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みさえ「あなたやめて!」ひろし「うるせぇ不貞女!」ドカッバキッ
1
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/12/10(火) 10:29:10 ID:Nj1V1okg
みさえ「だから!!何度も言ってるでしょ!しんのすけは正真正銘私たちの子よ!あなたが乏精子症だったなんて関係ないわ!!」
ひろし「此の期に及んでぬかすな!!じゃあこいつはなんだ!!」バサッ
みさえ「そ、それは・・・」
アザだらけでうずくまるみさえの前に叩きつけられたのは彼女の日記だった。叩きつけざまに開かれたページにはアクション幼稚園園長、高倉文太への悍ましい偏愛がびっしりと書き込まれていた。
ひろし「この日記が何よりの証拠だ!!まさかお前が園長先生をストーカーしていたとは驚いたが...大方酔わせてどこかに連れ込んでしんのすけを身ごもったんだろうが!!」
みさえ「っ!・・・」
言葉が出なかった。言うまでもなく園長への愛はみさえの一方的なもので、肉体関係どころか交際の事実すらなかったが、ストーカー行為そのものを否定できない以上今のみさえに反論の余地がないのもまた明白だった。
みさえ「それは・・・その・・・」チラッ
誰でもいいから助け舟が欲しい、そんな思いで我が子達を見やる。しかししんのすけ達もまた、おもちゃを片手に不安げな面持ちで此方を見ているだけだった。
ひろし「チッ!」ドタドタドタ
大股歩きで引き出しへ向かい何かを取り出すひろし。
ひろし「肝心なことだけは喋らねえ口なんかあってもしょうがねぇだろ...その喉笛切り取ってやるよ」チャキッ
みさえ「カッターナイフ!やめて!そんなもの下ろしてよ!!」
シャキッ!!ザクッ!ドチャ!!!グチャッ!!
次第に生温かい水気を帯びていく刃の擦れ音と、悲鳴ですらなく発声器官から漏れるただの音と化してゆく母の声。
視界の片隅を彩る赤色。異常を察したのかベランダからシロの吠え声が聞こえたと思えば、それもカッターナイフの音とともにピタリとやむ。
居間の惨劇の全てからしんのすけは目をそらし、妹を庇うように父へ背中を向けていた。
2
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/12/10(火) 10:30:13 ID:Nj1V1okg
ひろし「ふぅー.......。ったく、最期まで厄介な女だぜ」
ひろしは動かなくなったみさえをゴミ袋に詰め、二階押入れの天井裏へ運び終えていた。一度半死半生のみさえが最期の力を振り絞り階段を這いずって降りてきたが、今度こそ息の根を止めたはずだ。
しんのすけ「・・・」ブルブルブル
ひろし「おいガキ!!!!」
しんのすけ「ひっ!」ビクッ
ひろしは階段の手すりからこちらを覗き震えるしんのすけに、振り向くこともないまま吠えた。
ひろし「お前当分幼稚園にはいくな・・・外出も禁止だ。
俺はもうお前の親父じゃねえ。一歩でも家から出たらメスガキ共々ぶっ殺すぞ」
しんのすけ「わ、わかったぞ・・・」
一階リビングの電子レンジに閉じ込められ焼け焦げたシロの臭いが二階にまで充満し、しんのすけの鼻をついた。
父親の靴下など比べ物にならないような異臭だった。
3
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/12/10(火) 10:31:05 ID:Nj1V1okg
数日後
よしなが先生「組...園長せんせー、野原さんのお宅への家庭訪問の件、確か今日でしたよね?」
組長「そうですねえ、一度行ってみようかと。かれこれ1週間以上も欠席するものですからしんのすけくんが心配です。
再三連絡は入れたんですけれど、一向に電話に出ませんし...」
よしなが先生「まさか虐待とか...」
組長「野原さん家に限ってはなかなか考えにくいものですがねえ、しかし虐待とはいつでも見えないところで起こるものです。増してしんのすけ少し元気すぎるところもありますから...」
よしなが先生「いずれにせよ気をつけてくださいね、何か困ったことがあれば私達にも連絡してください。」
組長「ありがとうございます。ではこれで...」
4
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/12/10(火) 10:32:08 ID:Nj1V1okg
野原家
組長(車がガレージにある...外出の様子はないな...)
ピンポーン.....
組長「野原さん!アクション幼稚園園長の高倉です!連日の欠席の件でお話をお伺いしたいのですがー....」
シーン.........
組長「野原さーん!ご在宅ですかー!」ドンドンドン
ガチャッ
組長「!?開いている...
野原さーん!入りますよー!?」
キィー........
組長「うっ...!」
玄関から一目見て分かるほど家屋の中は酷い有様だった。
菓子類の袋や空きペットボトルが散乱し、雑誌やしわくちゃの服やしんのすけのものらしきおもちゃまで無造作に廊下に転がっていた。
薄暗くてよく分からないが、一瞬ゴキブリが走ったようにも見えた。
それに、家中に腐った生肉のような臭いが充満している。
5
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/12/10(火) 10:33:23 ID:Nj1V1okg
そんな中、
組長「!?
しんのすけくん!」
しんのすけ「くみちょ...........せんせー......」
しんのすけがいた。骨を抜かれたような締まらない姿勢で階段に座り込んでいる。
組長「その....なんだ、おとうさんは家にいるのかな?」
しんのすけ「....................」
組長「おかあさんは、買い物かい?」
しんのすけ「...........いっしょだぞ」
組長「...?」
6
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/12/10(火) 10:39:26 ID:Nj1V1okg
しんのすけ「.............」
相変わらず妙な様子のしんのすけだが、兎にも角にもリビングのテーブルに座って貰った。
しんのすけの相席にかけ、鞄から何かをごそごどと取り出す。
組長「そうだしんのすけくん!
これ!こないだの工作の時間に描いたやつね!」
クレヨンで描かれたぶりぶりざえもんの絵だった。
組長「上手だよね〜。これはしんのすけくんが考えたキャラクターかな?」
しんのすけ「ぇへ.......」
どこか力なくではあるが、いつものあの笑みを見ることができ園長も少し安堵する。
クゥーン........
組長「?」
どこからか聞こえる犬の声。
アンッ!アンッ!
組長「庭のシロくんかな?」
カーテンを少し開けベランダから外を見回す園長。
その背後で、しんのすけが大きく口を開け犬の声を発していた。
7
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/12/10(火) 10:58:28 ID:zrI6cA6A
組長「ふむ...........」ポリポリ
雑草で荒れた庭にシロの姿はなかった。煮え切らないが、今の本題は犬などではない。家の様子から見ても明らかに異常事態なのだ。とにかく大人と話をしなければならない。
組長「さっき一緒って言ってたけど、おかあさんは家にいるのかな?例えば具合が悪くて他の部屋で休んでたりとか.....」
しんのすけ「..............」クイッ
無言で上をみやるしんのすけ。
組長「......二階?」
8
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/12/10(火) 11:00:36 ID:zrI6cA6A
組長「誰もいないじゃないか........」
二階の寝室と書斎も下と同じような有様だった。ただし、異臭は今いる書斎が最もきつい気がする。
組長「ん?」
デスクに一冊の日記を見つけた。表紙の先端は折れ曲がっており、糊の残滓か何かでホコリもついていて小汚い。
Name.小山みさえ
組長「これって野原さんの奥さんの....結婚以前のものかな?」
なんとなく瘴気じみたものを感じたが、好奇心のままにページを開いてしまった。
9
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/12/10(火) 11:04:23 ID:zrI6cA6A
今日、高倉センセイと目があった♡
高倉先生ってお酒呑めないから...
高倉先生高倉せんせ高倉センセイ
今日も高倉先生はいつもの古本屋でマンガを...
高倉先生のホクロの数は
あの女、高倉先生にいっつも付きまとって
高倉先生の吐いたものなら
すきすきすきすきすき
高倉先生高倉先生高倉先生高倉先生高倉先生高倉先生高倉先生高倉先生高倉先生高倉先生高倉先生高倉先生高倉先生高倉先生高倉先生高倉先生高倉先生文太君文太君文太君文太君文太君文太君文太
組長「.................!」
胃からせり上がってくるものを感じた。冷たい汗がこめかみをつたう。自分の知らないところで偏愛を寄せられることがこれほどまでに気色の悪いものだと思わなかった。
組長「ぅっぷ......うっ.........!
.......ん......?」
ブーーーーーン.......ブブブブヴ.........
二、三度えずき、吐き気が引いてきたところでようやく気づいたことがある。
羽音。
小蝿か何かの羽音が幾重にも響いていた。
今しがたの吐き気の理由がこのストーカー日記への生理的嫌悪だけでないなら、どうやら臭いの源はこの部屋にあるらしい。
10
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/12/10(火) 11:07:24 ID:zrI6cA6A
組長「この押入れか...?」
取手に手をかけるも、踏ん切りがつかない。
今すぐ逃げ出したいのが正直なところだが、園児を救いたいという思いが彼を左手を一挙に動かした。
ガララッッ!
組長「うっぐ.....やはりここみたいだな...」
ことさら一層濃い腐臭が中から広がる。内部には布団などもなくもぬけの殻のようだが、奥の方は何も見えなかった。
羽音は頭上から聞こえていた。
組長「天井裏に何かあるのか....?」
片足をかけ、押入れの段に乗り込む。内ポケットからオイルライターを取り出し、
ゆっくり、ゆっくりと天井裏を照らしてゆく。
組長「.....................
.....!」
組長「うわあぁぁっ!!!!」
思わず押入れから転げ落ちた。無理もない。
目が合ってしまった。合ってしまったのだ。
ゴミ袋に詰められ、全身を滅多斬りにされ冷たくなっているみさえの亡骸と。
11
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/12/10(火) 11:09:11 ID:zrI6cA6A
組長「はぁっ.....!はぁっ.........!」
あばらが内から撓むほどに心臓がバクバクと拍動する。腰が抜けたが、ドアのヘリにしがみついてようやっとの思いで立つと転がるように階段を駆け下りた。
1秒も長くここに留まるべきではない。
しんのすけと、探し出せればその妹も連れ逃げ出すべきだ。
その後ひとまず幼稚園へ連れていき、警察に通報した上で然るべき人々に保護してもらい...、
組長「行こう!!しんちゃん!ここにいてはいけない!ひまわりちゃんは!?」
シワがつくことも気にせず椅子に掛けていたジャケットを乱暴に丸め、アクション仮面のおもちゃで遊んでいたしんのすけを抱え上げる。
組長「〜〜〜〜...!ここで待ってて!」
ピリリリリリリリ!
組長「!?」
もの言わぬしんのすけを玄関口に降ろし、ひまわりを探しに奥の部屋に向かおうとしたところで携帯が鳴った。
12
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/12/10(火) 11:11:10 ID:zrI6cA6A
組長「....」ピッ
組長「.....もしもし...?」
???『あぁ....園長先生.........』
組長『...どなた、ですか?』
???『野原、ひろし............
みさえの、旦那です...........』
組長「あの.....今、そちらのお宅にお伺いしてましt」
ひろし『しんのすけのあとのことは....頼みますよ』
ひろし『今までずーっと俺が代わりに面倒見てきたんだ........そろそろ、交代の時間です』
組長「代わり...?交代ってあなた一体何言って...」
ひろし『ああ、そうそう、奥さん妊娠中でしたよね....』
組長「....?」
ひろし『「産まれました」よ、赤ちゃん』
13
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/12/10(火) 11:13:17 ID:zrI6cA6A
ひろし「『これ』......女の子ですねぇ......!
クカカカカカッ!」バンバン
ひろしは公衆電話から園長の携帯にかけていた。
『これ』なる手のひら大の血だらけの肉塊を抱いて。
組長「.............!」
しばしの間を置き言葉の意味を理解した瞬間、園長は膝から崩れ落ちた。
組長「ぁ............そんな.........」
しんのすけ「........」トテトテ
その様子を見ていたしんのすけが歩み寄り、園長が取り落とした携帯を拾い上げ耳元にかざした。
しんのすけ「もしもし?かーちゃん?
うん..............うん..................
わかったぞ。」
14
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/12/10(火) 11:20:29 ID:zrI6cA6A
オギャー..........!アーー..............!
組長「!?」
赤子の泣き声に園長は我に帰った。ひまわりが出てきたのか、と思い顔を上げると、
しんのすけ「オギャーーー!!!ギャーーー!!!!ァーーーー!!!!!!」
しんのすけだった。しんのすけが無表情で二階を見上げ、大きな口を開け本物の赤ん坊そっくりの声を上げていた。
組長「し、しんちゃん...?」
ア、ア、ア...................
組長「!?」
ア、ア......................................
『それ』は二階から聞こえた。間違いなく空耳ではない。連続した短いげっぷのような、呻き声のような、なんとも形容しがたい声だった。
続いてがさがさとビニール袋の擦れるような音が鳴り、どちゃっ、という音とともにそれが止んだかと思えばまたガサガサと二階からこちらに擦れ音が近づいてくる。
階段の突き当たりからこちらに顔をのぞかせたのは、
四つん這いで階段を降りる身体中が切り傷と血にまみれたみさえだった。
15
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/12/10(火) 11:22:01 ID:zrI6cA6A
組長「ひ........ひぃっっ!!」
幾多の理不尽に揉まれ、もはや園長には自身の生存の是非しか考える余裕がなかった。
立ち上がることができないまま、眼前の怪異と目があったまま。玄関のドアへと後ろ向きのまま死に物狂いで後ずさり、やっとのことでドアノブに手をかける。
そのまま全体重をかけ、外へと脱出_____、
出来るはずだった。
組長「な、なんで....!」
ドアを開けた先は、外ではなかった。代わりに、『もう一つの野原家』としか形容しようのない、一軒家の廊下が広がっていた。
そして目の前には、もう一人のみさえが立っていた。
「たかくら、せんせい.........」
「オギャーーーーーーーーーーーーーー........」
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