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男「本当にいいんだな?」女「は、はい」
83
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 08:53:22 ID:VrmJkNro
男「え、ちょっと待て、そんな経ってたっけ?」
友「よく思い出してごらんよ」
男「えーと、あれ?」
友「しょーがないなー」
友「えーと、美少女さんが男に接触してきたのを1週目だとすると」
友「美少女さんにメロメロになったのが2週目」
男「メロメロって……」
友「美少女さんの秘密を知って女さんと面識を持つようになったのが3週目、先週だね」
友「ってことは今週は?」
男「4週目」
友「うん、美少女さんが男に接触しはじめたのがちょうど今月6月1日だったから6月30日が最終日になるね」
84
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 08:54:25 ID:VrmJkNro
男「接触した日とか、よく覚えてるな」
友「だって疑問だったし、なんで美少女さんが?って」
男「記憶力がすごい」
友「あはは、勉強には活かせてないけどね」
友「とにかく今週は美少女さんにとって追い込みの週になるから覚悟した方がいいかもよ?」
男「マジか」
友「美少女さんの誘惑に耐えられるか俺は男が心配だよ」
男「それはない、絶対に」
友「でもボロださないように気を付けてね」
男「……努力はする」
85
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 08:58:06 ID:VrmJkNro
――昼休み 教室
美少女「だ〜れだっ」
男「美少女」
美少女「正解っ!」 ギュッ
男「正解もなにもこっちくるの見えてたし」
美少女「えへへ、バレてたか〜」
男「あと離れてくれ……」
美少女「えーなんでー?」
男(後ろから抱きつかれて、クラスメイトの視線が……)
男「昼飯だろ?ほら行こう」
86
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 09:01:59 ID:VrmJkNro
美少女「そうそう!なんと今日は!じゃじゃーん!」サッ
美少女「お弁当作ってきましたー!勿論男くんにだよっ」
男(弁当だと!?そんな事までするのか!?)
男(しかも大声で言うもんだから周りの視線が痛い……)
男「とりあえず行こう」
美少女「へ?私は別にここで食べてもいいけど」チラッ
女「……」
男「中庭に行こう」
美少女「はーい」
女「……」
男(視線が痛い……)
87
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 09:03:32 ID:VrmJkNro
――中庭
男(惚れてる設定で)
美少女「それでね、モブ美ったらさー」
男(惚れてる演技で……)
美少女「ウケるよねー」
男「ははは」
美少女「あ、この前これ買ったんだ〜」
男(なんでこいつは上手く笑えるんだ?)
美少女「じゃーん!どう?可愛くない?」
男「すげーなお前」
美少女「え?なにが??」
男「すげー楽しそうにできるのな」
男(……あ、やべっ、失言!)
美少女「……どういうこと?」
男「あ……いや……毎日楽しそうで羨ましいなって」
88
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 09:05:19 ID:VrmJkNro
美少女「…………楽しいよ、友達といるのも男くんといるのも」
男「……」
美少女「男くんは私と一緒じゃ楽しくない?」
男「俺は」
美少女「それとも、あの子と一緒の方が楽しい?」
男「え?」
美少女「あなたの後ろの席の子」
男「――!」
美少女「……」
男「なに言ってるかよくわからんが」
美少女「私だけ見てくれなきゃイヤだよ?男くん」 ニコッ
男「……」
美少女「じゃあまた放課後迎えに行くね」
男「あ、ああ」
89
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 09:07:16 ID:VrmJkNro
男「なぁ友」
友「どうしたの?」
男「美少女が怖いんだが」
友「え、なにかあったの?」
男「女のことを、釘刺された」
友「女さん?」
男「私だけを見てねって」
友「もしかして女さんと一緒にいるところを見られた?」
男「わからない……ただ昼飯のときは周囲を警戒してたから見られてはいないはず」
友「踊り場のスポットは人がきたら足音ですぐに分かるからね」
男「ああ」
90
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 09:09:42 ID:VrmJkNro
友「だとすると……そこに行くまでの間かな」
男「この前の金曜は別々に行ったけど」
友「…………ん?」
友「あっ!!」
男「??」
友「その前の日、木曜日だ!俺が屋上前の踊り場を教えた日!」
男「……あの日はたしかに女と踊り場に行ったな」
友「あの日の昼休み、廊下に美少女さんの姿を見た気がするんだ……」
友「男を誘いに教室にこなかったから少し気になってたんだ」
男「マジか……」
91
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 09:11:01 ID:VrmJkNro
友「美少女さんは男と女さんの関係を怪しんでる。これは確定だね」
男「……」
友「美少女さん達の“遊び”を男が知ってしまったことには気付かれてないよね?」
男「実はこの前、美少女にカマかけた」
友「えっ!?」
男「かくかくしかじか」
友「男〜、お前ってやつはなんて危ない橋を渡るんだ!」
男「だって気になるだろ?告白を動画撮影なんてそう都合良くできるものなのかって」
友「それは俺も疑問だったけど……」
92
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 09:12:04 ID:VrmJkNro
友「いや、待てよ」
友「考え方によっては思わぬ収穫だったかもしれない」
男「だろ?」
友「でも危険すぎる!美少女さんがどこまで気付いてるのか、それは俺にもわからないけど侮っちゃだめだよ」
男「……」
友「男、確認だけど、穏便に済ませるベストな方法は?」
男「美少女に惚れてる体で期間が過ぎるのを待つことだろ?」
友「その通り!」
男「難しいなぁ」
友「あ、やべ、もう授業始まるっとりあえず教室に戻ろう」
93
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 10:40:13 ID:VrmJkNro
――放課後
友「男!放課後だよ!」
男「言われなくても分かってる」
友「今日、美少女さんは?」
男「迎えにくるらしい」
友「すごい執念だなぁ。ここまでくると一体何を賭けてるのか気になるところだね」
男「あ、そうだ女!」 クル
女「?」
男「これ、俺のID。何かあったら連絡して」 スッ
女「えっ!?は、はい……」
94
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 10:41:30 ID:VrmJkNro
友「男は寂しがりだから用事なくても連絡してあげてね」
男「おい」
女「え、えと……」
友「女さん、男にメッセージ送るとすぐ既読つくから面白いよ」
男「そんなことないだろ」
友「そんなことあるよ」
女「ふふ」
友「あ、美少女さんがくるよ」 ボソ
男「え?あー……」
女「……」
95
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 10:43:33 ID:VrmJkNro
ガラガラ
美少女「男くんっ、一緒に帰ろ?」
男「……」
友「おーこれはこれは美少女さん、今日も男と一緒に帰るのかな?」
美少女「うん、そうだよ」
友「最近男が構ってくれなくて寂しいからさ、たまには俺にも貸してよー」
美少女「えー、だめー!男くんは渡さないもん」ウデギュー
男「……」
ザワザワ ザワザワ
美少女「行こっ、男くん!」グイ
男「」コクン
友「裏切り者ー!」
96
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 10:44:40 ID:VrmJkNro
美少女「じゃあね友くん、それと女さん」
女「!」
男「……」
友「じゃあねお二人さん、また明日ー」
女「……」
友「すごいなー、昼休みの時もそうだったけど以前にも増して積極的だ」
友「さて俺も帰ろっかな、女さんはどうするの?」
女「……」
友「女さん?」
女「え!?あ、はい!えと、私はお友達と約束があるので」
友「それじゃあ女さんもまた明日ね」
女「はい」
97
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 10:45:41 ID:VrmJkNro
――帰り道
美少女「ねー、男くんは女さんと仲良いの?」
男「……ただのクラスメイトだよ」
美少女「でもお互い気にしてる感じがする」
男「それこそ気のせいだろ」
美少女「えー、女の子はそーゆーのすぐ分かるんだからっ」
男「でも本当になにもないから」
美少女「ふーん」
男「……」
美少女「ねぇ、私と女さん、どっちが男くんのタイプ?」
男(なんだこの質問は……美少女と答えるべきなんだろうが本性知っちゃってるし)
98
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 10:47:01 ID:VrmJkNro
男「……そんなの言わなくても分かるだろ?」
美少女「ちゃんと言葉にして欲しいのっ!」
男「お前だよ……」
美少女「っ、嬉しい……」ウデギュッ
男(なんだこの茶番……)
男「美少女は何で俺と一緒にいるんだ?」
美少女「え?」
男「お前くらい可愛ければ選びたい放題だろ」
男(さあなんて答える)
美少女「むー、選びたい放題って言い方は好きじゃないな」プンプン
男「そうだな、すまん」
99
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 10:49:48 ID:VrmJkNro
美少女「男くんと一緒にいる理由は、今の関係じゃ教えてあげないもーん」ウデギュー
男「はは、は……」
男(答えをはぐらかしつつ遠回しに告白を催促するとは……逆に感心するわ)
美少女「男くん、なんか変わったね」
男「え?」
美少女「うん、前はどっちかというと可愛い感じ」
男(腕組まれただけでキョドるチョロい童貞とか言ってたな)
美少女「今は落ち着いてるというか余裕がある感じ」
男(本性知って夢から覚めただけです)
100
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 13:28:24 ID:VrmJkNro
美少女「私は今の男くんの方が好き、かな」///
男(こいつ赤面まで自由自在かよっ!)
男「美少女にそんな風に言われて光栄だな」
美少女「……」シュン
男「?」
美少女「でも少し寂しい……」
男「……」
美少女「男くんとの距離が離れてる気がして……不安なの」ウル
男(気のせいじゃないですよとは口が裂けても言えない、なんて答えるべきか)
101
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 13:29:30 ID:VrmJkNro
男「……」
美少女「黙ってちゃ余計不安になっちゃうよ」
男(なんも思いつかねー)
美少女「!!」
男「ん?」
美少女「男くんっ!」ぎゅっ
男「なっ!?」
男(なんでハグ?意味がわからな――)
男「えっ……」
女「……あっ」
メガネ娘「どうしたの?女ちゃん」
女「う、ううん、なんでもないよっ、いこっ」
メガネ娘「?」
102
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 13:30:28 ID:VrmJkNro
美少女「……」バッ
男「なんで急に抱きついた?」
美少女「女さんがいたからつい、見せつけちゃった、てへ」
男「……」
美少女「怒ってる?」
男「まさか、怒る理由がない」
美少女「ほんと?よかったー」
男「でもビックリするから急に抱き付くのは勘弁してくれ」
美少女「はーい、じゃ帰ろっ、男くん」ニコッ
103
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 15:25:57 ID:VrmJkNro
――自宅
男「はぁ……疲れた……」ドサッ
男「…………」
ピロン
男「ん?」スッ
女『女です、登録よろしくお願いします。』
男『了解』
女『本当にすぐ既読つきました。』
男『たまたまだ』
女『あの、、』
女『通学路でああいう事するのは良くないと思います。教室では論外です。』
男『あれは美少女が急に抱き付いてきたんだ』
女『それでも良くないと思います。』
男『次から気を付ける』
104
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 15:27:52 ID:VrmJkNro
女『美少女さん、私がいたからわざとあんな事したんですよね?』
男『ああ、本人もそう言ってた。どうやら俺の態度が変わった原因は女にあると思ってるみたいだ』
女『男くん、あの、非常に言いにくい事ですが……あの事、誰かに話しましたか?』
男『?』
女『なんでもありません。』
男「ん?どういうこと――あ、そういうことか」
男『誰にも話してない、もちろん友にも。そっちは?』
女『私もです。ではなぜ美少女さんは私に原因があると思ったんでしょう?』
105
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 15:32:04 ID:VrmJkNro
男『美少女は女の勘って言ってたが、友曰く昼休みに俺と女が一緒にいる所を目撃されたらしい』
女『あの場所をですか?』
男『いや、それは恐らく大丈夫。その道中じゃないか?』
女『そうでしたか。』
男『すまん、なるべく迷惑かけないように努力する』
女『謝らないで下さい。私は大丈夫です。』
男『そうか。じゃあまた明日学校で』
女『はい。お時間取らせてすみませんでした。失礼します。』
男「ぷっ、女は文面だとより堅いな」
男「はぁ」ゴロン
男(俺の態度が変わった原因……か)
106
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 15:34:32 ID:VrmJkNro
6/23(火)
美少女「男くんっ、おはよ!」ヒョコ
男「え?なんでここに……」
美少女「男くんと登校したくて、駅で待ってたんだ」
男「そ、そうか」
美少女「もしかして……迷惑だった?」シュン
男「……いや、驚いただけだ」
美少女「ほんとに?」
男「ああ」
107
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 15:36:12 ID:VrmJkNro
美少女「よかったー、じゃ行こっ?」ウデギュー
男「別にくっつかなくてもいいだろ」バッ
美少女「きゃっ」
男「あ、ごめ――」
美少女「…………」
男「……」
美少女「もー男くんってば、恥ずかしいの?」
男「あ、ああ、人前ではやめてほしい、かな」
美少女「私は全然気にしないのになぁ」
男「……」
108
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 15:39:07 ID:VrmJkNro
――昼休み
男「はぁぁぁ……やっと昼休みだ……」
友「お疲れ様、まさか全ての休憩時間に顔出してくるとはね」
男「授業中が一番幸せと思える日がくるとは」
友「ははは、学生の本分を全うしてるね!」
男「はぁ」
友「お、早速来たみたいだよ」ボソ
男「!!」
109
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 15:40:09 ID:VrmJkNro
男「……」ガタ
友「ん?どうしたの?」
男「これ以上、教室で注目を浴びたくないからこっちから出迎える!」
友「おお、頑張って!」
ガラッ
美少女「男く――」
男「よし、行こうか」
美少女「えっ?ちょっと待ってよー」
110
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 15:41:59 ID:VrmJkNro
――放課後
友「今日も終わったねー、男はまた美少女さんと帰るんだろ?」
男「ああ」
友「そんな一緒にいてよく話題が尽きないよね、美少女さんは」
男「そこは素直に感心してるよ」
友「一体どんな話をしてるのさ?」
男「うーん、よくわからん。内容なんてないようなものだし」
友「……男がサラッとダジャレを……しかも面白くない」
男「別に狙って言ったわけじゃないよう」
女「ぷっ」
友「ウソっ!?女さんにはウケてる!!」
男「ふ」ドヤァ
友「なにそのドヤ顔!」
女「ぷっ、くふふ」
111
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 15:45:27 ID:VrmJkNro
美少女「男くんっ!」ガラガラ
友「やー、美少女さん」
美少女「なんか盛り上がってたみたいだけど、何かあったの?」
友「ああ、男がオヤジギャグ連発しててね」
美少女「オヤジギャグ?なにそれ聞きたーい、ねぇねぇ男くん」
男「勘弁してくれ……」
美少女「女さんには言って私には言ってくれないんだ……」
男「別にそういうわけじゃ……」
美少女「……」
男「ジョニーは向かった便所にー」
美少女「……え……」
友「うわぁ、やっちゃったね、男……」
女「ぷっ!!くふふふ」
友「女さん!?」
美少女「……」ジー
112
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 15:49:41 ID:VrmJkNro
美少女「男くん、帰りながらもっと聞かせて」ウデギュッ
男「は!?嫌だっ!てかくっつくなって」グイッ
友「男は恥ずかしがり屋だからね〜ごめんね美少女さん」
美少女「朝も照れてたよね?可愛いっ」ギュゥゥゥゥ
男(友、余計なことを!)
男(そうか拒絶しすぎると不審に思われるからか)
男(でも教室では……)チラッ
女「……」ムス
男「はぁ、わかった帰ろう美少女」
美少女「うんっ」
113
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 15:51:57 ID:VrmJkNro
6/24(水)
男「おはよ」
友「おはよー」
女「おはようございます」
友「今日も朝からお勤めご苦労様」
男「なぁ友、聞きたいことがある」
友「なに?あ、場所変える?」
男「いやここでいい、下手にコソコソするのもどうかと思うし」
友「一理あるね。それで聞きたいことって?」
男「俺と美少女の仲って噂になってたりするか?」
友「うん、そりゃね!昨日と一昨日でかなり噂になってるよ」
114
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 15:53:27 ID:VrmJkNro
男「やっぱりか……過去のターゲットの時も4週目はこんな感じだったのか?」
友「その事なんだけどあれから美少女さんについて少し調べてみたんだよね」
男「?」
友「今回の男のように美少女さんが誰かと親しくしていたって情報はみつからなかったんだよ」
男「どういうことだ?」
友「美少女さんがこんなに接触したのは男が初めてかもしれないってこと」
男「え?でも過去に被害を受けた男子がいるって」
友「うん、いる。告白現場の動画撮られてたってのも本当だよ」
115
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 15:55:16 ID:VrmJkNro
男「えーと、ろくに接触もせずに惚れさせたってことか?」
友「うーん……それか標的にしたわけじゃなく、たまたま美少女さんに告白してきた男子が被害にあったか……」
男「うん?なぜ?」
友「それはまだわからないけど、気になるよね」
男「告白しただけで奴らグループの被害に遭うなんてたまったもんじゃないな」
友「それに面白いことがわかった。美少女さん過去に取り巻きの連中といざこざがあったみたい」
友「クラスを巻き込んでの騒動だったから当時俺も気にしてたけど、まさかそれに美少女さんが絡んでいたとはね」
116
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 15:58:01 ID:VrmJkNro
男「なにがなんだかよく分からなくなってきた」
友「ま、変わらず美少女さんグループには要注意ってことかな」
男「うーん」
友「あのグループはいわばスクールカーストの上位だから」
女「ぁ……」
男「スクールカースト……そんなのあるんだな」
友「スクールカースト上位の彼女と、賭けの対象になるほど下に見てる男」
男「……」
友「そんな彼女が男に対して媚び諂うような真似をする事にすごく違和感がある」
男「なんか必死というか、焦ってる感じがするんだよなぁ」
友「なりふり構っていられない理由があるのかもしれないね。んーますます賭けの内容が気になるなぁ」
117
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 16:01:02 ID:VrmJkNro
女「あの……美少女さんが男くんのこと本当に好きな可能性は……」
男「は?ないない」
友「それは俺も考えたことあるけど、男の言う通り可能性は低いと思う」
女「でも抱きついたりとか……」
友「参考程度に聞きたいんだけど、女さんは好きな人じゃなきゃそういう事に抵抗ある?」
女「ふぇ!?私!?えと……その」チラッ
男「……」
友「……」
女「ノ、ノ、ノーコメントで……ぅぅ」カァァァ
友「……男……女さんに何したのさ……」
男「ノーコメントで」
118
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 16:20:28 ID:VrmJkNro
――放課後 教室
美少女「男くん、今日は寄りたいところがあるんだけどいいかな?」
男「いや、できたら真っ直ぐ帰りたいんだが」
美少女「うん、男くんはそれでいいよ!」
男「??」
男「まぁ帰っていいなら俺のことは気にせず美少女は好きにしたらいいさ」
美少女「うん!ありがと!」
119
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 16:22:19 ID:VrmJkNro
――――
――
男「ん?こっちの電車?向こうじゃなくて?」
美少女「うん、こっち方面に用事があるの!」
男「そうか」
――――
――
男「……」
美少女「〜♪」
男「俺の最寄駅だが……」
美少女「うん、知ってるよっ」
男「俺は帰るぞ?」
美少女「うん、いいよ!」
男「…………」
120
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 16:37:36 ID:VrmJkNro
――――
――
男「おい」
美少女「?」
男「どういうつもりだ?」
美少女「??」
男「もう俺んちだぞ、ここ」
美少女「うん、ちょっとドキドキしちゃう」
男「…………」
男「じゃあな、また明日学校で」
美少女「え?なんで?」
男「なんでってなんで?」
121
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 16:39:18 ID:VrmJkNro
美少女「お茶でも飲んでいくか?とかじゃない 、普通」
男「いやいやいや、俺は真っ直ぐ帰るって言ったはず」
美少女「美少女の好きにしたらいい、とも言ってたよね?」ニコ
男「お前始めからそのつもりで」
美少女「うんっ」
男「絶対ダメだ、帰ってくれ」
美少女「やだ、帰らないもん」
男「親がいるんだよ」
美少女「親は深夜にならないと帰ってこないって前話してくれたよね?」
男「ぐ……」
122
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 16:41:05 ID:VrmJkNro
美少女「ねえ、だめ?」
男「ダメなもんはダメ、ていうか家にくるって……もうちょっと警戒心を持てよな」
美少女「ドキドキはしてるよ?」
男「はぁ……お前を置いて俺は帰るぞ」
美少女「どうして……」ジワ
男「げっ……」
美少女「そんなに、私のこと嫌い?」ツー
男(涙まで自由自在かよっ!)
男「ちょ、それは反則だろ」
美少女「ぐすっ、うっ、うぅ……」ポロポロ
男「わかったから泣くなって」
美少女「ぐすっ、じゃあ入れてくれる?」
男「それはダメ」
123
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 16:43:28 ID:VrmJkNro
美少女「うぅぅ……」ポロポロ
近所「あら男くんおかえりって、どうしたの!?」
男「あ、近所さん!違うんですこれには事情が!」
美少女「ぐすっ、うぅ……」ポロポロ
男「あー、わかったわかったからもう泣くな!」
美少女「ほんと?」ピタッ
男「あ、ああ」
近所「大丈夫?おばさんでよければ話聞くけど」
美少女「大丈夫です、もう解決したので」ニコ
近所「あら、本当に?」
美少女「はい!ご心配おかけしました」ペコリ
124
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 16:48:47 ID:VrmJkNro
近所「おばさんは行くけど男くん、こんな可愛い子泣かせたらダメよ?」
男「……はい」
近所「それにしても本当可愛い子ね……彼女かしら?」
男「いえ違います」
近所「ふふふ、それじゃあ私は行くから男母さんによろしくね」
男「はい」
美少女「ね、早くいこ?」クイ
男「はぁ……」
男(なんて恐ろしいやつだ)
125
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 20:38:42 ID:7bi7lLck
女と幸せになってくれるのかな
女がボスだったりして…
126
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 20:52:41 ID:ELd0oYvc
友か女が真の黒幕
127
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 21:55:11 ID:VrmJkNro
――自室
美少女「へぇ〜、ここが男くんの部屋……」キョロキョロ
男(この短期間で女子を二人も……)ズーン
美少女「意外と片付いてるね」
男「それで、何の用だ?」
美少女「わー、男くんのベッド」ポフッ
男「おい」
美少女「男くんの匂いがする」スリスリ
男「……はぁ」
美少女「男くんもこっちくる?」
男「いい、ていうか降りろ」
美少女「はーい」
男「ったく」
美少女「と見せかけて、えいっ!」グイ
男「おわっ!!」ドサッ
128
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 21:56:57 ID:VrmJkNro
美少女「……」
男「……っ!」
男(美少女を押し倒すような形に!)
美少女「男くん」ウル
男「っ!」
男(こいつ可愛すぎるだろ……でも)
男(でも、このシチュエーションは)
女『男くん……』
男「!!」ガバッ
美少女「男くん?」
男「悪いけどもう帰ってくれ」
美少女「どうして?」
男「この部屋にいて欲しくない」
美少女「なんでそんな事言うの?」
男「出ていってくれ、頼むから」
129
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 21:58:37 ID:VrmJkNro
美少女「………………」
男「……」
美少女「……んなよ」ボソッ
男「……?」
美少女「ふっざけんなよっ!!」ダンッ
男「!?」
美少女「てめー、マジいい加減にしろよ!!」
美少女「私が好き好んでこんな場所にいるはずねーだろ、ああ!?」
男「……」
美少女「さっさと私に告ればそれで終わりなのにズルズルとさぁ!!」
美少女「お前なんなんだよ!!あの日から急に態度変えやがって!!マジふざけんな!!」
男「……」
130
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 22:06:31 ID:VrmJkNro
美少女「途中まで順調だったのに!!なんで!?どうして!!!」ジワッ
男(え??涙??)
美少女「これでやっと終わるのに!!このままじゃ……ううぅぅ」ボロボロ
男「…………」
美少女「告白してよ!!もう私を解放してよ!!」ボロボロ
男「美少女、俺知ってるんだ。お前らが何してるのか」
美少女「!!?」
男「偶然聞いてしまったんだ」
美少女「ぐすっ……まさか!!やっぱりあの時!?」
男「お前もおかしいと思ってたろ?友に上手い具合に騙されたみたいだけど」
美少女「…………」
131
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 22:07:41 ID:VrmJkNro
男「俺は期限切れを狙ってお前と過ごしてた。もし知っているのがバレたらそれはそれで面倒なことになりそうだと思ってな」
美少女「そっか、そうだよ!!……あいつらに全部言ってやる!そうしたらお前も終わりだ!!」
男「……」
美少女「告白しろ、私に!そうしたら黙っててやる!」
男「よく分からんけど告白したら俺も終わりだろ?あいつらに良い様に扱われるなんてまっぴら御免だね」
美少女「じゃあ言ってやる!!あいつら新しいオモチャだと思ってすぐ飛んでくるぞ!」
男「言えばいいさ、その代わりお前の“賭け”も負け確定だけどな」
美少女「!!」
132
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 22:09:28 ID:VrmJkNro
男「……」
美少女「……」
男「俺は今まで、この“遊び”はお前ら仲間内の悪ノリみたいなもんだと思ってた」
男「悪ノリにしちゃ度が過ぎてるし、ターゲットにされた方はたまったもんじゃないけど」
男「でもあの時も今もお前は『解放されたい』と言っていた」
美少女「……」
男「賭けってなんだ?なにか事情があるのか?」
美少女「は?なに?あんたに言ってどうなるわけ?それでどうにかなってるなら苦労しないわよ」
男「解放されたいってことはお前は縛られてるんだろ、奴等に」
美少女「そうよ!それがなに?あんたが告白して私を解放してくれるの?は、冗談は顔だけにしてよ」
133
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 22:10:44 ID:VrmJkNro
男「理由次第だ、だから訳を聞かせろ」
美少女「バカじゃないの、私を哀れんでヒーロー気取りのつもり?」
男「どちらにしろお前がチクれば俺は奴等の直接的な標的になる。告白しても標的になる。だったらわざわざ二人とも被害を被る必要はないと思うが?」
美少女「そ、それは……」
男「お前が解放されるかされないか、その鍵は俺が握っている。違うか?」
美少女「………………」
男「じゃあ理由を聞かせろ、下らない理由なら俺はお前に告白しない」
美少女「……」
男「ただ理由によってはお前を解放してやる」
美少女「……上から目線ムカつく……」
男「あ、すまん、つい。本当のことを聞かせてくれ。じゃなきゃどうにもこうにも収まりが悪い」
美少女「……はぁ……どちらにしろもう終わりだし……」
134
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 22:13:08 ID:VrmJkNro
美少女「いいわ、教えてあげる。何があったのか」
男「ああ」
美少女「DQNとヤンキーとギャルは知ってる?」
男「ああ、あの見るからに柄の悪い」
美少女「その3人があのグループのトップ」
男「見たまんまだな、驚きもない」
美少女「ちょっと茶化さないでくれる?」
男「悪い、真面目に聞く」
美少女「きっかけは……私が可愛過ぎたことが原因」
男「はっ!真面目に聞こうとした俺が馬鹿だった」
美少女「……」ジト
男「……続きをどうぞ」
135
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 22:14:47 ID:VrmJkNro
美少女「去年、1年の頃から私はDQNに目を付けられてたのよ」
美少女「何故かあいつは間接的に私から色々なもの奪っていった」
男「間接的?」
美少女「あいつは直接動かないの。周りに指示をだすだけ」
美少女「そしてその時付き合ってた彼氏も、友達も私を避けるようになったわ」
美少女「そして気付いたら一人ぼっちになってた。クラスメイトからありもしない陰口を叩かれて無視されて……」
美少女「それでも一人だけ私と友達で居続けてくれる子がいたの。友子ちゃんってあんた知ってる?」
136
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 22:15:55 ID:VrmJkNro
男「いや、知らない」
美少女「そう……すごく優しい子でね、自分も孤立しちゃうのにずっと一緒にいてくれて……」
美少女「そんな中、友子とお揃いで買ったペンケースとか筆記用具とか日記帳、別に高い物じゃないけど私たち……私にとって宝物だった」
男「お揃いの物が宝物?」
美少女「そう。どんな辛くてもそれを持ってると私は1人じゃないんだって思えて……なによ、笑いたきゃ笑いなさいよ」
男「笑わないよ」
美少女「ふーん……」
137
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 22:22:21 ID:VrmJkNro
美少女「それでね、ある日の放課後……ほう、かご……」ジワッ
男「??」
美少女「クラスの皆が私と友子を囲む様にしてて、ニヤニヤしてた男子が早くやれよーって私たちに言って……ぐすっ」
美少女「私、訳が分からなくて……友子早く帰ろうって友子を見たら目にいっぱい涙ためてて……うっ、うう」
男「…………」
美少女「ぐすっ……友子は泣きながらずっと謝ってたの……ごめんね、美少女ごめんねって……私、やっぱり訳がわからなくて、なんで謝るの?って聞いたら……」
美少女「友子が泣きながら、謝りながら、自分が持ってるお揃い宝物を……壊しはじめた」
138
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 22:23:33 ID:VrmJkNro
美少女「日記帳をビリビリに引き裂いてペンケースをカッターでボロボロにして……ずっと泣きながらごめんね、ごめんねって言いながら……」
美少女「頭が真っ白になった……なにも考えられなくなって言葉もでなくて……ぐすっ」
美少女「うっ、ううぅぅ」
男「……」
――――
――
男「落ち着いたか?」
美少女「……」コクン
男「続きを聞かせてくれ」
美少女「ふぅ……はぁ……」
139
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 22:34:45 ID:VrmJkNro
美少女「教室の外にニヤついてるDQNの姿があったの、その瞬間悟ったわ。こいつが仕組んだことだって」
美少女「友子は次の日から学校にこなくなった。『私は気にしてないよ、誰が悪いか分かってるから大丈夫だよ』って連絡しても返事はこなかった」
男「今も学校にきてないのか?」
美少女「うん……」
男「そう、か……」
美少女「“条件”と“解放”。DQNがよく口にする言葉。本人はギブ&テイクだとか言ってるけどあんなの等価交換じゃないわ」
140
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 22:35:51 ID:VrmJkNro
美少女「1年の頃付き合ってた彼氏はDQN達に目を付けられて嫌がらせをされるようになった。私と別れることを条件に解放された」
美少女「他の友人達もそう」
美少女「きっと友子にもなにかしたに違いないと思った私はDQNに詰め寄った。そうしたらなんて言ったと思う?『ちょっと仲間たちが可愛がっただけだ』ですって」
男「まさか!?それって」
美少女「最後まではしてないって、それは俺が止めたって得意気に言ってたわ。それで私の評価が変わるとでも思ってたのかしらね」
美少女「私は許せなかった。DQNのこともそれに従ってるやつらのことも。でも私にはどうしようもできない」
141
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 22:37:02 ID:VrmJkNro
美少女「ならせめて!二度と私と友子に干渉しない様にできたら、友子はまた学校に来てくれるはず!って考える様になったの」
美少女「そうしてDQNに解放を求めることになったってわけ」
男「解放の条件は?」
美少女「この1ヶ月で男、あんたを落として告白させること」
男「え?」
美少女「もっと酷いこと覚悟してたから拍子抜けしちゃった」
男「え?どういうことだ?」
美少女「なによ、知ってたんでしょ?」
男「知ってたけど、俺だけ?他の男は?」
美少女「条件として指定されたのはあんただけよ」
142
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 22:39:27 ID:VrmJkNro
男「俺が指定された?誰に?」
美少女「だーかーらー、DQNに!」
男「なんで?」
美少女「そんなもん私が聞きたいわよ!」
男「じゃあ他の男は?」
美少女「私に告白してきた男子のこと?」
男「あ、ああ」
美少女「あれは別に私はなにもしてないわ」
男「えぇぇ……」
美少女「ぼっちの私ってそんな簡単そうに見えるのかしら?以前にも増して告られるのよね」
143
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 22:40:52 ID:VrmJkNro
男「動画撮影は?」
美少女「そんな事まで知ってるの?」
男「ああ、友から聞いた」
美少女「友?ああ……あいつね、ほんと油断できない奴……」
美少女「告白の場面を動画で撮ってたのは本番に備えての練習だって言ってた」
男「本番ってなんだ」
美少女「あんたが私に告白する時にしっかり撮影できるようにって」
男「あー」
美少女「私がしょっちゅう告白されてることはDQNも知ってたから、『そういう状況になったら校舎裏に場所を移して俺に伝えろ』って言われてたのよ」
144
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 22:42:00 ID:VrmJkNro
男「その動画をネタに相手を揺すってたことは?」
美少女「してたみたいね。と言っても後から聞かされたんだけど。動画を消す条件がなにかは知らないけど告白してくれた人には申し訳ないと思ってるわ」
男「ほんとか?」
美少女「ここまでぶっちゃけて今更嘘ついてどーすんのよ」
男「ふむ」
美少女「てかあんたってDQNのなんなの?」
男「いや?話したこともないし知らない」
美少女「じゃあなんであいつは男に固執してるわけ?」
男「だから知らないっつーの!」
美少女「むー」
145
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 22:44:22 ID:VrmJkNro
男(DQN達が俺を狙ってる、ということは……いずれ友や女も……)
男「……」ジー
美少女「なによ?」
男「……」ジー
美少女「だからなに?言いたいことあるならハッキリ言って!」
男「30日の放課後、校舎裏でいいか?」
美少女「え?」
男「美少女に告白する日」
美少女「な、なんで……」
男「美少女のこと勘違いしてた部分もある」
美少女「それは……事情を知らなかったんだし仕方ないでしょ」
男「まぁそういうことでDQNに言っておいてくれ」
146
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 22:46:22 ID:VrmJkNro
美少女「で、でも、それじゃあ……男が」
男「俺のことは……まぁなんとかする」
美少女「それに恩を売るようなことされても私は……」
男「別に見返りとか求めてないから。それを求めたらDQNと同じだろ」
美少女「でも……」
男「DQNが俺に固執してるならどちらにしろ避けられない問題だしな。だったらお前だけでも解放した方がいいだろ」
美少女「私、酷いことしたのに……どうして」ジワ
男「なぁ美少女」
美少女「な、なによ!」ゴシゴシ
男「辛かったか?」
美少女「……別に……」
男「ずっと1人でよく頑張ったな」
美少女「っ!!」ブワッ
美少女「う、あ、ぁぁ、ううぅぅぅ……」ポロポロ
男「さぁ、どうすっかなぁ」
147
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 22:48:47 ID:VrmJkNro
――――
――
美少女「」チーン
男「……」
美少女「はぁぁ、一生分の涙流した気分」
男「それは大袈裟だろ」
美少女「メイクもほとんど落ちちゃったし、ほんと最悪」
男「そうか」
美少女「でも……ありがと」ボソ
男「え?聞こえなかった、もう一回言って」
美少女「ありがとうって言ったの!聞こえてたでしょ!」
男「ふっ」
美少女「それと……今まで騙しててごめんなさい」
男「それは、まぁ、過ぎたことだから気にすんな」
148
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 22:50:20 ID:VrmJkNro
美少女「あのさ、男は……」
男「?」
美少女「んーん、なんでもない」
男「途中まで言いかけてそれはないだろ」
美少女「男は前までは、えと、私のこと好きだったの?」
男「……ノーコメントで」
美少女「否定しないってことは私に惚れてたんだぁ?」ニヤ
男「だってしょうがないだろ……あんなに言い寄られたことなかったし、お前猫被ってたし」
美少女「へーそうなんだー」ニヤニヤ
男「言っとくけど、今は全然そういう気持ちはないからな」
美少女「でも借りを作りっぱなしっていうのも性に合わないから」スッ
男「?」
149
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 22:52:54 ID:VrmJkNro
美少女「男……」ギュッ
男「!!?」
美少女「」チュッ
男「!!!??」
男「お、お、お、おま」パクパク
美少女「なによ、ほっぺじゃなくて口がよかった?もう欲しがりだなぁ男は」ぎゅぅぅ
男「違っ!な、なにしてんだよっ」
美少女「つい最近まで好きだった相手だし悪い気はしないでしょ?」スリスリ
男「わかった、降参だ!もう離れてくれ……」
美少女「はーい」スッ
男「お前なぁ……」
美少女「恩を売られっぱなしじゃこっちだって嫌だし、これでチャラになったとは全然思ってないけど他に思い付かなかったし……」
150
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 22:54:14 ID:VrmJkNro
男「いいよ、これでチャラ。貸し借りなしだ」
美少女「男……」
男「時間ももう遅い、今日は帰った方がいい」
美少女「ん……わかった」
男「30日の件、ちゃんとDQNに伝えておけよ」
美少女「」コク
男「あ!あともう学校で俺のとこに来なくてもいいから」
美少女「そうね、理由もないし。そうさせてもらうわ」
男「じゃあ今度は30日の放課後、校舎裏で会おう」
美少女「うん……またね、男」
男「ああ、気を付けて帰れよ」
美少女「うん」
151
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/17(水) 23:01:06 ID:VrmJkNro
本日はここまで
書き溜めたらまた明日の朝から投稿しようと思います
それとコメントありがとうございます!
誰にもコメントされないことを覚悟していたので、予想外のことで嬉しいです
引き続き、暇つぶしにでも読んでもらえたら幸いです
それでは
152
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 08:22:20 ID:pdLtShs6
6/25 (木)
友「珍しいね、今日は美少女さんのこと一度も見てないや」
男「あー、それな。飯食いながら話すから一緒にどうだ?」
友「いいねー、久しぶりだ」
男「女にも来てほしいんだがいいか?」
女「え、あ、はい!いいんですか?」
男「むしろ聞いてほしいんだ」
友「どこで食べる?屋上前の踊り場でいい?」
男「そうしよう」
153
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 08:24:07 ID:pdLtShs6
――昼休み 踊り場
男「まぁ端的にいうと、美少女に告白することにした」
女「!!!!???」
友「ええぇぇぇ!!?」
友「ちょっと男!どうしてそうなったのさ!」
男「実は昨日、俺の家に美少女がきてな」
女「!!男くんのおウチに美少女さんが……」
男「まぁそこで一悶着あったわけだ」
男「ざっくり説明すると」
男「かくかくしかじか」
男「とまぁそんな流れで告白することにした」
女「…………」
友「うーん……美少女さんのこと信用できるの?それが作り話だって可能性も」
美少女「別に信じてもらえなくても結構よ」
女「!?」
友「!?」
154
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 08:25:42 ID:pdLtShs6
男「なんでここに……」
美少女「お邪魔させてもらうわね」ストン
男「お前――」
美少女「昨日あれだけ醜態見せたもの、今更どうこうするつもりはないわ。安心して」
男「一体何の用だ?」
美少女「男の気持ちが変わってないか確認しに来ただけよ」
女「よ、呼び捨て……」ボソ
男「俺の気持ちは昨日伝えた通りだ」
美少女「そう……じゃあ本当にDQNに言っちゃうけどいいのね?」
男「ああ」
友「待って美少女さん!」
美少女「なに?」
155
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 08:30:06 ID:pdLtShs6
友「DQNが男を指名したって話は本当なの?」
美少女「そうよ。理由はわからないわ」
友「なんでだろう……」
美少女「あと男に聞きたいことがあるんだけど」
男「?」
美少女「なんでそんな余裕なの?」
男「余裕っていうか、なんで偉そうに条件とか決められて従わなきゃならないんだ?」
美少女「私も最初はそう思ってたわよ!けどあいつらは人の弱点を見つけるのが上手いの!」
男「うーん」
156
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 08:31:16 ID:pdLtShs6
美少女「私にとって友子がそうだったように、男がもし従わなかったらその矛先は友くんや女さんに向かうことになるの!それでも耐えられるの!?」
男「その時は全力で抗う。そんな事は絶対にさせない」
美少女「あんたは分かってないのよ!!あいつらがどれだけ卑劣か!」
友「まあまあ二人とも落ち着いて」
男「俺は落ち着いているが?」
美少女「っ!……」ムス
友「男の話だけじゃ半信半疑だったけど、俺も美少女さんを信用するよ」
美少女「別に信用してくれなくても結構よ」
友「男のためを思ってわざわざ警告しにきてくれたんでしょ?もしこれも演技だったらお見事としか言いようがないね」
美少女「……」
157
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 08:59:44 ID:pdLtShs6
友「男は言い出したら聞かないところがあるから何を言っても無駄だし、ここは一つ、男の決断に身を委ねるのはどうかな?」
美少女「……」
友「もしDQNたちの矛先が俺や女さんに向いたら、その時は男に全力で守ってもらうから」
男「ああ」
美少女「何を根拠にそう言い切れるの!?」
友「男は幼い頃から色んな習い事をやらされてたからね。例えば格闘技とか」
女「!?」
友「全力で守るってそう言う事でしょ?」
男「あくまでも最終手段だけどな」
美少女「男ってケンカ強いの……?」
男「自慢じゃないがケンカは一度もしたことがない」ドヤ
美少女「え?……はぁ、なにそれ」
158
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 09:00:51 ID:pdLtShs6
友「男の親父さん、今時珍しい古風な人でね。男たるもの強くあれ!を地で突き進むような人なんだ」
友「男の友人って理由だけで俺も少し付き合わされたことがあるくらい」
男「ああ、あったなぁ」
友「あははは!」
女「だから男くん、ガッチリしてるんだ……」ボソ
美少女「そう?服の上からじゃよく分からないけど」
女「あ……あれ?そうかな、あはは……」
美少女「言われてみれば抱きついた時、胸板厚かったような……」
男「ゴホン」
159
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 09:02:07 ID:pdLtShs6
友「案外男に任せるのは悪くないかもよ?もしかしたらDQNたちに一泡吹かせられるかもしれないし」
男「あくまでも自衛できる手段を持ってるってことだ。暴力で解決とかは好きじゃない。でも脅しには屈しないし、もし友や女が危険に晒されるその時は……暴力を使わずになんとかしてみる」
友「動画とか撮っちゃう連中だしね。下手に殴っちゃうと相手に餌を与えちゃうようなもんだからね」
男「でも、それでもどうにもならなそうなら……その時は遠慮なく行かせてもらう」
女「そんな!どうしてそこまで……」
美少女「それほど友くんと女さんが大切なんでしょ?いいわね、愛されてて」
女「……」
友「あはは、男は友達少ないからね〜」
男「……」
160
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 09:03:13 ID:pdLtShs6
友「男がそうならないように俺も出来る限りのことは協力するよ」
男「ああ、お前がいると心強い」
友「そうと決まれば色々考えなきゃねー、さあてどうしようか……くふふふ」
美少女「なにこいつら……悩んでた私がバカみたい……」
女「……男くん」
男「ん?」
女「でも危険なことは……してほしくないです……」
男「相手のご指名だからな。遅かれ早かれそうなる運命だと思えば」
女「……」シュン
161
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 09:05:02 ID:pdLtShs6
美少女「ねぇ、あんたらって結局どういう関係なの?」
女「!?」
男「……」
友「前に美少女さんのことでショックを受けた男は女さんに八つ当たりしちゃったんだって。それに男は負い目を感じてるんだよ」
女「……」
男「友……お前なぁ……」
友「あれ?言っちゃまずかった?」
美少女「じゃあ二人は特別そういう関係じゃないのね?」
男「あ、ああ、まぁ」
美少女「へぇ……。でも男、ショックを受けるほど私に本気だったんだ〜」
男「……」
162
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 09:06:29 ID:pdLtShs6
友「あはは!男は今まで色恋沙汰には無縁だったからね」
男「うっさい」
美少女「ねぇねぇ男」ピト
女「!?」
男「なんだよ」
美少女「30日、告白してくれるんだよね?」
男「そのつもりだけど」
美少女「そのとき、もしオッケーしちゃったら男は付き合ってくれる……?」ウデギュッ
女「!!!?」
友「ぷっ」
163
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 09:07:38 ID:pdLtShs6
男「それじゃあ告白する意味がないだろ」
美少女「恋人になったら守ってくれるんでしょ?ね、男……私じゃダメかな……?」ウルウル
男「お前なぁ」
女「あ、あのっ!」
美少女「ね、男……恋人同士になって昨日の続きしよ?」
女「!!!???」
美少女「……ぷっ、あはははは!ごめんごめん冗談よ!ごめんね、女さん」
女「……」ムス
美少女「だって女さんの反応が可愛いんだもん!前から思ってたけど女さんって超可愛いよね!そんな子に八つ当たりするなんて男ってばサイテー」
男「んぐっ。……その通りです」
164
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 09:09:03 ID:pdLtShs6
女「私は酷いことされたなんて思ってません!」
美少女「へぇ……ふーん」
男「お前はなんでニヤついてるんだ?」
友「いやぁ、珍しいものが見れたなぁって思ってね」ニヤニヤ
男「なんだそれ」
友「まさか男が女性関係で振り回される日がくるとは思ってもなかったからさ」ニヤニヤ
男「はぁ……そろそろ昼も終わりだ。戻ろう」
165
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 09:10:31 ID:pdLtShs6
――放課後
ガラガラ
美少女「女さんっ一緒に帰ろっ!」
女「へっ!?」
男「どういう風の吹き回しだ?」
美少女「ちょっとそう警戒しないでよ」
男「お前まさか、DQNたちに何か言われて?」
美少女「違うっつーの!女の子同士で色々お話したいことってあるじゃない」
女「!」
美少女「だから今日だけちょっと時間くれる?女さん」
女「……わかりました」コク
男「お、おい、大丈夫なのか?」
美少女「じゃっ、そういうことで〜、行きましょ女さん」
女「はい」
166
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 09:11:16 ID:pdLtShs6
男「……」
友「心配しなくても平気じゃないかな」
男「そうは言っても……うーん」
友「俺も調べたいことが山積みだよ。男にも手伝って欲しいんだけどいいかな?」
男「当たり前だろ、元々俺の問題だしな」
友「そうだね。じゃあちょっと手伝ってもらおうかな」
167
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 10:48:19 ID:pdLtShs6
6/26(金)
男「はー平和だ」
友「そうだね」
男「放課後まで何事もなく過ごせた」
友「最近色んなことがあったからねぇ」
男「友は今日どうするんだ?また手伝うが」
友「んー。今日は俺一人で大丈夫!」
男「そうか、何かあったら連絡くれ」
友「そうさせてもらうね。じゃ俺は行くから、ばいばーい」
男「おう、また来週」
168
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 10:48:53 ID:pdLtShs6
男「俺も帰るか」
女「あ、あの!男くん!」
男「ん?どうした?」
女「あ、あの、き、今日のご予定をお伺いしてもよろしいでしょうか?」
男「へ?別になにもないけど……」
女「えと、夜とかどこかに出かけるご予定は……?」
男「特にないなぁ」
女「そうですか……わかりました。では失礼します!」
男「???」
169
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 15:45:54 ID:pdLtShs6
――自宅
男「ふわぁぁー」
男(もうこんな時間か。夕飯どうすっかな)
男(あーー食材買いに行かなきゃダメか……インスタントでいいかな)
ピンポーン
男「ん?なんだ珍しい」
ピッ
男「はい」
女『あ、あの私、男くんの同級生の女と申します!お、男くんはご在宅でしょうか?』
男「……」
ピッ
ダダダ ガチャ
男「どうした――ってなんだその荷物!」
女「えと、夜ご飯を作りに……す、す、すみみせん!やっぱりご迷惑でしたよねっ!か、帰ります、失礼しましたっ」
170
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 15:47:30 ID:pdLtShs6
男「ちょ!待て待て!」ガシッ
女「はうぅぅぅ」
男「とりあえず家に入れ」
女「は、はい」
――――
――
男「なるほど、美少女の入れ知恵か」
女「すみません」シュン
男「たしかにこの時間は両親いないから一人だが……それにしても無茶が過ぎるというか」
女「はぅ……」シュン
男「まぁその、なんだ、驚いたけど夕飯を迷っていたのは事実だから作ってくれるなら助かる」
女「本当ですか!?」
男「あ、うん」
171
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 15:48:33 ID:pdLtShs6
女「で、では早速作りたいんですがキッチンと調味料をお借りしてもよろしいですか?」
男「自由に使ってくれて構わないよ」
女「ではお言葉に甘えて」ササッ
男「おー、エプロン持参か」
女「はい、一度家に帰って準備してからきました」
男「だから私服なんだな。いつも制服だからこうして見ると新鮮だ」
女「あ、あの、おかしいですか?」
男「いや?可愛いと思うよ」
女「か、かわ……うぅ」///
男(これは美少女がからかいたくなる気持ちもわかる気がする)
172
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 15:51:10 ID:pdLtShs6
女「……」スス サッ
男「ポニーテール……」
女「はい、お料理をするときに邪魔になるので」
男(髪を束めてエプロン姿……なんか、これはなかなかくるものがあるな)
男「……」ジー
女「あ、あの、そんなに見られると集中できないので寛いでて下さい」//
男「あ、ああ、じゃあ頼むよ」
女「はいっ」
173
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 15:52:56 ID:pdLtShs6
女「えと、包丁は……」
男「ああ、それならこっちに」
女「ありがとうございます」
男「調味料はこっちにあるから」
女「はい!」
男(自宅のキッチンにエプロン姿の女が……しかもポニーテール)
男(なんか、いいな、うん、凄く良い)
女「もー、そんなに心配ですか?」
男「いや、ポニー……ゴホン、手慣れてるなぁと思って感心してた」
女「お料理するのは好きですから。あ、お味は保証しませんよ?」ニコ
男「大いに期待して待ってよう」
174
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 15:54:06 ID:pdLtShs6
女「ふふ、といっても無難にカレーなので失敗はしないと思います」
男「カレーか、しばらく食べてなかった気がする」
女「あ!中辛ですが大丈夫でしたか?」
男「全然問題ない」
女「わかりました、ではもう少しお待ち下さい」
男「あい」
――――
――
男「んー、良い匂いだ」
女「もうすぐで出来ますよー」
男「なにか手伝うことあるか?」
女「じゃあ食器をお願いしてもよろしいですか?」
男「はいよ」
175
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 15:58:28 ID:pdLtShs6
女「大変お待たせしました!」
男「おお!!美味そうだ!」
女「簡単なものですみません」
男「カレーにサラダに卵焼き!……十分だろ」
女「卵焼きはカレーに合うか微妙だったんですが、前に男くんに褒めてもらえたので」
男「合わないはずがない!」
女「ふふっ」
男「早速食べてもいいか?」
女「はい、もちろんです!」
男「いただきます!」
女「では私も、いただきます」パチ
176
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 16:00:18 ID:pdLtShs6
――――
――
男「改めてご馳走様!片付けまでしてもらって悪いな」
女「いえ!私が言い出したことですし、それに美味しそうに食べてくれたので私も嬉しかったです」
男「ほんと美味しかったよ。ありがとう」
女「えへへ」
男「あ、そういえば女に聞きたいことがあったんだ」
女「はい?なんでしょう?」
男「前に友が『女さんはあえて目立たないようにしてるっぽい』って言ってたんだが、そうなのか?」
女「え、と……元々目立つのが苦手ではあります」
男「ああ」
女「でもオシャレとかは人並みに興味ありますよ?」
177
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 16:01:29 ID:pdLtShs6
男「そうか。じゃあ学校では敢えて地味にしてると?」
女「あ、それは!……ふふ、大した理由ではありませんが」
男「うん」
女「中学生の頃にちょっと勇気を出して制服のスカートを少し短くして髪型を変えた時期がありまして、それがある女子グループの反感を買ったんです」
男「おお、スクールカーストってやつか」
女「そうですね。あ、別にそれが原因でイジメられたとかありませんよ?」
男「そうか、ならよかった」
女「以前の格好に戻したら、文句も言われなくなりました」
男「……なんか大変なんだな、女子って」
女「ふふ、そうなんです」
178
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 16:06:01 ID:pdLtShs6
男「今は高校生なんだから自分の好きなようにしたらいいんじゃないか?」
女「男くんは美少女さんみたいにちょっと派手な感じの方がお好みですか?」
男「俺か?俺は一緒にいるなら今の女の方がいいな」
女「ふふふ、ありがとうございます」
男「……」
女「それに私、内向的な性格なので、そういう意味で敢えて目立たないようにしている部分はあるかもしれません」
男「そうか」
179
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 16:08:12 ID:pdLtShs6
女「あの、男くん」
男「ん?」
女「お話ししたい事があるんですが……」
男「ああ、どうした?」
女「その……」
男「?」
女「男くんのお部屋行ってもいいですか?」
男「それは……」
男「俺はいいけど、女はいいのか?」
女「はい」
男「わかった」
180
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 16:09:21 ID:pdLtShs6
女「失礼します」
男「どうぞ」
女「……」
男「……」
女「あの日以来です」
男「そう、だな」
女「男くんは美少女さんに告白するんですよね?」
男「ああ……うん」
女「美少女さんのことまだ好きなんですか?」
男「それはない」
女「でも前まで好きだったんですよね?」
男「……ああ」
女「美少女さんの事情を知った今、また好きになったりしないんですか?」
男「やけに質問してくるな。今あいつに恋愛感情はないよ」
女「そうですか……」
181
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 16:11:13 ID:pdLtShs6
男「何か話があるんだろ?」
女「……はい」
女「男くんが告白する前にどうしても話しておきたい事があるんです」
男「そうか」
女「男くんは私と初めて会った日のこと覚えていますか?」
男「2年で同じクラスになってそれが初めてじゃないのか?」
女「ふふ、いえ、覚えてなくても仕方ないと思います」
男「??」
女「私と男くんが初めて会ったのは中学3年生の頃です」
男「ええ!!?」
182
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/06/18(木) 16:13:28 ID:pdLtShs6
女「ちょっとイジワルな言い方しちゃいました。えへへ」
男「ん??」
女「高校受験の朝、初めて男くんと出会いました」
男「受験の朝……?」
男「…………あ!あの時の改札の!?」
女「はい!」
男「マジか!」
女「マジです!えへへ」
男「そっかぁ、合格してたのかぁ。実はちょっと気になってたんだ」
女「おかげさまで合格することができました」
男「今まで全然気が付かなかった……」
女「あの時は私マスクしてたので気付かなくて当然ですよ」
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