天王寺アイル:2012/11/11(日) 01:21:54 ID:kLEb/XPw
>>22
「う……あ、……あぅ、」

痛みで呻くことしか出来ない、模擬戦場の地面が延々と続くその視界。
ざり、ざり、と何かを引きずってくるような音が鼓膜を震わせれば、ここまでか、と観念にも似た気持ちでその音を聞き。
視界に赤い髪が写れば目をわずか見開き、肩口に感じた人の体温にピクリ、と右手の人差し指を揺らす。

泣き崩れ、地に伏せた相手の台詞にゆっくりと瞬きすると細く、息を吐く。
小さく口を開くとか細い声でこう言った。

「さい、ごまで……気を抜いちゃ、だめで……す」

刹那、高温の炎がアイルの手元から蛇のごとく蠢いてシニフィエに襲い掛からんとする。



―――――が、途中でその炎も掻き消えた……どうやら本人が気を失ったようだ。

25シニフィエ【傭兵】──赤髪好青年:2012/11/11(日) 01:34:25 ID:A9qEocr2
>>24
「く……取り敢えず外に出してあげなきゃ……」

外に出れば全てが元どおりに帰る──それが模擬戦場の利点だ
だが逆説的に言えば外にでなければ苦しい状態が永遠と続く身喰らい斧槍の本来の名前、アポリアとはよく言ったものだ
少女を肩に担い、這い蹲りながらエントランスを抜けて、出口の前に出ようとした

(それにしても……最後の……)

最後、気を抜くな、と尋常では無い熱気を感じた。もし少女が気を失っていなければ、灰燼になっていたと言ってもおかしくは、ない
この少女は途轍もない才能を秘めている、否単純に韜晦しているだけなのだろうか

「聞いてないだろうけど……君は自分よりも強くなるよ……いや……強すぎる程だ……探偵さん、貴方……大変な子を……」

入口を出ると、体が戻るのを感じる。完全回復には時間がかかりそうだ
月明かりが、二人を優しく包み込む

26黒髪の女子高生/天王寺アイル:2012/11/11(日) 01:43:08 ID:kLEb/XPw
>>25
/模擬戦終了!でよろしいでしょうか?
/ありがとうございましたー!

27シニフィエ【傭兵】──赤髪好青年:2012/11/11(日) 01:45:25 ID:A9qEocr2
/はいはーい粗相な文章に付き合ってくださって感謝ーです
/まだ至らない点がありますが今後ともご贔屓にー

28黒髪の女子高生/天王寺アイル:2012/11/11(日) 01:47:00 ID:kLEb/XPw
/いえいえ、ご謙遜なさらずに……
/とってもやりやすいいい文章だったと思います。
/こちらこそまた宜しくお願いしますー!

29ジャンク:2012/11/17(土) 18:59:13 ID:T8QAEjlQ
模擬戦場。
綺麗に整地されたその場に、一人の黒が佇んでいた。
煌々と輝くライトの光を浴びるその黒は、一人の少女のシルエットを象っている。
ライトの光がチラつき、少女のシルエットの姿を完全に衆目にさらけ出す。
黒いコートに、黒軍服。平時はラフな男装を好む少女にしては重装備だが、これは少女が闘うつもりでここに居る事の証明だろう。

「――確認完了。大丈夫、かも?」

銃をホルスターから引き抜き、状態を確認。
ベルトポーチに左手を突っ込み、まだ来ぬ対戦相手を無言で待ち続ける。

(死線を潜って生き延びるのには、死線が必要。
 本気で戦える。相手なら。……いいんだけど)

構える銃は、ウィルディ・ピストル ジャンクカスタム。
異能の予兆は未だ見せず、ただ周囲への警戒だけは欠かさずに、只少女は佇んでいた。

/では、よろしくお願い致します!

30maki=ツガル:2012/11/17(土) 19:01:33 ID:3h236sJQ
「あー、どうも、よろしくお願いします」
ジャージ姿の、目が死んでいる少年が立っている

31ジャンク:2012/11/17(土) 19:04:56 ID:T8QAEjlQ
>>30
「よろしく?」

こてん、と首を傾げて、挨拶。
この少女もまた生きの良い死んだ目をしているため、空気が微妙にどんよりしてきた。
が、それを気にするほど繊細でもない少女は、ベルトポーチから左手を引きぬき、ムーンクリップに装着された6発の弾丸の内3発を弾き飛ばす。

弾いた弾丸は所謂ダムダム弾と呼ばれ、着弾時に崩壊することでエネルギーを効率的に伝える殺傷力の高い弾丸。
現在は条約で使用が禁止されているが、そんなことなど知ったこっちゃないとばかりな選択だ。
そして、その弾丸は弾かれると同時に、重力の働きに真っ向から逆らい浮遊。少女の前に停滞した。

32maki=ツガル:2012/11/17(土) 19:08:19 ID:3h236sJQ
「・・・・・は?」
なんか浮いてるなーと思いジャージの右腕だけまくる

33ジャンク:2012/11/17(土) 19:11:57 ID:T8QAEjlQ
>>32
「来ないんだ。じゃあ、私から」

相手に動きがないことを理解し、少女は右腕に握るヴィルディを構え、引き金を引く。
弱装弾であり、ゴム弾であるとは言えど、口径はマグナム口径、当たればシャレにならない程度には痛いし、痣も出来るだろう。

轟音は、二発。

飛翔する2発の銀弾は、夜空に二つの線を引き飛翔する。
狙いは頭部と腹部。
顔面を守る人間の本能を狙うと同時に、意識の逸れた腹部に弾丸を叩きこむ心算だ。

34maki=ツガル:2012/11/17(土) 19:20:01 ID:3h236sJQ
「!!」

弾が二発、こちらに来ていることがわかる。
そしたら、反射的に自分の能力を発動する

両足かが光り、地面を這う、その光が地上に出て、壁みたいになり、
固まる。そして、壁が弾を弾く、
壁は光を失い、消えていく、

「・・・・っ!あっぶねーなぁ!!殺す気か!」

35ジャンク:2012/11/17(土) 19:24:17 ID:T8QAEjlQ
>>34
「死なないよ。だって、模擬戦だし」

何を言っているのか、と言わんばかりの表情を浮かべる。
そして、少女はクリップから残りの弾丸3発を弾き合計6発を空中に浮かべさせる。
そのまま左手を腰に伸ばし鉈の様なナイフ――ククリナイフを取り出し、相手に向けて駈け出した。

ちなみにナイフは模擬戦用のゴムナイフである為、打ちどころが悪くても骨に罅を入れる程度だ。
しかし、黒いツヤ消しの刀身は少女のコートの色や夜闇に紛れる為、中々視認しづらいだろう。

「――ッ、はァ!」

左下から右上へ、逆袈裟を描くようにナイフを振りぬく少女。
動作はそれほど速くなく、能力を使用しない防御も不可能ではないだろう。

36maki=ツガル:2012/11/17(土) 19:29:35 ID:3h236sJQ
「・・・・・いやいや!!殺気がこもってるし!!」
両足が光に包まれると、バイクと同じくらいの速さで
距離を取る、正確には逃げている

37ジャンク:2012/11/17(土) 19:34:20 ID:T8QAEjlQ
>>36
「……闘う気、無いなら。帰って」

ナイフを振りぬき、しかし相手の高速動作でナイフは命中しない。
そして、距離を取った相手を見て、少女は憮然とした表情を珍しく浮かべる。
模擬戦の場だと知っている筈なのに、逃げるばかりの相手に、苛つきを覚えていたのだ。

「私が、欲しいのは。死線。
 死線で生きて帰ってくる為の、経験を掴みに此処に来た。
 殺気がこもっているのだって、私が本気だから。……本気に本気で来ないなら、あなたは不誠実」

ナイフの切っ先、銃弾の先端は相手に向いている。
そして、何よりも、少女の死線をくぐり抜けた、黒い視線が向けられている。
この場は一対一。相対の場。
そう理解している少女は、己に背を向けるのではなく、己を見据え、己とぶつかり合う事を求めていた。

38maki=ツガル:2012/11/17(土) 19:40:53 ID:3h236sJQ
>>37
「・・・・はあ、」
ため息が出る、

「・・・後悔すんなよ?」

足に纏っている光を消し、

まくった右腕に光を放出させる、そして光は刃の形になり、
輝く、

・・・唸り声のような大きな声で、模擬戦とは関係ないことを言う

「カルシウム切れてイライラしてんだよぉおおおおおおお!!!」
目の前にいる少女に向かって走る

39ジャンク:2012/11/17(土) 19:43:38 ID:T8QAEjlQ
>>38
「……アーチ・エネミー!」

相手が動きを見せたことで、初めて少女の口が笑みの形を作った。
後悔をする積りなどは欠片もない。全力こそを、今の少女は求めていたのだから。

少女の叫びに呼応するように銃弾に光が纏わり付くが、まだ動きを見せることはない。
少女は腰にゴムナイフをしまい込み、両手でヴィルディを構える。
一発、相手の腹部を狙い射撃。

跳ね上がりを抑えることは無く、一時的に少女には隙が出来る。
身体能力が向上しているであろう相手にとっては絶好の隙であるかもしれない。

40maki=ツガル:2012/11/17(土) 19:48:54 ID:3h236sJQ
「・・!」
腹部に攻撃した弾丸を光の刃で切る
そして、不運にも、ずっこけた

41ジャンク:2012/11/17(土) 19:51:44 ID:T8QAEjlQ
>>40
「――容赦、しないよ」

少女は体勢を即座に戻す。
チャンスを前に、手をこまねくことなど悪手というレベルではないからだ。
コケた相手に向けて銃口を向け、引き金を引く。

轟音が3発。

三点バーストで放たれたゴム弾は相手に向けて飛翔する。
狙いは正確だが、人間の部位で最も痛みに強い部位は背部。
もしも相手がうつ伏せに倒れていたのならば耐えぬくことは高い確率で可能だろうし、能力での防御も不可能ではないだろう。

42maki=ツガル:2012/11/17(土) 20:00:43 ID:3h236sJQ
「〜〜〜っ!!!」
言葉にできない痛さだった、というか、叫んでいるのかも
わからなかった

だけど、
「・・・・」

痛さを我慢しながら立ち、数歩後ろに下がり構える

「・・・・後悔すんなよ」
やり直した

43ジャンク:2012/11/17(土) 20:04:51 ID:T8QAEjlQ
>>42
「……あなたが。
 後悔しないのを、祈っておく」

銃を右手で構え、左手をベルトポーチに突っ込んだ。
暫くベルトポーチの中で手をガサゴソと動かしていたが、元に戻す。

残弾数は8発。
近接に優れる相手と、近接戦闘をしながら、弾倉を入れ替える自信は無い。
ここは、確実性を優先する為に、接近される前に弾倉を入れ替える事にする。

弾倉を引きぬき、ベルトポーチの他のポケットに手を突っ込み、弾倉を叩き込む。
所要時間は2秒程度。
その間は、少女は間違い無く無防備だ。但し、中に浮かぶ6発の弾丸は健在のままであるが。

44maki=ツガル:2012/11/17(土) 20:09:23 ID:3h236sJQ
「・・・」

居合抜きのような格好をし、

右腕に『気』を貯める

ツガルが思っていることは、



     集中・・・
それだけだった

45ジャンク:2012/11/17(土) 20:12:29 ID:T8QAEjlQ
>>44
「――――」

来るな、と少女は思う。
露骨に相手の雰囲気が変わったのだから、死線をくぐり抜けた少女の視線がそれを見逃すことはない。
銃を両手で構え、相手の出方を静かに待つ。

(アーチ・エネミー。私を、守って――!)

死の気配。何度も潜り抜けたそれは、何度経験しても少女に恐怖を叩きつける。
相手の力は、未知。此方の力も相手にとっての未知。
故に、何が来るかわからないこの状況で出来る対策などたかが知れている。

出来ることは、恐怖し、構え、覚悟を決めること。それだけだ。

46maki=ツガル:2012/11/17(土) 20:17:40 ID:3h236sJQ
「・・・・!」
右手に貯めた『気』具現化させる、光のように輝く『気』は、

大剣よりも巨大な武器となり、少女に攻撃する、

少女に伝えたかった、この『気』は、『殺気』であると・・・

47ジャンク:2012/11/17(土) 20:21:48 ID:T8QAEjlQ
>>46
「――私の前の大敵を討て、大敵(アーチ・エネミー)!」

空中に浮かぶ弾丸6発が即座に反応。
相手の振るう武器に呼応するように、飛翔し力の主であるツガルに向けて襲いかかる。
同時に、少女の構えるマグナムオート、ヴィルディが轟音を響かせた。

「……ッ、討て、落とせ!
 私の前の災いを撃ち落せ!」

飛翔するマグナム弾は、縦横無尽に空中を駆け巡り、相手の振るう武器の軌道を逸らすように飛翔する。
武器の横っ腹を狙う攻撃は、着弾すれば砕け散るまで相手の武器へ干渉し続け、攻撃の障害となるだろう。

これが、彼女の能力。アーチ・エネミー。
大敵に対する最大の大敵、攻撃に対する攻撃的防御。
大敵の名を冠する、破壊的な防御主義の具現であった。

48maki=ツガル:2012/11/17(土) 20:34:12 ID:3h236sJQ
巨大な刃が、切り裂く、

空気も
 弾丸も
  大声も
   叫び声も

刃にあるものすべてを切り裂く、

・・・少女も切り裂こうとしたが、距離が足りなかった

     だが、これでいい
右腕の刃を消し、

今度は通常の刃を出す、そして少女との距離を縮め、

刃を少女の首に突き立てる、

「・・・・俺の殺気と、てめぇの殺気、どっちがやべえかな?」

と言い、笑う

49ジャンク:2012/11/17(土) 20:37:08 ID:T8QAEjlQ
>>48
「――ああ、残念。
 あなたの大敵は。まだ、居るんだから」

首筋に刃を突きつけられたが、少女は体勢を崩さない、恐怖の表情も浮かべない。
まだ、相手にとっての大敵(アーチ・エネミー)は失われていないというような表情を、少女は浮かべる。
しかし、この状況では拳銃を構えることもできないし、空中には弾丸は既に浮遊していない。

詰み、と多数の人間は思うことだろう。

だが、少女の目を見ればきっと分かる。
諦めなどという感情を、この少女は一欠片も抱いていないという事が。

50maki=ツガル:2012/11/17(土) 20:41:10 ID:3h236sJQ
「・・・・・」
まあ、ホントは殺したくないから、

こうさんを待っているんだけど、

してくれないのなら・・・

俺は刃をおろし、距離を取る

51ジャンク:2012/11/17(土) 20:45:57 ID:T8QAEjlQ
>>50
「……終わり、か」

距離を取った相手を見て、嘆息。
少女が本気で闘うことが出来るのは、自分に全力で向かう相手だけ。
刃を引いた時点で、少女の最後の一撃は相手に叩きつけることができなかった。

かしゃり、とベルトポーチの中で音がする。
先ほど(>>43)の時点でベルトポーチの中で能力を発動していた。
もし相手が此処で攻撃をしていれば、不意打ち染みたカウンターが相手に叩きこまれていたことだろう。

「私の負け。降参って事で」

両手を上げて降参の意を示し、少女は背を向けると歩きさって行ったのだった。

/うあー、熱い展開に持って行こうとしたものの上手くいかず誠に申し訳ございませんでした!
/ちょくちょく文章が無駄に長くなってしまいすいませんでした!
/ですが、とても楽しかったです! ありがとうございました!

52maki=ツガル:2012/11/17(土) 20:47:03 ID:3h236sJQ
//お疲れさまでした!!

53ミヒャエル・リントヴルム:2012/11/18(日) 21:08:28 ID:T8QAEjlQ
模擬戦施設、月光に照らされて立つのは、黄金の髪に黄金の瞳を持つ少年だ。
服装は、いつも通りの落ち着いたカソック姿に、首からは古びたロザリオ。
右腕にはびっしりと赤黒い布と輝く銀の鎖が巻きつけられ、物々しい気配を示していた。

「……偶には力を振るわなければ、鈍ってしまいますからね。
 アナスタシアさん、でしたか。……どんな方でしょうか、少々不安です」

ホットココアを飲み干して、左手でたやすく握りつぶすと少年は缶をゴミ箱に捨てる。
そして、模擬戦場に立ち、少年は只々、己の相手を待ち続けるのであった。

54アナスタシア【傭兵】──青長髪不規則発言女:2012/11/18(日) 21:19:17 ID:A9qEocr2
>>53
月光は斜陽にはなり得ないが、特有の雰囲気を醸し出して美しい
固有の性質を活かすことにより世界は動いている
それが如何なる物であっても、特有であると一概に纏められるのがこの世界の利点であり汚点でもある
月光を纏った長衣の少女は、フードを外し模擬戦場へと入った
その碧眼が映し出すのは自分の気に入らない人間と同じ様な性質を纏った服装──何と言ったかは忘れたが宗教に関係する物だ
アナスタシアは目の前にいる人物に質問を投げかけた

「貴方、もしかして今日は模擬戦をしに来た人だったり?奇遇だわ、私もなのよ」

鎖で縛った鞘に手をかけ、取り出すと続くようにそれを愛撫する

「そんな事より、手芸はお好き?」

柔らかく、撫でる様に、流れる様に刀身を伝ったかと思えば、柄にくると力強く握りしめ、抜刀する
同時に黒煙が少女を包み込むのは、戦いの合図だ

「さぁ、始めましょう」

黒煙から射出されるは、質量を持った虎
視線上に存在する人間に向かって、それは勢いを伴って突進を行った

55ミヒャエル・リントヴルム:2012/11/18(日) 21:25:47 ID:T8QAEjlQ
>>54
「ミヒャエル・リントヴルムと申します。
 以後、お見知りおきを、お嬢さん」

はにかんだ笑みを浮かべて、深々と頭を下げるミヒャエル。
顔を上げ、構えを取れば相手もまた剣を抜いていた。
黒煙に塗れ、黒煙を突き破り現れるのは――獣。

「はは、手芸は苦手なのですが。
 ……よろしくお願いしますね?」

全身に赤黒い光が巡り、右腕の布がはためくと同時に、少年もまた虎と同じく地面を駆ける。
真正面から迫る虎の口、顔に向けて右腕を一直線に叩きこもうとする、ミヒャエル。
その速度は見た目の幼さには見合わない練達の技法であり、全身運動により突き込まれる突き手は、槍と同種の威力を持つ。

「光輝の剣よ、我が前の障害を払いたまえ」

突きこむ際の一言を契機に、ひときわ右腕の光が増し、威力を強化した。

56アナスタシア【傭兵】──青長髪不規則発言女:2012/11/18(日) 21:38:14 ID:A9qEocr2
>>55
暗闇に紛れてよく見えなかったが、夜目が効いてきたのか少年の顔立ちがはっきりと見える様になる
一直線上に佇む青年の能力は一体なんだろうか、宗教に関連するものであれば様々なパターンが思考されるが
クソ野郎もそうだ、鬱陶しい物ばかりで功績を上げ続けている
ならば相手の出方を見るのが最適な手段であろう、ということで先程の灰虎に突進をさせた
灰虎の効果は大きく分けて3つ一つは

「ただ単純に一直線上に飛び、質量で押す」

故に少年の手が穿った瞬間に虎は霧散した
しかし、この少年。力量が分かっていない未知の物質に何の遠慮も無く手を突っ込むとは──死んでも良いと思っているのか
アナスタシアは黒煙を刀で薙ぐと、霧散した虎を収束するかのように、手を流れるように動かし、再び握りしめる

「質量を持ったのならば、掻き毟りを行うのは虎故の行動」

丁度少年の背後、感じるだろうか
虎の鋭利な牙が、掻き毟るように近づいている事に
破壊することは容易い。だが、触れた場所は斬撃が理不尽な形で行われるだろう──例え如何なる防御をとっても

57ミヒャエル・リントヴルム:2012/11/18(日) 21:45:20 ID:T8QAEjlQ
>>56
少年は、未だに己の真価を見せつけては居ない。
己を能ある鷹と嘯く積りは無いが、牙も爪も振るわぬに越したことはない。
少なくとも、今時点では刃を抜くほど危険な状況にはこの少年は置かれていなかった。

「……ん、む。なるほど、結構応用が効きそうで。
 僕は、基本的に手数が少ないものでしてね、ははは」

霧散した虎、その直後にしかしながら背後から迫る虎。
苦笑を浮かべる少年は、地面を蹴って、直接アナスタシアに向けて駆け出すことを選択した。
一端虎を振り向き右腕を振りぬくと同時に、転身した少年は地面を蹴る。

赤黒い光が空中を飛翔し、虎の牙を切り落とさんと襲いかかる。
今使用したのは、斬撃の飛翔。
三日月型の斬撃は、燕の様に一直線に虎を迎撃する。

「――せァっ!」

そして、数歩でアナスタシアへと間合いを詰めると、半身の体勢を作ると同時に左手を掌底の形にして叩きこもうとする。
小柄な体を生かして懐に入り込むことによって、刀の性質上必要な距離を作らせず、一気呵成に攻めこむつもりだ。

58アナスタシア【傭兵】──青長髪不規則発言女:2012/11/18(日) 21:58:58 ID:A9qEocr2
>>57
正直少年の発言に付き合ってられる程こちらには余裕がない
虎を使役するに当たって虎が行動する範囲を抑えなければ大きさのアジャストが効かなくなり、最悪自分を巻き込んでしまう
しかし、受け答えした方が相手に好印象だろうか、戦闘に愛想を求める人間が居るだろうか

「ほぅ」

一言で済ませてしまおう
つい最近日本に来たばかりなのに早速影響を受けている
少年の動きは精錬された物で、無駄がないと言える、玄人らしい動きだ
だからこそ、見える性質がある
少年の動きにあわせ虎が再び霧散したかと思えば、少年はアナスタシアの至近にいる
次に取る行動は恐らく

「ぐっ」

敢えて腹部で少年の攻撃を受けた
しかし間髪を入れる事なく、歯奥を噛み締めて堪え、少年の伸びる腕を刀を持たぬ左手でしっかりと掴み品やかに引き寄せようとした
それは抱きかかえる様な動きで、暖かい抱擁でもあり、そして時が経てば違う性質を纏うこととなる
静かに右手で霧散した虎を再召喚し、緩慢な動きで優しく、柔らかく少年のカソックを剥ぎ取る積りだ

59ミヒャエル・リントヴルム:2012/11/18(日) 22:08:17 ID:T8QAEjlQ
>>58
少年が、雑談じみた発言をするのは、単に性格上の問題である。
まだ余裕があったからこの様な雑談ができていただけであり、此処から先、戦いが激化すれば流石に話している暇はない。
少なくとも今、この状況で話す事が出来るような人間は、そう居ないことだろう。

少年の動作の基本は、大陸系の武術の動きを取り込んだもの。
全身運動を生かし、攻撃を文字通り叩きこむ、攻撃的な動きは、しかしながら無駄をそぎ落とされた老成した物。
少なくともその動作は一朝一夕で学べるものではなく、この外見の少年が使うには不適当な練度ではあったろう。

「……厄介、ですねぇ」

叩き込んだ左腕を優しく掴み、引き寄せようとする相手。
だが、この動作が来るならば、引く積りは全くない。
地面を強く叩くと同時に、少年は左腕を引きこむ動きに対応し、転身。相手の左半身側に移動し、足払いを仕掛けようとする。

「キェァ――ッ!」

その動作は、相手の死角側にもっとも早く動く為の動作だったが、相手の右の手から召喚される虎から距離を離す選択でもある。
虎と少年の間には、アナスタシア。術者自らが障害物となる状況を、少年は創りだしたのである。

60赤髪髭面 ◆0HlAobfrD.:2012/11/18(日) 22:25:58 ID:A9qEocr2
>>59
天と地が倒錯したかと思えば、アナスタシアは自らの位置を今頃ながらに悟った
足払いをされた、だがこれは一種のチャンスである。
性質を活かした一撃、それは

「こんなこともありなのよ」

虎が、先程の体格からは思えないほどに小柄な、猫になった
猫は緩慢に倒れこむアナスタシアの上を飛び越え、少年に飛びかかるであろう
しかし、猫といえど掻き毟りを行うには同じ──果たして、先程と同じ結果になってしまったのだ

61ミヒャエル・リントヴルム:2012/11/18(日) 22:34:14 ID:T8QAEjlQ
>>60
「――サイズも自由自在、という事ですか」

なるほど、と感心した表情を浮かべながら、己に飛びかかる猫を右腕で振り払う。
振り払った動きで掻き毟りを受け、右腕の拘束が外れ、布と鎖がはじけ飛んだ。
拘束の内から現れたのは、腕。

カソックの布地の一部が裂け、右腕は肘から先を顕としていた。
その腕には、びっしりと傷跡が刻み込まれており、肘から手の甲にかけて十字架を象った文様が浮かんでいる。
手首から先の皮膚は変色し、皮膚自体が黒い布でできているかのような不思議な質感を持っていた。

威圧感、と言ったものを感じたことがあるだろうか。
または、その感情を畏怖と言っても何ら問題はない。
少なくとも、右腕の拘束を剥がれた少年は、先程までとは明らかに違う気配を放っているのは間違いない。

「――Amen」

祈りの言葉を口にすることで、右腕の十字架が光を放ち始める。
吹き飛んだ拘束布が首に巻き付きマントの様に体に被さり、左腕の手首に鎖が巻きついた。
左腕を振るえば、鎖が鞭の様に空中を駆け抜け、少女の足を絡め取ろうとする。
もし絡めとる事が出来れば、小柄な体格からは予想もできない膂力を持って相手を放り投げようとするだろう。

62とあるロールプレイヤー:2012/11/18(日) 22:45:37 ID:fKwKEKrM
>>61
やはり宗教関連は苦手だ、どうしても汎用性が効きすぎて相対すると苦手になってしまう
気分でここに来たものだから相手に不快感を与えてしまうのは仕方のないことだと思っていたがこの国ではそうはならないだろう
本気を出す、といっても本気を出せるときは脳みそに存在する枷を吹き飛ばす、つまりイカれなければならないのだ
それは少女にとって致命的――なぜならば愛する兄上にあっても感情を得ないからだ
ならば――どうするか
少年から迸る神の雰囲気はこの鎖から来ていたのか、服装がそうであるからか
理解しかねないが、これは相当に危険だ
鎖に絡め取られてしまえば身体の自由が効かなくなるつまり、刀を使うに使えないし、虎を使役することができない
背後を見せて逃げるとそれこそ死んでしまうし、だからといって真っ向から勝負を挑めば絡め取られる

――否

「そうね、そうよイカれてしまえばいいんだわ。私って天才。そうよ、ちょっとだけ
ちょっとだけ、おかしくなりましょう」

鎖に向かって駆け出したかと思えば、黒煙をまとった等身が、姿を見せる
風になびく青い髪は揺れ、アナスタシアの視界を阻害した
それに構うことはなく、鎖に向かって刀を打ち込んだ
正確には鎖の間にある空間に、ほぼむりやりねじ込んだのだ
そして、駆け出しは続き、鎖の上を一直線上の機動で走り抜ける。そして続けるようにして飛び蹴りを行うだろう。
ここからは、体術での相対だ

63ミヒャエル・リントヴルム:2012/11/18(日) 22:56:57 ID:T8QAEjlQ
>>62
「偽物の聖遺物にも神がご加護を与えなさるのであれば。
 僕の右腕は、本物の聖槍にも劣らない力を得られるだろう。
 神よ、僕に七難八苦を与え給え――――!」

黄金の瞳に僅かに過ぎる狂気の色。
絶望の果てにたどり着いた意思は、狂信で。
神の代理人となるために作られた少年は、文字通りに神の力の一端を代理する力を得ている。
聖遺物そのものの少年の肉体は、文字通りの不朽体。耐久性は言わずもがな、歳も取らぬし、負傷以外では寿命は来ない。

「推手、崩拳!」

鎖を引き寄せ、相手の体勢を崩そうとしながら左腕を相手の蹴りの延長線上に割り込ませる少年。
腕に足がめり込むと同時、推手という技法で腕を捻り相手の軌道を逸らし、地面を強く蹴り、跳躍。
右腕を振りぬき、相手の腹部に向けて強い光を纏った拳を叩きこもうとする。

ミヒャエルの戦闘法は、聖術をバックアップとした近接戦闘である。
遠距離で使用出来る攻撃は斬撃の飛翔程度だが、近接に於いてはその肉体は間違いなく脅威。
特にその右腕に関しては、拳と言うよりも槍や斧といった形容がふさわしい威力を持っている。

64アナスタシア【傭兵】──青長髪不規則発言女:2012/11/18(日) 23:15:10 ID:A9qEocr2
>>63
足場を崩された、苦し紛れで膝蹴りを行っているので防御され、体制を崩すこととなるだろう
昔、兄である髭面に体術を仕込まれたときは世界にある数々の流派の多さに驚いたものだ
髭面はその度に結局、結果は同じことになるのだからどれだけ足掻いてもどこかに共通する場所はある、とそう言っていた
戦闘において経験や勘は大切なものとなり得るだろう、しかし
予測はその中でも特に重大なものとなり得る、その下にあるのが支えである経験や慣れであり
どこかのクソ野郎と同じ考えを持っているのは皮肉だが、それが髭面の教えであるから仕方がない
駆け抜ける鎖の上、アナスタシアの正面にいる少年から溢れ出した声は、何かの詠唱だろう
宗教関連ならば付け加えの聖術と判断できる。何故ならばそれも結果に従順して得た結果だ
相手が攻撃する体制であるから、自らを強化し、守り、そして自らも動きを見せる
対処法はしっかりと仕込んである、だからこそ、今膝蹴りを行っている途中であり

「あら、何を言っているのかしらこの子。もしかして私にいってたり?」

挑発するような一言は少年の行動にかき消された
空中間における戦闘は回避が一度しかできない、だが、もしそれが何かの支えがあったとしたらどうだろうか
宙に投げられたと同時にて腕をおもいっきし振り下げると、倒立の形となる
先ほど少年が撓ませた鎖を、取り、そのまま少年の方向へと倒れこむと、少年を巻き込むだろう
しかし、拳はアナスタシアの腹部に到達し

「あら」

鎖をとったままに吹き飛んだ

65ミヒャエル・リントヴルム:2012/11/18(日) 23:26:31 ID:T8QAEjlQ
>>64
「――汝が身を汚すものを弾き飛ばせ、聖者よ!」

拳を叩きつけ、真上へと吹き飛ばした少年は、相手の動作を追いかけながら、鎖に魔力を叩き込む。
基本的にミヒャエルはそれほど多様な聖術が仕えるわけではなく、鎖の操作と魔力の武器化、防具化が関の山だ。
そして、今展開した術は鎖の表面に拒絶の意を持った防性の魔力を展開する事で、鎖を掴む相手の手を弾く目論見である。

手元で鎖を繰るミヒャエルは、何方にしろ鎖を引き戻そうとするはずだ。
同時に、地上に立つ少年は、右腕に魔力を込め、落下してくる相手を待ち受ける。
空中と地上であれば、動作の安定性は地上のほうが明らかに高い。

「……こ、ッ。はァ――」

息を吸い、吐く動作で全身に気力がみなぎっていく。
心が落ち着けば、見えないものも見えるようになってくるのは自明の理。
全身に意識を巡らせ、視線の先はアナスタシア。

腰を落とした状態で、右腕を引き、左腕には鎖を巻き付けている。
このまま落下すれば、アナスタシアは少年の迎撃を受けることとなるだろう。

66アナスタシア【傭兵】──青長髪不規則発言女:2012/11/18(日) 23:39:30 ID:A9qEocr2
>>65
手が弾かれた、魔力の収束発散か

「貴方、カトリックでしょ──」

詳しくは無いが拒絶するのならプロテスタントだろう
否、クソ野郎は言っていた、宗教とは神格化しすぎて拒絶する事があると。ならば道理が合う
鎖に弾かれたアナスタシアは空中と言う回避不能の空間に放り出され

「──ッァ!!」

腹部に一撃が入り込み、吹き飛んだ
肋骨だけでは済まない、全身の骨が、軋み、揺れ、砕けたのだ
再起はできない、きっと刀を捨てた時点で勝敗は決していたのだろう
最初の判断で相手が体術を得意としている事が理解できていれば対処できていたものを
アナスタシアは全身を脱力し、地に倒れた

67ミヒャエル・リントヴルム:2012/11/18(日) 23:51:13 ID:T8QAEjlQ
>>66
「……そうならざるを得ませんからねえ」

苦笑を浮かべ、落下してくる相手を待ち受ける。
迫る、相手。容赦はしない、容赦はこの場に於いて必要とされている行いではない。
息を吸い、魔力を込めた右腕を純粋に頭上に叩き上げる。

「――天王托塔」

右足を踏み込みながら、右腕を叩き上げる技を天王托塔と言う。
大地を踏む力をダイレクトに伝える事が出来る、剥き出しの破壊といえる技だ。
ずん、と全身に衝撃が帰ってくるが、その結果として相手は宙高くへと吹き飛んでいく。

そして、落下。
地面に叩きつけられたアナスタシアに転身し、残心。
僅かの間を於いて、抱拳礼をした後に頭を下げるのだった。

68:2012/11/22(木) 23:47:24 ID:Bo8fzEnY
白髪で赤眼の少年が模擬戦場に辿り着く

右手にはナイフが握られ、腰には銃がぶら下げてある。

「さて、アホ上司はまだか?」

そう辺りを見渡す

69アラ:2012/11/22(木) 23:58:06 ID:MwyaMZEc
>>68
かちゃん、とやけに澄み渡った金属音。それは装具がこすれる音であり、銃火器と弾薬が擦れ合う音。
障害物に乏しい決闘用の模擬戦場に入ってきたのは、長身の男だった。ひざ下まである長い防弾装衣のコートと適当に毛を削いだだけのセンスのかけらもない髪形は、どういったわけか鋭敏さを際立たせている。ネクタイも、ジャケットも、スラックスも黒。全身黒ずくめの男だが、ただ唯一、模擬戦場の照明を受けて輝く青い瞳だけが異彩を放っている。

「…………さて」

やれやれといった様子で、アランは装備を確認する。40S&Wを16発つめたパラオーディナンスP16.40は右腰と左脇に1挺ずつ。ベルトにはいくつかの弾倉と、近接戦闘用のナイフが3本。あとはこれといって装備はないが、装衣に組み込んだ呪式は耐衝撃と防弾防刃。どこまで役に立つかはさておき、効果が期待できないわけでもない。

「やるかね?」

長年愛好している『スモーキンジョー』のフルフレーバーを咥え、片手で器用にマッチを取り出しこれまた器用に火をつけると、マッチ棒をへし折って投げ捨てた。立ち上る紫煙が揺らめき、うまいんだかまずいんだか、はっきりしない能面を鴉へ向ける。

70:2012/11/23(金) 00:05:52 ID:Bo8fzEnY
>>69
鴉はそれなりに武装している上司に目を向ける
「来たか」
そう言うと、ナイフを片手で弄ぶ

そして、自分はいつでもOKと言わんばかりの表情で
「あぁ、いつでも構わないぞ」

獲物を狙う獣のような眼で、上司であるアランを見据える

71アラン・J・ロックウェル:2012/11/23(金) 00:14:37 ID:MwyaMZEc
>>70
首をしっかりと回し、肩をほぐし、屈伸までする。わざわざ丁寧に筋肉をほぐして下準備を終え、戦闘が始まる前に深く深く、肺いっぱいに紫煙を吸い込んで満足げに吐き出すと、腰からP16.40を抜いて、スライドを引く。

「どちらが先攻? って、まあ関係ないか」

薬室へ初弾を送り込んで準備完了とばかりに盛大に紫煙を吐き出す。眼前で滞留し、薄れていく煙を何の気なしに見つめるアランは、どこかぼうっとしているように見えた。

「んじゃ、はじめよか」

ゆら、と右手が持ち上がり、それを追うようにして持ち上がった左手が右手ごとグリップを握りこむ。まるでポケットからハンカチを取り出すような、あまりに自然で流動的な所作はしかし、素早くそして正確に鴉へ40口径の銃口を向ける。

ぱんっ、とあまりにもちゃちな発砲音が、戦端を開いた。

72:2012/11/23(金) 00:25:17 ID:Bo8fzEnY
>>71
「んなガラかよ…」
どちらが先攻?と聞いて来た上司に対して一瞬苦笑するが
アランが、関係ないか…と直ぐに訂正する様を見て
「まぁそうだよな」と納得する。

そして、再びアランを見据える

「っ!」
アランが素早く銃を抜くのを確認すると、自分の腕に【強化】を前方へ振る。


振った腕が銃弾に当たり、銃弾が弾かれる
「ふっ!」

そして鴉は銃弾を弾くと同時に、前方へ駆け出しながら
アランに向けて右手に持っていたナイフを投げつける。

73アラン・J・ロックウェル:2012/11/23(金) 00:34:37 ID:MwyaMZEc
>>72
(戦力査定、奴の能力に関して俺が知り得るのは強化魔術のみ……弾丸が防弾服の強化で弾かれるのは想定済みだ。身体強化からの急速接近と、膂力に物言わせた投擲が現状の脅威……!)

駆け寄る速度からして、まだ足の強化はしていないなと冷静に判断しつつ、1発目が弾かれたことにめげずに2発、3発、4発と連射する。6条右回りの銃身が火炎と弾丸を吐き出す中、一閃された鴉の腕から放たれたナイフが、一直線に飛来する。

(遠距離武装は投げナイフ……拳銃は使わない、か)

防刃繊維に守られた左手を振るい、投げナイフを弾き飛ばす。とはいえ無傷とはいかぬもので、ぶち当たったナイフの鉄らしい硬質さと重量に左手がジンとしびれる。

(再装填の間はないっ! 近接戦か……)

74:2012/11/23(金) 00:45:32 ID:Bo8fzEnY
>>73
「ちっ!」
更に銃弾を撃ってくる事に舌打ちしつつ
強化した腕で追加の銃弾を弾いて前に進む

「っ⁉」
感覚で振り回して弾いていただけなので、流石に全弾弾ける訳もなく、一発右足を掠めてしまう。

……が、足を掠めた事は気にせず鴉は、微妙に距離が縮まった所で【脚を強化】

そして、アランとの距離を一気に詰め、強化した腕で攻撃に掛かる。

75アラン・J・ロックウェル:2012/11/23(金) 00:55:20 ID:MwyaMZEc
>>74
ぐんっと縮まった距離に、鴉が足を強化したのだと思い至る。その間に適当にばらまいていたP16.40が弾切れし、後退しきったスライドをちらりと見やりつつ、アランは肉薄した鴉が殴りかかるモーションに入るのを視認していた。距離にして一間もない至近、対処が遅れれば一撃でダウンしかねない。

「ForgingCircuit-ON! Accel!」

きぃん、と大気が微細に振動し、自分を取り巻く時間の流れが遅滞する。いや、遅れているのは空間ではなく、自己の体内が加速したのだ。何しろ叫んだのはそういう呪文であって、そういう『奇跡』のかけらが起動したのだから。

見れば、唱える間にも鴉は懐へと浸透していて、ギリと奥歯をかみしめたアランは姿勢を落とし、目一杯のばねを利かせてよこに転がる。

76:2012/11/23(金) 01:02:26 ID:Bo8fzEnY
>>75
「⁉」(躱された⁉)
自分の攻撃を避け、横へ転がるアランに驚く。

「っ!」(フェイントが破られるとは)
鴉は奥歯を噛み締めると、懐から《刀身の無い剣の柄》を即座に取り出し

アランの方へ踏み込む
両手に《刀身の無い剣の柄》を持って…

77アラン・J・ロックウェル:2012/11/23(金) 01:09:57 ID:MwyaMZEc
>>76
(刃のない……柄?)

奇妙だな、と感じる間にも体は動き、弾薬を撃ち尽くしたP16.40を捨てて、腰からコンバットナイフを引き抜く。グリップを手のひらの上でくるりと回して逆手に持ち替え、素早く体制を立て直す。加速したアランの動作は傍から見ると異様になめらかで、同時に素早い。

(近接装備なのは間違いない、が)

刃のない柄が、アランの警戒心を煽る。間違いなく何かあるとわかってはいたのだが、距離を置いて様子を見るにはあまりにお互いが近すぎ、そしてアランと鴉の行動速度は素早すぎた。もはや離脱も予備拳銃の牽制も間に合わないと踏み、瞬時に腹をくくって、鴉の正面からのくようにサイドステップを踏み込みつつ、逆手のナイフを右手で振るう。

78:2012/11/23(金) 01:23:06 ID:Bo8fzEnY
>>77
アランの右手のナイフが、素早く鴉に向かってくる
「!」
瞬時に反応した鴉はそれを防ぐ為、左手にある刀身のない剣の柄を振る…

……すると、刀身のなかった筈の柄から刀身が現れ、細身の長剣になる。

そして、その長剣(以下・粛剣)でアランのナイフを受けながら
残りの右手にある粛剣の刀身を出し
無防備なアランの腹部に向けて突きを放つ。

79アラン・J・ロックウェル:2012/11/23(金) 01:33:27 ID:MwyaMZEc
>>78
(柄から剣が!? しまっ……)

ぎゃりっ、と耳障りな刃鳴りと火花を散らしたナイフはもはや意識の埒外で、突き出された剣先と腹部の距離を推し量る。どうあがいてもガードは間に合わない。ならばと足を踏ん張って、ナイフを振りぬこうとした右手の勢いに上体を任せる。

「ぬぅっ!」

鴉に対して半身にした上体、その腹部を刃が掠め、シャツと腹部を幾分切り裂く。腹を氷で撫でられるような寒気に身震いするより前にこれ以上の近接は危険と判じた本能が、次の攻撃が来る前にバックステップへと移行していた。

(加速は限界……次は身体強化で対応するしかない)

「TimeCircuit-OFF、reinforce!」

もう一度、きぃんと大気が鳴る。加速を切って身体強化へ切り替えたアランはしかし、息をつく前に、体内を絞られる痛みにふらりとよろめく。加速の代償、時空のよじれ。脂汗の浮かぶ手でナイフを鴉へ投げ、拳銃と新たなナイフを引き抜く。

80:2012/11/23(金) 01:50:09 ID:Bo8fzEnY
>>79
「っ!…浅いか」
アランの腹部を掠めた長剣を見て呟き、更に攻撃に転じようとした所で
アランにバックステップを許してしまう。

「くっ!」
逃がす訳には行かないと、また距離を詰めようとした所で
物凄い速度で、鴉に向けてナイフが飛んでくる

「つっ⁉」(速い!)
即座に回避したかに思えたが、ナイフは鴉の頬を深く抉る。

鴉の頬から血が滴り落ち、痛みが走る。

鴉は、このまま攻めるのは危険と判断し
粛剣を構えたまま一度バックステップをする。

81アラン・J・ロックウェル:2012/11/23(金) 01:57:14 ID:MwyaMZEc
(距離はとれた……これは幸い、か)

体内が絞られる激痛が徐々に引いていき、強化を受けた肉体が体制を整える。右手にかまえた2挺目のP16.40を、ナイフを握った左手を添えてしっかり構えなおす。

(しかし……これで向こうも体勢を立て直せる。次か、その次のやりあいが限界か)

目立った損害はないが、時間加速の代償はやはり痛い。自殺覚悟ならあと1度は行けるだろうが、勝つならもう封じる以外ないわけで、そっと深呼吸してサイトをしっかり覗き込んでおく。

「…………ふぅ」

さて、どう来るか。身構えて、次手を待つ。

82:2012/11/23(金) 02:10:55 ID:Bo8fzEnY
>>81
(勿体無いが…)
鴉は、更に2本の粛剣を取り出す

そして両腕を強化し、両手に2本づつ粛剣を構え
「うらぁ!」
アランに向けて思い切り投げつける。


更に懐から1本の粛剣を取り出し、左手に構える…
「ふっ!」
その後、予め強化していた脚でアランに突っ込む

83アラン・J・ロックウェル:2012/11/23(金) 02:16:46 ID:MwyaMZEc
>>82
(きたっ!)

予期通りの攻撃。こちらの射撃の脅威を減らすには向こうも遠距離攻撃をするしかない。となれば投擲物だろう、と呼んでいたがしっかりあたってくれてことに安堵しつつ、4本の剣のうち、右の2本へ弾丸を撒く。もとより拳銃でけりがつくとは思っていない。狙いを定めたらあとは運任せに乱射し、一弾倉丸々撃ち尽くして2本を叩き落とす。

(これで挟撃を排除し、退路を確保。そして、ここからが勝負)

弾倉を排出し、片側がクリアになった剣の軌道から横っ飛びにどいて、迫る鴉に正面から相対する。

84:2012/11/23(金) 02:23:12 ID:Bo8fzEnY
>>83
叩き落された粛剣を見て、鴉の表情が歪む

「なっ⁉」
ギリッと奥歯を噛み締め、強化した脚で
相対しているアランに向かいながら左手の粛剣の刀身を出し、アランに斬りかかる。

ちゃっかり粛剣を持つ左腕を強化しながら…

85アラン・J・ロックウェル:2012/11/23(金) 02:29:20 ID:MwyaMZEc
>>84
斬りかかってきた鴉をまえにしっかり踏ん張り、振り下ろされる剣をナイフで迎えうつ。ぐんっと強く押し込まれたのは鴉の身体強化のせいで、たたらを踏んで後手に回ってしまう。
ぎっと奥歯をかみしめ、しっかり踏ん張りる。押し切られれば後はない。ただ切り刻まれるだけだろうとわかっているからこそ、ここで押し返さねばならなかった。

「くたばれ……」

片手で握った拳銃を自分の腰に引き寄せ、鴉めがけてでたらめにばらまく。

86:2012/11/23(金) 02:41:43 ID:Bo8fzEnY
>>85
数発の弾丸が、防御体制に入っていなかった
鴉の左肩や腹部に命中する。

「ぐっ!」
…しかし鴉は止まらずに、粛剣でアランのナイフを弾き、アランを仰け反らせ

右腕を構えアランの腹部に放とうとする


アランに放とうとしているその右腕は《禍々しいオーラ》を放ち、物凄い速度でアランに襲いかかる。

87アラン・J・ロックウェル:2012/11/23(金) 02:57:59 ID:MwyaMZEc
「reinforce!」

再度強化の符号を叫ぶ。魔力を通すは拳銃を握る右手と防弾服、そして腹部周りの筋肉。鴉の『禍々しい』腕が腹部に肉薄し、ぶち当たればどうなるか。異能を宿しているであろう一撃をもろに受けるつもりもなく、申し訳程度の防御態勢を整えたアランは、鴉のこぶしと自身の体の間に強化を重ねた右手を挟み込む。

めきり……みしっ

筋肉と骨がきしみ、ガードに使った腕が奇妙にゆがむ。殺しきれない衝撃が内臓を伝播して体内を突き抜け、アランの体が大きく震える。

「…………かはっ」

88:2012/11/23(金) 03:07:19 ID:Bo8fzEnY
>>87
鴉の必殺の切り札である《禍々しい腕》の攻撃に、アランが耐えたことに驚愕する。

「っ⁉」(何⁉殺り損ねっ)

そう思考すると同時に、鴉が突然吐血する。
「ごぶっ⁉」

「ぐぅ!!」吐血後、身体中から血が噴き出し、鴉の表情が苦痛に歪む。


これがこの技の…この威力の代償である。

しかし、吐血や出血を繰り返そうが、鴉の眼は死んではいない。

89アラン・J・ロックウェル:2012/11/23(金) 03:11:59 ID:MwyaMZEc
防弾装衣に組み込んでいた防御呪式の耐笑劇面が命を救った。意外に役に立つじゃないか、と笑んではみるものの、口の端から血が滴るとあってはもはや余裕などなく、殴りつけられた腕の骨が粉砕し、内臓器官のいくつかが停止している事実に眉をひそめる。

(意外に痛いな)

半ば他人事じみた被害評価を下し、生き残った左手でナイフを構えなおす。ふらり、ふらりと揺れながらも、鴉へ踏み出してナイフを振るう。

90:2012/11/23(金) 03:17:31 ID:Bo8fzEnY
>>89
自身の技で満身創痍になった鴉は
眼が虚ろになりながらもアランに殴りにかかる、そのパンチはフラフラで先程までの威力の面影はない。

「がっ⁉」
こんな状態で防御体制に入れる訳もなく、
ナイフを胸に貰ってしまう。

が傷を気にする様子もなく、鴉は諦めずアランに蹴りを入れようとする。

91アラン・J・ロックウェル:2012/11/23(金) 03:24:56 ID:MwyaMZEc
「ぐぅっ!」

こぶしを受けたのとは別方向をけりへの供物へ差し出し、鴉の胸に刺さったナイフをさらに押し込む。生々しい肉の感触、その抵抗を刃先で切り分け、ぐいとひねりあげてやる。
すでにその姿に余裕はない。にじんだ脂汗と唇の端から垂れた血がぱたぱたと地面に滴り、腹部と腕の傷も紫に変色し始めている・

92:2012/11/23(金) 03:29:16 ID:Bo8fzEnY
>>91
「ぐぅ」
刺さったナイフで胸を抉られ、鴉は虚ろな眼で表情を歪ませる。

それでも…アランの顎に拳を叩き込む、フラフラでもう力が出ているかどうかもわからない拳を…

93アラン・J・ロックウェル:2012/11/23(金) 03:34:59 ID:MwyaMZEc
「……ってぇ」

顎を殴られて体がのけぞる。それなりに痛いし頭に響いたけど、倒れる前にけりをつけないといけないから
ぼやける目を鴉へ向け、アランは握ったナイフを思い切りひねり、鴉の胸から引き抜く

94:2012/11/23(金) 03:38:48 ID:Bo8fzEnY
>>93
ナイフを引き抜かれた瞬間、鴉の身体が痙攣し、無抵抗のままその場に倒れる。

倒れた瞬間、辺りに血が飛び散り床は血塗れになる。

倒れた鴉が起き上がる気配はない
完全に力を使い果たしたようすだ。

95アラン・J・ロックウェル【治安機関職員】E:SW1911PD 、 SIG P210:2012/11/23(金) 03:40:59 ID:MwyaMZEc
>>94
「……やった……か……?」

倒れこんだ鴉に近寄ろうとして足元がくずれ、折り重なるように倒れこむ
限界を迎えた身体が意識を手放した

/おつかれー

96:2012/11/23(金) 03:41:27 ID:Bo8fzEnY
>>95
/お疲れ様でした〜♪

97三門 陽 チンピラ高校生 装備:メリケン×2:2012/11/30(金) 13:21:26 ID:T8QAEjlQ
「ひゃー、ここが模擬戦施設かよ、でけーなおい」

素直に驚いたような声を周囲に響かせるのは、背丈の高い細身の青年だ。
着崩した学生服に、脱色し過ぎて白に近いほどの金髪オールバック。
しかしながら、顔立ちは案外気さくそうで、そしてバカっぽそうでもあった。

「んー、とりあえず走ってみる、か?」

広いところで全力で走ってみたい。
そんな欲求が不意に湧き、青年は両手をぱん、と叩く。
いつの間にか現れていた二枚のシールを足に貼り付けると、三門は一歩を踏み出し、砂埃を残して消えた。

「ひぃぃいひゃっはぁ――!」

砂埃の軌跡が、三門の移動の軌道を堂々と晒し、周囲はもうもうと砂埃が舞い上がっていた。
数秒後、きぃ、とブレーキ音を響かせるも、普通のスニーカーではグリップが効かず、ドリフトをする形で停止しているのであった。

98さくやはおたのしみでしたね:2012/11/30(金) 13:27:11 ID:Iu/A6zvY
>>97
「さて、初めての模擬戦だねえ」
そこに居たのは紫のショートヘアに、黒い眼をしているみすぼらしい格好の女だ。帽子は被っていない。
髪を染めて黒いコンタクトレンズをはめている。普段帽子を被っているため、逆に顔を公開したほうがいいと踏んだ。
「アタシはさあ、今から寒気がとまらないんだ。なんたって『最弱』だからねえ」
不気味にヒヒヒヒヒと笑う。サクヤだと隠す気があるのか、無いのやら。
「最弱なんだからさあ、どんな手段を使っても勝とうとするわけだ。負けるけどねえ」

「――――そこで走り回ってるアンタは、どう思うのかい?」
元気だなあと眼を細めて、青年を暖かく見守った。

99三門 陽 チンピラ高校生 装備:メリケン×2:2012/11/30(金) 13:33:14 ID:T8QAEjlQ
>>98
「あー、姉ちゃん、俺の相手かい?」

へらり、と人懐っこい笑みを浮かべて、脳天気に相手に問いかける。
そして、どう思うのか、そんな問いを受けて、青年は僅かに思考。

「勝つとかよりも、俺ァ俺の意地を通すだけだわなあ。勝てれば越したこたねえけど。
 泥に塗れても、卑怯って罵られようと、どんなに格好悪くてもよ。
 最後まで意地とかプライド折んなかった奴が、一番格好いいだろ、なあ?」

学生服のスラックスから、二つのメリケンを取り出して。
くるりと回し拳に装着すると、青年はかつん、と金属部分を打ち合わせる。
この青年にとって、大切な事は試合に勝つことではなく、勝負に勝つ事だ。

そして、青年にとっての勝利の意味は、己の意思を曲げないこと、それに尽きる。
そのシンプルな思考、シンプルな生き方だからこそ、バカに見えるかもしれないが、この青年のあり方は力強いだろう。

100???(サクヤ):2012/11/30(金) 13:42:22 ID:Iu/A6zvY
>>99
「そうだね。アタシがアンタの相手みたいだ。一般人に期待しないでくれよ」
こちらも人懐っこいが不気味な笑み。傍から見れば微笑ましいかもしれない。

「もちろんさ。最後まで諦めない姿勢は大事だと思うよ。
こちらにとっては死ねば意味はないけれど、その考え方自体は嫌いじゃない」

サクヤはゴム弾を使っていなかった。ただでさえ攻撃力に欠けるサクヤは、相手を殺すことでしか無力化できない。
ここは戦場。殺すか殺されるか。サクヤにとってはそれだけだった。

青年の様子にサクヤも構える。両腕をだらんとして、一見したら無防備に見えるだろう。
しかし足はいつでも動けるように化勁をし、対極針を取り出して一瞬で投げるためにわざと緩ませているだけ。
―――後の先を取るのが、サクヤの戦い方だった。


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