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【艦これ】ブサ督「イケメンに限るって……真理だよな」
806
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 21:50:49 ID:ODA80pmQ
フツ督「確かに飲みたかったけど、持ち合わせがな……」
龍田「ああ……」
龍田「銀行、もう閉まってるものね」
フツ督「そういう事」
フツ督「俺は……君が居てくれればそれでいいさ」
龍田「ふふふ」
龍田「安っぽいセリフね」
フツ督「……結構決めたつもりだったんだけどな」
龍田「冗談よ」
龍田「あなたから言われて嬉しくない訳ないじゃない」
フツ督「それはそれは」
807
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 21:51:43 ID:ODA80pmQ
フツ督「さて、メインディッシュの方に行きま……」
ドドーン… ドンッ ドンッ…
フツ督「ん?」
龍田「ん?」
フツ督「何の音だ?」
龍田「遠くで花火大会でもやってるのかしら?」
スタ スタ スタ…
フツ督「…………」
龍田「…………」
フツ督「……どこも花火なんてやって無さそうだが」
龍田「……!」
龍田「フツメン提督! あそこ!」
808
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 21:52:26 ID:ODA80pmQ
フツ督「…………」
フツ督「あっ、火の手が上がってるな」
フツ督「事故でもあったのか?」
龍田「何呑気な事を言ってるのよ!」
龍田「あの方角……大本営の方じゃないの!?」
フツ督「…………」
フツ督「あっ!?」
フツ督「天龍か!?」
龍田「すぐ向かいましょう!」
フツ督「よし!」
809
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 21:53:19 ID:ODA80pmQ
バタン!
タッ タッ タッ
フツ督「!」
フツ督「ブサイク提督!」
ブサ督「!」
ブサ督「フツメン提督」
フツ督「騒ぎは知ってるな?」
ブサ督「ああ、たぶん天龍だろう」
タッ タッ タッ
大淀「あ、ブサイク提督にフツメン提督!」
大淀「この騒ぎは……天龍さんでしょうか?」
ブサ督「タイミングからして、おそらくな」
フツ督「よし、俺は車を拾って来る」
ブサ督「いや、必要ない」
810
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 21:54:07 ID:ODA80pmQ
フツ督「何?走って行くつもりか?」
ブサ督「違う」
ブサ督「それよりもイケメン提督の部屋はどこか分かるか?」
フツ督「イケメン提督の?」
フツ督「それなら下の階だが……」
ブサ督「よし、俺はそこへ向かう」
フツ督「何故だ?火の手が上がったのは大本営だぞ?」
ブサ督「……天龍が今日の号外を見ているとしたら?」
フツ督「…………」
龍田「!」
大淀「!」
榛名「!」
811
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 21:54:57 ID:ODA80pmQ
フツ督「……良く分かった」
フツ督「イケメン提督の部屋へ急ごう」
タッ タッ タッ…
―――――――――――
イケ督「おい、どうなってるんだ?」
イケ督「何が起こっている?」
憲兵A「……ちょっと待っていてください」
ヒソヒソ…
憲兵B(ダメだ……通信が混線している)
憲兵B(下まで降りて、俺が確認してくる)
憲兵A(頼む)
憲兵B(イケメン提督は任せた)
812
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 21:55:34 ID:ODA80pmQ
イケ督「…………」
憲兵A「……ちょっとした事故が発生した様だ」
憲兵A「イケメン提督はここに居ろ、との事」
イケ督「ちょっとした事故ねぇ……」
イケ督「本当なのか?」
憲兵B「じゃ、ここは任せたぞ」
憲兵A「ああ」
ガチャ キィ パタン
イケ督「…………」
!?
ナンダ貴様… グアッ!
ドサッ…
813
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 21:56:15 ID:ODA80pmQ
憲兵A「!?」
イケ督「!?」
イケ督「お、おい……今の音は」
憲兵A「下がっていろ」
スチャッ…
憲兵A「…………」つ(拳銃)
イケ督「…………」
ドガアァァンッ!!
憲兵A「ぐあっ!?」
イケ督「ひ、ひいいいいいいっ!!」
イケ督(と、扉が……爆発した!?)
814
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 21:57:05 ID:ODA80pmQ
憲兵A「」
イケ督「お、おい、大丈夫か?」
憲兵A「」
イケ督「気絶とか止めろよ、おい!」
イケ督「誰が俺を守るんだよ!?」
ジャリ…
イケ督「!」
フード女「…………」
イケ督「…………」
フード女「……見ツケタ」
バサッ!
イケ督「!?」
815
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 21:57:59 ID:ODA80pmQ
天龍?「…………」
イケ督「し……深海…棲艦……!?」
天龍?「ふフふ……コロス」
イケ督「ひいいいいいっ!!」
大淀「天龍さんっ!!」
天龍?「!」
イケ督「!?」
イケ督(て、天龍……天龍だと!?)
大淀「もう止めてください!」
天龍?「……邪魔ヲするナ……オオよド」
大淀「気持ちは分かるつもりです……」
大淀「ですが」
816
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 21:58:51 ID:ODA80pmQ
大淀「イケメン提督は、これから社会的制裁を受け」
大淀「死ぬより辛い目に合う予定です!」
イケ督「」
天龍?「…………」
大淀「ですから、殺す必要は無いんです!」
イケ督(……いくら何でも酷くないか、その説得)
天龍?「……どケ……おオヨド」
大淀「!」
大淀「天龍さん!」
バキッ!
大淀「きゃあっ!」
817
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 21:59:39 ID:ODA80pmQ
フツ督「大淀!」
榛名「大淀さん!」
龍田「…………」
ザッ…
ブサ督「…………」
天龍?「…!」
天龍?「ブさイク……提督……」
ブサ督「…………」
天龍?「ドけ……俺ノ邪魔をスルナ……」
ブサ督「……もう許してやれ、天龍」
大淀「」
フツ督「」
榛名「」
818
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:00:20 ID:ODA80pmQ
天龍?「……何を言っテイる」
天龍?「このクズヲ許せル訳……無いダロ!」
ブサ督「違う」
ブサ督「イケメン提督の事じゃない」
天龍?「ナに?」
ブサ督「俺が言っているのは……」
ブサ督「お前自身の事だ、天龍」
天龍?「…………」
天龍?「意味が分からんゾ……」
天龍?「……どけ、くダラない話をスルな」
819
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:01:20 ID:ODA80pmQ
ブサ督「お前は……イケメン提督の口車に乗せられてしまった」
ブサ督「自分自身が許せないんだ」
ピクッ
大淀「…………」
フツ督「…………」
榛名「…………」
天龍?「……何を……言っている」
ブサ督「俺は……お前が文句を言いつつも」
ブサ督「言われた仕事はきっちりこなし」
ブサ督「低練度の艦娘の面倒見が良い事も知っている」
天龍?「…………」
ブサ督「大淀からおおよその話は聞いた」
820
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:02:28 ID:ODA80pmQ
ブサ督「あの状況で、お前がイケメン提督の要請を」
ブサ督「二つ返事で応じたとは思えない」
天龍?「…………」
ブサ督「たぶんだが……最初は断ったか、少なくとも」
ブサ督「低練度の艦娘を実戦投入する事に対し、安全確認をしたはずだ」
天龍?「…………」
ブサ督「だが……最終的に」
ブサ督「お前はイケメン提督の甘い言葉に乗せられる決断を下した」
天龍?「……黙れ」
ブサ督「お前が許せないのは……」
ブサ督「そんな決断を下し、仲間を死なせてしまった」
ブサ督「自分自身なんだろう?」
821
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:03:39 ID:ODA80pmQ
天龍?「黙れト言ってイル!!」
ブサ督「!!」
バキッ!
榛名「……ブサイク提督さんは」
榛名「この榛名が守ります……!」
天龍?「くっ……!」
ブサ督「天龍!」
天龍?「黙れ!」
天龍?「お前ニ……何が分カる!?」
天龍?「あいつらがどれだけ無念だったか……!」
ブサ督「俺には、お前の気持ちが良く分かる」
天龍?「!?」
822
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:04:42 ID:ODA80pmQ
天龍?「……ウソを付くナ!」
天龍?「こンな事を……簡単に分カラれてタマるか!!」
ブサ督「何故なら……俺は」
ブサ督「自分の命令が原因で何人もの艦娘を死なせているからだ!」
天龍?「っ!!」
フツ督「…………」
大淀「…………」
榛名「…………」
ブサ督「……立場は違えど」
ブサ督「自分の下した判断で仲間を死なせたのは同じ」
ブサ督「だから……お前の気持ちは痛いほど分かるんだ、天龍」
天龍?「…………」
823
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:05:45 ID:ODA80pmQ
フツ督「…………」
大淀「…………」
榛名「…………」
ブサ督「…………」
天龍?「……離れないんだ」
ブサ督「離れない?」
天龍?「アノ時の……あいつらの……最後の言葉が」
ブサ督「…………」
天龍?「俺の……くダラない……見栄のせいで……」
天龍?「みんな……ミンな……ううっ……」
天龍?「うっ……うううっ……う……」
ブサ督「…………」
824
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:06:36 ID:ODA80pmQ
ブサ督「……うらやましい」
天龍?「…!?」
天龍?「なん……だと……?」
ブサ督「俺は……その最後の言葉すら聞けなかった」
天龍?「…………」
ブサ督「きっと……俺に対して恨み言を言っていたに違いない」
榛名「ブサイク提督さん……」
フツ督「…………」
大淀「…………」
天龍?「…………」
天龍?「……俺は……そうは思わない」
825
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:07:24 ID:ODA80pmQ
ブサ督「?」
ブサ督「何故だ?」
ピシッ…
天龍?「あいつらは……無念を伝えたが……」
天龍?「誰も……恨み言は言い残さなかった」
ブサ督「……そうか」
天龍?「それどころか……」
天龍?「望月は、お前の下で……楽しかったと……言っていた」
ブサ督「!」
ブサ督「……望月が」
天龍?「ああ……」
ピキ… パキ…
826
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:08:07 ID:ODA80pmQ
天龍?「ブサイク提督……」
天龍?「教えてくれ……」
ブサ督「何をだ?」
天龍?「お前は……どうやって」
天龍?「自分を許したんだ……?」
ブサ督「…………」
ブサ督「……その気持ちを糧に」
ブサ督「一人でも多くの艦娘が死なないよう作戦を立てたり」
ブサ督「犠牲が出そうな場合は躊躇なく撤退する様にした」
フツ督「…………」
大淀(ブサイク提督……)
榛名(ブサイク提督さん……)
827
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:09:13 ID:ODA80pmQ
ブサ督「俺は……そうする事で過去の自分と向き合い」
ブサ督「今に至っている」
天龍?「過去の自分と……向き合う……」
ブサ督「……完全には許していないかもしれないが」
ブサ督「あの時の自分よりは、多少マシになった」
ブサ督「そう……思える様になってきた」
ブサ督「そんなところだ」
天龍?「…………」
天龍?「ふ」
天龍?「ふふ……ふ……」
天龍?「そうだな……それ……」
天龍?「……いい……な……」
828
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:10:03 ID:ODA80pmQ
ドサッ…
ブサ督「て、天龍!?」
大淀「天龍さん!」
天龍?「…………」
天龍?(過去は変えられない……)
天龍?(それなら、これからを変えて行けばいい)
天龍?(……そいう事……か……)
天龍?「…………」
ピシッ… パキパキ…
パアアアアアッンッ
ブサ督「うわっ!?」
榛名「うっ……!」
829
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:10:43 ID:ODA80pmQ
大淀「きゃっ!」
フツ督「眩しっ……!」
…………
ブサ督「て……天龍?」
榛名「……ブサイク提督さん、大丈夫ですか?」
大淀「天龍さんは……」
フツ督「…………」
天龍「…………」
大淀「!」
大淀「て、天龍さん!」
ダッ…
830
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:11:34 ID:ODA80pmQ
大淀「…………」
大淀「大丈夫、脈はあります」
大淀「それに艤装も……元に戻ってますね」
ブサ督「深海棲艦……みたいなパーツが」
ブサ督「すべて消えている……」
榛名「何が起こったのでしょう?」
ブサ督「……分からない」
フツ督「…………」
大淀「…………」
ブサ督「…………」
榛名「…………」
831
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:12:14 ID:ODA80pmQ
フツ督「……あ」
フツ督「イケメン提督は?」
ブサ督「!」
大淀「!」
榛名「!」
龍田「……逃げられたみたいよ」
フツ督「龍田!」
龍田「私もハッとして、そこら辺を探してみたのだけど……」
龍田「どこにも居なかった」
フツ督「……なんてこった」
ブサ督「仕方ないと言えば仕方ないが……」
ブサ督「やらかしてしまったな……」
832
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:12:59 ID:ODA80pmQ
フツ督「状況が状況だ」
フツ督「元帥閣下に報告はしておく」
ブサ督「頼む」
ブサ督「天龍は俺が軍病院へ連れて行こう」
龍田「私も付き添っていいかしら?」
フツ督「え……俺は?」
龍田「一人でも大本営へ行けるでしょ?」
フツ督「龍田ぁ……」
833
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:13:44 ID:ODA80pmQ
ブサ督「……役割を逆にしよう」
ブサ督「俺と榛名で大本営へ報告に行く」
ブサ督「フツメン提督、龍田。 天龍の事は任せる」
フツ督「心の友よ!」
ブサ督「……お前そんなキャラだったか?」
フツ督「冗談だ」
ブサ督「…………」
フツ督「それじゃ、大本営で落ち合おう」
ブサ督「……おう」
大淀「あのう……私も天龍さんに付き添ってもよろしいでしょうか?」
ブサ督「もちろんだ」
ブサ督「大淀はフツメン提督を手伝ってやってくれ」
大淀「分かりました」
834
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:16:15 ID:ODA80pmQ
……その後
攻撃された大本営は混乱状態だったが
後に時限式の爆発物で塀と建物の一部が
破壊されただけだけで被害は大した事は無かった。
死傷者も憲兵の二人だけで命に別状は無い。
深海棲艦化?した天龍の仕業なのは
俺を含めた一部の者しか知らないので
ホテルの襲撃含め、大目に見てもらう事が出来た。
表向きは、単体の深海棲艦が迷い込み
警報の不備で対応が遅れた事になっている。
.
835
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:17:12 ID:ODA80pmQ
元に戻った天龍は、後で詳しい検査を行ったが……
通常の艦娘と何ら代わりなく
別命あるまで北方鎮守府で待機する事となった。
イケメン提督は、襲撃後、完全に行方不明になった。
隙を見て逃げられたのは痛いが
公式に逃亡犯扱いとなり、少なくとも
皇国内でおいそれとは外を出歩けない事だろう……
.
836
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:18:18 ID:ODA80pmQ
―――――――――――
????
ピチョン…
ピチョン…
イケ督「…………」
イケ督「…………」
イケ督「……ん」
イケ督「…………」
イケ督「……ここは……どこだ?」
イケ督「……!?」
837
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:18:58 ID:ODA80pmQ
イケ督「な、何だ!?」
イケ督「手足を縛られてる!?」
ガチャ
龍田「あら……」
龍田「目が覚めちゃった?」
キィ パタン
イケ督「!」
イケ督「お前……確かフツメン提督の……」
龍田「龍田よ」
龍田「覚えてたみたいね」
イケ督「そ、それより……これはどういう事かな?」
イケ督「何故……俺は手足を縛られてるんだ?」
838
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:19:55 ID:ODA80pmQ
龍田「うふふ」
ザシュ
イケ督「」
イケ督「ぐあああああああああっ!?」
龍田「ああ……心地いい悲鳴……」
イケ督「ひっ、ひいっ……」
イケ督「や、止めろ……止めてくれ、龍田ァ……」
龍田「大丈夫」
龍田「これくらいでは死なないし」
龍田「痛いのは、これだけで済ませてあげるわ」
839
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:20:45 ID:ODA80pmQ
イケ督「な、何を……する気なんだ!?」
イケ督「て、天龍の事は、謝る!」
イケ督「だ、だから、許してくれ!」
龍田「ダ メ ☆」
スッ…
イケ督「な、なんだそれは!?」
イケ督「何を注射するんだ!?」
龍田「安心して」
龍田「ただの全身麻酔よ」
イケ督「全身……麻酔?」
龍田「分かりやすく言うとぉ、ちょーっと長時間」
龍田「ねんねしててもらうだけだから♡」
イケ督「や、止めろ……止めろォッ!」
840
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:21:52 ID:ODA80pmQ
龍田「うふふ」
プスッ
イケ督「ひっ、ひいいっ!」
龍田「だってさぁ」
龍田「痛みだけで死んじゃう人も……結構居るのよね」
イケ督「!?」
龍田「そうなったらぁ」
龍田「つまらないのよぉ」
チュー…
イケ督「ぐっ……!」
841
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:22:29 ID:ODA80pmQ
龍田「あなたにはぁ……」
龍田「天龍ちゃんが受けた苦しみをぉ」
チュー…
イケ督「あ……が……」
イケ督(い、意識……が……)
龍田「何倍にもして、受けて欲しいのよねぇ」
チュー…
イケ督「…………」
龍田「うふふ……」
スルッ
イケ督「…………」
龍田「これで準備良し」
龍田「さあ……イケメン提督さぁん……」
842
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:23:05 ID:ODA80pmQ
龍田「生まれ変わりを体験させてあげる……」
.
843
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:23:51 ID:ODA80pmQ
―――――――――――
????
イケ督「…………」
イケ督「…………」
イケ督「……!」
イケ督「…………」
イケ督「お゛……お゛お゛は……」
イケ督「!?」
イケ督(な、何だ!?)
イケ督(か、顔が……顔が熱い……!)
イケ督(いや、痛い!)
イケ督(それに声もおかしいし……腕も縛られてる)
イケ督(俺はまだ龍田に拘束されてるのか!?)
844
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:24:37 ID:ODA80pmQ
看護師「あ」
イケ督(!?)
イケ督(誰だ!?)
イケ督「う゛ーあ゛ー……」
看護師「クズ山さん、声を出さないで」
イケ督(……?)
イケ督(クズ山?何を言ってるんだ?この女)
看護師「落ち着いて聞いてください、クズ山さん」
看護師「あなたは……全身に酷いケガをされてて」
看護師「包帯でグルグル巻きの状態なんです」
イケ督「!?」
イケ督(包帯?……じゃあここは病院なのか?)
845
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:25:16 ID:ODA80pmQ
看護師「今、先生を呼んできますね」
スタ スタ スタ
イケ督「…………」
イケ督(……助かった)
イケ督(のか?)
―――――――――――
看護師「お待たせしました、クズ山さん」
看護師「先生……どうぞ」
医師「うむ」
イケ督「…………」
医師「あー……クズ山さん」
医師「落ち着いて聞いて欲しいのですが」
846
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:26:17 ID:ODA80pmQ
医師「あなたは今、全身に酷いケガをしてまして……その」
医師「命に別状はないのでご安心ください」
イケ督「…………」
医師「ですが……そのー……何と言いますか」
医師「お顔の方が、ですね……非常に、その……」
医師「酷い状況でして……」
イケ督(……はっきり言えよ)
医師「元のお顔に戻る事は、非常に困難であると……言えるでしょう」
イケ督「…………」
医師「それと、ですね」
イケ督(まだ何かあるのか?)
847
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:27:02 ID:ODA80pmQ
医師「右手、なの……ですが」
医師「手首から先が……もうありません」
イケ督「…………」
イケ督「……あ゛?」
医師「落ち着いて……それからしゃべらないでください」
イケ督(右手が……無い?)
イケ督(今……そう言ったのか!?)
イケ督「あ゛……があ゛あ゛……あ゛!」
医師「お、落ち着いて!クズ山さん!」
医師「君、鎮静剤を!」
看護師「はい!」
848
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:27:46 ID:ODA80pmQ
―――――――――――
医師「……どうだ?」
看護師「ようやく落ち着いたみたいです」
医師「そうか……」
看護師「やっぱり……事件なんでしょうか?」
医師「詳しい事は分からんが……」
医師「あれだけ執拗に顔を傷つけられ」
医師「右手を切り落とされ、左手も」
医師「指紋が取れなくなるほどの火傷を負わされているんだ……」
看護師「…………」
医師「身分証を持っていなければ」
医師「名前すら分からない状況だったからな」
849
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:28:42 ID:ODA80pmQ
医師「どう見ても……誰かからの恨みとか」
医師「何かの抗争に巻き込まれたとか」
医師「そういう風に見てしまう……」
看護師「厄介ごとは勘弁して欲しいですね……」
医師「……そうは言っても患者は患者だ」
医師「誰かからは分からんが、治療費も支払われてる」
医師「無下にはできんよ……」
看護師「そうですか……」
医師「まあ詳しい事は分かっていない」
医師「警察にも相談したし……」
医師「退院までは様子を見よう」
看護師「分かりました」
850
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:29:27 ID:ODA80pmQ
―――――――――――
天龍の襲撃から数日後の夜
とある旅館の個室
フツ督「……見るからに高そうなダルマだな」
ブサ督「約束だからな。酒屋で一番高いダルマを二本買った」
フツ督「肴(さかな)はナッツにチーズ、クラッカー」
フツ督「残念ながらここじゃ洋酒に合いそうな料理は用意できなかった」
ブサ督「別にいいさ」
キュポッ トクトクトク…
ブサ督「じゃあ……乾杯」
フツ督「おう、乾杯」
851
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:30:12 ID:ODA80pmQ
チンッ…
グビッ
ブサ督「んっ……」
フツ督「ふっ……んん」
ブサ督「これは……来るなぁ」
フツ督「いい酒だ」
ブサ督「よくストレートで飲めるな……」
フツ督「俺からしたら水割りやロックなんて邪道だ」
ブサ督「はいはい、邪道で結構です」
トクトクトク… グビッ
ブサ督「ふう……」
852
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:30:47 ID:ODA80pmQ
フツ督「これでようやくひと段落か……」
ブサ督「……ああ」
ブサ督「結局イケメン提督は逃亡を図ったとして指名手配」
ブサ督「どこへ雲隠れしたかは分からんが、もう皇国内を出歩けないだろう」
フツ督「だな……」
グビッ
ブサ督「ふう……」
ブサ督「北方の後任は誰がやるんだ?」
ムシャ ムシャ
フツ督「元帥閣下は、ショウユ顔提督か、ソース顔提督を」
フツ督「候補に考えてるそうだ」
ブサ督「……無難なところだな」
853
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:32:03 ID:ODA80pmQ
トクトクトク…
フツ督「俺からしたら問題ない様に思うが」
フツ督「お前は違うのか?」
ボリ ボリ
ブサ督「……俺が選ぶとしたら」
ブサ督「メガネ提督だな」
フツ督「メガネ提督?」
フツ督「……知らないなぁ。そんな名前の奴居たか?」
グビッ
ブサ督「ふう……」
ブサ督「新進気鋭の若者だからな」
フツ督「若者? もしかして今年、訓練模擬戦した奴か?」
854
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:33:01 ID:ODA80pmQ
ブサ督「ああ」
ブサ督「なかなか見どころのある戦い方をする奴だった」
フツ督「おいおい……」
フツ督「いくら何でも若すぎるだろ」
ムシャ ムシャ
ブサ督「たぶん……同戦力で戦ったら」
ブサ督「ショウユ顔提督もソース顔提督も勝てないと思う」
フツ督「……冗談だろ?」
ブサ督「ま……俺の贔屓目もあるかな?」
フツ督「…………」
855
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:33:54 ID:ODA80pmQ
グビッ
ブサ督「ふう……」
ブサ督「そういや大将職の人事は結局どうなったんだ?」
ムシャ ムシャ
フツ督「……そっちは大揉めに揉めて大変らしい」
フツ督「派閥争いの板挟みになって、元帥閣下は頭を抱えていたよ」
ブサ督「そりゃ気の毒に……」
フツ督「そういう苦労をするのが元帥閣下のお仕事さ」
ブサ督「……本人に聞かれたら怒られるぞ」
フツ督「ははは」
トクトクトク… グビッ
フツ督「ふう……」
ブサ督「……俺が元帥閣下の立場なら」
ブサ督「お前が大将にふさわしいと思うが」
856
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:34:35 ID:ODA80pmQ
フツ督「よせよ……あんな派閥争いに巻き込まれたくない」
ブサ督「それはまあ、俺も御免被りたいが」
ブサ督「人脈や人望とか考えたら、お前がいいと思う」
フツ督(実は元帥閣下から要請はあったが)
フツ督(どう考えてもこき使われそうで断ったんだよなぁ)
フツ督「……お褒めにあずかり光栄だが」
フツ督「俺が大将になると、お前に命令できる様になるんだぞ?」
フツ督「いいのか?」
グビッ
ブサ督「ふう……」
ブサ督「その分、こっちの要求も適正に聞いてもらうから」
ブサ督「構わないさ」
857
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:35:36 ID:ODA80pmQ
フツ督「そうじゃなくて、同期が上になって悔しくないのか?」
ブサ督「んー……」
ブサ督「お前だったら、全然ないな」
フツ督「なんだよそれ……」
ムシャ ムシャ
ブサ督「……だが、元大将みたいな事するなら」
ブサ督「見限るってだけだ」
フツ督「……それは怖いねぇ」
トクトクトク… グビッ
フツ督「ふう……」
ブサ督「……なあ」
フツ督「ん?」
858
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:36:24 ID:ODA80pmQ
ブサ督「あの時……天龍の事を元帥閣下へ報告していた時」
ブサ督「やたらと『沿岸部』を強調していたが……」
ブサ督「あれはわざとか?」
ピクッ
フツ督「…………」
フツ督「……何の事だ?」
ブサ督「責めるつもりはない」
ブサ督「あの時……俺は天龍が陸路を使う可能性を考えたが」
ブサ督「それを黙ってた俺も同罪だ」
フツ督「…………」
ブサ督「俺は……天龍を止められるものなら止めたかった」
ブサ督「そう考えたら、お前の策に乗った方が良いと思ったんだ」
フツ督「…………」
859
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:37:19 ID:ODA80pmQ
フツ督(……見抜かれていたか)
フツ督(という事は……俺の目的も当然分かっている)
フツ督(って事か……?)
ブサ督「…………」
ブサ督(おそらく……暴走した天龍を放置して)
ブサ督(イケメン提督を亡き者に……って算段だろうな)
フツ督「…………」
ブサ督「…………」
フツ督「……俺が間抜けだったって事にしといてくれ」
ブサ督「……分かった」
ブサ督「それでいい」
860
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:37:52 ID:ODA80pmQ
グビッ
ブサ督「ふう……」
ブサ督「少し酔ってきたかな」
フツ督「おいおい。早いな」
ブサ督「元々そんなに強くないんだ、俺は」
フツ督「そうか」
フツ督「そういやさ」
ブサ督「ん?」
フツ督「榛名、気に入ったのか?」
ブサ督「…………」
フツ督「黙るなよ」
フツ督「男なんだ。女の一人や二人好きになって何が悪い」
861
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:38:45 ID:ODA80pmQ
サク サク
ブサ督「……そうだな」
ブサ督「お前には話しておくか」
フツ督「ん?」
―――――――――――
ブサ督「――という事があったんだ」
フツ督「」
フツ督「ちょ、ちょっと待ってくれ……」
ブサ督「ああ」
フツ督「ディルプ……グレッズに」
フツ督「離島艦娘が深海棲艦の生まれ変わりとか」
フツ督「情報量多すぎだろ!?」
862
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:39:31 ID:ODA80pmQ
ブサ督「……離島艦娘に関して確信が持てたのは」
ブサ督「天龍があの状態から元に戻ったのを目の当たりにしたからだ」
フツ督「…………」
ブサ督「うかつに公表も出来ないし」
ブサ督「かと言って俺一人が抱え込むには大きすぎる」
フツ督「……で、俺を引き込んだって訳か」
ブサ督「そうとも」
ブサ督「これで一蓮托生だ」
フツ督「はあ……くそっ」
フツ督「酔いが覚めちまった」
863
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:40:15 ID:ODA80pmQ
トクトクトク… グビッ
フツ督「……で?」
フツ督「お前はそんな榛名の事、どう思ってるんだ?」
ピクッ
ブサ督「…………」
フツ督「また、だんまりか」
ブサ督「……好意は持ってる」
フツ督「ほう」
グビッ
ブサ督「ふう……」
ブサ督「けど……なんて言うか」
ブサ督「ずるい気がしてな……」
フツ督「ずるい?」
864
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:40:55 ID:ODA80pmQ
ブサ督「さっきも言ったが……榛名は」
ブサ督「深海棲艦だった頃の記憶は無くとも」
ブサ督「俺に好意的だった人格の生まれ変わり」
ブサ督「でなきゃ……俺の顔を見て普通に接してくれる訳無い」
フツ督「…………」
ブサ督「もし」
ブサ督「普通に艦娘として採用されてたり」
ブサ督「俺と何の関わりもない離島艦娘として生まれていたら」
ブサ督「榛名は……」
フツ督「……だから何だってんだ?」
ブサ督「え?」
865
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:41:51 ID:ODA80pmQ
ムシャ ムシャ
フツ督「あのなぁ……生まれとか、生い立ちとか」
フツ督「そんなのは後付けだ」
ブサ督「…………」
フツ督「大事なのは今、お前に、好意を持ってるイイ女が」
フツ督「目の前に居るって事」
ブサ督「…………」
フツ督「その女を好きなら好き、嫌なら嫌」
フツ督「極端な話、抱くか抱かないかの二択だろ?」
ブサ督「…………」
フツ督「迷ってんのなら、もう答えは出てるんじゃないのか?」
フツ督「さっさと抱いちまえ」
ブサ督「おま……簡単に言いやがって」
866
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:42:34 ID:ODA80pmQ
フツ督「ふん」
フツ督「言っとくが俺と龍田なんてなぁ……」
…ドドドドドドドドド
フツ督「ん?」
ガラッ!
榛名「ブサイク提督さぁん♪」
抱きっ
ブサ督「うわっぷ!?」
榛名「榛名、寂しかったので」
榛名「会いに来ましたぁ♪」
ブサ督「ちょ、榛名!?酔ってるのか!?」
867
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:43:23 ID:ODA80pmQ
龍田「ごめんなさい……」
龍田「女子会開いて飲ませたら」
龍田「平気そうな顔しててどんどん進めちゃって」
龍田「こうなっちゃったの……」
大淀「……うぷっ」
大淀「龍田さん……何でそんあに平気なんですか」
フツ督「あ〜あ……龍田に付き合ったのか」
榛名「んふ〜♪ブサイク提督さぁ〜ん♪」
ブサ督「分かった、分かったから!」
フツ督「……こりゃもうお開きだな」
フツ督「んじゃ、部屋に戻るか」
龍田「はぁい♪」
ブサ督「おい!? 手伝ってくれよ!?」
868
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:44:07 ID:ODA80pmQ
―――――――――――
同旅館 フツメン提督と龍田の部屋
フツ督「あー疲れた」
フツ督「さて、さっさと寝るか」
龍田「あ、そうそう」
フツ督「ん?」
龍田「これ。忘れない内に渡しておくわね」
スッ
フツ督「!?」
フツ督「これって……通信機の端末か!?」
869
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:44:52 ID:ODA80pmQ
龍田「ええ」
フツ督「型番は……俺の知らない番号」
フツ督「これをどこで手に入れた?」
龍田「イケメン提督が持ってたものよ」
フツ督「」
フツ督「はあ!?」
龍田「声が大きいわよ」
フツ督「ぐ……イケメン提督はどうしたんだ?」
龍田「安心して」
龍田「生かしてあるわ」
フツ督「……その言い方だと」
フツ督「背乗り(はいのり)処理か」
870
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:45:54 ID:ODA80pmQ
龍田「正解」
フツ督「なんて事を……俺は」
フツ督「君にそんな事をさせたくなかったのに……」
龍田「ふふ……その気持ちは嬉しいんだけどね」
龍田「天龍ちゃんに酷い事をしたのを知ってから」
龍田「ずっと機会を伺ってたの」
フツ督「…………」
フツ督「あの日ってのもウソか……」
龍田「ごめんなさい」
フツ督「……やってしまった事はしょうがない」
フツ督「イケメン提督が名乗り出る事は無いのか?」
871
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:46:34 ID:ODA80pmQ
龍田「たぶん大丈夫でしょ」
フツ督「たぶんじゃ困るんだが……」
龍田「あれをイケメン提督と見破る人ほど」
龍田「手を引くと思うわ」
フツ督「……なるほど」
フツ督「でも、金輪際こういう事は止めてくれ」
龍田「それは約束できない」
フツ督「何?」
龍田「私だって感情があるんだもの」
龍田「自分の愛する人が酷い目にあわされて」
龍田「平気でなんて居られない」
フツ督「…………」
872
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:47:30 ID:ODA80pmQ
フツ督「……対艦娘暗殺組織を前の天龍と一緒にぶっ潰した」
フツ督「君ほどの力は俺には無いが」
フツ督「もう……俺に何も言わずに事を起こすのは止めてくれ」
龍田「……分かった」
フツ督「それならいい」
龍田「ところで……前の天龍って」
龍田「どういう意味?」
フツ督「!!」
フツ督「あ……それは……その……」
龍田「ふふふ」
龍田「……もういいのよ」
龍田「私、気が付いているから」
873
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:48:39 ID:ODA80pmQ
フツ督「え……」
龍田「実は……去年の合同艦監式で会った時に分かっちゃったの」
フツ督「!?」
龍田「本当に……よく似ていたわ」
龍田「前の天龍ちゃんに」
フツ督「…………」
龍田「だけど……同時にあなたに愛されてる事も再確認できた」
龍田「だから……あなたの優しいウソに騙されてあげようと思ったの」
フツ督「……そうだったのか」
龍田「もちろん今の天龍ちゃんへの気持ちも本当よ?」
龍田「だから行動したの」
フツ督「…………」
874
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:49:28 ID:ODA80pmQ
フツ督「……そろそろ寝るか」
龍田「うん。いっぱい愛してね♡」
フツ督「……さっきまでやる気満々だったんだけどな」
フツ督「色々と衝撃すぎて、息子が……ちょっと」
龍田「あら、残念」
龍田「それじゃ、お楽しみは西方に帰ってから」
フツ督「すまん」
龍田「……いいわよ」
龍田「あなたの気持ちも分からないでは無いし……」
龍田「お休みなさい」
フツ督「ああ、お休み」
875
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:50:11 ID:ODA80pmQ
フツ督「…………」
フツ督(……ったく)
フツ督(…………)
フツ督(…………)
フツ督(普段、俺のこと腹黒だの何だの言ってくれるが)
フツ督(俺の周りの奴も結構腹黒いじゃねーか)
フツ督(…………)
フツ督(やれやれ……)
フツ督(まだまだ修行が足りないって事か……)
フツ督(…………)
876
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 22:51:15 ID:ODA80pmQ
本日はここまでです。次回、最終回になります。
877
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 23:13:01 ID:utO32FZs
乙、大団円かな
878
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:29:05 ID:axPxlTaQ
―――――――――――
約二ヶ月後
.
879
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:30:02 ID:axPxlTaQ
―――――――――――
帝都 〇×新聞社・社会部
ガヤ ガヤ
編集員「部長」
部長「ん?」
編集員「部長にお会いしたい、という人物が居るのですが……」
部長「……今日は誰とも会う予定はないはずだが?」
編集員「はい。分かってます」
編集員「ただ……」
部長「ただ?」
編集員「顔は酷い傷で似ても似つかないんですが」
編集員「イケメン提督と名乗ってまして……」
部長「…………」
880
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:30:34 ID:axPxlTaQ
―――――――――――
応接室
部長「……お待たせしました」
イケ督「!」
イケ督「ああ、待ちくたびれた」
部長(……酷い傷だ。これじゃ元の顔も分からんし)
部長(声も全然違う……)
部長「えー……イケメン提督、とお伺いしましたが?」
イケ督「ああ……軍にこんな姿にされたんだ!」
部長「…………」
881
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:31:42 ID:axPxlTaQ
部長「それで……私に何の御用ですか?」
イケ督「決まっている」
イケ督「この事実を報道してくれ」
部長「…………」
イケ督「足りなければ、俺が知っている軍の隠し事を」
イケ督「洗いざらいぶちまけてやる」
部長「…………」
イケ督「確かに顔も声も変わっているが」
イケ督「前にお前の息子の話をした事を俺は覚えている」
イケ督「確か……小学校へ上がったばかりだとか言っていたな」
部長「…………」
イケ督「さ、今こそ新聞の力を……」
部長「自称イケメン提督さん」
882
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:32:15 ID:axPxlTaQ
イケ督「!?」
イケ督「俺はイケメン提督だと言っているだろ!」
部長「まあまあまあ」
部長「そうですな……まずは」
部長「イケメン提督があの事件以降、どう扱われているか」
部長「お話ししましょう」
イケ督「そんな暇は……」
部長「聞く気が無いのなら、このままお帰りください」
イケ督「な……」
部長「いかがしますか?」
イケ督「…………」
イケ督「……聞こう」
部長「結構」
883
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:33:14 ID:axPxlTaQ
部長「まず……深海棲艦の単独襲撃事件後」
部長「イケメン提督は、そのどさくさに紛れて逃亡した」
部長「という事になってます」
イケ督「違う!」
イケ督「俺はあの時、当て身を喰らわされ、気絶させられたんだ!」
部長「まあまあまあ、落ち着いて」
イケ督「ちっ……」
部長「……その後、軍はですね」
部長「南方海域の大打撃は逃亡を図ったイケメン提督の責任とし」
部長「指名手配を大々的に行っています」
884
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:34:08 ID:axPxlTaQ
イケ督「違うんだ!」
イケ督「あの大打撃は、元は大将閣下の指示に従っていたら」
イケ督「深海棲艦の急襲を受けて……!」
部長「落ち着いてください」
部長「あくまで、軍の発表は、というだけです」
イケ督「…………」
部長「続けますよ?」
部長「その後は、イケメン提督のご家族に取材が殺到しまして」
イケ督「!?」
部長「イケメン提督のご家族は、ですね」
部長「息子の不祥事に申し訳ない、申し訳ないと繰り返すばかりでして」
部長「いくばくか経った後……ご自害なされました」
イケ督「」
885
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:35:00 ID:axPxlTaQ
イケ督「な……な……!?」
部長「大変……痛ましい事件でした」
イケ督「親父……お袋……」
部長「それで、ですね」
イケ督「…………」
部長「もし、今、イケメン提督が現れたとしても……」
部長「味方する世論は皆無だと思います」
イケ督「!!」
部長「まあ……あなたが本当にイケメン提督だとしても」
部長「それを示す証拠が無いのでは、お話にならないと思いますが」
イケ督「…………」
886
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:35:50 ID:axPxlTaQ
―――――――――――
編集員「さっきの人、お帰りになられたんですか?」
部長「ああ、帰ったよ」
編集員「しっかし、寄りにもよってイケメン提督だと名乗り出るなんて」
編集員「新聞を見てないんですかね?」
部長「……あの傷跡だから」
部長「治療に専念してて見る機会が無かったのかもな」
編集員「そういうもんですか」
部長「そういうもんさ」
編集員「何にしてもお疲れさまでした」
部長「ああ。たまにはいいさ」
887
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:36:22 ID:axPxlTaQ
部長「…………」
部長(……たぶんあれは)
部長(軍からの警告だろう)
部長(イケメン提督と繋がりのある報道関係者に対して)
部長(余計な事をしたら、次こうなるのはお前だ)
部長(という……)
部長(…………)
部長(今後は……海軍に目を付けられていると想定して)
部長(報道しないといけないな)
部長(くわばら、くわばら……)
888
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:37:03 ID:axPxlTaQ
―――――――――――
帝都 郊外
障碍者支援施設
イケ督「…………」
イケ督「……あの」
職員「はい?」
イケ督「病院から……ここを紹介されたんだが」
職員「はい、お名前は?」
イケ督「…………」
イケ督「クズ山……クズ夫……です」
889
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:37:56 ID:axPxlTaQ
―――――――――――
北方鎮守府 執務室
コン コン
ショウユ督「誰だ?」
明石「明石です」
ショウユ督「入れ」
ガチャ
明石「失礼します」
キィ パタン
ショウユ督「どうした?」
890
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:38:49 ID:axPxlTaQ
明石「新しい広域通信機が届きました」
明石「こちらがその関係書類になります。サインをお願いします」
ショウユ督「分かった」
サラサラ…
ショウユ督「これでいいか?」
明石「はい」
明石「後ですね。新しい広域通信機の設置なんですが」
明石「丸一日かかりますので、日程の調整をお願いします」
ショウユ督「それはいつでも問題ないだろう」
ショウユ督「今は厳冬期で深海棲艦も大人しい」
ショウユ督「明石の都合の良い日を大淀と決めてくれ」
明石「分かりました」
891
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:39:30 ID:axPxlTaQ
明石「ところで大淀はどこですか?」
ショウユ督「たぶん食堂だと思う」
明石「今頃?」
ショウユ督「少々書類仕事が立て込んでな……」
ショウユ督「遅くなってしまったんだ」
明石「分かりました」
明石「では、食堂に行ってみます」
ショウユ督「すまんな」
ショウユ督「大淀にもう少しゆっくりでもいいと伝えてくれ」
明石「はい」
892
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:40:23 ID:axPxlTaQ
―――――――――――
北方鎮守府 食堂
利根「む?大淀、今頃昼食か?」
大淀「そう言う利根さんも?」
利根「うむ」
利根「吾輩は演習の後始末に少々手間取ってな」
大淀「そうですか」
大淀「実は私も書類仕事が溜まってて……」
利根「そうか……お互い手際が悪かった様じゃの」
大淀「ははは……」
893
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:41:19 ID:axPxlTaQ
利根「……ブサイク提督は」
利根「こんな小さな事も手際よく用意してくれておったのじゃな」
大淀「そういう事ですね……」
利根「こうなると、南方への転属願いが認められた天龍と」
利根「転属命令があった金剛達がうらやましく思えるのう」
大淀「ふふふ、そうですね」
大淀「日々、ブサイク提督の有難さが分かる事ばかりです」
利根「今頃は……どうしておるのやら」
大淀「大丈夫ですよ」
大淀「きっと……利根さんのアドバイスを生かしてくれてるでしょう」
利根「そうじゃな……」
利根「吾輩らの轍を踏まぬ様、艦娘が育つじゃろう」
894
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:42:31 ID:axPxlTaQ
―――――――――――
南方鎮守府 談話室
霞「まったく……つまらない任務ばかりで退屈だわ」
霞「顔だけでなく作戦の作りも酷いものね、あいつ」
満潮「ほんと。なんであんなのが指揮官なんだか」
朝潮「……二人とも、言葉が過ぎるわ」
大潮「そ、そうですよ……」
大潮「まあ、気持ちは分からないでもないけど……」
霞「ふん」
テク テク テク
天龍「……朝潮型、そろってるな」
霞「何よ、天龍。何か用?」
895
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:43:43 ID:axPxlTaQ
天龍「次の任務だがな」
天龍「お前たちに決めさせてやるぞ」
霞「……はあ?」
バサッ(海図)
天龍「大体の戦況は分かっているな?」
霞「バカにしてるの?」
天龍「ほいほい」
天龍「この海図に書かれてる赤丸がブサイク提督お勧めの海域だ」
天龍「他の海域を選びたいのなら、そこでもいいし」
天龍「俺は確定だがあと一人、戦力も好きなのを連れて行っていいぞ」
896
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:44:38 ID:axPxlTaQ
霞「戦力……戦艦や空母とかでも?」
天龍「ああ」
天龍「どうだ? やってみるか?」
霞「ふん……面白そうね」
霞「やってやろうじゃない」
朝潮「えっ本気?」
朝潮「いくら何でも危ないのでは……」
満潮「あんなブ男に出来る事なのよ?」
満潮「実際の戦場を知らないあいつより私たちの方が」
満潮「よっぽど優秀だって事、見せつけてやるわよ!」
天龍「…………」
897
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:45:34 ID:axPxlTaQ
天龍「……旗艦は誰がやる?」
霞「私がやるわ」
天龍「分かった」
天龍「どこの海域を攻略するのか、敵戦力はどれだけか」
天龍「他にも知りたい情報があれば、俺が答えよう」
霞「ふん……そうねぇ」
―――――――――――
翌日
南方 某海域
ザザザザザザザ…
満潮「……くっ」
大潮「大丈夫? 満潮?」
満潮「これくらい……平気よ」
898
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:46:35 ID:axPxlTaQ
霞「…………」
天龍「さて、霞」
霞「……何よ」
天龍「敵に潜水艦が居て予想外のダメージを受けた訳だが」
天龍「これからどうする?」
霞「…………」
天龍「……対潜装備が無い以上」
天龍「俺は撤退をお勧めする」
霞「……っ」 ギリッ
朝潮「霞……気持ちは分かるけど」
朝潮「満潮と鳳翔が中破してる……敵の主力まで行けたとしても」
朝潮「相当のダメージを覚悟しないといけない」
899
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:47:28 ID:axPxlTaQ
霞「…………」
霞「……ブサイク提督に……撤退を打電するわ」
朝潮「うん……それでいいと思う」
朝潮「次、また頑張ろう」
満潮「待ってよ!」
満潮「私はまだ戦えるわ!」
霞「旗艦は私よ。従いなさい」
満潮「何でよ霞!」
満潮「あのブ男みたいに安易に撤退を選んで!」
霞「っ!!」
霞「…………」
天龍「…………」
900
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:48:24 ID:axPxlTaQ
天龍「満潮」
満潮「何よ、ブ男の腰巾着」
天龍「なら、お前が今から旗艦をやるか?」
満潮「……は?」
天龍「お前が旗艦をやって、この先、戦闘を続行させ」
天龍「誰かが轟沈した場合」
天龍「その責任はお前になるが……それでいいな?」
満潮「な……」
天龍「旗艦ってのは……指揮官ってのは、な」
天龍「そういった命令を下した全員の命を預かっているんだ」
満潮「…………」
天龍「その覚悟や自覚がお前にあるってんのなら……」
天龍「今からでも旗艦をやらせてやる。やってみろ」
901
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:49:04 ID:axPxlTaQ
満潮「…………」
天龍「……どうした満潮」
天龍「やってみろよ!! ああ!?」
満潮「ひっ……」
霞「天龍……その辺にして」
天龍「ふん……」
霞「満潮……私の命令に従って」
満潮「…………」
満潮「……了解」
朝潮「…………」
大潮「…………」
902
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:50:01 ID:axPxlTaQ
―――――――――――
南方鎮守府 執務室
ブサ督「よく帰って来てくれた」
霞「…………」
満潮「…………」
朝潮「…………」
大潮「…………」
鳳翔「…………」
天龍「……おうおう、行きしなの勢いはどうしたぁ?」
天龍「さっさと任務報告しろ、霞」
903
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:51:17 ID:axPxlTaQ
ブサ督「…………」
霞「……当該海域の主力部隊撃滅を目指すも」
霞「道中の敵から……予想外である潜水艦から攻撃を受け」
霞「満潮と鳳翔に中破のダメージを負い、目的達成は困難と判断」
霞「撤退の決断を……下したわ」
満潮「…………」
朝潮「…………」
大潮「…………」
鳳翔「…………」
ブサ督「……そうか。大変だったな」
ブサ督「では、損傷した艦娘は入渠、高速修復材の使用を許可」
ブサ督「あとは、ゆっくり休んで、次の戦闘に備えてくれ」
904
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:52:03 ID:axPxlTaQ
霞「!?」
霞「ま、待ちなさいよ!」
ブサ督「ん?」
霞「私は……ミスをしたわ」
霞「その罰を受けさせないの?」
ブサ督「……最終的に霞の作戦行動に許可を出したのは俺だ」
ブサ督「だから、そんな必要はない」
霞「で、でも……」
ブサ督「むしろ……この状況で速やかに撤退を決断したのは」
ブサ督「俺としては好感が持てるくらいだ」
霞「ブサイク提督……」
905
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:53:04 ID:axPxlTaQ
ブサ督「なので、お咎め無し。それでも何か罰を受けたいのなら」
ブサ督「今度、飯でも奢ってくれ」
霞「…………」
霞「ふん……いいわよ」
霞「食堂で一番高いメニューをご馳走してあげるわ」
ブサ督「ああ。楽しみにしておこう」
―――――――――――
南方鎮守府 談話室
天龍「これで分かったか?」
天龍「敵海域の情報、艦隊構成、分析、それに対する艦娘の種類と装備」
天龍「全部、ブサイク提督が1から10まで考え、揃えて」
天龍「お膳立てしてくれてたんだ」
906
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:53:38 ID:axPxlTaQ
霞「…………」
満潮「…………」
朝潮「…………」
大潮「…………」
天龍「お前たちはな、自分の実力で勝ってたんじゃねえ」
天龍「ブサイク提督に『勝たせてもらってた』んだよ」
天龍「それを肝に銘じておけ」
霞「……了解」
満潮「……分かったわよ」
朝潮「……朝潮、肝に銘じます」
大潮「……よく分かりました」
907
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:54:32 ID:axPxlTaQ
天龍「ん」
ゾロ ゾロ…
天龍「ふう……」
鳳翔「お疲れ様です、天龍さん」
天龍「鳳翔の方こそな……」
天龍「中破までさせちまった」
鳳翔「いえ……お気になさらず」
鳳翔「後方に増援部隊が控えているの知ってましたから」
鳳翔「安心してましたし」
天龍「……あのまま進んでても大丈夫な様にはしてあったが」
天龍「霞が撤退を決断するとは思わなかったよ」
鳳翔「きっと……根はいい娘なんでしょう」
天龍「……そうだな」
908
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:55:17 ID:axPxlTaQ
―――――――――――
南方鎮守府 執務室
天龍「――って感じで」
天龍「いい経験になったと思う」
ブサ督「そうか……」
ブサ督「でも天龍」
天龍「ん?」
ブサ督「わざわざお前が憎まれ役をやらなくても……」
天龍「……自分で決めた事だ」
天龍「あんな思いはもう……二度としたくねぇしな」
ブサ督「…………」
909
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:56:10 ID:axPxlTaQ
天龍「それにな、利根の言う通り」
天龍「ブサイク提督は優しすぎるんだよ」
ブサ督「そ、そうか?」
天龍「だから……かつての俺たちみたいに」
天龍「艦娘が付け上がっちまうんだ」
ブサ督「…………」
天龍「この利根が考えた方法は俺としても かなりいいと思う」
天龍「ブサイク提督のすごさを分からせるには」
天龍「自分たちで一から準備させて行動させればいい」
天龍「本当に効果的だ」
910
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:56:58 ID:axPxlTaQ
ブサ督「……イケメン提督指揮下での経験から学んだとか」
ブサ督「手紙には書いてあったな」
天龍「実際そうだろうさ」
天龍「この俺も……そうだからな」
ブサ督「…………」
天龍「ところでよ」
ブサ督「ん?」
天龍「前から聞きたかったんだが……ブサイク提督は」
天龍「どうして艦娘部隊の指揮官になろうと思ったんだ?」
ブサ督「……こ」
天龍「こ?」
911
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:57:57 ID:axPxlTaQ
ブサ督「こ、皇国の、海の安全を守るため……」
天龍「……ブサイク提督は嘘がヘタだな」
天龍「正直に言ってくれ」
ブサ督「……察してくれないか?」
天龍「ブサイク提督の口から聞きたいんだ」
ブサ督「…………」
ブサ督「……艦娘となら」
ブサ督「仲良く出来るかな……って……」
天龍「ふうん……」
ブサ督「十代後半の思春期真っただ中だったんだ」
ブサ督「今なら不純な動機だったって思ってるよ」
天龍「いいんじゃねーの?」
ブサ督「……へ?」
912
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:59:13 ID:axPxlTaQ
天龍「ブサイク提督も男なんだし」
天龍「そういう気持ちを抱くのも分からんでもないぜ?」
ブサ督「…………」
天龍「よく俺の胸ばっか見てたしな♪」
ブサ督「す、すまん……」
天龍「別にいいって」
天龍「それだけ俺に魅力があるって事でもあるんだからな」
ブサ督「…………」
天龍「何なら……揉ませてやろうか?」
ブサ督「」
天龍「ははは!」
913
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 20:59:56 ID:axPxlTaQ
ブサ督「……天龍」
天龍「すまん。冗談でも良くないよな」
ブサ督「分かればいい」
天龍「……でもよ」
天龍「本気だったら……どうする?」
ブサ督「…………」
ブサ督「……天龍」
ブサ督「もう、からかうのはそのくらいにしてくれ……」
天龍「……へいへい」
天龍「…………」
914
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:00:43 ID:axPxlTaQ
天龍「……なあ、ブサイク提督」
ブサ督「ん?」
天龍「この後……さ」
天龍「予定が無いのなら……二人で飯でも食わないか?」
ブサ督「ああ、いいぞ」
天龍「うっしゃあ!」
バタン!
榛名「ブサイク提督さん!」
榛名「この後、榛名と一緒にご飯を食べませんか?」
ブサ督「あ……」
915
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:01:28 ID:axPxlTaQ
天龍「悪いな、榛名」
天龍「ブサイク提督は、この俺と夕飯を食べる約束を、今、したんだよ」
榛名「なっ……」
榛名「ぐぐぐっ……榛名、我慢しますっ」
ブサ督「いや、俺は別にみんなと一緒でも……」
天龍「なんだよ……」
天龍「俺と二人きりは……嫌だってのか?」
ブサ督「」
ブサ督「だ、誰もそんな事は言ってないだろ!?」
916
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:02:12 ID:axPxlTaQ
ガチャ
電「失礼しま……」
ブサ督「…………」
天龍「…………」
榛名「…………」
電「……した」
パタン
ブサ督「いや!?ちょっと待ってくれ!電!」
ブサ督「大丈夫だから!?」
ガシッ
天龍「さ、俺と二人っきりで飯にしようぜ♡」
榛名「ぐぎぎぎぎっ」
ブサ督「」
917
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:03:14 ID:axPxlTaQ
―――――――――――
大本営 元帥の執務室
フツ督「……報告は以上です」
元帥「うむ」
元帥「後任のソース顔提督は、ちゃんと西方を守っているようだな」
フツ督「ええ……俺の代わりにしっかりと」
元帥「ふふふ……そう浮かない顔をするな」
元帥「私は貴様が大将になってくれて本当に感謝している」
フツ督「その代償で、俺の胃に穴が開きそうですよ……」
元帥「貴様なら大丈夫だ」
918
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:03:56 ID:axPxlTaQ
元帥「それでは明日の予定だが」
元帥「陸軍との合同演習に向けた調整を頼む」
フツ督「…………」
フツ督「……ひと月くらいかかりそうな案件なんですが」
元帥「これが済めば休暇を取らせよう」
元帥「秘書艦の龍田と共にな」
フツ督「…………」
元帥「頑張ってくれたまえ」
フツ督「……了解」
フツ督(うう……どうしてこんな事に)
元帥(…………)
919
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:04:55 ID:axPxlTaQ
元帥(ブサイク提督に彼を大将にする妙案は無いか相談したら)
元帥(一番の近道はフツメン提督に手柄を立てさせる事だと言われ)
元帥(あえて、脛に傷持つ敵対派閥の人物を先に大将職へ就かせた)
元帥(…………)
元帥(その後、フツメン提督にそいつを調べさせ)
元帥(そいつを引きずり降ろさせる事で手柄とし)
元帥(彼を大将へ昇進させる事に議会を納得させ)
元帥(私の派閥の大躍進となった……)
元帥(…………)
元帥(フツメン提督には悪い事をしてしまったが)
元帥(彼の人脈を私の派閥に組み込む事もできたし……)
元帥(ブサイク提督には、今度、何か贈り物でもしておこう)
920
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:05:35 ID:axPxlTaQ
元帥「ああ、そうそう」
元帥「以前、言われてた事だったが……」
フツ督「はい?」
元帥「メガネ提督」
元帥「貴様の指揮下に加える手続きが済んだ」
フツ督「!」
フツ督「あ、ありがとうございます!」
元帥「何でもブサイク提督のお墨付きだとか?」
フツ督「ええ」
フツ督「俺は全く知りませんでしたが」
フツ督「彼が言うには、同じ戦力で戦った場合」
フツ督「ショウユ顔提督もソース顔提督も敵わないだろうと」
921
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:06:53 ID:axPxlTaQ
元帥「……にわかには信じられない話だな」
フツ督「贔屓目もある、とは付け加えてましたけどね」
元帥「だが、その言葉を貴様は信じるのだな?」
フツ督「ええ」
フツ督「ブサイク提督の戦術、戦略は超一流ですから」
元帥「私も大いに期待しよう」
元帥「それと……」
フツ督「まだ何か?」
元帥「例の離島艦娘と深海棲艦についてのレポートだが」
フツ督「……ようやくお読みになられましたか」
元帥「厄介な事実を持ち込んでくれたな……」
元帥「こんなもの公表なんて絶対に出来ないぞ」
922
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:07:52 ID:axPxlTaQ
フツ督「でしょうね」
元帥「ふう……」
元帥「一部、公表したいものもあるが」
元帥「それをやると、どう考えても情報源を追及されてしまう」
元帥「そうなったら芋づる式に公表しなくては」
元帥「海軍の信用の失墜に繋がってしまうだろう」
フツ督「…………」
元帥「公表したらしたで、艦娘を敵視する連中も増えるだろうし」
元帥「対艦娘部隊創設派を勢い付かせてしまう」
フツ督「……全くもってその通りだと思います」
923
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:08:46 ID:axPxlTaQ
元帥「まあ、そういう訳だから」
元帥「海軍への情報提供には感謝するが」
元帥「私が元帥職である限り、この情報は秘匿し続ける事とする」
フツ督「ええ。それで構いません」
フツ督「私としても元帥閣下に知っておいて欲しかっただけですので」
元帥「ふん……」
元帥「抜け抜けと言いおって……」
フツ督「腹黒ですので」
元帥「よろしい。それでこそ私が見込んだ男だ」
フツ督「はっ」
元帥「では、明日からも頼むぞ」
元帥「フツメン大将」
フツ督「了解です」
924
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:09:44 ID:axPxlTaQ
こうして……
イケメン提督による一連の騒動は幕を閉じた。
彼によるとされる大損害での艦娘の犠牲に加え
大将職が短期間に二人も辞任するという
不名誉な出来事に見舞われ
海軍の信用は一時期、大きく失墜する事になった。
が、新たに大将へ就任した若手のフツメン提督は
その手腕をいかんなく発揮し
各方面艦娘艦隊は一部で新たな提督を迎え
戦力の再編と拡充、国民への信用回復を少しずつ進めている。
.
925
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:10:59 ID:axPxlTaQ
北方は厳冬期に入り、深海棲艦の活動が
一時的とはいえ鈍るため、当該主力である金剛と比叡は
南方へ転属。
さらに南方では、金剛型4番艦である霧島が加わり
金剛型4姉妹が勢ぞろいした、という事で
紙面を大いに賑わせ、これも海軍の信用回復に繋がる事となった。
しかし……深海棲艦との戦いは、まだまだ混迷を極め
人々が安心して海を渡るには時間が掛かりそうであった。
.
926
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:11:34 ID:axPxlTaQ
―――――――――――
数日後のある日
西方海域 例の離島の砂浜
ザザーン… ザザーン…
榛名「久しぶりですね、ここへ来るのも」
ブサ督「ああ……そうだな」
ザッザッザッ
榛名「灰色の髪の君さん」
榛名「お久しぶりです」
ブサ督「…………」
927
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:12:12 ID:axPxlTaQ
ブサ督「ここも温かいな……」
ブサ督「内地は真冬で雪が降っている頃だというのに」
榛名「不思議ですね」
榛名「緯度とか経度とか、地球の地軸とか」
榛名「そういう理屈は分かってても」
榛名「今、この瞬間、同じ星で、違う気候が存在するんですから」
ブサ督「……そうだな」
ブサ督「この世の中は不思議でいっぱいだ」
榛名「ふふふ」
ブサ督「…………」
ブサ督「榛名」
榛名「はい?」
928
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:12:57 ID:axPxlTaQ
ブサ督「その……こういうのは慣れてなくて」
ブサ督「正しいやり方かどうかも良く分からんのだが……」///
榛名「?」
ブサ督「……俺は」///
ブサ督「榛名の事が……好きだ」///
榛名「!!」
ブサ督「…………」///
榛名「ブサイク提督さん……」///
榛名「榛名……嬉しいです!」///
榛名「榛名もブサイク提督さんの事が、大好きです!」///
ブサ督「あ、ありがとう、榛名」///
929
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:13:54 ID:axPxlTaQ
ブサ督「そ、それで、だな」
ブサ督「これを……受け取って欲しい」
榛名「指輪……ですか?」
ブサ督「うん……海軍艦娘部隊の伝統で」
ブサ督「好意を寄せる艦娘に指輪を送って結ばれると……」
ブサ督「その二人はずっと幸せになれるっていうものなんだ」
榛名「まあ……うふふ」
榛名「とっても素敵な伝統ですね♪」
ブサ督「ははは……喜んでくれて良かった」
キラン☆
榛名「榛名、大事にします!」
ブサ督「うん」
930
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:14:56 ID:axPxlTaQ
ザザーン… ザザーン…
ブサ督「……近いうちに」
ブサ督「俺の両親に会って欲しいんだが、いいか?」
榛名「はい、構いません」
榛名「ブサイク提督さんのご両親ですから」
榛名「榛名、今から楽しみです♪」
ブサ督(……俺がこんな美人を連れて帰って来たら)
ブサ督(とーちゃん、かーちゃん、腰抜かすだろうなぁ)
ブサ督「……そうだ」
ブサ督「榛名、内地へ帰ったら、何かやりたい事はあるか?」
榛名「やりたい事、ですか?」
ブサ督「そう」
931
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:15:26 ID:axPxlTaQ
ブサ督「例えば美味しいものを食べたい、とか」
ブサ督「映画を見たい、とか……」
榛名「う〜ん……」
ブサ督「…………」
榛名「……そうですね」
榛名「榛名は……桜が見たいです」
榛名「ブサイク提督さんと二人で!」
ブサ督「!」
932
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:16:07 ID:axPxlTaQ
「私は……自分の名前に使わせてもらった」
「桜の花を見たい」
「……ブサイク提督と二人で」
ブサ督「…………」
ブサ督「…………」 ポロポロ
榛名「えっ!?」
榛名「あ、あの、ブサイク提督さん!?」
グイッ…
ブサ督「……大丈夫」
ブサ督「大丈夫だ、榛名」
933
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:16:41 ID:axPxlTaQ
榛名「でも……」
ブサ督「悲しくて泣いたんじゃない」
ブサ督「嬉しかったんだ」
榛名「そう……なのですか?」
ブサ督「ああ」
榛名「…………」
ブサ督「来年……春になったら」
ブサ督「内地に戻って、桜を見に行こう」
ブサ督「必ず、榛名と二人で」
榛名「はい!」
934
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:17:44 ID:axPxlTaQ
俺は……自分の顔の醜さをずっと呪ってきた。
ガキの頃は、この境遇に何度も泣いて死にたくなった。
周りは俺をバカにする奴ばかりだったが
わずかながら友達も居た。
おかげで俺は道を踏み外さずにいられたが
友人に彼女が出来てからは疎遠になった。
.
935
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:18:20 ID:axPxlTaQ
悔しかった。
俺はかすかな希望にすがって
海軍艦娘部隊の士官学校へ入学した。
……艦娘の反応も同じだった。
でも俺は思い違いをしていた。
そこにある艦娘には命があって
浮ついた気持ちで扱っていいものでは無かったのだ。
.
936
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:19:07 ID:axPxlTaQ
……俺と話をしてくれた艦娘たちの命を
俺の命令で失ってしまった。
恐ろしかった。
悲しかった。
罪悪感が俺の心を苛(さいな)んだ。
この世の中は俺に悪意しかないのかと
絶望した。
.
937
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:19:54 ID:axPxlTaQ
俺は努力をした。
艦娘の命を二度と無駄にしない為に
作戦を考え、地形を調べ上げ
少しでも艦娘が傷つかない方策を
模索し続けた。
……気が付けば
鎮守府の司令官に上り詰めたが
一般の婦女子も艦娘の態度も変わらなかった。
.
938
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:20:32 ID:axPxlTaQ
それでもいいじゃないか
これで良かったんだ。
……そんな言葉で誤魔化していたが
現実は俺の心を
少しずつ蝕んで凍らせて行くのが
ひしひしと感じられて辛かった。
.
939
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:21:14 ID:axPxlTaQ
ただ……温かい話し相手が欲しかった。
安らげる相手が欲しかった。
心を癒してくれる人が
俺の傍に居て欲しかった。
日々、過ぎていくだけの現実の時間が
空しかった。
泣きたかった。
言葉で言い表せないほど
とにかく辛かった。
.
940
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:21:53 ID:axPxlTaQ
……でも
.
941
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:22:39 ID:axPxlTaQ
そんな辛い思い出も
出来事も
この日の幸せの為にあったのかもしれないと
初めて思えたのだった……
おしまい
942
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:23:48 ID:QqrGceB.
乙
943
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:27:12 ID:cokmPEjY
乙
良い話だった
944
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:27:17 ID:axPxlTaQ
という事でこれで終了です。
実は昔、途中まで書いてて放置、発掘したものなんですが
久しぶりに読んでみたら、これ続き読みたいなぁ……と思い
続きを書き始めました。
楽しんで頂けたのなら幸いです。
お付き合いありがとうございました!
945
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 21:49:30 ID:TL5XBens
乙
面白かったわ
946
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/13(金) 22:00:42 ID:6K4fBwHA
乙
何だかんだ、実は人間的に熟成されてるのはブサイク提督なんだな
947
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/14(土) 15:08:42 ID:WROHYAK6
おつー
948
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/15(日) 05:31:02 ID:5KyTgHa6
乙
面白かった
949
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/15(日) 23:42:31 ID:7O7hVsi.
乙乙乙
続編なり別作品なり、どんな形であれまたどこかで会えることを期待
950
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/16(月) 08:25:02 ID:1dAVvrFk
他に書いたSSは無いのかしら....
見たい みたい
桜がかすかに残ってるのもスコ
951
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/17(火) 22:38:17 ID:F4rOVFpg
完結乙!
★完結作をまとめるスレ★5に貼っておきました。
952
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/18(水) 17:14:56 ID:xeZoTS1U
乙
良いSSだった
953
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/19(木) 12:39:25 ID:.QS6zJTw
乙乙面白かった!
954
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/29(日) 03:48:20 ID:jvamMO/k
面白かった!
骨のあるSSだった
955
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/30(月) 03:49:29 ID:Fd6d.1Fw
乙です。めちゃくちゃ良かったです。
956
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/05/26(木) 15:13:32 ID:THTH2YSA
【冨樫、ツイートしろ】漫画『幽☆遊☆白書』
『レベルE』『HUNTER × HUNTER』作者・冨樫義博
公式Twitterを突如開設。
集英社「本人の物と聞いております。」
https://twitter.com/Un4v5s8bgsVk9Xp
957
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2023/03/01(水) 18:33:17 ID:hs2j8ces
すみません。思い切り宣伝です。良かったら見に来てください。
比企谷「やはり俺の地球防衛は間違っている」
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/17836/1676303409/
余りにも人が居なくてワロタ。ワロタ…(´;ω;`)
速報VIPは重すぎて投下しにくいのよねぇ……
958
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2023/09/02(土) 22:17:56 ID:gF4vhljM
偶然見かけて読ませていただいたら、ホント面白かったです
乙でした
959
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2023/10/03(火) 19:52:06 ID:QjPHPflM
PS4,5/XBOX1/Steam(PC)
架空戦争サバイバルゲーム
▽「RUST(ラスト)」シーズン10
第4話『ジャパニーターVSチャイニーター』
VS中国連合軍『KENNYS』Round.3
(18:44〜)
ttps://www.twitch.tv/kato_junichi0817
960
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2023/11/23(木) 06:19:14 ID:8at7zy4w
神SSありがとうございます。
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