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美玲「舞網チャンピオンシップ?」

29以下、名無しが深夜にお送りします:2019/08/14(水) 20:32:54 ID:RRh6rBGs
P「彼、このフィールドのアクションマジックを知っているかのように……」

栄太「アクションデュエリストなら、アクションフィールドについての知識を付けるのは当然だろう?スフィンクイズーでダイレクトアタック!」

美玲「ぐっ……」LP3500→2000

栄太「その分だと、君の引いたカードは『奇跡』あたりじゃないかな?カードを1枚伏せてターンエンドだ」

美玲「(当たってるし……)ウチのターン!」

美玲「モンスターがいない事で、カイザー・ブラッド・ヴォルスを特殊召喚!」

美玲「さらにウィングド・ライノを召喚!」

P「なるほど。モンスターが2体いれば、クイズーモンキーの効果に1体と宣言して破壊を回避できる!

美玲「バトルだ!ウィングド・ライノでクイズーモンキーを――」

栄太「クイズーモンキーの効果発動!バトルフェイズ終了時、僕の場のクイズーモンスターの数は何体でしょう?」

美玲「1体を宣言!いけウィングド・ライノ!」

栄太「おっと。この瞬間、スフィンクイズーの効果も発動!」

美玲「げ、ソイツもか……」

栄太「クイズーモンスターが攻撃を受けるときに発動でき、フィールドで1番攻撃力が高いモンスター1体を選んでもらう」

30以下、名無しが深夜にお送りします:2019/08/14(水) 20:33:36 ID:RRh6rBGs
栄太「正解すればそのそのモンスターを破壊し、コントローラーに攻撃力分のダメージを与える」

栄太「不正解ならば、バトルフェイズは強制終了だ」

P「攻撃を通すためにはカイザー・ブラッド・ヴォルスを手放して、ライフを1900削る必要がある……」

美玲「でもモンスターを失うだけじゃなく、大ダメージも受けてしまうわけにはいかないッ……」

栄太「シンキングタイムは終わりだ。答えをどうぞ?」

美玲「……クイズーモンキーだ」

栄太「そうか……残念だけどクイズは不正解。スフィンクイズーの効果でバトルは終了!」

栄太「そしてクイズーモンキーの問題には1体と宣言したが、僕のフィールドには2体。これも不正解!」

美玲「くっ……」

栄太「ペナルティとしてカイザー・ブラッド・ヴォルスを破壊!その攻撃力をクイズーモンキーは得る」

美玲「……カードを1枚伏せてターンエンド!」

栄太「追い詰められてるね。僕のターン!」

栄太「バトル。クイズーモンキーでウィングド・ライノに攻撃!」

31以下、名無しが深夜にお送りします:2019/08/14(水) 20:34:08 ID:RRh6rBGs
美玲「アクションマジック、『奇跡』!戦闘破壊を無効にし、ダメージを半分にする!」LP2000→1950

《奇跡》
A魔法
(1):フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターは戦闘では破壊されず、戦闘ダメージは半分になる。

栄太「フン、やっぱりね。トラップ発動、『カイシュート』!レベル4以下のクイズーモンスターの攻撃力を、別のクイズーモンスターに移し替える」

《カイシュート》(テキスト未確定による独自解釈)
通常罠
(1):自分フィールドのレベル4以下の
「クイズー」モンスター1体を対象として発動できる。
フィールドの表側表示モンスター1体を選ぶ。
そのモンスターの攻撃力は、対象モンスターの攻撃力分アップする。
その後、対象モンスターを持ち主の手札に戻す。

栄太「クイズーモンキーの攻撃力1800分、スフィンクイズーの攻撃力をアップ!そしてクイズーモンキーは手札に戻る」

美玲「攻撃力3300……!?」ダッ

栄太「おっと、そっちのアクションカードはいけないね……」パシッ

栄太「スフィンクイズーでウィングド・ライノを攻撃!」

美玲「あった!アクションマジック、『豹の巻』!墓地の魔法カード1枚につき300、モンスターの攻撃力を下げる!」

32以下、名無しが深夜にお送りします:2019/08/14(水) 20:36:07 ID:RRh6rBGs
《豹の巻》(SSオリジナル)
A魔法
(1):モンスターが戦闘を行うダメージ計算時、
フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力は、ダメージステップ終了時まで
お互いの墓地の魔法カードの数×400ダウンする。

美玲「これで1200ダウンだ。さらにトラップ発動、『幻獣の角』!これでウィングド・ライノの攻撃力を800アップするッ!」

栄太「そうはいかないよ。アクションマジック、『武の巻』!モンスターの戦闘破壊を無効にするかわりに、バトルするモンスター同士のの攻撃力を入れ替える」

《武の巻》(SSオリジナル)
A魔法
(1):モンスター同士が戦闘を行うダメージ計算時に発動できる。
その戦闘でお互いのモンスターは破壊されず、
そのモンスター2体の攻撃力をダメージ計算時のみ入れ替える。

美玲「んな……!?」

栄太「これでこちらは2600、そちらが2100だ」

美玲「ぐぅ……」LP1950→1250

栄太「2体の攻撃力は元に戻り豹の巻の効果も消える」

栄太「そして速攻魔法『泣きのもう1回!』!クイズーモンスターがモンスターを破壊できなかった時、攻撃力を1000アップしてもう1度攻撃できる!」

33以下、名無しが深夜にお送りします:2019/08/14(水) 20:37:06 ID:RRh6rBGs
《泣きのもう1回!》(SSオリジナル)
速攻魔法
(1):自分の「クイズー」モンスターの攻撃で相手モンスターが破壊されなかったダメージステップ終了時に発動できる。
その自分モンスターの攻撃力は1000アップし、このバトルフェイズ中もう1度だけ攻撃できる。
この時、そのモンスターが守備表示モンスターを攻撃した場合、
その守備力を攻撃力が超えた分だけ相手に戦闘ダメージを与える。

美玲「攻撃力4300でもう1度……!?」

栄太「とどめだ。スフィンクイズーでウィングド・ライノを攻撃!」

美玲「くっ……こうなったら!飛べ、ウィングド・ライノ!」

栄太「?今さら何を……」

栄太「はっ!そうか、このフィールドは天井に1枚だけアクションカードがある!」カンコーン

26
美玲「間に合ったッ!!アクションカード、『アンコール』!墓地のアクションマジック――奇跡の効果を使用する!」

《アンコール》
A魔法
(1):以下の効果から1つを選択して発動する。
●自分の墓地のA魔法カード1枚を対象として発動できる。
そのカードの効果を発動する。
●このカードを破壊する。

栄太「く、だが半分でもダメージは受けてもらう!」

美玲「大したことない!さあどうだッ、まだバトルフェイズは続行か?」LP1250→150

34以下、名無しが深夜にお送りします:2019/08/14(水) 20:37:53 ID:RRh6rBGs
栄太「終了するよ。僕はクイズーモンキーを召喚。泣きのもう1回の効果は終了し、ターンエンド!」

美玲「よし、これなら行ける!私のターン、ドロー!」

美玲「装備魔法、ビッグバン・シュートをスフィンクイズーに装備!攻撃力が400アップする」

栄太「僕のモンスターに……」

美玲「チューナーモンスター、『柴戦士タロ』を召喚!レベル4のウィングド・ライノに、レベル2の柴戦士タロをチューニング!」

《柴戦士タロ》
チューナー(効果モンスター)
星2/地属性/獣戦士族/攻 800/守 600
(1):このカードは戦闘では破壊されない。
(2):フィールドのカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動する。
このカードを持ち主の手札に戻す。

栄太「これは、シンクロ召喚……!?」

美玲「振り翳せ、そして自分を取り戻せッ!シンクロ召喚!レベル6、『獣神ヴァルカン』ッ!」

35以下、名無しが深夜にお送りします:2019/08/14(水) 20:38:30 ID:RRh6rBGs
《獣神ヴァルカン》
シンクロ・効果モンスター
星6/炎属性/獣戦士族/攻2000/守1600
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがS召喚に成功した場合、
自分及び相手フィールドの表側表示のカードを1枚ずつ対象として発動する。
その自分及び相手の表側表示のカードを手札に戻す。
このターン、自分はこの効果で手札に戻したカード
及びそれらの同名カードの効果を発動できない。

美玲「ヴァルカンの効果発動、お互いのフィールドの表側表示カードを1枚ずつ手札に戻すッ!ビッグバン・シュートとですが!を選択!」

栄太「そのカードがフィールドを離れたとき、装備モンスターは除外される。うまいコンボだね」

栄太「そしてシンクロ召喚。知ってはいたが、実際に見たのは初めてだよ」

美玲「それはどうも!バトルフェイズ、ヴァルカンでクイズーモンキーを攻撃!」

栄太「クイズーモンキーの効果発動!」

美玲「関係ないッ!0体だ!」

栄太「……まあそうだよね」LP4000→2000

美玲「トラップ発動、『戦線復帰』!モンスター1体を墓地から守備表示で特殊召喚する。蘇れ、柴戦士タロ!」

36以下、名無しが深夜にお送りします:2019/08/14(水) 20:39:27 ID:RRh6rBGs
《戦線復帰》
通常罠
(1):自分の墓地のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを守備表示で特殊召喚する。

栄太「でも、守備表示で出しても追撃はできない!」

美玲「ああ。だからこうする!トラップ発動、『緊急同調』!バトルフェイズ中にシンクロ召喚を行う!」

《緊急同調》
通常罠
(1):自分・相手のバトルフェイズに発動できる。
Sモンスター1体をS召喚する。

栄太「な……何!?」

美玲「レベル6のヴァルカンに、レベル2のタロをチューニング!」

美玲「逆巻け、そして思考を支配しろッ!シンクロ召喚!レベル8、『メンタルスフィア・デーモン』ッ!」

栄太「攻撃力2700……そんな……」

美玲「これで終わり!メンタルスフィア・デーモンでダイレクトアタックだッ!ダークスフィア・スクラッチ!」

栄太「馬鹿なあああ……っ!」LP2000→0 ピーッ

美玲「どうだッ!これがウチの実力だー!」

37以下、名無しが深夜にお送りします:2019/08/14(水) 20:40:07 ID:RRh6rBGs
P「おめでとう、美玲!これで勝率は6割!舞網チャンピオンシップ出場資格獲得だ!」

美玲「いやったぞー!」

栄太「いやあ、見事なデュエルだったよ」

美玲「エイタ……」

栄太「僕のクイズーコンボを、シンクロモンスターの効果で突破するとは。僕の知識不足を嘆くばかりだ」

美玲「オマエだって、面白いコンボを見せてくれた。気を落とすなって!」

栄太「Merci du fond du coeur。本戦も頑張ってくれ給えよ」

美玲「め、めるし……何て?」

栄太「フフ。さて問題です。今僕は何と言ったでしょうか?」

美玲「わ……わかるかーッ!」

P(これでやっと本戦出場だ。ここで好成績を出すことができれば、今後の活動もより良くなるだろう)

P(共に頑張っていこう、美玲!)

38以下、名無しが深夜にお送りします:2019/08/14(水) 20:40:48 ID:RRh6rBGs
〜某場所〜

?「全員揃ってる?」

??「重役出勤ご苦労様、リーダー」

?「うるさい」

???「首領。まだお嬢様がいらしていません」

????「大方、今日も猫漁りであろう」

?「全くしょうがないわね……」

??「そこが素敵なんじゃん。ああマイプリンセス、早く来ないかな〜」

?????「お待たせ。今日も五着かぁ」

???「……噂をすれば。霧絵様。おはようございます」

霧絵「おはよう。というわけで、5人全員揃った――揃いました。首領」

?「まあいいわ。今日の会議を始めましょう」

?「今日はこの男……榊遊矢について!」

39以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/01(日) 09:10:15 ID:Lz0OgyZI
〜数週間後〜

P「美玲!準備はいい?」

P「楽しみ過ぎて夜寝られなかったりしなかった?」

美玲「何の心配をしてるんだ……大丈夫!」

P「分かっていると思うが、舞網チャンピオンシップについて改めて説明しよう」

美玲「おうッ!」

P「この大会はジュニア、ジュニアユース、ユースの3部門に分けて行われる」

P「美玲はジュニアユース。これに優勝すると自動的にユースクラスに昇格できるんだ!」

美玲「ウチは絶対に負けない!どんな相手でも勝ち上がって見せるッ!」

P「その意気だ。今年は遊矢のいる遊勝塾や主催レオ・コーポレーション直属のLDS、前年度準優勝者を擁する梁山泊塾も出場する」

P「それだけじゃない。この大会には日本中、いや世界中のデュエリストが参戦している!」

P「強敵揃いだが、またとない絶好の機会だ。存分に力を発揮しよう!」

P「さあ出発だ!しっかり捕まっていてよな!」

美玲「ああ!行くぞッ!」

40以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/01(日) 09:11:11 ID:Lz0OgyZI
レポーター「ご覧ください!舞網市内はまさにデュエル一色!」

レポーター「そうです。今日からこの街最大のイベント、舞網チャンピオンシップが始まるのです!」

レポーター「なんといってもこの舞網市はリアル・ソリッド・ヴィジョンシステムを開発したレオ・コーポレーションのお膝元!」

レポーター「この大会も世界最大級のデュエル大会として注目されており、海外からも多数のデュエリストが参加」

レポーター「さらには観戦目的の観光客も大勢この舞網市を訪れています!」

美玲「す、凄い盛り上がりだな……」

P「さすがはレオ・コーポレーションといったところか……」

美玲「出かけはなんともなかったけど、緊張してきたぞ」

P「ガチガチだと足元を掬われるし、そう緊張しないで。ね」

美玲「そうだけどサ……」

柚子「遊矢はいた!?」

フトシ「何処にもいないよ〜」

美玲「ん?あれってユウヤの……」

41以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/01(日) 09:11:57 ID:Lz0OgyZI
アユ「あ!この前のお姉ちゃん!」

美玲「早坂美玲だ。ユウヤがどうかしたのか?」

柚子「早坂さん。実は遊矢がまだ来てなくて……」

美玲「はぁ!?もうすぐ開会式だぞッ!」

P「わかった。俺達も探してみよう、美玲」

柚子「え、いいのにそんな……」

美玲「一度デュエルしたらもう他人じゃないし。早く探すぞッ!」

柚子「……ありがとう!早坂さん!」

美玲「美玲でいいよ。ウチもユズって呼んでいい?」

柚子「ええ!じゃあ美玲、またここで!」

素良「ねえ、今の誰?」

タツヤ「前に遊矢兄ちゃんと戦ったんだ。シンクロ召喚を使うデュエリストだったよ」

素良「シンクロ召喚……」

42以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/01(日) 09:12:27 ID:Lz0OgyZI
P「駄目だ。これだけ探し回ってもいないってことは、会場内にはいないんだろう」

柚子「全く、どこで何やってるのよ……」

サカキユウヤガニゲタッテサ
エェ!?チチオヤトオナジジャン!

美玲「なんだ……?」

アユ「柚子姉ちゃん、どうしよう……」

遊矢「あ、いたいた!おーい柚子!みんな!」

柚子「遊矢!?」

遊矢「おまたせ」

柚子「こんなに心配させてどこウロウロしてたのよ!?」

遊矢「ごめんごめん、ちょっと用事があってさ。そろそろ入場だろ?並びに行こうぜ!」

43以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/01(日) 09:13:04 ID:Lz0OgyZI
柚子「アンタって人は……」

遊矢「まあまあ。ってあれ、美玲とそのプロデューサー?」

P「俺達も遊矢を探していたんだよ」

美玲「そうだぞッ」

遊矢「そうだったのか……悪かったよ」

P「まあ、間に合ったのなら大丈夫さ」

遊矢「ん?ということは美玲も参加資格を……」

美玲「ふふん、一回負けただけじゃウチは折れない!また戦えるのを楽しみにしてるぞッ!」

遊矢「ああ。お互い勝ち抜こう!」

44以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/01(日) 09:16:03 ID:Lz0OgyZI
暗黒寺「久しぶりだな、弱虫!」

遊矢「お前は!?」

暗黒寺「大事な大会前だからてっきり逃げ出したと思ったぜ。お前の親父みたいに」

遊矢「何……!?」

美玲「なあプロデューサー……どうしてユーヤはあんなに?」

P「……彼の父親・榊遊勝は、有名なプロデュエリストだったんだ」

P「だがストロング石島との試合の時、遊勝さんは会場に姿を現さなかった」

P「それ以来遊勝さんは試合から逃げた臆病者のレッテルを貼られ、息子である遊矢も臆病者呼ばわりだ」

45以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/01(日) 09:17:02 ID:Lz0OgyZI
美玲「なんだって……そんなの不当だッ、親が本当に臆病者だったとしても、ユーヤをそう決めつけるのはおかしい!」

P「一度根付いたイメージは、そう覆らないものなんだ」

P「後になって遊矢はそのストロング石島とのデュエルに勝利したが、未知の力・ペンデュラム召喚はズル呼ばわり」

P「それに挫けず、彼はエンタメ・デュエルで人々に笑顔を届けようとしている。美玲と同い年なのに、立派だよ」

美玲「ユーヤ……そんな過去があったのか」

P「おっと。だからと言って、美玲が劣っているわけじゃない。全力でデュエルを楽しもう!」

美玲「……うん。大丈夫。ウチが遊矢のエンタメに応えて、会場を盛り上げればいいんだッ!」

46以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/01(日) 09:17:37 ID:Lz0OgyZI
権現坂「そこまでだ、暗黒寺ゲン」ガシッ

遊矢「権現坂!」

暗黒寺「ヘッ、兄弟子を呼び捨てか」

権現坂「アンタはもう兄弟子ではない」

暗黒寺「……」

権現坂「……」

美玲「うわ、ただならぬ雰囲気……」

P「これは彼らが自分で解決する問題だ。あちらは彼に任せて、俺たちは整列しよう。まもなく入場だ」

美玲「……ああッ!」

47以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/01(日) 09:18:16 ID:Lz0OgyZI
〜開会式〜
ニコ「大変ながらくお待たせいたしました。年に一度のデュエリスト達の祭典、舞網チャンピオンシップの開幕です!」

ニコ「開会式の進行はこのニコ・スマイリーがあい務めさせていただきます!」

美玲「あの人がやるんだ……」



P「あのナイトオブデュエルズというチーム、海外参加なだけあって手強そうだったね」

美玲「全身甲冑はどうかと思うけどなー」

P「まあ、デュエルの腕には関係ないと思うよ」



美玲「遊矢のところは皆出場できるんだなッ!」

P「さすが遊勝塾。修造さんも頑張ってるなー」

美玲「プロデューサーはあの塾長を知ってるのか?」

P「彼もまたプロデュエリストだったんだよ」



美玲「遊矢が宣誓を!?」

P「打ち合わせなしで任せるとはたまげたな……」

48以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/01(日) 09:18:52 ID:Lz0OgyZI
ニコ「ではさっそく1回戦の組み合わせを発表いたします!」

ニコ「選手の皆さんは登録カードを各自ディスクにセットしてくださ〜い」

美玲「へ〜、このカードをセットすると対戦相手が表示されるんだな!」

P「さすがレオ・コーポレーションと言ったところか……」

美玲「プロデューサー、それさっきも聞いたぞ」

P「ところで、対戦相手は誰だったんだ?」

美玲「うーんと……デュエルっ子クラブの斜芽美枝代」

P「アイドルデュエリスト対決か。ここで勝ってファンを新規獲得しよう!」

美玲「おう!それに早速今から試合だ。頑張るぞッ!」

49以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/01(日) 09:20:06 ID:Lz0OgyZI
ナナメー!

美伎代「右よ!」

ウオオオオオオオオ!!

美伎代「ファンのみんな、来てくれてありがとー!」

美伎代「今日もみんなのハートを特殊召喚!」

ワアアアアアアアア!!

美玲「す、凄いファンの勢い……」

P「気圧されちゃダメだ。美玲は美玲の力でぶつかって行け!」

美玲「モチロンだ!アイドル早坂美玲の力を見せてやる!」

50以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/01(日) 09:20:37 ID:Lz0OgyZI
ニコ「アクションフィールドオン!フィールド魔法、『天空の聖域』!」

美玲「戦いの殿堂に集いしデュエリスト達が!」

美伎代「モンスターと共に地を蹴り宙を舞い!」

美玲「フィールド内を駆け巡る!」

美伎代「見よ、これぞデュエルの最強進化系!」

ニコ「アクション――!」

「「デュエル!!」」

51以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/01(日) 09:22:02 ID:Lz0OgyZI
美伎代「私の先攻。手札から『勝利の導き手 フレイヤ』を召喚!」

《勝利の導き手フレイヤ》
効果モンスター
星1/光属性/天使族/攻 100/守 100
(1):自分フィールドに「勝利の導き手フレイヤ」以外の
天使族モンスターが存在する場合、
相手はこのカードを攻撃対象に選択できない。
(2):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
自分フィールドの天使族モンスターの攻撃力・守備力は400アップする。

美玲「天使族モンスターか……」

美伎代「さらに永続魔法、『コート・オブ・ジャスティス』発動!」

《コート・オブ・ジャスティス》
永続魔法
このカード名の(1)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):自分メインフェイズに発動できる。
手札から天使族モンスター1体を特殊召喚する。
この効果は自分フィールドにレベル1の天使族モンスターが存在する場合に発動と処理ができる。

美伎代「このカードはレベル1の天使族がいる時、手札から天使族モンスター1体を特殊召喚できる」

52以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/01(日) 09:23:15 ID:Lz0OgyZI
美伎代「その効果で、手札から『ジェルエンデュオ』を特殊召喚!」

《ジェルエンデュオ》
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻1700/守 0
(1):天使族・光属性モンスターをアドバンス召喚する場合、
このカードは2体分のリリースにできる。
(2):このカードは戦闘では破壊されない。
(3):自分が戦闘・効果でダメージを受けた場合に発動する。
フィールドの表側表示のこのカードを破壊する。

美伎代「そしてフレイヤがいる限り、天使族モンスターの攻撃力・守備力は400アップしまーす!」

美玲「攻撃力は2100か……守備表示だけど」

美玲「しかもフレイヤは攻撃対象にできなくて、ジェルエンデュオは戦闘で破壊されないんだろ」

美伎代「その通り。私はカードを1枚伏せてターンエンド!」

美玲「ウチのターン!よし、手札から『幻獣ワイルドホーン』を召喚ッ!」

《幻獣ワイルドホーン》
効果モンスター
星4/地属性/獣戦士族/攻1700/守 0
(1):このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、
その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。

53以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/01(日) 09:26:22 ID:Lz0OgyZI
美玲「このカードは貫通効果持ちだ。そしてジェルエンデュオはダメージを受けた時破壊されるッ!」

美伎代「なるほど、でも通すわけにはいかない……」ダッ

美玲「アクションカード、取られる前にバトルだッ!ワイルドホーンでジェルエンデュオを攻撃!」

ウワー!アブナイ!ミキヨチャーン!

美伎代「心配ありがとー!でも大丈夫!トラップ発動、『光子化』!」

《光子化》
通常罠
(1):相手モンスターの攻撃宣言時、
攻撃モンスター1体を対象として発動できる。
その攻撃を無効にし、自分フィールドの光属性モンスター1体を選ぶ。
そのモンスターの攻撃力は、自分のターン終了時まで攻撃モンスターの攻撃力分アップする。

美伎代「ワイルドホーンの攻撃力は無効、そしてその攻撃力1700をフレイヤの攻撃力に加える☆」

美玲「くっ……カードを2枚伏せてターンエンド!」

美伎代「アクションカードも手に入っちゃったし、全然問題ない!私のターン!」

美伎代「コート・オブ・ジャスティスの効果を発動!レベル7、『翼を織りなす者』を特殊召喚!」

《翼を織りなす者》
通常モンスター
星7/光属性/天使族/攻2750/守2400
6枚の翼をもつハイエンジェル。人々の自由と希望を司っている。

54以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/01(日) 09:27:20 ID:Lz0OgyZI
美玲「フレイヤと合わせて、攻撃力3150……!?」

美伎代「まだまだこれから!手札から2体目のフレイヤを召喚!」

美玲「んなっ……」

P「相手の総攻撃力は……9550!?まずいぞ!」

美玲「このまま負けるかッ!永続トラップ、『安全地帯』!」

《安全地帯》
永続罠
フィールドの表側攻撃表示モンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、
その表側表示モンスターは、相手の効果の対象にならず、
戦闘及び相手の効果では破壊されず、相手に直接攻撃できない。
このカードがフィールドから離れた時にそのモンスターは破壊される。
そのモンスターがフィールドから離れた時にこのカードは破壊される。

美玲「これでワイルドホーンの戦闘破壊を無効にし、ダメージを軽減する!」

美玲(そして万が一に備えて、アクションカードを探す!)ダッ

美伎代「それでも大ダメージは与えられる。ジェルエンデュオ、フレイヤ、翼を織りなす者でワイルドホーンを攻撃!」

美玲「ぐぅぅぅぅ!」LP4000→3200→2300→450

P「美玲!大丈夫!?」

美玲「へーきだし……!」

55以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/01(日) 09:28:44 ID:Lz0OgyZI
美伎代「悪いけど、ここで終わってもらおうかな!」

美伎代「アクションマジック、『ライト・ライン』!これで2体目のフレイヤも直接攻撃ができる!」

《ライト・ライン》(SSオリジナル)
A魔法
(1):自分フィールドの、最も攻撃力が低い
攻撃表示モンスター1体を対象として発動できる。
このターン、そのモンスターは直接攻撃できる。

P「2体目のフレイヤの攻撃力は900、これが通れば……まずい!」

美玲「(あった、アクションカード!)うおーッ!」バッ

ドカーン!

ヤッター!ミキヨチャーン!

P「美玲……!」

美伎代「これで私の勝利――!?」

美玲「フン、アクションマジック『ダメージ・バニッシュ』!」

《ダメージ・バニッシュ》
A魔法
(1):自分が戦闘ダメージを受ける場合に発動できる。
その戦闘ダメージを0にする。

56以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/01(日) 09:29:53 ID:Lz0OgyZI
美伎代「戦闘ダメージを0にするカード……!」

P「ほっ……」

美伎代「それでも、私の方が有利。ターンエンド!」

美玲「私のターン、ドロー!『突撃ライノス』を召喚!」

《突撃ライノス》
効果モンスター
星3/地属性/獣戦士族/攻1500/守1500
(1):1ターンに1度、隣の使用していないメインモンスターゾーンを指定して発動できる。
このカードをそのメインモンスターゾーンに移動する。
(2):このカードが同じ縦列の相手モンスターに攻撃する場合、
このカードの攻撃力はダメージステップの間500アップする。

美玲「さらに『ダウンビート』発動ッ!モンスターをリリースし、種族・属性が同じでレベルが1つ低いモンスターを特殊召喚する!」

《ダウンビート》
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):自分フィールドの表側表示モンスター1体をリリースして発動できる。
リリースしたモンスターと元々の種族・属性が同じで
元々のレベルが1つ低いモンスター1体をデッキから特殊召喚する。

57以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/01(日) 09:31:01 ID:Lz0OgyZI
美玲「チューナーモンスター、柴戦士タロを特殊召喚!」

美伎代「チューナー……シンクロ召喚!」

美玲「慌てるなって。ウチは2枚目の安全地帯を、ジェルエンデュオを対象として発動!」

美伎代「私のモンスターを……?」

美玲「行くぞッ!レベル4のワイルドホーンにレベル2のタロをチューニング!」

美玲「振り翳せ、そして自分を取り戻せッ!シンクロ召喚!レベル6、『獣神ヴァルカン』ッ!」

美玲「ヴァルカンがシンクロ召喚に成功した時、お互いの表側表示カードを手札に戻す!翼を織りなす者と、安全地帯を選択ッ!」

美伎代「あっ、安全地帯はフィールドを離れると対象モンスターを破壊する……!」

美玲「そして魔法カード、『シンクロキャンセル』!ヴァルカンをエクストラデッキに戻し、シンクロ素材モンスター――ワイルドホーンとタロを墓地から呼び戻すッ!」

《シンクロキャンセル》
通常魔法
(1):フィールドのSモンスター1体を対象として発動できる。
そのSモンスターを持ち主のEXデッキに戻す。
その後、EXデッキに戻したそのモンスターのS召喚に使用した
S素材モンスター一組が自分の墓地に揃っていれば、
その一組を自分フィールドに特殊召喚できる。

58以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/01(日) 09:31:36 ID:Lz0OgyZI
美伎代「!まさかもう1度ヴァルカンを!」

美玲「いや、ヴァルカンの効果は1ターンに1度。ウチはレベル4のワイルドホーンに、レベル2のタロをチューニング!」

美玲「顧みろ、そして未来を切り刻め……シンクロ召喚!レベル6、『サイコ・デビル』ッ!」

《サイコ・デビル》
シンクロ・効果モンスター
星6/風属性/サイキック族/攻2400/守1800
チューナー+チューナー以外のサイキック族モンスター1体以上
(1):1ターンに1度、発動できる。相手の手札をランダムに1枚選び、
そのカードの種類(モンスター・魔法・罠)を当てる。
当たった場合、このカードの攻撃力は次の相手ターンの終了時まで1000アップする。

美玲「サイコ・デビルの効果発動。相手の手札のカード1枚の種類を言い当てる!」

美玲「でもまあ、ヴァルカンの効果で戻した翼を織りなす者だから。当然モンスターカードッ!」

美伎代「そんなコンボが……」

美玲「当たったことで、サイコ・デビルの攻撃力を1000アップだッ!」

美玲「そしてフィールドにはフレイヤしかいない、攻撃対象にできる。バトルだ!サイコ・デビルでフレイヤを攻撃ッ!」

美伎代「くっ……でもコート・オブ・ジャスティスの効果で次のターン展開できる!」LP4000→1500

59以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/01(日) 09:32:16 ID:Lz0OgyZI
美玲「オマエに次のターンは来ない!アクションマジック、『ダブル・バンキング』発動!」

《ダブル・バンキング》(漫画効果)
A魔法
(1):手札を1枚捨てて発動できる。自分フィールドのモンスターは、
このターン戦闘で相手モンスターを破壊した場合にもう1度だけ攻撃できる。

美伎代「いつの間に!?」

美玲「さっき取ったとき、近くにあったのさ!」

美玲「手札を捨てることで、戦闘破壊したモンスターは追加攻撃できる!」

美伎代「そんな……」

美玲「これでフィナーレだッ!サイコ・デビルで残ったフレイヤを攻撃!サイコ・スパイク・エッジ!」

美伎代「キャーーーー!!」LP1500→0 ピーッ

ミキヨチャーン!

60以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/01(日) 09:33:31 ID:Lz0OgyZI
ニコ「け、決着ゥー!1回戦第1試合、アイドルデュエリスト対決の勝者!浦月プロダクション、早坂選手ー!」

美玲「ブイッ!」

P「やったね美玲!1回戦突破確定だ!」

美玲「ああ、ウチはやったぞッ!」

美伎代「私より強いアイドルがいたなんて。驚いたし、清々しいわ」

美玲「ミキヨ……」

美伎代「きっと、貴女ならアイドル界を牽引できるって期待してる」

美玲「……ああ、オマエの想い受け取った。絶対勝ち上がって優勝するッ!」

61以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/01(日) 09:34:03 ID:Lz0OgyZI
P「さて。今日の試合は終わったけど、美玲はどうする?」

美玲「そうだなァ……」

美玲「他にやることもないし、試合の観戦しかないよなッ!」

P「よし。それなら今から始まるアユちゃんの試合はどうかな」

美玲「アユって、遊勝塾の?」

P「そう、ジュニアクラスで彼女の試合がまもなく開始されるんだ」

美玲「よーし、決まりだなッ。行くぞプロデューサー!」

P「合点承知の助!」

62以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/24(火) 13:15:48 ID:TZ/bhfeM
美玲「よし、ここだな」

P「お、やはり遊矢たちが応援に来ているようだぞ」

美玲「本当だ。おーい、ユーヤーッ!ユズーッ!」

遊矢「美玲!アユの応援に来てくれたのか?」

美玲「応援というか、まあ観戦だなッ。一応ウチらはライバルなわけだし」

美玲「なんか偵察みたいでちょっと悪いけど」

遊矢「別にいいって。美玲もアユの晴れ舞台見て行けよ」

美玲「ああッ!」

権現坂「お前が早坂美玲か!」

美玲「あ、さっきの厳ついやつ……」

権現坂「俺は権現坂昇。遊矢の親友だ」

美玲「そうだったのかッ、ウチはその通り早坂美玲。よろしくなッ!」

美玲「ところで、デュエルの状況は?」

柚子「アユちゃんの先攻1ターン目が終わったところで、これから相手のターンよ」

美玲「相手は……LDSのレイラってやつか」

63以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/24(火) 13:16:19 ID:TZ/bhfeM
零羅「僕は手札からマジックカード、『ペルソナ・シャッター・レイヤー1』を発動――」

〜十数分後〜

零羅「『CCC武融化身ウォーター・ソード』が攻撃する時、他の水属性モンスターすべての攻撃力をこのカードに加える!」

権現坂「『アクアアクトレス・アロワナ』の攻撃力2000が加わり、攻撃力は4400!」

柚子「それじゃアユちゃんは……!」

アユ「うっ……うわぁー!!!!」LP1900→0

遊矢「アユ!大丈夫か!?」

アユ「みんな、ごめんね、私……頑張ったけど負けちゃった……」

遊矢「アユ。負けたら明日勝てばいい」

遊矢「明日の勝利を信じて、一歩踏み出すんだ!」

美玲「ユーヤ……」

64以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/24(火) 13:17:16 ID:TZ/bhfeM
権現坂「そうだ。かくいう遊矢もこの男権現坂にどれだけデュエルで負けた事か」

遊矢「って余計な事言うなよ!せっかくいい感じに決めてたのに!」

アユ「フフッ……アハハ!」

レポーター「それではみごと勝利を収めた零羅君にインタビューしてみましょう!零羅君、今のお気持ちは?」

零羅「……」

レポーター「え、えーと……勝利者インタビューをですね……」

零羅「……」スタスタ

レポーター「えっ、えぇ〜……」

タツヤ「あ、あの……キミ、融合召喚も使えるんだ」

零羅「……」スタスタ

タツヤ「すごい……ね……」

零羅「……」

零児「その調子だ」

零羅「兄様……」

65以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/24(火) 13:17:53 ID:TZ/bhfeM
美玲「凄いデュエルだったな、プロデューサー」

P「そうだな。アユちゃんも強い動きだったが、零羅君はそれを凌ぐ強さだった」

美玲「LDSはジュニアクラスにも凄いデュエリストを抱えてるんだな……」

P「LDSといえば、この後は柚子ちゃんの試合がある。対戦相手はLDSの融合使いらしいよ」

美玲「ユズがLDSと?」

P「アユちゃんの仇を取ると言っていた。しかしそれだけじゃなく、なにか因縁のある対決らしい」

美玲「そうかッ。それなら、その試合も観ておこう!」

P「ああ。絶対面白いデュエルになるはずだ」

66以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/24(火) 13:18:25 ID:TZ/bhfeM
〜試合後〜

ニコ「アクションカードの取り合いが勝敗を分けたこのデュエル!」

ニコ「制したのは遊勝塾・柊選手ッ!」

美玲「まさか、ユズも融合召喚を使えるなんてな」

P「遊勝塾に最近加入した、紫雲院素良という子が実は融合召喚使いらしいんだ」

美玲「ということは、そのソラってやつが柚子に融合を教えたのか」

P「まあそういうことだろうね。今朝、柚子ちゃんと一緒にいた青髪の子だよ」

美玲「そういえば、確かにいたっけな……」

P「うちでは融合召喚は扱ってないから、使い手と当たると不利になるかもしれない」

P「美玲は第一試合だったから、明日まで試合はない。特訓だ!融合使いとの戦い方を一緒に学んでいこう!」

美玲「……ああッ!ウチはもっと強くなってやるぞッ!」

67以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/24(火) 13:20:11 ID:TZ/bhfeM
〜レオ・コーポレーション〜

零児「中島。早坂美玲のデュエルデータは?」

中島「たった今、映像・デュエルログともに完了しました」

零児「そうか……ご苦労だった。」

零児(彼女のデュエルも、順調に成長しているらしい)

零児(二回戦の結果次第で、最終的に我々への利害を判断することになるだろう)

零児「引き続きデータ収集を任せる」

零児「それと、ペンデュラムカードは間に合いそうか?」

中島「はっ、問題ありません。ただいまテストルームにて使わせております」

零児「そうか……ペンデュラムは我々の武器になり得る存在だ。絶対に成功させなければならない」

中島「承知しております」

68以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/24(火) 13:20:48 ID:TZ/bhfeM
〜翌日〜

P「魔法カード、『融合』を発動。手札の『セイント・バード』と『スカイ・ハンター』を融合素材として墓地へ送る」

《融合》
通常魔法
(1):自分の手札・フィールドから、
融合モンスターカードによって決められた融合素材モンスターを墓地へ送り、
その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。

《セイント・バード》
通常モンスター
星4/風属性/鳥獣族/攻1500/守1100
非常に尾の長い鳥。全身から聖なる光を発する。

《スカイ・ハンター》
通常モンスター
星4/風属性/鳥獣族/攻1550/守1200
羽に隠し持っているナイフを空から降らせて攻撃する。

P「融合召喚!レベル6、『紅陽鳥』!」

《紅陽鳥》
融合モンスター
星6/炎属性/鳥獣族/攻2300/守1800
「セイント・バード」+「スカイ・ハンター」

69以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/24(火) 13:22:24 ID:TZ/bhfeM
美玲「リバースカードオープン!罠カード、『ヘル・ポリマー』!『セイント・バード』をリリースし、『紅陽鳥』のコントロールを得る!」

《ヘル・ポリマー》
通常罠
(1):相手がモンスターの融合召喚に成功した時、自分フィールドのモンスター1体をリリースし、
その融合召喚された表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
その表側表示モンスターのコントロールを得る。

P「それを伏せてたか……ターンエンド!」

美玲「ウチのターン!」

美玲「バトルだ、プロデューサー!『紅陽鳥』でダイレクトアタックだッ!」

P「負けた……!」LP2000→0 ピーッ

70以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/24(火) 13:23:00 ID:TZ/bhfeM
P「これで融合召喚、及び融合モンスターについては理解できた?」

美玲「ああッ。もう怖いものじゃないぞ」

P「私自身もこれで融合の基礎はマスターできたはずだ」

美玲「これで安心だなッ!」

P「基礎中の基礎だし、古いカードだからまだ油断はできないよ」

P「昨日の柚子ちゃんの試合のように、手札と場に融合素材がなくなったとしてもデッキから融合できるカードも存在する」

美玲「ああ。ユズも、融合魔法を使わない融合召喚をしていたしな」

美玲「あとはウチのプレイング次第。二回戦も頑張ろうッ!」

P「……お、どうやらそろそろ遊矢の試合が始まるらしい」

美玲「なんだって!それは観に行くしかないッ!行くぞプロデューサー!」

71以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/24(火) 13:23:37 ID:TZ/bhfeM
〜会場〜

美玲「相手は沢渡シンゴってやつかッ」

P「LDSの新鋭だ。実力は未知数だが……」

〜〜〜〜

美玲「んなッ、相手もペンデュラムカードを……!?」

P「流石LDS……ペンデュラムまで開発を進めていたのか!」

美玲「しかしペンデュラム召喚の応酬……熱いなッ!」

〜〜〜〜

P「遊矢は手札にもフィールドにもカードがない……まずいな」

美玲「いや、ユーヤはきっとこのドローで逆転するつもりだッ!」

遊矢「次のドローが全てをかけたディスティニードローとなります。見事引き込めましたらご喝采!」

遊矢「ドロオオオオオ!!!!」

72以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/24(火) 13:24:12 ID:TZ/bhfeM
遊矢「『トランプ・ウィッチ』のペンデュラム効果発動!バトル中にモンスターを融合召喚する!」

P「やはり遊矢も融合召喚を!」

美玲「ペンデュラムの効果で融合召喚……凄い!」

〜〜〜〜

遊矢「『ビーストアイズ』がモンスターを破壊した時、融合素材とした獣族モンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える!」

美玲「『ドラミング・コング』は攻撃力1600……!」

沢渡「ぐわーーーーっ!!!!」LP1200→0 ピーッ

ニコ「決まりましたー!第二試合、勝者は榊選手!」

美玲「うおおおおお!!」

P「なんて熱い攻防……私は今とても感動している!」

73以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/24(火) 13:24:57 ID:TZ/bhfeM
美玲「凄かったなッ!ユーヤとシンゴのペンデュラム合戦!」

P「ああ。彼らこそまさに真のエンターテイナーだ!本物の輝きを見せてくれた!素晴らしい攻防だった……!」

美玲「プロデューサー、表現が被ってるぞ」

P「それくらい感動しているんだ。遊勝さんの現役時代を思い出すよ」

美玲「榊遊勝、か……」

美玲「それから、ユーヤもやっぱり融合召喚を使ってたよな」

P「ああ。優勝できるかどうかには、融合対策の成功が深くかかわってくるかもしれない」

P「……この後、紫雲院素良くんの試合があるから、それを観戦したらまた練習をしようか」

美玲「ユーヤとユズに融合を教えたやつか……了解だッ!」

74以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/24(火) 13:25:31 ID:TZ/bhfeM
黒咲「かつて俺の故郷でもデュエルは最高のショーだった」

黒咲「そうだ、最高の……」

黒咲「大人も子供も誰もがそれを無邪気に楽しみ、デュエリスト達はみんなの憧れの的だった」

黒咲「――あの日までは」

黒咲「あの日突如として襲い掛かってきた敵によって俺たちの街は、戦場と化した」

素良「敵?戦場?」

美玲「オイオイオイ……なんだアイツ?」

P「一体何を……?」

75以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/24(火) 13:26:01 ID:TZ/bhfeM
黒咲「これで貴様のモンスターの攻撃は終わった。その効果も消えたという事だ」

素良「何だと!?」

黒咲「速攻魔法、『RUM-ラプターズ・フォース』発動!」

黒咲「この戦闘で破壊された『ライズ・ファルコン』を特殊召喚し、ランクが1つ高いレイド・ラプターズにランクアップさせる!」

美玲「ランクアップ!?」

P「なんだその召喚は!?」

黒咲「獰猛なる隼よ。激戦を切り抜けしその翼翻し、寄せ来る敵を打ち破れ!」

黒咲「ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!現れろォ!ランク5!『RR-ブレイズ・ファルコン』ッ!」

76以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/24(火) 13:26:32 ID:TZ/bhfeM
黒咲「貴様達はいつも笑いながら俺の仲間たちを襲い続けた」

黒咲「だが、もはや俺達は無抵抗で打倒される獲物ではない!」

素良「はぁ?余裕がない?」

素良「冗談言うなよ。こんなデュエル、キャンディ舐めながらだって僕にはできる!」バキッ

素良「遊びさ。本気でやるわけないじゃん!」

素良「僕の仲間だってそう。みんな遊びで君達を狩ってるんだ」

素良「だって君達は僕らにとって、ハンティングゲームの獲物なんだから!」

美玲「ソラ……!?」

P「一体何を……!?」

77以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/24(火) 13:27:07 ID:TZ/bhfeM
素良「マジックカード、『魔玩具融合』を発動!」

素良「悪魔宿りし非情の玩具よ。歯向かう愚民を根こそぎ滅ぼせ!」

素良「現れろ、全ての玩具の結合魔獣!『デストーイ・マッド・キマイラ』!」

美玲「な、なんだこのモンスターッ!?」

P「ヒェッ……」

〜〜〜〜

黒咲「仲間は、必ず奪い返す!速攻魔法、『RUM-レボリューション・フォース』!」

黒咲「誇り高き隼よ。英雄の血潮に染まる翼翻し、革命の道を突き進めッ!」

黒咲「ランクアップ・エクシーズ・チェンジ!現れろォ!ランク6!『RR-レボリューション・ファルコン』!ッ」

美玲「またランクアップ……!」

P「どれだけ進化するんだ!」

78以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/24(火) 13:27:38 ID:TZ/bhfeM
黒咲「『レボリューション・ファルコン』の効果発動!このカードがレイド・ラプターズを素材としてランクアップした時」

黒咲「相手が特殊召喚したモンスター1体を破壊し、そしてその攻撃力の半分のダメージを与える!」

黒咲「革命の火に焼かれて、散れェェ!!!!」

素良「ッ――――!」LP1300→0 ピーッ

……

ニコ「ん、お……か、勝ったのは黒咲選手!」

美玲「あ……」

P「……!」

79以下、名無しが深夜にお送りします:2019/09/24(火) 13:28:12 ID:TZ/bhfeM
美玲「なんだよ、アレ……」

P「……今まで見た中で最も凄絶なデュエルだった」

P「デュエルモンスターズの域を超えて、まるで戦場のような……」

美玲「ユーヤとシンゴの時と、全然違う……」

美玲「それにハンティングゲームだとか、戦場だとか……もうわけがわからないッ!」

P「……美玲、落ち着こう」

P「取り敢えず、素良くんの事が心配だ。医務室へ向かおう」

80以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/15(火) 07:32:05 ID:kTAVj6EI
〜医務室前〜

美玲「……あ、ユーヤ」

遊矢「美玲、そしてプロデューサー。来てくれたんだ」

P「遊矢の友達があんな怪我だ。放っておくわけにはいかない」

修造「ですが、素良は応急処置後にレオ・コーポレーション本社に移されるようです」

修造「LDSには優秀な医療チームもあると聞きますし……恐らく心配ないでしょう。我々には無事を祈る事しかできません」

P「そうですか……」

アユ「もしフィールド魔法が消える前に建物のガレキが当たってたりしたら……」

遊矢「黒咲隼……ッ!」

美玲「……」

81以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/15(火) 07:32:42 ID:kTAVj6EI
修造「それじゃあ俺と洋子さんは子供たちを送っていくから、素良の事頼んだぞ!」

修造「では、失礼します」

P「ええ。こちらはお任せください」

P「じゃあ私はプロダクションに連絡を取るから、美玲とみんなは少し待っててね」

遊矢「……」

美玲「なあ、ユーヤ。あの黒咲隼っていう奴の事、知ってるのか?」

遊矢「えっ?どうして……」

美玲「さっきの様子で、そんな気がしたから」

権現坂「俺も気になっていた。知っていることを教えてくれ」

遊矢「ああ……黒咲はLDSを何度も襲った襲撃犯だ」

遊矢「俺は目の前でトップチームがやられてるのを見たし、柚子は……」

柚子「その襲撃犯を追ってた真澄が襲われそうになってるのを見たわ……でも、真澄は――」

82以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/15(火) 07:33:14 ID:kTAVj6EI
権現坂「追っていた敵を、仲間だと!?」

美玲「どういう事だよ、ソレ……」

柚子「真澄がなぜそんなことを言ったのかはわからない」

柚子「でも、LDSを襲うのは仲間を救うためだってユートが言ってた」

遊矢「ユート……?」

美玲「誰のことだ?」

柚子「前に、私が沢渡とデュエルしようとした時――」

権現坂「ではそのユートという男が沢渡を襲った犯人!」

権現坂「なぜ今まで黙っていた?柚子が真実を語れば濡れ衣を着せられることも……」

権現坂「まさか疑っていたのか!?遊矢を!」

柚子「そんなことない!だって遊矢はエクシーズを使わないし」

柚子「でも……」

美玲「おいおいおい!ノボルもユズも落ち着けって」

83以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/15(火) 07:33:44 ID:kTAVj6EI
遊矢「ユート……俺にそっくりな男。柚子のブレスレットが光ると消えてしまうという男か」

美玲「消える!?」

柚子「なぜこのブレスレットが光ると、ユートがいなくなるのかはわからない」

柚子「遊矢が変装してるのかもと思ったけど、そんなことする理由がない」

権現坂「遊矢がLDSを襲う理由もな……」

遊矢「襲うのは敵に捕らわれた仲間を救うための手段」

柚子「ええ。ユートはそう言ったわ」

権現坂「敵とは誰だ。LDSとは違うのか?」

柚子「それは――」

84以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/15(火) 07:34:23 ID:kTAVj6EI
美玲「融合は、敵?」

権現坂「そう言ったのかユートは?」

柚子「うん」

遊矢「黒咲はユートの仲間。だからあいつはあんなにも素良に敵意を」

権現坂「お前達、素良がどこから来たか聞いているのか?」

柚子「いいえ」

遊矢「訊いてもあいつすぐごまかすし」

権現坂「何か因縁があるのかもしれん。黒咲とユート、そして素良の間に」

美玲「因縁?」

権現坂「黒咲達はエクシーズ使い。素良はそれと敵対する融合塾の一員だったとか」

遊矢「まさか黒咲やユートが救いたいという仲間って素良達に――」

85以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/15(火) 07:35:01 ID:kTAVj6EI
権現坂「仲間とは、黒咲の妹!?」

柚子「ええ。ユートはそう言ったわ」

遊矢「もし本当に素良の仲間が黒咲の妹を、その瑠璃って子を連れ去ったのだとしたら」

遊矢「奴の素良への敵意はわかる。けど……」

美玲「じゃあシュンはソラと戦うためにLDSに?」

権現坂「いや、やつは以前からLDSだと真澄は言った。――ならばなぜ妹を取り戻すための手段としてLDSを襲う?」

権現坂「……うおおおわからん!一体どういうことだ!?」

美玲「ウチも全然だッ!頭がこんがらがってきたぞ」

遊矢「融合とエクシーズ……ただの塾同士の争いとは思えない。何かもっと大きな力が――」

86以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/15(火) 07:35:50 ID:kTAVj6EI
イタカ?イエ、コチラニハ

ドコニイッタ?ムコウヲサガシマス!

権現坂「ん?何の騒ぎだ?」

モウソトニデテシマッタノカモシレン

スグニホンシャニレンラクヲ!シウンインソラガニゲダシタト!

美玲「なんだって……!」

遊矢「素良が!?」

P「なんだなんだ、どうした?」

美玲「プロデューサーッ!ソラがいなくなったって!」

87以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/15(火) 07:36:38 ID:kTAVj6EI
柚子「お父さんもすぐ駆けつけるって」

美玲「よし、それじゃあ手分けして探すぞッ」

権現坂「俺は海の方へ」

遊矢「それじゃ俺は中央公園の方へ」

柚子「私は向こうへ行くわ」

美玲「じゃあウチは残ったこっちだな。行くぞプロデューサー!」

P「見つかったら連絡するんだぞ!」

美玲「ソラの奴、あんな怪我で何処へ……?」

88以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/15(火) 07:38:11 ID:kTAVj6EI
美玲「どうだ、ソラはいたかッ!?」

P「駄目だ、見つからない。他の3人がいる方に居るのかも」

美玲「でも連絡は無いし、まだ誰も見つけてないってことなんじゃ」

P「まあそういうことだろうけど……」

美玲「あ、ユズから連絡だ!見つかったのかな」

柚子『美玲、権現坂、今すぐ中央公園に来て!遊矢が倒れてる!』

美玲「な、なんだってッ!?」

P「大変だ。今すぐ中央公園に行こう――」

89以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/16(水) 12:31:10 ID:bwmImO5A
〜2日後〜

美玲「もしもし、ユズか?」

美玲「ああ、ユーヤの事なんだけど……」

美玲「……そっか。今日のレッスンが終わったら、ウチも向かうよ」

美玲「それまでユーヤの事は頼む。じゃあなッ」ピッ

P「遊矢の容態は?」

美玲「もう2日も経つのに、まだ目を覚まさないって」

P「今日も駄目か……素良君も見つからないし、どうしたものか」

美玲「ユーヤの事は心配だッ。けど、ウチにもやることがある」

美玲「気を取られて負けるようじゃ、カッコ悪いもんな!」

P「美玲……強くなったね」

美玲「ウチはいつでも強いぞッ」

P「じゃあ、レッスンを再開しよう!」

90以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/16(水) 12:32:24 ID:bwmImO5A
〜榊家〜

洋子「いらっしゃい!あなたが美玲ちゃんね」

美玲「洋子さん。遊矢の容態は……?」

洋子「それがね、遊矢はさっき目を覚ましたんだよ」

美玲「なんだってッ!」

美玲「遊矢ーッ!」バタッ

遊矢「……え、美玲!?」

柚子「お見舞いに来るって言ってたのよ」

美玲「ああ、良かった……」

美玲「ユーヤ!二日も目を覚まさないってどういうことだよッ!」

遊矢「わ、悪かったよ……」

柚子「よかったね、美玲」

91以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/16(水) 12:33:18 ID:bwmImO5A
遊矢「ところで大会は?どうなってる?」

美玲「ジュニアユースは今日で一回戦が終わりだッ」

柚子「ちょうど今あの占い塾の方中ミエルが……」

美玲「ミエル?」

遊矢「ああ。俺が予選で戦った相手だよ」

柚子「儀式召喚とリバースモンスターを使用する珍しいデュエルスタイルなのよ」

美玲「へー!そんなデュエリストもいるんだなッ!」

柚子「……あれ?ミエルの試合は?」

柚子「終わってる……」

美玲「え?」

柚子「風魔塾の月影って人に、ワンターンキルで……!」

92以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/16(水) 15:53:59 ID:bwmImO5A
〜数分前、会場〜

ミエル「深い眠りに就かせてやるわ。永遠にね!」

月影「……!」

ミエル「ミエルのターン!儀式魔法、『高等儀式術』発動!」

《高等儀式術》
儀式魔法
儀式モンスターの降臨に必要。
(1):レベルの合計が儀式召喚するモンスターと同じになるように、
デッキから通常モンスターを墓地へ送り、
手札から儀式モンスター1体を儀式召喚する。

ミエル「デッキから『占い魔女スィーちゃん』と『占い魔女アンちゃん』を墓地へ送る!」

《占い魔女スィーちゃん》(アニメ版)
通常モンスター
星4/水属性/魔法使い族/攻 0/守 0
このカードをドローした今日のあなたの運勢は、ちょっと悪いかも。
ラッキーナンバーは、4。
ラッキーカラーは、青。
ラッキーアイテムは、傘。
東に向かうと運が向いてくるかもね。

93以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/16(水) 15:55:07 ID:bwmImO5A
《占い魔女アンちゃん》(アニメ版)
通常モンスター
星5/闇属性/魔法使い族/攻 0/守 0
このカードをドローした今日のあなたの運勢は、アンハッピ〜。
ラッキーナンバーは、5。
ラッキーカラーは、紫。
ラッキーアイテムは、サングラス。
落し物に注意して!

ミエル「これにより『聖占術姫タロットレイ』の儀式召喚を執り行うことが可能となる!」

ミエル「全てを見通す太古の巫女よ。古の秘術によりて今よみがえれ!儀式召喚!レベル9!聖占術姫タロットレイ!」

《聖占術姫タロットレイ》(アニメ版)
儀式・効果モンスター
星9/光属性/天使族/攻 2700/守 1200
「聖占術の儀式」により降臨。
(1):1ターンに1度、発動できる。
自分フィールドのリバースモンスターを全て裏側守備表示にする。
この効果を発動するターン、このカードは攻撃できない。
(2):相手ターンに1度、発動できる。
自分フィールドの裏側守備表示モンスターを全て表側攻撃表示にする。

94以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/16(水) 15:55:52 ID:bwmImO5A
ミエル「さらに魔法カード、『二重召喚』。これでミエルは1ターンに2度の通常召喚ができるわ」

《二重召喚》
通常魔法
(1):このターン自分は通常召喚を2回まで行う事ができる。

ミエル「これで私はモンスターを2体裏側守備表示で召喚。ミエルはこれでターンエンドよ」

月影「拙者のターン。手札から魔法カード『忍法 朧分身の術』を発動!」

《忍法 朧分身の術》(未OCG)
通常魔法
(1):手札からレベル4以下の「忍者」モンスター1体を特殊召喚する。

月影「これにより手札から『黄昏の忍者-シンゲツ』を特殊召喚!」

《黄昏の忍者-シンゲツ》(アニメ版)
効果モンスター
星4/闇属性/戦士族/攻 1500/守 100
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
相手はこのカード以外の「忍者」モンスターを攻撃対象にできない。

月影「さらにシンゲツをリリースし、『黄昏の中忍-ニチリン』をアドバンス召喚!」

95以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/16(水) 15:59:41 ID:bwmImO5A
《黄昏の中忍-ニチリン》
効果モンスター
星6/闇属性/戦士族/攻2300/守1000
このカードはルール上「忍者」カードとしても扱う。
(1):1ターンに1度、手札から「忍者」モンスター1体を捨て、
以下の効果から1つを選択して発動できる。
この効果は相手ターンでも発動できる。
●このターン、自分フィールドの「忍者」モンスター及び
「忍法」カードは戦闘・効果では破壊されない。
●自分フィールドの「忍者」モンスター1体を選び、
その攻撃力をターン終了時まで1000アップする。

月影「ニチリンは忍者モンスターとして扱う。よって拙者は『幻影忍法-朧手裏剣』を発動!」

《幻影忍法-朧手裏剣》(未OCG)
永続魔法
自分フィールドに「忍者」モンスターが存在する場合にこのカードを発動できる。
(1):「忍者」モンスターが自分フィールドに存在しない場合、このカードを破壊する。
(2):自分がカードを手札に加えた場合にこの効果を発動できる。
そのカード1枚を墓地へ送り、300ダメージを相手に与える。

月影「このカードは忍者の存在なくして存在することは出来ぬ」

月影「しかし拙者がカードを手札に加える度、それを墓地へと送ることにより、300のダメージを発する事が出来る」

ミエル「カードを手札に加える……まさか!」カンコーン

月影「そう。アクションカードを手札に加え、それを墓地へ送ることで、其方のライフをこのターンで0にする」

96以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/16(水) 16:03:18 ID:bwmImO5A
ミエル「そうはいかないわ。タロットレイの効果!相手ターンに1度、すべての裏守備モンスターを攻撃表示にする!」

ミエル「『深淵の暗殺者』のリバース効果!これでニチリンは破壊よ!」

《深淵の暗殺者》
効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻 200/守 500
(1):このカードがリバースした場合、
相手フィールドのモンスター1体を対象として発動する。
そのモンスターを破壊する。
(2):このカードが墓地へ送られた場合、
自分の墓地のこのカード以外のリバースモンスター1体を対象として発動する。
そのモンスターを手札に加える。

月影「ニチリンの効果発動!手札から2体目のシンゲツを捨てることにより、このターン忍者と忍法は破壊を免れる」

ミエル「そんな……」

月影「アクションカードを14枚も、拙者には容易い。風魔一族の朧手裏剣を受け散るがいい!」

ミエル「きゃああああ!!!」LP4000→…→0 ピーッ

97以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/16(水) 16:05:06 ID:bwmImO5A
〜現在〜

遊矢「ミエルが?やっぱりレベル高いな、舞網チャンピオンシップは」

遊矢「俺達が知らない実力者もたくさん出てるんだ」

柚子「ジュニアクラスではもう二回戦に入ってて、昨日フトシ君がLDSの零羅君と戦ったんだけど」

遊矢「零羅って、あのアユに勝った?」

美玲「ああッ」

美玲「あの時は融合召喚を使ったけど、今度は――」

98以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/16(水) 16:05:44 ID:bwmImO5A
〜1日前〜

フトシ「オレのターン!よーし、痺れさせてやるぜ!」

フトシ「『らくがきじゅう-ぱきけ』の効果!このカードはモンスターがいないプレイヤーのフィールドに特殊召喚できる!」

《らくがきじゅう-ぱきけ》(SSオリジナル)
星4/地属性/岩石族/攻1300/守1300
(1):このカードはモンスターをコントロールしていない
プレイヤーのフィールドに手札から特殊召喚できる。
(2):このカードが戦闘・効果で破壊された場合に発動できる。
手札から「らくがきじゅう」モンスター1体を特殊召喚する。

フトシ「このぱきけをお互いのフィールドに特殊召喚だ!」

零羅「……」

フトシ「そしてこのカードはらくがきじゅう1体でアドバンス召喚ができる。オレはぱきけをリリース!」

フトシ「アドバンス召喚だ!来い、レベル8!『らくがきじゅう-てらの』!」

《らくがきじゅう-てらの》(未OCG)
効果モンスター
星8/地属性/恐竜族/攻 2400/守 1200
このカードは「らくがきじゅう」モンスター1体をリリースしてアドバンス召喚できる。
(1):このカードがアドバンス召喚に成功した場合、
相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを破壊し、ターン終了時まで、
このカードの攻撃力はその破壊したモンスターの攻撃力の半分だけアップする。

99以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/16(水) 16:06:41 ID:bwmImO5A
フトシ「てらのの効果発動だ!相手モンスターを破壊して、その攻撃力の半分をもらう!」

フトシ「ぱきけを破壊して、その攻撃力の半分の650をてらのに加えるぜ!」

フトシ「それだけじゃないぜぇ!ぱきけが破壊されたことで、オレは手札から『らくがきじゅう-すてご』を特殊召喚!」

《らくがきじゅう-すてご》(効果未判明による魔改造)
星6/地属性/岩石族/攻1200/守2500
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
相手はこのカード以外の「らくがきじゅう」モンスターを攻撃・効果の対象に選択できない。
(2):攻撃表表示のこのカードがこのカード以下のレベルの攻撃表示モンスターと戦闘を行うバトルステップ時、
自分の墓地の「らくがきじゅう」モンスター1体を除外して発動できる。
このカードとそのモンスターを守備表示にする。

フトシ「最後に『らくがきちょう-せんこうは』を発動!このターン攻撃できない代わりに、てらのの攻撃力の半分の……あー……1525ダメージだぜ!」

《らくがきちょう-せんこうは》(SSオリジナル)
通常魔法
このカードを発動するターン、自分は攻撃宣言できない。
①:自分フィールドの「らくがきじゅう」1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力の半分のダメージを相手に与える。

零羅「……!」LP4000→2475

ニコ「フトシ君、鮮やかなコンボで先制パンチを決めたーっ!」

フトシ「すてごがいる限りてらのは攻撃と効果の対象にできないし、このカード以下のレベルのモンスターと戦闘するときはお互いに守備表示にできる!」

フトシ「簡単には痺れはしないぜ?オレはこれでターンエンドだ!」

100以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/16(水) 16:09:58 ID:bwmImO5A
零羅「僕のターン、ドロー」

零羅「……『CC隻眼のパスト・アイ』を召喚」

《CC隻眼のパスト・アイ》(未OCG)
効果モンスター
星3/闇属性/悪魔族/攻 1400/守 1000
①:このカードを融合召喚・S召喚・X召喚の素材とする場合、
他の素材は自分フィールド以外のモンスターでなければならない。

フトシ「あれはアユの時の……ってことは融合召喚!?」

零羅「僕は速攻魔法、『パスト・チューニング』を発動。すてごのレベルを6から3にしてこのカードに移し替え、チューナーとしたパスト・アイとこのカードとでシンクロ召喚する」

《パスト・チューニング》(未OCG)
速攻魔法
①:自分フィールドに「CC隻眼のパスト・アイ」が存在する場合、
相手フィールドのモンスター1体を対象として発動できる。
その相手モンスターのレベルはこのターンのエンドフェイズまで、以下の数値になる。
●レベル1〜4のモンスター:レベル1
●レベル5〜6のモンスター:レベル3
●レベル7以上のモンスター:レベル5
その後、このカードをモンスターとして扱い、
このカードの種族・属性・レベル・攻撃力・守備力を対象のモンスターと同じにする。
また、自分フィールドの「CC隻眼のパスト・アイ」1体をチューナーとして扱い、その効果を無効にする。
さらにその後、このカードの効果でモンスター扱いとしたこのカードと
チューナー扱いとした「CC隻眼のパスト・アイ」のみを素材としてS召喚する。
この効果でS召喚したモンスターはエンドフェイズに破壊される。

101以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/16(水) 16:10:44 ID:bwmImO5A

フトシ「え!?シンクロ!?」

零羅「描き出されし古代の剣竜よ、我が目と調和しその力捧げよ。シンクロ召喚!」

零羅「現れよ、全てを撃ち抜く精巧なる銃!レベル6、『CCC撃調化身ロック・シューター』!」

《CCC撃調化身ロック・シューター》(一部未判明により捏造)
融合・効果
星6/地属性/悪魔族/攻2200/守2400
「CC隻眼のパスト・アイ」+チューナー以外の地属性モンスター1体以上
(1):このカードの攻撃力は、相手フィールドの全ての
地属性モンスターのレベルの合計×200アップする。
(2):1ターンに1度、相手フィールドの表側表示モンスター1体を
対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力は1000ダウンする。
この効果は相手ターンでも発動できる。

フトシ「すてごのレベルが下がったから効果が発動できない……!」

零羅「ロック・シューターの効果。すてごの攻撃力を1000ダウン下げる」

零羅「さらにこのカードの攻撃力は、相手の地属性モンスターのレベル×200上がる」

フトシ「てらのとすてごは合計11、つまり2200アップして……攻撃力4400!?」

零羅「バトルだ。ロック・シューターですてごを攻撃!」

フトシ「しびれるうううううーーー!!!」LP4000→0 ピーッ

102以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/16(水) 16:16:52 ID:bwmImO5A
〜現在〜

遊矢「シンクロを!?」

美玲「ああッ」

柚子「ジュニアと言ってもあの子もLDSだし、もしかしたらあの赤馬零児みたいに」

柚子「融合、シンクロ、そしてエクシーズも使えるのかも」

遊矢「融合……シンクロ……エクシーズ……」

美玲「ユーヤ、どうしたんだ?」

遊矢「あの夜、ユートに会った」

柚子「ユート……!」

遊矢「あいつが言ってたんだ。この世界は4つの次元に分かれてるって」

柚子「4つの次元?」

遊矢「融合、シンクロ、エクシーズ次元。そして俺達が住むスタンダード」

遊矢「素良は融合、黒咲とユートはエクシーズ次元から来て、その2つの次元は戦っている」

103以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/16(水) 16:17:35 ID:bwmImO5A
遊矢「そして素良は俺の目の前でユートと戦って――消えた」

美玲「消えた!?」

遊矢「融合次元に戻されたんだって、ユートは言ってた」

遊矢「そしてその後、ユーゴが来て」

柚子「ユーゴって?」

遊矢「ユーゴも俺とそっくりな、もう1人の男。そいつはバイクのような物に乗って現れた」

遊矢「ユーゴはおそらくシンクロ次元のデュエリスト」

美玲「シンクロ……?ユートは融合と戦ってるんじゃないのか?攫われたルリを救うために……」

遊矢「その攫った敵がユーゴかもしれない。ユートはシンクロには融合の手先がいると言っていた」

遊矢「2人は前も戦っているらしい。もしかしたらその時に……」

104以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/16(水) 16:18:22 ID:bwmImO5A
遊矢「……」ピラッ

美玲「ん、そのカードは?」

遊矢「……『ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン』」

柚子「それは!どうしてユートのカードを遊矢が!?」

遊矢「あいつは、俺を庇い、その時にこれを託された」

遊矢「その時に気絶したみたいで、その後のことは何も。ユートがどうなったのかも」

遊矢「だけどなぜ、俺にこのカードを?ユートはデュエルで笑顔をって俺に言った」

遊矢「そしてこのカードを俺に。どうしてそんなことを……」

遊矢「わからない……!ユートだけじゃない」

遊矢「ユーゴってのも何者なんだ?なぜあいつらは俺にそっくりな顔をしているんだ!?」

美玲「なあ、落ち着けって!」

遊矢「……わからない。なんなんだよいったい、ユートもユーゴもどうして……」

105以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/16(水) 16:20:45 ID:bwmImO5A
柚子「遊矢だけじゃないわ。私にもそっくりな人が」

遊矢美玲「「えっ?」」

柚子「瑠璃よ。彼女は私にそっくりだってユートが」

遊矢「なんだって!それは本当か!?」

柚子「うん。最初は驚いたって。だから私のことを瑠璃って」

美玲「なんだよそれ……ユーヤはユートとユーゴにそっくりで、ユズはルリとそっくり?どういうことなんだッ」

遊矢「――黒咲なら」

柚子「え?」

遊矢「黒咲はユートの仲間だ。素良もユートもいなくなった今、話を聞けるのはあいつしかいない」

遊矢「次元のことや俺達にそっくりな人たちのこと。それに瑠璃……あいつは瑠璃のお兄さんなんだろ?」

柚子「うん……」

106以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/16(水) 16:21:35 ID:bwmImO5A
遊矢「母さん、ちょっと出かけてくる!」

洋子「ちょっと。出かけるってどこに?」

遊矢「センターコート!」

柚子美玲(無言の会釈)

洋子「まったく、2日も寝てたのに……」

洋子「思い立ったらすぐ行動に移さないといけないなんて」

洋子「ますますあなたに似てきたかもね」

107以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/16(水) 16:24:49 ID:bwmImO5A
〜モニター前〜

北斗『エクシーズ召喚!『セイクリッド・プレアデス』!』

北斗『エクシーズ召喚!『セイクリッド・トレミスM7』!』

タツヤ「急ごう!」

セレナ「……」

アユ「あ……あれ?」

タツヤ「アユ、何してるの?」

アユ「今あそこに柚子お姉ちゃんが……」

フトシ「いるわけないだろ〜」

タツヤ「今頃みんなセンターコートに着いてるよ」

フトシ「グズグズしてると置いてくぞ!」

アユ「あ!待って!」

108以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/17(木) 12:55:43 ID:IqlDWvOU
〜センターコート〜

権現坂「うおおおお!!遊矢ー!!この男権現坂、これほど嬉しいことはない!!」ダキッ

遊矢「そんな大げさな……」

修造「いやいや、みんな本当に心配したんだぞ?遊矢が二度と目を覚まさなかったらどうしようって」

アユ「遊矢おにいちゃ〜ん!」

タツヤ「よかった、無事で!」

フトシ「嬉しすぎて痺れちゃうぜ!」

遊矢「みんな、ありがとう」

フトシ「これで後は素良さえ戻ってくれば!」

アユ「遊勝塾もすっかり元通りね!」

P「そうさ。まだ浮かれるわけにはいかない」

遊矢柚子美玲「……」

109以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/17(木) 12:56:20 ID:IqlDWvOU
修造「すまん遊矢。あれから探し続けているんだが、素良の行方は今も……」

遊矢「あっ、あの――」

フトシ「ゴメン!」

遊矢「え?」

フトシ「本当は俺も浮かれてる場合じゃないんだ。実は昨日負けちゃって……」

遊矢「聞いたよ。あの零羅って子に今度はシンクロ召喚決められたんだろ?」

フトシ「うん……まさかシンクロ召喚まで使うなんて。驚きすぎてしびれちゃったよ」

遊矢「だったら次はフトシが痺れさせろ!」

遊矢「次の大会まで一年。遊勝塾でエンタメデュエルをしっかり鍛えて――」

110以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/17(木) 12:57:06 ID:IqlDWvOU
素良『次なんてない!本当の戦いに、次なんてないんだ!』

遊矢「――!」

フトシ「遊矢兄ちゃん?」

権現坂「どうした、遊矢?」

遊矢「い、いや……」

ミエル「ダーリン……!目覚めたのね!」

遊矢「ミエル。……!」

ミエル「ミエルの体を張ったお祈りが、命を懸けたお祈りが通じたんだわ〜!」トツゲキ

遊矢(無言のスルー)

ミエル「あれ?いや〜!」ドシン

111以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/17(木) 12:57:51 ID:IqlDWvOU
北斗「なんだ、見に来てたのか。どうだい?僕の本当の力を目の当たりにした感想は。遊勝塾で戦った時はまぐれで――」

遊矢「黒咲に会いたい。あいつに話があるんだ」

真澄「話って?」

柚子「ええ。それは彼に直接言うわ」

真澄「あっ、柚子……」

美玲「シュンに会わせてほしい。色々聞きたいことがあるんだッ」

刃「無理だな。黒咲さんはお前らなんか相手にしねえよ。俺達だってめったに話せないんだから」

刃「ま、せっかく来たんだし見とけよ。俺と勝鬨勇雄の戦いだ、損はさせねえぜ」

112以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/17(木) 12:58:28 ID:IqlDWvOU
〜会場〜

ニコ「いよいよジュニアユース選手権1回戦最後の試合でございます!」

ニコ「この戦いの勝者が2回戦で進む32人目の勇者となるのです!」

刃勝鬨「「デュエル!!」」

遊矢「……」

遊矢「……!?なんだ、これ……」

勝鬨「フッ!」バキッ

刃「ぐわあああ!!!」

勝鬨「フン!」ドゴォ

刃「ぐほっ……!!」

勝鬨「セイッ!」ズガァ

刃「がああああ!!!」

遊矢「ひどい……これが梁山泊のデュエル……」スクッ

遊矢「……!」ギリギリ

美玲「ユーヤ?」

113以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/17(木) 12:58:59 ID:IqlDWvOU
刃「……」LP…→0 ピーッ

ニコ「こ、これにて……一回戦の試合はすべて終了いたしました」

ニコ「続いて二回戦の組み合わせを発表いたします」

ニコ「勝ち上がった皆さんは登録カードをセットしてください!」

権現坂「俺は明日の第一試合、相手はビックリ塾の種子島有蔵だ」

柚子「私は二日目の第二試合、対戦相手は……えっ、美玲!?」

美玲「ウチとユズが対戦か……見てろユーヤ、勝つのはウチだッ!」

柚子「それはどうかしら。私も負けるつもりはないわよ!」

114以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/17(木) 13:00:16 ID:IqlDWvOU
タツヤ「遊矢兄ちゃんは?……あっ、勝鬨勇雄!」

アユ「そんな……」

美玲「ユーヤ……」

遊矢「ユートは俺に、デュエルで笑顔をと言った。あいつが本当に伝えたかったのは何なのかはわからない」

遊矢「けど、俺は自分の信じたデュエルをやる!それがユートの思いに応えることになると思うから!」

柚子「!……うん!」

遊矢(勝鬨勇雄.俺はお前のデュエルは認めない)

遊矢(デュエルは人を笑顔にするもの。俺のデュエルでお前に笑顔を取り戻してみせる!)

115以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/17(木) 13:00:51 ID:IqlDWvOU
〜翌日〜

権現坂「そこだ!ダイレクトアタック!」

種子島「な、なんでわかったあああ!!!」LP400→0 ピーッ

権現坂「何の此れ式!」

ニコ「変幻自在のトリックデュエル、破れたり!権現坂道場・権現坂昇選手、ビックリ塾の種子島有蔵選手を下しました!」

アユ「やった、勝った……」

タツヤ「次は遊矢兄ちゃんの番だね……」

修造「おいおい、見てるお前たちが緊張してどうする?」

柚子「だって今日の対戦相手は、あの勝鬨勇雄よ」

フトシ「しびれるくらい凄まじかったぜ」

修造「デュエルに笑顔は禁物。それが武闘派・梁山泊の流儀だからな」

116以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/17(木) 13:01:36 ID:IqlDWvOU

美玲「せっかくユーヤが戻ってきたってのに、あのイサオってやつの相手だなんて」

P「彼なら大丈夫だよ。あの白熱した1回戦を観ただろう?」

美玲「でもそれは、シンゴがエンタメデュエルに応えたから盛り上がっただけだろ?」

美玲「今回、あいつは付き合ってくれそうにないぞッ」

P「そうだね……とはいえ、昨日の試合を見てから遊矢は張り切っている」

P「きっと勝鬨勇雄も笑顔になれるようなエンタメを見せてくれるさ」

遊矢勝鬨「「デュエル!!」」

117以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/17(木) 13:02:10 ID:IqlDWvOU
イイゾユウヤ! カッコイー!

遊矢「アハハハ!」

修造「遊矢のやつ、相手が誰だろうといつも通りだ!」

柚子「いつも通り……」

美玲「昨日のこと、ユートの事や次元の事で動揺してないはずないってのに……」

柚子「なのに遊矢は自分が向き合わなきゃいけないことに、ちゃんと向き合ってる」

118以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/17(木) 13:03:12 ID:IqlDWvOU
勝鬨「自分はマジックカード、融合を発動。」

勝鬨「天翔ける星。地を飛び。今一つとなって、悠久の覇者たる星と輝け!」

勝鬨「融合召喚!来い、覇勝星イダテン!」

P「融合召喚だと!?昨年のデータには使用した記録はなかった……」

美玲「今年の優勝を目指して進化してきたってことか」

美玲「……それにしても。レイラ、マスミ、ユズ、ソラにイサオ。融合使いが多いんだなッ」

P「やはり融合の勉強はしておいて正解だった。社長には頭が上がらないよ」

美玲「え、あの融合カードって社長が用意してくれてたのか……」

119以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/17(木) 13:03:55 ID:IqlDWvOU
遊矢「あれは絶対もらう!」

勝鬨「させん、バトルだ!自分はイダテンでビーストアイズを攻撃!」

勝鬨「ビーストアイズの攻撃力は0になる。勝利の風は、本当の闇を見た者だけに吹く!」

遊矢「諦めて……たまるかあああああ!!」

ニコ「ああっと榊選手!アクションカードを取られることは阻止したが、大ダメージで残りライフは100!」

美玲「ユーヤッ!」

勝鬨「首の皮一枚で繋がったが、お前の闇はすぐそこだ」

勝鬨「ひたすら暗い闇の中に落ちるがいい」

遊矢「……!ぐっ……!」

遊矢「があっ……!」

美玲「な、なんだ?どうしたんだユーヤのやつ……」

P「様子があきらかに尋常ではない、何が……?」

120以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/17(木) 13:04:26 ID:IqlDWvOU
遊矢「揺れろ、魂のペンデュラム。天空に描け光のアーク!」

遊矢「ペンデュラム召喚!出でよ、我がしもべのモンスター達よ!」

美玲「怖いぞ、遊矢……?」

遊矢「俺はレベル4のラクダウンとシルバー・クロウで、オーバーレイ!」

P「な、あの動きはなんだ!?」

美玲「レベル4……まさか!?」

遊矢「漆黒の闇より、愚鈍なる力に抗う反逆の牙。今降臨せよ!」

遊矢「エクシーズ召喚!現れろ、ランク4!ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴン!」

勝鬨「なんだと!?」

美玲「やっぱり、あれは昨日の……!」

121以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/17(木) 13:04:59 ID:IqlDWvOU
遊矢「バトルだ。ダーク・リベリオン・エクシーズ・ドラゴンで、覇勝星イダテンを攻撃!」

勝鬨「イダテンの効果発動!このカード以下のレベルのモンスターと戦闘を行う場合、相手モンスターの攻撃力は0になる!」

遊矢「エクシーズモンスターはレベルを持たない。よって効果は無効」

勝鬨「何、レベルを持たないならレベル0ではないのか!?」

遊矢「反逆の、ライトニング・ディスオベイ!」

勝鬨「ぐああああああ!!!!」LP4000→0 ピーッ

観客「……」

美玲「なに、これ……」

P「……」

122以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/17(木) 13:06:11 ID:IqlDWvOU
ニコ「……しょ、勝者は榊選手です……」

修造「あ、い、いいぞー遊矢ー……」

フトシ「しびれるくらいこええ……」

タツヤ「……別人みたい」

遊矢「……はっ!勝鬨!」

遊矢「だ……大丈夫か?」

勝鬨「!フン!」バシッ

遊矢「え……」

梁山泊勢「……」ゾロゾロ

勝鬨(無言の辞儀)

遊矢「え……なんなんだ?この感じは……」

123以下、名無しが深夜にお送りします:2019/10/17(木) 13:06:48 ID:IqlDWvOU
?「――これが榊遊矢の二回戦のデュエルよ」

???「なんとも狂暴で荒々しい姿ですね……」

??「会場は唖然としてるけど、私らにとっちゃ朗報だよね」

???「ええ。我々の使命がより明確になりますわ」

????「碧葉よ。お前はどう思う?」

碧葉「もちろん朱里・素直と同意見よ。これで私達のモチベーションも上がるというものじゃない」

霧絵「うん。特に碧葉は本当にこれでいいのかしらって悩んでたし、よかったね」

碧葉「うるさいわね。あと会議中は首領と呼べって言ったでしょう」

霧絵「ごめんね、首領」

素直「それでは引き続き、私と深玄は榊遊矢の周囲の人間を調査しますわ」

深玄「ああ。何か繋がることがあれば報告しよう」

朱里「それで私と霧絵たそが本人の動向を探る。今までと変わらないなあ」

碧葉「嫌なら『フォース』から抜けてもらうけど」

朱里「あーはいはい。首領様の仰せの通りに〜」

124以下、名無しが深夜にお送りします:2019/11/05(火) 19:13:08 ID:0kTksTiA
〜翌日〜

ニコ「本日第二試合!二回戦の対戦は……遊勝塾、柊柚子選手!」

イケー! ユズチャーン!

ニコ「対するは浦月プロダクション、早坂美玲選手!」

ミレイチャーン! ガンバッテー!

タツヤ「二人とも、一回戦が白熱したからかファンが増えてるね」

アユ「柚子お姉ちゃーん!美玲お姉ちゃーん!」

フトシ「絶対しびれさせてくれよー!」

遊矢「……」

ミ!レ!イ! ミ!レ!イ!

美玲「いつの間にか、ウチの人気も高まってたんだなッ」

柚子「ええ、流石美玲ね……だけど私も遊勝塾の看板娘よ。本当のエンタメデュエルを見せてあげるわ!」

美玲「ああ。遊矢のためにも、ウチらのデュエルで会場を盛り上げてみせるッ!」

125以下、名無しが深夜にお送りします:2019/11/05(火) 19:13:56 ID:0kTksTiA
ニコ「アクションフィールドオン!フィールド魔法、『雲上のライブステージ』!」

柚子「戦いの殿堂に集いしデュエリスト達が!」

美玲「モンスターと共に地を蹴り宙を舞い!」

柚子「フィールド内を駆け巡る!」

美玲「見よ、これぞデュエルの最強進化形!」

ニコ「アクション――!」

「「デュエル!!」」

美玲「ウチのターン。自分フィールドにモンスターがいないとき、カイザー・ブラッド・ヴォルスを特殊召喚できる!」

美玲「さらにチューナーモンスター、『リ・バイブル』を召喚!」

《リ・バイブル》
チューナー・効果モンスター
星1/地属性/サイキック族/攻 700/守 300
このカード名の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが墓地に存在し、
自分のEXデッキの枚数が相手よりも5枚以上少ない場合、
2000LPを払って発動できる。
このカードを墓地から特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したこのカードは、
フィールドから離れた場合に除外される。

126以下、名無しが深夜にお送りします:2019/11/05(火) 19:15:01 ID:0kTksTiA

柚子「チューナー……1ターン目からシンクロ召喚ってわけね」

美玲「そうだッ。みんな見てろよ、これがウチのデュエルだ!」

美玲「レベル5のカイザー・ブラッド・ヴォルスにレベル1のリ・バイブルをチューニング!」

ニコ「おーっと!ここで早坂選手お得意のシンクロ召喚です!」

P「いいぞ美玲!」

美玲「行き着け、そして力を統御しろ……シンクロ召喚!」

美玲「大地を踏み均せ!レベル6、『ハイパーサイコライザー』!」

《ハイパーサイコライザー》
シンクロ・効果モンスター
星6/地属性/サイキック族/攻2000/守 600
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードがモンスターゾーンに存在する限り、
このカードの攻撃力より低い攻撃力を持つモンスターは攻撃できず、
このカードの攻撃力より高い攻撃力を持つフィールドのモンスターは効果を発動できない。
(2):このカードが相手によって破壊され墓地へ送られた場合、自分の墓地の、
種族と属性が同じとなるチューナー1体とチューナー以外のモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを手札に加える。

ニコ「来たーっ!大会では初めて顔を見せるモンスターであります!」

127以下、名無しが深夜にお送りします:2019/11/05(火) 19:16:10 ID:0kTksTiA
美玲「このモンスターが場に存在すると、自分より低い攻撃力のモンスターは攻撃ができない」

美玲「逆に、攻撃力が高いモンスターは効果が使えなくなるッ」

柚子「面倒なモンスター……でもどうってことないわ」

美玲「ウチはカードを2枚伏せてターン終了だ!」

柚子「私のターン、ドロー!」

美玲「リバースカードオープン!永続トラップ、『追走の翼』をライザーを対象に発動!」

《追走の翼》
永続罠
自分フィールドのSモンスター1体を対象としてこのカードを発動できる。
(1):このカードが魔法&罠ゾーンに存在する限り、対象のモンスターは戦闘及び相手の効果では破壊されない。
(2):対象のモンスターがレベル5以上の相手モンスターと戦闘を行うダメージステップ開始時に発動できる。
その相手モンスターを破壊する。
対象のモンスターの攻撃力はターン終了時まで、この効果で破壊したモンスターの元々の攻撃力分アップする。
(3):対象のモンスターがフィールドから離れた場合にこのカードは破壊される。

美玲「このカードがある限り、ライザーは戦闘と相手の効果じゃ破壊されない」

美玲「さらにレベル5以上のモンスターとの戦闘は行わずにモンスターを破壊する!」

柚子「なんですって……!」

修造「これでは、攻撃力で上回っていても除去することができない!」

128以下、名無しが深夜にお送りします:2019/11/05(火) 19:17:12 ID:0kTksTiA
権現坂「それに柚子の融合モンスター。マイスタリン・シューベルトはレベル6だから、戦闘に参加させれば破壊されてしまう」

権現坂「そしてブルーム・ディーヴァは攻撃力が低い。相手の攻撃はけん制できるが、逆にこちらも攻撃を仕掛けることができない」

フトシ「縛りに縛られでしびれそうだぜ……」

柚子「……この程度じゃ私は止まらないわ。相手のみモンスターがいることで、手札から『幻奏の歌姫ソロ』を特殊召喚!」

《幻奏の歌姫ソロ》(アニメ版)
効果モンスター
星4/光属性/天使族/攻 1600/守 1000
①:相手フィールドにのみモンスターが存在する場合、
このカードは手札から特殊召喚できる。

柚子「さらに『幻奏の音女アリア』を召喚!」


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