[
板情報
|
R18ランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
801-
901-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。
【艦これ】ブサ督「イケメンに限るって……真理だよな」
1
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/08/22(土) 08:23:30 ID:Xw55B38o
※注意事項
自分は艦これ改しか知らない提督です。
話の都合上、艦娘の幾人かはゲスいです。
また割と艦娘が轟沈します。
気まぐれ投下。
これらが嫌な方はブラウザバックしてください。
706
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/02(月) 20:09:37 ID:jLxwq.oY
おつ
軍事とかそういうの詳しくないからうまいこと言えないんだけど楽しんで読ませてもらってる
707
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/02(月) 22:31:37 ID:SI8MvE5A
乙
とても残酷な話だけど、指揮官においては声の強さと美しさが割とガチで部下の服従率や命令納得感を左右するので、指揮官はボイトレ大事
708
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/03(火) 07:13:04 ID:kpOk4H.E
おつおつ
709
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/03(火) 14:46:50 ID:hZMiiu62
乙
710
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/04(水) 02:42:15 ID:2gDPAnKs
おつんこ
>>707
確かに大事そうだね…
しかも声は元より誰が言っているかも当然重要なんだろうし
外見が悪いとか明確に嫌われる要素を持った人間はやっぱりあれだな
711
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 13:38:45 ID:TTdZ85hY
>>685
修正↓
712
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 13:39:20 ID:TTdZ85hY
川内「な、なに机叩いて怒ってんのよ?」
榛名「……本当は」
榛名「あなたの顔を叩きたかったのを我慢したんです」
川内「えっ」
榛名「ブサイク提督さんは……とてもお優しい方です」
榛名「少なくとも榛名は、一緒に居て不愉快だと思った事は」
榛名「一度もありませんでした」
川内「…………」
榛名「……それとも」
榛名「あなたは、ブサイク提督さんに何か嫌な事をされたんですか?」
川内「……そりゃ言われてみれば」
川内「無いけど……」
713
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 13:40:07 ID:TTdZ85hY
続きを投下します。
714
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 13:40:58 ID:TTdZ85hY
―――――――――――
夕方
帝都 軍用空港エントランス付近
ガヤガヤ
龍田「…………」
龍田「……あ、あの人かしら?」
テク テク テク
龍田「わ……」
ブサ督「ん?」
榛名「…………」
龍田「……失礼しました」
715
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 13:41:59 ID:TTdZ85hY
龍田「ブサイク提督……ですね?」
ブサ督「そうだが?」
龍田「私はフツメン提督の秘書艦をやっております」
龍田「龍田、と申します」
龍田「以後、お見知りおきを」
ブサ督「君がフツメン提督の……それで」
ブサ督「肝心のフツメン提督はどこに?」
龍田「大本営で待ってます」
龍田「こちらの裏口に車を用意してますので、どうぞ」
ブサ督「……その車には榛名を頼む」
ブサ督「俺はこのまま空港玄関ロビーから車を拾うから不要だ」
716
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 13:42:55 ID:TTdZ85hY
榛名「!」
龍田「え……でも」
龍田「新聞記者が待ち構えてますよ?」
ブサ督「それも分かってる」
ブサ督「俺が到着時間を教えたからな」
龍田「なら、なおさら……」
ブサ督「あくまでイケメン提督の目を眩ませる為だ」
ブサ督「俺は囮にすぎん」
龍田「…………」
龍田「分かりました」
龍田「それじゃあ、榛名ちゃん?」
榛名「嫌です」
榛名「榛名は、ブサイク提督さんと一緒に……」
717
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 13:43:43 ID:TTdZ85hY
ブサ督「榛名」
ブサ督「俺を困らせないでくれ」
榛名「…………」
龍田「…………」
榛名「……分かりました」
ブサ督「うん……大本営でまた会おう」
榛名「はい」
ブサ督「それじゃ、龍田」
ブサ督「よろしく頼む」
龍田「了解です」
スタ スタ スタ…
718
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 13:44:21 ID:TTdZ85hY
―――――――――――
帝都 軍用空港玄関ロビー付近
ガヤ ガヤ
A「…………」
A「……あ!来たぞ!」
ダダダダダダ…
A「〇×新聞のA記者です!」
A「南方海域の撤退責任はどう取るおつもりですか!?」
ブサ督「ノーコメントです」
B「□〇新聞のB記者です!」
B「犠牲になった艦娘はどのくらい居るのでしょうか!?」
ブサ督「…………」
719
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 13:45:04 ID:TTdZ85hY
C「△△新聞のC記者です!」
C「皇国国民に対して」
C「何か言わなければならない事があるのではないでしょうか!?」
ワー ワー
ブサ督「ノーコメント!」
ブサ督「ノーコメント!」
榛名「…………」 ギリッ…
龍田「榛名ちゃん……堪えようね」
榛名「……はい」
龍田「…………」
720
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 13:46:08 ID:TTdZ85hY
龍田「さ……ここに長居は無用よ」
龍田「大本営でブサイク提督さんと合流できるわ」
榛名「……分かりました」
榛名「…………」
―――――――――――
宵の口
大本営の一室
フツ督「じゃ、正面玄関までブサイク提督を迎えに行ってくる」
龍田「はぁ〜い」
パタン
龍田「それじゃ榛名ちゃん、改めて。私は龍田」
龍田「西方鎮守府の秘書艦をやってるわ」
721
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 13:47:03 ID:TTdZ85hY
大淀「初めまして」
大淀「北方鎮守府の秘書艦をやっている」
大淀「大淀です」
大淀「以前は、ブサイク提督の下で働いていました」
榛名「初めまして」
榛名「榛名は、南方鎮守府の秘書艦代理として来ました」
龍田「代理?」
榛名「事情がありまして……」
榛名「ブサイク提督さんが仰るには」
榛名「榛名は、フツメン提督さんの許可がないと」
榛名「一緒に居られないとかで……」
722
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 13:48:04 ID:TTdZ85hY
龍田「……もしかしたら離島艦娘?」
榛名「はい」
大淀「という事は、榛名さんは西方海域で発見された」
大淀「という事ですね?」
榛名「そうなります」
大淀「…………」
龍田「…………」
榛名「?」
龍田「……あのね、榛名ちゃん」
榛名「はい」
龍田「あなたって、ブサイク提督さんと、どのくらいのお付き合いなの?」
榛名「ええと……3日くらい、でしょうか?」
723
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 13:49:03 ID:TTdZ85hY
大淀「…………」
龍田「…………」
龍田「……そんな短期間なのに」
龍田「随分とブサイク提督さんの事、慕ってるわね?」
榛名「おかしいですか?」
龍田「だって、出会って3日でしょう?」
龍田「それであんなに怒りを見せるほどの仲になったの?」
榛名「……そんなに不思議な事なのでしょうか?」
龍田「そりゃ蓼食う虫も好き好き、とは言うけど……」
大淀「…………」
榛名「……実はブサイク提督さんにも不思議がられてます」
724
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 13:49:57 ID:TTdZ85hY
龍田「あら」
榛名「榛名は、最初からブサイク提督さんのお顔を見ているだけで」
榛名「何故か安心できるし、心が落ち着きました」
榛名「そして、この人のお傍に居られる事が、何よりも幸せで……」
龍田「榛名ちゃん」
榛名「はい?」
龍田「それちょっと怖い」
榛名「え?」
龍田「だって出会って間もなく好き好き〜って言われるのよ?」
龍田「ちょっと引いちゃうわ……」
榛名「そ、そんな事……」
龍田「…………」
725
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 13:51:05 ID:TTdZ85hY
ガバッ!
榛名「!?」
龍田「きゃあ〜榛名ちゃん!」
龍田「好き好き〜」
榛名「えっ?ちょ……何ですか?いきなり!」
スッ…
龍田「……どう?」
龍田「程度に差はあるけど、榛名ちゃん」
龍田「あなたがブサイク提督さんにやってる事はこれよ」
榛名「!?」
龍田「あなたは嬉しく思った?」
榛名「…………」
榛名「……気持ち悪かったです」
726
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 13:51:56 ID:TTdZ85hY
龍田「そう正直に言われると少し傷つくけど」
龍田「言いたい事は伝わって嬉しいわ」
榛名「…………」
榛名「榛名は……間違っていたのですか?」
龍田「んー……誰かを好きになるのは間違いではないわ」
龍田「でも……相手の気持ちを考えないのは、よろしくないわね」
榛名「相手の……気持ち」
龍田「そう」
龍田「少しずつでいいの」
龍田「何をやったらダメで、何をやったら喜んでくれるのか」
龍田「好きな人とお話をいっぱいして、学んでいくの」
727
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 13:53:01 ID:TTdZ85hY
龍田「それが……大事な事なのよ」
榛名「はい!」
榛名「榛名、学びます!」
榛名「榛名はブサイク提督さんとたくさんお話します!」
龍田「す、少しずつ、を忘れないように、ね?」
榛名「はい!」
龍田(……本当に大丈夫かしら、この娘)
大淀(……離島艦娘は変わり種が多い、とは聞いてましたが)
大淀(明石さんとかで慣れてる私の方が異常なのでしょうね)
大淀「ごほん!」
大淀「それでは……本題に入ってよろしいでしょうか?」
728
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 13:54:10 ID:TTdZ85hY
榛名「あ、はい」
龍田「ごめんなさいね。いいわよ」
大淀「ありがとうございます」
大淀「とは言いましても……確認事項にすぎないんですけどね」
榛名「確認事項?」
大淀「まず……私は事情があって」
大淀「直属の上司である、イケメン提督に会わないようにしています」
大淀「そのため、ホテルではなく、ここ大本営の一室をお借りしているんです」
榛名「そうだったのですか……」
大淀「それから……フツメン提督によりますと」
大淀「私は明日、行われる緊急記者会見での切り札だと言われたんですが」
大淀「詳細は明らかにされませんでした」
龍田「……相変わらず腹黒いんだから」
729
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 13:55:24 ID:TTdZ85hY
大淀「そして、ブサイク提督なんですが……」
大淀「イケメン提督を油断させるために今はあえて」
大淀「好奇の目に晒される事を選びました」
榛名「…………」
大淀「以上が、現在の状況の確認事項となります」
大淀「榛名さんにとっては、辛い事でしょうが……」
大淀「どうか自重を心がけてください」
大淀「明日までの辛抱です」
榛名「……分かりました」
龍田「…………」
龍田(明日まで、か……)
730
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 13:56:17 ID:TTdZ85hY
コン コン
フツ督「龍田、いいか?」
龍田「あら、早かったわね」
龍田「どうぞ」
ガチャ
フツ督「待たせたな」
龍田「そんな事ないわよ」
キィ パタン
ブサ督「ふう……」
榛名「お疲れ様です、ブサイク提督さん」
ブサ督「ああ、疲れたよ、榛名」
大淀「ブサイク提督……」
ブサ督「大淀……」
731
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 13:57:26 ID:TTdZ85hY
大淀「本当に……本当にすみませんでした」
ブサ督「…………」
大淀「あなたが残してくれた戦術書」
大淀「あれが無かったら……私たち北方鎮守府の艦娘は」
大淀「大勢死者が出ていたと思います……」
ブサ督「…………」
大淀「どれだけ謝っても私の無礼は許される事では無いと思います」
大淀「それでも、それでも……どうか謝罪させてください」
ブサ督「…………」
ブサ督「顔を上げてくれ、大淀」
大淀「…………」
732
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 13:58:09 ID:TTdZ85hY
ブサ督「高雄たちにも似た様なこと言われたけどな」
ブサ督「わだかまりが無い、と言えばウソになるが……」
ブサ督「分かってくれたなら、嬉しく思う」
大淀「ブサイク提督……」
ブサ督「俺の残した戦術書が役に立って良かった」
ブサ督「また大淀の元気な姿が見れて、何よりだよ」
大淀「ありがとう……ございます……!」
榛名「…………」
ブサ督「さて、本題に入る前にフツメン提督」
フツ督「ん?」
ブサ督「榛名の事なんだが……彼女は例の離島で発見したんだ」
フツ督「…………」
733
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 13:58:53 ID:TTdZ85hY
フツ督「……ああ、そういう事か」
フツ督(所有権……こういうところは筋を通す男だが)
フツ督(自分から特定の艦娘を欲しがるのは珍しいな?)
ブサ督「…………」
フツ督「いいぞ。喜んでお前に所有権を譲ろう」
ブサ督「すまない」
フツ督「別にいいさ」
フツ督「今、南方は極端な戦力不足」
フツ督「戦艦級が喉から手が出るほど欲しいのは分かるさ」
ブサ督「……まあな」
榛名「これで、榛名は名実共にブサイク提督さんのものですね♪」
734
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 13:59:41 ID:TTdZ85hY
フツ督「…………」
フツ督(……なあ龍田)
龍田(何かしら?)
フツ督(榛名は……ブサイク提督に惚れてるのか?)
龍田(見れば分かるでしょ)
フツ督(いや、そうなんだが……まあいい)
フツ督「じゃあ……本題に入ろう」
―――――――――――
フツ督「――という感じだ」
ブサ督「…………」
榛名「…………」
龍田「…………」
大淀「…………」
735
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:00:43 ID:TTdZ85hY
ブサ督「……公開処刑か」
ブサ督「やる事がえげつない」
フツ督「不服か?」
ブサ督「あの情報を知らなければな」
ブサ督「あれを知った以上、異論はない」
フツ督「そう言ってくれるとありがたいよ」
フツ督「後は……」
大淀「天龍さんの事ですね……」
龍田「天龍ちゃんはどうなってるの?」
フツ督「その事なんだが……」
フツ督「茨城沿岸の漁村での燃料泥棒以降、騒ぎが途切れた」
736
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:01:34 ID:TTdZ85hY
龍田「行方不明って事?」
フツ督「そうなる」
フツ督「元帥閣下にも伝えて、関東沿岸部近海を」
フツ督「それとなく見張っている状況だ」
ブサ督「…………」
フツ督「燃料タンクを抱えながら夜間に移動しているのでは?」
フツ督「と推測して、対処を強化している」
龍田「対処、ね……」
フツ督「……願わくば、投降してくれる事を祈ろう」
龍田「…………」
大淀「…………」
榛名「…………」
ブサ督「…………」
737
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:02:07 ID:TTdZ85hY
フツ督「さて……そろそろいい時間だ」
フツ督「ホテルに部屋を用意してある」
フツ督「俺が案内しよう」
ブサ督「分かった」
ガチャ キィ
榛名「…………」
ブサ督「……何で榛名が付いて来るんだ?」
榛名「えっ?」
榛名「ご迷惑……ですか?」
ブサ督「いや、迷惑とかそういう話じゃ……」
フツ督「別に構わないだろ?」
フツ督「俺も龍田と一緒の部屋だし」
738
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:03:16 ID:TTdZ85hY
ブサ督「えっ……本当か?」
フツ督「ああ」
ブサ督「…………」
ブサ督「じゃあ……二人はそういう関係なのか?」
龍田「ええ。そうだけど?」
ブサ督「…………」
ブサ督「いやいやいや……流されそうになったけど」
ブサ督「俺と榛名はそういう関係じゃ……」
榛名「でも、ブサイク提督さん」
榛名「あの離島で榛名たちは、一つのテントで一緒に寝ましたよね?」
ブサ督「」
大淀「…………」
739
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:04:13 ID:TTdZ85hY
フツ督(ぷっ……くくくっ……!)
フツ督「なんだ……もうそういう仲じゃないか」
ブサ督「い、いや、それはマラリアとかを、だな」
大淀「……よろしいじゃないですか」
ブサ督「大淀!?」
大淀「きっと……榛名さんはブサイク提督の」
大淀「本質を見抜いている、という事なのでしょう」
ブサ督「…………」
大淀「それに」
大淀「女の子が了承しているのにそれを拒むなんて」
大淀「榛名さんに恥をかかせている様なものですよ?」
740
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:04:59 ID:TTdZ85hY
ブサ督「ええぇ……」
龍田「ブサイク提督さん」
龍田「諦めてエスコートしてあげた方がいいわよ?」
榛名「…………」
ブサ督「…………」
ブサ督「……分かった」
ブサ督「行こう、榛名」
榛名「はい!」
フツ督「それじゃ、大淀とはここで」
大淀「はい。お休みなさい、皆さん」
フツ督「ああ、君もな」
パタン
741
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:05:49 ID:TTdZ85hY
―――――――――――
夜
帝都 ホテルの一室
ブサ督「…………」
榛名「うわぁ、大きなベッドですね!」
榛名「二人でも余裕で寝れます♪」
ブサ督「は、榛名……あのな」
榛名「はい?」
ブサ督「その……男と女が一つの寝床を共にするって」
ブサ督「意味分かってるのか?」
742
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:06:33 ID:TTdZ85hY
榛名「……?」
榛名「一緒に寝る、という事でしょう?」
ブサ督「うん、知らないみたいで安心した」
榛名「教えていただけるのですか?」
ブサ督「いやその……俺の口からは……」
榛名「?」
ブサ督「と、とにかく!」
ブサ督「榛名は、俺と一緒に寝る、という事は」
ブサ督「一緒に睡眠をとる、と理解しているんだな?」
榛名「……違うのですか?」
ブサ督「……今はその認識でいい」
ブサ督(南方に帰ったら誰かに榛名の性教育を頼もう……うん)
743
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:07:28 ID:TTdZ85hY
ブサ督「それじゃ……風呂にでも行って来るか」
榛名「榛名も一緒に……」
ブサ督「だー! 一人で行くから!」
榛名「でも……」
榛名「!」
「相手の気持ちを考えないのは、よろしくないわね」
榛名「…………」
ブサ督「……榛名?」
榛名「……何でもありません」
榛名「榛名は、ブサイク提督さんがお嫌な事はしません」
ブサ督「……ん」
ブサ督「じゃ……」
744
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:08:21 ID:TTdZ85hY
スタ スタ スタ…
榛名「…………」
榛名(相手の気持ち……)
榛名(ブサイク提督さんは……榛名の事をどう思っているのでしょうか)
榛名(…………)
榛名(確かに……出会ったばかりだというのに)
榛名(こんな気持ちになるのは変かもしれません)
榛名(……でも)
榛名(榛名のこの気持ちは……ウソ偽りない本当の気持ち)
榛名(それは……真実)
榛名(…………)
榛名(ブサイク提督さん……大好きです)///
745
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:09:11 ID:TTdZ85hY
―――――――――――
翌日の朝
大本営、本日午前緊急記者会見!
疑惑釈明か?
釈明会見か?渦中はブサイク提督
イケメン提督、大将職へ昇進発表?
.
746
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:10:00 ID:TTdZ85hY
―――――――――――
大本営 廊下付近
テク テク テク
イケ督「ふふん♪ふ〜ん♪」
イケ督(急な記者会見には多少驚いたが)
イケ督(世論は俺の味方)
イケ督(例の事を暴露出来ない海軍は)
イケ督(不合理な決断を俺に下す事は不可能)
イケ督(……くくく)
イケ督(いよいよ、俺を大将へ昇進させる気になったか)
イケ督(焦らしてくれるぜ、まったく)
イケ督(…………)
イケ督(……ん?)
747
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:10:49 ID:TTdZ85hY
大淀「…………」
イケ督「大淀?」
大淀「はい?」
大淀「!」
イケ督「どうして大淀がここに居るんだ?」
イケ督「北方鎮守府で何かあったのか?」
大淀「…………」
大淀「……申し訳ありません」
大淀「イケメン提督と話すな、と命令されてまして」
イケ督「!?」
イケ督「……誰にだ?」
748
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:11:33 ID:TTdZ85hY
大淀「それもお答えしかねます」
イケ督「なっ……!?」
大淀「失礼します」
テク テク テク…
イケ督「…………」
イケ督(どういう事だ?)
イケ督(…………)
―――――――――――
ピピー ガガッ
イケ督「こちらイケメン提督」
イケ督「北方鎮守府、応答せよ」
ガガガー ピピー
イケ督「……北方鎮守府、応答せよ」
749
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:12:25 ID:TTdZ85hY
ガガピー ピピーガガッ
イケ督「クソッ!」
ブッ…
イケ督(……何だこれは?)
イケ督(何が起こっている?)
イケ督(…………)
イケ督(俺の有利は変わらんが……気になるな)
イケ督(…………)
イケ督(チッ……もう時間が無い)
イケ督(記者会見場に行かないと……)
750
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:13:21 ID:TTdZ85hY
―――――――――――
大本営 記者会見場
ザワ ザワ
中尉「…………」
中尉「えー各紙、新聞記者の皆さん、お待たせしました」
中尉「時間になりましたので、緊急記者会見を始めたいと思います」
中尉「ご静粛に願います」
…………
中尉「ありがとうございます」
中尉「それでは、皆様にご紹介いたします」
中尉「皆さんから見まして右側から」
中尉「海軍総司令官であらせられます、元帥閣下でございます」
751
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:14:03 ID:TTdZ85hY
ザワッ…
元帥「よろしく」
中尉「元帥閣下、ありがとうございます」
中尉「そして、その横からまとめまして順番に」
中尉「西方方面艦隊・鎮守府司令官のフツメン提督」
フツ督「よろしく」
中尉「南方方面艦隊・鎮守府司令官のブサイク提督」
ブサ督「よろしく」
中尉「北方方面艦隊・鎮守府司令官のイケメン提督」
イケ督「よろしく」
中尉「以上になります」
752
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:15:02 ID:TTdZ85hY
中尉「えー司会進行はわたくし、中尉が行います」
…………
中尉「それでは、まず」
中尉「フツメン提督から、記者会見の概要を述べたい、との事ですので」
中尉「フツメン提督、どうぞ」
フツ督「ありがとう、中尉」
…………
フツ督「えーご紹介にあずかりました、フツメン提督です」
フツ督「まず、今回の記者会見の概要ですが……」
フツ督「ある指揮官について、非常に重大な事実が判明しましたので」
フツ督「それをお知らせするために急遽、開いたものである」
フツ督「と言っておきましょう」
ザワッ…
753
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:15:51 ID:TTdZ85hY
フツ督「それでは、焦らす様で申し訳ありませんが」
フツ督「少々前提となるお話をしておきます」
…………
フツ督「我々各方面艦隊司令官と大本営は、緊密に連携を取っていますが」
フツ督「さすがに緊急事態……急に出て来た敵の対処や」
フツ督「海域の攻略などに関して、現地指揮官に一任されています」
…………
フツ督「これはいちいち大本営の指示を仰いだりしていては」
フツ督「対処に時間が掛かり、手遅れになる場合もあるためと」
フツ督「ご理解ください」
…………
754
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:16:55 ID:TTdZ85hY
イケ督「…………」
イケ督(……何故そんな当たり前の事をいまさら?)
ブサ督「…………」
…………
フツ督「それでは、本題に入りましょう」
フツ督「先日、私と元帥閣下はイケメン提督と面談を行いまして」
フツ督「そこで奇妙な話を彼から聞いたのです」
イケ督「……?」
ブサ督「…………」
フツ督「それは、艦娘の遠征部隊の行方不明、というものでした」
イケ督「!?」
ザワッ…
755
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:17:29 ID:TTdZ85hY
フツ督「遠征は、ご存じの方も多いと思われますが」
フツ督「比較的安全が確保されたルートを通り」
フツ督「資源確保などの雑任務をこなす作業の為」
フツ督「深海棲艦との遭遇戦は多少あれど、行方不明や全滅などは」
フツ督「ほとんどありません」
イケ督「…………」
…………
フツ督「ですが……無かった事ではない」
フツ督「それもまた事実です」
イケ督(……さっきから何が言いたいんだ?)
756
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:18:25 ID:TTdZ85hY
フツ督「しかしながら……」
フツ督「少し気になった私は、イケメン提督がかつて指揮を執っていた」
フツ督「南方方面艦隊・鎮守府の記録を、ここに居る」
フツ督「ブサイク提督に調べてもらいました」
イケ督「!!」
イケ督(な、なに!?)
…………
フツ督「すると……」
フツ督「イケメン提督が着任していた時期だけで」
フツ督「実に2部隊……人数にしますと」
フツ督「12名もの艦娘が遠征任務で行方不明となっていました」
ザワッ…!
イケ督(くっ……!)
ブサ督「…………」
757
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:19:14 ID:TTdZ85hY
フツ督「しかし、先ほども言いましたが」
フツ督「遠征任務で部隊全員が行方不明になった事例はあります」
フツ督「イケメン提督の指揮の下、不幸な偶然が重なった」
フツ督「とも言えなくもない」
イケ督「おい……さっきから私をどう」
フツ督「だが!」
イケ督「っ!?」 ビクッ
…………
フツ督「ブサイク提督の調べで分かった事はこれだけでは無かった」
イケ督「…………」
758
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:20:25 ID:TTdZ85hY
フツ督「行方不明になった遠征部隊の艦娘はすべて」
フツ督「緊急規制が掛けられていたのです」
イケ督(!!)
イケ督(バカな!……あれは通常の調べ方では出てこないハズ)
ブサ督「…………」
イケ督(どうしてこのブ男はそこへ行きついた!?)
…………
フツ督「記者の皆さんには馴染みの無い言葉でしょう」
フツ督「軍事機密に関しますので簡単に説明しますが」
フツ督「司令官権限で艦娘の通信機能をオフにする」
フツ督「という処置だとご理解してください」
ザワッ…!
イケ督「…………」
ブサ督「…………」
759
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:21:35 ID:TTdZ85hY
フツ督「ここまで言えば、勘の良い記者さんは疑問に思った事でしょう」
フツ督「なぜ、比較的安全な任務で通信を出来なくさせていたのか?」
フツ督「と」
ザワ ザワ
中尉「皆さん、ご静粛に願います」
…………
中尉「どうぞ、フツメン提督、お続けください」
フツ督「ありがとう、中尉」
フツ督「えーこの緊急規制という機能ですが」
フツ督「通常は無線封鎖など、隠密作戦などで使うのが一般的です」
フツ督「私が知る限り、遠征任務では必要のない機能と認識しています」
イケ督「…………」
760
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:22:21 ID:TTdZ85hY
フツ督「そこでイケメン提督にお尋ねしますが」
フツ督「どの様な作戦意図があって」
フツ督「緊急規制を遠征部隊に使用したのでしょうか?」
…………
イケ督「…………ぐ」
イケ督「軍事機密に……関わるので」
イケ督「この場での回答は控えさせていただきます」
…………
フツ督「分かりました」
フツ督「それでは、それらを踏まえた上で」
フツ督「北方鎮守府の行方不明部隊を調べてみたのですが」
フツ督「そこでも重要な事が判明しました」
761
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:23:13 ID:TTdZ85hY
ザワッ
イケ督(クソッ!)
イケ督(これ以上何が分かったんだ!)
フツ督「ここでゲストを呼びたいと思います」
フツ督「中尉」
中尉「了解です」
…………
中尉「それでは、ご紹介します」
大淀「…………」
中尉「彼女は、北方方面艦隊鎮守府で秘書艦をやっている」
中尉「大淀、と呼ばれている艦娘です」
大淀「……よろしくお願いします」
…………
762
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:24:03 ID:TTdZ85hY
フツ督「紹介ありがとう、中尉」
フツ督「さて、大淀」
フツ督「行方不明になった遠征部隊に」
フツ督「緊急規制が掛けられた当時の状況を教えてくれ」
イケ督「!!」
イケ督「ま、待て!」
イケ督「それは軍事機密に抵触する!」
元帥「……私の権限で発言を許可しよう」
イケ督「っ!!」
元帥「続けたまえ」
フツ督「ありがとうございます、元帥閣下」
763
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:24:52 ID:TTdZ85hY
イケ督「…………」 ギリッ…
…………
フツ督「では、大淀。 話してくれ」
大淀「はい」
大淀「当時……我が鎮守府の主力艦娘は某敵泊地を攻略中でして」
大淀「想定よりも多い敵艦隊から攻撃を受けている」
大淀「と、連絡がありました」
フツ督「ほう」
大淀「行方不明になった遠征部隊に緊急規制が掛けられた時間は」
大淀「ちょうどその連絡の直後くらいになります」
イケ督「……っ」
764
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:25:46 ID:TTdZ85hY
フツ督「ほう……それで?」
フツ督「主力艦娘の方はどうなったのかな?」
大淀「彼女たちの話では……」
大淀「敵からの激しい攻撃を受けていたものの、突然」
大淀「何の前触れもなく攻撃がやみ、撤退に成功した、との事です」
ドヨッ…
イケ督「…………」
フツ督「ありがとう、大淀」
フツ督「下がってくれ」
大淀「はい」
…………
フツ督「さて、イケメン提督殿」
フツ督「何か間違いはあるかな?」
765
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:26:27 ID:TTdZ85hY
イケ督「…………」
フツ督「貴殿の戦術がどんなものか、それは私の知るところでは無いが」
フツ督「これでは遠征部隊を囮にでも使ったのかと疑っ」
イケ督「ち、違う!」
イケ督「断じて違う!」
…………
元帥「……落ち着きたまえ、イケメン提督」
元帥「軍事機密に関わるという貴君の意見を尊重しよう」
イケ督「はっ……」
元帥「だが、後で文書での回答は求めさせてもらう」
イケ督「…………」
766
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:27:16 ID:TTdZ85hY
元帥「フツメン提督」
元帥「貴君も想像でモノを言うのは慎みたまえ」
フツ督「はっ。申し訳ありません」
元帥「では……続けてくれ」
フツ督「了解です」
…………
フツ督「えーそれでは最後になりますが」
フツ督「新聞各紙で報じられている」
フツ督「ブサイク提督の指揮に対する疑惑について」
フツ督「ここからは本人に申し開きをしてもらいましょう」
…………
ブサ督「……どうも。ブサイク提督です」
767
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:28:28 ID:TTdZ85hY
ブサ督「一部、軍事機密に触れますが」
ブサ督「元帥閣下の許可を得たので、話せる部分だけ話します」
ブサ督「まず、私が南方鎮守府に着任した当時」
ブサ督「かの地は極端な戦力・物資不足をおこしており」
ブサ督「支配海域の戦線維持すらままならない状況だったと」
ブサ督「言っておきます」
ザワッ…!
イケ督「…………」
ブサ督「その為、やむを得ず」
ブサ督「一部支配海域を切り捨てる判断を下しました」
ブサ督「自分からは以上です」
…………
フツ督「ありがとう、ブサイク提督」
768
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:29:31 ID:TTdZ85hY
フツ督「……これはどういう事なのか?」
フツ督「南方はイケメン提督が平定間近まで押していたはず」
フツ督「私も今現在、記者の皆さんと同様の疑問を抱きました」
…………
フツ督「そして、内密に調べた結果」
フツ督「何と、イケメン提督の独断で南方鎮守府の主力艦娘を」
フツ督「北方鎮守府へと移動させていた事が判明したのです」
イケ督「っ!」
ザワッ…!
フツ督(このネタは元大将がイケメン提督を糾弾するために)
フツ督(したためていたものだがな)
フツ督(これだけは元大将に感謝しかない)
769
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:30:21 ID:TTdZ85hY
フツ督「……以上の事から」
フツ督「ブサイク提督に何ら落ち度はなく」
フツ督「むしろ主力艦娘不在でロクな戦力も物資も無い中」
フツ督「よく南方鎮守府を守り抜いたものだと」
フツ督「私としては畏敬の念すら抱いている次第であります」
イケ督「…………」
ブサ督「…………」
…………
元帥「……イケメン提督」
元帥「何か申し開きたい事はあるかね?」
イケ督「…………」
イケ督「こ、これは……大本営からの指示で」
770
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:31:19 ID:TTdZ85hY
フツ督「残念ながら」
フツ督「この当時、大本営が出した指示は」
フツ督「指揮官の交代だけで、戦力の移動は命令されていない」
イケ督「くっ……」
フツ督「冒頭で言ったが」
フツ督「大本営と各方面艦隊司令官は、連絡を取り合い」
フツ督「ある程度の信頼関係で成り立っている」
フツ督「貴殿のこの行為は、その信頼を裏切る行為に他ならないと」
フツ督「私は思うのだが?」
イケ督「そ、そういう事ではない!」
イケ督「そもそもは大本営の指示が原因で大打撃を受けた……」
!?
771
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:32:04 ID:TTdZ85hY
イケ督「あっ……」
ザワ ザワ…
元帥「……イケメン提督」
元帥「大打撃を受けた……とは、どういう事かね?」
元帥「私は何も聞いておらぬが?」
イケ督「!!」
イケ督(しまった……!)
イケ督(疑惑をこれだけ向けられた状態で)
イケ督(元帥にしらを切られたら……!)
イケ督(大打撃を受けた責任を俺のせいにされてしまう!!)
イケ督(ハメられた!)
ブサ督「…………」
772
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:32:56 ID:TTdZ85hY
イケ督「ま、待ってください!」
イケ督「そ、そもそもの問題なんです!」
イケ督「私は、大将閣下からの命令に従っ」
元帥「もう良い!」
元帥「くだらない言い訳は皇国軍人らしからぬぞ!」
イケ督「ぐっ……!」
ザワ ザワ…
中尉「静粛に、静粛に願います」
…………
中尉「……それではフツメン提督」
中尉「他に何かありますでしょうか?」
773
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:33:43 ID:TTdZ85hY
フツ督「……私からは以上です」
中尉「ありがとうございました」
中尉「えー続きまして」
中尉「元帥閣下より、総括してのお言葉がございます」
中尉「元帥閣下、どうぞ」
元帥「うむ」
…………
元帥「まず、新聞各社の皆さんの報道に関する熱意は」
元帥「十分すぎるほど理解している」
…………
元帥「しかしながら」
元帥「海軍総司令官としては今回、過剰に報道された部分もあり」
元帥「いささか憤りも感じるところであると、言わざるを得ない」
774
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:34:32 ID:TTdZ85hY
…………
元帥「よって、ここである程度の決定を発表しようと思う」
!?
元帥「まず、元大将の辞職に伴う大将職人事だが」
元帥「これの候補にイケメン提督は入れない事を伝える」
イケ督「……っ」
…………
元帥「次に」
元帥「イケメン提督とブサイク提督についてだが」
元帥「懸案についての文書の提出を求め」
元帥「その文書の内容によっては何らかの処分を下す」
775
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:35:28 ID:TTdZ85hY
フツ督「…………」
ブサ督「…………」
イケ督「…………」
元帥「以上が……海軍総司令官として」
元帥「現時点での決定事項であると宣言する」
…………
元帥「私からは以上だ」
中尉「元帥閣下、ありがとうございました」
中尉「……えーそれでは、これを持ちまして」
中尉「今回の緊急記者会見を終了とさせていただきます」
!?
中尉「各新聞社の記者の皆さん」
中尉「ご清聴、ありがとうございました」
776
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:38:57 ID:TTdZ85hY
えっ!?
ちょっと待ってくださいよ!
質問が有るのですが!!
中尉「会見は以上です」
中尉「質問は受け付けません」
ギャー! ギャー!
―――――――――――
ツカ ツカ ツカ!
イケ督(クソッ!)
イケ督(クソッ!クソッ!クソッ!)
イケ督(どうしてこうなったんだ!?)
イケ督(とにかく、北方鎮守府に戻って――)
777
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:39:30 ID:TTdZ85hY
ガシッ
イケ督「!?」
イケ督「な、何をする!?」
憲兵A「イケメン提督殿」
憲兵A「元帥閣下のご命令で、文書による回答があるまで」
憲兵A「ホテルにて身柄を更迭(こうてつ)させていただきます」
イケ督「なっ……」
憲兵B「こちらに車を用意してあります」
憲兵B「どうぞ」
イケ督「は、放せ!」
イケ督「北方鎮守府に……資料、そう」
イケ督「必要な資料があるんだ!」
778
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:40:19 ID:TTdZ85hY
憲兵A「元帥閣下は後で整合性を取れば問題ないと仰せです」
イケ督「くっ……」
憲兵B「書類作成に必要なものはこちらで用意します」
イケ督「…………」
憲兵B「さ、行きましょう」
―――――――――――
大本営 元帥の執務室
元帥「……やれやれ」
元帥「何とか上手く行ったな」
フツ督「彼は、私が思っていたより頭が悪かった様です」
フツ督「しらを切った場合も想定していたんですが」
フツ督「必要ありませんでした」
779
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:41:18 ID:TTdZ85hY
ブサ督「…………」
元帥「しかし……海軍も無傷では済まんな」
フツ督「ええ……まず考えられるのは」
フツ督「艦娘が行方不明となっている事を暴露しましたから」
フツ督「艦娘の家族から安否確認が殺到するでしょう」
元帥「……事実を伝えねばな」
元帥「イケメン提督のせいに出来たが犠牲は変わりない」
元帥「慰労金や一時金の支払いも準備しないと……」
フツ督「大蔵省が青筋立てるのは間違いないでしょうね」
元帥「これで一応の区切りとなるが、やる事は山積みだな」
元帥「あとの問題は……」
780
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:42:16 ID:TTdZ85hY
フツ督「天龍の事ですね」
元帥「その後の動向はどうなっている?」
フツ督「残念ながら掴めていません……」
フツ督「よほど警戒しながら沿岸部沿いを進んでいるのか」
フツ督「それともいったん沖に出て、大回りでもしているのか」
ブサ督「…………」
元帥「ブサイク提督」
ブサ督「はい」
元帥「貴君から何か……意見は無いかね?」
ブサ督「……申し訳ありません」
元帥「そうか……」
ブサ督「…………」
781
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:43:04 ID:TTdZ85hY
元帥「いや、気にしないでくれ」
元帥「君の働きはここに居るフツメン提督や大淀」
元帥「そして今回の機転で十分知る事が出来た」
元帥「ありがとう」
ブサ督「元帥閣下……」
ブサ督「もったいないお言葉です」
元帥「今度、機会があれば酒でも酌み交わそう」
ブサ督「ありがとうございます」
元帥「これからも海軍に対し、尽力してくれたまえ」
ブサ督「はっ」
フツ督「…………」
782
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:43:54 ID:TTdZ85hY
―――――――――――
帝都 大通り付近
男「号外!号がぁい!」
男「イケメン提督の大スキャンダルだよ〜!」
ザワ ザワ
フード女「…………」
バサッ…
フード女「…………」
イケメン提督、裏の顔!
フード女「…………」
783
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:44:29 ID:TTdZ85hY
遠征任務艦娘の無線封じ!
フツメン提督は囮作戦を示唆
イケメン提督の黒い戦術!
行方不明艦娘、実に12名!
無許可の戦力移動
大本営、信頼を裏切る行為と糾弾
フード女「…………」
フード女「…………」
フード女「…………」
784
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:45:00 ID:TTdZ85hY
フード女「…………」
フード女「……!」
イケメン提督、ホテルにて更迭か?
他、2提督も同ホテルにて宿泊
フード女「…………」
フード女「…………」 ニヤリ…
785
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 14:45:46 ID:TTdZ85hY
本日はここまでです。
786
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 15:26:22 ID:8mH9W3uI
乙
787
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 18:50:06 ID:1ulJVcJk
乙
>>777
とか
>>784
の「更迭」の使い方は間違い
提督の職務から追い出すのが「更迭」で、ホテルに缶詰にしてるだけならば「拘束(こうそく)」が妥当と思われ
あるいは類義語の「勾留(こうりゅう)」だったり、「禁固(きんこ)」「監禁(かんきん)」またはホテルという部外施設だから「軟禁(なんきん)」も悪くない
別件、防衛省は所属共済組合の運営によるホテル「グランドヒル市ヶ谷」を間接的に保有してて、コレは防衛省本庁のすぐ隣
ホテルグランドヒル市ヶ谷 - 公式サイト
ttps://www.ghi.gr.jp/index.html
結構な高級ホテルだが、ブサ督やフツ督が宿泊したりイケ督が拘束されたホテルのモデルとしては、とてもピッタリだと思う
788
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 19:10:35 ID:TTdZ85hY
>>878
ご指摘ありがとうございます。
>>777
修正↓
789
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 19:12:10 ID:TTdZ85hY
ガシッ
イケ督「!?」
イケ督「な、何をする!?」
憲兵A「イケメン提督殿」
憲兵A「元帥閣下のご命令で、文書による回答があるまで」
憲兵A「ホテルにて身柄を一時、拘束させていただきます」
イケ督「なっ……」
憲兵B「こちらに車を用意してあります」
憲兵B「どうぞ」
イケ督「は、放せ!」
イケ督「北方鎮守府に……資料、そう」
イケ督「必要な資料があるんだ!」
790
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 19:12:53 ID:TTdZ85hY
>>784
修正↓
791
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/08(日) 19:13:26 ID:TTdZ85hY
フード女「…………」
フード女「……!」
イケメン提督、ホテルにて拘束か?
他、2提督も同ホテルにて宿泊
フード女「…………」
フード女「…………」 ニヤリ…
792
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/09(月) 01:57:47 ID:AbwcfRiA
乙乙
天龍はまだ誰も傷付けて無いうちに誰かに止めてもらえたらと思うけども……
793
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 21:38:17 ID:ODA80pmQ
―――――――――――
その日の夜
帝都 ホテル イケメン提督の部屋
憲兵A「…………」
憲兵B「…………」
イケ督「…………」
イケ督「……おい」
憲兵A「何でしょうか?」
イケ督「息が詰まる」
イケ督「少し出歩かせてくれ」
憲兵A「文書が完成するまではダメです」
イケ督「少しくらい、いいだろう?」
794
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 21:38:59 ID:ODA80pmQ
憲兵A「許可できません」
イケ督「そうかよ……」
憲兵A「…………」
憲兵B「…………」
イケ督(……クソッ!)
イケ督(これは本気だな……)
イケ督(…………)
イケ督(どうして俺がこんな目に……)
イケ督(クソッ!クソがッ!)
795
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 21:40:12 ID:ODA80pmQ
―――――――――――
同ホテル ロビー付近
フツ督「ほら、君の部屋の鍵だ」
大淀「……ありがとうございます」
大淀「ですが、本当によろしいのですか?」
フツ督「今さらだが、大本営のあの部屋は窮屈だっただろう」
フツ督「君への感謝の気持ちも含めての意味もある」
フツ督「今日くらいはゆっくり休んでくれ」
大淀「……分かりました」
大淀「お言葉に甘えさせていただきます」
フツ督「ああ」
テク テク テク…
796
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 21:41:43 ID:ODA80pmQ
フツ督「…………」
フツ督「さて、俺たちも行くか」
龍田「ええ」
龍田「と、言いたいところだけど……」
龍田「少し用事が出来たの」
フツ督「ん?用事?」
龍田「女の子の日よ」
フツ督「ああ……分かった」
フツ督「部屋は分かるな?」
龍田「ええ」
フツ督「じゃ、部屋でディナーを用意して待ってる」
797
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 21:42:27 ID:ODA80pmQ
龍田「あら」
龍田「それは急いで用事を片付けないといけないわね」
フツ督「ま、ご期待に添えればいいけどな」
龍田「うふふ」
龍田「それじゃ後で」
フツ督「ああ」
スタ スタ スタ…
ブサ督「…………」
榛名「…………」
ブサ督(……なんか次元の違うやり取りしてるなぁ)
ブサ督(あの二人……)
榛名(榛名も……ああいうのやってみたいです)
798
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 21:43:16 ID:ODA80pmQ
ブサ督「……榛名」
榛名「!」
榛名「は、はい!」
ブサ督「その……部屋でディ、ディナー?」
ブサ督「取るか?」
榛名「は、はい!」
榛名「榛名、ディナー?取ります!」
ブサ督「よ、よし」
フツ督「…………」
フツ督(微笑ましいなぁ)
799
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 21:44:01 ID:ODA80pmQ
―――――――――――
同ホテル ブサイク提督の部屋
榛名「わあ……」
榛名「ブサイク提督さん、窓の方、見てください」
榛名「夜景が綺麗です!」
ブサ督「うん。確かに」
ブサ督「でも料理が冷めてしまう」
ブサ督「景色を眺めるのは後にしよう」
榛名「はい」
スタ スタ スタ ストン
ブサ督「いただきます」
榛名「いただきます」
800
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 21:44:55 ID:ODA80pmQ
モグ モグ
榛名「ん……美味しいです」
ブサ督「確かに旨いな」
榛名「えと……どのお料理がディナーなのですか?」
ブサ督「え?……あーそのディナーって言うのはな」
ブサ督「英語……フランス語だったか?」
ブサ督「その、外国語で『夕飯』って意味だよ」
榛名「!?」
榛名「そ、そうだったのですか……」
榛名「榛名、知りませんでした……」
ブサ督「このくらい、そんな気にする事じゃない」
榛名「…………」
801
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 21:45:48 ID:ODA80pmQ
ブサ督「俺だって知らない事なんざ、たくさんある」
ブサ督「いちいち気にしてたら切りがない」
榛名「そうなのですか?」
ブサ督「ああ」
ブサ督「例えば……この食事だって」
ブサ督「テーブルマナーとかいうルールが存在するが」
ブサ督「俺は全く知らん」
榛名「お食事にルールがあるんですか?」
ブサ督「日本で言うとな」
ブサ督「お箸で豆腐をブスッと刺したり」
ブサ督「爪楊枝みたいに使ったりするのは、お行儀の悪い行為とされている」
榛名「そうだったんですか……」
802
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 21:46:30 ID:ODA80pmQ
ブサ督「でもこう言っちゃなんだけど」
ブサ督「そんなもん全部守ってたら、食った気がしないわ」
榛名「えっ」
ブサ督「……まあ、ある程度は仕方ないが」
ブサ督「知らなかった事はどうしようもない」
ブサ督「けど知ったあと、どうするかは……」
ブサ督「いや、どう生かすかは、自分次第かな」
榛名「はい!」
榛名「榛名、この失敗を生かします!」
ブサ督「そ、そう気張らなくていいから」
ブサ督「要は……楽しんで食事を取ればいいんだ」
榛名「はい!榛名は、もう楽しんでます♪」
ブサ督「ははは、良かった」
803
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 21:48:18 ID:ODA80pmQ
―――――――――――
同ホテル フツメン提督の部屋
フツ督「…………」
コン コン ガチャ
龍田「お待たせ」
フツ督「おっ、来たか」
キィ パタン
龍田「ディナーには間に合ったかしら?」
フツ督「帰りがいつになるか、聞いてなかったから」
フツ督「軽食にしておいた」
804
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 21:49:05 ID:ODA80pmQ
龍田「あらら」
龍田「豪華ディナーはサンドイッチですか」
フツ督「冷めたスープなんて旨くないしな」
フツ督「その代り……」
カラン…
フツ督「良く冷えたシャンパンを頼んでおいた」
龍田「うふふ、気が利くじゃない」
フツ督「食後にはコーヒーなんてどうだ?」
龍田「いいかも」
フツ督「じゃ、そうしよう」
フツ督「席についてくれ」
龍田「はぁい」
805
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/11/11(水) 21:49:49 ID:ODA80pmQ
キュポン
トクトクトク…
フツ督「どうぞ」
龍田「いただきます」
ゴク…
龍田「うん……美味しいわ」
グビッ
フツ督「ふう……確かに旨いな」
龍田「結構するシャンパン?」
フツ督「ちょいとな」
龍田「あら、そこは最高級とか言わないの?」
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板