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律「あたし、部長だし!」
282
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 13:12:28 ID:jEvIkXqU
紬「皆、水着持ってきた?」
唯「勿論!」フンス!
澪「…別に、泳ぎたかったわけじゃないんだからな!?」
唯「まだ何も言ってないよ!?」
梓「私は一応…」
唯「りっちゃんは?」
唯「あれ…?りっちゃん遭難…?」
澪「りっちゃんwww遭難wwwwwwwwwしたそうなんwwwwwwwwwwですwwwwwww」
唯・紬・梓「…」
283
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 13:28:49 ID:jEvIkXqU
唯「お願い!!遊ばなくてもいいから、元の澪ちゃんに戻って!!!」ガシッ!
梓「唯先輩の言うとおりです!私の中での澪先輩のイメージが、このままだと崩壊してしまいます!!!」
律「それは別に関係なくね…?」
唯・紬「りっちゃん!!!」
梓「え、律先輩!!?」
紬「も〜、どこに行ってたの?探したわよ?」
澪(探してはなかったよな…?)
律「いや〜、勉強しながら窓の外眺めてたら澪達がいてさ!楽しそうだから一人で突っ込んでたんだよw虚しいなあww虚しいなあ!wwwwwwww」
梓(何だコイツ)
284
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 13:29:53 ID:jEvIkXqU
梓「お、お疲れ様です…、てか眺めてないでもっと早く来てくれれば良かったのに……」
唯「あぁん!私のあずにゃん独占時間(タイム)があぁ…!」
律「まあまあ、突っ込みは梓一人じゃ荷が重いわな」
梓「わかってるなら早く来いよ田井中!!」
律「!?」ビクッ!
梓「…あ、すみません!!今聞こえたのは多分幻想です。幻想。幻想。幻想。幻想。幻想。全て幻想ですからね!?」
律(顔が怖ぇよ……!)
律「い、いや…、さっき『多分』って…」
紬「とりあえず、幻想ってことでいいんじゃない?」
律「ムギ…」
紬「何だかとっても面白そう!」
律「一瞬でも同意を求めた自分がバカだったよ…」
285
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 13:37:29 ID:jEvIkXqU
梓「幻想幻想幻想幻想幻想幻想幻想幻想幻想幻想幻想幻想幻想幻想幻想幻想幻想幻想幻想幻想幻想幻想幻想幻想幻想幻想幻想幻想幻想幻想ポアッ!!!!!あずさ二号!三号!四号!合体!!!!もふも〜!!わふっ!わふっ!ふ〜っ!!!!!!ガブリン!!!キャアハハハハハハ!!!!!!!!!」
澪「あふへへへへ!!!!!!!!!げ・ん・じ・つを知ぃ〜〜〜れっ!!!!!!wwwwwwww明日も〜、同じ昨日www何故だどうしてだ〜〜〜〜!!!!??アホか〜〜〜〜〜〜〜っペッ!!!!!」
律「たんwたーんとたんたんたんたんたんたんたんばり〜んをならしていちおーいっきて〜る〜………wwwwwwwwwww虚しいなあ!虚しいなあ!」
唯「カオスすぎだよムギちゃん…」
紬「そうねぇ、ウフフ♪」
唯(この状況で笑ってられるムギちゃんも怖いよぉ…)
286
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 13:40:50 ID:jEvIkXqU
あの夏休みから、私は元に戻った澪ちゃん達に、あの黒い影を思い出すのでした。もっと早くムギちゃんにお願いしとけば良かったかな?
287
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 13:43:16 ID:jEvIkXqU
梓「あれ?私の筆箱に入ってたシャーペンがない…」
288
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 13:48:25 ID:jEvIkXqU
憂「…梓ちゃん、どうしたの?」ヒョイッ
梓「んー…、実は、今日シャーペンがなくてね…。多分私が家に置いてきちゃったんだと思う」アハハ…
憂「じゃあ私の貸すよ。丁度二本持ってるから、遠慮しないで使ってね」
梓「憂ぃ…ありがとう!神!!」
憂「いえいえ、そんなの畏れ多いよ〜!!」
289
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 13:57:02 ID:jEvIkXqU
ガサゴソ…
梓(…あれ?まただ……)
梓(今日はちゃんと持ってきてたのになぁ…)
梓(きっとどこかで落としちゃったのかも)
梓(憂にずっと借りてる訳にもいかないし、とりあえず職員室の落とし物ボックスを見に行こう)
純「おはよー梓」
梓「!?な、何だ、純かぁ…」
純「SHR前から職員室に来てどうしたの?今日日直?」
梓(どうしよう…、別に大したことじゃないし、純に言うようなことはないかな……?)
290
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 14:02:07 ID:jEvIkXqU
梓「…日直じゃないけど、進路のこととか先生に相談しに来たんだー」
純「えっら!!ま、頑張って☆そんじゃ!」
梓(良かった、バレてなさそう…。でも今日は純が日直だったような……?)
梓(仕方ないなぁ…。純、何か忙しそうだったし、私が日誌と出席簿を取りに行ってあげよう)
291
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 14:10:25 ID:jEvIkXqU
梓「はい、日誌と出席簿」
純「嘘っ!?私今日日直だった!!?」
梓「そうだよ?も〜…。次回からは忘れないでね?」
純「今回はたまたまだから!!ありがと、梓!」
梓「はーい」
梓(結局、いくら探しても見つからなかったなぁ…)ハァ…
梓(部室でもくま無く探したけど、トンちゃんの水槽の中やゴミ箱の中にもなかったよ…)
梓(憂…、今日も借りちゃってごめん!)
292
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 14:16:22 ID:jEvIkXqU
梓(今日もなかった…、これで7回目だと思う)
梓(あのとき、ちゃんとシャーペン10本買っといて良かったよ…)ハァ…
梓(…これって、いじめなのかな…)
唯「あずにゃん!」
梓「…あ、唯先輩。こんにちは」
唯「最近暗い顔してるよ?何かあったら、この偉大なる先輩の私に相談してね!」フンスッ
梓「……ありがとうございます。でも今は大丈夫です」
梓(格好悪くて言えないな…)
293
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 14:23:48 ID:jEvIkXqU
律「…もうやめようぜ」
唯「何で?中野は根っからウザいから、ああでもしなきゃ大人しくならないでしょ」
律「でも…」
澪「唯、いつも抱きついてるのにそこまで言うか…?」
唯「あれだけやれば私を疑ってこないと思ってやってるだけだよ?第一、好きで抱きついてないし」
澪「面倒臭い後輩ができて、唯も大変だなぁ。ま、何故か私には従順で助かるよ」
唯「澪ちゃんには人望寄せてるからね。私がちょっとだらけただけでアレだよ。アイツ」
294
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 14:31:08 ID:jEvIkXqU
律「で、でも…、あんなに盗んでるのバレたら退学になっちゃうじゃん……」
唯「は?今更やめてよ。あれ全部私の部屋にあるから、絶対バレないって」
澪「憂ちゃんに見つからないことを祈るよ。唯が軽音部から欠けたら、私達もここにいる意味がないからな」
唯「ありがとう澪ちゃん!澪ちゃんならわかってくれると思ってたよ〜」
律「…」
ガチャッ
紬「皆、早いわね〜。梓ちゃんのこと?」
唯「あ、ムギちゃん!そうだよ!」
律「…よ!ムギ」ヘラヘラ
澪「おはよー」
295
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 14:38:56 ID:jEvIkXqU
唯「アイツさぁ、後輩のくせに平気でタメ使って、常識なさすぎじゃん。ふつーにムカつくわあんなん」
律「それは…そうだけど……」
唯「りっちゃんだって前に『可愛げのない後輩だな〜』って言ってたじゃん。言い逃れできないからね?」
律「………うん」
澪「よく構ってられるよな。あんな態度されて」
唯「澪ちゃん、他人事みたいに言うけど、こないだ澪ちゃんが私達とケーキ食べてるときさぁ、中野めっちゃ細目で澪ちゃんのこと見てたよ」
澪「嘘!?まあ中野のことだし、私、睨まれてたのかもな…」
296
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 14:47:46 ID:jEvIkXqU
唯「絶対あれ睨んでたよ。つり目で睨んでたからすっごく怖かった〜…!」
澪「もう、そういうのはもっと早く言ってくれよな?」ハハハ
紬「中野、早く退学してくれるといいわね〜」
澪「そうだな。1年の時の平穏な生活に戻りたい」
唯「やっぱり?中野のせいで軽音部がかき乱されてて私もやってらんないわ」
紬「そうそう、中野ってサークルクラッシャーよね」
唯「それだよそれ!さっすがムギちゃん!」
紬「えへへ」
唯「そんな中野には、もうそろそろ屈辱を味わってもらうよ!」
297
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 14:57:02 ID:jEvIkXqU
律「はぁっ、はぁっ………!」
律「梓!」
梓「ど、どうしたんですか!?こんな遅くにそんなに急いで…」
律「……シャーペン」
梓「…」
梓「何で知ってるんですか?」
梓(何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で何で????)
梓(何で律先輩が知ってるの??????)
律「…唯達が、梓のシャーペンを盗んでるって言ってたんだよ」
梓「え…」
律「いくら何でも酷いと思う。梓、もう両手で数えられないぐらい盗まれただろ?」
梓「…途中からはもう数えてないんですけど、そうだと思います……」
律「あと、唯達はこれからお前を痛めつけてやろうと企んでいる。気をつけな。何かあったらあたしに連絡して」
298
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 15:09:13 ID:jEvIkXqU
梓「え……と……。ありがとうございます…気をつけます………」
梓(あの唯先輩達が…!?)ドッドッドッドッ……
律「信じられないよな…」
梓「は、はい……」ドッドッドッドッ………
唯「…あずにゃん、これ嘘だよ?」
梓「……へ?」
唯(うんうん、間抜けな声がお似合いだよ、中野には)
律「は………?唯、どういうこと…?」
唯「りっちゃんが、私達にシャーペンを盗んだことなすりつけてるの…」
299
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 15:10:41 ID:jEvIkXqU
唯「憂から聴いたよ。もっと早く言ってくれれば良かったのに…」
梓「憂、が…?」
唯「うん。『梓ちゃん、最近筆箱をしょっちゅう開け閉めしてて、大丈夫かなぁ…』って言ってたから、私が詮索したら、『もしかすると、梓ちゃんのシャーペンが、ときどき誰かに盗まれてるのかも…』って。流石憂だよね、感が鋭い。だからさっき、憂にあずにゃんの居場所を聞いたんだぁ。そしたらまさか、犯人がりっちゃんだったなんて…」ピラッ
律「!?」
梓「…!これって、どういうことですか!?律先輩!!」
律「あ、あたしはこんなのやってない…!!その写真は捏造だ!!!」
唯(ごめんね、りっちゃん…。でもりっちゃんが寝返るのは許さないからね)
300
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 15:15:11 ID:jEvIkXqU
唯「もう言い逃れできないよ?りっちゃん…」
律「ちがっ…!本当に違うんだよ……!きっと何かのいたずら…」
カラン…
梓「あ…私のシャーペン…」
律(何で私の足元に…!?)
澪「うう……これでいいのかな…?」コソッ
紬「りっちゃんと中野にはバレてなさそうだから大丈夫よ」コソッ
301
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 15:20:49 ID:jEvIkXqU
梓「…完全に失望しました。私、律先輩がそこまで私のことを嫌ってるなんて知りませんでしたが、ここまでやるなんて…!!!しかも唯先輩達になすりつけるなんて………!!人としてサイテーです!!!!もう私と関わらないでください!!!!!」タッタッタッタッ…
ドサッ
律「あ…ずさ……」
唯「馬鹿だなぁりっちゃんは。あ、これ言いふらしたら、りっちゃんの指紋を付けてこの写真バラまくからね?」クスッ
唯「いつも通りに、また部活来てね♪あずにゃんも来させるから」
302
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 20:49:05 ID:DvTSb0i2
律(どうしよう…)
律(あたしはただ、話に合わせたり、止めたりしてただけなのに………)
律(…こんなことになるなら、最初に無理して唯達と話を合わせなければ良かったよ)
律(さーて、今日からどう顔合わせればいっかな……)
ピンポーン…
律(澪かな?)
ガチャ
唯「おはよう、りっちゃん!」
303
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 20:59:26 ID:DvTSb0i2
律「ああ、唯か…おはよ」
唯「テンション低いね?私じゃなくて、澪ちゃんが良かった?」スタスタ
律「…」スタスタ
唯「残念っ!澪ちゃんは人の物を盗む人とは一緒に居たくないそうです!」スタスタ
律(声、わざとデカくしてるだろ…。ああ、周囲の視線が怖い……)スタスタ
律「……言ったんだな、嘘を」ボソッ
唯「嘘じゃないよ?あずにゃんも目撃者だし」スタスタ
唯「まぁ今回は許すけど、次からこういうことを他の人の前で言ったら、もっと辱めに遭ってもらうからね」クスッ…
律「…わかった」
唯「ん、良い子良い子〜」ナデナデ
304
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 21:11:17 ID:DvTSb0i2
梓(…唯先輩には部活に誘われたけど、今行ったらあの先輩に何されるかわかんないし……)
梓(しっかし、唯先輩も私の状況を知ってるはずなのに、何であの人のいる部活に行かせようとするかなぁ…)
梓(まあ、悪気はないとします。それにしたってデリカシーに欠けてる)
梓(…けど、メールでも励ましてくれたし…)
梓(………唯先輩が何とかしてくれるよね、うん)
305
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 21:19:13 ID:DvTSb0i2
紬「…でも、昨日のは流石にりっちゃんかわいそうだったよ?」
唯「いいのいいの。ムギちゃんは純粋だからそう思えるだけ」
唯「前からあのデコも中野のこと庇ってたしさ、別にいいんじゃない?同族なら早く潰さないと」
紬「そう…なんだ」
唯「あ、私今日はバナナケーキがいいなあ!」
紬「…うん、わかったわ」
紬(あの頃の唯ちゃんも、こんなこと考えてたのかな…?)
306
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 21:24:29 ID:DvTSb0i2
律「…」
ガチャ
唯「そこにいるのはわかってるんだよ?りっちゃん」
グイッ
律「い、痛っ…!!」
バタン…
唯「あ、澪ちゃん呼んでこなきゃ」
唯(澪ちゃんが私の協力者だなんて知ったら、りっちゃんどんな反応するかな?ふふっ)
唯「そこで大人しくムギちゃんと待ってるんだよ?窃盗犯」
307
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 21:29:57 ID:DvTSb0i2
律「…ムギも見てたんだな」
紬「ごめんね……」
律「…」
紬「でも私、中野を庇いたくはないから、これからも仲良くしてほしかったら、ちゃんと中野を退学まで追い込んでね」
律「…ムギまで、一体どうしちゃったんだよ……」
紬「中野梓が嫌いなだけ」
律「唯に脅されてるんじゃないのか?」
紬「まさか…」
律(そうだよな、ムギんちは大金持ちだし…)
308
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/18(月) 23:53:18 ID:BqO7hC3g
紬「それより」
紬「今は窃盗犯のくせに、よくのうのうと学校に来れたわね。りっちゃん」ニコッ
律「…お前!」ガタッ!!
紬「あら?いくらイライラしてるからって、暴行罪で罪に罪を重ねるつもり?」クスクス…
律「……もういい。警察には言わないから、その代わり梓を解放してやってくれよ…!」プルプル…
紬「梓ちゃんに嫌われちゃったのに?どうして?」
律「…大事な後輩が追い詰められてるとこを見過ごすのは、部長としても、もう…、終わりにしたいんだ……」プルプル…
紬「そう…、中野が退学したら良いわよ」
309
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/19(火) 00:01:16 ID:J1OOism2
律「中野、か…、お前らも変わっちゃったよな……」
紬「何言ってるの?あんな礼儀知らずの生意気な小娘には、名前を呼ばれる資格なんてないんじゃないかしら」
律(…)
律(そうだ、人間なんてすぐ、どうにだって変われる。最初から期待してたあたしが馬鹿だったんだ…)ギュッ…
律「…あたしのことはどうしたっていい。退部させられようが、たいが、く……させられようが!ただ、梓は…!絶対に守る。後輩いじめなんか、もう絶対にしないって決めたんだ………!!」
ガチャ
唯「いや〜、良いご身分だこと」
紬「唯ちゃん!それ私のセリフ!」プンスカ
唯「ごめんねムギちゃん〜、一回言ってみたくて」
310
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/19(火) 00:15:57 ID:J1OOism2
唯「ほらほら、早く澪ちゃんも出ておいで〜♪」
澪「…」
澪(……律、ごめん…………)
唯「りっちゃんがぬ・す・ん・だあずにゃんのシャーペンを落としたとこ、澪ちゃんも見たんだってさ〜!」
律「……嘘………?」ビクビク…
唯「ひっどいなぁ!本当だよぉ!!」
律(…なるほどな。『あずにゃん』呼びってことは、ドアを開けっ放しにしてるからか…はは……)
唯「はい、澪ちゃん。恥ずかしがらずに、ここは幼なじみとしてしっかりと言うべきだよっ」
律(澪っ!何も言うな!!恥ずかしいフリしとけよ……なぁ…)ビクビク…
澪(あぁあ……律…………)
澪「……昨日、律が梓のペンを落としてるのを、たまたま自転車から見て……。り、り、律が、そんなことするなんて………!衝撃だったよ…。もう、私のこと、友達だなんて思わないでほしい。あと、周りにも絶対に言うな。こんなせ窃盗犯の類友だって、おお思、われたくっないんだ……」
311
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/19(火) 00:26:43 ID:J1OOism2
律(……さっき『梓の為なら何でもする』みたいなことを言っちゃったけど、友達を失うのは、どんな拷問よりも怖いんだ…。その上、仲の良かったはずの、幼なじみまで……!)
唯「…あずにゃんもう来るよ」
律「待って!!!み、澪っっ!!絶好っ!するからっ……!!!!も、う…梓を、解放してください……」
澪「…窃盗犯の言うことなんて誰が聴くんだよ」
紬「そうよ、まあ…犯罪者の不幸でティータイムが最高になるからいいけどね。さあ唯ちゃん、澪ちゃん、今日はアールグレイを淹れたわよ〜」
唯「わ〜い!ムギちゃんありがとう!アールグレイって、何故かどんなケーキともベリーマッチなんだよね〜♪」
澪「確かに他の紅茶と一味違うよな。特にムギが淹れると、な」
紬「まあ♪嬉しいっ」
312
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/19(火) 00:34:46 ID:J1OOism2
梓(今日は筆箱ごとカバンの中に入れといたから大丈夫な…はず)
梓(先輩の内の誰かが、律先輩が盗んだことに気が付くと信じます)
梓(…あの人がいなければいいなぁ……)
ガチャッ
梓「失礼しまーす…」
唯「あずにゃ〜ん!!」ダキッ
梓「にゃっ!?く、くるひぃれすよぉ…」
唯「ちぇ〜、いけずぅ」
梓「もう子供じゃないんですから、拗ねないでください!」
梓(…恐怖心を、溶かそうとしてくれてるのかな)
313
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/19(火) 00:44:55 ID:J1OOism2
梓(そういえば、律先輩は……)チラッ
梓(珍しく黙ってる)
梓(窃盗犯なのがバレたんだから、まあ当然か)
梓(あの人の割には身の程をわきまえたんだろうなぁ。でも、それなら部活来なきゃいいのに)
紬「はい、梓ちゃん。今日はバナナケーキじゃなくてごめんなさいね…」コト…
梓「いえ、大丈夫です。普段から贅沢させてもらってるので」
紬(色々な意味で、本当に贅沢者よね)
紬「そんな、仲間なんだから気を遣わなくて平気よ」
梓「えっ!?えへへ…本当に、ありがとうございます…」
律(梓の照れた顔、かわいいじゃないか。騙されてるのは気の毒だけど…)
314
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/19(火) 11:48:17 ID:RAftAZj.
梓(…やっぱり)
梓(律先輩の分はない)
梓(……誰かから無理矢理連れて来られた、とか?)
梓(若しくは…、律先輩のことだから、自分で来ちゃったのかもしれないなぁ)
梓(……うん。考えてても馬鹿馬鹿しい、こんな人の為に部活辞めるもんですか!)
澪「そろそろ練習しよっか」
律「…」
唯「今日からあずにゃんがドラム叩いてもいいんだよ?」
唯(その代わり、みっちり扱いてやるけどね♪)
梓「あ、いや…私はギター一筋なので大丈夫です……」
唯「そっかぁ。じゃあ、そろそろ新しいドラマー見つけないとなぁ」
315
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/19(火) 11:55:36 ID:RAftAZj.
澪「そうだな」
紬「いざとなったら憂ちゃんを呼びましょうよ」
梓(……どうしてこんなにモヤモヤするんだろう)
澪「ナイスムギ!憂ちゃんの方が窃盗犯なんかよりも上手そう」
梓(澪先輩まで、律先輩のことをシカトどころか………うぅ)
唯「絶対憂の方が上手いよ!!…じゃあ、誰か合図して〜」
紬「は〜い♪1・2・3・4っ」
316
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/19(火) 12:05:50 ID:RAftAZj.
唯「あのクソドラムがなかったから、さっきの演奏は自分至上、一番良かったよ〜!」
澪「ああ。リズムもキープできない奴と仲良く練習なんて、最初から無駄だったんだ」
律(唯、澪…、あたしのこと、そう思ってたんだ……)
紬「そうよね、あんなのでも家で練習してるのかしら?」
律(紬まで……、あたしは練習してるよ、毎日…)
紬「梓ちゃんはどう?」
梓(え…)
梓(……どうせ律先輩は退学するし、悪口にならない程度ならいっか)
梓「窃盗犯のドラムって、窃盗犯らしく自己中心的じゃないですか。それが無くなるだけで、他の楽器との調和がし易くなっていいと思います」
317
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/19(火) 12:39:31 ID:lkYUwtCs
律(梓も………)
唯「よく言った!あずにゃんっ」
澪「そうそう、あんなのと幼なじみだったのが恥ずかしいよ」
紬「澪ちゃんお気の毒に…」
澪「ありがとな、ムギ」
律(はは、黙ってればいいんだ。空想に耽って、なにも聴かなきゃいい……)
律(あたしは大丈夫)
律(皆が幸せなら)
318
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/19(火) 12:48:44 ID:lkYUwtCs
澪「窃盗犯、まだ2ヶ月もここに来てるよ」
唯「面白いよね。呼んだら元気なフリしちゃってさ」
紬「いつかはあの頃に戻れる、とか思っちゃってるのかもね」
唯「そんな訳ないのにね。犯罪者の居場所はここにはないよ」
梓(…これで、いいんでしょうか)
梓(あれから、唯先輩達は、あの人がいないとき、陰口を叩くようになりました)
梓(………だんだん、疑問が沸いてくるのです)
梓(あんなに仲の良かった先輩達が、どうして……)
梓(犯罪者になったからって、仲間をすぐ見捨てられるんでしょうか)
319
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/19(火) 14:54:57 ID:zirEP/gY
ガチャッ
唯「あっ!窃盗犯遅〜い」
澪「クラスではお前が窃盗犯だってこと、殆どの人にバレてなさそうだ。黙っていてあげてる私達に感謝しろよな、犯罪者」
梓「あ、はは…。早く来いよ窃盗犯!」グイッ
紬「後輩にタメ使われてて恥ずかしいわね、窃盗犯」クスクス…
律「…」
梓(…私がタメになっちゃったの、遠まわしに皮肉られてる………?)
梓「ははは、そうですよ、みっともない」
紬「貴方もよ」ボソッ
梓「…?」
紬「どうしたの?そんなに見つめて…」
梓「……いえ、何でもないです…」
紬「そう?何か顔に付いてるのかもって思ったわ」
梓(聞き間違いだよね………?)
320
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/20(水) 00:00:39 ID:7GU5nT.s
唯「ムギちゃん」
紬「何?」
唯「りっちゃんのこと、まだかわいそうって思ってるんだね」
紬「…」
唯「口ではあんなキツ〜いこと言っといてさ、私がりっちゃんやあずにゃんに話しかけようとしたら、結構ムギちゃんに遮られるんだよね〜」
唯「まぁ、ムギちゃんは中野のことは嫌ってるってわかるよ。でも、りっちゃんにはどこか同情してない?」
紬「…同情なんてしてない」
唯「ならいいんだよ〜!ムギちゃんには中野側に付いてほしくないだけだから!じゃーねっ」
紬「……またね」
321
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/20(水) 00:05:00 ID:7GU5nT.s
〜♪
カパッ
梓「メールだ」
ピッピッピピッ…
梓「…律先輩からだ」
梓「………もう貴方のなんて見ません。さようなら」ピッ
梓「ふぅ…何だか気味悪かったなぁ」
梓(……明日、ちょっとだけ問いただしてこうかな…)
322
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/20(水) 00:10:44 ID:7GU5nT.s
律「あ……梓、話を聴いてくれるんだよな…?」プルプル…
梓「メールしたじゃないですか。律先輩からのメールは削除しちゃいましたけど……、その後、少しだけなら話を聴いてあげてもいいかなって思えてきたんです」
律「…そうなんだ」ギュッ…
梓「泣いてます…?」
律「煩いやい!」
梓「…ふふっ。律先輩のしたことは許せてませんけど、昔の律先輩に戻ったみたいで嬉しいです……」
律「…そのことなんだけど」
梓「はい?」
323
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/20(水) 00:24:36 ID:7GU5nT.s
律「………梓、落ち着いて聴いてくれ」
梓「…はい」
律「あれは、本当に、唯達が仕向けたんだ………」
梓「……信じなくてもいいって条件なら、続きを聴きますよ」
律「………わかった。信じられないのも仕方ないよな」
律「唯達は、前からお前のことを嫌ってた。特にあの唯が、陰で『中野』呼ばわりして、『上下関係もわからない生意気な後輩だから、退学させてやりたい』って言ってたんだ…………」
梓(……あの唯先輩が?どうせ作り話でしょう。今日の私は余裕があるので聴いてあげますけど)
律「それで……唯は単独で梓のシャーペンを盗んで、梓の精神を少しずつ、追い詰めていこうとしたんだ」
律「あたしも最初は何度もやめろって言った。でもだんだん、『唯のことだからすぐ返すだろう』と安心しきって、唯が7本目のシャーペンを盗んだ、と言ってきたときまではテキトーに話を合わせてたんだ…。…言い訳させてもらうと、唯がキレたら怖そうで、逆らえなかったんだ………」
324
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/20(水) 00:37:26 ID:7GU5nT.s
律「あの反発で、あたしはまたやめるように言ったんだ。そしたらまぁ、脅されたよ。唯に。『お前も共犯だ』って。やっぱり、あのことが気に入らなかったのか、あたしが梓に唯達が盗んでたことを忠告しようとしたら……、唯に、仕向けられたんだ」
律「実際、9本目からか?に、澪とムギも参加するようになった。盗まれたシャーペン、どうなってたと思う?途中までは全部唯の部屋にあったけど、途中からは澪とかムギがストレス発散として折ったり、踏んだり、ミキサーに入れたりしてたんだぜ……。それらをあたしに笑顔で見せつけてくるアイツらは正気の沙汰とは思えなかったよ。だから、梓に忠告する気になれたんだ。丁度唯が梓を痛い目に合わせてやるって言ってたしな」
梓「………これで終わりですか?」
律「ああ。終わりだ」
律「別に同情してもらいたかった訳じゃない。どうせこれで最後だから」
梓「……最後」
律「そう。だから、次の言葉が最後の部長命令だ」
梓「…命令まで聴くなんて言ってな」
律「あたしを抱きしめてくれ」
325
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/20(水) 00:49:09 ID:7GU5nT.s
梓「………私、まだ律先輩の言うこと、信じられませんよ」
律「それでも、いい」
梓「…何で私なんですか」
律「守れなくて、ごめん。それを伝えたいから………だと思う」
梓「…」
律「あれから梓のシャーペンが盗まれなくなったことだけが、今のあたしの幸せだよ…」
梓「…本当に盗んでないなら、何で知ってるんですか?」
律「唯が、『りっちゃんがこのまま大人しくしてれば、中野のシャーペンのこと、やめてあげよっかな〜』って、あたしに言ってたから」
梓「……それでも、今の私は、律先輩を抱きしめることができません」
律「………そっか。そうだよな…。話だけでも聴いてくれてありがとな」
梓「いえ…」
梓「あの」
326
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/20(水) 00:53:35 ID:7GU5nT.s
梓「学校は、これからどうするんですか?」
律「…行くよ。行くのやめたら唯に殴られそうだから」
梓「私も、まだ『窃盗犯』呼ばわりしちゃいますよ…多分……。だから、ほ、んとう、なら……、唯先輩に怯えて行く必要はないと思います………」
律「…騙してごめん。これから死ぬから大丈夫だよ」
梓「え」
327
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/20(水) 09:39:12 ID:KQrb/qKI
梓「駄目です!!自殺はダメ!!!」
律「…じゃあな」
梓(……このままだと、律先輩が死んじゃう…!)
梓(…何で死んだらダメなんだっけ?)
梓(もう、終わったんだ。放課後ティータイムは)
梓(やり直せないんだ。時間は巻き戻せないんだ……)
梓(でも、本当に死ぬかわからない。引き留めてほしかったんじゃないの?)
梓(私はまだ、律先輩が怖いです。夢でも貴方にいじめられてます)
梓(もう、いなくなってくれた方がいいんじゃないかな)
梓「失礼します、律先輩」
328
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/20(水) 10:00:49 ID:KQrb/qKI
梓(あの日から、律先輩は行方不明ということで唯先輩達のクラスを混乱させたらしい。その約一週間後に、他県の山奥で律先輩の遺体が発見されたと地方新聞が報道した。死因は自殺と推定されている)
梓(律先輩は、どんな気持ちで死んだんだろう)
梓(私があのとき引き留めてれば、死ななかったに違いない)
唯「あ〜あ。窃盗犯死んじゃったねぇ」ププッ
澪(ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい唯に脅されて同調してたんだごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい)ガタガタガタガタ…
紬(りっちゃんが自分のせいで自殺しちゃって、澪ちゃんだって震えてるのに、唯ちゃんはどうして笑ってられるの…?空気が悪くなるから話を変えましょう)
紬「ここは刑務所じゃないんだから、犯罪者の話をしたってしょうがないわ。それより、お茶でもしましょう」
唯「うん!そうだね」
梓「…はい」
329
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/20(水) 10:11:45 ID:KQrb/qKI
梓(いくら本当に犯罪をなすりつけられたとしても、どうして唯先輩は笑っていられるのでしょうか)
梓(本当は、律先輩の言ってたことが正しかったんじゃないかと思えてきました)
梓(最後まで、信じてあげられなくて、ごめんなさい…!)
律母「…中野さん、ですか?」
梓「……はい」
律母「律と仲良くしてくれてありがとう。律もきっと天国で喜んでいるわ」
梓(律先輩が唯先輩達にされてきたことを、知らないんだこの人は……)
梓「…そうだといいですけど、ね…」
梓(さようなら、平穏)
梓(線香の煙で、私は貴方の最期を追いかけようと思いました)ウルウル…
梓(私も死ぬので、もう寂しくないですよ)
梓(さようなら、唯先輩、澪先輩、ムギ先輩)
330
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/20(水) 10:20:55 ID:KQrb/qKI
唯「中野もさ、退学どころか自殺しちゃったみたい」クスッ
澪「ああ…」
唯「どうして中野が死んだのに悲しそうな声出すの?これは朗報だよ?」
紬「澪ちゃん、もう部屋に籠もることはないのよ?出ていらっしゃい」
澪(もう、ほっといてくれよ……!)
唯「澪ちゃんがあずにゃんのシャーペンを盗み出してからこうなったんだよ?」
唯「澪ちゃんの殺人犯」
澪(……唯?)
唯「今すぐに出て来ないと、澪ちゃんが中野の背中を突き落とした画像をバラまくからね」
331
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/20(水) 10:23:26 ID:KQrb/qKI
律「澪がいないと死んじゃうよぉ」
332
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/20(水) 10:31:49 ID:KQrb/qKI
澪「わかったから、わかったから……。この手錠を外してくれよ…!」プルプル……
律「逃げちゃうからダメだっ」
澪「逃げるって、どういうことだよ…」プルプル……
律「他の人と仲良くすることだけど?」
澪「え…」
律「澪にはあたしだけいればいいじゃん」
律「それなのに、何で和とか唯とかムギとか梓とかとも仲良くしてんの?」
澪「だ、だって…!律が軽音部に入れたから……」ガクガク…
律「じゃあ他の人とはある程度の距離を保ってれば良かったじゃん」
律「最近さぁ、ベタベタしすぎなんだよ澪は。他の人と!!!!!」
澪「!?」ビクッ!
澪「そんなつもりじゃ…!」ガタガタガタ…
律「ごめんなさいは?ねぇ?ごめんなさいは?」
333
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/20(水) 11:08:27 ID:KNDO6ZhI
澪「律…一体どうしちゃったんだよ…!?」ガクガク…
律「あたしはどうもしてないけど?それより早く謝ってね」
律(澪の鈍感、バカぁ…)
澪「…っ!ご、めんなさい……」ヒクッ…
律「いいよ。これからはもう、二度と逃がさないからね」
澪(唯、ムギ、梓……!)ガクガクガク…
律「はぁ…♡あたしだけの澪っ♡澪の端正な顔♡柔らかい澪の腕…♡程良い肉付きの太股♡♡えへへ……♡♡全部あたしのものになったんだぁ……♡♡♡」ナデ…
澪「ひっ!!?」ビクッ!!
律「そんなに怯えないでよ…なぁ」サワサワ…
澪「き、き、き、気持ち、悪い……!!!今すぐやめろ!!でないと絶好するぞ…!!!」ハァ…ハァ…!
律「したいならすれば?してもあたしは澪を絶対に逃さないからね」
律「たとえ地獄の果てだろうと、あたしは澪を必ず見つけ出す。澪をあたしから離れなくするよ」
334
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/20(水) 11:19:21 ID:KNDO6ZhI
澪(…こんなの、私の知ってる律じゃない…!)ガタガタガタガタ…
律「みーおっ♪」
澪(そう!こ、これは、きっと悪い夢なんだ……!!)ガタガタガタガタ…
律「みーおっ♪」
澪(夢だから、耐えよう……!耐えられる…!!)ガタガタガタガタ……
律「…」
律「返事もできないんだぁ……。澪ちゃんをそんな悪い子に育てた覚えはありません!」
澪「お前に育てられた覚えはない!」
律「あははっ、なんだ、声出せんじゃ〜ん!」
澪(しまった、ハメられた…!!)
律「次にあたしの呼びかけに返事をしなかったら、澪の爪のピンクの部分を削ってくからね」
335
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/20(水) 11:27:43 ID:KNDO6ZhI
澪「ミエナイキコエナイミエナイキコエナイミエナイキコエナイミエナイキコエナイ…」ガタガタガタガタ…
律「そんなに怖いんならあたしに返事しろよ」
澪「…うん……」
律「良い子良い子♡」ナデナデ
澪「うう…」グスッ
336
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/20(水) 18:55:00 ID:abvlxngc
自分はこの世の中で生きるのに向いてないので、普通にそろそろ死ぬ予定です。セルフネグレクトを中途半端にやりながら生きてます。強いて言うなら、まともな人間に生まれたかったです。精神疾患はいつまでも治る見込みもないし、自殺未遂も失敗ばかりで、生きる希望自体は何もありません。SS読んだり書いたりして気を紛らわしてるだけです。私が死んだら、このSSには二週間以上の書き込みが途絶えると思っていてください。
337
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/20(水) 19:37:59 ID:5xsvFpnE
澪(…撫でられてるのに、変な感じだなぁ…)ゾワッ…
澪(状況が状況だし…)
澪「…律、一つ聞いてもいい?」
律「いいよ、何?」ニコニコ
澪「……どうすればここから出られるの?」
律「…はぁ…、わかってないな〜澪。あたしは『ここから出したくない』って言ってるんだけど」
澪「そ、そんな…」ウルウル…
律「まーまー、そんなに落ち込まないでよ。あたしがここまでした意味無くなっちゃうじゃん?」
澪「…」
律「学校はこれからも一生一緒に通うつもりだから安心したまえ」
澪(安心できるかバカッ!)
338
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/23(土) 12:54:22 ID:J1MO6hFs
律「澪っ、お腹空いてない?」ニコニコ
澪「空いてない…」
律「ごめん」
澪「…何で律が謝るんだ?」
澪(嘘なのがバレたのかな…?)
澪(今の律の料理を食べたら、何か悪いことが起こりそうな気がするんだ)
澪(律に毒やそのようなものを盛られそうで怖いんだ…)
律「いや、何となく?」
澪「そ、そっか…はは」
律「お腹空いたらまた言ってよ。じゃ」
澪「…ん」
澪(私こそ律を疑っててごめんな…)
339
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/23(土) 13:03:53 ID:J1MO6hFs
律「澪、お風呂はどーする?」
澪「それより…、家族は私のこと心配してないの?」
律「ああ、そのことならノープロブレム!澪の親にはちゃんと『澪ちゃんは一週間、あたしの家でお泊まりする』って言ってあるし!」
澪「そう…なんだ」
澪(たかが一週間?それとも、一週間もこうやって過ごす?)
律「良い娘を持って良かったな、澪の両親は」ニコニコ
澪「…」フルフル…
律「はい、これが澪の着替え」
澪「うん…」ビクッ
律「今日からは一緒にお風呂に入れるんだぞ〜?へへへ…」
律「これで澪も寂しくないよな?」ニコッ
澪「……うん」
澪(寂しくなくなるはずなのに、いつもの生活に戻りたくなってきた)
340
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/23(土) 13:12:04 ID:J1MO6hFs
澪(自分の身は自分で守ろう、うん…)
澪(また律が変なことしてきたら、いつもみたく殴ってやればいい)
澪(……よしっ!)
律「早く着替えないと、お風呂が冷めちゃいますわよ…」コソッ
澪「ひっ!?」ビクッ!!
律「ほ〜ら〜!早く早く〜♪」
澪「着替えぐらいじ、自分でやる!」カアアッ…
律「ちぇ〜っ、残念だなぁ」
澪(何が残念だよ…)
341
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/23(土) 13:27:40 ID:J1MO6hFs
澪(…それにしても、律の身体ほっそ……)ボーッ…
律(…ん?)
律「キャーッ!ヘンターイ!!」バッ!
澪「はっ!?べ、別に律の身体なんて見慣れてるしっ!!」
律「そんなこと言って〜、成長したあたしの身体に見とれてたんでしょ〜?」ムニムニ
澪「…ただ太ってるかチェックしただけだ」プイッ
律「澪しゃんひどぉい…」
澪「何とでも言え」
律「…そーゆー澪ちゅわんのお胸も随分ご立派に成長しましたなぁ〜」モミモミ…
澪「お湯が冷める!さっさと行くぞ!!」ベシッ
律「今湯船に浸かったらヒリヒリしそうや…」
342
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/23(土) 13:32:23 ID:J1MO6hFs
ガチャッ
澪「この湯船の中に二人で入る…のか………?」
律「そうだっ、澪と身体が密着するんだ〜♪へっへ〜」
ゴッ!!
澪「変態はお前だっ!!」
律「はひ…」
澪「私は絶対に一人で入るからな?」
律「ええーっ!?」
澪「『ええーっ!?』じゃない!!今の私達が同じ湯船に浸かったら、お湯がいくらあっても足りないだろ!」
律「…じゃあお湯抜いたら一緒に入ろーぜ」
澪「気が向いたらな」
律(絶対気が向くことないだろ)
343
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/24(日) 15:22:42 ID:k4cI3tAo
澪「…」チャポン…
澪(何か大事なことを忘れているような…?)
澪「なぁ、律……」
律「なーに?」
澪「あ」
律「ん?」
澪「思い出した!!私そろそろ帰る!お風呂ありがとう律ぅぅぅぅ!!!!」ザバッ!!!タッタッタッタ……
律「しまった!手錠外してやったせいで…って、おい!風邪ひくなよ!!?」
澪「あぅぅ…、寒いよおぉ……」プルプル
律「待ってろ澪!!今シャワー浴びるから!」
澪「でも帰らなきゃ…!明日は学校だ……」プルプル…
律「おーい!そんなとこでうずくまって何やってんだよ!」
344
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/24(日) 15:34:32 ID:k4cI3tAo
澪「り、律ううぅぅぅぅぅぅ………!」プルプル…
律「そりゃあバスタオル一枚じゃ寒いって…、んで、どした?」
澪「明日……学校あるよな」
律「当たり前だろ?」
澪「課題とか教科書とか携帯とか制服とか私服とかエリザベスとか…、私何も持ってきてない……!」
律「なんだ、そのことか」
澪「?」
律「あたしは澪の家のどこに何が置いてあるかぐらい、全部把握してるっつーの」
澪(今の律が言うとマジで気持ち悪いな…)
律「今澪が言った物は、澪が寝てる間に澪の家からぜーんぶちゃーんと持ってきたぞ!縞パンもちゃんとよ」
ガチッ!!
澪「何でよりにもよってそれをチョイスしたんだ!!」
律「じゃあ毎日穿いてきてよぉ〜…」
澪「こーとーわーる!」
律「しょぼ〜ん…」
345
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/25(月) 21:45:10 ID:ATFncyag
律「さ、戻ろ」
澪「…うん、ごめん…」
律「いいって、それより湯船に二人で入ろーぜ!」
律「二人の方があったまるぞ〜?」
澪「その手には乗らん」
律「わかってるよぉ」
ガチャ
346
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/26(火) 11:33:18 ID:203rTwpQ
澪「律、シャンプー変えた?」
律「ん、なんっか肌に合わなくてさー」
澪「あれ、結構評判いいって聞いたんだけど…」
律「そーなの?」
澪「うん」
律「あたしは全体を100パーとしたときの中の1パーセントなんだろうな」
澪「正確には3%だけどな」
律「そんなにいたんだ!?」
澪「100人の内、3人は必ずそういう人がいるんだよ」
律「はぁ、どういう人だよ…」
347
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/26(火) 11:39:45 ID:203rTwpQ
澪「悪い意味じゃない、ただ97%の人と3%の人との意見に差異があるだけだ」
律「ああ、なるほど」
澪「ところで、身体洗うやつは?」
律(隠しただけだから、その内見つけられちゃうだろうな〜…)
律「ない。というわけで…」
律「今日からは私がお背中をお流ししますわ」
澪「結構です」
律「いいじゃ〜ん、たまには」ギュッ
澪「!は、離せ…っ!」
律「やだ」
律「澪の身体は生まれたときからあたしのものだよ?何で拒否するの?」
348
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/26(火) 11:47:38 ID:203rTwpQ
澪「律…」
澪「私は律のものでも、誰のものでもないよ」
律「…そ」
律「だからって離す訳ないじゃん。それに、どうしてもっていうなら、あたしを振り払えばいいだろ」
澪「そんなことできるか!律が怪我したら、私……」
律「そう思ってくれてるんなら話が早いね」クチュ…
澪「ひゃあっ!?」ビクッ!!
律「澪はこれから、あたしのものになるしかないんだよ…」ニュリュッ…
349
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/26(火) 12:03:27 ID:203rTwpQ
澪「んっ…!!」クネッ
澪(膣がズキズキして痛いよぉ…!!!誰か助けて……!!)
律「処女、喪失しちゃったね?」クスッ
澪「…この……!!!」プルプル…
ズブッ!!!
澪「ふぁぅっ!!?」
律「大人しくしないと、もっと痛くしちゃうぞ〜?」グリグリ…
澪「……や、やだぁ………」ウルウル…
律「かわいいなぁ」クチュクチュ…
澪(全然嬉しくない…!)ビクビク…
律「こんなに愛液まみれでさ、前からこうされたかったんだろ…?」メリュッ…
澪(こんな無理矢理されるのが好きなわけないだろ……!馬鹿…!!馬鹿律!!!!!もうお嫁に行けない………!)グスッ…
律「嬉し泣きかぁ、そっかぁ…、澪が喜んでくれて、あたしも嬉しいよ」グリグリ…
350
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/26(火) 15:30:44 ID:203rTwpQ
律(澪、必死に身体をよじりながらお○んこ締めててかわいかったなぁ…。かわいい喘ぎ声もあたしだけのものになって嬉しい)
澪「はーっ……はーっ…はーっ…」
澪(疲れたし全身が痛い………。あと、呼吸も苦しいよ……)
律「じゃあここに座って」
澪「…」ストン
律「いい子だ」ナデナデ
澪「……ありがと」
澪(もうどうにでもなれ)
351
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/26(火) 15:41:03 ID:203rTwpQ
律「まずはシャンプーから」
プシュッ
律(澪の髪…澪のツヤ髪……澪のフローラルな香りの髪…澪の繊維……)
律「…」クンカクンカ
律「澪の髪の毛、死んだらあたしにちょーだい」ゴシゴシ…
澪「…別にいいよ……」
律「ありがと…えへへ」ピトッ
澪(律の身体が当たってる……)
澪「うん」
澪(わざと当ててるんだろうな…)
律「む〜、長くて洗いづらいな」ゴシゴシ
澪「まあな」
律「今切っちゃいたいけど、我慢するよ」
澪「…ああ」
352
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/26(火) 17:31:47 ID:203rTwpQ
ジャー…
律「…次は身体」
律「あたしの身体で澪の身体を洗うんだ〜」ピトッ
澪「…」
律「…」ヌリヌリ
律「澪ぉ……♡」
澪(こんな律の声、ほ)
律「ど?気持ちいい?」
353
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/26(火) 17:47:58 ID:203rTwpQ
澪(凄くゾワゾワしてこそばゆいけど、ここで肯定しないと何されるか…!)ビクッ!
澪「あ、ああ……」
律「澪…♡♡♡」
澪「……律?」
律「澪のおっぱいだぁ……♡♡柔らかひ…♡乳首ごと食べちゃいたいなぁ♡♡♡」モミッ
澪(凄く殴りたいけど、まぁ後ででいっか…)
律「こんなおっぱいのくせに、夏とかあたしといるときたまにノーブラだよね?あれってあたしを誘ってるんだよね?澪のせいで、本気で犯したくなっちゃったんだからな???」モミモミ…
澪「こ、わい…よ、律………」ブル…
澪(しまった!声に出てた…)
354
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/26(火) 17:50:11 ID:203rTwpQ
律「…ごめん」
澪(あ、あれ…?大丈夫そ)
律「あたしが教育不足でごめんな、澪」
澪(……そんなはずもなかったな。夢なら早く覚めてくれよ………)
澪(私はまだ、軽音部で、皆と、律と、唯と、ムギと、梓と、楽しい高校生活を送りたいんだ…)
澪(それなのに…)
律「…」ガリッ!
澪「いっ!!!??」ガタッ!!
律「返事は?」ニコニコ…
澪「…はい」
律「そうじゃねーだろ」ニコニコ…
澪「あ…」
澪(律が喜ぶことを言わなきゃ…)ゾワッ…
澪「私に、もっと、教育、してくだ、さい………」
355
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/26(火) 18:01:53 ID:203rTwpQ
澪(…ん)
澪(嫌な夢だったなぁ)パチ…
澪(今日はまだ、日曜日…だよな?)ゴロ……
澪(……え)
澪(月曜日…!)
澪(ま、まさか、本当に…!!)
ズキッ
澪(背筋伸ばしたら、お腹が…)
澪(股もヒリヒリするし)
澪「はは………」
澪(朝の6時だ)
澪(自分史上最悪な朝を迎えた)
356
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/26(火) 18:06:13 ID:203rTwpQ
澪「…律、私の服、どこに置いた?」
律「…」スピーッ…
澪(まだ寝てたのか…)
律(おはようのちゅーおはようのちゅーおはようのちゅーおはようのちゅーおはようのちゅーおはようのちゅーおはようのちゅーおはようのちゅーおはようのちゅーおはようのちゅー)
澪(寝てるときはかわいいんだけどな…)
澪(まぁいっか。律のことだから、あの棚の中にしまってあるんだろう)ガサゴソ…
律(え!?無視っ!!?)ガーン
澪「あ、やっぱりあった」
律「…」ガバッ
律「……おはよ」
ビクッ
澪「…お、おはよう……」
律「着替えはそこで合ってるよ。制服はあそこに吊しといたから。アイロンかけたかったらいつでも言ってくれ」
澪「あ、ああ…」
357
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/26(火) 18:14:28 ID:203rTwpQ
律「あーん」
澪「自分で食べるからいい」
律「うー…」
律「澪があーん受け止めてくれなきゃあたしもご飯食べれないよ〜っ!」
澪「…まったく」
律「はい、あーん♪」
澪「むぐ……」
律「おいし?」
澪「…ああ、律の手料理だしな」
律「へへっ……ありがとさん」
律「それじゃ、澪もあたしにあーんして♪」
澪(やっぱり…)
澪「……口開けろ」
律「あーっ」
澪「あーん…」
358
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/26(火) 18:19:58 ID:203rTwpQ
律「あー…、はむっ」
律「……澪に食べさせてもらった方が、いつものより美味しいよ」ニコッ
澪「それは良かった」
澪「…律の両親ってさ、いつ帰ってくるの?」
律「んー、1ヶ月後ぐらい?」
澪「そうなんだ…」
律「だから、家の中なら誰も邪魔できないさ…へひひっ」
澪「………そ、そう、だなっ」
359
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/26(火) 21:00:36 ID:pVka//H2
澪「流石に手は離せ…恥ずかしい……」
律「やーだっ」ニコッ
律「見せつけてやるんだよ、そこらの人間にさ。澪はあたしのものだって…」
澪「…」
律「もっと深く握って」
澪「…」
律「ねえ」
律「爪剥ぐよ?」
360
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/26(火) 21:05:50 ID:pVka//H2
ギューッ
澪「はうぅ…」カアアッ…
律(かわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいいかわいい)
律「えへへ……♡♡」ギュッ
澪「…」
361
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/26(火) 21:16:30 ID:pVka//H2
唯「りっちゃん!」
律「おいーす」
唯「今朝、澪ちゃんと二人で手繋いで帰ってるの見たよ!今日はいつにも増してラブラブですなぁ〜♪」
律「どこかの唯さんと梓さんのところも仲睦まじくて羨ましいですわよ〜♪」
唯「んも〜、りっちゃんたら〜♪何言ってるのよ〜」
律「あらまぁ、照れちゃってぇ、うふふ♪」
唯「でも本当に澪ちゃんとなら付き合ってもいいかなぁ〜」
唯「ロミオ役かっこよかったし!」
律(何が『付き合ってもいい』だ、殺すぞ)
律(それに澪はあたしのものだから。友達だからって譲るつもりないし)
律「澪、モテモテだな〜」
唯「だねぇ〜」
362
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/26(火) 21:18:08 ID:pVka//H2
× 帰ってる
○ 登校してる
363
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/28(木) 23:34:28 ID:lXA1D.lA
澪「和、ここわかる?」
和「問2ね、これはまず微分して…」
律「…」ジロッ
澪「ひっ!!」ビクッ!
和「どうしたの?」
澪「な、何でもっ…!」プルプル…
和「そう?じゃあ、一応続けるわね。それでここは……」
律「…」ジーッ…
澪(律が思いっ切り睨んできて、怖くて集中できないよぉ…)プルプル…
澪(てか、とっくに和解してると思ってたんだけど……、私の思い違いだったのかなぁ、あれは…)プルプル……
364
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/29(金) 13:49:21 ID:Ji6bm3Aw
澪「なぁ、律」
律「ん?」
澪「その……、和と話してるときに睨んでくるのはやめてほしいんだが…」
律「睨んでないよ?」
律「細目で後ろの掲示物を見てただけだって」
澪「そ、そっか………、ならいいけど…」
律「そうだぞー?でもな、あたし以外と一線超えたら、ソイツ必ず殺すから」ボソッ…
澪「ここここれからは律抜きで勉強しないよ!!うん!!!」ガタガタガタ…
律「ありがとー澪ぉ♪」ニコッ
澪「ありがとー」ハハハ…
律「何で澪がそれ言うんだよ〜」
澪「な、何となく?かな…」
律「本当は?」
澪「え?」
365
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/29(金) 14:00:04 ID:Ji6bm3Aw
澪(これが本当なんだが…)
律「恥ずかしがらずにさ、ちゃんと言ってくれよ〜♪」ニヤニヤ
澪(…うわぁ、面倒くさ…)
澪(でも言わなきゃもっと面倒臭くなりそうだし、ここは適当にあしらっとくか……)
澪「…律に愛されてるのが…わかって、凄く、嬉しいな……って……」
澪(ここで恥ずかしそうに俯く、これでどうだ…!)
律「ホント!!?あたしも嬉しい〜〜!!愛してるぜ、澪〜〜〜!!!!」ギューッ
澪「こ、声が大きい!!」
366
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/29(金) 23:05:56 ID:9Jjaachk
律「澪っ♪」
澪「…」
澪「何で5日間も手繋がなきゃいけないんだ?」
律「何でも♪」
澪(何か、もう……)
澪「…そっか」クスッ…
澪(律が楽しければ何でもいいや………)
367
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/29(金) 23:19:23 ID:9Jjaachk
律(澪を軟禁して、もう4ヶ月だ)
律(澪があたしの家にいるときは、手錠をあたしがつけている)
律(総計?5時間は手錠させてるかな〜)
律(澪はすっかりあたしに懐いちゃって、かわいいな……、あたしの澪…)
律(部活でもこの関係がバレないようには振る舞ってるけど、ムギが察してるかもしれない…。けどムギなら応援してくれそうだ)
律「好き」
チュウ
澪「んぅ…」
律「真っ赤だなぁ…、かわいいよ…ずっと傍にいて……」
368
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/29(金) 23:22:52 ID:9Jjaachk
澪(律はまだ、気づいてない)
澪(これが偽りの私であることに)
澪(でも、律が死ぬのはやだから、律が死なないように都合の良い人間を演じている)
澪(演技力は上手くなった)
澪(その代わり、誰かに本音を話すことが更に苦手になってしまった)
澪(でも、律が死ななければいい)
澪(………何でだろうな。幼なじみだからか?それとも、私も律と似たような、甘くてふわふわした感情を持っているから……だといいな)
澪(心のどこかで、律を拒絶する私がいる)
澪(こんな私、消えちゃえばいいのに)
澪(…そうだ)
澪「律」
律「ん」
澪「……一緒に、死のう」
369
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/29(金) 23:27:33 ID:9Jjaachk
律「澪…」
澪「嫌なら強制はしないよ」
律「……死んだら本当にずっといられるよな………」
澪「…きっと、な…」
律「……あたしさ、澪がずっとあたしを拒絶してたの、知らないフリしてた」
律「いつかは澪が依存してくれると思ってた。完全に片想いだな…。でも、死んだら………」
370
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/29(金) 23:40:09 ID:9Jjaachk
澪「…」ドッドッドッドッドッ…
律「これが最後…じゃあな!あたしがいなくなっても、唯達と元気に軽音部やってくれよ〜!!」ブンブン
律「よいしょっ…とぉ………」
澪「さ、最後………って、何やってるんだよ!私もそっち行くからまだ待って…」ドッドッドッ……
律「え、へへ……死ぬのかぁ、こっこわぃなあ………」プルプル…
澪「り、つ」ドッドッドッ…ドッ………
澪「聞いてる!?私も死ぬから……!置いてか」
澪「…律!!!」タッタッタッ…
澪「や、だ、な、したぃな、んて、怖い…見れ、な、い………」ブルブル………
澪「あ、あ、あ、あ、あ、あ、あ、れがっ……………り、つぅ…………??」ブルブル……
澪「あがががぐぐぐぎぐがあああがぐぇおえぇぇあああうぐっ!!!!!んぎひぃっ!?!?さぐさまぽうらやたわにぅ………」ブツブツ…
371
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/29(金) 23:49:36 ID:9Jjaachk
唯「りっちゃん…!」グスッ…ズビッ
憂「お姉ちゃん………」フキフキ…
澪「り、つ、り、つ、り、つ、り…」ブツブツ…
紬「あのりっちゃんが………っ」
梓「ムギせんぱ………ひぐっ!か、顔色、悪いですよおぉ……。大丈夫ですか……?うぅっ…!!」グスッ……
紬「ええ、大丈夫……よ。それより、梓ちゃんこそ…」フキフキ……
澪「つ、つ、つ、つ、り、つ………」ブツブツ…
梓「びじゅっ!!あぅ、ありがとうございます…っ!」グスッ……
372
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/29(金) 23:57:12 ID:9Jjaachk
澪「り、り、り、り、つ……………?」ピタッ…
澪「律じゃない!これは律じゃない!!死んだのは私なんだ!!!!!」
紬「澪ちゃん、落ち着いて…!」
憂「澪さん!!!」
澪「ほんとぉなんだよぉおぉぉおおおおお!!!!!!!仲間だろぅおぉぉおお!!!??信じてくれるよなあ!!!!!!!!!!!なあ!!!!!!!?」ガシッ!!!
紬「!?」
唯「痛っっっ!!!!ほ、骨が、折れちゃうよ…!!」ボロボロ…
澪「何で唯が泣いてんだよ!!!?!??私の方が泣きたいのにさぁ!?!!?!」
梓「こ、ここ、これ以上は唯先輩も本当に骨折れちゃいますよ!!?早く唯先輩を離してあげてください……!!!!」
373
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/30(土) 00:02:16 ID:um5dSHEI
澪「…」ストン…
唯「ふぅぅ…はあぁ…ふうぅぅっ……はぁああ………」
澪「お前さ、律の何を知ってるの???」
374
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/30(土) 00:11:47 ID:um5dSHEI
梓「……私、ですか………?」
澪「そう。律と浅い関係のくせに、何唯に同情してるんだよ」
梓「え……?だってあれは…」
澪「『だって』とか要らないんだよ!!!!!!!!!頼むから、私…律を、現世に呼び戻してくれ………!!」
唯(絶対、澪ちゃん………だよね。りっちゃんじゃないよ…澪ちゃん、だよ………)
紬「…余程精神的に参ってるのね………」ボソッ…
憂「それであんな支離滅裂なことを…」ゾワッ…
紬「………大丈夫よ。私達は、澪ちゃんがまた笑顔になれるように努力するわ」
唯「そうだよ!心配しないで、憂」
375
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/30(土) 00:24:36 ID:um5dSHEI
3月28日
何週間か前に唯やムギと同じ大学に受かったのがわかったはずなのに、気分は晴れない。私の中のどこかに律が埋め込まれているから。
3月29日
律は子宮からも見つからなかった。子宮は血まみれなので、子宮に律はいるはずだ。律をまた、殺しちゃったのかな。不安でここのところ4時間しか寝れていない。眠いけど、律のことを思うと寝れない。律への懺悔、律の痛み、律の見た景色。
3月30日
律は食道にもいなかった。だから、胃の中にいるかと思って商店街の中で胃に探りを入れてたら、偶然居合わせた唯に力ずくで止められた。おかしい。唯にそこまでの力はないはず。逆に私が痩せたのかも?
3月31日
律がいない。私が殺した。私も、いなくなりたい。バイバイ。
376
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/30(土) 00:33:05 ID:um5dSHEI
和「近い親族のお葬式と丁度同じ日に律の葬式があったから、律の方に行けなくてごめんなさい…」
唯「大丈夫だよ和ちゃん…。りっちゃんもきっと、わかってくれてるよ」
憂「そうだよ。和ちゃんが友達思いなこと、律さんも知ってると思うな…」
和「ありがとう、二人とも…」グスッ…
唯・憂「えへへ…」
憂「そういえば、澪さんは?」
和「おかしいわね…、あと3分で着くって聞いたんだけど……」
憂「…!和ちゃん危ないっっ!!!!」
グシャ
377
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/30(土) 00:36:39 ID:um5dSHEI
澪(想定外。憂ちゃんまで死んじゃったなぁ…)
澪(でも、自動車免許持っといて良かったよ)
澪(これで心置きなく死ねるぞ!!!!!!)ニヤニヤ……
澪(あとはムギだな)
378
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/30(土) 00:42:51 ID:um5dSHEI
澪(…そうだ、暫く会わなかったから忘れかけてたけど、梓もだ)
澪(さっさと殺さなきゃ…!!皆で天国行って、また元の放課後ティータイムに戻ろう!!!!!!!!!!!)
澪(…律は?)
澪(律はそれでいいのか…………?)
澪(………わからない)
澪「どぉしだらいぃんだよぉ〜〜〜!!!!!友達もその妹さんもごろしちゃっだよおぉぉ……!!!!!!!!」グスッ…ズビ……ズビッ…
澪「あ…あ…あ………あ」メリッ
澪「死にたい」
379
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/30(土) 00:46:48 ID:um5dSHEI
澪「律がいなきゃ死んじゃうよぉ………!!!!」グスッ………
澪「ムギ、梓…」
澪(私は田井中律だ)
澪「今からメールでもするか」
カチカチ……
澪『ヘルプ!宿題見せて!!💦🙇♀』
澪「これでよしっと…」
380
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/30(土) 00:57:07 ID:um5dSHEI
紬(最近、澪ちゃんがりっちゃんに完全になりきってるので、心配になって澪ちゃんの両親に電話をかけたら…)
紬(澪ちゃんが、行方不明らしいのです)
紬(それで娘の安否や、行方不明になる前の娘の状態を知りたいとおっしゃっていたので、不本意ながら、澪ちゃんの家にお邪魔することになりました)
紬(澪ちゃんのお父様とお母様は、澪ちゃんが最後に残した日記を見せてくれました)
紬(その内容は、血を見るだけでパニックになっちゃう澪ちゃんが書いたものとは思えませんでした)
紬(また、右斜めに破れていた箇所には)
紬(『唯、和、憂ちゃんを殺してしまったノでしにます』と書かれていた)
紬(怖くなって、その夜は眠れませんでした。気晴らしにテレビをつけてみると、そこには……)
381
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/05/30(土) 01:07:43 ID:um5dSHEI
紬(澪ちゃんが………逮捕されたって…)
紬(びっくりして、夜中なのに梓ちゃんに急いでメールしちゃったの。これから大学生になるはずだった澪ちゃんが…………梓ちゃんの憧れでもある澪ちゃんが……どうして、唯ちゃんと憂ちゃんと和ちゃんを殺せたの?)
紬(何も、知らない方がいいのよ。きっと)
紬(ただ、澪ちゃんがあんなに変われるとしたら………情事であることは確か)
紬「少なくとも、共依存には気をつけなくちゃね…」
梓「共依存ですか?」
紬「ええ、実はとっても怖いものなのよ。下手すると殺人にまで至ったりして」
梓「そうなんですね…。まあ、私達には関係なさそうなので良かったです!」
紬「…そうだといいけどね……」
紬(軽音部のメンバーは、もう、梓ちゃんしかいないんだから…)
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