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【安価】女騎士「くっ、殺せ!」 オーク「>>2」

1以下、名無しが深夜にお送りします:2020/07/13(月) 20:25:40 ID:hyYI4sxc

女騎士「お前のような低級の魔物に負けるだなんて……! 生き恥を晒すくらいなら、私は潔く死を選ぶ! さあ殺せ!!」

オーク「……」

オーク(……ここで、「はい分かりました、殺します」というのは、結局は相手の望みを叶える形になるわけだから、なんか嫌だな)

オーク(なら犯すか? ……いや、それもありがちな展開だよな。個人的に面白くない)

オーク(ここはもう少し、面白味のある返しを……そうだ!)

オーク「>>2



※残酷すぎるもの、版権ネタはご遠慮ください

29以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/08(土) 20:44:58 ID:jZCbSVv2

オーク「……ゴブリンが、繁殖目的で人間の女を拐うこと自体は、良くあることだが……」

竜娘「一般的に知性が低く、性欲が強く、女と見ればすぐにがっついてくるような魔物が……犯す前にわざわざ時間をかけて遊ぶというのは、ちと珍しい話じゃのう」

少女騎士「やっぱりそうですよね? しかもそのゴブリンたち、ゴブリンの割にやたらと強くて、我々騎士団もなかなか殲滅させることができなくって、……って」

少女騎士「……あの、先輩。そういえば、この人たちはどちら様ですか?」

オーク「ふっ……聞いて驚け。実は、俺こそが、かの『伝説のマッサージ師』なのだ」

少女騎士「えっ?」

オーク「そして隣にいるのは、俺の仲間のドラゴンだ」

少女騎士「ええっ?」

竜娘「まあそこらへんの事情は、後で話すとして……」

竜娘「『野球拳をするゴブリン』。野球拳好きの儂にとっては、聞き捨てならない話じゃ!」

竜娘「ここは是非とも、そのゴブリンどもをおびき寄せ、一戦交えなければ! こうなったら……>>30


【ゴブリンをおびき寄せるために……>>30

①「儂(竜娘)が囮になろう!」
②「そこの小娘(女騎士)を囮にしよう!」
③「そこのちっこいの(少女騎士)を囮にしよう!」
④その他(ご自由にどうぞ)

30以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/08(土) 22:48:36 ID:74Cjlv4U
1

31以下、名無しが深夜にお送りします:2020/09/22(火) 11:44:08 ID:8NZxnx1E

竜娘「ここは是非とも、そのゴブリンどもをおびき寄せ、一戦交えなければ! こうなったら……儂が囮になろう!」

女騎士「はあ?」
オーク「ほほう」

少女騎士「ちょっ、えっ、何を言っているんですか!? 私とそう年の変わらない女の子に、そんな危険なことは任せられません!」

オーク「人間の少女よ、安心しろ。先ほども言った通り、こいつは何千年も生きてきたドラゴンだ。ゴブリンなど敵にもならないさ」

オーク「俺としても、顧客たちの身の安全を確保しなければ、マッサージ師としての仕事を始めることができないからな……。ゴブリンどもは早急に倒さねば!」

少女騎士「……その動機はちょっとよく分かりません……」

オーク「というわけで、その【野球拳を仕掛けてくるゴブリン】とやらの駆除は、そこの竜と俺に任せてくれ!」


――こうして、竜娘たちは町に着いて早々、ゴブリン退治に乗り出すこととなった。





32以下、名無しが深夜にお送りします:2020/09/22(火) 11:49:20 ID:8NZxnx1E

※以下しばらくの間、地の文注意


その日の晩。人間の暮らす町からそう離れてはいないゴブリンたちの洞窟に、新たな『生贄』が拐われて連れてこられた。

洞窟の中で最も広い、さながら大広間のようなドームの中央で、十字架にかけられた一人の少女。

低俗な魔物にヒトの美醜が推し量れるはずもないだろうが、瑞々しい肌にすんなりと伸びた手足は、ゴブリンをも魅了するには事足りる。極上の獲物を前にして、奴らの興奮も普段以上に高まる中、その残酷な『ゲーム』は始まった。

『ゲーム』の方法は極めて単純。群れの中から無作為に選ばれた二体のゴブリンが、相撲に似た試合を行って――勝った方のゴブリンには、少女の衣服を一片だけ破り取る権利が与えられるのだ。

試合は何度も行われて、少女が身に纏う衣装は、少しずつ、少しずつ、見るも無残な布切れへと変わっていく。

ゴブリン『ギヒヒヒヒッ……!』

服を剥ぎ取るゴブリンはその隙に生じて、乳房や尻肉を揉み、肌に舌を這わせた。それを見ている周りのゴブリンたちも、徐々に見える面積を増やしていく少女の素肌に、股間のモノを硬く滾らせていく。

やがて、ついに、少女の裸身を隠す布が全てなくなった瞬間が、『ゲーム』終了の合図だった。

それから先は、ルールも何もない。彼女の胎に己の子種を注ぐべく、ゴブリンたちが一斉に、広間の中央に向けて走り出した――

――その時だった。

「つまらぬ」

それまでは沈黙を貫いてきた少女が――竜娘が、あたかも突き放すような口ぶりでそう述べたのは。

直後。竜娘の体から放たれた『炎』は、彼女を拘束していた十字架を、たったいま彼女に触れようとしたゴブリンたちを、跡形もなく吹き飛ばした。

33以下、名無しが深夜にお送りします:2020/09/22(火) 11:52:26 ID:8NZxnx1E

竜娘「本当につまらん。野球拳と呼ばれるからには、スリリングで対等で、真っ向の真剣勝負が楽しめると思っていたのに……結局は、一方的な陵辱だったではないか! くらだぬ、つまらぬ!」

駄々っ子のように地団駄を踏んだ小さな足が、洞窟全体に大きな揺れを引き起こし、苛立たしげに振り回した細腕が、広間の端の方にいた残りのゴブリンたちを消し炭にする。

昼間にオークが予言した通り、竜娘は圧倒的な実力差で以て、一方的な殺戮を行うのだった。

……そして、一分足らずでその場にいたゴブリンたちを殲滅した後、竜娘はポツリと呟いた。

竜娘「……しかし……儂にとっては児戯と呼ぶにも腹立たしい、つまらぬ行為であっても、人間どもにとってはそうではあるまい」

竜娘「身を守る衣装を少しずつ奪われていく屈辱、その後に待ち構える強姦への恐怖。そこには、ただ普通に犯される以上の絶望があるじゃろう。人間どもを追い詰めるのに、この『ゲーム』はなかなか有効じゃ」

竜娘「低脳なゴブリンどもにそれを教え込んだ『貴様』は、なかなかの遣り手のじゃのう。……ほれ、そろそろ隠れてないで出てきたらどうじゃ?」

>>34「…………」

竜娘が服を剥ぎ取られ始めた時からこちらの様子を伺っており、竜娘も気付いていてあえて遊ばせていた、ゴブリンたちの『親玉』。

ゴブリンたちを使って、人間の娘たちにこの上ない絶望を与えてきた真犯人が、ついに、竜娘の前に姿を現した――。




【ゴブリンたちの親玉はどんな奴?(人間、魔族、モンスター等、なんでも可)】>>34

34以下、名無しが深夜にお送りします:2020/09/22(火) 13:34:21 ID:0LAFl0Z.
ダークエルフの男、ただし姿を表したのは幻影で本体は別角度から竜娘を暗殺すべくクロスボウで狙っている

35以下、名無しが深夜にお送りします:2020/09/22(火) 18:18:45 ID:8NZxnx1E

【ダークエルフの男が あらわれた!】


ダークエルフ「…………」

竜娘「なるほど、貴様はダークエルフだったか。……んん? ダークエルフという種族はいつの世も、人間側にも魔族側にも味方せず、かといって敵対もせず、中立を保つ主義であったと記憶しておるが……」

ダークエルフ「……今回の戦争からはちげえよ。オレたちは新魔王に忠誠を誓い、人間どもと戦う道を選んだ」

竜娘「新魔王? あー……つい最近、穏健派であった先代を排除して、新たな魔界の支配者となった奴のことじゃな」

竜娘「『オレたち』ということは、お主一人だけでなく、ダークエルフの一族が丸ごと魔王側についたのか? 長年中立を謳ってきた種族が、なぜ急に…………まあ、儂には関係のない話じゃ」

竜娘「とにかく、ゴブリンどもは倒し、この町の人間が襲われることはなくなった。儂と坊の目的は果たされた。結果としてお主の行動を邪魔したのは悪かったが、儂はこれ以上、この問題に関わる必要もない――」

竜娘の言葉の途中で、ドスッ、と大きな音が響いた。

少女の美しい裸身に、背後から、クロスボウの矢が突き刺さったのだ。

かなりの衝撃であったはずだが、竜娘は真っ直ぐ立ったまま微動だにせず、眉ひとつ動かさない。

竜娘「……繰り返すが、悪かったとは思っておる。しかし儂はそれについて、償わねばと思えるほど殊勝な性格ではなく、矢一本で倒れるようなヤワな体でもない。それが全てじゃ」

36以下、名無しが深夜にお送りします:2020/09/22(火) 18:20:06 ID:8NZxnx1E

ダークエルフ「……。ああ、そうかよ」

竜娘の正面に立っていた、褐色肌の青年の姿がぼやけて、煙のようにかき消える。

消えた『幻影』の代わりに、次いで現れたのは、竜娘の背後で姿を隠していた『本体』だった。

ダークエルフ「てめえにオレと戦う気がないなら、オレはいったん撤退させてもらうぜ。だが、邪魔されたことをオレは忘れねえし、許しもしねえ」

ダークエルフ「次会った時は、必ず痛い目に遭わせてやるよ。じゃあな」

竜娘「おう。さらばじゃ」

ダークエルフの男は足早にその場を立ち去り、竜娘は背後を振り向くこともせずにじっと佇んでいた。

男の気配が完全になくなってから、背に手を回し、クロスボウの矢を引き抜く。矢はあっさりと抜けて、矢傷もすぐに消えてしまった。

竜娘「……さあて。また謎が増えて、どんどんややこしくなってきたのう……」

ため息混じりの呟きが、数多のゴブリンの遺灰がまち散らされた洞窟の中で、やけに響くのだった。





37以下、名無しが深夜にお送りします:2020/09/22(火) 18:24:01 ID:8NZxnx1E

【翌朝】


オーク「というわけで」

オーク「竜がゴブリンらを殲滅している間に、俺と女騎士が捕らえられていた女たちを救出した。これにて一件落着だ!」

女騎士「……まさか本当に、ドラゴン少女が一人でゴブリンどもを全滅させるとは思わなかったぞ……」

少女騎士「えええええ本当に一晩で事件解決しちゃったんですかあああ!?」

竜娘「ほっほっほ。儂の手にかかれば、この程度の騒動などチョチョイのチョイじゃ!」

オーク「まあ、終わった話はもうどうでも良いんだが」
竜娘「おいこらまだ終わらせるな。もっと儂を褒めろ」

オーク「話題を変えるぞ。例の、騎士団の女たちの胸が大きくなった件だ」

オーク「俺も少し観察させてもらったが、どうやらあれは、『呪い』の一種のようだぞ」

女騎士・少女騎士「えっ!?」

オーク「女騎士をよく見た時から、もしかしてと思っていたが……他の女の団員たちを見て確信した。そいつら全員から、僅かではあるが、確かに呪いの気配を感じる」

オーク「そして、魔術や呪術というものは、かける相手の種族によって気配が変わる。貴様らにかけられた呪いは、恐らくは、>>38によるものだ」


【呪いをかけた相手の正体(種族)は?】>>38
①人間  ②魔族  ③先代魔王  ④天界の女神  ⑤その他(ご自由にどうぞ)

38以下、名無しが深夜にお送りします:2020/09/22(火) 18:38:09 ID:9j.9VuHs
4

39以下、名無しが深夜にお送りします:2020/09/22(火) 20:24:51 ID:8NZxnx1E

オーク「貴様らにかけられた呪いは、恐らくは、天界の女神によるものだ」

少女騎士「!?」

女騎士「――いやいやいや! さすがにそれはないだろう!」

女騎士「天界の神は人類の味方だ。その女神様が、我々人間を呪うなどあり得ない!!」

竜娘「うーむ。坊は、気配で相手を推測した言うたが……それならば、呪いをかけたのが女神本人とは限らぬぞ?」

竜娘「そもそも『神』という存在は、人間界や魔界に対して、必要以上に干渉してはならぬ決まりがあると聞くし」

竜娘「女神そのものではなく、女神の加護を受け、その力を分け与えられた者が犯人という可能性もあるじゃろう」

オーク「なるほど。しかし、女神の加護を受けた者となると……」

少女騎士「女神信仰の教会に属する人か……勇者様、でしょうか」

女騎士「教会の関係者も、勇者も、やっぱり人間側の存在であることに変わりはないじゃないか。私たち同族に呪いをかける動機が見当たらないぞ!」

オーク「まあこんな時代だから、貴様が何もかも魔族のせいだと決め付けてしまうのも仕方ない。だが実際は、いつの世も、人が人を呪うなんてありふれた話だと思うんだがな」

オーク「とにかく、俺は自分が読み取れたものを正直に話しただけだ。具体的に誰が呪いをかけた犯人かは分からんし、呪いの解き方も知らん。ましてや動機なんてさっぱりだ」

女騎士・少女騎士「……」

40以下、名無しが深夜にお送りします:2020/09/22(火) 20:30:01 ID:8NZxnx1E

竜娘「……しかし……こやつらの胸を膨らませたのは呪いによるもので、その呪いの力は天界の女神由来のものだと分かって。それで、坊はこれからどうするつもりじゃ?」

オーク「それがなあ。女騎士たちにかけられた呪いなんて、俺たちには無関係の話で――いや、違うか」

オーク「そもそも、女たちの胸が大きくなって、肩が凝るようになったから、凄腕マッサージ師の俺の存在が求められたわけで……。そう考えると、俺にとっては、奴らの呪いが解けない方が良いのか?」

女騎士「おいこら」

オーク「ああでも、どちらにせよこの姿じゃマッサージ師の仕事なんてできないから、俺にかけられた呪いを解く必要があるわけで。ついでにその呪いも、天界の女神の力によるもので……ああもう、ややこしいな!」

竜娘「こんがらかってきたなら、いったん話を戻そうぞ」

竜娘「要するに、坊にかけられた呪いも、そこの小娘どもにかけられた呪いも、系統としては同じものというわけじゃろう。同じ女神の力が根源にあるのなら、解呪の方法も、案外似ているかも知れぬのう」

女騎士「……! つまり、私たちにかけられた呪いを解く方法を探すことは、オークにかけられた呪いを解くために役立つかもしれないし、その逆も有り得るということか!?」

オーク「なん……だと……!? そのことが分かった以上は、もう、俺もお前らの呪いを放って置けないじゃないか!」

竜娘「決まりじゃな。次に儂らがすることは、坊と小娘たちにかけられた呪いを解くための冒険じゃ。ふふ、また面白くなってきたのう♪」

少女騎士(……話についていけない……)

41以下、名無しが深夜にお送りします:2020/09/22(火) 20:31:37 ID:8NZxnx1E

オーク「というわけで、人間の娘よ。これからもよろしく頼むぞ」
竜娘「頼むぞー」

女騎士「分かってはいたが、結局、私が同行することは決定事項なのか?」

竜娘「当たり前じゃ。そもそもこの町にやって来たのは、貴様の旅支度を整えるためだったではないか」

女騎士「それは、確かにそうだったけど」

女騎士(……私はまだ、私たちの身に起きたこの異常な現象が、女神様の力によるものだとは思えない。けれど……現状を改善させられる可能性が少しでもあるのなら、私はそれに賭けたい)

女騎士(女神様によって天界を追われ、姿をオークに変えられてしまった邪神を、元に戻すための旅は――――たった今、私たち自身を救うための旅にもなったわけだ)

女騎士(……とにかく、頑張ってみよう)


こうして、オーク(早くマッサージ師として活躍したい)と、女騎士(女神の呪いで巨乳になった)と、ドラゴン(野球拳が好き)の三人による、冒険の旅は続くのだった。

【第二部 完】




【次回、一行はどこに向かう?】>>42

42以下、名無しが深夜にお送りします:2020/09/22(火) 20:45:39 ID:0LAFl0Z.
天界の女神に纏わる聖地

43以下、名無しが深夜にお送りします:2020/10/18(日) 19:23:50 ID:xbYrFGVc
天界を追放されて豚に身をやつしている元神って猪八戒さんかな?

44以下、名無しが深夜にお送りします:2020/11/08(日) 18:58:59 ID:uMvWZo6I

>>43言われてみれば、確かにまんま猪八戒ですね……


女騎士(私を含む、騎士団の女性団員たちにかけられた『巨乳化』の呪い。とても信じられない話だが……オーク曰く、それは、女神様由来の力によるものらしい)

女騎士(そこで私たちは、天界の女神様に纏わる聖地へと向かったのだが――)


【聖地の町】


オーク「む。着いたな」

竜娘「ここが聖地か! 随分と豊かな街じゃのう!」

女騎士「ここは数千年も前に、女神様が降臨なさり、その加護を受けた土地なんだ。だから神殿が建てられて、そこを中心とした大都市が築かれた」

女騎士「今は戦時中だから、これでも人は少ない方だと思うぞ? 古くから、世界各地より巡礼に訪れる、多くの信者や観光客で賑わってきた街だ」

45以下、名無しが深夜にお送りします:2020/11/08(日) 19:02:25 ID:uMvWZo6I

オーク「確かに微かではあるが、町全体にあの女神の力を感じるな……。さて、これからどうしようか」

オーク「情報収集のためには、その神殿とやらに入ってみるのがもっとも有効な手段の気もするが…………いかんせん、俺と竜はなぁ」

女騎士「あー……お前がオークであることは絶対にバレてはいけないが、さすがに全身に鎧を纏った状態じゃ、神殿の中には入れてもらえないからなぁ……」

竜娘「儂もヒトの姿に化けているとはいえ、高位の神官が相手となれば、正体に気づかれる可能性が高いじゃろうな」

女騎士「となると、神殿で情報収集するのは私一人というわけか。――よし! それじゃあ、さっそく行ってくる!」

オーク「ああ、よろしく頼む――」




オーク(というわけで、神殿に入れない俺と竜は、>>46でもしようか)


【オークと竜娘は、聖地の町で何をする?】>>46

46以下、名無しが深夜にお送りします:2020/11/08(日) 19:36:25 ID:IYpjyWZk
今夜の宿探し

47以下、名無しが深夜にお送りします:2020/11/09(月) 17:47:14 ID:5U51E8so

オーク「というわけで、神殿に入れない俺と竜は、今夜の宿探しでもしようか」

竜娘「了解じゃ! ならば、この町で一等上等な宿に泊まるとするかのう」

オーク「おいおい、俺らにそんな金はないだろ……」

竜娘「金ならあるぞい」 チャリン

オーク「ん? その、キラキラ光るコインみたいなものは――」

竜娘「儂の鱗じゃ! 儂にとっては抜け毛みたいなもんじゃが、人間どもにとって、ドラゴンの鱗は最高級の素材じゃろう?」

竜娘「だからこれ一枚で、貴族御用達の高級宿にだって、何泊でも泊まれるはずじゃ!」

オーク「なるほど! それなら、さっそく向かうとするか」





48以下、名無しが深夜にお送りします:2020/11/09(月) 17:51:22 ID:5U51E8so

【高級宿屋・受付】


スタッフ「大変申し訳ございませんが、当館は現在、満席となっておりまして――」

オーク「えっ!?」  竜娘「なんと」

オーク「そ、そんな……あいつは、今は人が少ないと言ってたのに……!」ガックリ

竜娘「……」

竜娘(儂らのような、素性も分からぬ輩を泊めたくはないのか。それとも、本当に客でいっぱいなのか。……あるいはその両方か?)

オーク「……まあ、満席なら仕方ないよなぁ。仕方ない、他所を当たって――」


   ???「大変だー!!」


オーク「!」

竜娘「何やら、奥で騒ぎが……?」

49以下、名無しが深夜にお送りします:2020/11/09(月) 17:54:35 ID:5U51E8so

   ワーワー ギャーギャー


従業員A「おい、何があった!」

従業員B「それが……>>50が! ちょっと目を離した隙に、>>50が、姿を消してしまったんだ!!」


オーク「えっ?」

竜娘「なんと。それはまた、面白そうな話じゃのう」


【高級宿屋で行方不明になったのは……>>50

①巡礼に来ていた貴族のお嬢様
②拘束していた奴隷
③今晩の夕食に使う豚
④その他(ご自由にどうぞ)

50以下、名無しが深夜にお送りします:2020/11/09(月) 21:42:58 ID:d44a4VdU
1

51以下、名無しが深夜にお送りします:2020/11/09(月) 21:58:52 ID:/brZKjwY
残当オヴ残当

52以下、名無しが深夜にお送りします:2020/12/19(土) 19:46:33 ID:XPD8mpYk

従業員B「お嬢様が! ちょっと目を離した隙に、伯爵家のお嬢様が姿を消してしまったんだ!!」

従業員A「な、何だってー!?」

   ワーワー ギャーギャー

竜娘「これはまた、面白そうな話じゃのう。要するに――巡礼に来ていた貴族の娘が、突然、行方不明になったというわけか」

オーク「何があったんだろうな。誘拐? それとも家出?」

竜娘「……まあ、儂らには関係ないし、早く別の宿屋を探しに行くとするかのぅ」





【舞台は変わって、神殿内】


   ワイワイ ガヤガヤ

女騎士(さて、特に何事もなく神殿の中に入れたが…………思ってたより、人が多いな)

女騎士(それに……身なりからして、大半が貴族階級の者のようだ。この戦時下に、一体どうして――)

女騎士「――ん?」

53以下、名無しが深夜にお送りします:2020/12/19(土) 19:48:12 ID:XPD8mpYk

少女「」トテトテ


女騎士(まだ年端もいかない――しかも見るからに、上級貴族のご令嬢と分かるような女の子が、護衛も付けずに一人きり?)

女騎士(普通、誰かしら声をかけるはずだろうに。それなのに……周りの人は、気にもかけていない?)

女騎士(……まるで、女の子のことが見えてないみたいじゃないか……)


少女「」トテトテ


女騎士「あっ! ちょっと……!」

女騎士(ああっ、向こうに行ってしまう! とにかく、後を追ってみよう!)





少女「」トテトテ


女騎士「あ……あの、待って下さい!」

女騎士(って、この状況……やっぱり、おかしくないか!?)

54以下、名無しが深夜にお送りします:2020/12/19(土) 19:50:05 ID:XPD8mpYk

女騎士(さっきから、いくら声をかけても反応しない。……いや、それはまだ良い)

女騎士(私が走って追いかけているのに、ゆっくり歩いているあの子と、いつまで経っても距離が縮まらない!)

女騎士(……それに、後を追っているうちに……いつの間にか、なんかよく分からない通路に入ってしまったぞ!? 周りに人もいなくなってる!)

女騎士(まるで、魔術にかかってるみたいじゃないか! ここどこ!? いったい何が起きたんだ!?)

女騎士「!」

女騎士(向こうに、通路の終わりが……!)


【大広間】


少女「」トテトテ    ――ピタッ


女騎士「あ。ようやく立ち止まってくれた……」

女騎士(――それにしても、本当にここはどこなんだ? 窓もない、薄暗いドーム型の空間……神殿の中に、こんな場所があったなんて)

女騎士(……ん? よく見ると、広間の中央に、何かが――)


【女騎士と少女(貴族のお嬢様)がたどり着いた、謎の広間。そこにあった(orいた)物(or者)は?】 >>55

55以下、名無しが深夜にお送りします:2020/12/19(土) 20:12:27 ID:Ihas6ih2
魔方陣で身動きを封じられた魔獣の子供

56以下、名無しが深夜にお送りします:2020/12/20(日) 10:04:34 ID:w7Qwh9Xk

少女「……はっ! わたくしは、いったい何を……」

女騎士(……! 女の子の様子が変わった……?)

女騎士「おい! 大丈夫か、……ですか?」

少女「えっ? ええっ!? あ、貴女は何者? ここはどこですの?」

女騎士「私は、騎士団に所属している者です。貴女が『心ここに在らず』といった様子で歩いてらっしゃったので、失礼ながら、後をつけさせて頂いたのですが……ここがどこであるかは、私にも分かりません……」

少女「えっ……? それは、つまり……わたくしが自分から、ここに来たということですの……?」

少女「……そうでしたわ。確かわたくしは、突然、『何か』に呼ばれている気がして……そこから先は、記憶も曖昧で……」

少女→貴族娘「……ああ、それはそうと、騎士様への自己紹介を忘れていましたわ。わたくしは、貴族娘。伯爵家の娘ですの」 ペコリ

女騎士(やはり、高位の貴族だったか……)

女騎士「よろしくお願いします、貴族娘様。それではさっそく、お戻りに――――いえ。すぐに戻りたいところですが、その前に」チラッ

貴族娘「……ええ。実はわたくしも、気になっておりましたの。この広間の中央にある、『あれ』のことですわね」チラッ

貴族娘「あれは……魔法陣、でしょうか?」

女騎士「はい。そして、魔法陣の上に横たわっている小さなもの。この距離でも魔物の気配を感じますので、間違いなく『魔獣』の子供でしょう」

貴族娘「魔獣ですの? あれが? ですがあれは、どう見ても――」

57以下、名無しが深夜にお送りします:2020/12/20(日) 10:07:58 ID:w7Qwh9Xk

貴族娘「どう見ても――可愛らしい子豚ちゃんですわ」

女騎士「そうですね。見た目は子豚ですね」


   子豚「……プ……プギー……」グッタリ


貴族娘「……か、可愛いですわね。助け出したくなってしまいます」ウズウズ

女騎士「分かります。とてもよく分かります。それに、私には、豚面の知り合いがいるからなのでしょうか……あの子豚も、その仲間に見えて仕方がないのです……!」ウズウズ

女騎士(というか、見れば見るほど、あいつの仲間にしか見えなくなってきたぞ……!? あれ? 実は、あいつの隠し子だったりするのか? そうなのか!?)

貴族娘「あの子を、救ってあげることは可能でしょうか?」

女騎士「魔法陣で身動きを封じられ、自分から動くことはできないようですが……こちらから持ち上げて、外に出してやることはできそうですね」タタッ    ……ヒョイ!

子豚「ブー!」

貴族娘「ああ、良かった! これで、この子を連れて帰ることができますわ!」

女騎士「はい! それでは、来た道を辿って帰りましょう!」





58以下、名無しが深夜にお送りします:2020/12/20(日) 10:09:43 ID:w7Qwh9Xk

【聖地の町・宿屋】


女騎士「――というわけで」

女騎士「あの後は来た道を辿ったら、普通に人がいるところに戻ってこれたんで……伯爵家のお嬢様を送ってから、お前たちと合流したんだ」

女騎士「それでだ、オーク。無事に、お前の子を助け出せたぞ!」

子豚「プッ!」

オーク「うん。ちょっと待て」

オーク「神殿内の謎の空間とか、夢遊病のような状態だった貴族の娘とかは、この際どうでも良い。――だけど!」

オーク「なんで!? なんでいきなり、その豚が、俺の子供って扱いになるんだよ!?」

女騎士「だって豚だし……」

オーク「理由になってない!!」

子豚「ブー!!」ピョン!

オーク「って、おい! 俺にひっつくな!」

竜娘「おうおう、よく懐いとるのう。やはり坊の隠し子じゃったか」クスクス

オーク「竜も面白がってるんじゃねえよ!」

59以下、名無しが深夜にお送りします:2020/12/20(日) 10:11:42 ID:w7Qwh9Xk

オーク「……それにしても、一向に解呪への手がかりが掴めないどころか、謎が増えるばかりだなぁ」

女騎士「――あ、そうだ! 呪いの件に関係するかは分からないけど……実は、伯爵家のお嬢様から気になる話を聞いたんだった!」

女騎士「何でも、今夜。神殿内で、大きな儀式が行われるらしいんだ! 儀式の内容に関しては、お嬢様も知らないようだったけど」

オーク・竜娘「!」

竜娘「そうか。その儀式とやらに参加するために、大勢の貴族たちがこの町に集まっていたのじゃな!」

オーク「その話、もっと早く言ってくれよな! ……なあ。その儀式の場に、俺たちが潜入することはできないだろうか?」

女騎士「……潜入か……。貴族娘様は、『騎士様も参加しませんか? わたくしの関係者という扱いであれば、席をとることができますわ』と言ってくれたが」

女騎士「ダメ元で、今から連絡を取って……オークと竜娘の参加も許してもらえるか、頼んでみるよ」





【夜の神殿】


竜娘「おおー! 神殿の中は、こんなにも広いのか! しかし、集まった貴族の数もなかなか多いのう!」

女騎士「貴族娘様、ありがとうございます。急だったのに、私たち三人の参加資格を取って頂いて……」

貴族娘「お気になさらないで。わたくしはただ、家の権力を使っただけですもの。昼にわたくしを助けてくださった騎士様と、そのご友人のためにできることをしたまでですわ」

60以下、名無しが深夜にお送りします:2020/12/20(日) 10:13:40 ID:w7Qwh9Xk

貴族娘「それに……可愛い子豚ちゃんにもまた会えて、わたくし、とっても嬉しいわ!」ニコニコ

子豚「プギッ」

オーク「……」

オーク(……俺って今、全身に鎧を纏った、『職業:魔獣使い』という扱いなんだよな。しかも、使役してる(という設定の)魔獣は、見た目はどう見ても……子豚)

オーク(俺の目標は、カッコいいマッサージ師として活躍することなのに……! どんどん、目標から遠ざかっていく……!)ガックリ

竜娘(おうおう。鎧越しでも分かるほど、しょげかえってて面白いのう)クスクス

竜娘「――む。それはそうと、そろそろ、儀式が始まるようじゃの……――」




神官「紳士淑女の皆様。今宵はお集まりいただき、誠にありがとうございます」

神官「それでは、お時間となりましたので――>>61を、始めさせていただきます」


【今夜、行われる儀式は……>>61

①勇者召喚の儀式
②女神召喚の儀式
③秘密裏に捕らえていた魔王の処刑
④ダークエルフたちの奴隷オークション
⑤その他(ご自由にどうぞ)

61以下、名無しが深夜にお送りします:2020/12/20(日) 11:17:45 ID:uvJYa6K.


62以下、名無しが深夜にお送りします:2021/02/11(木) 15:37:52 ID:zPTWy4Lk

神官「それでは、お時間となりましたので――『女神様召喚の儀式』を、始めさせていただきます」

オークたち「「「!?」」」

神官「皆様もご存知の通り、魔界の方で何やら不穏な動きがあり、勇者様も行方知れず……現状は、我々人間にとって決して良い状況とは言えません」

神官「しかし、女神様は必ず、我々を救って下さいます。今こそ、我々は女神様の声に耳を傾け、天啓を授かるべきなのです」

神官「ゆえに、この儀式を行う運びとなりました。今宵は『特別な供物』も用意いたしました。それがあれば、儀式は必ず成功して――」


神官の従者「た、大変ですっ、大神官様!」 コソッ

神官「あ?」

従者「たった今! 例の『供物』の姿が、どこにも見当たらないとの報告が入りました……!」コソコソ

神官「はあぁ!? 奴は、特殊な魔法陣で動きを封じた上、特別な魔術で存在そのものを秘匿した、特製の牢獄に閉じ込めていたのだぞ!?」

神官「奴が逃げ出すことはおろか、外部の者が侵入することも不可能なはずだ! それなのに、何故……!」コソコソ


    ザワザワ  ザワザワ


女騎士「えっ、何があったんだ? 客席からじゃ、全く聞こえないけど……何やら、小声で揉めてるみたいだぞ……?」

子豚(…………)

63以下、名無しが深夜にお送りします:2021/02/11(木) 15:39:12 ID:zPTWy4Lk

神官「――と、とにかく、今さら儀式を中止するわけにはいかん! 供物はないが、このまま召喚を敢行するのだ!!」コソッ

従者「仰せのままに!」バタバタ

竜娘「……どうやら、どうにか話がまとまったようじゃの」

貴族娘「ほ、本当に、神様をここにお呼びするのですか? これから、どうなってしまうのでしょうか……!?」


神官「それでは、皆さま静粛に! 儀式を行います!」


大勢の聖職者たちが聖壇に祈りを捧げ、特別な呪文を唱える。

やがて……唐突に、祭壇が光り輝いたかと思いきや。目も開けていられぬほどの閃光が、空間を覆い尽くして……そして――


女神『ああ。――私は、貴方がたに呼ばれたのですね……』


光が消えた時、聖壇の真上には、この世のものとは思えぬほど美しい女が浮かんでいた。

64以下、名無しが深夜にお送りします:2021/02/11(木) 15:40:02 ID:zPTWy4Lk

神官「せ、成功だ! 儀式は成功したぞ!」


   \ワーーーーッ!!/


女騎士「ほ、ほんとに召喚されたのか!? 女神様のお姿を、実際に見る日が来るだなんて……!」

オーク(うわぁ。まさかここで、一番会いたくない相手の姿を見ることになるとは……)


神官「おお、我らが主よ! どうか、我々に必勝のご加護を!」

神官「昨今の状況をどのように乗り切れば良いのか、魔王を討ち果たすには何が必要なのか……貴女様の神託を、皆が望んでおるのです!!」

女神『分かりました。か弱く愛しい信徒たちを、私が導いてさしあげましょう』

女神『貴方たちの率いる聖軍が、魔王軍に打ち勝つための方法はただ一つ。――――>>65をすることです』


【女神が告げた、人間が魔族たちに勝つための方法は?】>>65

65以下、名無しが深夜にお送りします:2021/02/11(木) 18:25:41 ID:mV1qlRbU
オークの村を焼き討ちすること

66以下、名無しが深夜にお送りします:2021/05/30(日) 13:20:53 ID:owzW.2yU

女神『貴方たちの率いる聖軍が、魔王軍に打ち勝つための方法はただ一つ。――――オークの村を焼き討ちすることをすることです』

女騎士「!?」

オーク「……」


    ザワザワ    ザワザワ…


神官「……お、オークの村……? といいますのは、それは一体、その、どういった意図があって……?」

女神『ここから遠く北へ離れた地に、オークに身をやつした、汚らわしい邪神が暮らしているのです。私が勇者に天恵を授けるように、彼奴は、魔王の血族に加護を与えているのです』

女神『長い間地上に閉じ込められて、彼奴自身にはもう、ほとんど力は残っていないはずですが……彼奴の意思が、彼奴の命が、彼奴の存在こそが、魔王を魔王たらしめている』

女神『そう――あの忌々しい豚に正義の鉄槌を与え、魂の一片も残さずに業火で焼き尽くしてこそ、本当の平和が訪れるのです!!』


信者「……そうか! 魔王の一族に力を与えている者を斃せば、二度と魔王は生まれず、真の勝利が得られるということですね!」

信者「魔王を討つのでなく、魔王を魔王たらしめている元凶を討てと。素晴らしい天啓です!」

信者「さすがは女神様!!」


   \ワーーーーッ!!/

67以下、名無しが深夜にお送りします:2021/05/30(日) 13:21:30 ID:owzW.2yU

神官「ありがとうございます、女神様! すぐさま邪神が住まう地に、兵を遣わしましょう! 決して逃さぬよう、周辺の村ごと焼き滅ぼして仕舞えば良い!」

女神『ええ……。罪なき命が奪われることとなりますが、それは尊い犠牲です。けして、手加減することはないように』

神官「ははーーっ!」




オーク「……。はあ」

オーク「俺が天界から追い出されてかれこれ数千年は経つけど、変わってなかったなあ、あいつは」

オーク「さすがに呆れたし、なんだか……疲れた。解呪のための手がかりも結局なかったし、そろそろ、こんなところからは抜け出そうぜ」

竜娘「心中察するぞ、坊。……儂も疲れた、帰って寝るとしよう」コソコソ

オーク「この信者どもの盛り上がりっぷりなら、一人や二人いなくなってもバレないよなー」コソコソ

竜娘「あ、そうじゃ。寝る前に野球拳がしたい」
オーク「その野球拳の相手はもしかしなくても俺かよ」

女騎士「相変わらずマイペースだなお前ら。――って、そこじゃない! なんか、あっちで話が偉いことになってるんだが!?」

68以下、名無しが深夜にお送りします:2021/05/30(日) 13:22:05 ID:owzW.2yU

貴族娘「えっ? えっ? 騎士様も魔獣使い様も、一体どうなさったのですか? お話が全く見えてこないのですが……!」

竜娘「ん? ……ああ、そうか。お主は何も知らないんじゃったな」

オーク「まあ端的に言うと、俺が、あの女が言ってた『邪神』なんだ」

貴族娘「はいーーっ!?」

オーク「……これ以上騒ぐと、さすがに周りの連中に目を付けられるな。とにかく外に出るぞ。――」





【神殿の外】


女騎士「カクカクシカジカで、こういう経緯なんです」

貴族娘「そ、そうでしたの……。まさか貴方が、女神様の仰る『邪神のオーク』だったなんて……」

竜娘「しかし、貴族娘とやら。お主……こんな突拍子のない話を、やけにあっさりと信じたのう?」

貴族娘「わたくし、信ずることは美徳であると、疑うことは悪しきことであると、そう教わってきましたの。それに――」

貴族娘「――貴方の、鎧に隠されていたそのお顔を見れば、疑う余地などありませんわ」

69以下、名無しが深夜にお送りします:2021/05/30(日) 13:22:35 ID:owzW.2yU

貴族娘「……えっ? ええっ? 騎士様も魔獣使い様も、一体どうなさったのですか? お話が全く見えてこないのですが……!」

竜娘「ん? ……ああ、そうか。お主は何も知らないんじゃったな」

オーク「まあ端的に言うと、俺が、あの女が言ってた『邪神』なんだ」

貴族娘「はいーーっ!?」

オーク「……これ以上騒ぐと、さすがに周りの連中に目を付けられるな。とにかく外に出るぞ。――」





【神殿の外】


女騎士「カクカクシカジカで、こういう経緯なんです」

貴族娘「そ、そうでしたの……。まさか貴方が、女神様の仰る『邪神のオーク』だったなんて……」

竜娘「しかし、貴族娘とやら。お主……こんな突拍子のない話を、やけにあっさりと信じたのう?」

貴族娘「わたくし、信ずることは美徳であると、疑うことは悪しきことであると、そう教わってきましたの。それに――」

貴族娘「――貴方の、鎧に隠されていたそのお顔を見れば、疑う余地などありませんわ」

70以下、名無しが深夜にお送りします:2021/05/30(日) 13:23:35 ID:owzW.2yU
>68-69重複していました。申し訳ありません。

71以下、名無しが深夜にお送りします:2021/05/30(日) 13:24:41 ID:owzW.2yU

オーク「話を丸ごと信じたのなら、なおさら分からんなぁ。モンスターの姿をしていて、しかも正体は邪神の俺を見て、怖くはないのか?」

貴族娘「ええ、まあ、驚きはしましたが……そうですね。子豚ちゃんのお父様だと思えば、そのお顔も恐ろしくなどありませんわ」

子豚「ぷぎっ」

オーク「……なんでまた、こいつの父親扱いされるんだ俺は……」

竜娘「とまあ、ある程度情報が共有できたところで――というか、そこの貴族の小娘も巻き込んだところで――これからどうしようかのう? あの女神は、ふざけたことを抜かしおったわけだが」

女騎士「そうだ、それだよ! 女神様のお言葉を受けて、近日中にも教会の軍が、お前が前いたところに向かい始めるぞ!」

女騎士「いくら人里離れてるとはいえ、人が全くいないわけじゃないんだ! このままでは、付近の村が巻き込まれてしまう……!」

オーク「いや、その辺りはそれはどうでもいい。俺も竜も今あそこにはいないわけだし」
竜娘「それな。人間どもが人間どもをいくら殺そうと、儂らは何とも思わん」

貴族娘「そんな……!」

オーク「とにかく、情報をまとめようり現時点で分かっていることは――」

女騎士「えっと……私の所属する騎士団で、私を含む女性団員たちが『巨乳化』の呪いにかかっていること」

オーク「この街で、女神召喚の儀式があったこと。召喚された女神が、阿呆なことを抜かして、人間どもを扇動したこと」

貴族娘「神殿の隠された場所に、この子豚ちゃんが囚われていたこと」

竜娘(……あのダークエルフに関する情報は、ここでも特に得られなかったこと)

72以下、名無しが深夜にお送りします:2021/05/30(日) 13:26:03 ID:owzW.2yU

オーク「いま挙がった一連の出来事に女神の思惑が絡んでるっぽいんだが、いかんせん、何がどうなってそうなってるのか分からないなぁ。相変わらず、俺への呪いに関する手がかりも皆無だし」

オーク「さて、これからどうするか……」




【これからどうするか】>>73

①いったんオークの故郷に帰る
②女騎士の所属する騎士団について調査する
③いま魔界がどうなっているか調査する
④勇者の動向について調査する
⑤その他(ご自由にどうぞ)

73焼き蛤:2021/05/30(日) 17:18:14 ID:JK/lF4HU
5。
神殿と供物について調べる。

74以下、名無しが深夜にお送りします:2021/09/26(日) 12:02:05 ID:RWK4uhVg

オーク「さて、これからどうするか……」

女騎士「……なあオーク。私は、神殿について気になることがあるんだ」

女騎士「貴族娘様がたどり着いた、あの、謎の空間とか。……そこで囚われていた、この子豚とか……」

竜娘「……ふむ。そういえばあの神官ども、何やら騒いでおったのう。供物がどうとか、閉じ込めていたのに見当たらないとか」

竜娘(つまりは、こやつが女神召喚の儀式に使われるはずだった……『特別な供物』?」 チラッ

子豚「」ピクッ

オーク「そうだな。まずは、神殿と供物について調べてみよう」

オーク「だが、その前に――」 チラッ

貴族娘「えっ?」

オーク「これまで、ここまで実情を晒しておいてなんだが……貴族娘には、ここで手を引いてもらう。魔術で、俺たちに関する記憶も消させてもらうぞ」

75以下、名無しが深夜にお送りします:2021/09/26(日) 12:03:45 ID:RWK4uhVg

貴族娘「ええっ!? ど、どうして……?」

オーク「今回は、俺たちが神殿の儀式を見るために、貴族の子女である貴様の権力が必要だったわけだが……」

オーク「今後は、一介の伯爵令嬢でも関わることができないような内容の調査になる。はっきり言って、もう役立たずだ」

オーク「それに……今までは、『令嬢本人の推薦で、急きょ雇われた護衛』という立場のおかげで、俺たちも大して怪しまれずに済んだが……」

オーク「どこの馬の骨かも分からない連中が、いつまでも良家の娘に付きまとっていたら、それだけで注目されるし怪しまれる。俺や竜娘が、人間ではないとバレるリスクが一気に高まる」

オーク「というわけで、これ以上、俺たちがつるむ理由はないんだ」

貴族娘「そんな……! わたくしも、真実が知りたいですし、皆様のお役にも立ちたいのに……!」

女騎士(オークの言い方は失礼と言えなくもないが、それでも納得はできる。そもそも、これ以上私たちに付き合わせて、貴族娘様を危険に晒すわけにもいかない……)

女騎士(…………とはいえ…………) チラッ

子豚「……」

女騎士(この子豚を――神殿の奥深くに囚われていた、この魔獣の子供を見つけ出したのは、紛れもなくこの少女だ。そのことに何か、深い事情が絡んでいる可能性も否めない)

女騎士(まあ……それでもやっぱり、貴族娘様とはここでお別れの方が良い、よな……)

76以下、名無しが深夜にお送りします:2021/09/26(日) 12:04:44 ID:RWK4uhVg

竜娘「ふむ。まあ、貴族娘への対応についてはそれで良しとして」

竜娘「とりあえず、儂らの今後の方針としては……『神殿と供物について調べる』で決定しても良いかの?」

女騎士「……うん」
オーク「異議なし」
貴族娘「うぅ……」


こうして、新たな出会い(子豚)と別れ(貴族娘)を経たオーク一行は、女神と神殿の意図を探るべく、調査へと移るのだった……。

【第三部 完】


【次回、神殿と供物に関する調査方法】>>77

①女騎士が神殿の新兵として潜入する
②女騎士が神殿の修道女として潜入する
③皆で『オークの村を焼き討ちする』ための討伐隊に潜入する
④竜娘があえて神殿に捕まってみる
⑤ その他(ご自由にどうぞ)

77以下、名無しが深夜にお送りします:2021/09/26(日) 12:53:11 ID:LtKYpmGg
2

78以下、名無しが深夜にお送りします:2022/03/01(火) 04:26:30 ID:J.banIVQ
SS避難所
https://jbbs.shitaraba.net/internet/20196/


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