したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

善子「影廊」ルビィ「夕暮れの迷宮から脱出」

580以下、名無しが深夜にお送りします:2021/07/10(土) 19:54:01 ID:1///zhAs
善子「……」

ルビィ「……」

善子「ふむふむ」

ルビィ「何か分かった?」

善子「いえ、分からないわ……でもお話はこうよ」

善子「昔々、人里離れたある山に、八つの尻尾を持つ化け狐がいた」

善子「尻尾の数は強い妖力の証で、その狐は長い年月の研さんを積んでようやく九尾の狐になるところだった」

善子「九尾の狐は天狐と呼ばれ、千里先のことを見通す力を持ち、妖狐たちを束ねる頭領となるという」

善子「深い慈愛と徳と威厳を称えたその八尾の狐は、他の妖狐からの信頼も厚く次の頭領となることを誰もが疑わなかった」

善子「でも狸がその狐をからかったの……八尾の狐はそこで力を使い、雨雲を呼び寄せた」

善子「大嵐となり、雷鳴がとどろき、雨は土を砕き岩を押し流した。その大雨による川の氾濫に多くの人が巻き込まれたの」

善子「八尾の狐は、嘆き悲しみ軽率な自分を責めた……そして人間たちの屍の中から一人の子供を見つけると、その子に命を分け与えた」

善子「八つあった尻尾は四つになってしまったそうよ」

善子「そして狐の頭領は四尾となった狐を強く叱責し、彼の次期頭領としての座を剥奪した。四尾の狐は、仲間たちから追放された」

善子「そして、再び川で人が命を落とすことが無いよう、川の守り神となった……」


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板