魔王「まーた討伐されるバイトか」 - 1561468592

1：以下、名無しが深夜にお送りします：2019/06/25(火) 22:16:32 ID:wjWen2pI: 魔王「何回目だよ」
2：以下、名無しが深夜にお送りします：2019/06/25(火) 22:22:16 ID:wjWen2pI: ～魔王城～

魔王「私は何回討伐されればいいんですか教えてくださいますか側近さん！」

側近「そう言われましても…もはや我が軍勢は魔王様の収入だけが頼りですので…」

魔王「やたらめったら魔物を引き入れるんじゃあなかったなぁ…これだけの大所帯を養う事になるなんて思わなかった」

側近「四天王への特別手当て、夏期ボーナス、労災手当て…いづれも支払いが滞っていますゆえ…なんとか収入を…魔王様…」

魔王「仕方がないなぁ…」
3：以下、名無しが深夜にお送りします：2019/06/25(火) 22:31:53 ID:wjWen2pI: 魔王「で？今回はどこの誰にやられればいいのさ？」

側近「えぇっとですね…はい、これです。トリカブト国に仕える青年…これまた勇者ですね」

魔王「仲間は？」

側近「僧侶、魔法使い、戦士…変哲の無いパーティーですね」

魔王「本当に変哲の無いパーティーだな…普通すぎて逆に珍しいわこの令和の時代に」

側近「それゆえにやりやすいでしょう魔王様も」

魔王「まぁな。適度に斬られて、適当なタイミングで戦士あたりを殺して最後は勇者にやられるフリをする…いつもの事さ」
4：以下、名無しが深夜にお送りします：2019/06/30(日) 20:59:32 ID:Hc3qwrHg: 部下「申し上げます！四天王を撃破した勇者が間もなくこちらに到着します！」

魔王「ああ、彼らもまた上手い具合に負けてくれたのね。まあ部下がプライド押し殺して負けたフリしてくれてる手前、私もうだうだ言っては……」

部下「そ、それが……」

側近「なんだ？どうかしたのか？」

部下「し、信じがたいのですが……四天王の配下の者の報告によりますと……四人とも本当に絶命していたそう…です……」

魔王「なっ！？」ｶﾞﾀｯ

側近「馬鹿なっ！？」
5：以下、名無しが深夜にお送りします：2019/06/30(日) 21:14:26 ID:Hc3qwrHg: 魔王「なんだそれは！？先方も契約は承知であろう！？……それにいくら八百長だと思って油断していてもあの四天王がそう簡単にやれられるとは……」

部下「どうやらその勇者が尋常ではないらしく…………ぐばぁっっっ！？！」ﾄﾞｼｬｧｯ!?

勇者「……」ﾕﾗｧ……

側近「き、貴様！いつの間にここへ！？」ﾊﾞｯ!

魔王「ぬぅ……！(まるで気配を感じなかった……こやつ、出来る……！)」ｽｯ

勇者「あ…そう…ね……魔……いさん…まずは……の雑魚……倒そ…か…」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

側近「トリカブト国め……！世界の力の均衡を崩すつもりか！？とにかく！貴様のような輩に魔王様は指一本触れさせんぞ！」ｼｬｼｬｼｬｯ!!

側近「ゆくぞ！古代魔族魔法暗黒……

勇者「……」ﾌﾞﾝｯ!!!

グザァァァッ！！ガゴッ！！！！！！

側近「」ﾋﾟｸﾋﾟｸ

魔王「そ、側近！！？？」

勇者「いやぁ……戦士さんの戦い方にはいつも驚かされるなぁ……まさか唯一の武器の剣を躊躇なく敵に投げつけるなんて……」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ
6：以下、名無しが深夜にお送りします：2019/07/02(火) 02:05:23 ID:nML1XVS2: 魔王「ば、馬鹿な…私よりも強いと噂の側近が瞬殺…！？」

勇者「うん…そ…ね…僧侶…血…肉片…わ…」
ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

魔王「ひ、ひぃっ」

勇者「これで…世界…は…平和…だから…みんな…」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

魔王「こ、こやつ独り言がえぐいな…いや、誰かと話しているのか…まさか？」

勇者「だ…いる…」

勇者「魔…さん…僧…戦…さん…」

勇者「くっ…くききっ…」ｹﾀｹﾀｹﾀ
7：以下、名無しが深夜にお送りします：2019/07/02(火) 02:09:42 ID:cxcy15yA: 魔王「正気を失っておるのか…？」

勇者「あはははは！あはははは！みんなといるとなにもこわくないや！みんなといるとなんでもできるや！」

魔王「みんな…？」

勇者「なかま！なかま！魔法使いさん！僧侶！戦士さん！なかまだよ！ずっとずっとなかまだよ！あはははは！あはははは！」

魔王「く、くるっておる…こやつはくるっておる！」
8：以下、名無しが深夜にお送りします：2019/07/02(火) 02:10:30 ID:cxcy15yA: 魔王「正気を失っておるのか…？」

勇者「あはははは！あはははは！みんなといるとなにもこわくないや！みんなといるとなんでもできるや！」

魔王「みんな…？」

勇者「なかま！なかま！魔法使いさん！僧侶！戦士さん！なかまだよ！ずっとずっとなかまだよ！あはははは！あはははは！」

魔王「く、くるっておる…こやつはくるっておる！」