したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

貴音「らぁめん、にんにく、時々響」

38以下、名無しが深夜にお送りします:2019/12/22(日) 21:40:41 ID:xZlJxlZo
――臭。即ち惹かれ合うこと。


古来、”臭い”と"魅力"とは切っても切り離すことのできない関係にあったんだぞ。
一般的に言われてるのは、遺伝子的に遠くて相性の合う人の臭いは不快に感じないという事。つまり、臭いによって性質を把握し、その違いから自分に必要な物を取捨選択していたんだ。
でも、現代ではその関係性が薄れつつある。臭い物に蓋をする世の中になってしまったからだぞ。現代は水と富に溢れ、毎日お風呂に入ることが当たり前になった。

”清潔”になるとどうなるか。清潔に慣れた人々は、臭いの強い物を忌み嫌いようになったんだぞ。つまり香水に代表されるような、所謂良い香り――偽りの香りだけを身に纏い、自分に嘘をついて生きているんだ。
でもそれで本当にいいのか。臭いはありのままの自分を映し出す鏡だ。偽りの自分を好きになってもらうことが本当に正しい事なのか。自分はそうは思わない。

これは食べ物にも当てはまる事だぞ。ポピュラーな物で例を挙げるとすればチーズや納豆。マイナーな物だとくさややドリアン、臭豆腐とかもあるぞ。臭いの個性が強いせいで好む人が分かれる食材たち。でも、ひとたびその臭いの相性が合えば、これ以上ない快感へと変貌する。
臭いだけじゃなくて味の個性が強いものでも例えるならば、牡蠣あたりだろうか。好きな人は凄く好きだし、嫌いな人は絶対食べたくないぐらいのレベルの食べ物だろう。

また、中でもにんにくは神に等しい存在なんだ。強烈な臭いは料理の香りをにんにく一色にマスクしてしまう。だがその料理は非常に食欲をそそるだけでなく、味を高め合うんだ。面白いよね? 極限まで高められた臭いの個性は他者を潰すのでなく、むしろ際立たせる。その神々しいコラボレーションを体感するためなら次の日の悪臭なんて些細な問題さ。自分レベルになると次の日のにんにく臭さえ愛しいよ。

これで”臭い”がどういう物か皆にも分かってもらえたと思うぞ。
無臭が正義とされる時代は既に過去となりつつある。海外では1週間着たTシャツを嗅ぎ合う合コンも存在しているくらいだからね。
臭いとは自分たちの人生をより良い物にするエッセンスなんだ。


――にんにく。即ち生きる快楽を追究すること。

記 我那覇響


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板