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ロゼッタ「マリオカートに参戦…ですね、是非!」

1Mii:2019/03/31(日) 10:37:38 ID:iLEqj1bw
このスレは

 ロゼッタ「マリオカートに参戦…ですか?」

を前スレとする続編となります。
前スレをご覧になられていない方はそちらを先にどうぞ。

遅い進行のスレですが引き続き頑張っていきたいと思います。
よろしくお願いします。





パルテナ「そのほか、いくつか注意点があります。

     ・スレ主のスマブラfor経験は、CPU(Lv.9)とのタイマンで
      勝ち越せない程度の実力しかありません。
      戦闘描写に過度な期待をすると酷いことになります。
      むしろ、『うわあ、この描写ニワカだな』と粗探しするくらいの気持ちで
      読むようにしてください(最重要)。

     ・前スレ同様、いろいろとパロデイ、メタ発言が散りばめられています。
      キャラが自分たちの背景情報を活用する…みたいなご都合主義は
      白ける方もいらっしゃると思います。そんな時は…
      別のスレに移って、このスレのことは忘れましょう。
      
     パルテナお姉さんとのお約束ですよ♪うふふふふ」

796Mii:2020/04/12(日) 18:44:30 ID:1MumzHu6
マリオ「――――――――――――――――――――――――――――――
    ―――――――――――――――――――――――すまん」

リンク「聴こえねーよ!」ガンッ!

マリオ「――――――――すまない――本当に、済まなかった――――」

ピーチ「…………リンク、やめて――――お願い――――っ!」ウルッ

ロゼッタ「そ、そうですリンクさん!そんなことをしても何も解決しないですよ!」

ルキナ「リ、リンクさん!きっと、誤解です!見ていられませんっ!
    そ、そんなことをなさらないで――」グズッ








リンク「ルキナがそう言うならやめとくわ」パッ

マリオ「それがいいそれがいい」

ピーチ「」ズルッ

ロゼッタ「」

ルキナ「えっ」

797Mii:2020/04/12(日) 18:50:19 ID:1MumzHu6
ピーチ「…え?今の、なに?」

リンク「…悪い悪い、ちょっと芝居打たせてもらった。
   一応、間違って受け取った人が名乗り出てくることも願ってたからな。
   まあ、誰も出てこないし、盗まれたことが確定したわけだが。

   俺が3日間もマスターソードとハイリアの盾を預けっぱなしにするって
   さんざん自分から言いふらしたら、そりゃあ確かに犯人も盗みたくなるだろ。
   足もだいぶ付きにくくなるし絶好のチャンスだよな」

ピーチ「…し、芝居って。結局盗られたら意味がないじゃない!」





リンク「いやだって、取られたの模造品だし」

クッパ「急ごしらえで我が技術部に造らせたのだ」

マリオ(ま、十分に見慣れている人は引っ掛かりようがない、くらいの再現度だけどな!)

ピーチ「」

ロゼッタ「」

クッパ「ん?どうした?特にロゼッタ、えらく驚愕しているみたいだが」

ロゼッタ「い、いえ、別になんでも……」

798Mii:2020/04/12(日) 18:54:58 ID:1MumzHu6
ざわざわと、さっきとは別の意味で騒がしくなってきた。


リンク「はい、全員集まってるなー!こんだけ騒いだってこともあるしー。
    それでー。ここにいるみんなを証人として、何がしたいかと申し上げますとー。

    模造品には、クッパ帝国技術部の粋を集めた闇のトラップ――
    超強力な呪いの仕掛けを施していたんだよねえ」

クッパ「うむ。非常時の為に秘密裏に開発していた負の代物が、
    まさか役に立つ時が来るとはワガハイも考えていなかったぞ」

ピーチ「……………………えっ」

ロゼッタ「…………………………………………はい?」

リンク「ここに、偽マスターソードと偽ハイリアの盾、それぞれに対応した呪詛を込めた水晶玉がありまぁす。見えてるよなー!
   もうここに犯人が潜伏しているわけもないから、種明かししちゃうぞ!

   偽マスターソードに対応している方の水晶玉を、このように割りますとっ!」ブンッ



リンクが、握り拳大の2つの水晶玉をどこからともなく取り出し――
そのうちのひとつを、床に向けて叩きつける。
赤く光っていた方の水晶玉が、パリィンという高い音と共に、粉々に砕け散って消えて行った。



ロゼッタ「……っ!」ゾクッ

799Mii:2020/04/12(日) 19:02:25 ID:1MumzHu6
ピット「これで、どうなったの?」

クッパ「水晶を割った瞬間において、『偽マスターソードに最後に触れていた』輩に残機数貫通の『死の呪い』を付与する。
    今頃犯人は、意味も解らぬ倦怠感と吐き気と殺気に襲われていることだろう。

    更に、この呪いは個々人のFPなり魔力なりに反応する類の物なのだが、
    その者に対して魔力供与を施していた関連者がいるならば、
    対象者を芋ヅル式に増やして死刑宣告ができる優れものなのだ。どうだ、呪いって凄いだろう!」

リンク「ふんぞり返るだけのことはあるよ、マジで。あとは、こっち…盾に対応する水晶玉を割って、呪いを発動させるだけだな。
   体中の細胞がたちまち煮え滾ってから爆発四散、苦しむ暇もなく絶命するんだとさ」

サムス「自業自得だがやることがえげつないな!?」

リンク「サムス、知ってるか?基本的に国家転覆罪ってすべからく死刑なんだぜ?」

ピーチ「す、すごいわ…!!流石に技術力で負けたかも……!!
    ち、ちなみに呪いを回避されたりはしないの?ポカミスとかやめてよね」

リンク「ああ、一応そこが問題だったから、あえて3日間も時間を空けたんだけどな。
   
   2つの水晶玉は連動した絡繰りで、60秒おきに立て続けに割らないと効果を発揮しないんだが、
   その間に、この呪いを付与された人が、水晶玉を割った人…
   つまり俺に対して触れると、儀式に失敗して呪いをなすり付けられるらしいんだよ。
   俺の足元に、魔法陣が展開してるだろ?まだ儀式途中なんだ。
   
   万が一にもタッチされて逆に殺されました、じゃあ笑い話にもならないからさ。
   犯人が完全に遠くに離れる頃合いを待ってたわけだ」

ピット「へえ…ってブラピさん、その『その回りくどい儀式に厨二心くすぐられました』って顔、やめてください」

800Mii:2020/04/12(日) 19:06:20 ID:1MumzHu6
リンク「悪いけど、ここまでやってきた犯人には慈悲はないぞー!
   そんじゃ、カウントダウンしていって、もうひとつの水晶玉も割っちゃいまーす!
   せいぜい愉しい思いをしたまま、訳も分からず野垂れ死ぬがよい!
   …って言っても体すら残らないし、野垂れ死ぬこともできないか。まあいいや。

   じゅーう!きゅーう!はーち!なーな!ろーく!」

ピーチ「犯人の死に様を偶然目撃しちゃう無関係者のことだけが気懸りなんだけど……」ドキドキ

ワリオ「…ハッ!あっけない幕切れだな…ま、不届き者にはお似合いか」

パルテナ「ワリオが言うとちょっと違和感があるような…まあ、報いは受けるべきでしょうか」

リンク「ごー!よーん!さーん!にー!いーち!!」バッ



リンク「――――ゼロッ!!」



ガッシャアアアァァン!!



何の疑いもナシに、思いの丈を腕に籠め。
リンクが両腕をブンっと振りかぶり、力任せに叩きつけ――――
青く光っていた方の、2つ目の水晶玉が、割れた。

801Mii:2020/04/12(日) 19:10:52 ID:1MumzHu6

そして、皆が――――――――目を、見張る。



ガシイイィッ!!

クッパ「――――なお。
   そんなご都合主義満載の呪いは、流石に作れなかったのだ。
   せいぜいが、対象者に腹痛をもたらすくらいの作用しかない。
   まあ、1つ目の水晶玉の効果さえあればハッタリには十分だと思ったので、
   それすら搭載していないが」

リンク「そゆことそゆこと。…………さぁてと。







   
    背中から転移で突進してきたのが無駄になって、悪いな。
    ま、そんなわけで…色々と聴きたいことがあるんだけどな――――ロゼッタ氏?」



ロゼッタ「――――――――ハァッ、ハァッ――――!!」ブルブル

容疑者、ここに確保なり――

802Mii:2020/04/12(日) 19:14:47 ID:1MumzHu6
いつもの穏やかな顔とはまるで異なる、目つきの悪いロゼッタが、息を荒げている。
我に返って、表情を引っ込めても、流石に遅い。周囲の目にはしっかり焼き付いた。

ロゼッタ「…い、いえ。ちょっと、首筋に蚊が止まっていたもので」

リンク「マジか!!こんなときに、犯人と疑われかねないことまで承知のうえで
   蚊を叩き潰しに突撃してきてくれたのか!ロゼッタさんすげえ!
   よっぽどの聖女なんだな!疑って悪かった!」

ロゼッタ「い、いえ。気にしないでください、ふふ…」



リンク「あるいは、この場でそんな言い訳が通じると思っている心底の馬鹿なんだな!」

ロゼッタ「――え」

クッパ「さて、ここで特に意味はないが1個目の水晶玉の呪いを強めるのだ。カメック、やれ」

カメック「あ、はい」ピカアアァ

ロゼッタ「――――――――がああぁっ!?」ガハッ



紫電の靄が、彼女の周りに立ち込める。口を覆いかけて、咄嗟にやめたはいいものの。
彼女は、体がよろめくのを防ぎきれない。

ロゼッタ「――――――――――――――――ハァッ、ハァッ…何を…」ヨロッ

803Mii:2020/04/12(日) 19:18:28 ID:1MumzHu6
クッパ「……」ヤレヤレ

リンク「語るに落ちたな」

むらびと「…………ロゼッタ、さん?嘘、でしょ?」

ファルコ「…まさ、か。全部が全部、こいつの、仕業?…そりゃ、立場的には――可能、だな…」

ピーチ「嘘よっ!!ロゼッタが…ロゼッタがっ!そんなこと、するわけ、ないっ!!
   きっと、私、疲れすぎで悪夢を見てるんだわ…!!」フラッ

ロゼッタ「そ、その通りですピーチ姫!信じてください、私です!ピーチ姫の友人のロゼッタです!
     マリオ達は洗脳か何かをされていて、私を罠に掛けようとしているのです!」

ピーチ「な、なんですって――」

パルテナ「……それはおかしいですね。
     マリオにリンクにクッパ、この御三方を操れているというのなら、
     そんなまどろっこしいことをせずとも、単純に暴れ回らせるだけで――
     黒幕は私たち全員を亡き者にして、キノコ王国を潰せると思うのですが。
     この状況、鯛で海老を釣っていませんか?」

ピット「悔しいけど言えてます」

パルテナ「ついでに言うと、そんな状況なら3強の皆さんに責任転嫁できるので…
     無駄死にしないためにも、従順な駒として一時的にでも寝返っておきますね♪
     要するに洗脳されてようがいまいが、今やることはマリオ達との同調ですよ?」

ピット「ドヤ顔でぶっちゃけましたねパルテナ様!」

804Mii:2020/04/12(日) 19:23:07 ID:1MumzHu6
マリオ「なーんか釈然としないが…嘘は付いてないが、正解でもないんだぞ。
    こいつは、ロゼッタだけどロゼッタじゃないんだぞ」

ピーチ「…え?……ニセモノ?ロゼッタの!?
   ――――総員、最大限警戒してっ!!」

マリオ「うん、話が早くて助かる」













ロゼッタ「――――何時から、気付いていたのですか?後学のためにご教授ください」

ピーチ「――っ!――ほん、とうに…」



流石に、本物のふりは、止めることにしたらしい。
汗ばみ、身悶えながらも、薄気味悪い笑みを浮かべつつ、ロゼッタが問うてくる。
じりじりと、人がいない壁の方に、後ずさりしながら。意地汚く活路を見出そうとしているようだ。

805Mii:2020/04/12(日) 19:26:13 ID:1MumzHu6
マリオ「なーんか釈然としないが…嘘は付いてないが、正解でもないんだぞ。
こいつは、ロゼッタだけどロゼッタじゃないんだぞ」

ピーチ「…え?……ニセモノ?ロゼッタの!?
   ――――総員、最大限警戒してっ!!」


リンク「まあ、俺たちの話し合いの結果からすると、
   初期の初期としてはチートっぽい気付き方だったけど……」ポリポリ

クッパ「まあ、そうだな」コホン

マリオ「なにより、金庫に跳ね返されてあっさり引き下がった時点で確定だったな。

   空間魔法に命を懸けてるロゼッタだぞ?
   『あり得ませんっ!なんとしてでも突破して見せますからね!』
   とかなんとか言って、ここぞとばかりに気の済むまでチャレンジするだろうに。

   そもそも、ロゼッタが本気を出したら、カメックたちが集団で頑張ったところで
   魔法レベル差の暴力で一瞬で破れるはずだし」
   
カメック「えっ、酷くない?」



クッパ「というより、ロゼッタが本当に跳ね返されるくらいの術式だったとしたら
   パルテナごときは光の粒と化すか体が切断されてあの世行きだったろうしな」

パルテナ「えっ、酷くない?」

806Mii:2020/04/12(日) 19:29:37 ID:1MumzHu6
>>805訂正

リンク「まあ、俺たちの話し合いの結果からすると、
   初期の初期としてはチートっぽい気付き方だったけど……」ポリポリ

クッパ「まあ、そうだな」コホン

マリオ「なにより、金庫に跳ね返されてあっさり引き下がった時点で確定だったな。

   空間魔法に命を懸けてるロゼッタだぞ?もしも本物なら――
   『あり得ませんっ!なんとしてでも突破して見せますからね!』
   とかなんとか言って、ここぞとばかりに気の済むまでチャレンジするだろうに。

   そもそも、ロゼッタが本気を出したら、カメックたちが集団で頑張ったところで
   魔法レベル差の暴力で一瞬で破れるはずだし」
   
カメック「えっ、酷くない?」



クッパ「というより、ロゼッタが本当に跳ね返されるくらいの術式だったとしたら
   パルテナごときは光の粒と化すか体が切断されてあの世行きだったろうしな」

パルテナ「えっ、酷くない?」

807Mii:2020/04/12(日) 19:32:13 ID:1MumzHu6
ロゼッタ「――――」





ロゼッタ「――――くっ」シュン!

ピット「ああっ!空間転移で逃げたっ!」

マリオ「大丈夫だ!そんなに距離を稼げるわけじゃない!
   おまけにあのニセモノは大したチカラを持っていないからな!

   ただ、観客に絡まれると面倒だ!外には逃がすなっ!
   非公式試合仕様のフィールドに追い立てろ!」ダダダッ!

リンク「りょーかい!」ダダダッ!

ソニック「俺たちから逃げ切れると思うなよっ!」ダダダダダダダダ

ファルコ「――アイツ、もう許さねえぞ!待ちやがれ!」ダダダッ!

フォックス「ファルコがいつになく切れている…!」ダダダッ!

808Mii:2020/04/12(日) 19:38:36 ID:1MumzHu6
ロゼッタ(――――最低です、こんなばれ方をするとは。
     もう、とっとと爆弾を起爆させてしまいましょうか)タタタタッ

ロゼッタ(――!あのフィールドの扉、半開きですね。
     追いかけっこをしたところでじきに追いつかれる…仕方ありません、滑り込みましょう)

バタンッ!

ロゼッタ(はぁ、はぁ……これで時間を稼げます、ね)

ロゼッタ『申し訳ございません、タブー様。このような体たらくとなってしまい……』

     『――まあ、よいだろう。お前が本物ではないと露見したところで、
     私がお前に期待するところは、特に変わりはしない。
     能力余すことなく私に協力し、場を攪乱し、キノコ王国の崩壊に努めよ。
     それさえ達成されたならば、この程度の粗相など些細なことだ』

ロゼッタ『寛大なお言葉、感謝いたし、ます――――っ!?』



リンク「偽ロゼッター!ここかぁー!想定通り過ぎて恐ろしいぜ!」ダンッ!!

マリオ「控室に全員集まってたのに、半開きに『しておいた』扉が閉まってたら
   居場所を教えてるようなもんだよなぁー!
   このあたりのウッカリ具合はしっかり本人から引き継いでるな…!」

ファイターたちが、次々に雪崩れ込んでくる。
たちまち私は、フィールドの中央で――袋の鼠になりました。

809Mii:2020/04/12(日) 19:43:24 ID:1MumzHu6
リンク「もう逃げられないぞ!さあ、観念しろ!
   そんでもって!ここに!最後の証拠を突き付けるっ!」

マリオ「さあさあ、舞台は整った!本物のロゼッタたちの、ご登場だっ!」ポチッ!

ピーチ「本物っ!?いつの間に確保してたのっ!?
    どうして私たちに言ってくれなかったのよ!」

マリオ「…敵を欺くにはまず味方か――――」バシッ

マリオ「…痛いじゃないか」

ピーチ「当たり前よっ!むしろこの程度で済んで感謝しなさい!」



ゴゴゴゴゴゴ……!!!



ロゼッタ「――――!?」

見上げれば、空中に、まばゆい光――
光り輝く空間の裂け目から、登場するはずのなかった3人…いえ、4人…!?
彼女らが、颯爽と登場し――――

ロゼッタ(馬鹿なっ!まさか…あの女が…!
     イレギュラーが、よくもやってくれましたねえ…………!)ギリッ

810Mii:2020/04/12(日) 19:47:12 ID:1MumzHu6
ドキドキ、ハラハラ。
4人の乙女が、皆の待つフィールドへ、飛び降りる形で颯爽と登場――――!
まもなく、地面に降り立ちます――――!



デイジー「にゃはは!『馬鹿なっ!まさか…あの女が…!(ギリッ)』とか思ってそうな、ひっどい顔だねえ!

     …いけっ!ゼルダ!ヒルダ!ロゼッタ!」ヒュゥゥ 

ゼルダ「私たちを指差さないでくださいっ!…まったく。
    それにしても、今の隙のうちにリンクなら不意打ちで一撃のもと倒せますよね。
    …ははあ、そういうことですか」ヒュウウ

ヒルダ「…もう、何を呑気なことをいっているのですか。舌を噛みますよっ!
    罠が仕掛けられている可能性もゼロではありません、気を引き締めて!」ヒュゥゥ

ロゼッタ「さあ…想定通り、ファイターの皆さんが集まったところで――――
     本物と認識してもらいつつ、華麗に登場して見せましたよ、このフィールドに――――
    そう、『イッシュポケモンリーグ』へとっ!」ヒュゥゥ

チコ×2「「わー!」」



――――この程度の高低差、今では何てことはありませんっ!
――――いざっ!着地しますっ!

811Mii:2020/04/12(日) 19:50:16 ID:1MumzHu6
ゼルダ「ハッ!」

ダァーン!!
50kg OVER!▼



ヒルダ「ふっ!」

ダァーン!!
50kg OVER!▼



ロゼッタ「お待たせ、しましたぁっ!!」

ズッシャアアァァ――――ンッ!!!
150kg OVER! 砂煙が 舞っている!▼



ロゼッタ「…………ふえっ?」カアァ

ゼルダ「」

ヒルダ「」

マリオ「」

リンク「」

812Mii:2020/04/12(日) 19:58:08 ID:1MumzHu6
ピット「…150超マイナス40×2だから……
   BW仕様なら上限も設けられてないし……」

パルテナ「やめて差し上げなさい!」ポカッ

ピット「」チーン

ピーチ「そうよ!ロゼッタの身長205cmからすると84kgでようやくBMI20よ、
    まだ痩せてるんだから!たぶん!」ヒソヒソ

Wii Fit トレーナー「はい、至って健康体と思われます」ヒソヒソ

デイジー(ロゼッタ、ほぼ吐き気を催すこともなく、毎日しっかり食べてたからなあ…
     脂肪だけ付いていったわけでもなく体格もしっかり強化されてるし、
     全く悪いことじゃないんだけど……本人はそうは思ってないだろうなあ…)



むらびと「……えっとお、重い方が…本物?」

ロゼッタ「」グサッ

ファルコ「そ、そこは強い方が本物、とかにしておけよ!
     女は体重のことを口出しすると怖えんだよ、知っとけ!」ヒソヒソ

ロゼッタ「――――――――」

ロゼッタ「」ギロッ

フィールド「消し飛ばされそうな殺気をひしひしと感じるぜ!ハハッ!」

813Mii:2020/08/19(水) 20:39:12 ID:sn8BwqIA
ななな、なんですか、このフィールド仕様っ!?顔から火が出るとはこのことです!
こんなフィールドを選択するだなんて…!マリオ、恨みますからねぇっ!!
恥ずかしさと怒りのままに、無性に地団駄を踏みたくなってきました!
…2回目の砂煙とかが起きたら恥の上塗りなので、やめておきましょう。

と、とりあえず、ですねっ!
なんだか激しく体重バレしたような気がしますが、きっと錯覚です!
今はそんなことは捨て置いて、しっかり敵を見据えましょう、ええ!

マリオ「――――よしっ!ロゼッタ!ズルい気はするが、今すぐ制空権を!
    空中庭園《スカイガーデン》を展開してくれっ!そうすりゃタブーも形無しだ!」

リンク「…空中庭園?なんだ、それ?」

御存じのない方は、はて?という顔をされますが。
なるほど、相手の出鼻を挫くのは正当ですね!
分身たちの、そしてタブー本人の得意とする空間魔法を封じ込めてしまいましょう!
所詮分身たちの魔法レベルでは、このS+ランク魔法を行使するなどということは、到底できなかったでしょうから!

ロゼッタ「はいっ、おまかせ――――――――」



ぴしり、と。
杖を振り翳した状態で、思わず、固まってしまいました。



ロゼッタ(そういう私も、S+ランク魔法なんて現状では使えっこないじゃないですかっ!?
     魔法の制御力が落ちたこと、マリオ達に伝えそびれていましたぁ――――!!?)

814Mii:2020/08/19(水) 20:44:58 ID:sn8BwqIA
ロゼッタ(偽)「あら?どうしたのですか?
        ――――まさか、できないのですか?『本物の私』ときたら」クスッ

――悟られた!?

ここに来て、小さく笑って見せる『偽者の私』。
自分に笑われると、なんだか無性に腹が立ちますね。

マリオ「え、おい待て、それは本当に想定外になっちゃうんだけど。
    敵さんは空間魔法を早々と使えなくなるっていう大前提があったんだけど。
    いろいろと計画が狂うんだけど!なんでできないんだ、ロゼッタ!?」

ロゼッタ「え、えっと、ちょっとした事故の副作用で――――っ!」

マリオ「うおぉーい!?報・連・相!!先に言っといてくれよ!」

ロゼッタ「すすすすいません!!」ガバッ

思わずマリオに叫ばれます!
これは平謝りするしか選択肢がありません!

ロゼッタ(偽)「へえ、そうだったんですね。
       何から何までそちらに都合よく、というわけではないようで安心しました」

ニタリ、と嫌な笑い方をして、偽者の私がすぅっと浮かび上がります。
…いえ?浮かび上がるというより、上へと引き寄せられている?
まるで、主と仰ぐ者の元に馳せ参じるかのように。――――まさかっ!

ロゼッタ(偽)「貴方たちは追いつめたつもりなのでしょうが――
       まさか、逆に誘い込まれたとは、思ってもいないのですね」フワァ

815Mii:2020/08/19(水) 20:51:55 ID:sn8BwqIA
マリオ「先行きが不透明になってきたな…手間がやたら掛かりそうだ…
    で?勿体ぶらずにとっとと出てこいや、ラスボスさんよ」



    『――――そこまで言うのなら、致し方ない』



j跪くがよい、とでも言いそうな高圧的な雰囲気とともに…空間がねじ曲がり、亀裂が発生。
ぬるっと、スライムのような軟体性の物体が、突如として――どこからともなく、流れ出してきました――!
無秩序に発光して、各部位がビビッドに存在を主張してきます。

デイジー「何あれ…気持ち悪い…うげぇ」

ピーチ「うん、久しぶりね、デイジー!
    そして、歯に衣着せぬ率直な意見を、代表して出してくれてありがとう」

うにょうにょとグロテスクに蠢いたあと、ほどなくして半透明な人の形をとっていき――
やがて、体格が固定された模様です。
ただ、大きさ自体は波打つように…常時、変化。5メートル〜10メートルを行ったり来たり。
なんというか、ただただ不気味です。ステレオタイプなエイリアン、といった感じです。

     『この会場…いや、この王国もろとも破壊し尽くしてくれる――
      私の復讐劇、とくと味わうがよい――――!』

ピーチ「……はぁ。これ以上、私たちの王国に難癖付けるのはやめて下さる?
    というか、災難がキノコ王国に集中し過ぎよ…」

体調不良も相まって、不機嫌極まりない元首様の嘆きが、力なく発せられて消えていきました。

816Mii:2020/08/19(水) 20:56:15 ID:sn8BwqIA
裏切り者の私の分身体が、フッと追加で現れて…計、3人。
なるほど、ゼルダ姫とヒルダ姫の姿を偽るのはやめたということですか。
今さら、意味ないですもんね。でもあれで…全部のはず。

さきほどまで皆の視線の的だった偽者が浮かび上がっていき…そのままタブーのもとへ。
こうしてみると、2メートル超えの私でも小さく見えますね。
ほら、あんな感じにタブーの肩にストンと座って、しな垂れかかって――
それを受け入れるかのように、タブーが片腕で抱きかかえるようにして――

って、私の姿で何やってくれてるんですか!?別の意味で大問題なんですけどっ!?
私、そんなにふしだらな人間ではありません!目に毒!おぞましい!鳥肌ものです!!
顔面蒼白、大慌ての私を尻目に、顔を赤らめながら流し目でこちらを眺めて、み、せ、て――――
ええ、大層煽情的ですこと。

パルテナ「いかがわしい」

サムス「いかがわしい」

ワリオ「いくら俺でも引くわー」

ロゼッタ「ああああああぁぁ!?」ゾワッ!

817Mii:2020/08/19(水) 21:00:31 ID:sn8BwqIA
なにこれ酷い!酷すぎます!
衆目に晒す事、耐えられません!

ロゼッタ「…………キレました!ええ、流石の私も堪忍袋の緒が切れました!!
     マリオッ!あの破廉恥極まりない、頭からっぽそうな馬鹿面を晒す女狐、
     私がとっとと成敗してしまって構いませんかねっ!?」

マリオ「お、おう。正論とはいえ本人から言われるとすっごくシュール。
    お、俺たちも手助けするから、や…やってみるか?無理はするなよ?」ビクッ



ロゼッタ(偽2)「なにをそんな、強がりを」

ロゼッタ(偽3)「貴方程度に、そんな大それたことができますか?
         大人しく、タブー様に周りが蹂躙される所を…怯えながら眺めていなさい」

残る2人の偽者の私が、憎たらしい顔をしながら、からかうように声をかける。
人を見下して、止まない目です。眩暈がします。
いったい、どれだけこの人たちは――マリオ達に迷惑を掛けてきたというのでしょうか。
もう、想像するだけで泣きたくなります。



自業自得ながら、私自身への今後の風当たりまで――暗雲立ち込めていて。

818Mii:2020/08/19(水) 21:05:12 ID:sn8BwqIA

ロゼッタ(偽2)「…いえ、そもそも――私たちをいつまでも軽んじていることが、
         とてつもない命取りになったり――」シュンッ!



リンク「――ぎっ!?」

クッパ「――なっ!?」

マリオ「――げげっ!?」

――――なんと。
一瞬の隙を狙われて。偽者のうちの1人が、テレポート。
さすが私の分身、とか言っている場合では、ありませんね!



ヒルダ「ひゃっ――――」グッ

ヒルダ姫の背後に突如として現れ、腕を回し――
たちどころに首を絞める体制に入りました――――!

ヒルダ「――――が――ぅ――――」ギチギチ

ピーチ「――っ!」

819Mii:2020/08/19(水) 21:10:35 ID:sn8BwqIA
愉快痛快といった感じで、彼女は興奮気味に話します。

ロゼッタ(偽2)「ゾクゾクしますねぇ…!ああ、動かないでくださいねー、皆さん。
        一人でも何かアクションを起こせば、首をぽきりと折りますよ?
        いくら私でも、この人相手ならばそのくらいのこと、訳ないですよ?
        それなりに筋力差はあるんですからね、ふふ、ふふふ」

無駄に妖絶な顔持ちを醸し出した分身体。…いや、ほんと、やめてください。それはともかく。
致命的な遅れを取ったピーチ姫は、驚愕の顔を隠さないまま固まってしまいました。

サムス「…………お前、最低な奴だな。弱者を狙うなんて。
    陰でコソコソ動いて、同士討ち狙って、挙句の果てに人質か。正々堂々戦うという矜持はないのか?」

ロゼッタ(偽3)「貴方ごときに説教される筋合いはありません。
        すべてはタブー様の思し召し、タブー様の意向ありき――」

マルス「これは、ちょっと、腹立たしすぎる光景だね――吐き気を催すくらい」



どのファイターたちも、動けない。責任を背負えない。ピーチ姫の指示を仰ごうという雰囲気です。
やろうと思えば、1秒先に、ヒルダ姫の命は尽きる、そういうことですか。

820Mii:2020/08/19(水) 21:14:53 ID:sn8BwqIA
ピーチ「ごめん、なさい。痛い、苦しい思いをさせることになるけど、
    ここは心を鬼にして――――」ウルッ

マリオ「……!?駄目だ、ピーチ!大ポカやっちまった!
    今は『乱闘中』制御下じゃない!フィールド内でも残機制度が働かん!!
    死んだらそれまでだ!!」

ピーチ「――――なんで、よぉっ!!」

ここにきて、痛恨の準備不足、紐の掛け間違い――!
ほんとのほんとに、ピーチ姫がなすすべ無しで立ちすくんでしまいました。

ロゼッタ(偽2)「あは♪意気込んでおいて、なんともお粗末なものですね!
        形勢逆転!この駆け引き、私たちの勝利――」











ヒルダ「――――言いたい……こと、は、それ、だけ…ですか?」

821Mii:2020/08/19(水) 21:20:24 ID:sn8BwqIA
ロゼッタ(偽2)「…は?馬鹿なのですか?立場をわきまえていますか?
        少しは黙っておいた方が身のためで――」グググ
(基礎体力レベル:Lv.20)



ヒルダ「――――ふんっ!!」ガンッ!

ヒルダの 頭突き!
ロゼッタ(偽2)の 顔面に クリンヒット!▼

ロゼッタ(偽2)「ふべっ」フラリ


ヒルダ「胴ががら空きですっ!!」ザンッ

ヒルダの 肘突き!▼

ロゼッタ(偽2)「がっ!?」ヨロッ


ヒルダ「吹っ飛べええええぇぇぇ――――っ!!」グワンッ!
(基礎体力レベル:Lv.28)

スマッシュ攻撃発動! ヒルダの ビルダーハンマー!▼

ロゼッタ(偽2)「」バチコーン!

リンク「」

822Mii:2020/08/19(水) 21:24:11 ID:sn8BwqIA
ヒュルルル――――


ゼルダ「あ、ゴミが飛んできましたね。目障りなので蹴っておきましょう」ゲシッ!
(基礎体力レベル:Lv.54)

デイジー直伝! ゼルダの 回し蹴り!▼

ロゼッタ(偽2)「――ぁ――」グシャッ

コンボが つながった!
かいしんの いちげき!▼


ロゼッタ「ぜ、ゼルダ姫!やりすぎです!これ、背骨折れてないですか!?
     やめてあげてください!間違っても死亡させてはなりません!」ダダダッ

ロゼッタ(偽2)「――――そ、そぅで、す。た、す、け、て」ドクドク



ロゼッタ「経験値、しっかり返してもらわないといけませんからね!
     …あれ、もしかして還元されるのを抵抗してますね!?生意気な!
     さっさと返してください!さあ!さあ!」ギュッ

びたぁーん!

ロゼッタ(偽2)「」ベチィッ

マリオ「」

823Mii:2020/08/19(水) 21:31:39 ID:sn8BwqIA
ロゼッタ「あなたがっ!」ブンッ

びたぁーん!

ロゼッタ(偽2)「」ベチィッ


ロゼッタ「経験値を、返すまでっ!」ブンッ

びたぁーーん!

ロゼッタ(偽2)「」ベチィッ


ロゼッタ「足首を掴んで地面に全身を叩きつけることを――やめないっ!!」ブンッ
(基礎体力レベル:Lv.42)

びたぁーーーん!

むらびと「」ガクガクブルブル

ファルコ「真っ赤な花が咲いてるな」ブルブル

クッパ「拷問かな?」ブルブル

824Mii:2020/08/19(水) 21:37:42 ID:sn8BwqIA
ロゼッタ(偽2)「ふ、つ、うに――し、に、たい――」

ロゼッタ(偽2)「」シュウ・・・

ロゼッタ「ほっ、用済みになって消えていきました。1人分、経験値回収成功!
     …血がやたら跳ねちゃいましたけど。汚いです…」

      『……………………』

デイジー「お粗末と自覚してくれててよかったね。
      話が早くて助かるぅー」

まあ、今の私たちの実力なら、こんなところでしょう。
甘く見ていたのは敵も同じのようですね。私たちの努力が功を奏しています。

あれ?残り2人の偽者の私が、怯えて震えている気がするのですが、気のせいでしょうか。
まあ、些細なことなので放っておきましょう。

あと、デイジー姫がドヤ顔をしています。「私が育てた」と書いてありそうな顔です。
…なんだか私としても幸せなので。こちらも放っておきましょう。

825Mii:2020/08/19(水) 21:52:59 ID:sn8BwqIA
ロゼッタ「さて、これで人質は…一切いなくなりまし――――」


ロゼッタ(偽1)「――こ、これを見ても、まだそんなことが言えますかっ!?
        空中庭園《スカイガーデン》――!!」パアアアアアアァァ


タブーとくっ付いていた偽者が、流れを引き戻すべくアクションを――
…え、ええっ?えええっ!?ちょっと、なんでですかっ!?
魔法レベル50程度じゃ、使えない、はず…!

――改めてよく見れば、なんてことはない。
――まさにすぐそばにいるタブーが、同調して光っています。
――あの偽者、タブーの補佐を利用して実力を底上げしてますねっ!意外と考えてた!
――空間能力適性があるタブーなら、可能でも不思議ではありません!

まずいです!相手の空間魔法を封じるどころか、
こちらが制御下に置かれてしまいます!猪口才な!

ゼルダ「ロゼッタ!余計なこと考える暇があるなら、こちらも対抗です!」バッ

ロゼッタ「そ、そうでした!あっちが底上げなら、こちらだって!
     …いやいや、それでもランク的に無理過ぎるような…や、やっては、みます、けど!
     ゼルダ姫、力をお借りしますよ!

     ――――相互演算《ダブルスロット》からの…空中庭園《スカイガーデン》――!」パアアアアァァ

826Mii:2020/08/19(水) 21:59:25 ID:sn8BwqIA
ふたつの結界を張ろうとする力が、何も見えないようでいて確かに激しくぶつかり合い。
私には、互いに相手を押しのけるべく、打ち勝つべく…バチバチと激しい音を立てていることが認識できます。

…あ、やっぱりきつい!?無理が祟って、既に魔法回路が悲鳴を上げています!
底上げがまるで不十分で、ものの3秒で眩暈がしてきました!
ザザーッ…と、視界にノイズまで走ります。我ながら情けないっ…!

リンク「おうおう!俺たちのことも無視すんなよ!
    みんな!ロゼッタがわやくちゃやってる間にタブーを始末すればオシマイ――」


   『――――舐めるなっ!』


ポンッ!ポンッ!ポンッ!


ロゼッタ(偽4)「――――」バッ

ロゼッタ(偽5)「――――」バッ

ロゼッタ(偽6)「――――」バッ


ズラーーッ!!


ロゼッタ「…!?」

827Mii:2020/08/19(水) 22:02:01 ID:sn8BwqIA
リンク「…………げげっ、なんか増えた!?」

ロゼッタ「え―――」

大事な魔法の行使中だというのに、思わず、唖然。

長さ10メートル以上、直径1メートルほど、といったところでしょうか。
タブーが触手のようなものを何本も空間に出現させ、ブンブンと振り回す。
その軌跡が、空間にノイズを走らせたかと思うと――
何人もの、いえ何十人もの分身体を出現させたのです。相変わらず、全員私。わぁい。

あらら?分身体は無秩序に増えない増やさない、という術式の縛りを設けていたのですが、
偽者とタブーとの間でどんな洗練もとい魔改造が働いたのでしょうか。
あんなことをしたらとてつもなくFPを消費するのに…………って。
そういえば、FPに関しては湯水のように使いこなしてのける相手でした!
偽者たちがなんだか羨ましく感じるのは悲しいサガですね!

デイジー「わあ、ロゼッタがいっぱーい。
    人によっては大喜びしそうな光景ですな」

ピーチ「呑気なこと言ってないの!
   ロゼッタ!本気で、空間制御をなんとかして!そうすればみんなまとめて――――」

…が、駄目っ!!
追加召喚された偽者たちの一部が、代表の偽者の傍に集って…
案の定、杖を光らせて助太刀を始めます!術式作用を直列繋ぎ。数の力、わっかりやすい!

828Mii:2020/08/19(水) 22:09:03 ID:sn8BwqIA
ロゼッタ「ぎぎ、ぎ…………一方的に、押され、て――」パアアアアアアア

ゼルダ「スペック差が、モロに……ぐっ」パアアアア

歯を食いしばったところで、押されることには変わりありません。まずいまずいまずい!
おまけに、増えてきたFPがあるとはいえ、たいそう燃費の悪い、この魔法。
ジリ貧すぎて手詰まりです。私が本調子で在ればこんなことには――!


ロゼッタ「ぐうっ!?」バチッ!

ゼルダ「痛っ!?」バチィッ!

ロゼッタ(偽1)「ハッ!!」パアアアアアアア


ロゼッタ(偽1)の スカイガーデンが 競り勝った!
キノコ王国に 相手の スカイガーデンが 展開されている!▼  シィーン・・・!
こちらの 空間魔法は 全て無効化され 再展開もできない!▼



お、おし負けて、しまいました!私の空中庭園、発動失敗!?
バックファイアまで襲い掛かってきて、ゼルダ姫ともども、激しい痛みに腕の焦げ。
さっそく満身創痍なうえに、これでもう、空間魔法ありきの私は戦闘において役立たず同然です。
大変なことになってしまいました…!

829Mii:2020/08/19(水) 22:13:29 ID:sn8BwqIA
ピット「要するにどうなったのピーチ!三行…いや一行で説明よろしく!」

ピーチ「――相手の空間魔法が通り放題、こっちは売り切れ状態になったわ!」

ピット「わかったようなわからないような説明ありがとう!」

パルテナ「――ふむ」シュンッ

Error!
マスター権限がないため空間魔法を展開できません!▼

パルテナ「きゃっ!?テ、テレポートが弾かれました!?」

パルテナさんが確かめていたところで、敵側が矢継ぎ早に次の行動に…って。



    『フィールド、強制転送!』

ロゼッタ(偽)「「「「「「「「ハアアアァァァァァ!!!」」」」」」」」パアアアアアァァ



ロゼッタ「なにか大がかりなことを始めて――――!?
     い、いけません!このフィールドが『召喚』されようとしています!!」

ピーチ「え、ど、どこによ?」

ルイージ「うえっ!?け、景色がぐちゃぐちゃになってきてるよ、兄さ――」

830Mii:2020/08/19(水) 22:18:52 ID:sn8BwqIA
〜メイン会場〜

観客「おーい、いつまで待たせるんだ―!」

観客「早く次の戦いが観たいぞー!」

マスターハンド「もう少々お待ちください!ただ今、お取込み中です!
         いやはや、なかなか時間を潰すことが不得手で恐縮――」

シュンッ!!!

マスターハンド「…………え?」



  『――――始めろ』



ロゼッタ(偽)「「「「「「「「――――――――転生の扉、召喚っ!!」」」」」」」

ぐにゃり。 ぐにゃり。 ぐにゃり。


リンク「――――め、メイン会場、だと!?やっべぇ、本気でやばいぞこれ!!
    それにあの渦、以前にキノコ城を早朝から荒らした――!なんだよ、俺たち超後手後手じゃん!だっせー!」

私たちごと、観客ひしめくメイン会場に強制転移、させられたようです。
騒然とする観客のみなさん。でも、早く危険に気付いて!
おまけに、息つく暇も与えてくれず異次元との繋がりを、何十個も――っ!数は増えていくばかりです…!

831Mii:2020/08/19(水) 22:23:12 ID:sn8BwqIA
マリオ「ピーチ!嘘でもいいから観客落ち着かせろ、最優先っ!!」ヒソヒソ

ピーチ「――――――――っ!!…………すぅ。
    み、皆さんっ!こ、これよりっ!サプライズ演目として!
    『タブーの逆襲 総力戦の段』を執り行います!
    前回大会の演目を覚えていらっしゃる方も!そうでない方も!
    ぜひぜひ、お楽しみ、くださいっ!!」ババーン!

ピーチ姫が、マイクすらないというのに…会場に響き渡る大声で、必死に宣言します。
思考、ためらいはほんの一瞬だけ。なんという肝っ玉でしょうか。
かろうじて騙されるかもしれない、取り繕った笑顔を浮かべて。で、でも…!

フォックス「いやいや、この状況でその発言は流石に苦しいだろ!」コソッ

ファルコ「それで信用するなら、どんだけ王国民はお人よしだってんだ!」コソッ



観客「す、すげええええええ!以前にも増して、リアルな造形だ!
   ファイターたちも全員集合か、気合入ってるな!」

観客「タブーさん、カッコいいぞー!おまけにあの不気味な仕掛け!すごいCG技術だな!」

――――ウオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォ!!!!!

マスターハンド「――――なんとー!これは予想外の出来事だあ!(空気読み)」

実況「コロシアムの時空が歪んでしまいました!」

ロゼッタ「すっごくお人よしでした!?」

832Mii:2020/08/19(水) 22:25:46 ID:sn8BwqIA
ピーチ「ならば良し!支持率9割5分は伊達じゃない!
    私の大事な、守るべき王国民たちだもの!」

デイジー「…と、とりあえず、さっさと動き出して分身体たちをなんとか一掃しようよ!
     早く倒せば、それだけ状況の悪化を防げそーだし、
     ロゼッタ本人も空間魔法を使えるように…!」

マリオ「わかってら!…おいみんな、分身体ロゼッタをなぎ倒せ!
    一応、あの渦…いや扉に吸い込まれることには注意しろよ!」

ルイージ「お、おおー!」

ファイターたちが、一斉に飛び出していきます。…あ、私も、ですか。
で、ですが…空間魔法の使えない私では、いかんせん何ともしがたく…!

デイジー「なーにを思案してるの、ロゼッタ!忘れたの!
     今の貴方なら、肉弾戦だってじゅーぶんできるよ!
     ささ、パンチでもキックでも何でも、偽者たちにぶつけちゃえ!」グイッ

ロゼッタ「は、はいっ!そ、そうですよね、後ろ向きは駄目ですよね!
     やるだけやってみます!」

そう言って、たちまち身を躍らせていくデイジー姫。流石です。
気を取り直して、私も…顔をぴしゃりと叩いたあと、駆けだしていきました。

833Mii:2020/08/19(水) 22:31:06 ID:sn8BwqIA
とりあえず、一番近くにいた私の分身に照準。
ジャンプ一番、空間魔法などなしに近づいて…!手加減無し、フルパワーで!

ロゼッタ(偽)「…!?」

ロゼッタ「えいっ!!」

油断しているところに、ドズンッ!といい音を立てて、鳩尾にキツーイ一撃!

ロゼッタ(偽)「がはっ――」フラッ

ロゼッタ「続けて、もう一発!!」ブンッ!


渾身のパンチが、続けてクリンヒット!
デイジー姫の見よう見真似ですが、中々、さまになりました!
その後も、もう一発、更にもう一発と攻め立てます。
パシパシパシと、都合10発ほど当てたところで…。

ロゼッタ(偽)「」シュウ・・・

ロゼッタ「…よし、倒せました!経験値も回収できてなによりです!…ん?経験値?あれ?
     …なんだかんだ言って、特訓を開始した初期の初期の、ゼルダ姫の少し下…
     程度には、今の私って基礎体力付いてるんでしたっけ。この位の芸当はできますか。
 
     我ながら凄い成長速度…いえ、デイジー姫さまさまの成長速度ですね!この勢いで――――」

834Mii:2020/08/19(水) 22:33:40 ID:sn8BwqIA
「お嬢さん、そいつはちょっと勘違いしているぜ」



ロゼッタ「…え?」クルッ

突然の声掛けに振り返ってみると、そこにいらっしゃったのは恰幅のよい男性。
いきなり、どうしたことでしょう。

ドック「おっと失礼、自己紹介がまだだったな…えーっと、ロゼッタ、だったか。
    俺の名はドック・ルイス。マックのトレーナーだ。
    マックってのは、そこにいるボクサーな!アンタに比べると小さいだろ!
    でも、こんな低身長でもれっきとしたファイターなんだぜ!」ニコニコ

マック「よろしくな!」

ロゼッタ「は、はい。こちらこそよろしくお願いします」

ついつい、緊急事態さなかというのに呑気に挨拶などしてしまいました。

ドック「あれだな!アンタの素質は、中々見どころがある!
    だというのに、レベル差があれだけある相手に対して、
    あーんなド素人のヘナチョコパンチの連打で満足しているってのが、
    俺としては我慢がならない!
    しっかりと軸を合わせ捻りを利かせ、体重を乗せたインパクトパンチなら、
    最低でも二撃で…場合によっちゃ一撃で倒せたはずだ!」

ロゼッタ「…え?」

835Mii:2020/08/27(木) 05:51:03 ID:itVbnddE
ドック「いいか?パンチを繰り出すときはだな――」

ガシッ!

ロゼッタ「」

ドック「腰をこう動かして、体重をこう乗せて――」

ロゼッタ「――――きゃああああああ!!」ガンッ!!

ドック「ぐふぅ!?」ヨロッ

い、いいいいい、今、ためらいもなく腰回りを抱きかかえてきましたよ、この男!
痴漢です!変質者です!いつぞやのワリオ以上です!!
ワリオはせいぜいお尻を撫でる程度だったのに!それも大概ですが!
つい殴ってしまいましたが、私は悪くありません!殴り足りないくらいです!!

マック「…ドック、流石に今のは…ないだろ。ロゼッタが正しいと思うんだが」

ドック「…あっはっは、ついついマックの面倒見るときと同じように、指導者として動いちまった」

ロゼッタ「フーッ!フーッ!言い訳無用!警戒心マックスですよ、今の私!
     覚えておいてくださいねっ、あとでピーチ姫のところに突き出します!」

マック「すまない、ロゼッタ。ドックも悪気はなかったんだ…………たぶん」ポリポリ

――たぶん、が付いた! 全く信用なりません!!

836Mii:2020/08/27(木) 05:56:21 ID:itVbnddE
ドック「豚箱送りは御免被りたいな…よーし!じゃあ罪滅ぼしとして、即席でお前さんを…
    一流のボクサーに仕立て上げてやろうじゃないか!腕が鳴るぜ!
    実験台の敵は、周りに掃いて捨てるほどいるみたいだしな!

    どうだ?俺のナイスな指導を受けてみないか?」キラッ☆

ロゼッタ「ガルルルルル……」

マック「…まあ、確かに。俺から見ると、眩しいくらいに恵まれた体格だからな。
    ドックが鍛えてみたいと思うのも、わからないではないけれど」ウンウン

ロゼッタ「…体格、ですか。そんなものでしょうか」

マック「そりゃあそうだろ、その…2mを超す、身長!」

ドック「そりゃあそうだろう、その…すでにある上にまだまだ成長が見込まれる、胸!

    …じゃなかった、そう、身長だ身長!」

ロゼッタ「……」ピキピキ

…ここで成敗してしまったほうがいい類の人間でしょうか。

マック「…やっぱり悪気があったかもしれない。深く謝罪します。
    責任をもって俺がK.O.して反省させておく」

ドック「あっ、その、いや、ちょっと待ってマックさん!?落ち着こうジャマイカ!」

ロゼッタ「ええ…ええ…ほんとうに、心の底から、お願いしたいですよ――
      身内の管理くらい、しっかりと――」

837Mii:2020/08/27(木) 06:00:22 ID:itVbnddE



ザッ・・・・・・・



一瞬、集中力をやや切らせていたら――何事かと、思いました。



マック「――――――――K. O. アッパアアアアアァァァァ――――!!」

ドック「NOOOOOOOOOOOOOOOO!!!」

ズガアアアアアアアァァーーン!!

ロゼッタ「――――――――っ!?」ビクゥッ!

駆け抜ける、凄まじい風圧。
面食らって、怯んで、瞬きを何度も。

私からするとやや身長が低い(とは言ってもマリオより高いのですが)彼が、
おもむろに精神を研ぎ澄ませたと思ったら、たちまち拳を繰り出し――
ドックを、勢いよく、壁にめり込ませてみせたのです。
…いえ。壁にぶつかったドックは、勢いそのまま壁を突き破って、彼方まで――!

な、なんですかあの威力!?た、ただのパンチで!?
活性化状態のデイジー姫ですら、ここまでの威力はなかったはずですが…!?

838Mii:2020/08/27(木) 06:05:16 ID:itVbnddE
マック「…とまあ、こんなところで手打ちにしてくれない、かなあ。
    納得はしてくれないと、思うんだけど、うん。どうかこの通り俺に免じて…」ペコリ

先ほどの鮮やかな拳から一転。縮こまって、本当に申し訳なさそうにしていらっしゃるマックさん。
ですが、私はそれどころではありません。

ロゼッタ「」

ロゼッタ「」

ロゼッタ「――今の、規格外の、威力はっ!?」

意識をようやくまともにするやいなや、思わず彼に詰め寄ってしまうほど。

マック「あ、今の?俺、戦闘力のバランスが両極端でさ。
   空中戦だと本当にお荷物になるんだけれど、地に足付く限り――
   怒涛の攻撃を繰り出せるパンチの申し子なんだぜ!自分で言うのもなんだが!
   鍛え抜き、洗練した結果がこれさ!…まあ、ドックのおかげ、かな、はは。
   ロゼッタには早速嫌われたみたいだけど。

   瞬間的な爆発力だけなら、マリオやクッパクラスに匹敵するはず!
   とは言っても、中々当たってくれないんだけどな、残念ながら。
   わざわざ俺の得意な土俵で戦ってくれやしないからなあ…とほほ」

ロゼッタ「…………!」

ごくり。最悪な出会いからでしたが、好奇心がもたげてきます。
喉から手が出るほど、その威力の片鱗に預かりたい。
もちろん、1日2日でどうにかなるなんて思っていませんが、
コツだけでも掴みたい!体格を活かせるというのなら、尚更に!

839Mii:2020/08/27(木) 06:08:43 ID:itVbnddE
ロゼッタ「…………思う所は、まだあったりはするのですが…
     気が変わりました!指導、受けます!」

ドック「そうこなくっちゃあ!」ダダダダダッ!!

マック「復活はやっ!?」

ドック「いや、残機減ったからな!?残機システムが再稼働しててよかった…!
   死ぬかと思ったぞ、うぷっ…!…というか死んでたわ、あはは!
   たくっ、誰のせいだ!お前らのせいだ!」

ロゼッタ「貴方のせいです」

マック「鏡を見てくれ」

ドック「うっ…まあ、細かいことはいいじゃないか、HAHAHAHAHA!
    じゃあ、レッスンやっていくぜ!容赦はしないからしっかり付いてきな!」

ロゼッタ「体触ろうとしたら、躊躇いなく命もろとも『削り』ますからねっ!」ギロッ

ドック「ワカリマシタ。デモ、シドウナイヨウハ、チャントキイテネ?」ブルッ



なんだが怪しげな香りがしますが、ちょっと試させて頂きましょう!

840Mii:2020/08/27(木) 06:12:36 ID:itVbnddE
ロゼッタが、接点のなさそうなリトルマックらと何か画策し、駆けていく。
思わず声掛けしようとして、躊躇して止めてしまう。
…きっと、意味があるのでしょう。好きにさせてあげよう。

そうこうしているうちに、ソニックが自慢の超速アタックを…
「大元の偽者3人のうち3人目」に仕掛けて、一気に吹き飛ばす。

ロゼッタ(偽3)「ふ、ぐっ…!?」ガンッ

ソニック「それで警戒してたつもりかよ!」ビュンッ!

警戒が足らなかったか、なすすべもなく吹き飛ぶ偽ロゼッタ。
しめたとばかりに、アイクが迷わず剣を一貫!…よし、消し飛ばせたわ!
ちょっとビクッとなったけど、FE勢は敵と判断すれば躊躇なく人を斬れるわね。
殴り飛ばしたりするのとは覚悟が、訳が違う…というのは私の勝手なエゴかしら。

とりあえず…2人の戦闘力と、ロゼッタの戦闘力との差からすれば当然の結果ね。
残る大元の偽者は、タブーの傍にいつまでも控える1人だけ!

ヒルダは、3か月前とは打って変わって、中々の応戦中。
どこからともなく取り出した、燃え盛るハンマー片手に…
あ、何やら魔人っぽいのを繰り出したわね。呆れるくらい、凄い進歩!
少なくとも、今すぐ手助けしなければやられる…なんて心配はないみたい。

ゼルダは、かなり私に戦闘力が近付いた、かしら。
魔法一辺倒の境地からは脱却して、一皮むけた感じがあるわ。
まだまだ負けてはあげないけれどね。

…うん。デイジーが、かなりうまいこと、事を運んでくれていたみたい。
幸運と、彼女らのひたすらな努力に、感謝、感謝!

841Mii:2020/08/27(木) 06:16:16 ID:itVbnddE
…ただし、事態は必ずしも好転してはいない。

ピーチ(…今、すべきこと。私は、目の前の状況に集中、集中――)

体調が芳しくないのは百も承知。
マリオ達が策を練っていたみたいだけれど、アクシデント発生ですこぶる不安。
でも、私は私なんだから、責任しっかり果たさないと!

ロゼッタ(偽)「…ふふ」シュンッ!

シュン! シュン! シュンッ!!

デデデ「うおー!こいつら腹立つ!生意気なヤツらめ!
    勝てないと踏んだらテレポート連続での回避作戦に切り替えたぞい!
    攻撃を当てろと言う方がどうかしてる!はやく倒して、扉を塞ぎたいのに!」

ソニック「は、速いな!俊足かつ瞬速の俺でも、
    数Fでそんなにあっちこっちに動かれちゃあ、敵わないぜ!
    とりあえず、他の雑魚たちから片付けて――」

パルテナ「しくしく、テレポート使えれば追い縋れる可能性もあったのに…!
     …あれっ!反射板も使えない!?ひゃあっ!ブレスを防げません!」

ルフレ「あぐっ!…そもそも僕やルキナのレベルだと、1対1でも五分、くらいです。
    このままだと物量差であからさまに劣勢に――役に立てず、申し訳ありません…」

ピット「このスレの設定からしてそれはしょうがないから!無理だけはしないでよ!
    …おっと、ルフレ狙いのそのビームは僕が処理しておこう」パシッ

842Mii:2020/08/27(木) 06:21:05 ID:itVbnddE
ピーチ(回避特化戦法!浪費するFPはタブーがカバー!?
     おまけに後ろでは絶賛ロゼッタの分身体が増殖中!?
     時間が経つほどむしろ増えてない!?FPありすぎ!)

おまけに、さっきから。
ビームやら火炎やら、はたまた剣戟、弓矢やら。ロゼッタに似つかわしくない「障害」が…。
飛び交い、ぶつかり合うのが、おわかりかしら。

「転生の扉」とやらの狙いの結果が、侵食を始めているわ…!



   『出でよ、異形の者たちよ。この王国を、ただひたすらに荒らし尽くせ』



それぞれの扉から、続々と出現するは…!

「「「「オレタチ、オマエラ、ミナゴロシー!」」」」ワラワラ

リンク「……なっ!?ボコブリン、ブルブリン、スタルベビー、ガーナイル…
    あいつらってハイラルの魔物どもじゃないか、何で!?」



「「「「ひとあばれ、してやるか――――」」」」

ルフレ「なん…だと!?ジェネラル、スナイパー、グレートナイトにドラゴンマスター…
    馬鹿な、僕たちの国の傭兵や屍兵なのかい!?」

843Mii:2020/08/27(木) 06:23:50 ID:itVbnddE
キノピオ「ひ、姫様ぁ!良いお知らせと悪いお知らせがあります!」ダダッ!

ピーチ「…………良い方からお願い!」

キノピオ「は、はい!ひとまず、観客席へのバリア機構の展開、完了!
     並びに、適用モードの『乱闘中』切換え、済ませました!
     今の皆さんは、フィールド内にいる限り、残機制度に守られてます!」

ピーチ「ありがと!助かるわ!でも、バリアも絶対的な物じゃないし、
    いつ何時、敵の空間魔法で穴が空くか分からないわ!信用はし過ぎないで!
    それで、悪い方のお知らせって!?」

キノピオ「各中継地からの報告ではっ!街中にも、小規模ながら、
     『あれ』と似たような扉が複数出現したことが確認されっ!
     一般人からすると十分すぎる量の魔物が現れて、
     初動の段階で自警団がてんやわんやの状況とのこと!
     
     急ぎ、ファイターの皆さんの戦力をある程度割いて、助太刀が欲しいとのことであります!」

ファルコ「マジかよ!さすがにもう言い訳もできねぇだろ!
    本当のこと、ここにいる観客どもに伝えた方がいいんじゃねーのか!」

ピーチ「…それは最終手段っ!バリアのおかげで、ある程度は安全だから、
    パニック回避を優先させて…このまま話を押し通すわ!責任は私が全部負うからっ!
    …会場の外の件は、わかったわ!急ぎ、分担構成を――――」シュンッ!

キノピオ「!?」

ファルコ「…は!?」

844Mii:2020/08/27(木) 06:27:32 ID:itVbnddE
ロゼッタ(フィールド内だけでも、しっちゃかめっちゃかになってますね…!)

…おまけに、なんだか会場外も騒がしくなっているみたいなんですけど…!
戦いの場所が、どんどん拡散してしまっているのですか…!?
更に性質の悪いことに、敵の数を減らすどころか「増え方を抑える」に留まるありさま。
ふと見れば、マリオやクッパが怒涛の範囲攻撃で、敵を根こそぎ刈り取ってはいるみたいですが…!

リンク「…とりま、数が多すぎる!魔物にしても分身体にしても!
   おまけに俺、何気に全体攻撃技に乏しいしっ!!
   これじゃあ埒があかない!一気に倒すにはどうすれば――――
   あああ、なんか、ファイターが各自の判断で会場内外の分担を決めて
   飛び出して行っちゃってるし…!!おいおい、統率どうするんだよ――!

   ところでロゼッタさんは一体、何をやっとるんですか?」



ドック「スピードだ、ロゼッタ!もっと速く!」

ロゼッタ「は、はいっ!」

ドック「気合を入れろ!気合だ!」

ロゼッタ「はっ!せいっ!」ブンッ!

ドック「ひだり、みぎ!ひだり、みぎ!! そうだ、その感じだ!その調子だ、ロゼッタ!」

ロゼッタ「ひだり、みぎ、ひだり、みぎ…!!」ガンッ! ガンッ!

845Mii:2020/08/27(木) 06:31:11 ID:itVbnddE
ドック「打て!もっと強く!」

ロゼッタ「そ、そんな無茶苦茶な――」

ドック「もっと速く打て!お前ならできる!」

ロゼッタ「もう限界なんですけどっ!!」

…ドック氏の指導のもと、マックの動きを参考にしつつ、
魔物達を殴って殴って殴り続けています。柄にもなく。
…うぅ、ときたま変な色の返り血が飛んできますよぉ…!
でも、傭兵にしろ人間を殴り殺す勇気は、まだ未熟者の私にはありません…勝手で本当にすいません。
分身体の私はノーカンです。相手に残機ありと分かっているときもノーカンです。

リンク「何遊んでるんだよ、ロゼッタ!適材適所、魔法にチカラを割いてくれよ!」

ロゼッタ「遊んでませんよ!ですから今の私、魔法に頼り切れないんですってば!」

マック「そ、そうだぞ!ついでに、ちょっと猛特訓してるだけだ!」



リンクがジト目で私をみています。

846Mii:2020/08/29(土) 17:40:35 ID:kKysAgF6
ちなみに、魔法を一切試していない…なんてこと、さらさらないんですよ!
使おうとは、したんですよ!

私の超広範囲回復魔法、「Starlit Wish《星に願いを》」。
私自身はあんまり自覚がありませんが、キノコ城城下くらいなら楽々覆える範囲全体に
最大HP50%回復という効果を与える、ぶっ壊れ性能(とピーチ姫は宣います)のS++クラス回復魔法です。

空間魔法ではないので、当然ながら空中庭園《スカイガーデン》の影響は受けません。
これを、数分間隔でちまちま発動させれば、私のあずかり知らぬところで
死傷者を大幅に減らせてめでたしめでたし!…みたいなのが理想だったのですが。

なにぶん、S++ランク魔法なので。はい。今は使えません。 実体験です。意識を持って行かれかけました。
すぐさま魔法行使を破棄できたのが幸い。仕方ない犠牲として、結構なFPとHPが無駄に奪われて行きました。

不幸中の幸いとして、高すぎるランクのおかげで――
タブーの助太刀を以てしても、敵方も使えないらしいことですね。
もしこれが、『偽者全員が持ち回りで』使ってきて、倒し切らない魔物が次々と全快…
なんてことになっていたら、色々と詰んでいました。

息を荒くして、ちょっと休憩。
周囲も激しい攻防戦が繰り広げられています。観客席に届かんとする爆風、火花。

…これをアトラクションの一環と納得できる観客も、大物ですね。
…いえ、心のどこかでは「本当にそうか?」と思っているとしても、
ピーチ姫への絶対的な信頼があるのでしょう。
通常時が万全だからこそ、非常時もぐらつかずに済むということですね。

847Mii:2020/08/29(土) 17:45:25 ID:kKysAgF6
ロゼッタ「それにしても――あの分身体たちは、どうして腕輪を付けているのですか?」

ふと。心の奥底にあった素朴な疑問を、私は呟きました。
それを耳に挟んで、リンクがバッと振り向きます。そして、近づいて耳打ち。

リンク「腕輪…?ああ!それなら、俺たちが目印代わりにわざと持たせた。
   ほれ、タブーんとこの偽者が付けてるだろ?一緒に増殖してんだな、うっぜー。
   だが、どのみち増殖されるんじゃ、持たせた大元を今さら倒してもな…」

ロゼッタ「…!?そ、それは違います!うっかりしていました!
    いくらタブーと言えど、模倣に模倣を重ねると構成要素の劣化が抑えきれません。
    その大元の分身体を雛型として大事にしながら、コピーを作り出しているはず。

    貴方たちが腕輪を持たせた…大元を叩くことは十分に意味が有ります!
    おそらく、可能な限りの防御面の強化は掛けられているでしょうが…!」

もうちょっと早く勘付くべきでした!
彼女を倒したからといって、ほかの分身体がフッと消えるわけではありませんが、
とりあえず倒せるなら早めに倒しておくのが吉です!

リンク「…!!じゃあ、あいつ1人を倒せば、とりあえずこれ以上の分身体製造は
    防げそうなんだな!でかしたロゼッタ!」

まさしく、是、です。術者を倒して空中庭園を解除する面でも理にかなっています。
…まあ、そちらの方は数任せで再度構築されてしまうのでしょうけれど。

848Mii:2020/08/29(土) 17:50:36 ID:kKysAgF6
明るい情報を得たリンクが、颯爽と突撃。羽の生えたような飛翔。
は、速いです!なんですかあの加速力!?あれでもソニックより遅いだなんて…!

狙うはもちろん、腕輪を渡した偽者。しかし、案の定、転移で回避。
剣の切っ先が空ぶります。そして震える周囲の空間。当たれば当然一撃でしたね。
あまりの斬撃に、向こう側の浮遊足場にズバッと斬り跡が付きました。うわぁ。

相手もあれでなかなか、警戒するようになってきました。
それでは隣のタブーはというと、即席でディメーン顔負けの隔壁を張って…
不意打ち対策、でしょうか。リンクの転進攻撃を諦めさせる効果はあったみたい。

正直、隔壁一つ一つは、本調子の私基準からするとかなり粗かったりするのですが、
とにもかくにも枚数を稼いでいるので…攻撃を届かせるのは至難の業のよう。



…私が修業も何もせず、のんびり過ごしていれば。
私の基礎体力レベルは上がっていなくても空中庭園をとっとと使うことができて、もっと楽に勝てたんじゃあ…
という疑惑が頭の片隅にポンと出現したのですが、あえて意識を逸らしましょう。精神面のうえで。



リンク「ちぇっ、3強の攻撃なんだから当たってくれよ。ほらほらー。
    もれなく、えーっと、本体に吸収される権利をプレゼントするぜ?」

ロゼッタ(偽1)「聞くに堪えませんね。
        今の私は、多大なチカラをタブー様に与えられ、空間魔法を使い放題、発揮し放題。 
        攻撃など一切、食らいませんよ。貴方も、崇め奉るがよいでしょう」

心の底からそう思っている、したり顔。

849Mii:2020/08/29(土) 17:57:42 ID:kKysAgF6
そんな相手でも、リンクはある程度、余裕を取り戻した感じです。

リンク「でもさ。それって、絶対無敵…とかじゃなくて、単に
   『当たらなければどうということはない』を実践してるだけだよな?

   つまり、そこそこ強力な攻撃を、ただ当てれば勝ちだ。子供でも分かる簡単な話だよ」

ロゼッタ(偽1)「無駄口を叩く暇があるなら、他の分身体を減らすことを考えるのはどうですか?
         当たるとお思いで?今の私に……!」

いつでも空間魔法を繰り出せる、そうあざ笑うかのように。
彼女の周りは、ゆらゆらと空間がブレています。誰もが、警戒を忘れないはず。

リンク「えらく大口を叩くんだな、後悔しても知らないぞ。
    ――当たるかどうか、じゃない。当てるんだ」

絶対の自信を持って、10メートルほど浮かんだ位置で。偽者は天を掲げ、声高々と宣います。
うっすらと闇の衣…ですか?黒くて紫っぽくて、とにかく変な靄を纏って――
まさに闇堕ちしたって感じです。相変わらず腹が立ちますね、だれか天罰を与えてほしい。

アイク「くっ…!」

クッパJr.「ムカつくなあ…」

ポケトレ「……」

850Mii:2020/08/29(土) 18:03:21 ID:kKysAgF6
ロゼッタ(偽1)「今は残念ながら真昼間、かのような晴天ですが。
         それすなわち、太陽の光が無ければ、れっきとした――『星天』。
         星の力、それすなわち私の力。私の土俵、そのものなのですよ」

マリオ「フンッ!…これも躱すか!」

示し合わせたかのように背後からマリオが迫りますが、これすらも相手は回避。
リンクが弓を番えていますが、どうにも当たる情景が想像できかねるのか、射るのを躊躇っています。
星の力すなわち私の力、ですか。合っているだけに、貴方に横取りされたい台詞ではありませんでした。

FP使い放題というのは、ここまでレベル差を埋めてしまうものですね。
それだけ私の空間魔法は凄い、ということ、なんですかね。「常時発動できさえすれば」。
今は喜んでいる場合ではないですが!かつてのディメーンよりも厄介ですね、どうすれば――

ロゼッタ(偽1)「3強とやらも、この程度ですよね」シュンッ!

マリオ「…………」

リンク「…………」

ポケトレ「…………」スッ

彼女は、いつまでも、天に手をかざすことを止めずに。
紅潮した、悦に入った状態で――――!

ロゼッタ(偽1)「タブー様の恩寵に加え!

        星々の加護を一心に受ける、この私に!

        立ち向かうなど、何と哀れで浅はかな――――」バッ

851Mii:2020/08/29(土) 18:07:10 ID:kKysAgF6








ポケトレ「ゼニガメ、『あまごい』」








ドッザアアアアアアァァァァァァ――――!!!!

実況「コロシアムは――――――――
   いきなり土砂降りになりましたぁ――――――――っ!!」

ロゼッタ(偽1)「」



マリオ「キェェェェェェアァァァァァァシャァベッタァァァァァァァ!!」ビクゥッ!

デイジー「しゃべった程度で、そこまで驚かなくていいじゃない!」

852Mii:2020/08/29(土) 18:12:15 ID:kKysAgF6
…カラッと晴れていた天気が一転。厚くてまっ黒な雲が爆誕し、酷い雨模様になりました!?
しとしと、なんて表現では全然足りません。たちまち全員ずぶぬれに。
まあ、下着が透けるような不手際は起こしませんが。…あ、返り血がちょっと誤魔化せました。わーい。
よくよく見ると…あら?会場の外は今まで通り晴れています…。何故。

ロゼッタ(偽1)「い、一体どうやって――
        
        …………ふ、ふふ。なんですか、当てつけですか?言葉の綾とは下らない。
        別に雨が降っていようと、まったく影響なんてないんですけど?」

ロゼッタ(そ、それもそうですよね、一体どうして――)

マリオ「…しゃーない。そこまで回避自慢したいなら手札を切るか。
    ちょっと大人げないけど悪く思うな。用意周到と言って欲しい」

リンク「いざとなったら回避作戦を使われるかも…って予想、ドンピシャだったな。
   おーいみんな!電気系の攻撃を使える奴、適当な方向に使え!」

ルイージ「よくわからないけど…任せて兄さん、リンク!――サンダーハンドッ!」バッ

ロックマン「――スパークショック!」

ルフレ「考える前に動きますが、威力には期待しないでくださいね――ギガサンダー!」

ブラックピット「フン、手間かけさせやがって――――豪腕デンショッカー!」

ネス「――PKサンダー!…ほら、リュカも!」

リュカ「ぼ、僕もここにいていいのかなあ…ええい!――PKサンダー!」

853Mii:2020/08/29(土) 18:17:03 ID:kKysAgF6
リンクの号令に従い、使える人達が、技や魔法を発動!
しかし、本当に無茶苦茶に撃って行くばかりで、偽者には届きもしません――はて?

ロゼッタ(偽1)「てんで出鱈目な方向に使って、それがどうしたというのですか――――」

ロゼッタ「…あれ?そういえば、電気の代表的存在のピカチュウは何をして…?」クルッ



ピカチュウは 避雷針で サンダーハンドを 引き寄せた!
特攻が上がった!▼

ピカチュウは 避雷針で スパークショックを 引き寄せた!
特攻が上がった!▼

ピカチュウは 避雷針で ギガサンダーを 引き寄せた!
特攻が上がった!▼

ピカチュウは 避雷針で 豪腕デンショッカーを 引き寄せた!
特攻が上がった!▼

ピカチュウは 避雷針で PKサンダーを 引き寄せた!
特攻が上がった!▼

ピカチュウは 避雷針で PKサンダーを 引き寄せた!
特攻が上がった!▼

ロゼッタ(偽1)「…………???」

ロゼッタ「」

854Mii:2020/08/29(土) 18:21:04 ID:kKysAgF6
ピカチュウ「ピッカアァー!!」ググーン!!

ピット「」

ピット「」

ピット「まさか……マリオさん!ねえ、マリオさん!ちょっとちょっと!
   これはちょっと、ベタすぎやしませんか!?読者が怒りますよ!」

パルテナ「そうですよ!いくらなんでも、このオチは酷くないですかっ!」

マリオ「…訳の分からないことを叫ぶなよ、まったく。さてと――」

ビリビリと、凄く帯電したピカチュウが、ポケモントレーナーさんの肩を伝って頭によじ登り。
少し身を屈めて、力を込めまして――――あれ、なにやら猛烈に嫌な予感が!

ポケトレ「……」グッ

マリオ「また黙るんかい…いけっ!ピカチュウ!君に決めた!」

リンク「あそこにいる偽者ロゼッタに向かって、最大パワーで―― か み な り !」ビシィッ!

ロゼッタ「うわあああああああっ!?区別つかないとかでとばっちり受けそうですっ!」ザクッ ザクッ

ロゼッタは 無理やり穴を掘って 地中に潜った!▼

フォックス「本物の方のロゼッタが奇行に走っている件について」

デイジー「不幸体質に慣れちゃったんだね…大丈夫だから出ておいで―。
     あと、行動自体は私のせい、絶対」ホロリ

855Mii:2020/08/29(土) 18:26:20 ID:kKysAgF6
ピカチュウ「ピ〜〜カ〜〜…………チュウウウウウウウ!!!」カッ

ピカチュウの かみなり!▼


天の怒りが、稲光が、颯爽と落ちてくる――


ロゼッタ(偽1)「こんなもの――」シュンッ!

相変わらず、それすらもテレポートで事前回避し――



マリオ「業界の常識に疎いロゼッタで助かったぜ。冥土の土産に教えてやるよ――――」

リンク「最近の研究、もとい俺の実体験から分かってきたことなんだけどさ――――」



迅雷が たちまち方向転換して 追いすがる!
よ け ら れ な い!▼



マリオ「ポケモンが使用した、雨天時の雷は――――無茶苦茶当たりやすいっ!!」

リンク「導電性の高い装備を装着していると――――雷を自身に引き寄せるっ!!」

ロゼッタ(偽1)「…!?」

856Mii:2020/08/29(土) 18:30:58 ID:kKysAgF6
ロゼッタ(偽1)は 咄嗟に隔壁を使って 身を隠した!



――――雷は 隔壁を ひらりと避けた!!
――――効果がない!▼



ロゼッタ(偽1)「…い、ぎっ!?」

辛うじて身を逸らして間一髪避けたものの、超至近距離を通過した雷が――
偽者の体に、ザクッとまっ黒な焼け跡を残します。
何か、纏っていたものがパリンと弾け砕ける音。
掠めただけで、タブーの恩寵、一瞬にして失う破壊力ですか!

それだけではありません。ピカチュウは何も指示していない、操っていないのに、
雷はある程度進んだ先でカクンと折れ曲がって――怒涛の勢いで目標を再度ロックオン!
テレポートまで行使したのに…転移先に、回避したはずの雷が「先読みで」迫ってきていたら、
それはそれは恐ろしいですよね、うん!私に飛んでこなくてよかった!

「ゲーム」のように速やかに完全必中…とまではいかないようですが。
明らかに、雷の軌跡が、敵を自動追尾!?
何度転移しても、そのたびに――まるで意思を持つかのように、雷が――
轟音伴いつつ、たちまち迫りゆく!!恐ろしい因果律の操作です!

857Mii:2020/08/29(土) 18:48:48 ID:kKysAgF6
リンク「悪いな!そのシルバーリングもまた、クッパ軍に作って貰った呪いの品でさ!
    秘宝でも宝具でもなんでもないし、一度付けたら、ちょっとやそっとじゃ外れないぜ。
    耐久10倍効果とかも嘘っぱち。前は俺が手を抜いてただけ。驚いたー?」

ロゼッタ(偽1)「…………!!」ギリッ

偽者から、余裕というものが無くなります。
むしろ、変に腕輪をひっぺがそうとしたせいで、確実に時間をロスして、とうとう――――

リンク「あーたーれぇ――――!!」グッ



ビシャアアアアアアアアアーーーン!!

ロゼッタ(偽1)「―ぁ――――」シュウ・・・



雨降りしきるフィールドに、特大の放電フィナーレ。
激しすぎる光に包まれて、偽者はたちまち滅されていきました。

フォックス「敵機撃墜ぃ!流石にこれは躱しきれないよなぁ!」



信じられないものを見たかのように、周囲の分身体たちも動きを止めてしまっています。

858Mii:2020/08/29(土) 18:51:20 ID:kKysAgF6
リンク「意義があるんなら、悲観し過ぎずに最初っから仕込みを使うべきだったな…!」

マリオ「いやでも、力及ばなかったみたいで嫌じゃないか…できれば頼りたくなかった」

リンク「一人でも不幸な人を減らすためなら?」

マリオ「躊躇わず使う、当然だな」

リンク「おう、それでいいんだよ」

ロゼッタ(相変わらず、規格外すぎる方々ですね)



クッパ「…ちっ、だからといって、不気味な扉や他の分身体が、
   いきなりフッと消えてくれるわけではないらしいのだ。
   まだまだやることは多そうなのだ!」

そう、ですよね。まだまだ気は抜いていられませんよね。



    『……………………』



…なんだか、タブーの方も、あんまりショックを受けているようにみえません。
次の作戦に移ったからもうどうでもいい、用済みだ…ということでしょうか。
分身体、哀れなり。同情はいたしません。

859Mii:2020/08/29(土) 18:56:09 ID:kKysAgF6
マリオ「だいたいだな、なんだよあの異形の者たち。
    落ち着いて考えてみりゃ、おかしいだろ。
    キノコ王国の敵を呼ぶならまだしも、一体全体、何がどうなって――」

    『失笑したくなるほど察しが悪い。…まあ、よかろう。
    見事、彼女を倒したことに敬意を表し、開示してやろうか。
    すなわち、こういう、事に過ぎない』

リンク「そいつは助かる。思い違いの強者の余裕って奴かな?
    ぜひとも、倒されるまで勘違いし続けてくれると嬉しいな」


タブーがぱちんと指を鳴らすと、煙を纏って突如として現れし、2人の男。

…はて、知らない顔ですね。
一方は荘厳な顔つき、そしてもう一方は飄々とした顔つき。
共通して言えることは……悪役顔がとっても似合っています。



ただ、その程度の感想を抱いたのは、恥ずかしながら私だけだったようです。
ファイター各々、大きく顔色を変えることになっています。
知り合い…いえ、知っている敵なのですか?

860Mii:2020/08/29(土) 19:00:46 ID:kKysAgF6
一人目の方には、ゼルダ姫、そしてリンクが激情を露わにしました。


ゼルダ「…なん、ですって」

リンク「――――はあっ!?
    どうしてお前がそこにいるんだよ――――答えろよ、ガノンドロフっ!!」

ガノンドロフ「――――フン、断る」


そして、もう一方は――――



ルキナ「な、なん、で――」ガタガタ



絶望の、形相。



「やあ。また敢えて嬉しい、とだけ言っておこうか。
寸でのところで逃げるなどとは、往生際が悪かったね、ルキナ。
僕…いや。『我』に面倒を掛けさせるとは、いけない子だ。

でも――鬼ごっこはもう、終わりにしよう」

ルフレ「――――邪竜、ギムレー……!!まさか――――こんなことって――――!!」

861Mii:2020/08/29(土) 19:05:08 ID:kKysAgF6
ひとりの女性の方が、蛇に睨まれた蛙のように、恐怖に支配されて…ガクガクと震え、たちまち尻餅をついてしまいます。
すかさずルフレと呼ばれる方が駆け寄っているみたいですが、功を奏していません。

ルキナ「――――――――あ、ああ!お、もい、だしました。
    やぶれかぶれ、の、けっき、がだいしっぱい、して。みなごろしに、なって。
    さいごの、ひとりに、なって。おいつめ、られ、て。
    きんきゅう、てんいを、いしきがなくなりながら、かろうじて――」ガタガタガタガタ

リンク「トラウマ再発かよ…!落ち着け、ルキナ!今は俺たちが付いてる!」

ギムレー「なるほど、なるほど。意識の混濁が心の保全に奇跡的に役立った感じかい?
     通りで、案外ピンピンしているわけだ」ニヤッ

リンク「心の保全に役立った、だあ?――――勝手なこと言いやがって。
    …それにしても、あれって、ルフレと瓜二つというか、ルフレそのまんま――」

ルフレ「…………そうです。邪竜ギムレーとはすなわち、忌まわしきもう一人の僕。
    僕と同化して完全な姿になろうと画策し、それが叶ってしまったのが、
    おそらく『そこにいるルキナ』の世界…。軽蔑してくれて、構いません…………」

リンク「馬鹿野郎!!」ガツンッ!

ルフレ「ぐわっ!?」ゴロゴロ

リンク「軽蔑してやるよ!積もる裏話とかあるんだろうし、その事実自体は別にぜんぜん責めねぇよ!
   でも、さっきのロゼッタ同様、そういう情報はちゃんと事前に伝えろぉ!!
   準備できることが全然違ってくるだろうが!」

ルフレ・ロゼッタ「「は、はいぃっ!!」」

862Mii:2020/08/29(土) 19:07:58 ID:kKysAgF6
ギムレー「…とはいえ、ここにいる『我』は『我』ではないのだけれどね。
     一通り国を征服して暇していたところに、興味深い話を持ち掛けられて、
     写し身を提供したまでのこと」

ルフレ「…写し身?ど、どういうことだ?」

ギムレー「我の模造や異形たちを使って暴れたい、復讐の支えとしたいと持ち掛けられたのさ。
別に、我はそこの異常生命体とつるむつもりも、ましてや協力してやるつもりもない。

ただ、興味本位、だね。異形共の提供も含めて。
模造を作る力があるというのなら別に止めやしない。勝手にすればいい。
『我』の国には依然として『我』本人が万全の態勢で居座っているよ。

どう転んでも懐が痛まずに…うまく事が運べば、国をまた一つ潰せる。
悦に浸れる楽しみがあるならば…ひとつ噛んでやってもいいか、と考えたまでさ。
…ああ。やはり、興味本位に尽きるね」

マリオ「呆れるほど身勝手な参戦理由だな…」

ルフレ「…訂正してもらいたいね、あの場所は僕たちみんなの場所で、みんなの国だ。
    断じて、お前なんかの所有物じゃあ、ない!」

ルフレが魔導書片手に強がっている様子ですが、怯えているのが見て取れます。
非常に強い拒絶感、嫌悪感。そして…絶望感。

863Mii:2020/08/29(土) 19:11:21 ID:kKysAgF6
リンク「…ちっ。コイツを倒してもルキナのいた世界が平和になるわけじゃないのか。
   …じゃあ、何か?…お前も、影武者か何か?」チラッ

リンクが、そう言ってガノンドロフと呼ばれし者の方を見やります。

ガノンドロフ「さあ、どうだか――――」

リンク「あ、そりゃそうだわ。本体は半壊ガノン城で三途の川を、必死にばたついて犬掻きでもしているはずだもんな。
    ここに来られるわきゃないか。変な置き土産残しやがって…」

ガノンドロフ「…………」ワナワナ

ガノンドロフ「…言っておくが。ここに連れてくることを許可した魔物どもは…
       直近の争乱で余った輩ばかりだぞ。
       使いどころに困ったから廃棄処分のつもりで譲ってやったのだ」

リンク「…直近の、争乱?ハイラルの?…ええと、それってつまり」

ゼルダ「――――あああぁぁ!?どう考えても暴走した私のせいですね御免なさいぃ――!!」

何故かゼルダ姫が絶叫して頭を抱えていらっしゃいます。



話を纏めると…特に協力関係にはないけれども、興味本位やら腹いせやらで、
厄介な者、3人が手を組んでしまった…そういうことでしょうか!?

864Mii:2020/08/29(土) 19:16:10 ID:kKysAgF6

    『…………行けっ!』

ガノンドロフ「…指図するな、忌々しい」

ギムレー「…まあ、のらりくらり遊ばせてもらうとするさ」



異形「「「「「「「「RYEEEEEEEEEEEEEEE!」」」」」」」」ガバッ



マリオ「……!本格的に会場の中も外もてんやわんや、か!
    これ以上、転生の扉とやらは増えないかもしれないが…
    既に50、いや100くらいは開けられちまってるみたいだ!
    
    ええい、皆!タブー用に戦力残しつつ、分担してあいつ等を抑えるぞ!
    個々の戦闘力は大したこたぁない!人的被害、ましてや死者なんて出してたまるか!
    ピーチ、そういうわけで司令塔となって指示を…

    

    ――――ピーチ?おい?いずこ?」



キノピオ「あわ、わわわわわ」マッサオ

ファルコ「な、なあ!非常に、言い出しにくい、ことなんだが…!」ダダダッ

865Mii:2020/08/29(土) 19:20:55 ID:kKysAgF6
〜異空間〜

ロゼッタ(偽)「さてと。これで頭脳は潰せたと思うのですが、如何でしょう?」

ロゼッタ(偽)「なんだかんだ言って、貴方が居なければ、マリオだろうとクッパだろうと…
        せっかくの凄まじい戦力も、哀れ宝の持ち腐れ」

ロゼッタ(偽)「私たちで、徹底して時間稼ぎさせていただきますね♪
        別に倒せるとは思っていません。安心してゆっくりしようではありませんか」



ざっ。ざっ。ざっ。



ピーチ(……………………やられた)





Sランク級、超緊急ミッション。
会場の観客、ならびにキノコ城城下の王国民・観光客を人質に取られかけての――――
拠点防衛戦、スタートと相成りました。

866以下、名無しが深夜にお送りします:2020/09/04(金) 21:18:59 ID:oh5Ujv5g
://youtube.com/watch?v=8Ch4X1AeEn0

867Mii:2020/10/25(日) 00:09:51 ID:d9f/CHtQ
ドッカーーン!
ガラ、ガラ、ガラ…………!

あちこちで、火の手が上がる。
瓦礫が崩れる音がする。



キノピオ『緊急速報、緊急速報―!非常事態宣言でーす!

    城下各地点に、数々の魔物が出現、襲撃を開始しております!
    絶対に、無理して戦ったりして、致命傷を受けたりしないでください!
    …あ、でも腕に自信がある方はどうか戦っちゃってくださーい!

    城下に住まう皆さま、観光客の皆さま!係の者が避難経路へ誘導しますので、
    落ち着いて冷静に、安心して従ってくださーい!よろしくお願い致します!
    あと、安全なエリアはとことん安全にしておりますので!
    逆に抜け出したりしないでください!以上、王国放送でしたー!』



キノピオたちが、広域放送で、あるいは拡声器片手に、必死の避難誘導を開始――!
人々が、不安げな表情を掲げながらも、黙々と付き従う。
そこには、絶対的なキノコ王国への信頼があった。

868Mii:2020/10/25(日) 00:14:20 ID:d9f/CHtQ
〜キノコ城北 第7区〜

子供「…うえっ…みんな、どこぉ…!?」



一人の男の子が――うっかり話を上の空で聴いてしまい、はぐれている。



「たかが」、ちょっとあちこちが燃えているくらいの。

「たかが」、ちょっと見知らぬ姿の化け物がうろついているくらいの。

それ以外は、いつもの街中、いつもの遊び場のはずなのに。
それだけで…危険度、段違い。



まるで未知の巨大迷路に迷い込んだかのように、錯乱して、立ち尽くして、
にっちもさっちもいかない状況に陥っている。

――――スマブラ絶賛開催中という、いつもの、お祭り日和。それだけだったはずなのに。
――――なんでこんなことになっているのか、ちっともわからない。わかるはずもない。

869Mii:2020/10/25(日) 00:16:41 ID:d9f/CHtQ
――――そうしていたら、目が合ってしまった。

子供「…………ひっ」

翼が生え、ぎょろりとした目で自分を睨む生き物と、鉢合わせしてしまったのだ。

子供「――――――――」ガクガクガクガク

すぐさま、踵を返して逃げなければならない。
なのに、頭も、腕も、脚も、何もかもが震えに震えて動かない。
ただただ、絶望の涙が流れるのみ。

そうこうしているうちに、化け物が、あざ笑うかのようにほくそ笑んで――
命を弄ぶべく、たちまち目前に駆けてきた。

翼をあからさまに威嚇するかのようにバッと拡げ、
男の子を飲みこまんとせんと口を大きく開け――――

魔物「GUOOOOOO―――」バッ

子供「う、うあああああああああああ――――」ポロポロ





トゲノコ「チャージアターーック!」ガツンッ!!

魔物「」チーン

870Mii:2020/10/25(日) 00:18:18 ID:d9f/CHtQ
子供「…………え?」

トゲノコ「正義は かあああぁぁーーーーっつ!!」

トゲノコ「エリート部隊なめんなやー!!」

トゲノコ「うおおおーー!!」

子供「…………………」

子供「あ、ありがとう…」グズッ

トゲノコ「…!?う、うおっ!勘違いすんなよ!
    俺たちは…そう!クッパ様に断りもなく、横槍で――
    キノコ王国を勝手に踏みにじろうとする奴が許せないだけだ!
    別にお前を助けようと後を付けていたわけじゃないぞ!
    俺たちは エリート だからな!お前のことなどどうでもいいのだ!」

トゲノコ「まあでも乗り掛かった舟だから、
     とりあえずお前をみんなの所まで届けてやろう!

     本当はふん縛って奴隷の如く引き摺るところだが、
     ちょっとは気が咎めるから肩車で勘弁しておいてやる!
     泣いて感謝するがいい!はっはっは!」

子供「…ありがとう、ございます…………」ポロポロ

トゲノコ「うあーっ!いい加減泣き止め!調子狂う!」アタフタ

871Mii:2020/10/25(日) 00:20:29 ID:d9f/CHtQ
〜キノコ城西 第22区〜

敵傭兵「…………腹が減ったな」グゥゥ

敵傭兵「………………………………」キョロキョロ

敵傭兵「………………おお!!」



アイテム店店主の張り紙
『非常事態のため、回復アイテムを露店解放いたします!
必要量だけ、どうぞご自由にお持ちください!お代は結構です!
保存の効くキノコと野菜が揃ってます!加熱処理せずそのまま食べられます!』

敵傭兵「くく、馬鹿め。こんなことをして、敵を助けるとも知らず。
    じゃ、適当に食ってやるか――――もぐ。

    うわっぺっ、なんだこのしなびたキノコは。旨くもなんともねぇな、けっ!
    こっちの野菜の方がよっぽど――――」ガブッ






白ピクミン「ギャァー」ハーイ

敵傭兵「」チーン

872Mii:2020/10/25(日) 00:22:37 ID:d9f/CHtQ
敵傭兵「…おい、しっかりしろ!?――クソくらえ、罠だったのか!…………ん?」

赤ピクミン「ハーイ」ペシッ

赤ピクミンの ジャンプ攻撃!
敵傭兵に 0.1 ダメージを 与えた!▼

青ピクミン「ハーイ」ペシッ

青ピクミンの ジャンプ攻撃!
敵傭兵に 0.1 ダメージを 与えた!▼

黄ピクミン「ハーイ」ペシッ

黄ピクミンの ジャンプ攻撃!
敵傭兵に 0.1 ダメージを 与えた!▼

紫ピクミン「ハーイ!」ペシィッ

紫ピクミンの ジャンプ攻撃!
敵傭兵に 0.2 ダメージを 与えた!▼

敵傭兵「はぁ?それで攻撃のつもりか…?フンッ!」ザシュッ

ピクミンs「ギャー!」バタリ

敵傭兵「舐めんな、痛くも痒くもねぇ」ペッ

873Mii:2020/10/25(日) 00:24:51 ID:d9f/CHtQ
―ハーイ!
――ハーイ!
――――ハーイ!

ドドドドドドドド…………!



敵傭兵「だからいい加減に――――」



赤ピクミン×1000「「「「「「「「ハーイ」」」」」」」」ドドドドドド

青ピクミン×1000「「「「「「「「ハーイ」」」」」」」」ドドドドドド

黄ピクミン×1000「「「「「「「「ハーイ」」」」」」」」ドドドドドド

紫ピクミン×1000「「「「「「「「ハーイ!」」」」」」」」ドドドドドドドドドドドド

敵傭兵「」



オリマー「あんた、『コピーフラワー』って知ってるか?」

ピクミンs「「「「「「「「「「「「「「「「ワー!!」」」」」」」」」」」」ペシペシペシペシペシペシペシペシ

敵傭兵「」チーン

874Mii:2020/10/25(日) 00:27:57 ID:d9f/CHtQ
オリマー「露店に瀕死白ピクミン補充っと…………こいつ等、馬鹿だなー」

店主「キノコ王国民なら有毒性を知らない人はいませんからねー。
   ところで、コピーフラワーってこう長くは続かないはずじゃ」ヒョコッ

オリマー「ピクミンたち、知能が低いのが幸い、
     
     『タイミング合わせて踏め』

     みたいな単純作業には滅法強いからなぁ…
     ここは任せても大丈夫そうかな?他の所も仕掛けたいし」

店主「あ!だったら、残りのコピーフラワーも持って行っちゃってくれませんか!
   オリマーさんなら使いこなせるはずです!」

オリマー「おー!こりゃ、ピクミン隊列が捗りそうだ!ありがとうございます!
     お礼にいくらか赤ピクミン置いていく!火事場の作業に便利だから!」ダッ

店主「おおきに!」



オリマー「…………さってと、弱いファイターは弱いなりに…
     精一杯、頑張ってみるとしますかね!」

875Mii:2020/10/25(日) 00:30:07 ID:d9f/CHtQ
〜キノコ城南 第43区〜

住民「逃げろー!魔物が追いかけてきたぞー!」ダダダッ

誘導員「そこの路地に逃げ込んでくださーい!!」ダダッ

魔物「…………………ぐるるっ!!」ダダダダダッ!



バタンッ!



魔物「…………っ!」ゴツンッ!

魔物「………………………??」



バッタン「あぁン?この道通りたいってぇ?
     別に良いぜ?そンかわり、10コイン寄越せや」ノッシ

魔物「……………………!?」

876Mii:2020/10/25(日) 00:32:55 ID:d9f/CHtQ
バッタン「払えないだぁ?じゃあ通すわけにはいかねぇな!こちとら仕事なンでな!」

魔物「――」イラッ



ゴオオォォォォ!!

魔物の ブレス攻撃!▼



バッタン「…こいつはおでれぇた、ただ土埃を上げるだけの技かよ。
    石の頑丈さを馬鹿にしてンのかぁ?ん?んん?」NO DAMAGE!

魔物「――!?」

バッタン「おらぁ、そのまま動くンじゃねーぞー!」バッターン!!



魔物「」チーン

バッタン「はっはっは!口ほどにもないヤツらめ!
     これでもドッスンに比べりゃマシなンだぜ?警告はしてやれるからな!
     アイツは視界の外から初見殺しで潰しに来やがるってのに!

     まあとにかく、ちょいとクッパ軍の実力を見せつけてやらぁ!」

877Mii:2020/10/25(日) 00:34:54 ID:d9f/CHtQ
〜キノコ城東 第56区〜

観光客「…あ、あれはっ!?」

観光客「まさかっ!」

――――辛うじて、ファイターたちの援助に頼らず異形の者どもと戦い抜いて来て。
――――流石に疲れ果て、それでも人々の命を守るため、必死に足を前に出す警備兵。
――――そばには震える観光客、まだまだ弱音などは吐けはしない。

――――そんあところに、ゆったりときらびやかに…平然と現れた、一人の美しい女性。
――――知る人ぞ知る、屈強なファイターの一人――!
――――たちまち一気に膨れ上がる、希望――!

キノコ王国軍兵士「あ、貴方はっ!」



彼女は静かに微笑み、苦労をねぎらう顔をしながら――――

ゼルダ?「全てのキノコ王国の兵達よ!争うことをやめ 私に従いなさい!
      悪いようにはしません!」バッ!

観光客「――――っ!」

兵士「――――っ!」

皆が一斉に息を呑み、互いに顔を見つめ合って――――

878Mii:2020/10/25(日) 00:36:47 ID:d9f/CHtQ
兵士「――――くそったれ、偽者じゃないですか!期待して損した!」

観光客「よく見りゃ、なんか本物より色が黒いぞ!2Pカラーか!
    本物のゼルダ姫に謝れ!焼き土下座して謝れ!」

兵士「散々攻撃してきた奴らの仲間だろ、どうせ!
   そんな子供だまし話術に引っ掛かるかよ、ばーかばーか!」

観光客「そもそも、キノコ王国軍もクッパ帝国軍も――
    ハイラルのお姫様に従う義理なんてねーですよ?
    偽者さんはそんなことすらわからないの?」

兵士「「「叩き潰せぇ!!」」」ウオオォォォ

ゼルダ?「」



<<キノコ王国軍、ゼルダ?の言葉により 怒りで『やる気上昇』!>>

879Mii:2020/10/25(日) 00:39:27 ID:d9f/CHtQ
〜異空間〜

ピーチ(大丈夫、私が居なくても、きっとなんとかなる。
    開催前からクッパとも協力して、できるだけの手は打っていたし。
    そう簡単には、キノコ城は、キノコ王国は――挫けない)

ピーチ(他の皆をまとめ上げ、作戦を練ることだって、きっと誰かが――)

ロゼッタ(偽)「誰かが代わりを務めてくれる、なんて思っているのでしょうが、無駄ですよ?」

ロゼッタ(偽)「そうですとも。これでも、私たち――
       ピーチ姫の実力を、高く高く評価しているのですから」

ピーチ「…………そりゃあ、どうも。
    貴方たちに褒められても、全然嬉しくないけれどね」

ピーチ(私を異空間に残して去ってしまえるのなら、とっくにやっているはず。
    つまり、彼女たちは私の拘束のために留まらなければならない制約がある。
    本人と違って実力が不足していることが多少は反映されているのかしらね。

    言い直せば、全員倒せば拘束から抜け出せることになるわ)



周りを一瞥。全部で6人。戦闘力的には、これでも私側に遥かに分がある。
問題は、転移一本やりで振る舞われたら1人倒すことも大変、という懸念があること。

となれば、ここはあれね。「ロゼッタならではの弱み」を探し出して、捻り出して。
油断させておいて一瞬で一網打尽にするしかない。

880Mii:2020/10/25(日) 00:41:49 ID:d9f/CHtQ
ピーチ「…………いいわ、仕方ないわね。ゆっくりするの…付き合ってあげましょう。
   お互い、相手を害するには策がない…そういうことでしょう?
   それがどちらにとって好都合となるかは、わからないけれど」

ため息ひとつ、その場に腰を下ろす。
フシギな弾力の地面に、無警戒過ぎたかとひやっとしたけれど、
とりあえず牙をむいてくることはなくてよかったわ。

ピーチ「そんなに離れなくてもいいじゃない。
    もうちょっとこっちに来て、おしゃべりでもしない?」

ロゼッタ(偽)「そこまで馬鹿ではありません。
       私の警戒力で貴方の動きを見切れる程度には離れますよ」フッ

ピーチ「ちっ。面白くないわねー」

体育座りで、しかめっ面。緊張をほぐすため、あるいは緊張をほぐさせるため…
両手でほっぺたをグニグニ変形させて遊んでみる。
…うわ、思いの外、凝り固まってたわね、私の顔。嫌になっちゃうわ。



ピーチ「それでー?確かに統率力について聞かれたら、
    『統率100です』って自信を持って返せる人間よ、私。

    でも、どうして、私の代わりがいないって言い切れるのよ。
    あの場には、国を治める人や、英雄と呼ばれてしかるべき人が
    十分すぎるほどいたと思うのだけれど?」

881Mii:2020/10/25(日) 00:44:28 ID:d9f/CHtQ



ロゼッタ(偽)「貴方の振る舞い全てが、そう思わせる」




ピーチ「…………え?」

ロゼッタ(偽)「別に、礼儀作法という意味合いではないですよ。
       指導力、カリスマ、判断力、知識。美貌、柔軟性、慈愛、向上心。
       貴方の実力を――間近で見てきたでしょう、『私』?

       このようなことができる者など、貴方の他に誰もいない。
       そう断言できる程度には、貴方のこと、見てきたのです」

ピーチ「…………まさかそこまで絶賛されるとは思わなかったわ。
    なーんか複雑ね、ロゼッタ『本人』になら是非言ってもらいたかった。
    そしたら私、大喜びで小躍りして、まる一日祝賀会を開いてたわよ」

ロゼッタ(偽)「だからこそ、周囲はピーチ姫ありきで動いてきた、動けてきた。
       だからこそ、私たちが――隠し、見失わせる意義は途轍もなく大きい。
       5割の勝率を10割にする程度、には。

       タブー様とも照らし合わせたうえで、虎視眈々と狙っていた甲斐がありました…!」

882Mii:2020/10/25(日) 00:46:57 ID:d9f/CHtQ
ピーチ「あらまあ、照れるを通り越して呆れるわ。それは流石に買いかぶり過ぎよ、他の人を舐めすぎ。
    私だって、見習いたいな、敵わないなと悔しがることは幾らでもあるわよ?
    そう、たとえばゼルダなら、私の代わりくらいササッと…



    
    …あれ、なんでだろう。指示を出す格好は様になってるのに、
    真面目に考えているようで予想外のことにテンパって
    ズッコケる景色しか浮かばない!?」

ロゼッタ(偽)「ほら、みなさい」

ピーチ「…い、いやいや。流石に私の目が曇ってる、だけだから。
    そ、そうよね?そうと言ってよね、ゼルダ!?
    妙に高飛車な態度で反目買うとか、そんなことないわよね!?」

ロゼッタ(偽)「そもそも、周りの人々の適材適所を咄嗟に理解して割り振るなんて芸当、
       彼女にできると本気で思ってますか?」

ピーチ「凄い痛い所を衝かれた!
    …いやね!ゼルダだって立派な施政者なのよ!天才なのよ!
    伝説のたびに知識がリセットされるような境遇だから私と差が付いただけで!」

ロゼッタ(偽)「本音が出ましたね、自分よりは劣ると」

ピーチ「むむぅ…そうは捉えてほしくないんだけれど…」

883Mii:2020/10/25(日) 00:51:09 ID:d9f/CHtQ
ロゼッタ(偽)「それで、他の方はどうですか?

       マリオやクッパは、自ら知識面ではピーチ姫に白旗を上げていますよね。
       リンクも、考えるのは苦手のようですし。
       3強といえど、あくまで本質は戦闘力のみです。

       ルフレという軍師もいましたっけ。頭脳明晰そうではありましたが。
       戦闘力が低すぎるうえに誰彼の能力も十分に理解し切れていない。
       5年10年の経験の積み重ねでもあれば事情は変わっていたでしょうが」

ピーチ「見た感じ、基礎体力なら分身体の貴方よりは流石に戦闘力高いんだけど…」

ロゼッタ(偽)「…耳障りですね。…パルテナは女神だそうで。眉唾物ですが。
       妙に皆の裏事情に詳しそうですが、やはり戦闘力が頼りなく」

ピーチ「見た感じ、基礎体力なら分身体の貴方よりは流石に戦闘力高いんだけど…」



ロゼッタ(偽)「…………」

ピーチ「続けて続けて」ヒラヒラ

青筋浮かぶロゼッタというのもちょっと面白い、かも。

884Mii:2020/10/25(日) 00:54:03 ID:d9f/CHtQ
ロゼッタ(偽)「…要するに、です。最終結論として。

       最低限の戦闘力を持ちつつ司令塔となって動ける人材など、
       あの場にいるわけがないのですよ。
       混乱の極みの中で、地獄の業火に焼き尽くされるのが関の山です」



ピーチ「…………」

ピーチ「そう、かもしれないわね」

ロゼッタ(偽)「やっとわかっていただけましたか、状況の深刻さに」フッ



ピーチ(実の所、『覚醒した』デイジーなら余裕でクリアできてるんだけど…。
    まあでも、数時間単位の集中し切った暗示が必要みたいだし、難しいわよね…。
    うう、お願いだから、誰か1人でもいいから適任者がいてほしいわ…!)

885Mii:2020/10/25(日) 00:58:03 ID:d9f/CHtQ
〜急設 指令スペース〜

慌ただしく、戦闘員ならびに非戦闘員が行き交う――



キノピオ「キノコ王国軍、クッパ帝国軍と連携して各所で交戦中!」ダダッ!

キノピオ「申し上げます!各ファイターに、交信用の通信機を手渡し完了!
     リアルタイムで、情報交換したり、指示があるポイントへ向かわせたりすることが可能です!
     …皆さん超スピードで動き回るんですもん、辛かったぁー!」



「被害状況は、どうなってる。暫定のものでいい、ファイルを見せてくれ」

キノピオ「はいっ!できるだけ簡潔に、こちらにまとめてあります!」サッ

「貸せっ!すぐに目を通す!」



バサッ! バサッ!バサッ!
キノピオたちがギョッとするほど、激しくページをめくっていく音…!

886Mii:2020/10/25(日) 00:59:44 ID:d9f/CHtQ
「――――――――よし、大まかに把握した!
 …聞こえてるか、皆!とりあえず、向こう30分の行動指令を出すぞ!
 追加で指令が無い限り、脇目振らず従ってくれ!上から目線で済まないね!

 マリオ!ルイージ!
 今お前らがいる区画から、南東方面500m四方に大量の魔物が出現したよ!
 幸い、ほぼ全員地上戦闘系だそうだ!適当に薙ぎ払え!」

マリオ『適当て』

ルイージ『もうちょっと具体的に指示してくれないの?』

「お前らの方が城下の地形や通路は把握してるだろ、なら任せた方が早い!
 あえて言うなら、レンガ作りの家屋が多いか?延焼の危険性は低そうだ…
ならば、ほどほどにファイア主体で攻めろ! 住民の巻き込みを危惧せず済む!
 異形はびこる戦場だ、未知の病原菌とかを焼き殺す効果も少しはあるだろう!」

マリオ『おっけー!任せろ!』

ルイージ『ブラザーアタックも狙って行こうね、兄さん!』

887Mii:2020/10/25(日) 01:01:40 ID:d9f/CHtQ
クッパ『おい、ファイアならワガハイの出番だろう!マリオらの比ではないぞ!』

「アンタは駄目だ、火力が強すぎる!住民を蒸し焼きにする気か!
それに、狭い路地に入り込むにはその図体は少々不便だろ!他のポイントを言い付ける!」

クッパ『なにを生意気な、小娘が!』

「あいにく、今はこっちの方が指示系統として立場が上なもんでね!物怖じはしないよ!
従う気が無いなら失せてくれ!そうでないならひとまず飲みこんでくれ!
あとで土下座のひとつでもしてやる!それで満足してくれるかい!」

クッパ『…むう』

「それに、アンタの軍勢は喉から手が出るほど使いこなしたい。
 開けた中央エリア一帯を…波状攻撃を仕掛けて、一気に制圧してほしいんだ!
 思う存分暴れられるぞ!現金な話だが衆目の前で名誉も得られる!
どうだ、大魔王様。現場監督として腕が鳴るだろう!」

クッパ『…………ふん!ワガハイの性格をよくわかってるじゃないか。
    なんともシャクだが、とりあえずは話を聞いてやるのだ!』ククッ

888Mii:2020/10/25(日) 01:03:49 ID:d9f/CHtQ
「『大きい方の』リンクは、ピットと共に突っ切ってほしい!」

リンク『突っ切る…?』

「リンクは、3強の中ではマリオやクッパに比べて範囲攻撃の手数に劣るが、
機動力と火力とを高いレベルで兼ね備えたファイターだろう。
それを存分に活かしてほしい!酷かもしれないが、駆けて駆けて駆けまわれ!

苦戦中の区画が見つかるたびに連絡するから、全速力で駆け付けて瞬殺しろ!
ただし、司令部が察知していない危険地域を通りかかったら…
リンクの裁量で寄り道を許す!余裕がある限り『ひと当て』ちょっかい掛けておけ!
もちろん、それが済み次第、目的ポイントに改めて向かえよ!

ピットはリンクの補佐および上空からの偵察を頼む!
状況に応じて、リンクを抱えて飛翔移動までしてくれるなら万々歳だ!
自動的に、飛翔の軌跡を使うパルテナも同行だな!」

ピット『なるほど、そいつは合理的だ!すぐリンクと合流するよ!』

リンク『パルテナの戦闘力の低さは、俺がうまくカバーすればいいんだな!』

パルテナ『うう、実力不足が心苦しいですが…承りました!
     ふっふーん!飛翔の奇跡…というか奇跡全般は空間魔法とは別腹みたいです!
     これは儲けましたね!』

889Mii:2020/10/25(日) 01:06:03 ID:d9f/CHtQ
「マルス、アイク!できれば、人を斬ることに躊躇しないことを見越して、
 FE勢を人間型の敵にドカンとぶつけたいんだが、構わないな?」

マルス『何を今さら。時代は違えど、自分たちの国の尻拭いをするという意味でも、いいんじゃないかな』

アイク『それが利点になるというのが俺の中ではしっくりこないが、適任だというのなら喜んで受けよう』

「助かる。戦力不足かもしれないが、ルフレとルキナも連れて行ってやってくれるかい?
 一番コンビネーションが上手くいくのは当然お前たちだろう」
 
マルス『それはもちろん構わないけれど…うーん、どうだろうね。
    僕たちのグループだけで本当に固めちゃうと、
    攻撃スタイル的に、特に僕とルキナが役割が被ることが出てきそうで』

ルキナ『すいません。そうなると、本当に私が用済みになってしまいますね…』

マルス『別にルキナを責めてはいないよ。少しばかり僕に年の功があっただけさ。
    でも、酷い言い方をしてしまってごめん。

    最近じゃ、リンクとの連携も中々よさそうな気がするよ。
    そちらも考えておくのはどうだろうか』

「…ああ、それもそうか。じゃあ、もしリンク達と合流する機会が有ったら、
 場合によってはルフレとルキナをリンクに引き渡してもいいぞ。
 かわりにピットとパルテナを引き受けてほしい。
グループの特性を上手くスイッチして、それで戦況が好転するケースもあるだろうし」

マルス『わかった。じゃあ最初は、2人とも僕たちと行動だね』

ルキナ『よ、よろしくお願い致します、マルス様!すぐ合流します!』

890Mii:2020/10/25(日) 01:09:07 ID:d9f/CHtQ
「ソニックはリンク以上に縦横無尽に駆け回って敵を翻弄!
ただし処理に時間が掛かりそうな場面に出くわしたら救援を要請すること!

…いやむしろ、9割がた状況把握のための偵察として動いてくれても構わない!
気になる戦況はどしどし報告してくれないか!」

ソニック『おいおい、俺に戦うなっていうのか?ふざけるなよ?』

「お前の速度は貴重過ぎるからな、仮にソニックが一切戦えなくても――
私の指示がより的確になって、他のファイター全員の戦闘効率が5%でも上がれば、
結果的に有り余るお釣りがくる!どうかわかってほしい!」

ソニック『…っはは!冗談だ冗談だ。そこまで俺の速さを評価してくれてるのは嬉しいぜ!
     いいぜ、言われた通りに動いてやっても!』ダダダダダダッツ!!!
    
「恩に着る!
……そして、名を挙げなかった他の者たちは、城下に飛び出してしまっているなら
ひとまず今いる場所から無理に大きく移動・転回しなくていい!
必要があれば、すぐに私から要請を出すから、それを待ちつつ周囲をねじ伏せろ!

ただし、それほど試合会場から離れてないやつは一旦会場に戻れ!
できるだけ偽者のロゼッタ達を減らすのに協力しろ!タブーの警戒も現状薄いしな!
もちろん、この指示自体も状況に応じて臨機応変に人数調整させてもらうから頼むぞ!」

ファイター『『『『『『『『――――了解!』』』』』』』』

891Mii:2020/10/25(日) 01:12:06 ID:d9f/CHtQ
「いい、返事だ。飛び入りだというのに、指示の出し甲斐があって嬉しいよ。
心の底から感謝する。それでは――――」









トゥーンゼルダ「皆、健闘を祈る!!」クワッ!
【テトラモード:統率96】









ゼルダ「…………」

ゼルダ「どうしてこうなった…………」ズーン
【統率85】

トゥーンリンク「いやだって、3伝説分の『荒波に飲まれ鍛えられた』
        リーダーシップ経験値があるし、ね?」

892Mii:2020/10/25(日) 01:14:26 ID:d9f/CHtQ
ゼルダ「私だって…私だって、かつての伝説たちの記憶、
    無理やりですがシアとかいう魔女に戻されているのに…」

トゥーンリンク「うーん…。戻ったといってもまだ時間不足で馴染んでないっていうのと…
        あんまり統率っぽいこと、各伝説でやってこなかったんじゃない?
        捕まってるだけとか、潜伏してるだけとか、寝てるだけとか…。

        少なくとも『うちのゼルダ』は、2回分はバリバリ指示を出してたよ?
        …2回は言いすぎか。1.2回分、くらいかな」

ゼルダ「」ガーン
        
トゥーンゼルダ(代わりたいならどうぞ代わって下さいよ!いつまで私、
         おばあ様に成り切って皆に振る舞わなければならないのですか!?
         いや、それは確かに、魂としては私=おばあ様なんですが!
         なり切ることも容易ではありますけど!妙にカリスマ発揮しますけど!
         なんだかもう色々とややこしいんですけどっ!)

パルテナ(SS内のその設定、覚えている人いるんですかね…)

トゥーンゼルダ(……今誰かの呟きが刺さった気がします!)

トゥーンリンク「ゼルダ、頑張れ!周辺警護は任せてよ!」

トゥーンゼルダ「が、頑張ります!…じゃなくて、頑張ってやるよ!」グッ!

ゼルダ「…………」グズッ

ヒルダ「よしよし」ナデナデ

893Mii:2020/10/25(日) 01:20:22 ID:d9f/CHtQ



魔道士「ヒャハハ!どんどん攻め立てるのだ!」グオォ



キノピオ「ももも、申し上げます!
     キノコ城東の第63区、陥落寸前!魔物軍、ますます激しく進軍開始!
     一般市民らの避難はすでに終えているのが不幸中の幸いです!
     ですが今の警備兵だけではどうにもなりませーん!」

トゥーンゼルダ「――っ!早速出番だぞ、リンク!第63区に進軍せよ!
       キノピオ、警備兵には無理だけはしないように伝えてくれ!」

リンク『まっかせろぉー!!』ダダダッ!

ピット『待ってリンク!速い、速いっ!合流できないんですけどっ!』

パルテナ『私など、もっと無理なんですけどっ!置いていかないでくださーい!』

リンク『2人とも、俺が片を付けるまでに合流できなかったら罰ゲームだぞー!』

ピット『無茶言うなぁー!!』



トゥーンゼルダ(…まあ、『大きい方の』全力で動けているうちは、
         きっと大丈夫ですよね、そう信じましょう)

894Mii:2020/10/25(日) 01:24:01 ID:d9f/CHtQ
マリオ「ファイアファイア、ひたすらファイア!」ボウッ!

ルイージ「お前たちなーんか、1発当たっただけで即アウトだぞー!
     近付けるもんなら近付いてみろー!」ボウッ!

魔物「「「ギャアアアアアアア!!!」」」バタリ

マリオ「ふむ、一通り片付いた、か……!?」ビクッ

敵傭兵「所詮唯の魔法だろうが…!そして、魔法使いは物理面に弱いのが常識。
    これでも――食らえぃ!!」ブンッ!

カキイィィ――ン!



ルイージ「え、だれが魔法使いって?まさかとは思うけど、兄さんのこと言ってる?」

マリオ「悪い、不意を衝いて近づいてきた度胸は大いに褒めるが、
    そんじょそこらの使い手の剣じゃ素手で受けても痛くないんだ」パシッ
    
敵傭兵「え゙」

マリオ「むしろ剣の切っ先を握って剣を奪い取れるレベル」ズルッ

敵傭兵「」

マリオ「ついでに言うとそのまま剣の柄部分で殴り倒せるレベル」ブンッ

敵傭兵「」チーン

895Mii:2020/10/25(日) 01:27:47 ID:d9f/CHtQ
ルイージ「まあ、そのくらいじゃないとリンクの剣戟で死んじゃうしね…。
     にしても数が多すぎるよ、兄さん!どうするの!?」

トゥーンゼルダ『区画内の敵を減らすのはもちろんだが、
        敵をポコポコ召喚している扉がどこかにあるはずだから破壊しろ!
        高エネルギーの技をぶつけてやればいいはずだ!
        敵側の増援を止められるぞ!念のため、直接殴ろうとはするなよ!』

マリオ「声を拾ってくれてたか!助かる!『転生の扉』とかいうやつか?
    ――――――――――――あれか!」



転生の扉「――――」ブウゥゥゥゥーーン



ルイージ「兄さん、この距離からいくよ!せーの!」サッ

ポイッ!ポイッ!ポイッ!

マリオ「怒涛の『スピードボム』、全弾食らっとけ――!!」ブウゥゥン!!



パリイィィィィ―――――ン!

転生の扉は 大ダメージを受けて 跡形もなく 崩れ去った!
そのまま 光となって 消えていく!▼


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