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【艦これ】ブサ督「イケメンに限るって……真理だよな」

1以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/22(土) 08:23:30 ID:Xw55B38o
※注意事項
自分は艦これ改しか知らない提督です。
話の都合上、艦娘の幾人かはゲスいです。
また割と艦娘が轟沈します。
気まぐれ投下。
これらが嫌な方はブラウザバックしてください。

2以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/22(土) 08:25:01 ID:Xw55B38o


―――――――――――







     ビュオオオオオオオッ…









.

3以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/22(土) 08:26:02 ID:Xw55B38o

北方鎮守府 食堂


     ズズッ ズルズルズルッ

ブサ督「ふう……あ、間宮」

ブサ督「天ぷらそばお代わり」

間宮「はい。かしこまりました」

ブサ督「おう」

     テク テク テク…

ブサ督「…………」

     バサッ…(新聞広げ)

ブサ督(…………)

ブサ督(……イケメン提督、南方で快進撃)

ブサ督(同海域の制圧間近……)

4以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/22(土) 08:26:59 ID:Xw55B38o

ブサ督(…………)

ブサ督(快進撃……ねぇ)

ブサ督(そんなに上手く行ってるのなら)

ブサ督(俺のところの艦娘を出向させたのは何故なんだよ……)

ブサ督(…………)

ブサ督(しかも大本営に出向させた艦娘の安否を聞いても答えないし)

ブサ督(なんで軍部に居る俺が新聞でしか戦況把握出来ないんだよ……)

ブサ督(…………)

ブサ督(……だが)

ブサ督(俺に出来る事なんて、現状維持が精一杯)

ブサ督(どうしたもんかな……)

5以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/22(土) 08:28:37 ID:Xw55B38o

    ガチャンッ

ブサ督「!」

利根「…………」

ブサ督「ビックリした、利根か……」

ブサ督「せめて、座る前にひとこと声を」

利根「話しかけるな」

ブサ督「…………」

利根「他に席が空いてなかったから座っただけじゃ」

ブサ督「…………」

間宮「お待たせしました、ブサイク提督」

間宮「追加の天ぷらそばです」

     コトッ

ブサ督「ありがとう、間宮」

間宮「いえ」

6以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/22(土) 08:29:39 ID:Xw55B38o

利根「…………」

ブサ督「……さて、熱い内に食うか」

     ズズッ ズルズルズルッ

―――――――――――

執務室


ブサ督「天龍、遠征ご苦労」

天龍「……おう」

ブサ督「そうだ、良かったらお茶でも」

天龍「んじゃ、下がらせてもらうぜ」

7以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/22(土) 08:30:41 ID:Xw55B38o

ブサ督「……そうか」

天龍「ふん……」

     ガチャ キィ パタン

ブサ督「…………」

大淀「これで……本日の仕事はお終いですね」

ブサ督「そ、そうか」

ブサ督「なら大淀、時間まで――」

大淀「少し早いですが、私も上がってよろしいでしょうか?」

ブサ督「……そうだな」

ブサ督「もういいぞ、大淀」

大淀「ありがとうございます、ブサイク提督」

大淀「失礼します」

ブサ督「ああ……」

8以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/22(土) 08:31:28 ID:Xw55B38o


―――――――――――


ブサ督「はあ……」

ブサ督「…………」

ブサ督(……なんで俺、ブ男に生まれたんだろ)

ブサ督(…………)

ブサ督(……イケメン提督ほどで無くていいから)

ブサ督(並みの顔で生まれたかった……)

ブサ督(…………)

ブサ督(かーちゃんに孫は諦めるって言われたくらいだし)

ブサ督(鏡見て自分でも女だったら絶対に避けるわって思うレベルだしなぁ……)

9以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/22(土) 08:32:21 ID:Xw55B38o

ブサ督(…………)

ブサ督(もう寝よう……)

ブサ督(…………)

ブサ督(…………)

ブサ督(せめて……夢の中でくらい)

ブサ督(モテたいなぁ……)

ブサ督(…………)


―――――――――――

艦娘兵舎 談話室


利根「今日はツいておらんかった」

筑摩「あらあら利根姉さん、不機嫌ですね〜」

筑摩「どうしたんですか〜?」

10以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/22(土) 08:33:36 ID:Xw55B38o

利根「食堂でブサイク提督の隣に座る羽目になってのう」

筑摩「あらまあ……それは災難でしたねぇ」

利根「うむ」

利根「いつも通り、気持ちの悪い いやらしい目つきで」

利根「我輩を見てきてのう……」

利根「ああもう……思い出すだけで虫唾が走る!」

筑摩「ほんと、気持ち悪いですよね〜」


天龍「まったく……なんであんなのが指揮官なんだか」

天龍「俺は遠征要員じゃねーっての!」

天龍「ブ男なのは別にしても仕事くらいちゃんとしろってんだ!」

天龍「つーか、俺を戦いに使え!」

大淀「…………」

11以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/22(土) 08:34:44 ID:Xw55B38o

天龍「なあ、大淀。お前もそう思うだろ?」

大淀「……仕事はきちんとしてますよ? あの人」

天龍「え?」

大淀「天龍さんを前線に出さないのは」

大淀「一定の練度に達していないからで、他意はないって言ってました」

天龍「…………」

天龍「で、でも、それならもっと演習でも何でもやらせてくれりゃあ」

大淀「それも物資不足でしょうがない所はあるんですよ」

大淀「だから天龍さんに遠征を頑張ってもらってるんだと思います」

天龍「…………」

大淀「けど……秘書艦の立場から言わせて貰うと」

12以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/22(土) 08:35:27 ID:Xw55B38o

大淀「やっぱり作戦は拙いですよね」

天龍「だよな!」

大淀「先日もなぜ途中で進撃を中止して引き上げたのか」

大淀「大淀には理解できません」

大淀「あのまま行けば、おそらくあの海域は手中に収められたはず」

天龍「……かぁ〜」

天龍「マジで良いとこ無しの無能なのかよ……あいつ」

大淀「それに太ってて脂ぎってますし……」

大淀「生理的に受け付けないです……」

天龍「はあ……」

天龍「イケメン提督の鎮守府へ出向した連中が羨ましいぜ……」

大淀「いまごろ、どうしているんでしょうね……」

13以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/22(土) 08:37:13 ID:Xw55B38o


―――――――――――


大本営


大将「……またこんなに戦力を失ったのか」

イケ督『いや、お言葉なんですが』

イケ督『増援で来た艦娘たちの動きが悪くて……』

イケ督『いつもの様な生きの良い艦娘ならここまで酷くは』

大将「練度を考えんか! このバカ者!」

イケ督『そ、そんな事を言われましても』

イケ督『深海棲艦の奴ら、最近活発に行動するようになってまして』

イケ督『そこかしこから沸いてくるんですよ……』

大将「…………」

14以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/22(土) 08:38:16 ID:Xw55B38o

大将(ちっ……この無能め)

大将(報道で海軍の顔として役に立っているのは良いが)

大将(その他は並以下の対応力しかない)

大将(下手に地位を与えているから、参謀の言う事もまったく聞かんし)

大将(どうしてくれようか……!)

イケ督『……大将閣下?』

大将「!」

大将「……何でもない」

イケ督『左様ですか』

イケ督『それで、これからどうすれば良いでしょう?』

大将(できるなら今すぐ死ね!と言ってやりたいわ!)

大将「……そうだな」

大将「…………」

15以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/22(土) 08:39:19 ID:Xw55B38o

大将「とにかく、今は現状維持に努めておけ」

大将「無闇やたらに出撃をせず、艦娘の練度を少しでも上げる事に徹しろ」

イケ督『はあ……報道にはどう説明しましょう?』

大将「進撃し続けて疲弊しているので、しばらく休養するとでも言えばよかろう」

イケ督『分かりました』

大将「くれぐれも大損害を被った事は言うなよ?」

イケ督『了解です』

大将「では……今後の方針が決まり次第、追って連絡する」

イケ督『はい。失礼します』

     ブッ… ツー ツー

大将「…………」

16以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/22(土) 08:46:48 ID:Xw55B38o

―――――――――――

数日後

北方鎮守府 執務室

     ジリリリリンッ ジリリリリンッ

     ガチャ

ブサ督「はい……ブサイク提督ですが」

ブサ督「これは大本営の……はい……はい……」

ブサ督「…………」

ブサ督「…………」

ブサ督「……は?」

ブサ督「ちょっと待ってください」

ブサ督「こちらの戦力もぎりぎりなので、今、練度の高い艦娘に抜けられては……」

ブサ督「い、いえ、その重要性は分かります」

ブサ督「しかし先月もイケメン提督の鎮守府に派遣したばかりではないですか?」

ブサ督「…………」

17以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/22(土) 08:47:57 ID:Xw55B38o

ブサ督「……で、ですが、いくら何でも急な話で酷すぎるのでは」

ブサ督「こんなに頻繁に我が鎮守府から戦力を持っていくのはあんまりです」

ブサ督「それに」

ブサ督「出向した我が鎮守府の艦娘はどうして居るのですか?」

ブサ督「なぜ連絡をさせてもらえないので?」

ブサ督「…………」

ブサ督「……ええ、ですからその重要性は理解しています」

ブサ督「私が言いたいのは、我が鎮守府は」

ブサ督「無限に戦力の出る魔法の壷などではないということで――」

ブサ督「っ!」

ブサ督「…………」

ブサ督「…………」

ブサ督「反逆罪ですと?」

18以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/22(土) 08:48:47 ID:Xw55B38o

ブサ督「失礼を承知で申しますが」

ブサ督「何と言われようとも、これ以上イケメン提督の鎮守府に」

ブサ督「我が鎮守府の艦娘を差し出す事は出来ません」

ブサ督「これは相対的な……ええ、ですから」

ブサ督「防衛の為に必要最低限の戦力という意味で」

ブサ督「我が鎮守府はぎりぎりの状態なんです」

ブサ督「…………」

ブサ督「……無理です」

ブサ督「…………」

ブサ督「では言い直しましょう。不可能です」

ブサ督「何と言われ様ともこれ以上、戦力低下されての戦線維持は自分に不可能です」

ブサ督「無い袖は振れません」

19以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/22(土) 08:49:38 ID:Xw55B38o

ブサ督「…………」

ブサ督「……左様ですか」

ブサ督「そういう事でしたらいっその事」

ブサ督「私とイケメン提督を入れ替えてみてはいかがでしょう?」

ブサ督「あなたのおっしゃる通りなら」

ブサ督「我が鎮守府の現在の戦力で北方海域は」

ブサ督「イケメン提督の手腕で平定できるのでしょう?」

ブサ督「無能な私と違って」

ブサ督「…………」

ブサ督「無理を言うな?」

ブサ督「さっきからそれを言ってるのは大本営直属のあなたの方だ」

ブサ督「…………」

20以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/22(土) 08:50:43 ID:Xw55B38o

ブサ督「でしたら」

ブサ督「あなたが指揮をとってみたらいいのでは?」

     ブッ… ツー ツー

ブサ督「…………」

ブサ督「……へっ。切りやがったか」

     チンッ

ブサ督「…………」

ブサ督「愛宕……高雄……飛龍……蒼龍……」

ブサ督「扶桑……山城……妙高……足柄……」

ブサ督「計8人」

ブサ督「今、生きてるのか……死んでるのかすら」

ブサ督「大本営は教えてくれない」

ブサ督「…………」

ブサ督「元気で……居てくれてるといいのだが……」


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