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善子「影廊」ルビィ「夕暮れの迷宮から脱出」
1
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 10:40:05 ID:9xbPbDTk
ラブライブ!SS
これはホラーゲーム「影廊 -Shadow Corridor-」のパロディSSです。
ゲームは有料版と無料版があります。
リンクは貼りません。興味のある方は各自で検索してください。
ゲームに関する過度なネタバレはなるべく避けるようにします。
それでもネタバレが気になる場合はお戻りください。
また、SS内では設定の一部改変があります。
この物語はフィクションです。
612
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/10(土) 20:15:19 ID:1///zhAs
攻撃が止まったその瞬間!!
ルビィ「今だよ!! 善子ちゃん!!」
ヒバナ・ヒガナ「「はああああああッ!!!!」」
ルビィの合図とともに雷が肥大化した憎悪に直撃する!!
オ゛オ゛オ゛オ゛オオオオオオォォォォォォォ!!!!!!
障壁は消え去った!! いまがチャンス!!
善子「当たって!!」
ビュゥゥゥゥゥゥンンンン!!!!
勾玉ビームは肥大化した憎悪に直撃する!!
オ゛オ゛オ゛オ゛オオオオオオォォォォォォォ!!!!!!
613
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/10(土) 20:15:54 ID:1///zhAs
肥大化した憎悪は光を放ち、爆発しながら地面に落下していく……
善子「やったわ……」
ルビィ「やったね!」
しかし……
ヒガナ「お母さん!」
空は暗闇に覆われ、空間にはヒビが入っていた。
彼岸花が咲き乱れる中、炎の中に消え去る憎悪……
その中から私に向かって火炎弾が飛んでくる!!
善子「まずい!!」
ヒバナ「危ない!」
ヒガナ「ヒバナ!」
ヒバナが私を守った!! 体を投げ出し、私の代わりに火炎弾を受けた!!
614
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/10(土) 20:16:30 ID:1///zhAs
ヒバナ「うっ!!」
善子「ヒバナ!!」
ルビィ「ヒバナちゃん!!」
力なく横たわるヒバナ……それでもヒバナは私に向かって必死に言う……
ヒバナ「お願い……します……お母さんを……助けて……」
善子「ヒバナ……ッ」
炎の中から1人の女性が出てきた……顔には狐の面をつけている……
そして……4つの光る尻尾を持っている!!
善子「あれが……ヒバナとヒガナの……」
ルビィ「2人のお母さん……」
善子「その昔、八尾の狐に助けられた少女……まさか……」
615
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/10(土) 20:17:22 ID:1///zhAs
2人の母は火炎弾をこちらに向かって発射してくる!!
ルビィ「ぴぎゃぁぁぁぁ!!!!」
善子「ルビィ!! 2人を守って!!」
私はヒバナとヒガナの母の注意を引くため走り出す!!
私が注意を引かなければ……ルビィたちが危ない!
善子「こっちよ!!」
無数の火炎弾が私に向かって飛んでくる。
私は石灯籠の裏に隠れてなんとかそれを回避する!
善子「はあッ……はあッ……」
ヒバナは火炎弾が直撃した上に、私の負荷を肩代わりしている……はやくしなければ助からない!
616
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/10(土) 20:17:52 ID:1///zhAs
善子「食らって!!」
ビュゥゥゥゥゥゥンンンン!!!!
私は勾玉ビームを2人の母に向かって射出する!!
しかし……
相手は宙に浮きながら高速移動して回避する……
善子「はやい!! こんなの当てられるの!?」
さらに
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……
複数の移動する炎の柱を呼び出し、あたり一帯を焼き尽くす!!
善子「くっ!! 走って逃げなきゃ!! 3人は大丈夫かしら……」
617
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/10(土) 20:18:25 ID:1///zhAs
ヒバナとヒガナの母は、彼岸花の花びらのような光を放ちながら、瞬間移動もしてきた!!
さらに瞬間移動しつつ炎の柱を大量に発生させる!!
善子「このままじゃ勾玉を当てられない!! どうすれば……」
私は走って回避できるが、3人は大丈夫だろうか……
キィィィィィィン
さらに頭上に球体を発生させ、あたり一帯に神通力攻撃を放ってくる!!
善子「みんなを怪我させるわけにはいかない……あれだけでも壊さないと!!」
ビュゥゥゥゥゥゥンンンン!!!!
私は勾玉ビームで頭上の球体を破壊する!!
善子「はあッ……はあッ……これで神通力攻撃はできないはず……」
善子「残りの勾玉は…………1つ!?」
618
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/10(土) 20:18:57 ID:1///zhAs
善子「勾玉ビームが撃てるのはあと1回だけってこと!?」
善子「必ず当てなきゃ……!!」
無数の火炎弾、無数の移動する炎の柱、高速移動と瞬間移動を繰り返す相手……
この状況で残り1発を必ず当てなければ……全員◯ぬ……
善子「くっ!! どうしたらいいの……!! どうしたら……ッ!!」
そんなときだった……
???「落ち着くずら、善子ちゃん」
見ると横には花丸がいた!! ルビィも私の横にいる。
619
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/10(土) 20:19:32 ID:1///zhAs
花丸「間に合ってよかったずら……善子ちゃん!! 必ず当てよう!!」
ルビィ「ルビィたちも一緒だから!!」
2人は私が勾玉を構える手を一緒に握ってくれた……
善子「2人とも……」
善子「なんだか安心してきたわ……必ず当てるわよ!!」
相手が攻撃の手を止めたその瞬間……ッ!!
花丸「今ずら!!」
善子「当たって!!」
ルビィ「お願い!!」
ビュゥゥゥゥゥゥンンンン!!!!
射出された勾玉ビームがヒバナとヒガナの母の顔……狐の面に直撃した!!
620
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/10(土) 20:20:02 ID:1///zhAs
カランカラン……
狐の面は地面に落ちると消え去った……
どさっ、と膝をつくヒバナとヒガナの母……
ヒバナとヒガナの母「ここは……」
善子「よかった……」
花丸「戻ったずら……」
ルビィ「ぴぎぃぃ……」
後ろからヒガナが走ってくる!
ヒガナ「お母さん! お母さん! ヒバナが大変なの!」
621
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/10(土) 20:20:37 ID:1///zhAs
力なく横たわるヒバナ……
ヒガナと母は、ヒバナの元に駆け寄る……
ヒバナとヒガナの母「ヒバナ! ヒバナぁ!」
2人の母は悲痛な声をあげながら娘の名前を呼ぶ……
善子「ヒバナ……」
ルビィ「ヒバナちゃん……」
花丸「……」
ヒガナ「ヒバナ! ねぇ、起きてよ……! お母さんに会うんでしょ!! そのためだけに、ずっと頑張ってきたんでしょう!!」
ヒガナ「ずっとずっと……1人で……頑張ってきたんでしょう……?」
ヒガナ「ここで……◯んじゃったら……今まで何のために頑張ってきたのか……分からないじゃない……」
ヒガナ「ねえ……ヒバナ……」
ルビィ「ヒバナちゃん……」
善子「そんな……また助けられないの……?」
622
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/10(土) 20:21:14 ID:1///zhAs
ヒバナとヒガナの母「私は幼い頃、あるお方に命を救われました」
ヒバナとヒガナの母「それ以来、私の中には人の血と、人ならざる者の血が流れている……そして、娘たちの中にも」
ヒバナとヒガナの母「あのお方に出来たのなら、私にも出来るかもしれません」
善子「八尾の狐の昔話……まさか……」
2人の母は輝く4つの尻尾を出す……
その尻尾は光を放ちながら2つになった……
ヒバナの体が優しい光に包まれる……
善子「……」
ルビィ「……ヒバナちゃん」
ヒバナとヒガナの母「ヒバナ……」
ヒバナ「おかあ……さん……? ……おかあさん!」
ヒバナは母親に抱きついた。
623
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/10(土) 20:22:15 ID:1///zhAs
ヒバナ「お母さん……私……」
ヒバナとヒガナの母「ヒバナ、ありがとう……私のために、いっぱい頑張ってくれたのね」
ヒバナ「お母さん……私……私は……もう、お母さんの知っている私じゃないの……」
ヒバナ「沢山の人を◯した……◯しても、◯しても……もう何も感じなくなっちゃったの……私、本当に……化け物になっちゃったの?」
ヒバナとヒガナの母「ヒバナ……ッ」
自分のために娘がこんなことになってしまった……母としてどれほど心が痛むことか……
ヒバナとヒガナの母「確かに、私たちの半分は人ではないわ。 でも、人間とか妖とか、そんなことはどうだっていいの……ヒバナはヒバナよ」
ヒバナとヒガナの母「とってもとっても優しい、私の自慢の娘よ」
ヒバナ「うぅぅぅ……」
善子「ヒバナ……」
ルビィ「ヒバナちゃん……」
624
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/10(土) 20:22:52 ID:1///zhAs
ヒバナとヒガナの母「娘たちを助けて頂いて、本当にありがとうございました。この御恩は、終生忘れません」
ヒバナとヒガナの母「私のために多くの命が失われた……そして私たちは、人の世で生きるには、もう取り返しのつかない領域まで踏み込んでしまいました」
ヒバナとヒガナの母「これはすべて、娘達を守ることができなかった私の責任です……償っても、償いきれることではありません」
善子「そんな……」
花丸「……これからどうするずら?」
ヒバナとヒガナの母「……この世界を立て直し、ここに留まることにします。 そしてここが、迷える魂や、私たちのような半端者の救いの場になれば……」
ヒバナとヒガナの母「そのために、出来るだけのことをしていこうと思います」
ヒバナとヒガナの母「ヒガナ、この方々を送り届けてくれますか?」
ヒガナ「うん」
花丸「あ、ちょっと待つずら……」
花丸が呼ぶと向こうから Kが出てきた。 化け物の姿ではなく、元の少女の姿をしている。
花丸「助けたずら」
善子「なんでよ!」
K「まさか助けてもらえるなんてね……」
625
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/10(土) 20:23:22 ID:1///zhAs
花丸「マルは善子ちゃんが笑顔になれる最善のことをしたかったずら」
善子「ちょ、ちょっと」
花丸「また泣かれても困るずら」
善子「泣いてないわよ!」
花丸「Kさんの怪我や病気は治ってるずらよ」
ルビィ「よかったね! Kしゃん!」
K「みんな……ありがとう…………あの子は……?」
善子「あとで詳しく話してあげるわよ」
ヒガナ「皆さん、帰りましょう」
626
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/10(土) 20:24:27 ID:1///zhAs
空間に光の球のような裂け目がある……
ヒガナ「あの門をくぐれば元の世界に帰ることができます」
ヒガナ「あなたたちを見届けたら、この世界への入り口を封鎖します。 もう二度と、誰かがこの世界へ迷い込むことは無いでしょう」
ヒガナ「本当にありがとうございました…………これでお別れですね……あなたたちが来てくれて、本当に良かったです」
ヒガナ「私たち家族は、こんなに近くにいたのに、ずっと離れ離れでした」
ヒガナ「でもこうしてまた会えた……あなたたちが家族を一つにしてくれました」
ルビィ「助けられてよかったよ」
善子「ええ……よかった」
ヒバナ「待って! 言わないといけないことがあるから……」
ヒバナ「……お母さんとヒガナを助けてくれてありがとう」
善子「ええ、いいのよ」
花丸「助けたいって泣いてたずらよ」
善子「う、うるさい!」ポカポカ
花丸「い、痛いずらよ、善子ちゃん」
627
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/10(土) 20:24:59 ID:1///zhAs
猫「にゃあ!」
ヒバナ「猫? なんでこの世界に?」
ヒガナ「ふふ、後で教えてあげる」
ヒガナ「そろそろ行かないと門が閉じてしまいます」
ヒガナ「さようなら」
善子「さようなら」
ルビィ「バイバイ!」
私とルビィと花丸、それからKと猫ちゃんは一緒に元の世界へと帰ったのだった……
────
──
628
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/10(土) 20:25:29 ID:1///zhAs
─元の世界─
私たちは無事に元の世界へと帰ってきた。
Kにはこれまでの話をちゃんとしてヒバナたちのことを理解してもらった。
猫ちゃんは無事に元の場所へと帰っていったようだ。
それから私たちは元の日常を送っている。
629
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/10(土) 20:27:30 ID:1///zhAs
まだ続きます。
皆様、ありがとうございます。
いまさらですが、
>>30
伏せ字にするの忘れてました。
◯されるかもしれないわ です。
630
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/10(土) 20:36:34 ID:oyqKJddc
皆助かって良かった
続き待ってます
631
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/10(土) 21:13:49 ID:1///zhAs
─浦の星女学院─
果南「1、2、1、2……はい、ここまで!」
ダイヤ「皆さんお疲れ様でした」
千歌「はあ疲れた〜」
善子「戻って来たのね……私たちの日常に」
花丸「ルビィちゃん、パソコンで何見てるずら?」
ルビィ「あ、見てよ花丸ちゃん! Kしゃんが踊ってるよ!」
善子「Kもスクールアイドルに戻れたのね、よかったわ」
ルビィ「ヒバナちゃんたちも元気かな」
善子「ええ、向こうの世界でもきっと元気にやってるわよ」
632
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/10(土) 21:15:49 ID:1///zhAs
私たちはこの世界を生きる。
晴れ渡る空、目の前に広がる海……
私の心のもやもやは、もうどこかにいっちゃったみたい。
私たちはみんなで、この先へと進んでいく……
何があってもみんなと一緒ならきっと大丈夫。
おわり
633
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/10(土) 21:17:09 ID:1///zhAs
以上で再び完結です。
シャドーコリドーに関するネタバレが色々とありましたが、大丈夫だったでしょうか。
そして、3日後(7月13日)はヨハネちゃんのお誕生日ですね。 おめでとうです!
皆様、ここまで読んでいただき本当にありがとうございました! コメントももらえて嬉しかったです!
おわり
634
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/10(土) 21:43:26 ID:oyqKJddc
乙です
ラブライブも影廊も好きな自分にとっては最高のSSだった
635
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/10(土) 22:57:08 ID:8r.6Xlhg
乙乙乙
本当に良かった
最後まで書き切ってくれてありがとう
主人公が1人じゃなくて善子とルビィの2人だったのが原作の雰囲気もラブライブの世界観も、キャラクター性も壊さずで特に良かった
636
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/11(日) 00:56:44 ID:TBcGlH76
乙
気が向いたらまた何か書いて
637
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/12(月) 22:40:45 ID:fbux3c.U
善子「影廊」ルビィ「再びあの迷宮へ」
ttps://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1625275226/
(httpsのhは抜かしてあります)
上記のスレ(前スレ)に当スレの続きの内容を写しました。
あと
>>522
伏せ字にするの忘れてました。
数えきれない人間を◯した です。
638
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2021/07/13(火) 12:51:54 ID:ixfwcifM
ヨハちゃん、お誕生日おめでとう!
639
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2022/03/01(火) 04:27:08 ID:J.banIVQ
SS避難所
https://jbbs.shitaraba.net/internet/20196/
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