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曜「浮気がバレそうだよーそろぉ…」
1
:
観覧注意 生えてます
:2019/10/21(月) 01:39:47 ID:tAFoTEFs
――曜の部屋
曜(現在3股してるけど、どーも疑われてるんだよね…)
曜(この前なんてスマホを見せてとか言われちゃったし…)
曜(見せれるわけないじゃん…。そんなことしたらそっこーでバレるし、修羅場ってやつになっちゃうよ…)
曜(なんとしてでも疑いを消さなくちゃ…!)ピコンッ♪
曜(…? LINE?)スッ
千歌:よーちゃーん
曜「あ、千歌ちゃんからだ」スッスッ
曜:どうしたの?
千歌:なんでもないよー。曜ちゃんとお話したいからメールしちゃった!
千歌:あっ、いまって時間大丈夫だった?
曜:大丈夫だよー(*> ᴗ •*)ゞ
225
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 08:37:09 ID:T4VQiFXk
千歌「ねぇ」スッ
ルビィ「ぁ……曜、ちゃ…」
千歌「ねぇっ!!」ドガッ!!
ルビィ「ぅっ…!!」ドシャァ…!!
千歌「ねぇねぇ、ねぇねぇねぇねぇ、私は別れるようにって言ったよね?なに助け求めてるの?」
ルビィ「ぅぅ…」
プルルルル…
ルビィ「…!! で、電話…」スッ
千歌「もう電話は出なくていいよ」グイッ
ルビィ「ぃぁ…!!」
千歌「…それにしてもルビィちゃんってバカだよね。こうなるってわからなかったの?」
千歌「助けって言ってさぁ、すぐに助けに来てくれると思った?…来るわけないでしょ。このばーかっ」
ルビィ「痛い……いた…離、して…」
千歌「あーはいはい。…髪の毛掴んだだけじゃん」パッ
ルビィ「…っ」ズキズキ
226
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 08:43:06 ID:T4VQiFXk
千歌「…まったく。冗談だってLINEいれとかなきゃダメじゃん。このままだと本当に来ちゃうよ…」スッスッ
千歌「送信、っと。これでいいかな」ポイッ
千歌「さて…」チラッ
ルビィ「うぅ……ぐす…」
ルビィ「…っ」サスサス
千歌「あはは。なんかその顔おもしろーい♪」
ルビィ「…」ピタッ
ルビィ「………ですか」
千歌「んー?」
ルビィ「…なんで、そこまでして別れさせたいんですか」
千歌「え?…そうだね。最期だし話してあげよっか」
ルビィ「最後…?」
千歌「私はね、曜ちゃんにとっての1番になりたいの。だからさ、あなたたちがとっても邪魔なんだぁ♪」
千歌「そう。たとえば……ぐちゃぐちゃに殺してやりたいくらい邪魔なの♡」ニコッ
ルビィ「殺……」ゾクッ
227
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 12:49:04 ID:T4VQiFXk
千歌「でね?曜ちゃんが浮気してるって知ったときに思ったんだぁ。私以外の恋人なんかいらないって」
千歌「そうだ、このまま殺しちゃおうって…♡」
ルビィ「ふぇ…」
千歌「そうしたらさぁ、曜ちゃんの恋人は私だけになるでしょ?」
千歌「…わかってくれた?これが理由だよ♪」
ルビィ「……じょ、冗談ですよね?殺す、なんて…」
千歌「冗談じゃないよ。…さっき言わなかった?私は冗談が大嫌いだって」バチッ
ルビィ「ひぁ…!」ビクビクッ
千歌「ふふ、これで動けないかな?…意識あるー?」
ルビィ「ぅあ……ぅ…」ググ…
ルビィ(か、体が…動かない……るびぃ、ほんとに…)
千歌「おっ、よかったぁ。スタンガンの使い方も少し慣れてきたかも♡」
228
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 12:55:53 ID:T4VQiFXk
ルビィ「はぁ、はぁ……っ。ちか、ちゃん…」
千歌「なぁに?」ニコ
ルビィ「……どうして、そこまで…1番に、なり、たいん…ですか…」
千歌「どうしてって言われてもなぁ…」
ルビィ「す、好きでいてくれる、なら……それで、いいじゃ、ないですか…」
ルビィ「るびぃは……1番じゃ、なくても…」
千歌「私はそれじゃ嫌なの♪」ガシッ
ルビィ「…ぅ」
千歌「…私はね、すごく嫉妬深いんだぁ。曜ちゃんが他の子と手を繋いでるって想像しただけでも…気が狂いそうになっちゃう…」ギュ
千歌「もんこんな思いはしたくない。…曜ちゃんの恋人は私1人だけでじゅーぶん。他にはいらないんだよ?」
ルビィ「…」
ルビィ「…おかしい。そんなの、おかしいよ…」
ルビィ「どうして…そんな、考えに……」
229
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 13:02:47 ID:T4VQiFXk
千歌「おかしいかな?そんなことないと思うけど」
千歌「恋人の1番になりたいって思うのは当然でしょ?私、なにか変なこと言ってる?」
ルビィ「…」
ルビィ「…そんなことしても、曜ちゃんは喜びませんよ」
千歌「そうかなぁ?案外喜んでくれるかもよ?」
ルビィ(…もうダメだ…。この人にはなにを言っても通じない……)ピク…
ルビィ(…!……体、まだちょっと痺れてるけど……動くようになってきた…)
ルビィ(す、すたんがんさえ奪えれば…)チラ
ルビィ(でも、失敗したらまたビリッてされちゃう……もう痛いのは嫌だよ…)ウルッ
ルビィ(…っ。だめっ。覚悟を決めないとダメだよ…!そうしないとルビィは……2度と曜ちゃんに会えなくなっちゃう…)
ルビィ(曜ちゃん。ルビィに力を貸してください…)ギュ
ルビィ(……がんばるびぃ!!)グッ
ルビィ「わぁぁっ!!」バッ
千歌「…!?」ビクッ
230
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 13:08:46 ID:T4VQiFXk
ルビィ「はーっ、はーっ……や、やった…!」
ルビィ(やったやった!これでもう怖くない!!曜ちゃんっ、ルビィがんばったよ!!)
千歌「…」ポカーン
千歌「…びっくりしたぁ。いきなり叫ばないでよ」
ルビィ「…?」
ルビィ(…あれ?なんでなんともないの?)
ルビィ(すたんがんを奪われたのに……そんな余裕そうな…)
千歌「ん?なんでそんな余裕なのって思ってるー?」
ルビィ「ぅ…(ば、バレてる…)」
千歌「べつにスタンガンは脅し用に持ってきただけだからね。あとで捨てるつもりだったしぃ♪」サクサク
ルビィ「…っ!! 近づかないでっ!!」バッ
千歌「わっ。…こっち向けないでよ。危ないでしょ?」
ルビィ「どっ、どの口が言うんですかぁ…!!」
千歌「このお・く・ち♪」ニコッ
231
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 13:39:50 ID:T4VQiFXk
ルビィ「むぅぅ…!!」
千歌「あはは。そんな怒った顔しないで?かわいい顔が台無しだよ?」
ルビィ「思ってもないことを言わないでください…!!」
千歌「…ありゃ、バレた?」テヘッ
ルビィ「な、なんでそんな余裕ぶった表情してるんですか…!これ以上近づいたら当てます!!嘘じゃないですよ…!!」バチバチッ
千歌「ふーん…」サクサク
ルビィ「ちっ、近づかな――」
千歌「…ねぇ、気にならない?」
ルビィ「へ…?」
千歌「ほら、あなたのお姉ちゃん…。さっきからピクリとも動かないよね?大丈夫かなぁ?」スッ
ルビィ「あ…」チラッ
ダイヤ「」
232
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 13:43:00 ID:T4VQiFXk
ルビィ「おねえちゃん…?」スッ…
ダイヤ「」
ルビィ「お、おねえちゃん……大丈夫…?」ユサユサ
ダイヤ「」
ルビィ「…」ユサ…
ルビィ「…」ス…
ルビィ「…」
シィーン…
ルビィ「…ぇ」
千歌「どうしたの〜?」
ルビィ「……動いて、ない…」
ルビィ「し、心臓が……動いてない…」
千歌「あは…♡」
233
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 13:47:19 ID:T4VQiFXk
ルビィ「ぁ……」
ルビィ「ぅ、そ……うそ、だよね…」
ルビィ「起きて……おねえちゃん起きてよ……」ユサユサ
ダイヤ「」
ルビィ「おねえ、ちゃ……」ウルウル
ルビィ「ぁ、ぅあ……ぅぁぁぁ…!!」ポロポロ
ルビィ「おねえちゃ、おねえちゃぁぉぁ……」ポロポロ
千歌「…っく」プルプル
千歌「……く、ふふ。ふふ……っは、はは…」
千歌「ははっ、あははははっ…♡」ケラケラ
千歌「ざまーみろ♪ルビィちゃんが殺したんだよ?ルビィちゃんがお姉ちゃんを連れてきたからー♪」
ルビィ「ひっ、ぐす……るびぃ、が…?」
234
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 13:51:10 ID:T4VQiFXk
ルビィ「るびぃが……おねえちゃんを…殺し、たの…?」
千歌「うんうん、ルビィちゃんが殺したの♡」
ルビィ「るびぃが……」
ルビィ「……」
ルビィ「……ちがう」
千歌「え?ちがわないよ?」
ルビィ「ちがう!!ルビィじゃない…!!あなたがおねえちゃんを殺したんだ…!!」バチッ
ルビィ「ゆるさない……ゆるさないゆるさないゆるさないっ!!」バチバチッ
ルビィ「うぁぁぁぁっ…!!!」ザッ!!
千歌「へぇ、そうくるかぁ…」ゴソッ
千歌「ま、いいけど」チャキッ
ルビィ「うぅぅぅ…!!」バッ
235
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 13:56:17 ID:T4VQiFXk
ルビィ「…っ!!」グサッ
千歌「…♡」ニヤ
ルビィ「…?」ジワァ…
ルビィ「ふぇ…?」フラッ
ドシャァ…
ルビィ「えっ……なに…こ、れ…」
千歌「見たらわかるでしょ?ナ・イ・フ♡」ズボッ
ルビィ「ぁが…!ひっ、ひ……血……」ブシュ…
千歌「これは正当なる防衛だよ。スタンガンを当てられそうになったから、たまたま持ってたナイフで自分を守った。それだけ♪」
ルビィ「ぅそ、だ……そんなの…」ググ…
千歌「…まあね♪そんなのはもちろん建前♪本当は〜…あなたを滅多刺しにするために持ってきたの…♡」グサッ
ルビィ「ぅ…!!ひぃ……ぁ、やめ…」
236
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 14:02:39 ID:T4VQiFXk
千歌「やめてほしい?」
ルビィ「…!」コクコク
千歌「もうやめないよぉ♡」スブズブ…
ルビィ「ぎぃぃ――むぅ…!!」バタバタ
千歌「そんな大声出したらダメでしょ?…誰かにバレたらどうするの。捕まっちゃうじゃん」ズボッ
ルビィ「むっ!!むぅ、んむぅぅ!!」バタバタ!!
千歌「あははははぁ…♡さいこぉ…♡」トローン
ルビィ(痛い痛い痛い痛い…!!お腹がっ……ひぃ…)
千歌「もっと、もっともっと…♡」グサグサグサッ!!
ルビィ「むぐぁ、む、……ぅぅぅ!!」バタバタ!!
千歌「死ねっ、死ね死ね死ね死ね…!!曜ちゃんをたぶらかすゴミは死んで詫びてねぇ♡♡」ズシュ!ザクッ!
ルビィ「ぁぁぁ……が……ぁ…」ジタ…バタ…
237
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 14:09:53 ID:T4VQiFXk
千歌「ふー…ふー…。あー、途中から口を押さえるの忘れてたぁ…。やっちゃった♪」テヘッ
千歌「でもまあ…」チラ
ルビィ「はっ……あが、ひゅ…」
千歌「もう大丈夫だと思うけどね♡」
ルビィ「ぁっ…ひゅ、ひゅー…」
ルビィ(……るびぃ、しんじゃうんだ…)
ルビィ(もう……かんかくが、ない……よく、わから、な…)
ルビィ(もう……よーちゃんには…あえない、のかな…)
ルビィ(もう……でーと、も…おしゃ、ぺり、も……)
ルビィ「……は、はぁ……っ」
ルビィ(おねえちゃんの……いうことをきいてたら……こんなことに、ならなかった、の、かな……)
ルビィ(ごめん、なさい……おねえ、ちゃ、……るびぃ、の……せい、で……)
ルビィ(ごめ、んね……よーちゃ、ん……るびぃ……)
ルビィ(……ずっと、すき、だよ……)
ルビィ「」
238
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 14:15:23 ID:T4VQiFXk
――千歌の部屋
千歌「〜♪」
千歌「いやー、やっぱ一仕事を終えると気持ちいいなー♡」
千歌「えへへ、つい張り切りすぎちゃったよ♡」
千歌「最後はもう誰だかわからなかったしぃ〜♪」
千歌「えへっ、えへへ」
プルルルル…
千歌「んー…?こんな時間に電話してくるってことは〜…」スッ
千歌「あっ、やっぱ曜ちゃんだぁ…♡」ピッ
千歌「もしもー」
曜『千歌ちゃぁん…!!』
千歌「わっ」キーン…
239
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 14:21:25 ID:T4VQiFXk
曜『ち、千歌ちゃぁん……ぅ、ぅぅ…』
千歌「…えっ、なんで泣いてるの?」
曜『どうしようどうしよう…。るび、ルビィちゃんに別れようって言われちゃったよぉ……』
千歌「ルビィちゃんに…?どうしてまた…」
曜『ぐすっ。…私が浮気したからってぇ……もう、2度と話したくないし目の前に現れないでってぇぇ……』
千歌「あらあら…。でもどうして?許してくれたんじゃないの?」
曜『そーなんだけどぉ……ひっく、わからないよぉ……』
千歌「よーちゃん…」
曜『千歌ちゃんは…ちがうよね…?』
千歌「え?」
曜『ち、千歌ちゃんはちがうよね…?私とずっといっしょにいてくれるんだよね…?』
千歌「…」
曜『…千歌、ちゃん?』
千歌「どーしよっかなぁ?」
曜『え…』
240
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 14:46:58 ID:T4VQiFXk
曜『そ、それってどういう…』
千歌「だって曜ちゃん浮気者だもん。また何日かしたら他の子と付き合ってえっちするんでしょ?」
曜『し、しないよっ…!!約束するからぁ……おねがいっ、私を信じて…!!』
千歌「信じられないや。私寝るから。もう2度と電話してこないでねー?」ピッ
曜『千歌ちゃ』ブチッ
千歌「…」スッ
千歌「はぁぁぁぁ…♡♡よーちゃんかわいいぃぃ♡♡」バタバタ
千歌「いまどんな顔してるんだろぉ…?泣いてるのかな?それとも……」プルルルル…
千歌「あはぁ…♡」
千歌「もぉ〜、電話しないでって言ったのにぃ♡」スッ
千歌「ま、千歌ちゃんの性格は私が1番わかってるけど♪」ピッ
曜『ひっく……ぐす、ちかちゃぁぁ…』
千歌(ほぁぁぁぁ…♡とけそぉぉぉ♡♡)キュンキュン♡
241
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 14:52:30 ID:T4VQiFXk
曜『ちかっ、ちゃ……ぅぅ…』
千歌「…♡…なに?電話してこないでって言ったじゃん。私の話、ちゃんと聞いてた?」
曜『だって、だってぇ……ひっく…』
千歌「だってじゃないでしょ。…切るからね」
曜『やっ、やだぁ!!切らないでよぉ…』
千歌「はぁ〜♡ 曜ちゃんはなにがしたいの?」
曜『千歌ちゃんの家に行きたい…』
千歌「私の?…はぁ?いま何時だと思ってるの?ていうか意味わからないし。なんでそーなるのかなぁ〜」
曜『うぅ……千歌ちゃんに会いたいよぉ……。おねがい、いまから行ってもいい…?』
千歌「ダメだって。…さよなら、渡辺さん」ピッ
曜『え』
千歌「着信拒否、っと♪…あとLINEのほうも〜♡」
242
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 15:01:45 ID:T4VQiFXk
千歌「着信拒否とかはあとで解除するとして〜…とりあえずこんなものかな♪」
千歌「よーちゃんごめんねぇ〜…♡渡辺さんなんて言っちゃってぇ……。私もつらかったよ〜…?えへ…♡」
千歌「ふー…♡」ボフッ
千歌「…あと1時間……いや、夜中で車も通ってないし…40分か50分くらいで着くかなぁ?」
千歌「ふふっ。よーちゃん飛ばしてくるだろうなぁ。だって私と別れたら本当に終わりだもんね♪」
千歌「事故に合わなければいいけど…♡」
千歌「あー楽しみっ♡」バタバタ
千歌「…!」ピタッ
千歌「…そうだ、私いま血だらけじゃん。こんな状態で会ったら絶対ヤバいよね…」
千歌「私のこんな姿見たら曜ちゃん失神して倒れちゃうよ…」
千歌「そんな姿も見てみたいけど……ま、今日はお預けだね♪」
千歌「この服は〜…洗濯カゴにいれたらアウトだし、机の引き出しの1番奥に袋で縛っていれておこう。ついでにナイフとルビィちゃんのスマホも♪」ガサゴソ
千歌「…よしっ。これで誰にもバレない♪」
千歌「さーて、シャワー浴びてこよーっと♪」ルンルン
243
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 15:14:33 ID:T4VQiFXk
――旅館「十千万」玄関
ガラッ…
曜「…」ソーッ…
千歌「こらっ」
曜「ひっ…!」ビクッ
千歌「曜ちゃんなにしてるの?不法侵入で逮捕しちゃうよー?」
千歌(…ま、私があらかじめ開けてたんだけどね♪)
曜「千歌、ちゃ…」
曜「千歌ちゃぁぁんっ」バッ
千歌「わっ」
曜「千歌ちゃんっ、千歌ちゃんごめんね…!私、もう2度と……むぎゅ」
千歌「静かに。…しまねぇたち起きちゃうでしょ?」
曜「むぐ、む…」コクコク
千歌「あはは、なに言ってるのかわからなーい♪とりあえず私の部屋に行こっか♡」
244
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 15:20:49 ID:T4VQiFXk
――千歌の部屋
千歌「ほら、座って」
曜「ぅ、うん」ストッ
千歌「…で、なにしに来たの?」ボフッ
曜「ち、千歌ちゃんに会いたくて…。それと……謝りたかったから…」
千歌「謝る?」
曜「…っ。千歌ちゃんごめんなさい…。もう2度と浮気なんてしません……。だ、だから……」
曜「だから……わっ、別れる、なんて……言わないで…」
千歌「…」スッ
千歌「…別れないよ?」ギュ
曜「ふぇ…?」
千歌「私が曜ちゃんと別れるわけないじゃん。だって私、曜ちゃんが好きだもん♪…って、これデジャヴかな?」
曜「えっ?えっ?さっ、え…?」
千歌(すごい混乱してるー♪かわいいっ♡)
245
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 15:36:47 ID:T4VQiFXk
曜「ち、千歌ちゃんさっき……私のこと信じられないって…」
曜「わ、私のこと…渡辺さんって……すごい怒ってたよね…?」
千歌「ああ、あれは嘘だよ?」
曜「嘘…?」
千歌「うーそー♪」
曜「嘘ぉ!?」
千歌「しー!」スッ
曜「あっ…」バッ
千歌「…えへへ。曜ちゃん信じた?」
曜「し、信じるに決まってるじゃん!……ほ、本当にさっきのは…嘘なの…?」
千歌「嘘でーす♪」
曜「嘘かぁ…。はは、は……ぐすっ、よかったぁ……」ウルウル
曜「ほんとぉ、に…よかったぁぁ…」ポロポロ
千歌「よしよし。かわいいなぁ」ナデナデ
曜「…っ」ギュゥゥゥ…
246
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 15:46:29 ID:T4VQiFXk
千歌「…♪」ナデナデ
曜「千歌ちゃんいい匂い…」ギュゥ…
千歌「ふふ♡」ナデナデ
千歌「ねぇよーちゃん?」
曜「なぁに…?」スッ
千歌「誰が1番好きぃ?」
曜「え…」ピタ
曜「あ、えっと…」
千歌「…あの2人とはもう終わったんでしょ?」
曜「…ぅ」ズキッ
千歌「私はあの2人とはちがうよ?ずーっと……よーちゃんを愛してあげる…♡」
曜「…!」バッ
曜「千歌ちゃん…」
千歌「…」ニコッ
247
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 15:56:23 ID:T4VQiFXk
千歌「もう1度聞くよ?1番好きなのは――誰?」
曜「…っ」ギュ
曜「…1番好きなのは、千歌、ちゃん…」
千歌「…っ♡ も、もう1回言って?」
曜「…え?」
千歌「だーかーらぁ、もう1回言ってえ♡」
曜「え、…わかった。い、1番好きなのは千歌ちゃんです…」
千歌「ひゃぁぁぁぁぁ♡♡」ゴロゴロ
曜「ち、千歌ちゃん…!?」
千歌「…あっ、ごめんごめん♪興奮しちゃったぁ♡」
曜「こーふん…?」
千歌「なんでもなーい。こっちの話♪」
曜「あ、そっか…」
千歌「うん♡」
248
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 16:02:15 ID:T4VQiFXk
千歌(えへへ、勝った♪私の勝ちだよ…♡)
千歌(これで曜ちゃんの1番は私になった♡)
千歌(色々とやった甲斐があったなぁ〜♪2人のスマホをいじって別れを言ったり〜…大変だったよぉ♡)
千歌(ルビィちゃんと梨子ちゃんあの世から見てるー?私の完全な大勝利〜♡♡)トローン…
曜「どーしたの…?」ツンツン
千歌「ふぇ?」
千歌「曜ちゃん?なぁに?」
曜「あ、いや…なんかうれしそうな顔してたから…」
千歌「うれしいからね〜♪曜ちゃんが家に来て♡」
曜「そ、そうなんだ…」
千歌「うん♡ ねぇねぇ、一緒に寝よぉ?」ギュ
曜「いっしょに…?」
249
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 16:33:14 ID:T4VQiFXk
千歌「そー♪ほら、もう2時過ぎだしー♪」
曜「2時過ぎ…!?あ、ほんとだ…。もうこんな…」
千歌「だから寝よー?明日も学校だしさ♪」
曜「と、泊まっていいの…?」
千歌「もちろん♪…こんな時間に帰れなんて言えないしね?」
曜「ぅ、ごめん…」
千歌「あぁ、ちがうちがう。そういう意味じゃないよ…。さっ、こっちおいで?」ポンポン
曜「う、うん…。じゃあ…」スッ
千歌「はーい♪」バサッ
曜「…」モゾモゾ
千歌「電気消すねー?」
曜「うん…」
千歌「…♪」カチッ
250
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 16:38:14 ID:T4VQiFXk
千歌「さて…」モゾモゾ
曜「ん…」
千歌「んー、やっぱ2人だとせまいねぇ」
曜「私床で寝よっか…?」
千歌「なに言ってるのっ。こうやってぎゅーぎゅーがいいんじゃん♪ぎゅー♪」ギュゥ
曜「あぅ…」
千歌「…♪」ギュッ
曜「ちょっと苦しいかも…」
千歌「えー?…じゃあこれは?」ギュ
曜「そのくらいなら…」
千歌「りょーかいっ♪」ギュゥ
曜「だ、抱きついたまま寝るの?」
千歌「むぅ…。よーちゃんはチカにぎゅーってされるの嫌だ?」
曜「嫌じゃないけどさぁ…」
千歌「じゃあいいよね?もっと抱きついちゃえっ♪」ギュゥゥ
251
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 16:42:08 ID:T4VQiFXk
千歌「よーちゃんもいい匂いするー♪」ギュー
曜「…千歌ちゃん寝ないの?」
千歌「寝るよー?眠くなってきたし〜…」ウトウト
曜「そっか…。おやすみ、千歌ちゃん」
千歌「おやすみっ」チュッ
曜「わ…」
千歌「えへへ…♪」ムニャムニャ
千歌「むにゃ…すぅ…」
千歌「すぅ…すぅ…」
曜「寝るのはやっ…」
千歌「むにゃむにゃ……よーちゃ、すきぃ…」
曜「…!」
曜「…私も好きだよ、千歌ちゃん」チュ
252
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 16:45:41 ID:T4VQiFXk
――次の日・千歌の部屋
千歌「すー…すー…」ギュッ
曜「むにゃ……ん、んん…?」
曜「ふわあ…」
曜「…」ボーッ
曜「…」チラ
千歌「んん……すぅ、すぅ…」
曜「…あー、そっか。ここ、千歌ちゃんの家かぁ…」
曜「夜中に…来たんだっけ…」
曜「ふわぁ〜…」
曜「ねむ…」
曜「…」ボー…
曜「…」
曜「…起きよ」スッ
253
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 16:50:16 ID:T4VQiFXk
曜「千歌ちゃん、千歌ちゃん起きて…」
千歌「やぁ〜…むにゃむにゃ…」
曜「千歌ちゃんが起きてくれないと私が動けないんだってばぁ〜…」
千歌「ん〜…」
曜「…はぁ。しばらく起きそうにないや」
千歌「うへへ…」
曜「なにかいい夢でも見てるのかな…」
千歌「よーちゃぁ…」ギュゥ
曜「…ふふ、私の夢を見てるの?」
千歌「んむ…」ムニャムニャ
曜「かわいい…♪」
美渡「千歌ー!!朝だぞーっ!!」ガラッ!!
千歌「わぁっ!?」ガバッ
曜「…!?」ビクッ
254
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 16:54:46 ID:T4VQiFXk
美渡「千歌おはよ――って、あれ?曜じゃん」
曜「あ、みとねぇ…」
美渡「なんで千歌と一緒に寝てるの?…昨日泊まりに来てたっけ?」
曜「それは…」
千歌「私から説明するよ〜…」ゴシゴシ
曜「千歌ちゃん…!」
千歌「ふわぁ…。よーちゃんおはよ♪」チュッ
曜「む…。お、おはよ…////」
美渡「…ちっ。朝から見せつけちゃって。お熱いねぇ」
千歌「まあね〜♪」
曜「あはは…////」
曜(みとねぇの前でちゅーされちゃった……はずかし…////)
255
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 16:59:15 ID:T4VQiFXk
美渡「…で、なんで曜がいるの?」
千歌「む…。なんかその言い方だと曜ちゃんが私の家に来たらいけないみたいじゃん」
美渡「あー、ごめんね。言い方が悪かった…」
千歌「…まあいいよ。みとねぇだから許してあげる♪」
美渡「はは、さんきゅー…」
千歌「えっと、どうして曜ちゃんがいるか、だよね?」
美渡「うん」
千歌「それはねー♪昨日、曜ちゃんが夜中に来たから!」
美渡「夜中?何時くらいに?」
千歌「何時だっけ?」
曜「1時過ぎだったかな…」
美渡「1時過ぎ……って、まじそれ!?」
千歌「うん♪」ニコッ
256
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 17:04:14 ID:T4VQiFXk
美渡「1時過ぎかぁ…。曜もよく来ようと思ったね?その時間だとバス来ないし自転車でしょ?」
曜「う、うん。まあ色々とあってね…」
美渡「ふーん?」
千歌「チカに会いたくなったんだって♪」ギュッ
曜「ち、千歌ちゃん…!」
千歌「いいじゃーん♡もう隠す必要もないよ?」ボソ
曜「…!!……それもそっか…」
千歌「ね♪」
美渡「どしたの?2人ともコソコソ話しちゃって」
千歌「なんでもー?」
美渡「…ま、イチャつくのはほどほどにね。そろそろ朝ごはんできるみたいだから、さっさと制服に着替えて降りてきなよ?」スタスタ
千歌「はーい♪」
257
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 17:08:38 ID:T4VQiFXk
千歌「もうすぐ朝ごはんだって!着替えよっか♪」
曜「うん……あっ」
千歌「よーちゃん?」
曜「わ、私制服持ってきてない…」
千歌「あー、そういえばそうだったね…」
曜「どーしよー…?バッグもないし、持ってるのはスマホだけ…」
千歌「しょーがないなー!特別に予備を貸してあげる!」
曜「えっ、いいの!?」
千歌「もちろん♪…教科書とかはまあ、私たち隣同士だし見せてあげるよ♪」
曜「千歌ちゃんありがとぉ…!」ギュ
千歌「ふへ…♡」ニヘラ
千歌「いいのいいの♪私たちは恋人なんだから♡」ニコッ
258
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 17:15:09 ID:T4VQiFXk
――高海家・リビング
千歌「しまねぇおはよー」
志満「千歌ちゃんおはよ。曜ちゃんもおはよう♪」ニコッ
曜「お、おはようございます」
志満「夜中にこっち来たんだって?美渡ちゃんから聞いたわよ?」
曜「…まあ、うん」
千歌「よーちゃんがチカに会いたかったから来たんだよ!ねー?」
志満「ふふ。2人は本当にお似合いのカップルね♪」
曜「あ、あはは…(しまねぇにもバレてるじゃん…)」
千歌「えへへ♪しまねぇ、今日の朝ごはんはー?」
志満「昨日の残りのカレーよー」
千歌「えー!?またカレー?というか朝からってちょっと重くない?」
志満「千歌ちゃんたちは食べ盛りなんだから大丈夫でしょ。いらないならいいわよー?朝ごはん抜きね?」
千歌「ぐぬぬ…。ま、パンだからちょっとはマシかぁ…」
曜「…?」
259
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 17:20:57 ID:T4VQiFXk
志満「あら?曜ちゃんどうかした?」
曜「あ、いや…昨日の残りって…」
千歌「それがどうしたの?カレーは2日目のほうがおいしいんだよ?」
志満「そうよー?でも、曜ちゃんが嫌だったら別なものを作ろうか?」
曜「そ、そういうわけじゃなくて…」チラ
千歌「んー?」
美渡「しまねぇごはんできたー?」ガラッ
志満「ええ。もうお皿によそうだけだから座ってていいわよ」
美渡「はーい」スタスタ
美渡「ん、なんでそこに突っ立ってんの?座りなよ」スッ
曜「へ?…あ、そうだね。ごめんごめん…」ストッ
千歌(曜ちゃんどうしたんだろ…?)ストッ
260
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 17:27:35 ID:T4VQiFXk
志満「はーい、おまたせー」コトッ
美渡「ありがと。それじゃいただきまーす♪」スッ
千歌「あっ、みとねぇずるい!私たちまだ来てないのに!」
美渡「お姉ちゃんだからいいんだよ♪…おいしー♪」モグモグ
千歌「むぅ…」プクーッ
志満「千歌ちゃん怒らないの。美渡ちゃんも先に食べたらダメでしょ?みんなでいただきますしないと!」
美渡「…はいはーい」スッ
千歌「みとねぇ怒られてやんのー♪」クスクス
美渡「わ、笑うなバカチカっ!!」
千歌「あっはっは♪」
美渡「こいつぅ…!!」
曜(朝から賑やかだなぁ…。お姉ちゃんがいるってこんなかんじなんだ…)
曜(…ちょっとうらやましいかも)
261
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 17:33:03 ID:T4VQiFXk
志満「さて、いただきます♪」スッ
千歌・美渡「いただきまーす!」
曜「…?」
千歌「はむ……んー♪やっぱ2日目のカレーは最高だね♪」
志満「でしょー?」
美渡「うんうん。まあ、しまねぇが作ってるしね」
曜「あれ…?」キョロキョロ
志満「曜ちゃん?お行儀悪いわよ?」
曜「あ、ごめんなさい……って、先に食べちゃって大丈夫なの?」チラ
千歌「ふぇ?なにがぁ?」
曜「え…?」
美渡「なになに、曜どうしたの?」
262
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 17:38:17 ID:T4VQiFXk
曜「千歌ちゃんのママいるんじゃ…?」
志満「お母さん?お母さんはいないけど?」
曜「いない…?」
志満「帰ってくるのは当分先だったと思うけど……そうよね?美渡ちゃん」
美渡「うん。少なくともあと数ヶ月は帰ってこないんじゃないかなー?」
曜「…」ポカーン
志満「んー?もしかしてお母さんに会いたかった?」
千歌「えー!?曜ちゃんそうなの!?私よりもお母さんのほうがいいってこと…!?」
曜「ち、ちがうよ…」
千歌「じゃあなに!?まさかお母さん目当てなの!?」
志満「あらあら、これが修羅場ってやつかしら?」
美渡「しまねぇ笑顔だなぁ…」
曜「ちがうってば…!!千歌ちゃんが昨日、ママ帰ってくるって言ったじゃん!覚えてないの…?」
千歌「…?……!!…あーっ!!」
263
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 17:43:20 ID:T4VQiFXk
千歌(やばっ、そうだった…)アワワ
千歌(邪魔者を全員排除できたのがうれしすぎて……すっかり忘れてたぁ……)
曜「昨日は回転寿司を食べに行ったって…」
志満「行ってないわよ?」
美渡「昨日もカレーだったもんね?」
千歌(……なにも考えないで嘘ついてたよぉ…)
志満「…千歌ちゃんどういうこと?」
千歌「へ…」
曜「千歌ちゃん嘘だったの…?」
千歌「そ、それは〜…」
美渡「千歌〜?」
千歌「う、うぅ…」
千歌(こういうときは……)スッ
千歌「ごちそうさまでしたぁーーっ!!」ガタッ
千歌(とりあえず逃げるっ!!)タッタッタッ
264
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 17:48:27 ID:T4VQiFXk
志満「ちょ…」
美渡「あーあ、逃げたなこりゃ」
ガチャ!バタン!
曜「え?え?」
志満「…曜ちゃんごめんね?千歌ちゃん、なんて言ったの?」
曜「…! えっと、昨日…千歌ちゃんが私の家に泊まることになって…私のママにOKもらいに行ったら、急に「お母さん帰ってくるから泊まれない」って言われて…」
美渡「ふーん…」
志満「そうなんだ…。でもどうしてそんな嘘をついたのかしら?すぐバレるって本人もわかってるでしょうに…」
曜「さあ…」
美渡「あっ、曜の家に泊まりたくなかったんじゃない?」
曜「えっ…」
志満「なに言ってるの!」ペチッ
美渡「痛ぁ!!」
265
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 17:56:38 ID:T4VQiFXk
志満「曜ちゃん本当にごめんなさい!私の妹2人が…。あとできちんと叱っておくから!」
美渡「私もかよ…」ヒリヒリ
曜「そ、そんなっ。千歌ちゃんには怒らないであげて…!千歌ちゃんだって悪気があったわけじゃないだろうし…」
志満「そう…?わかったわ。曜ちゃんがそこまで言うなら…」
美渡「ほっ、助かっ……あれ?千歌にはってことは私は怒られるってこと!?」
曜「あっ、みとねぇも…!」
志満「はーい♪」ニコ
曜「しまねぇありがと…。…私、千歌ちゃん追いかけてくるね」ガタッ
志満「もう行くの?食べてからでいいんじゃない?」
曜「私もそうしたいけど…千歌ちゃんが心配だから…」スッ
志満「…そっか。じゃあ、千歌ちゃんにお弁当渡してくれる?忘れていっちゃったから」
曜「うんっ。わかった!」
志満「おねがいね?いってらっしゃい♪」ニコッ
266
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 18:02:19 ID:T4VQiFXk
――高海家前
ガチャ
曜「遠くまで行ってなければいいけど…」バタンッ
千歌「どこ行くの?」
曜「どこって千歌ちゃんを追いかけに……えっ?」パッ
千歌「来るの早かったね〜?もう食べ終わったの?」
曜「ち、千歌ちゃんが心配だから食べないで出てきたんだよ…」
千歌「ほんとー?うれしいなぁ…♡あっ、それ私のお弁当だよね?持ってきてくれたんだ♪」スッ
千歌「曜ちゃんありがとー♪」ゴソゴソ
曜「ううん…♪」
千歌「よしっ。学校いこー?」ギュ
曜「う――…ま、待って!」
千歌(あー、やっぱ無理だったかぁ〜…)
267
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 18:12:19 ID:T4VQiFXk
曜「千歌ちゃんは昨日、ママが帰ってくるから泊まれないって言ったよね…?」
曜「それなのに…帰ってきてないって…」
千歌「…え〜?そんなこと言ったっけぇ?」
曜「言ったよ…!」
千歌(とぼけるのは無理があるかなぁ…。まあ、曜ちゃんだけだったらなんとかできるしね♪)
千歌(そのためにわざわざここで待ってたわけだし…♡)
曜「千歌ちゃ――んむ!?」チュ
千歌「ちゅ、ん……れろぉ…♡」
曜「ちぁ、……んちゅ、…む」
千歌「……♡ ん、ぷは…」タラァ…
曜「…っは。ちょ、なんでちゅー…!?////」
千歌「ほら見てぇ?糸が…♡」
千歌「私たちの唾液が混ざりあってできたんだよぉ?♡」
曜「ぅ…////」
268
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 18:29:03 ID:T4VQiFXk
曜「き、近所の人が見てたらどうするの…?////」
千歌「そのときはそのときでしょ♡」
曜「えぇ…」
千歌「よーちゃん?」ズイッ
曜「な、なに…?」ビク
千歌「嘘をついたのは本当に悪いと思ってる…。ごめんね…?だけど、私は用事があったから……嘘をついて断るしかなかったの…」
曜「用事って…?」
千歌「それは秘密♪…秘密の1つや2つくらいあってもいいでしょ?」
曜「……まあそうだけど…」
千歌「ならこの話は終わりっ。はい、学校行こ?」スッ
曜「…うん」ギュ
千歌(納得いかないって顔してるね♪…でも、本当のことを言えるわけないでしょ?)
千歌(ルビィちゃんを殺すために嘘をついた――なんて♡)
269
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 18:36:15 ID:T4VQiFXk
千歌「…♪」スタスタ
曜「…ね、ねぇ」
千歌「うん?」
曜「ここが梨子ちゃんの家、なんだよね?」
千歌「…そうだけど」
曜「ちょっとチャイム鳴らしてみていい…?」
千歌「…」
曜「あっ……ご、ごめん!ダメだよね…!?え、えへへ…約束破るところだっ――」
千歌「いいよ?」ニコッ
曜「え……いいの…?」
千歌「とーぜんでしょ?梨子ちゃん出てくるといいね♪」
曜「う、うん!千歌ちゃんありがと…!」タッ
千歌「…♡」ニコニコ
270
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 18:38:57 ID:T4VQiFXk
曜「…」ピンポーン…
曜「…」
曜「…あれ?なんの物音もしない」
曜「おかしいな…」ピンポーン
千歌「出てくるわけないでしょ…」ボソ
曜「…」キョロキョロ
曜「あれぇ…??」
曜「千歌ちゃん…?ここ本当に梨子ちゃんの家なんだよね…?」
千歌「そうだよ?…もしかして疑ってる?」
曜「そ、そういうわけじゃ…」
千歌「ほら、表札見てみなよ。桜内って書いてるから」スッ
曜「……ほんとだ…」
271
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 18:42:42 ID:T4VQiFXk
曜「え、じゃあなんで誰もいないの…?」
千歌「居留守じゃない?」
曜「居留守…?」
千歌「うん。こっそりとドアスコープから覗いて……曜ちゃんだから出ない、とか」
曜「でもなんの物音も…」
千歌「だから、ゆっくりと気づかれないように移動してるんだってばぁ〜」チラッ
千歌「…あっ、いま梨子ちゃんが窓から見てたよ」スッ
曜「えっ!?」バッ
曜「…」ジーッ
曜「…誰もいないけど…」
千歌「きっと、曜ちゃんが見たからカーテンを閉めたんだよ」
曜「そ、そんなぁ…」
272
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 19:20:33 ID:T4VQiFXk
千歌「あーあ、もう完璧に嫌われちゃったね…」
曜「うぅ……梨子ちゃん…」ウルウル
千歌「泣かないで…?…大丈夫。曜ちゃんには私がついてるから♪」
曜「千歌、ちゃん…」
千歌「…学校行こっか。また放課後に来てみよう?」スッ
曜「うん…」ギュゥ
千歌「…♡」ニヤ
曜(梨子ちゃんに嫌われちゃった…)
曜(……昨日の時点で嫌われてるかぁ。はは…)
曜(もう梨子ちゃんと会うのは無理なのかな…?)
曜(…そんなの嫌だよぉ…)ウルウル
曜「…っ」グシッ
曜(ううん。まだ諦めちゃダメだよね…。放課後、放課後にまた来てみよう…!)グッ
273
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 19:25:52 ID:T4VQiFXk
千歌「〜♪」スタスタ
曜「…」トボトボ
千歌「…まだ落ちこんでるの〜?」
曜「お、落ちこんでなんかないよ…」
千歌「ふーん…(完全に落ちこんでるじゃん…)」
千歌(まったく、もう梨子ちゃんのことなんかどうでもいいでしょ。私だけを見てよね…)
千歌(…ふふ。まあ、落ちこんでるのは数日だけでしょ。ずーっと私と一緒にいればあんなやつらなんかすぐに忘れるはずだもん♡)ニヘラ
ザワザワ…
千歌「…ん?」チラッ
曜「どーしたの…?」
千歌「あそこに人だかりが…」
曜「人だかり?」スッ
千歌(……あっ!!あの場所って…)
274
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 19:30:12 ID:T4VQiFXk
「見た…?」
「見た見た…。ぉえ、また吐きそう…」
「私もヤバいかも…。学校休もうかなぁ…」
曜「…?」スタスタ
曜「あっ、あの子たち…」
千歌「…知り合い?」
曜「うん。水泳部の後輩なの」
千歌「へぇ〜…」
曜「なにかあったのかな…?…ちょっと聞いてくるよ」タッ
千歌「あっ」
千歌「…」
千歌「…」チラ
千歌(……警察官がいる…)
275
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 19:35:20 ID:T4VQiFXk
曜「伊波さんと斉藤さんだよね?」スタスタ
「え…?」
「あ、先輩…。おはようございます…」
曜「おはよう。なにかあったの?…人すごいけど」チラッ
「そっ、それは……うっ、おぇぇぇ…!!」
曜「えっ…!?」
「大丈夫…?お、落ちついて…」サスサス
「おぇぇ……ぅぅ、…ぐす。見なきゃよかった…」
曜「…」ポカーン
曜「……え、えっと…」
千歌「曜ちゃんっ!!」タッタッタッ
曜「あ、千歌ちゃ――わぁ!?」ガシッ
276
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 19:38:34 ID:T4VQiFXk
千歌「行くよ!!」
曜「え?でも…」チラッ
「こ、この子は私がなんとかするので大丈夫ですから…」
曜「そう…?ごめんね、じゃあ行くから…」スタスタ
「はい…」
「ひっく、ひっく……もうやだぁ……うぇぇぇぇ…」
「あんちゃん落ちついて…。大丈夫、もういないから…」
曜(もういない…?)
千歌「曜ちゃんっ」グイッ
曜「わかったから…!ひっぱらないで…」スタスタ
曜「…」スタスタ
曜(いったいなにがあったの…?)
277
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 19:43:50 ID:T4VQiFXk
――バスの中
曜「ねぇ、千歌ちゃん?」
千歌「…んー?」
曜「さっきの人だかりってなんだったんだろうね?」
千歌「…」ピタッ
千歌「…さあ、なんだろうね。サメかなにかが砂浜に打ち上げられてたんじゃない?」
曜「サメぇ…?あはは、まさか〜」
曜「…というか、人だかりよりもあの子たちのほうが心配だよ。吐いてたし……大丈夫かなぁ…」
千歌「…大丈夫でしょ」
曜「だといいんだけどね…」
千歌(…ま、あんなの見たら誰でも吐きたくなるよね♡)
千歌(でも、まさかここまで大事になるなんて思わなかったなぁ…。…ニュースにもなったりして♡)
278
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 19:51:48 ID:T4VQiFXk
千歌(さっきはびっくりして急いであの場所を離れたけど……よくよく考えたら私が捕まるなんてことありえないもん♪)
千歌(私がやったって証拠はないし、ナイフや血だらけの洋服は自分の部屋にしまってあるしー♪)
千歌(スタンガンは……海に放り投げちゃったけど、まあ問題ないでしょ。見つけられっこないよね♡)
千歌(あー心配して損したぁ。一瞬だけど捕まるんじゃないかってヒヤヒヤしたよ…)
千歌(…もし捕まったら、曜ちゃんに会えなくなるもんね)
千歌(そんなの嫌だよ。曜ちゃんと会えなくなるなんて、考えただけでも気分が悪くなる…)ギュ
千歌(それこそ、死んだほうがマシだってレベルだし…)
千歌(…ふふ、大丈夫大丈夫。私は捕まらない…。絶対に、絶対に捕まらない……)
曜「…?」チラ
曜「千歌ちゃんどうしたの?」
千歌「…えっ?なにが?」
曜「いや、顔色が悪いからさ…」
千歌「顔色…?」
279
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/24(木) 19:56:25 ID:T4VQiFXk
千歌「うそ、私顔色悪い…?」スッ
千歌(…不安が顔色に出ちゃったのかな…)
千歌(…不安なんてないのに。いや、ないと言ったら嘘になるのかも…)
曜「うん。…えいっ」ギュッ
千歌「…!」
曜「私がついてるから大丈夫だよ?安心して?」ニコッ
千歌「よーちゃん…」
曜「…って、私なに言ってんだろ。あはは」
千歌「…」ウルウル
千歌「よーちゃんっ…!」ギュゥ
曜「わっ」
千歌「ありがと!曜ちゃんのおかげで不安なんか吹き飛んじゃったよ♡」
曜「そ、そう?ならよかった…♪」
千歌「えへへ♡(やっぱり私と曜ちゃんは心が繋がってるんだね…♡)」
280
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 05:20:17 ID:Wp4fmPtI
――2年の教室
ザワザワ
千歌「おはよー♪」
曜「おはよーそろー!」ビシッ
「あっ、曜ちゃん!」
「2人ともおはよー!…ねぇねぇ、あれ見たの!?」
千歌「あれ?」
「ほら、あそこって千歌ちゃんの家の近くだよね?」
曜「えっと、なんの話?見たとかあれとか」
「私は見てないんだけどね……友達が浜辺ですごいやつを見ちゃったんだって…!」
千歌「…」ピク
曜「な、なにをみたの?」
「死体、らしいよ?」
281
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 05:26:04 ID:Wp4fmPtI
曜「し、死体…?死体ってまさか…」
「私も最初は信じてなかったんだけどね、他にも見たって子がいっぱいいて…」
曜「そーなんだ…。そ、それでなんの死体なの?魚、なわけないよね。動物とか…?」
「…人の死体なんだって。それも2人…」
曜「え…」
「しかも滅多刺しで……顔がわからなかったらしいよ…。友達も気持ち悪すぎて吐いたって言ってたもん…」
曜「うぇ、まじで…」スッ
「あと、これは誰にも言わないでね…?…あとでわかることだろうけど…」
曜「う、うん…」
「1人は滅多刺しで顔がわからなかったみたいだけど、もう1人はとくに外傷はなかったらしいの。で、その人が――」
千歌「…もうそんな話はやめなよ」
「え?」
282
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 05:31:53 ID:Wp4fmPtI
千歌「その殺された人が知らない人だからってさ、そうやってみんなに言いふらすのはどうかと思うよ?」
「い、言いふらしてなんか…」
千歌「言いふらしてるじゃん。…現にほら、見てみなよ」スッ
千歌「みーんなその話題で持ちきりでしょ?あなたがみんなに話して回ったんじゃないの?」
「ちがうよ…。他にも何人か見たって人がいるから…」
千歌「は?そんなの知らないよ。…私たちはそんな話聞きたくないの。さっさとどっか行って!」
曜「ちょ、千歌ちゃん…」
「…はぁ?なにその言い方…。感じ悪い」
「もういいよ。行こう…?」
「うん…」スタスタ
曜「あっ…。ごめんね…!」
「…ふん」スタスタ
283
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 05:39:35 ID:Wp4fmPtI
千歌「…ふんっ。バカみたい」スタスタ
曜「ち、千歌ちゃんどうしたの…?そんな怒って……」スタスタ
千歌「…人が殺されたのに、ああいうふうに言ってるのが許せないの。人の命をなんだと思ってるんだって話だよ」プイッ
曜「でもあそこまで言う必要はなかったんじゃ…?あの子は私たちに教えてくれただけで…」ストッ
千歌「曜ちゃんは知りたかったの?」
曜「べ、べつにそんなことはないけど…」
千歌「じゃあいいじゃん。…もうあの子たちとは関わらないほうがいいよ。最低だから」
曜「でも…」
千歌「でもじゃないっ。私の言うことが聞けないんだったら別れちゃうよ?」ジロッ
曜「うぅ…。わ、わかったよぉ…」
千歌「…わかればいいの♪睨んでごめんね?」
曜「ううん…。私のほうこそごめん…」
千歌「…ふふ♡」ニコ
千歌(…危なかったぁ。あのままだったらルビィちゃんのお姉ちゃんの名前が出てたもんね。…ダイヤだっけ?姉妹揃って宝石の名前なんだねぇ…♡)クスッ
284
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 05:57:39 ID:Wp4fmPtI
――千歌の部屋
千歌「ふーっ♪いやぁ、ラッキーだったねぇ♪授業せずにそのまま帰ってこれて!」ボフッ
曜「ら、ラッキーだなんて言っちゃダメだよ。…それにしても、まさか殺された人がうちの生徒だったなんてね…」
千歌「ねー♪びっくりだよー」
曜「誰なんだろう…。先生も誰とは教えてくれなかったし…」
千歌「ま、そんなのはどーでもいいじゃん。どうせ他人なんだから♪」ゴロゴロ
曜「な、なんかさっきと言ってること違くない…?」
千歌「へ?そお?」
曜「うん…。さっきは…」プルルルル…
曜「…! ごめん、電話だ」スッ
千歌「…誰からー?」
曜「えっと……あ、ママからみたい」ピッ
千歌「ふぅん。じゃあいいや」ゴロゴロ
285
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 06:03:27 ID:Wp4fmPtI
曜「もしもし?」
曜ママ『曜?…ちょっといまから帰ってこれる?』
曜「い、いまから?どうして?千歌ちゃんの家に行くって電話で伝えたよね?」
曜ママ『それとは話が別よ。…さっき水道屋さんを呼んだんだけどね、なんと詰まってた原因はスマホだったの。あんたなんか知らない?』
曜「スマホ…?なんでスマホがトイレに詰まってるの?」
千歌(スマホがトイレに詰まってる…?)
千歌(…えっ、もしかして梨子ちゃんのやつ?)
千歌(な、なんで…?スマホって流れないの…!?)
曜ママ『わからないからこうやって聞いてるんでしょ』
曜「あはは…。電源は…?」
曜ママ『無理。完全に水没してるわ』
曜「あ、そーなんだぁ…」
千歌(あちゃー、やっちゃったよ…)
286
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 06:09:19 ID:Wp4fmPtI
曜ママ『…で、なにか心当たりは?』
曜「いやいや、心当たりなんてあるわけないじゃん…」
曜ママ『…そうよね。ま、こっちでなんとかしておくわ。それじゃあね』
曜「あ、うん。帰らなくていいの…?」
曜ママ『ええ。…次無断で夜中に出てったら1週間食事抜きだから。覚悟しなさいよ』ピッ
曜「えっ…!?」ツーツー…
曜「あー…まじかぁ…」
千歌「な、なんだって?」
曜「なんかトイレの詰まりの原因がスマホだったらしい…。あと夜中に無断で外に出たら1週間食事抜きだって…」ボフッ
千歌「へ、へー。…なんでスマホが詰まってたんだろーね?」
曜「わかんない…。ていうか誰のだろ…」
千歌(梨子ちゃんのだよー。…なんて、言えないよね…)
287
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 06:15:46 ID:Wp4fmPtI
曜「――ほら、ここはこうやって…」シャンシャン
千歌「すごい!そうやってやるんだ〜」
千歌「私いつもそこで失敗しちゃってさぁ〜…なかなかフルコン狙えないんだよねぇ」
曜「ここは結構難しいからね…。ま、昨日も言ったけどこれは慣れだからさ。少しずつ頑張れば大丈夫だよ♪」
千歌「うんっ。曜ちゃんありがとね」ニコ
曜「いいえー♪」
千歌「…ところでお腹空かない?」
曜「えっ?…たしかに、ちょっと空いてきたかも」
千歌「ちょっと早いけど、しまねぇになにか作ってもらおっか♪」スクッ
曜「なんか悪くない…?」
千歌「いいのいいの。しまねぇは優しいから♪」
千歌「曜ちゃんはなにか食べたいものとかある?」
曜「私はべつになんでもいいけど…」
千歌「りょーかーい♪しまねぇに言ってくるねー♪」ガラッ
288
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 07:06:39 ID:Wp4fmPtI
千歌「〜♪」スタスタ
千歌「しまねぇ〜お昼ごはん作ってー!」トントントン…
曜「相変わらず千歌ちゃんは元気だなぁ…」
曜「まあ、それが千歌ちゃんの魅力であってかわいいところでもあるんだけどね…♪」ボフッ
曜「んー…」ゴロッ
曜「あー、千歌ちゃんの匂いがする…♪」バタバタ
曜「…♪」バタバタ
曜「…あれ?もしかしてこれって変態っぽい?」ピタッ
曜「…」
曜「…まあいっか。恋人同士だし♪」ギュー
曜「すー…はぁー…♡」
千歌「よーちゃーん!あと30分くらい待ってってー!」
曜「うひゃぁっ!?」ガバッ
289
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 07:10:41 ID:Wp4fmPtI
千歌「…え?どうしたの、大声出して」
曜「あ、いや、なんでも…」
千歌「ふーん?…というか、私のまくらに顔うずめてなかった?」
曜「えっ…。み、見てたの…?」
千歌「ほんの一瞬だけどね〜」スタスタ
曜「うぅ…////は、はずかし…////」カァァ
千歌「なぁに?私の匂いでもかいでたの?」ボフッ
曜「ぅ、うん…////」
千歌「そっかぁ。ほら、好きなだけかいでいいよ?」ギュゥ
曜「むぐ…!」ギュム
千歌「ほれほれー♪」ギュゥゥ
曜「…♪(千歌ちゃんの匂い落ちつく…♡)」
290
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 07:15:25 ID:Wp4fmPtI
曜「…♡」スンスン
千歌「…はいっ。おしまい!」グイッ
曜「えぇ〜…もうちょっとだけ…」
千歌「この前だってもうちょっとって言っておきながら1時間くらいずーっとかいでたでしょ!」
曜「だって千歌ちゃんの匂い好きなんだもん…」
千歌「…ふふ、そう言ってくれるのはうれしいけどね♡」
曜「じゃあもうすこし…」
千歌「だからだーめっ」
曜「むぅぅ…」
千歌「まったく、曜ちゃんは匂いフェチなんだから…」
曜「フェチじゃなくて千歌ちゃんの匂いが――」
プルルルル…
千歌「…ん?」チラ
291
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 07:19:34 ID:Wp4fmPtI
千歌「電話ー?誰かな、っと……あ、私じゃないや」
曜「…?」スッ
千歌「またお母さんから?」
曜「いや…」
千歌「じゃあ誰?」ジロッ
曜「に、睨まないでよぉ…。名前出てないからわからないの…」
千歌「名前が出てない…?ちょっと見せてよ」
曜「ほら…」スッ
千歌「…ふむふむ。この電話番号は公衆電話かな?」ピッ
曜「ちょ、なんで切っちゃうの!?」
千歌「えー?間違って切っちゃったー♪」
曜「まちがっ…」
千歌「というか間違い電話だと思うよー?気にしなくてもいいって♪」
曜「えぇ…」
292
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 07:25:25 ID:Wp4fmPtI
千歌「まあそんなことは置いておいて!ごはんできるまでゲームして遊ぼーよ♪」
曜「う、うん…(本当に間違い電話だったのかな…?)」
千歌「なにするー?」
曜「えっと…」
プルルルル…
曜「…! また電話かかってきた…」スッ
千歌「間違い電話だってぇ。ほっときなよー」
曜「間違い電話なら2回もかけてこないと思うよ…。とりあえず出てみるね」ピッ
千歌「あー…(私と曜ちゃんの大切な時間が……。もぉ、こんな時に電話してくるなんて最低だよっ!!)」イライラ
曜「もしもし?」
『…』
曜「…どちらさまですかー?」
『…曜ちゃん?』
曜「…り、梨子ちゃん!?」
千歌「えっ…」
293
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 07:30:40 ID:Wp4fmPtI
曜「梨子ちゃん?梨子ちゃんだよね!?」
梨子『うん…』
千歌(やばい…)
曜「も、もしかして私のこと許してくれたの…?」
梨子『許す…?許すってなにを…』
曜「えっ?…ほら、昨日の…」
梨子『昨日…?ちょっとなに言ってるかわからないわ…』
曜「え、え?でも昨日…LINEで…」
梨子『LINE…?』
千歌(やばいやばいやばい…!!)
千歌(生きてるとは思ってたけど……まさかこんなに早く目が覚めるなんて思わなかった…)
千歌(最悪だよ…!曜ちゃんに「あのこと」がバレたら全部が終わる……曜ちゃんに…嫌われちゃう…!!)
千歌(嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だそんなの嫌だ…)ガタガタ
294
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 07:57:00 ID:Wp4fmPtI
梨子『えっと、それって何時くらい…?』
曜「…たしか午後7時頃だったと思うけど…」
梨子『…昨日の7時に曜ちゃんにLINEは送ってないわ』
曜「え…」
梨子『……だって私、その時間は病院で寝てたもの…』
曜「病、院…?り、梨子ちゃんどこかケガしたの…!?」
梨子『…そのことで電話させてもらったの。ねぇ、いまから会いに来てくれない…?すごく会いたい……』
曜「わ、わかった!すぐ行く…!!」
梨子『曜ちゃんごめんね…。いま学校でしょ?』
曜「ううん。今日は……色々あって休みになったから…」
梨子『そうなの…?――って病院にいるから…』
曜「そこなら近いからすぐ行けるよ…!」
梨子『そう…?…ケガのことは、こっちで話すわね』
曜「うん!支度したらすぐ行くからね!!」
梨子『それじゃ、待ってるから…。すぐ来てね…?』ガチャン…
295
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 08:08:28 ID:Wp4fmPtI
曜「すぐ準備しないと…!」バッ
ガツンッ
曜「あっ、千歌ちゃんごめん…!」スッ
千歌「…」ブツブツ
曜「…千歌ちゃん?」ユサユサ
千歌「…!」ハッ
千歌「やだやだ!!おねがいっ、嫌いにならないでっ!!」ギュッ
曜「へ…?千歌ちゃんどうしたの…!?」
千歌「え…?だってさっき…」
曜「…?」
千歌(…あれ?もしかして私が突き落としたって聞いてないの…?)
千歌(……)
千歌(……なぁんだ。まだ勝機はあるじゃん…♡)
296
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 08:18:58 ID:jlUSTEQo
千歌ちゃんもうダメだよ
297
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 08:28:14 ID:Wp4fmPtI
曜「千歌ちゃん…?」
千歌「…んー、ごめんっ。なんでもないよ」ニコッ
曜「で、でもいま…」
千歌「なんでもないって!…で、梨子ちゃんは?」
曜「…あ、そうそう!早く病院行かなくちゃ…!」
千歌「病院…?どうして曜ちゃんが行くの?」
曜「なんか梨子ちゃんがケガしたみたいで…。あと、私に会いたいって言ってるから行かなきゃ…」
千歌「へー…♡」ニヤァ
曜「というわけだからごめんね!お見舞いから帰ったら連絡……」
千歌「なに言ってるの?私も行くよ?」
曜「えっ、千歌ちゃんも…?」
千歌「私と梨子ちゃんは友達なの。…友達のお見舞いに行ったらいけないの?」
曜「友達……そ、そっか!なら千歌ちゃんも行こう!!」
千歌「えへ♡」
298
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 08:34:58 ID:Wp4fmPtI
――梨子の病室
梨子「…曜ちゃん」ギュッ
コンコンッ
梨子「…! どうぞ…」
ガラッ…
曜「梨子ちゃん!!」
梨子「曜ちゃ――」
千歌「どうもー♪」ヒョコッ
梨子「――ひっ!?」
曜「…? 梨子ちゃん……その足、骨折…?」
梨子「…な、なんで連れてきたの!?」
曜「え、なにが…?」
梨子「なにがって――」ハッ
299
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 08:43:08 ID:Wp4fmPtI
梨子「…」
曜「梨子ちゃん…?」
梨子「…ごめんなさい。やっぱなんでもない」
曜「そ、そうなの?」
梨子「ええ…。なんでも、ないわ…」チラ
千歌「…♪」ニコニコ
メモ用紙『話したら滅多刺しにして殺すからね』
曜「ん?」チラッ
千歌「…」サッ
曜「あれ?千歌ちゃんなにか隠した…?」
千歌「んー?なんのこと?」ビリッ…グシャグシャ…
千歌「…それよりほら、お見舞いの品!果物買ってきたんだし梨子ちゃんに食べてもらおう?」
曜「あ、ああ。そうだね…」
300
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 08:47:32 ID:Wp4fmPtI
千歌「はいっ、梨子ちゃん!ここに置いてもいい?」
梨子「…」キッ
千歌「…聞いてるの?」ジロッ
梨子「……そこでいいわ」
千歌「…」コトッ
曜「ど、どうしたの?2人とも?なんか…雰囲気が…」
千歌「…そんなことないよぉ。私たちは友達だもん♪ねぇ?」ニコッ
梨子「……そうね」フイッ
曜「そ、そっか。友達になってくれて私もうれしいよ」ニコッ
千歌「えへへ♡」
梨子「…」
曜(なーんかまだ空気が悪いような…。気のせい…?)
301
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 08:52:38 ID:Wp4fmPtI
千歌「梨子ちゃんなに食べるー?あ、りんごはどう?」スッ
梨子「ひっ…!!」
曜「え?」
千歌「…どーしたの?りんご嫌い?」
梨子「……い、いらない!!いらないからナイフ置いて!!」
千歌「…? 変なの。ヒス起こさないでよ」コトッ
曜「あ、あはは…。…梨子ちゃん、ケガ大丈夫?どうして骨折しちゃったの…?」
梨子「…!…えっと」チラ
千歌「…」ジッ
梨子「……か、階段から…転げ落ちちゃって…」
曜「か、階段…?気をつけてよ…?打ち所悪かったら死んじゃうんだからね…?」
梨子「……ええ。気をつけるわ…」
302
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 08:59:54 ID:Wp4fmPtI
曜「でもよかったぁ。頭とか打ってたら大変だからね…。…あっ、骨折も充分大変だよね…!ごめんごめん…」
梨子「べつに…」
曜「…?(なんか梨子ちゃんの様子が変だなぁ…。いや、骨折したのに元気なわけないか…)」
千歌「梨子ちゃんもおっちょこちょいだよね〜。階段から転げ落ちるなんて〜」
梨子「…っ!!あなたどの口が」
曜「ち、千歌ちゃんっ!!」バッ
千歌「…え?なに?」
曜「なんでそんなこと言うの…!?梨子ちゃんは骨折したんだよ…?そんな酷いこと言っちゃダメだよ…!!」
梨子「曜ちゃん…」
千歌「…曜ちゃんは私よりも梨子ちゃんを取るの?」
曜「そういうこと言ってるんじゃないでしょ…?」
千歌「…」
303
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 09:06:05 ID:Wp4fmPtI
曜「…千歌ちゃん、梨子ちゃんに謝ってよ」
千歌「あや、まる…?私が…?」
千歌「わたし、が…」
曜「千歌ちゃん…!!」
千歌「…っ」ビクッ
曜「おねがい、謝ってあげて…。梨子ちゃんはいま…つらいんだよ…?あんなバカにするような言い方…」
千歌「…」
千歌「…そっか。コイツに毒されてるんだん」ボソ
千歌「だって曜ちゃんが私にそんなこと言うわけないもんそうだよコイツに洗脳されてるんだわたしがたすけてあげないとようちゃんがだめになるだからはやく……」ブツブツ
曜「なにブツブツ言ってるの…?」
千歌「……なんでもない。梨子ちゃんに謝るね」
曜「千歌ちゃん…!」パァァ
304
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 09:14:36 ID:Wp4fmPtI
千歌「…梨子ちゃん、酷いこと言ってるごめんなさい」ペコッ
梨子「え…」ゾッ
曜「梨子ちゃん、許してくれる…?千歌ちゃんも悪気があって言ったわけじゃないとおもうんだ…」
梨子「…え、ええ。そうね…」
梨子(な、なんなのいったい…)
千歌「…」スッ
千歌「…ねぇ、よーちゃん。お金渡すから下の売店でジュース買ってきてくれない?…あ、梨子ちゃんのもついでにね♪」スッ
梨子「え…」
曜「りょーかい!なに飲みたい?」
千歌「んーと、オレンジジュース♪」
曜「オレンジね。梨子ちゃんは?」
梨子「私はいいかな…」
305
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 09:22:26 ID:Wp4fmPtI
曜「そう?…じゃあ待っててね!すぐ買ってくるから!」ガラッ
千歌「はーい♪」
梨子「…」チラ
千歌「…」ニヤ
梨子「……ひっ。よ、曜ちゃん!!」
曜「え?」ピタッ
梨子「待って……私も行く…」
曜「…梨子ちゃんは安静にしてなきゃダメでしょ?大丈夫、すぐ戻るからさ。千歌ちゃんとお話しして待っててね?」
梨子「嫌っ…!おねがい、1人にしないで…」
曜「だから千歌ちゃんいるでしょー?…もう行くね?」スッ
ピシャッ…
梨子「あ、あ…」
306
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 09:29:25 ID:Wp4fmPtI
千歌「…なぁに?そんな顔で私を見て♪」ニコッ
梨子「ひ…」
千歌「悲しいなぁ…。友達にそんな態度を取られるなんて…」シュン
梨子「と、友達じゃないってあなたが言ったんでしょ…!」
千歌「……あれぇ?覚えた?昨日2階から突き落としてあげたから記憶が飛んでるかと思ったよ♪」テヘッ
梨子「な、なんであんなことしたの…!?友達だと、友達だと思ってたのに…!!」
千歌「昨日言わなかったっけ?…あなたが曜ちゃんと付き合ってるからだよ?」
梨子「なによそれ……もしかして、曜ちゃんのことが好きで…恋人の私に嫉妬したの…?」
千歌「んぅ、それはちがうかな。1から説明してあげたいけど……そんな時間なんてないよね…」スッ
千歌「曜ちゃんが戻ってきちゃうしぃ…♡」チャキッ
梨子「ひぃ…!?ま、まさかそれで私を刺すつもり…!?」
千歌「刺してほしい?」スッ
梨子「そんなわけないでしょ…!!」
307
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 09:34:49 ID:Wp4fmPtI
千歌「だよねぇ。私だって刺されたくないよ」
千歌「…」スッ
千歌「…私ね、ずっと考えてたんだぁ」
千歌「私がやったことは最低だって。梨子ちゃんにやったことをどうすれば償えるかって……」
梨子「は…?」
千歌「でね?辿り着いた答えがこれだったの」ググッ
千歌「……っはぁ!!」グサッ!!
梨子「え、え…?」
千歌「はぁ、はぁ……ぅ、痛ぁ…」ポタポタ…
梨子「なに、してるのよ…」
千歌「1回じゃ、だめだ……もう…1回……」ズシュ
梨子「やめっ…!」
千歌「…っ!!」ドスッ!!
308
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 09:39:36 ID:Wp4fmPtI
千歌「ぁぁぁぁ…」ドサッ…
梨子「ちょっと、ねぇっ!?」バッ
梨子「う…!!」ドテッ
梨子「足が……ぅ、ぐぅ…」ググッ
千歌「痛い、痛いなぁ…♪あはは…♡」ドクドク…
梨子「千歌、ちゃん…」フラッ
梨子「なんでこんなことなんか…」
千歌「…梨子、ちゃん…ごめんね…?あんなこと、して……」
千歌「愚かな私を…これで……許してくれる…?」
梨子「だ、だからってなんで自分を刺すのよ…!?ナースコール押すから…!!」
千歌「まって……お腹が、痛いの……ナイフ、抜いて…」
梨子「わ、わかったわ…!」スッ
千歌「…」ニヤァ
309
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 09:45:24 ID:Wp4fmPtI
梨子「えいっ…!」ズボッ
千歌「ぅ…」ブシュゥ…
梨子「待っててね、いまナースコール――」ギュゥ
千歌「ナース、コールは…いいよ…」
梨子「なんでよ!?すぐに呼ばないと…」
千歌「…あははっ、ばーか。お前の人生終わりだね…♡」
梨子「え…?」ピタ
千歌「ナイフに指紋つけちゃって……これで、私を刺したのは…梨子ちゃん、になる…♡」
梨子「なに、言ってるの…?」
千歌「…私ねぇ、ずっ、ごほ……ずっと、考えてた…」
千歌「どうやったらお前を地獄に突き落とせるか…♡」
梨子「は…」
ガラッ
曜「千歌ちゃんお待たせー。オレンジジュース買ってき……えっ?」
千歌「来たぁ…♡」
310
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 09:49:36 ID:Wp4fmPtI
曜「千歌、ちゃ…」ポロッ
千歌「よー、ちゃぁ……痛いよぉ……たす、け……」ガクッ
曜「…っ!! 千歌ちゃんっ!!?」バッ
曜「誰かぁ!!誰か来てください!!!」
梨子「あ、ぁ……まって…」
曜「梨子ちゃん……どうしてこんなことを…!!」
梨子「ち、ちがうのよ……私じゃない…」
曜「じゃあその手に持ってるナイフはなに、?」
梨子「こ、これは…!!」パッ
曜「どいてっ!!」ドンッ
梨子「ぁう…!!」
曜「誰か!!誰か助けて!!千歌ちゃんが……千歌ちゃんがぁぁ…!!!」
311
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 14:14:22 ID:Wp4fmPtI
――ピッ…
「つぎのニュースです。…1週間前に静岡県沼津市の内浦で2人の少女が殺害された事件ですが、いまだに犯人の特徴すら掴めていないもようです」
「この残虐的な犯行は――」ガラッ
曜「千歌ちゃんおはよう。調子はどう?」
千歌「…曜ちゃんおはよ♪今日も朝早くから来てくれてありがとね♡」ピッ
千歌「調子はまずまずかなぁ。あと2週間くらいで退院できるみたい」スッ
曜「そっか…。あ、なにかテレビ見てたの?」
千歌「ちょっとニュースをね」
曜「ニュース…。…進展はあったって?」
千歌「…まだ証拠すら掴めてないみたい♡」
曜「そう、なんだ…」ギュッ
千歌「…♡」ニヘラ
312
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 14:19:42 ID:Wp4fmPtI
――5日前
千歌「…」
曜「千歌ちゃん…」ギュゥ
千歌「…」
千歌「…ん」
曜「千歌ちゃ……しっ、しまねぇ!!千歌ちゃんが目を覚ました!!」
志満「ほんと…!?」
美渡「千歌ぁ…!!」
千歌ママ「千歌ちゃん…」ウルウル
千歌「…」ボーッ
千歌(お母さん…?それに、みんなも…)
千歌(あれ?ここって、どこ…?)
313
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 14:25:16 ID:Wp4fmPtI
曜「千歌ちゃん……よかったぁ…」ウルウル
曜「ずっと目を覚まさないんじゃないかと思ったよぉ…」
千歌「よー、ちゃん…」チラッ
千歌「ここは…病院…?」
志満「千歌ちゃん覚えてないの…?」
千歌「え…?」
美渡「あんたね、うちの隣に引っ越してきた――」
千歌ママ「美渡っ、やめなさい…!」
美渡「え、なんで…?」
千歌ママ「目を覚ましてすぐにそんなこと言ったら混乱するでしょ…?だからいまはやめときなさい…」
美渡「…ご、ごめん」スッ
千歌「隣…」
千歌(……ああ、思い出した…)
千歌(私、自分で刺して……梨子ちゃんのせいにしようとしたんだった…)
314
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 14:29:56 ID:Wp4fmPtI
千歌ママ「千歌ちゃん、気分はどう?まだ寝てていいのよ?」
千歌「…いや、大丈夫。それに、だんだん思い出してきたから」
千歌ママ「そ、そうなの?…あんたが余計なこと言うから」ペシッ
美渡「だからごめんってぇ…」
千歌「お母さん、みとねぇが悪いんじゃないよ…。怒らないであげて…」
美渡「だ、だよね?悪いのは千歌を刺した…あのクズ女だもんね?」
志満「…そうね。悪いのは全部あの子よね」
曜「…っ」
千歌ママ「…2人ともやめなさい」
美渡「…ふん」
志満「…」
千歌(へぇ。ちゃんと梨子ちゃんが私を刺したってことになってるんだぁ…♡)
315
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 14:34:35 ID:Wp4fmPtI
千歌ママ「…あ、ナースコール押さないと」スッ
千歌「まって…」
千歌ママ「千歌ちゃん…?」
千歌「そのまえに……曜ちゃんと話がしたい…」
曜「…!」
千歌ママ「…そうよね。恋人、だもんね。美渡、志満。2人きりにさせてあげましょう?」
志満「…そうね」
美渡「わかったよ…」
千歌ママ「私たちは外で待ってるから、終わったら教えてね?」ガラッ
千歌「ありがと…。わがまま言ってごめんね…」
千歌ママ「ううん」ニコ
ピシャッ
316
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 14:40:32 ID:Wp4fmPtI
千歌「よーちゃん…手、にぎって…」
曜「手…?う、うんっ。わかった…」ギュッ
千歌「えへへ、あったかいなぁ…」ギュゥ
曜「千歌、ちゃん……う、うぅぅ…」ポロポロ
千歌「ふぇ…?」
曜「よかった、本当によかったよぉ…」
曜「ち、千歌ちゃんも私を置いて死んじゃうんじゃないかって……不安だった…。ひっく、うぅ…」
曜「もう絶対に話さないからね…。ずっと一緒にいよう…?」
千歌「曜ちゃん、それってプロポーズ?」
曜「へっ?…あっ、ち、ちがうよ!?////」
千歌「…えへへ。わかってるよ。ところでさ、「も」ってどういうこと?」
曜「も…?」
千歌「千歌ちゃん「も」って言ったでしょ?」
317
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 14:46:40 ID:Wp4fmPtI
曜「あ、あぁ…」
曜「…っ」ウルウル
曜「……ルビィちゃんが殺されたの…」
千歌「殺された…?」
曜「2日前……あの、浜辺で…滅多、刺しに、されて…」
曜「どうしてっ、ルビィちゃんがぁ……ぁ、あ…ううぅぅ…」ポロポロ
千歌「よーちゃん落ちついて…」ナデナデ
曜「ぐす、ひっく…ぅあ…」
千歌「抱きしめることはできないけど…頭ならなでてあげられるからね…♪」ナデナデ
曜「千歌、ちゃん…」ポロポロ
千歌「大丈夫だよ。曜ちゃんには私がついてる…。安心して?私はどこにも行かないから…」ナデナデ
曜「…ぅん」ギュー…
318
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 14:54:49 ID:Wp4fmPtI
千歌「…♪」ナデナデ
千歌「…で、犯人は?見つかったの?」
曜「ま、まだ見つかってないみたい…。夜中だったから近所の人も見てないって…」
千歌「へぇ…」
曜「……ルビィちゃんがあんな目にあったのは…私のせいかもしれない…」
千歌「…どういうこと?」
曜「その日ルビィちゃんから電話が来て……最初はなんか声が震えてたの。それで、そのことを聞いたら「なんでもない」って言われて…その数分後に悲鳴が聞こえたんだ…。そして電話が切れた…」
曜「私もただごとじゃないと思って、もう1度電話をかけたの。そしたら「助けて」って…」
千歌「…それで助けに行ったの?」
曜「…ううん。あのあとにLINEが送られてきたんだ。「さっきのは全部冗談だよ、びっくりした?ルビィもう寝るからおやすみ!」って…」ギュゥ
曜「私はそれを信じて……う、うぁ…」
曜「わ、私がすぐ行ったら……なんとかなったかもしれないのに…」ウルウル
319
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 14:59:24 ID:Wp4fmPtI
曜「ち、千歌ちゃんどうしよぉ…。私がルビィちゃんを殺したんだよぉ…」ボロボロ
千歌「…違うよ。曜ちゃんが殺したんじゃない」
千歌「これはもうしかたのないことだったんだよ…。だから、曜ちゃんが悔やむようなことじゃない、って私は思うな…」
千歌「曜ちゃんはなにも悪くない…。あまり自分を責めないでね…」
曜「でもぉ…」ウルウル
千歌「あーもー…。ほら、曜ちゃんおいでっ」グイッ
曜「…!」グイ
千歌「曜ちゃんが泣いてたら私も悲しいんだよ…。だから泣き止んでほしいな…」ギュゥ
曜「ちかちゃぁ…」ギュム
曜「…」ギュゥゥ
千歌「…って、胸に顔押しつけすぎだってばぁ…」
千歌(…ま、かわいいからいっか♪)
320
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 15:05:00 ID:Wp4fmPtI
曜「…」ギュゥゥ…
曜「…ありがと。少し落ちついてきた…」スッ
千歌「そう?ならよかった」ニコッ
曜「…ご、ごめんね。本当なら私が千歌ちゃんにこういうことをしてあげるべきなのに…」
千歌「いいのいいの♪私たちは恋人なんだもん。困ったときはお互いさま、ってやつかな?」
曜「千歌ちゃん…」
千歌「えへへ…♡」ニコ
千歌(…曜ちゃん気づいてないんだね)
千歌(ルビィちゃんからお別れのLINEが届いたのが死んだあとだってことが…)
千歌(まあ、そっちのほうが好都合だからいいんだけどさ♪)
千歌(私が捕まるなんて絶対にありえない……。むしろ捕まったのは梨子ちゃんだろーし♡)
千歌(これで、これで本当に全てが終わった…。ここから、本当の恋人生活が始まるんだね…♡)
321
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 15:11:36 ID:Wp4fmPtI
――現在・千歌の病室
曜「…あはは、なんかごめんね。暗くて…」
千歌「…しょーがないよ」ニコ
曜「…」
曜「千歌ちゃんがいてくれてよかった…」
千歌「へ?」
曜「…たぶん、千歌ちゃんにああ言われなかったら…私は、自責の念に駆られて……壊れちゃってたかもしれない…」
曜「千歌ちゃん、本当にありがとね…。感謝してもしきれないよ…」
千歌「そんなおおげさなぁ…」
曜「おおげさじゃないよ。それくらい感謝してるの!」
千歌「そっかぁ。ま、言われて悪い気はしないね♪」
曜「そ、それで千歌ちゃん…。今日も…」モジモジ
千歌「…ふふ♡いいよ?おいで♪」スッ
曜「うん…♪」ボフッ
322
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 15:55:23 ID:Wp4fmPtI
曜「ぁぁ…」ギュゥゥ…
曜「やっぱ千歌ちゃんの匂いは落ちつくなぁ…♡」
千歌「曜ちゃんって私の匂いかぐの好きだよね。…私ってそんないい匂いするー?」
曜「うん、大好き…♡」スンスン
千歌「ふーん…。自分ではよくわからないなぁ…」クンクン
曜「はぁー…♪」
千歌(最近、曜ちゃんが積極的になってきた♡)
千歌(前ではこういうことも週に1回あるかないかだったのに、私が入院するようになってからほぼ毎日だしぃ…♪)
千歌(まあ、2人がいなくなった影響もあるだろうけど……私を求めてくれてすごいうれしい…♡)
千歌(それに――)
曜「…ね、ねぇ、えっちしない…?」チラ
千歌(――よーちゃんから身体を求めてくるようになったの♡これも前までは考えられなかった♡♡)
323
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 16:01:12 ID:Wp4fmPtI
千歌「またぁ?昨日もしたよね?♡」
曜「だって、したいんだもん…」
千歌「…♡」キュンキュン♡
千歌「いいよー♡…って言いたいところだけど、さすがに今日はしないからね?」
曜「え、どうして…?」
千歌「よーちゃんに質問です。ここはどこ?」
曜「えっと、病院だけど…」
千歌「私はなんのケガで入院してる?」
曜「お、お腹を……刺されて…」
千歌「そう。私はお腹を刺されたの。しかも2回だよ?すごく痛かった…」サスサス
曜「ぅ…」
千歌「まだお腹の傷が治りきってないのに、えっちしたらどうなると思う?」
曜「ど、どうなるの…?」
千歌「傷がね、開いちゃうらしいよ…♡」
324
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/10/25(金) 16:04:40 ID:Wp4fmPtI
曜「傷が…?ま、まさか千歌ちゃん…!」
千歌「…いや?私はまだ大丈夫だよ?」
曜「そうなの…?…よかったぁ」ホッ
千歌「昨日、看護婦さんが教えてくれたんだー♪」
曜「へぇ…。でもどうしてまた…?」
千歌「えっちしてるときの声が聞こえてたみたい♡」
曜「え…」
曜「…こ、声を聞かれたって…本当に?」
千歌「うん♪」
曜「声を……声…」
曜「…////」ボンッ
千歌「あっ、真っ赤になったー♡」
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