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ロゼッタ「マリオカートに参戦…ですね、是非!」

1 Mii :2019/03/31(日) 10:37:38 ID:iLEqj1bw
このスレは

 ロゼッタ「マリオカートに参戦…ですか?」

を前スレとする続編となります。
前スレをご覧になられていない方はそちらを先にどうぞ。

遅い進行のスレですが引き続き頑張っていきたいと思います。
よろしくお願いします。





パルテナ「そのほか、いくつか注意点があります。

     ・スレ主のスマブラfor経験は、CPU(Lv.9)とのタイマンで
      勝ち越せない程度の実力しかありません。
      戦闘描写に過度な期待をすると酷いことになります。
      むしろ、『うわあ、この描写ニワカだな』と粗探しするくらいの気持ちで
      読むようにしてください(最重要)。

     ・前スレ同様、いろいろとパロデイ、メタ発言が散りばめられています。
      キャラが自分たちの背景情報を活用する…みたいなご都合主義は
      白ける方もいらっしゃると思います。そんな時は…
      別のスレに移って、このスレのことは忘れましょう。
      
     パルテナお姉さんとのお約束ですよ♪うふふふふ」

2 Mii :2019/03/31(日) 10:43:49 ID:iLEqj1bw
――長いようで短い、大会期間。
――戦いの幕開けが切って落とされ、各フィールドで乱闘が始まる…!
――特に、「3強」が出場するカードともなれば、否応なしにも人が集まるもの…!



リンクVSアイクVSフォックスVSヨッシー



ワー!ワー!
リンク、ユウショウメザセー!

リンク「ハハ、いやあ照れるなぁ…ああ、でもファイはやっぱりいないかあ。
    …本当にどこに行ったんだろう」ポリポリ

アイク「剣士として、リンクのような強敵と幾度となく戦えることは最上の喜びだ。
    今回もよろしくな」

フォックス「剣士ってわけじゃないが…分かるぞ、その気持ち!
       俺のブラスターもこの時を心待ちにしていたようだ!生半可な気持ちでは勝てないとは分かっていてもな!」

リンク「ああ、よろしくな!熱いバトルにしてやろうぜ!
    …だが、俺も俺の武器たちも日々成長しているんだ、そう簡単には負けてやらないぞ!」

ヨッシー「モグモグ…」パクパク

3 Mii :2019/03/31(日) 10:45:46 ID:iLEqj1bw
アイク「…いや、まあ。同じ剣士と言えど、ハイラル王国と違って時間軸が
    『だいたいは』正常に作用している俺やマルスは、その…
    世代交代のせいで獲得経験値がリンク程にはよろしくないから実力差は結構付いているんだが…」

リンク「あ、そういや最近はアイクにもマルスにも負けたことなかったっけ」

アイク「」ズーン

リンク「……なんか、ごめん」

アイク「…いいさ。…俺も鍛え方、変えてみたほうがいいんだろうか」

リンク「だったらキノコ王国に入り浸るのがマジでオススメだぞー。
    …そういや前から気になってたんだが、時間軸が正常に作用してる上に、
    アイクたちのことが伝説の英雄として語り継がれている『現在の世代』があるってことは…」





アイク「死人とか言うな」

リンク「…………」

アイク「誰が『お盆祭りに呼び出されるだけの存在』だ!
    誰が『天下一武道会にあの世から参戦したサイヤ人』だ!」

リンク「そこまで言ってない言ってない」

フォックス(…俺はまだ恵まれてるんだな)

4 Mii :2019/03/31(日) 10:49:05 ID:iLEqj1bw
アイク「確かに、帰る故郷なんてもうないけどな、時代って意味で…!
    ある日突然、尋常じゃない速度で時間が経過して…世代が一気に進むんだぞ!
    理解できるか!?なぜか知らないが、俺の世代から…もう千年単位で時が経ってるらしいんだぞ!?」

リンク「…すまない、ハイラル王国でその辺の…時間軸系の感覚は麻痺してるからあんまり驚かない」

アイク「…霊体になって子孫たちの活躍を温かく見守るくらいしかできないんだよ!
    あーあ、寿命や老化の概念がご都合主義でなくなる王国や、
    歴史が重なってる王国のファイターはいいよなあ!」

フォックス「アイク、キャラがぶれて来てるぞ」

アイク「なあ、俺たちの国の今の世代からの参戦者に…ルフレっていう軍師見習いがいるんだが、
    そいつは早いうちから気にかけて鍛えてやってくれないか!?
    俺みたいなことにならないように!」

リンク「それはまあ、いいけど…って、やっぱり死人じゃないか!怖いよ!
    あと、そういった人たちは俺含めてすさまじく苦労してきたからな!?」





アイク「あ、ちなみに…このスレでは、大会の開催期間的に…
    DLC組は出番がないからよろしくな」

リンク「あっ(察し)」

5 Mii :2019/03/31(日) 10:54:42 ID:iLEqj1bw
ヨッシー「ちょっと、リンクさん!」

フォックス「…あ、相手にしなかったからヨッシーが怒って…」

ヨッシー「あの魚、わざわざありがとうございました!中々美味でしたよ!」

リンク「おー、そっか。釣り上げた甲斐があるってもんだ!
    俺は釣りの過程を楽しめればそれで満足だからな!」

フォックス「ここに来て食い物談義をするのか…あ、さっき食べてたのって魚だったのか」

ヨッシー「今食べてたのはメロンですよ?」

フォックス「何故にメロンなんかを…え、特産品だって?」

アイク「おい、雑談は一旦やめて…みんな配置につけ。
    



    そろそろ…始まるぞっ!」

6 Mii :2019/03/31(日) 10:56:50 ID:iLEqj1bw
マスターハンド「それでは、今日も相変わらず――試合開始のカウントダウンですっ!」

観客「ファイブ!」

観客「フォー!」

観客「スリー!」

観客「ツー!」

観客「ワン!」



パアアアァァン!!

実況「――――さあ、試合開始――!戦いの幕が…切って落とされたー!」

フォックス「先手必勝!ブラスターを食らえ!」バビュン!

リンク「よっと」

アイク「フンッ」

ヨッシー「当たりませんっ!」

フォックス「…ま、これでいきなり当たってくれるとは思ってないが。
      開幕即撃ちは俺のバロメータサインみたいなものだからな。
     ――『フォックスイリュージョン』っ!」

7 Mii :2019/03/31(日) 10:59:41 ID:iLEqj1bw
リンク「置きソードで対処――」



フォックス(甘いぜっ!)スライデイング!



リンク(ぐっ!?ムーブ変化を身に付けてたか!?)

フォックス「――からの、フリップキック!」

リンク「うぉっと!コンボは許さないぞ!」ガキィン

フォックス「ちっ…単発に終わったか」ササササッ

アイク(…しかし、素早い。俺にもあれくらいの速度があれば…
    いや、無い物ねだりはやめておこう、俺には俺の戦闘スタイルがある)



リンク「よっし、サンキューフォックス、目が醒めた。最初から動くのには俺も賛成。
    さぁて、じゃあ派手に飛ばしていくぞ!」ヒョイッ

8 Mii :2019/03/31(日) 11:03:14 ID:iLEqj1bw
バチバチバチバチバチ……!



アイク「ふむ、バクダンか…だが、分かっていればそれほど怖くはない!」

フォックス「そ、そうか?無茶言うなよ、割と怖いぞ…
      スマートボムほどじゃないにせよ、当たったらドカンだぞ」

リンク「チッチッチ。言ったろ、『俺の武器たちも日々成長している』って」

アイク「…おい、種類違いのバクダンとか別の武器とかを繰り出して必殺技を増やすのは大会規約に逆らう反則行為だぞ?」

リンク「あれ、アイクは知らないんだ。あくまで武器の本質を変えずに『派生させる』のなら問題ないんだぞ?
    …そして、俺はそのルールの穴を…最大限、利用するっ!!」



マスターハンド「おや?リンク選手、おもむろに爆発間近のバクダンを…トン、と地面に押し付けた!」

アイク「なに?」

フォックス「…設置型?」

9 Mii :2019/03/31(日) 11:06:01 ID:iLEqj1bw
リンク「武器合成により強化され…更に、わざわざ出向いて、
    プロのバクダン屋に監修してもらったバクダンの使い方、見せてやるぞ…!せーの!






   下必殺派生!      『ラ イ ン ボ ム』!」ダンッ!





シュイン! シュイン! シュイン! シュイン! シュイン!

バクダン×30「」ズラズラズラズラッ

マスターハンド「なんと、足場がビッシリ…バクダンで埋まったー!!」

リンク「最大ボム袋のざっと半分だけ並べてみました」

フォックス「ハドソンッ!?」

アイク「あ、足の踏み場もないな、これは…!」

リンク「そして先頭の1個の爆発前に、自分はクローショットで逃げーる」ガシィッ

フォックス「のわぁ!?」

10 Mii :2019/03/31(日) 11:09:31 ID:iLEqj1bw
ドガガガガガガガガガガガガガガガガガガァァァッ!

アイク「火を噴いて連鎖誘爆っ!?やることがえげつない……!それでも剣士か!
    くそっ、俺も上空に逃げるしか…!!」

リンク「はっはー!俺の場合、選択肢の一つに剣があるだけなんだよなー!
    …そして、アンタのジャンプ力の低さも踏まえて、その動きは当然読めているわけでして!下突きぃ!」ブォッ・・・ズンッ!

アイク「そんなもの――重戦車パワーの振り回しで叩き斬ってや…」



ドッズゥン――!!

【リンク  E:ヘビーブーツ】



アイク「――ぐがっ!?」

実況「いきなり大技が炸裂っ!開始早々、鮮やかな攻撃が決まりました!
   アイク選手、最初から厳しい攻撃を受けました!……しかし、挽回のチャンスはまだ十分にあります!」

ヨッシー「フウゥゥーーン!」バタバタ

フォックス「ゼェ、ゼェ…間一髪爆風は避けられた――!
      というより、ヘビーブーツ履いてたのか!?それであの速度か!?
      俺並の速度だった気がするんだが…!さすが、リンク!倒し甲斐がますます出てきた!」

11 Mii :2019/03/31(日) 11:12:01 ID:iLEqj1bw
リンク「俺を倒すことを目標にしてくれるのは光栄なことだけど…
    さあ、果たしてタイマンで倒せるかな?」

フォックス「……とりあえず今日は3対1で勝つことが目標だな!」

リンク「わあ潔い」

リンク(まあ俺のバクダン袋はバクダン製造能力なんてないから、
    あと1回使うとバクダンがスッカラカンになるデメリットもあるんだけどな!)



マスターハンド「お、おや!?ヨッシー選手がどこかに消えてしまいました!
         爆風に巻き込まれて大きく吹き飛ばされたのでしょうか!?」



ヨッシー「フウゥゥーーン!フウゥゥゥーーン!」バタバタ

実況「しかしヨッシー選手は空にいて当たらないっ!ヨッシー選手、どんどん加速していきますっ!
   ……もう、これ以上あがりませんっ!」

マスターハンド「…え?……い、いつの間に」ミアゲ

リンク「おーい!無限踏ん張りジャンプで『画面外』まで逃げるのやめろ!
    ええい、もうそのままバーストしてしまえ!」

12 Mii :2019/03/31(日) 11:14:57 ID:iLEqj1bw
ヨッシー「爆発なら、私も負けていませんよ!せーの!
      てやてやてやてやてやてやーっ!」サッ



バァン! バァン! バァン!



フォックス「あがっ!いてっ!爆撃機か何かかお前は!」

リンク「いたた…そりゃそうだよな、ヨッシーも本気になればタマゴ6連投なんて余裕だよなっ!
    結構爆発範囲広いんだよな、これっ!

    …いや、本当に広いな!?というか連投しすぎじゃないか、10発以上投げてるような!」

ヨッシー「試合直前にメロンを6個連続で食べてきました!」

フォックス「?」

リンク「……………………その後追加で、幸せなフルーツ食べたろ!?
    こらー!ドーピングするなー!薬物NO!ゼッタイ!」

マスターハンド「ヨッシー、一気に攻撃の態勢に移ります!連打が決まっています、これがじわじわと効くっ!
          リンク選手、フォックス選手、アイク選手、同時にヒットしました!」

13 Mii :2019/03/31(日) 11:20:19 ID:iLEqj1bw
リンク「キリがない!スカイウォードで撃墜…いや、ファイがいないと使えないな。
    よし、じゃあ弓矢で上を狙って…ハッ!ハッ!ハッ――!」グググ・・・



観客「フィールド上方でタマゴが次々と破裂して…たーまやー!!」

観客「昼間の花火も綺麗ねぇ!」

実況「両者一歩も譲らず、いきなりの乱打戦となりました!」

アイク「ぐうっ……」

実況「おおっと、アイク選手、動くことができません!ここから逆転を狙う秘策はあるのでしょうか!」

アイク(背に腹は、代えられない…恥を忍んで…!)ヨロッ

リンク(アイクが主戦場を離れたな、体力温存に出たか。まあ、追い打ちにでるまでもないだろう。なら、その隙に…残りの2人を各個潰す!そろそろ――)

ヨッシー「あ、ハッピー状態解けた」シュウ・・・

リンク「チャーンス!これで狙い放題、仕留めて見せる!」

ヨッシー(――と動かれることは、分かってました、ので!接近戦にSwitchのためヒップドロップでーす!)クルリン

14 Mii :2019/03/31(日) 11:22:57 ID:iLEqj1bw
リンク(来たっ!いくら急降下と言えど、わざわざ一直線に降りて来てくれるなら好都合だ!
    狙いの的だぞ、ヨッシー!)カマエ







――地球には、引力というものがあります。

――引力、引力…。

――引力、引力…。





ヨッシー「ねっ?」グニョン ゴウッ!

リンク「だぁあ!?」ガツンッ!

フォックス「不自然なほどクイッと方向転換したな…!
      まさか、ヨッシーの周りだけ一瞬重力方向が変わったのか…!」

15 Mii :2019/03/31(日) 11:26:24 ID:iLEqj1bw
ヨッシー「ふふーん、私のとっておきですよー。…まあ、あんまり効いてないのはちょっと想定外ですけど。
     怒涛のベロ攻撃ですー!」

リンク「ぐぐ…なんとか踏ん張れてよかったよ、今ので場外とか悲しすぎるし。って、今度は舌か!
    ほっ、よっ…!避けるのはいいけど…一度後手にまわっちゃうと、変に弓やバクダン構えたら食われそうだなあ、はは…!」バックステップ

フォックス(……!これは!チャンスか?剣をしっかり構えられる前に、ヨッシーに乗じて押し込むか!)ダッ

フォックス「どうしたリンク、俺だっているぞー!ハイ、ハイ、ハイ―っ!」ブンッ ブンッ

実況「フォックス選手、連続して攻撃を繰り出します!軽やかにヒットしました!」

リンク「こ、これは本当に…フォックスのジャブ速度にも押されて、中々、剣を振る暇がないなっ!」アトズサリ



ドンッ。



リンク「…げっ」クルリ

アイク「セコイ真似して、済まないな…でやあああぁぁぁ!!」ガキイィン!

16 Mii :2019/03/31(日) 11:30:56 ID:iLEqj1bw
ボオオオオォォォーー!!





実況「アイク選手、噴火が決まったぁ――!」

リンク「ぶっ!?く、クローショット復帰っ!!」

シュルルルルルルルル…!



リンク「…ふぃい、やばいやばい…いてて」

アイク「うむ、最大火力っ!油断したな、リンク!」

フォックス「俺たちが弱いせいで本気を出せないとかなら、まだまだギアは上げさせてもらうぜ!
       足元をすくわれないようにな!」

リンク「…はははっ!やっぱり皆、凄いよな!スマブラはやっぱり、こうじゃないと!
    さあ、まとめて相手にしてやるぜ、覚悟しておけよ!」

17 Mii :2019/03/31(日) 11:33:51 ID:iLEqj1bw
ワー ワー!!

ピーチ(控室)「あらあら、ようやくリンクも本気になったみたいね。
        全く、たるんでるんだから…。ゼルダもそう思うわよね?」

ゼルダ(控室)「……ええ。そうですね。若干慢心しているのでしょうか。あとでしっかり怒らないといけませんね。
         まあ、力を温存しているようですし…なんだかんだ言ってリンクは負けませんから」

ピーチ「ふーん…なんだか詰まらない反応ですこと。

    うーん、今日はもう参戦するつもりもないし、いつまでもモニターを眺めていないで城下町に繰り出そうかしら。
    その方が面白そうね。ゼルダも一緒に、どうかしら。懇切丁寧に案内させてもらうけど」

ゼルダ「…いえ。私は、ロゼッタの監視…いえお守りをしに向かいます。
    ちょっと目を離すと、また無理な特訓でもしかねませんから…本当に呆れますが」グッ

ピーチ「そんな、握りこぶしを作ってまで力説しなくても。お守りって、酷い言い草ね――」

18 Mii :2019/03/31(日) 11:36:23 ID:iLEqj1bw
キノピオ「ひ ひ ひ 姫様――!
      た た た 大変です――!」ダダダダダッ

ピーチ「…ハァ。今の私は『ピーチ選手』でしょう?
     全く、まだ完全には区別できていないのね。
    それでキノピオ、どうしたの?そんなに慌てて…」

キノピオ「そ、それが…」オズオズ

ピーチ「じれったいわね、別に敵が現れたとかでもないんでしょ?どうしたのよー?」フフフ

ゼルダ「ピーチ、子供みたいにストローでドリンクをかき混ぜないでください」

ピーチ「敵じゃなければ、多少のアクシデントはスパイスよ、暇つぶしになるのよー。
    『3強の3人が星を潰し合わないよう、中盤までは2人以上が対戦しないように試合を組む』っていうシード制度があるから、
    ゼルダの言う通り…マリオ、クッパ、リンクの試合はある程度は消化試合になることは否めないわー」

ゼルダ「そ、それは流石に他の選手に失礼なのでは…」

19 Mii :2019/03/31(日) 11:39:41 ID:iLEqj1bw
キノピオ「な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      なんと…
      対戦がなくて城下を散策中のマリオさんに、ピッチピチのスーツを着たグラマラスな金髪の女性が激しく迫って…
      しまいにはマリオさんの脚に抱き着いてまで泣きじゃくって、修羅場になったんですよ!……はぁっ!言えたあ!
      …あれ?姫様がいない?あれ?」

ゼルダ「な、なに?ギャルが抱き着いてきた!?一体どういうことですか!」

20 Mii :2019/03/31(日) 11:42:54 ID:iLEqj1bw
〜キノコ城 城下〜



ヒソヒソ… ヒソヒソ…



ゼロスーツサムス(以下サムス)
「グズッ……ヒック…どうして!どうしてだっ!マリオ、私を裏切ったのか!?
 お前の、こと、信じてた、のに……酷い、酷いよう…こんなことって……!」ポロポロ

マリオ「まままま待て、こここここは餅付こう餅付こう。胸が当たってる、当たってるから!?そそそ素数を数えるんだ!」

サムス「私の体くらいなら好きにしていいから、考え直してくれっ!お願いだ!」ギュウッ



マ、マサカ、ソンナコトニナッテルダナンテ…!
ウワァ、マリオッテオンナゴコロモテアソブワルイヤツダッタンダ、ゲンメツー!
オトコノカザカミニモオケナイヤツメー!

マリオ「なんか知らんが凄く悪評をばら撒かれているような気がしてならない!
   意図しないパンチラ構図フォトで難癖つけられた昔のスマブラを思い出すぞっ!?
   くっ、よりにもよって周りに仲裁できる者が誰もいないだなんて!
   ええい、スマブラはCERO:Aなんだぞっ!」

21 Mii :2019/03/31(日) 11:45:40 ID:iLEqj1bw
マリオ「…あっ!」



ピーチ「」ドドドドドドドドドドドドドドドドドドッ

マリオ「ピーチ、ちょうどいい所に!ちょっとサムスを落ち着かせて、
    即刻、周囲の誤解を解いてほしいんだけd」

ピーチ「マリオの馬鹿ァ――――――――!」SMAAAASH!!

マリオ「」ガフッ



ピーチ「マリオ、サイテー!サイッテー!こんなのってないわ…!」グズッ

マリオ「……」ガシッ

ピーチ「何よ、言い訳する――」







マリオ「……正座」ズゴゴゴゴゴゴゴ

ピーチ「……………………アッハイ」

22 Mii :2019/03/31(日) 11:52:26 ID:iLEqj1bw
野次馬「「「「「…………」」」」」





ピーチ「……あのう、マリオさん。いつまで私は城下町のど真ん中で、衆目の面前で、
    惨めに正座しなきゃならないんでしょうか」プルプル

マリオ「タイマーでセットしておいた、30分が経過するまでな」

ピーチ(完全に子供へのしつけ扱い!?)

マリオ「俺だって怒るときは怒るぞー!もちろん親友の慣れ合いの範疇ではあるけれどもー!
    なんなら、舗装された道の上じゃなくて、裏道の…小石や泥が混じる土の上でもいいんだぞ。
    確かに人の目は少なくなるかもしれんが。別に痛くはないだろうし、そっちにするか?」ゴゴゴゴゴゴゴ

ピーチ「惨めすぎるのでヤメテクダサイゴメンナサイゴメンナサイ…」ガクガクブルブル

サムス「」

23 Mii :2019/03/31(日) 11:54:15 ID:iLEqj1bw
ピーチ「で、でも、こんな情けない姿を写真に収められてばら撒かれたりしたら、キノコ王国の威厳が…」チラッ

マリオ「大丈夫だ。カメラにベシィと叩きつけられて固まった姿のピーチの写真・動画が散々人気を博してる時点で
    今更こんな写真で威厳は落ちないって」ハハハ

ピーチ「…………………………………………
    それは、私の築いてきた信頼と実績を自画自賛すべきなのかしら。
    改めて、そんな間抜けな写真の流通を鬼の形相で食い止めるべきなのかしら。
    まあ…ともかく……それもそうね!」アッケラカーン

マリオ「皆さんっ!偉大かつ寛大な、王国民に近い目線で物事を見ることのできるピーチ姫に、
    改めて大きな拍手をお願い致します!」

野次馬「「「「「ウオオオオオオオオオオオォォォォォ!!!」」」」」パチパチパチパチ

サムス「」

24 Mii :2019/03/31(日) 11:55:57 ID:iLEqj1bw
マリオ「これにて一件落着…は、まだしてなかったか…」

ピーチ「…!そ、そうよマリオ!どうしてあんなことになってたのよ!?
    さあさあ、ようやく落ち着いたサムスさん?
    正座しながら尋ねるけど、一体マリオが何をしたの!
    事と次第によっちゃ、やっぱりマリオをとっちめて…!!」

マリオ「だからー!俺の関与するところじゃないんだって!」

ピーチ「マリオは黙ってて!…さあ、サムス、答えなさい!!」

サムス「――あ、ああ……グズッ、また、涙が…。
    マリオが、私を酷く、傷付けたんだ…!癒えようのない心の傷を与えたんだ…!
    ピーチも、聞いてくれ…!」

ピーチ「もちろんよ……!」





サムス「実は――」

ピーチ「…………」ゴクリ

25 Mii :2019/03/31(日) 11:57:50 ID:iLEqj1bw










サムス「間もなく世に繰り出される『マリオメーカー』のコース設計パネルに――
     坂道が搭載されていないというんだ!最低、最悪な……話、だろう!?」ポロポロ








ピーチ「……………………」

ピーチ「……え?もう一回お願いできる?」

マリオ「だから…俺、関係ないって言ったのに…」

26 Mii :2019/03/31(日) 12:01:18 ID:iLEqj1bw
サムス「だ・か・ら!高低差のある平地と平地を滑らかにつなぐ地形が…実装されていないんだ!
     シャインスパークのチャージエネルギーを維持できない、だなんて…!

     マリオメーカーが企画開始されたとき、私がどれだけ心躍らせ胸を膨らませたか分かるか!?

     何千、何万、いや何億もの…数えるのも馬鹿らしくなるほど数多の駆け抜けコースが世に産声を上げ、
     その中を縦横無尽に駆け回り、最高に恍惚とした表情と晴れやかな心意気でゴールを目指す私…
     
     というのを何年も何年も思い描いていたんだぞ!その…あまり出番に恵まれなかったというのも、あるし…。



    それが、ふらりと城下町に降りてみれば、なんだ!
    どこぞのスタッフたちが昼間から酔っぱらいながら、
    『坂道とか作ったら、どうせすり抜けや滑りでバグの温床になるだけっしょー!』とか言いながら
    ケラケラ居酒屋で飲んだくれているじゃないか!

    私は…私はぁ!!一気に、地獄へと、叩き落とされたんだっ!!
    マリオ!みんながみんな、4〜5マスあれば十分すぎるだけのダッシュができるわけじゃないんだぞ!」

ピーチ「ええええ……」

27 Mii :2019/03/31(日) 12:03:57 ID:iLEqj1bw
マリオ「しつこいように繰り返すが、俺は全然企画に関与してないってば!」

サムス「そんなのは嘘だ、嘘に決まってる!
    …いや、仮にそうだとしたら…今すぐ開発室に殴り込んで――
    延期してでも実装させるよう直談判しに行け!
    マリオなら…マリオの影響力があれば、無碍にはできないはずだ!」

マリオ「…ったく、弱ったな。他に誰か、味方になってサムスをなだめてくれるやつはいないのか…
    おっ!あれは!」







ソニック「走るー走るー俺―たーちー!流れーる汗もそのまーまーにー!」

ネス「テレポ―テーショーン!今、時を飛ぶー!」

ピカチュウ「ピッカチュ ピッカチュ ピッカッチュウ!」ピカァ



マリオ「くそぅ碌な奴がいない!」

28 Mii :2019/03/31(日) 12:28:43 ID:iLEqj1bw
マリオ「と、とにかく今回は諦めてくれ!
    次に機会が有ったら、一応坂道について進言しておくから」

サムス「次とはいつだ!10年後か、20年後か!?
     私でも予想が付くぞ、こういった人気間違いなしのクリエイト物は
     互換性とか販売展開とかの関係でそうそう更新企画が出ないだろうってことくらい!」

マリオ「…5年以内になんとかしてやるから!!なっ!なっ!?」

サムス「…………本当だろうな!?
     もしも嘘だったら…ヨースター島じゅうの三角コーナーを
     奪い尽くして持って帰ってやるからな!?ふんっ!」

マリオ「三角コーナーって何さ…あ、あの赤い三角ブロックか。
    あれがないと大多数の冒険者がつまずくからやめてくれ。
    …じゃあ、周囲の誤解も解けたし、俺は散策続けるな?」

サムス「………………………………ああ、そうか。
     呼び止めてしまって悪かったな。

     あ、だったら。これも何かの縁だ、私を案内してくれな――」

29 Mii :2019/03/31(日) 12:32:41 ID:iLEqj1bw
ガシィッ!



ピーチ「サムスちゃんは、ちょーっと私が預かるから。マリオ、また後でねー。散策楽しんできて」

サムス「え、何を言っているのだピーチひm」ビクゥッ!

サムス「」



マリオ「…あ、30分経ってたか、わかった。じゃあ、2人仲良くなー」テクテク

ピーチ「ええ、仲良く『話し合ってくる』から、心配しないでー!
    …さぁてと、適当なフィールドで非公式戦、やりましょうー」

サムス「…せめて、スーツを着させてくれないか?」ガクブル

ピーチ「それだと衝撃が吸収されちゃうじゃない、ふふふ」

サムス「ああああああぁぁぁぁ……」ズルズルズルズル



マリオ「平和が戻ってよかったよかった」

30 以下、名無しが深夜にお送りします :2019/03/31(日) 23:46:10 ID:nViWcd32
マリオリンクと来て三強なら残りカービィかピカチュウかかと思ったけどクッパか

31 以下、名無しが深夜にお送りします :2019/04/01(月) 07:27:25 ID:zxrkRmw2
アイクとマルスはちょいちょい後の世代にも呼ばれてるから良かったな

32 以下、名無しが深夜にお送りします :2019/04/19(金) 11:14:08 ID:wQ3oF2Dk
マリオがスマブラで11年ぶりに切り札強化されたと思ったら時間操作やり始めたな

33 Mii :2019/05/05(日) 20:56:44 ID:7C2DmCl6
〜数日後〜

マスターハンド「それでは、今日も元気よく――試合開始のカウントダウンですっ!」



マリオVSルカリオVSネスVSパルテナ



ワー!ワー!
マリオ、ガンバレー!

マリオ「どもどもー!」ブンブン



パルテナ「こ、今回の大会…マ、マリオと相対するのはこれが初めてですね…。
      もともと、初出場の私が上の立場になれる相手などそうはいませんが…
      とりわけこの方は…強者のオーラ、やはり隠し切れていません…!」グッ

マリオ「うん?パルテナ、そんなに固くならなくてもいいぞ。悔いのないよう、精一杯楽しもうな!
    ピットが散々自慢していた女神の実力、俺も目の当たりにするのが楽しみだ!」

パルテナ「は、はいっ!よろしくお願い致しますっ!」ビシッ!



ピット(観客席)「パルテナ様が気おくれしているだなんて…!
          い、いや!弱気になっちゃ駄目です!頑張って下さーい!」

34 Mii :2019/05/05(日) 20:58:10 ID:7C2DmCl6
観客「ファイブ!」

観客「フォー!」

観客「スリー!」

観客「ツー!」

観客「ワン!」



パアアアァァン!!



実況「――――さあ、試合開始――!戦いの幕が…切って落とされたー!」



ダダダダッ!

ルカリオ「ハァッ!セイッ!」

ルカリオ(ダメージを受けての高火力波導弾がセオリー…。だがマリオが相手では、
     最後の最後で迂闊に繰り出してもマントで跳ね返されてこちらが大火傷するのみ。

     神速特攻、シールドを不定期に挟みつつ……
     ダメージ蓄積量に囚われず、最初から臨機応変に…動く!)ババッ

35 Mii :2019/05/05(日) 21:00:03 ID:7C2DmCl6
マリオ「なるほど、初っ端から動いてくるか…!受けて立つ!手数なら早々負けん!」



シュッ!シュッ!ゴウッ!…シュバババッ!



ルカリオ(…さんざん知り得てきたことだが、とにかく発生が疾い!
     ジャブからキックに至るまでの弱攻撃連携、程よく浮かせるアッパーに投げ!
     くっ、威力を主張しようとしても対応力で追いつかん!
     …いや、そもそもレベル差から威力でも負けている気がするぞ!)



ルカリオ「…一旦切り返して――ハアァァ……!」チャージ!



マリオ(む…ワンステップ引いてからの波導弾!
    跳ね返されることは百も承知か、それともブラフか?
    見極めたいとこだが、俺は三者全員から狙われる立場だし、なっ!
    期待値の高い行動を取りつつ、万が一も強引に押し通す…要するにいつも通り!)

36 Mii :2019/05/05(日) 21:02:12 ID:7C2DmCl6
ルカリオ「フンッ!」バッ

マスターハンド「ルカリオ選手、作り掛けの波導弾を地面に叩きつけた!」

ドカーン!パラパラパラ……!

マリオ「まさかの目くらましかよ!」

ルカリオ(神速、フルスピード!…からの――)シュタタタ

ルカリオ「八頸!……くっ!?」ガキンッ!

マリオ「よし、読み通り!ちょっと背中側が忙しいから待っててくれな!
    ――振り向きざまに、ファイアっ!」クルリ

ネス「PKファイアー!…あちゃあ、相殺されたかぁ!
   なら…PKサンダー!避けられるものならやってみてよ!」

マリオ「いいだろう…ほらほらどうした、追尾が甘いぞ!」ヒョイ ヒョイ

実況「いきなりの大乱戦となりました!まさに波乱の幕開けです!」

ネス「やるなあ!でも、まだまだぁ!」

ルカリオ(ジャストタイミングのみシールドで回避するとは…!
      おまけに、既に後ろを向いて対応しているだと、恐れ入る…!
      こうなっては、崖捕まり時に狙うくらいしか確実とならないか!

      しかし、目が逸れた今はチャンス!隙を見計らって神速で…!)グルル

37 Mii :2019/05/05(日) 21:03:50 ID:7C2DmCl6
ネス「いっくよー!PKフラッシュを出し……!」ボッ

マリオ「何度でも相殺してやるぞ――」



ネス「PKサンダーを自分の脇腹に最高速度で当てる!」ドゴッ

マリオ「…え、崖復帰?」



ネス「ぐふっ…そのまま吹っ飛びながら、落ちてくるPKフラッシュの光に…
   勢いそのままバット…スゥウィングゥ!!」カッキーン!

マリオ「強引だなぁ!?うわっと!」

パルテナ「リンチ状態となり心苦しいですが…!背に腹は、代えられません!
     そのPKフラッシュ、利用させてもらいます…反射板っ!!」ドンッ!

実況「おっと!攻撃を返したぁ!これは集中攻撃だ!」

マリオ「やっぱり実質1対3かぁ…チッ、中々に厄介な…!」





ルカリオ「――っ!好機!」ダッ

38 Mii :2019/05/05(日) 21:06:31 ID:7C2DmCl6
マリオ「お、このタイミングで――!」

ルカリオ「上に浮かせて…連続で蹴り上げるっ!オラァ!デエィ!」ドガガガガッ!
   
実況「連続して攻撃を繰り出します!」

マリオ「ぐふっ!いてっ!やったなぁー!」

ルカリオ(…いや、声の割にほとんど効いているように見えない!)

実況「このままでは耐えきれなくなります!このピンチを切り抜けることができるのか!」



マリオ「…あったり前だ!」ガシッ

ルカリオ「ま、まさか最初から脚を狙って…!?離せっ!」

マリオ「うおおおおおおおっ!ジャイアント――スイングゥ!」ブンッ ブンッ ブンッ

ルカリオ「ぐわあっ!」ブワッ

ネス「あ」

パルテナ「こ、こっちに!?きゃあっ!!」ドガッ! ゴリゴリゴリゴリ!

ネス「…うわ、フィールド端まで飛んでったなぁ、すっごい威力の投げ」

39 Mii :2019/05/05(日) 21:10:00 ID:7C2DmCl6
ルカリオ「…くっ、やはり慢心してしまったということか…引き際を誤ったな…ん?」

ピット「う、うわあああ!?大丈夫ですか、パルテナ様ぁ――!!」

パルテナ「――――っ!!」ガクッ

パルテナ「…お腹に……鋼の、棘が、刺さったんです、けどぉ…!
      許す、まじ、ルカリオ…!」ドクドク

ルカリオ「私のせいか!?」



マリオ「余所見してて、いいのかなっと!」キュイィィイン――! バシュッ!

パルテナ「ポ、ポンプ水流…!もう一回、反射板で…!」



ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド――!!
ピキピキピキピキィ――――ッ!!

パルテナ「!?…………え、押し返し、切れない!?
なんですかこの濁流…いえ、奔流は!こんなことって――!?」ズズズズズ・・・

ネス「レベル差の暴力で反射板がキャパシティオーバーしてるんだ!
   ただでさえ押し出し能力特化の必殺技なのに、勢いで対抗しても無駄だよ!」

40 Mii :2019/05/05(日) 21:12:30 ID:7C2DmCl6
パリイィン!!



パルテナ「反射板が――時間切れすら許されず、割れ、た!?――ぶふっ!?」

ピット「パルテナ様ぁー!!…
    ああ、どうにかこうにか崖に捕まることができましたか!」

パルテナ「ぐぐぐ…なんて、パワー」ブラーン

パルテナ(棄権したい、ところですが。せっかくピットが見ていることですし、
      無様なままでも頑張っているところを…見せたい、というのは…やっぱりありますね!)

パルテナ「よいしょっと」

ルカリオ「えっと…棘、大丈夫だったか?あながち軽い傷でもなさそうだな、一応謝っておく。
      ――すまない」

パルテナ「…冗談、ですよ。さあ、まだまだ参りますよ!
      あの男はやはり強い、か弱い私と言えど、味方を失うのは勿体ないでしょう?」

ネス「…だね!」

パルテナ「んもう、ちょっとは否定してくださいよ」

実況「何とか持ちこたえた!さあ、鍔迫り合いが続きます!
   何処まで反撃することができるのでしょうか!」

41 Mii :2019/05/05(日) 21:16:57 ID:7C2DmCl6
マリオ「…そうか、まだ鍔迫り合いと思われる程度の戦いだったか――
    じゃあ、そろそろ加速するとするか。
    ――さあ、着いて来られるかな?」

ルカリオ「――!フッ、やはり恐ろしい男だ…来るぞっ!」ゾクッ

ネス「――な、なにおー!」ゾクッ

パルテナ「――っ!この位でたじろいでいてどうするのですか、私…!」タジッ





マリオ「いっせーのー……でっ!!」シュンッ!





ピーチ(控室)「あらやだ、マリオったら大人げない」

ヒルダ(控室)「…わあ!?」

42 Mii :2019/05/05(日) 21:20:04 ID:7C2DmCl6
パルテナ「…………!?き、消えた!?」

ルカリオ「こ、こら!目を切るんじゃない!超スピードで攪乱しているだけだ!
      特にパルテナは、死角を掻い潜られたら終わりだぞ!」

パルテナ「そのようなことを言われましても…これがかの有名な、ヤムチャ視点とやらですか!
      ど、どちらですか一体!?」キョロキョロ

ネス「だ、大丈夫!これでもまだ、ソニックよりはよっぽど遅い!」

パルテナ「全然安心できないのです、が――」



トンッ――



パルテナ(思わず、息を飲んでしまいました)

パルテナ「…………あらあら、これは完敗ですね…呆れてしまえるほどに」

マリオ「この状況でそのセリフを吐けるのは大物だと思うぞ、もちろんいい意味でさ。
    …そんなわけで後ろを取らせてもらったぞ、ありがとな」

パルテナ(……背中に拳がトン、と当てられる感覚。…体が、ぶれる)    

パルテナ「ふふふ…なぐさ、めに、も…なりま、せん、ね――
     こんな、ことなら…せめ、て…ロゼッタと被って、でも…
     テレポートを、もっと使っておくべき、でし、た――」ガクッ

43 Mii :2019/05/05(日) 21:22:21 ID:7C2DmCl6
実況「おーっと!ニ撃目には耐えられなかった!ここでダウンです!」

マスターハンド「マリオ選手、気を失い地に伏せたパルテナ選手を優しく担いでステージ外に放り落としました!
          これでパルテナ選手は苦しまずにバーストできることでしょう!
          ある意味ではド外道の行為にも映りますが!」

ピット「こらあマリオ!パルテナ様に酷いことするなー!怒ったぞ、ほんとに!!」

マリオ「ルール上仕方ないだろうがー!じゃあ次の対戦の時は仇討ちに真っ先にかかって来いよー!
    約束だぞー!俺は逃げずに受けて立つからさー!」



ピット「…………………怒ってないからマリオさんは気にしないでー!
    この先も頑張ってくださーい!」

マリオ「」



ネス「…………うん。武者震いだ、そういうことにしておこうっと」

ルカリオ「…ええい、私は1対1でも怖気ずに突貫する!不屈の心、しかと見よ!」

マリオ「そうこなくっちゃあ!伊達や酔狂で映画の看板担いでないだろー!」カマエ

44 Mii :2019/05/05(日) 21:24:36 ID:7C2DmCl6
ピーチ「相変わらずマリオは強いわね…私も、大会中1勝くらいは…したい、なあ」

ヒルダ「そんなことが可能なのでしょうか…」



キノピオ「ひ ひ ひ 姫様――!
      た た た 大変です――!」ダダダダダッ

ピーチ「…ハァ。『ピーチ選手』って何回言ったらわかるの?
    全く、アイランドツアーの時から後退しちゃったんじゃない?
    それでキノピオ、どうしたの?そんなに慌てて…」

キノピオ「そ、それが…」オズオズ

ピーチ「まどろっこしいわね、今度は何よ?
    ふふ、マリオなら戦闘真っ最中なんだけど?

    ゼルダはロゼッタの監視役とかで全然姿を見せないし、
    ヒルダを無理やり捕まえて観戦するくらいで暇してたの。
    どうしたのよー?」フフフ

ヒルダ「自覚しているなら私の自由時間を奪わないで下さいよ…
    まあ、結果的に楽しめてはいますから感謝していますけれど…」

45 Mii :2019/05/05(日) 21:26:52 ID:7C2DmCl6
キノピオ「な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      なんと…対戦がなくて城下町を散策中のクッパが、持ち家…じゃなくて持ち城のことで
      デデデ大王と自慢大会を始めて…クッパ7人衆やクッパJr.やカービィがあれやこれやと煽る中、
      修羅場になったんですよ!……はぁっ!言えたあ!」

ピーチ「なーんだ、城自慢対決くらい平和なものじゃないのー。
    ちょっとした突発トークイベントとして、周囲の人たちも喜んでくれるでしょ――」

46 Mii :2019/05/05(日) 21:29:04 ID:7C2DmCl6
キノピオ「その…ワリオまで混ざって、大通りを陣取って、



     軍団勢力の美しい配置の仕方だとか、
  
     正しい大砲の配列の仕方とか、

     さらにはいきなりボーリング工事を行ってのマグマの掘り方とかを
 


     実演して見せているみたいですけど…」

ピーチ「」ガシャーン

ヒルダ「」

47 Mii :2019/05/05(日) 21:32:34 ID:7C2DmCl6
〜大通り〜

デデデ「ワドルディ部隊っ!高速ゴルドーを設置、設置、設置ぃ!
     更にっ!超巨大扇風機で強風を吹かせる!

    ほれ、そして――こんな感じにMトマトを置いておく!
    ハラハラさせつつ突破できなさそうでできそうで、やっぱりできない!
    この絶妙な難易度構成を見てみるぞい!」ズバババババ

ワリオ「バッカだなお前!まだまだ全然、イタズラ度ってもんが足りてないぜ!
    そんな超強力アイテムを置いておくなら、俺だったら――
    前後50メートルずつは、ゲン・コッツとドン・ガバメンの嵐だな。
    これ以上は負からねぇ!いけっ、タタンガ!仕掛けてこいや!
    オレは適当にマグマ掘っといてやるよ!」ズガガガガガッ!!

クッパ「いや、これでは鬼すぎるし、驚きが足らん。ゆけっ、パタパタ部隊!
    ワガハイの指示通りに設置するのだ!
    ――どうだ、この一糸乱れぬ的確で華麗な動き!
    コインで誘導線を描いておき、一方で忘れたころに孔明ブロックを仕掛けておいてだな…!」

観光客「うわあ、マリオメーカー発売間近なこともあるし、アトラクションの制作実演現場かあ」

観光客「アトラクションにしちゃあ本格的だなあ…あれ?
    ……このマグマ、もしかして――ほほほ本物ぉ!?」ツルッ

カービィ「ハーイ!(コースを上から眺めたい方は集まってくださーい!
     食べ物1つくれるだけで、優雅な空中旅行を提供しまーす!)」ガシッ

プリン「ぷりり!(こっちは自慢の曲を1曲聞いてくれるだけで
    空を飛んであげちゃいまーす!)」フンス

48 Mii :2019/05/05(日) 21:35:39 ID:7C2DmCl6
ピーチ「何やってんのよアンタたちぃーーーーーーっ!!」ズドドドドドドド

デデデ「あ、ピーチ。……え、だって看板に書かれた禁止行為に
    『キャッチ行為』『許可ない露店販売』『違法売買』『ボール遊び』
    『危険物の持ち込み・設置』『歩きタバコ・ゴミのポイ捨て』
    『その他、通行人や住民に対する迷惑行為』
    まではあるが、『ステージ作成』が禁止とは書かれてないぞい?」

ワリオ「『マグマ掘削』とも書かれていないな」ハナホジー

クッパ「通行人の安全はしっかり見張っているし、驚び喜んで貰っているし、
    『迷惑行為』ってわけでもないのだ」

ピーチ「喜んでる人ももしかしたらいるかもだけど、大多数の人は戸惑ってるでしょうが!
    …なにより一般店舗や王国公共物に対する器物破損行為よおぉぉぉぉ――!!」

デデデ「…おお!すっかり忘れていたぞい!ワシ、この王国の大王じゃなかった!」ポンッ

ワリオ「せっかく地下資源(マグマ)を掘り当ててやったってのによー。
     いくら俺様の怪力でも、数万メートルとかを一気に掘り進めるのって大変なんだぞー?」ブツブツ

クッパ「…………………………………………
    よしカメック、急ぎマグマを地底に引っ込めさせるのだ!
    トゲノコ部隊っ!掘り起こされた街道を即刻復旧させろ!
    パタクリボー部隊は、設置物を速やかに除去して回るのだ!」テキパキ

ピーチ「…………デデデとワリオ、正座」

49 Mii :2019/05/05(日) 21:38:45 ID:7C2DmCl6
ヒルダ「まったく、人を連れ出しておいて勝手に飛び出していくんですから…
    ピーチ姫はどちらでしょう。…見つけないと、ですね」タッタッタッ



「フンフンフーン!ようやく、僕もキノコ王国に来ることができました!
いやぁ、数多の敵相手に無双するなんて冷や汗経験、もうこりごりですよ…。
あ、でも色々と戦利品も手に入れられたからホクホクなのは確かですね!
ロウラルに戻ってから活かすことができたら…ヒルダ姫も喜ばれるだろうなあ。

さって、ヒルダ姫はどこかなあ……あ!言ったそばからはっけーん!」ダダダッ



ラヴィオ「大変遅くなりましたー!!ラヴィオですー!」ダダダッ



ヒルダ「ピーチ姫はどこでしょうかね…」スイーッ



ラヴィオ「」ピシィ

ラヴィオ「」

ラヴィオ「手を振って声を上げながら駆け寄ろうとしてたのに――
     気にも留められず無視して駆けて行かれた、だと…!?
     あ、あれ?もしかして、従者でありながら姫を一人きりにさせたこと……
     怒ってますかあ!?あわわわわわ……!?」

50 Mii :2019/05/05(日) 21:41:39 ID:7C2DmCl6
〜喫茶店〜

アイク「……というわけで、こいつがルフレだ、宜しく頼む。
    才能はあるはずだから、ビシバシ鍛えてやってくれないか!」ポンッ

ルフレ「よ、よ、よろしくおねがいいたしまふっ!!
    ぼ、僕なんかがリンク様の手ほどき受けるなんて、お、恐れ多いのですがっ!」ガチガチ

マルス「そんなに緊張しなくていいって。リンクは気さくな奴だからね。
     ……リンク、よろしく頼めるかな?できれば大会期間中……
     いや、よかったら期間を過ぎてからもいろいろと面倒を見てやってほしい」

リンク「へえ…なになに、肩書きとしては謎多き軍師、かあ。
    どっちかというと頭脳派なのかな、微妙にお門違いな感じもするんだけど…」

アイク「まあそう言わないでくれ。なんだかんだで剣を振るう機会もあるみたいだし。
    …それにお前に取っちゃ、剣は攻撃手段の一つでしかないんだろ?」

リンク「…う、揚げ足を取るのは良くないと思うぞ。
    しかし、今回の大会…FE勢の新規参戦者はDLC除いて2人と聞いてたんだが…」

51 Mii :2019/05/05(日) 21:46:56 ID:7C2DmCl6
ルフレ「は、はいっ!リンク様、申し上げます!」

リンク「リンク様、は止めてくれ。リンクでいいリンクで。せめてさん付けで留めてくれ。
    話し方も特に気を使わなくていいから、うん」

ルフレ「う、うう…じ、実はですね、リンク、さん。
    もともと自警団長のクロムが参戦する予定だったのですが…」

リンク「…が?」

ルフレ「出発前日に、国境付近でちょっと…戦闘がありまして。

    『ルフレ、お前はいろいろと戦術を吸収して帰ってきて、俺たちを驚かせてくれ!
    だが…悪いが、2人とも行くって話は却下だ!団の戦力が下がりすぎる!
    俺は団長として、やるべきことをやることに決めた!』

    …とキッパリ言われてしまったもので」

リンク「うわあ…そりゃあ残念だな…」

ルフレ「……でも、僕としては、皆を纏めるカリスマに溢れたクロムが頼もしくて
    非常に嬉しくもありましたけれどね。自慢の団長ですよ、はい!
 
    事前対応も非常に迅速なものであったために、任天堂さんからも
    ほとんどお咎めなしで済みました!次回はきっと出られます!」グッ

52 Mii :2019/05/05(日) 21:49:23 ID:7C2DmCl6
リンク「そっか。クロムって奴も、ここまで信頼されて幸せ者だなあ」

ルフレ「当然ですよ!」ムフー!

リンク(ニコニコ)

ルフレ「…はっ!?す、すいません!なんだか僕だけ、自分の世界に入ってしまいまして!」

リンク「いやいや、緊張も解けたようでよかったよ。よし、じゃあ…
    どんな特訓内容をこれからやっていくか、本題に移ろうか」

ルフレ「……………………ま、また緊張してきました…わわわわ…」

リンク「えー、面白い奴だなー」アハハ

アイク「…………」

マルス「しかし…リンクは逆に、少しは緊張感を持つべきじゃないか?
    実力があるのは認めるけど…この大会のここまでのリンクの戦績…
    微妙に取りこぼしがあるんだが。

    ほら…一昨日とか、2位に甘んじる試合が3戦もあったし、
    …………1位のときの試合もそれほどポイントを得られていない」ペラッ

53 Mii :2019/05/05(日) 21:52:37 ID:7C2DmCl6
リンク「どれどれ?……あ、ほんとだ。確かに勿体ないことになってるな。
    まあでも、当然他の人から集中攻撃される立場にあるし、こんなもんだろ」

マルス「……うん、どうにも釈然としない態度だね。油断とかしてるんじゃないのか?
    確実にポイントを稼ぎに来てるマリオやクッパに負けかねないよ?
    …いや、大会ももう、2週間が過ぎた。このままのペースでいくと、確実に負ける」

リンク「え、そうかな?…あんまり気にしてなかった。
    でも、お祭りなのは確かだし、楽しむこと優先でも悪くはないだろ?
    その中で優勝できるならなお良しだし、むざむざ負けてやる気もないぞ?」

マルス「…むっ。失礼な言い方かもしれないが、今のリンクには――
    少なからず慢心が見受けられるな…そんなことでは、足元を掬われるぞ?」

リンク「本当に失礼だな……まあ、怒りはしないよ。素直に受け止めるさ。
    ちょいと気合いを引き締めなおすとしますか!
    じゃあ、今度こそルフレの修行内容に移るとするぞ」

ルフレ「は、はいっ!え、ええっと、僕の希望としましては、魔法と剣技をバランスよく教えてもらいつつ、
     基礎体力の向上、スキル応用についても色々と学習したいのですが…!」

リンク「よし、じゃあ剣の素振りと魔法行使の日課をとりあえずこれだけ与えるから、毎日こなすことを前提としたうえで、
    ざっと2時間くらいの模擬戦闘を午前と午後に俺と行ってだな…」サラサラ

アイク「…………」ジトー

マルス(受け止めてる…っていうか、聞き流しているような…やれやれ。
    まあ、この明るさは今のリンクの長所でもあるのは分かってるけどね)

54 Mii :2019/05/05(日) 21:55:55 ID:7C2DmCl6
ルフレ「ふううううううううぅぅぅ…………つ、疲れたー…………」



まさか、伝説といってもいいくらいの存在のリンクさんに、手ほどきを受けることになるなんて。
寝耳に水だ、心の準備をさせてほしかったよ…。すでに精神疲労がやばいことになっている。

クロムが欠席のせいで、世代代表としての負担がぜーんぶ僕に降りかかってきているのは
やっぱり色々ときつい気がする。クロムの決断は間違ってなんかいない、とは分かっているけど。

ルフレ「ヘラヘラしすぎだ、とマルスさんもアイクさんも若干リンクさんに呆れていたけれど、それでも…
    僕の実力をちょっと確かめただけで、無理なく鍛えられる・なおかつ効果的なプランを、特訓計画を――
    ビシッと立てて見せるんだもんなあ…やっぱり凄いや」

軍師としてだけでも、まだまだ成長しなければならないと痛感した一日だった。
ここまでお膳立てしてもらったのだから、先輩たちに失望されないためにも、全力を尽くさなければ。

ルフレ「そ、それに、大会に参戦した以上…10戦は戦わなきゃいけないみたい、だし…はあ。
    やっぱり気が重いなあ……

    こういう時こそ――『あの力』、ちょっとは縋りたく思えてしまう…。
    ――いやいやいや!何、馬鹿なこと考えているんだ、僕!?冗談じゃないぞ!?
    取り返しのつかないことになったらどうするんだよ!?
    もう使えないはずだけど!?」

55 Mii :2019/05/05(日) 21:58:23 ID:7C2DmCl6
…ふう、疲れ切ってるみたいだし、日も暮れようとしているし。
お店でも見て回って…今日は休もう。



――それにしても、ほんと、栄えてる王国だな。
――どこもかしこも、明るく元気な声が響いている。
――通行人も、商人も、皆が笑顔。どこを見やっても清潔感、熱気、活気がある。

――いつかは、僕たちの国も…こんな、平和で豊かな国にしてみたい。
――できるだろうか。…いや、するんだ。僕たちの手で!
――少しずつながら、平和の糸口は見えてきているんだから!



ルフレ「…そうは言いながら、実際、まだまだ不安因子は残ってるんだけどね。
    奮闘しているみんなのために、しっかりとお土産…買って帰ろう!
    心を込めて1人ひとり、選んでいくことにしようか。
    どこから見て回ろうかな…よし、ひねくれて路地裏に迷い込んでみるか!

    …すいません、こっちって行き止まりじゃないですよね?」

住民「大丈夫、ちゃんと通り抜けできますよ。ちょっと道が悪いかもしれませんけれど」

ルフレ「僕の国に比べればよっぽど整備された通りですよ、あはは。
    よし、腕利き職人が営むような、隠れ名店の匂いがプンプンする!行ってみよう!」

56 Mii :2019/05/05(日) 22:00:53 ID:7C2DmCl6
テクテク、トコトコ、歩みは続く。

ウインドウショッピングしながら、買い食いしながら、のんびり観光。
…ホクホク熱い、キノコのホイル焼きつまみセット、10コイン也。
こいつは買って大正解だったかもしれない。お酒があったらなお良かったかもね。

ルフレ(本当に整備されてるなあ、ちょっと土がむき出しになってる程度の物じゃないか。
    
     賭博場はあるけれど、王国運営でキノピオが係員をやっているし。
     古めかしい佇まいの武器屋には保証書付きの立派な武器が並んでいたし。
     …帰りに、ここで何か買って帰ろうかな。

     なんか、変なアイテムがまさかの1コインで売ってたから…買っちゃったよ。
     『なにがおこるかな』って…なんだろう?ま、面白そうだからいいか!

     いやあ、愉しいなあ!時間が経つのを忘れるよ!






     
     …というか、忘れてたよ!好奇心に負けてすっかり夜中だよ!?
     ついでに言っちゃうと、道に迷ったよ!?どこ、ここ!?
     早くホテルに戻らないと野宿になっちゃうんだけど!?)

57 Mii :2019/05/05(日) 22:03:38 ID:7C2DmCl6
左右をキョロキョロ、前後をキョロキョロ。
…まずいぞ、土地勘が全くないというのに夜中に迷ってしまった。
居酒屋の灯りだけが、元気に煌々と輝いている。



キノコ王国のことだから、そうそう命の危険があるとも思えないけれど…
明日から早速、リンクさんから課された特訓が待っているからな…。
寝不足で調子が出ない、なんて白状した日には、皆さんから大目玉だ。

ルフレ「こ、こうなったら!恥を忍んででも、適当に居酒屋に入って…
    中央通りまでの道順、教えてもらおう!
    軍師なのに情けないけど、背に腹は代えられないよな!」





そう思い、一番最初に目に入った暖簾に向かおうとした――ちょうど、その時。

58 Mii :2019/05/05(日) 22:06:39 ID:7C2DmCl6
ルフレ「……ん?んん?んー?」クンクン



僕は、足を止めてしまった。
――いや、止めることができて、僥倖だったというべきか。



なんだろう。…この、臭い。
闇夜のどこかから、また闇夜のどこかへと吹いていく風に乗って、
微かに感じられる、この臭いは。

店の中から漂ってくる、酒の匂いじゃない。
そのあたりからほんのり漂ってくる、泥の臭い、ごみの臭い、とかでもない。



ルフレ「――――――――――――――――っ!」



これでも、戦場を駆け回った一軍師として――。一瞬で、五感が、冴える。
――血の、臭いだ。

たまらず、僕は真剣に駆け出した。

ルフレ(どっかの馬鹿が、酒に酔って殺傷沙汰でも起こしたか!?
    変な勢力争いでも影で起こってるんじゃないだろうな!?
    たくっ、キノコ王国といえど、全部が全部順風満帆じゃ、ない、みたいだっ!!)

59 Mii :2019/05/05(日) 22:09:53 ID:7C2DmCl6
ちょっとくらいのいざこざなら、僕1人で対処してしまうしかない。
こんな僕でも、一般人よりはよほど腕っぷしが強い自信はあるからね。

人間ってのは不思議なものだ。
入り組んだ裏通りに迷い込んだまま出口を見つけることができないくせに――
袋小路が怪しくないか?と闇が深まる方へ、深まる方へ進んでいくことは
案外簡単にできたりする。

……『事故現場』を見つけることは、恐ろしくすんなりできた。



ルフレ「――――――――っ!!!!」

1人の青髪の女の人が、夥しい量の血を全身から流して、うつぶせで倒れている。
まるで、ここで斬り合いが起こっていたかのような有様だ。
意識は――ない。



……ああ、でも。虫の息ながら、辛うじて呼吸はしているみたいで、よかった!



傍に血濡れの剣が落ちているのを見たところ、剣士、だろうか。…いや、そんなことどうでもいい。
一体全体、どうしてこんなことに!そして、どうして誰も気づかなかったんだ!?

60 Mii :2019/05/05(日) 22:11:52 ID:7C2DmCl6
ルフレ「と、とりあえず病院だ!この王国の病院なら、きっとなんとかしてくれる!」



できる限り慎重にゆっくりと、彼女を背負う。
関節の可動域としてありえない方向に…黒ずんだ腕が曲がっている気がするが、今は無視。
そのあたりも、病院に全て丸投げしてしまうことにする。僕にはそれしか術がない。

背負ってわかる、その軽さ。鎧込みなのに軽すぎる。まともに食事を摂っているのだろうか。
――おかしい。この王国で、こんな事態がそうそう起こるとは思えない。



ルフレ(だああっ!だから、余計なことを考えるなよ、馬鹿軍師っ!
    今は一刻も早く走れっ!一分一秒が命取りだぞっ!!)ダダダダダッ!!



シンプルイズベストとはよく言ったもので、
愚直に一方向だけに全力疾走することで…案外簡単に迷路を抜けられた。
若干遠回りになってしまったかもしれないけれど。
流石にもう迷わない、キノコ城へ直行だ!

もう、日付が変わってしまったのだろうか。
満身創痍の女性を背負って全力疾走する僕とすれ違う人が殆どいなかったのは、
幸運なのか不幸なのか。…間違いなく不幸だな、この女性にとっては。

61 Mii :2019/05/05(日) 22:14:43 ID:7C2DmCl6
ルフレ「すいません!大会参戦者のルフレといいます!
    重傷人を発見してここまで連れてきたんです、開けてください!!」ドン ドン ドン!

警備の人が僕の選手カードを…そして、背負った女性の具合を確認して、
慌ただしくどこかに連絡をしているようだ。…頼む、はやく回復してあげてくれ…!



スピーカーから、途端に女性の澄んだ声。



ピーチ『ルフレね!オッケー、おおよその状況を把握したわ、そのままその人を背負って救護室まで入ってきてくれる!?
     私もすぐに向かうから!怪我人の護送、感謝するわ!』

ルフレ「うわっ、ピーチ姫に直通連絡か、凄いなあ…でも本当にありがたいです!
    そ、それで、ええっと、救護室ってどこですか!?」

ピーチ『……ああもう!説明する時間も惜しい!じゃあ、門を入ったところで待機!
    私が全力でそっちに駆け付けた方がきっと早いっ!また後でっ!』プツッ



ルフレ「…………えっ」

62 Mii :2019/05/05(日) 22:16:57 ID:7C2DmCl6
〜30秒後〜

ピーチ「お待たせぇーーーーっ!」ドッズゥン!

ルフレ「は、はやっ!?どこから飛び降りてきたんですか!!」

ピーチ「城の上を適当に伝って…ま、そんなとこよ。私がまだ起きていてよかったわね、
    もしも寝ていたら到着が1分は遅れていたわ」



ニヤリと笑うピーチ姫だったが、たちまち顔を引き締めて見せる。



ピーチ「酷い怪我ね…!でも……うん、特異な状態異常にはなっていないし、
    私が来たからにはもう大丈夫!
    
    1UPキノコ、救護室にしかなかったから…魔法で回復させるわよっ!
    その人には悪いけど、地べたにちょっと寝かせてちょうだい!」

ルフレ「わ、わ、わかりました!はい…どうか、お願いします!」

ピーチ「それええええええええええっ!!」パアアアアアアアアア!!




ルフレ(すごい…これが、ピーチ姫の回復魔法か…!)

63 Mii :2019/05/05(日) 22:20:01 ID:7C2DmCl6
「…………………………………………っ!」パチッ

ピーチ「…よし!これで、もう心配はないわ。
    ねえ貴方、どこかまだ痛むところがあったら教えて頂戴ね」



――その女性は、ゆっくり、ゆっくりと目を開けていき、ボーッとした後…
――たちどころに目を見開いて、上体を起こした。
――見かけこそ全身が血で染まっているものの、今の魔法で血はとっくに止まったらしく。
――痛みだとか、動作の支障だとかもないらしい。本当にすごい回復魔法だ!

僕も一瞬で緊張が解けてしまって…つい、ヘナヘナと尻餅をついて座り込んでしまった。
一気に汗が湧き出してくる。



――固まっていた女性が、次の瞬間にまず、やったことは。



周囲の確認、状況の確認……ではなく。
身体に異常がないかの確認……でもなく。
鞘の方向に、腕をやり――何も掴めないことを知り、腕を止め蒼白になること、だった。

64 Mii :2019/05/05(日) 22:23:37 ID:7C2DmCl6
ピーチ「あれ?どうしたの――」

ピーチ姫の問い掛けに反射的に飛びのき、警戒心全開で戦闘の構えをとる。
…あれ?なんだか、ちっとも穏やかじゃないぞ?



「――――――――どこに」

ピーチ「え?なんて?」

「私の剣を……何処にやったァ――――っ!!!」

なんだか知らないが、ピーチ姫が自分の剣を奪った悪者と認識しているらしい!
無防備なピーチ姫の懐に、颯爽と拳を叩きこむっ!





ピーチ「てい」バシィッ



……こと叶わず、かわしてからのビンタで空高く吹き飛ばされて地面に叩き付けられた。

ルフレ「わー、人ってビンタで空を飛べるんですね」トオイメ

ピーチ「かんっぜんに剣士一本槍の崩れ体術って感じね、熟練度が低すぎるわ」ハァ

65 Mii :2019/05/05(日) 22:26:46 ID:7C2DmCl6
ルフレ「回復した傍から大ダメージを受けちゃってるよ…容赦ないですね」

ピーチ「事情は分からないけれど、攻撃してくる方が悪いわ」

ルフレ「まあ、それはそうかもしれないですけど…キノコ王国のお姫様、恐ろしや……!
    えーっと、おーい?君、大丈夫?生きてる……よね?これで即死とかしたら…僕泣いちゃうぞ?」



女性は、強かに打ち付けた体を押さえて鋭い眼光でよろよろと立ち上がり…
今更ながら、僕の顔を見やって…………またもや目を見開いて固まった。
あ、そういや、向かい合うのは初めてだったかな。顔にも結構な傷があって…痛々しい。
でも、固まられるのも困るんだけど。そんなに変な顔かなあ、僕の顔。傷付きます。





「――――ル…………ルフレ、さんっ!?」

ルフレ「!?」





彼女は――僕のことを、知っている!?どうして!?

66 Mii :2019/05/05(日) 22:29:04 ID:7C2DmCl6
……………いや、待て。

確かに、彼女の防具……なんだか、似た意匠を見た覚えがあるぞ。



ルフレ(まさか…僕と同じ世界の、大陸の…戦士…なのか?)



彼女は厳しい表情から……一転して泣き顔になって、僕のところに駆け寄ってきた。
ピーチ姫のことなど目もくれないで、僕の右手を両手でしっかり握りしめ、小さく笑った。

…不穏な空気は去ったと言えど、蚊帳の外に置かれたピーチ姫が不満そうにしています。
……なんだか後で僕がとばっちりを受けそうなので、だれか何とかしてほしい。



ルフレ「……あー、すまない。傍に血濡れの剣が転がっていたのには気付いていたんだけど、
    一刻を争う状況だったんで…とりあえず剣はその場に放置して、此処まで担いできたんだ。
    何だったら、すぐに拾ってくるよ」

「……あ、いえ!在処が分かっているということでしたら、別に急ぐことはありません!
 ルフレさんの手を煩わせずとも、私がしっかりこの手で回収しに行きます!」

67 Mii :2019/05/05(日) 22:35:29 ID:7C2DmCl6
ルフレ「あー、それと。勘違いしていたんだと思うけれど。
     今、攻撃をしようとして反撃されたお姫様は、実は命の恩人だったりするから。
     おまけにとっても強いんだ。しっかり謝っておいた方がいいよ?ささやかな助言だ」

彼女は慌て飛び退き、ピーチ姫の方を申し訳なさそうに見る。

「…そ、そうなのですか!?そ、それは失礼いたしましたっ!
 私としたことが、とんだ無礼を…!大変申し訳ございません!
 瀕死の状態の私を慈悲深く救ってくださり、誠にありがとうございました…!


 
私、イーリス聖王国の第一王女、ルキナと申します!貴方のお名前を伺ってもよろしいでしょうか…!」













ルフレ(………………………ん?)

68 Mii :2019/05/05(日) 22:37:38 ID:7C2DmCl6
ピーチ「私は、このキノコ王国の元首にしてキノコ城の城主…ピーチよ。
    ま、堅苦しいのは嫌いだから、呼び方は好きにして頂戴。
    察するに、ルフレと親しいようね。ルフレが真っ先に発見したというのも運がよかったみたい。
    …あの怪我の具合だと、5分遅かったら命は無かったわよ」

ルキナ「そうなのですか…重ね重ね、ありがとうございます…!」



――――なんだ、この感覚。
――――喜ばしいはずなのに、動揺が抑えられない、この…不安感。
――――何かが、喉の奥に張り付いたまま離れない。



ルキナ「私もあまり――どうやって、キノコ王国とやらに迷い込んだのか、
    よく把握していないのですが。
 
    それにしても、まさかルフレさんが――こちらで、生き永らえている、だなんて!
    亡くなられたと、ばかり……!

    ああ、まだ我々も……僅かな希望を捨てなくともよい、ということですね!
    久方ぶりの……吉報です――っ!!」グズッ



――――おかしい。
――――歯車が、どこかずれていて…絶望的に噛み合っていない。

69 Mii :2019/05/05(日) 22:39:57 ID:7C2DmCl6
ルキナ「ああ、それで、こんなことを私が言えた義理ではないのですが…。
     ルフレさんも、なにかこちらで準備を整えることに必死であることは
     容易に想像ができるのですが…!それ、でもっ!

     一刻も早く、我々の元拠点へ戻りましょう!闇を光で…照らすためにっ!」



涙を零しながらも、明るさを隠さずに、握り拳を作ってそう…宣言する、彼女。













――だが。

――非常に残念で残酷な話、なんだけれども。
――僕は…彼女に、伝えなければならないことが…ひとつ、ある。

70 Mii :2019/05/05(日) 22:42:09 ID:7C2DmCl6
ルフレ「…なあ。落ち着いて、聞いて、くれないか」



ルキナ「……はい?」












ルフレ「僕、いや僕ら自警団が知る限りの『ルキナ』って人は――
    自警団長クロムの愛娘で齢5つにも満たない『ルキナ』、ただ1人なんだけど。



    君みたいな姿の『ルキナ』に、僕は会った記憶がない。



    君は一体――何者、なんだい?」

71 Mii :2019/05/05(日) 23:41:07 ID:7C2DmCl6
リンク「ふわあああああ……さってと、今日からルフレの奴を鍛えてやるかー」ノビー



大きな欠伸ひとつして、ゆるゆると身支度を始める。
さてと、どこで朝ご飯を食べようかな。
もちろん、登録選手として専用食堂で食べるのも悪くない。
美味しいし栄養バランスはお墨付き。

でも、ちょっとつまらない気もする。
せっかくだから、この時期に張り切ってる喫茶店とかに誘われれば、
思いもよらぬ絶品コーヒーとかにありつけるかもしれない。
そんな夢を見て、城下町に繰り出すのもまた一考だ。

リンク「今日も、いい天気ですねーっと……」



ダダダダダダダダッ!!



ルフレ「ハアッ!ハアッ!ハアッ!ハアッ!…やっと、見つけましたよっ!」ゼェゼェ

リンク「うおっ!?は、張り切ってるなあ、ルフレ!?
    まさか朝一でお出迎えされるとは思ってなかったぞ!?
    そんなにやる気十分か!こりゃあ、鍛えがいがありそう――」

72 Mii :2019/05/05(日) 23:44:40 ID:7C2DmCl6
ルフレ「リンクさんっ!この…この通りですっ!!」ガバッ

リンク「え、なんだよ突然!?」



朝っぱらからジョギングするオジサン、にこやかに会話する主婦。
そんな周り含めて、場が凍る。
な、何を思って、いきなり土下座なんかしでかすんだ、ルフレの奴!?





ルフレ「せっかく色々と考えて頂いておきながら、申し訳ないのですがっ!
    一旦、僕の特訓の話はおいといて…!

    どうか、どうか彼女を救ってくれませんか!お願いしますっ!
    貴方だけが…頼りなんですっ!!」





――そう血気迫るルフレの前に…訳の分からないまま、
――俺は、首を縦に振ることしかできなかった。

73 以下、名無しが深夜にお送りします :2019/05/05(日) 23:47:45 ID:6rHOsjWM
そっちの本編とも絡むのね

74 Mii :2019/05/05(日) 23:47:56 ID:7C2DmCl6
先導されるまま、王国病院へ。

面会謝絶の表示を無視して、ルフレはズンズンと…とある一室に入っていく。



リンク「お、おい。いいのか?」

ルフレは、ただただ無言。



やれやれと肩をすくめて、病室へ入っていく。

アイクやマルスが辛気臭い表情で集まる中で…
何故か、医者姿のマリオがいる中で…



1人の女性が、傾斜の付いた医療ベッドに横たわっていた。



…妙に、空気が張りつめている。



そんな中でも、最初は、「ふぅん、病人か」程度に軽く考えて覗き込み……。

75 Mii :2019/05/05(日) 23:51:15 ID:7C2DmCl6


















ルフレ「――――や、やめ…て、ください、リン、ク、さんっ!」

リンク「――ルフレ。お前、彼女に――何を、やったぁっ!?」



気が付いた時には、刹那に振るった右腕でルフレの首を絞めている、俺がいた。

――彼女の虚ろな目は――そう。
一切の光を宿していないことが、俺には分かってしまったのだから。

76 Mii :2019/05/05(日) 23:54:36 ID:7C2DmCl6
Dr.マリオ「落ち着け、リンクッ!これはルフレのせいじゃないっ!」

リンク「――――っ!!」ガバッ

一気に、思考が舞い戻る。
反射的に動かしていた体を、緩和させて、ルフレを開放する。



ルフレ「ガハッ、ゴホッ……む、むちゃ、くちゃな速度、でしたよ…」

リンク「とりあえず、悪いなマリオ。どうやら俺、気が立っているみたいだ。
    現状で分かってること、洗いざらい吐いてもらうことってできるか?」

Dr.マリオ「心得た。…茫然自失状態の彼女から聞き出すの、苦労したんだぞ?
      ――彼女の名前は『ルキナ』。
      ルフレの所属する自警団の団長クロムの娘であり、
      『本来ならば』まだ幼子だ」

リンク「…さっそく矛盾が生じてるな。
    俺の経験とかから推測するに…時間経過速度の加速、あるいは未来からの時間遡行だな?」

Dr.マリオ「ご名答。話が早くて助かるぞ。

      彼女は、希望となる仲間が悉く葬り去られ、世界を闇が支配した絶望の未来から、
      『自分たちの世界の過去』に向かって時間遡行をどうにかこうにか行って…
      状況を打破しようと考えたらしい」

77 Mii :2019/05/05(日) 23:59:03 ID:7C2DmCl6
――俺は、ひとまず頷いて見せる。

Dr.マリオ「彼女の生きていた世界を苦しめていた張本人、『ギムレー』。
     そいつとその手下たちによって、世界全体が滅茶苦茶にされちまったらしい。
     ちなみに、ギムレーという存在は…このルフレも戦った強敵、とのことだ」



…何故か、苦虫を噛み潰したような顔をして、ルフレが頷く。



ルキナ「――――みんな、みんな、死んで…いきました。
    同期が…親たちが…支えてくれた兵たちが…ひとり、またひとり、と…
    それも、『未来』と『過去』で、2回も――」

リンク「――っ!!」



――光の無い目を開けて中空を見つめていたルキナが、
――横たわりながら…唐突に呟き始めた。
――あまりにも力弱く、か細く…誰に語り掛けようとしているのかもわからない。



ルキナ「父、上も…母、上も……ルフレ、さんも……!
    全てを投げ打って、縋って追い求めた、『過去の安寧』。
    それは結局失敗に…終わったの、でしょうか――」

78 Mii :2019/05/06(月) 00:03:14 ID:GkZ4yLvE
そこへ、『ここにいる』ルフレが待ったを掛ける。

ルフレ「…でも、おかしいんですよ。

    確かにルキナはクロムの娘として『僕がいる時代』に生まれましたが、
    僕は護衛団の活動中に…ここにいる成長ルキナが、リンクさんが来られる前に述べていた…、

    『自警団の危機に、仮面偽装した成長ルキナが駆け付けて間一髪助ける』だとか
    『正体を明かした成長ルキナが団の一員となって行動する』とかの出来事に
    一切遭遇していません。

    その後、迫り来る危機について知らないことばかりで、後手に回りがちではありましたが、
    どうにかこうにか…その…ギムレーを封印して、決着を付けることができました」



ルキナ「そんなはずは……な、い…の、です」

ルキナは信じられないらしく、布団の裾を握りしめる。



…ええっと。要するに。

ここにいるルフレの体験としては、成長ルキナに遭遇しなかったものの…
自力で、世界をとりあえずは平和にした。つまり、ハナから絶望の未来はなかった。

一方、成長ルキナが知る『ルフレ』の体験としては…
絶望の未来が待っているうえに、そのことを伝えに来た成長ルキナの尽力があってすら
…………未来が覆らなかった?

79 Mii :2019/05/06(月) 00:09:05 ID:GkZ4yLvE
ルフレ「そもそも、戦闘で亡くなることが滅多になかったですから。
    しっかり治癒治療に専念すれば、なんとかなりました。
    少しは僕の撤退策も功を奏したということでしょうか」

ルキナ「そ、んな…!お父様たちは、確かに、戦場で、命を次々と――」











リンク「………………………………………………ちょっと、待て」










かちり、と。
ピースが、繋がった、気がしてしまった。
…これは、マリオでは気付かない類の、ことかもしれない。

80 Mii :2019/05/06(月) 00:10:50 ID:GkZ4yLvE
リンク「2人ともっ!ちょっと、俺の目を見ろっ!」グイッ

ルフレ「えっ!?どうしたんですか、急に?」

ルキナ「…………っ」

やや強引に腕を引っ張り、動転するルフレ、そして未だ生気のないルキナの目を見る。





見る。

見るっ!!

見るっ!!!!





そして…ああ、見えてきた。諸悪の根源が。

81 Mii :2019/05/06(月) 00:18:35 ID:GkZ4yLvE






REFLET    難易度:ノーマル        モード:カジュアル

LUCINA    難易度:ルナティック+     モード:クラシック






リンク「…………」

リンク「…………」

リンク「…………なんて、こった」ガクッ

82 Mii :2019/05/06(月) 00:22:50 ID:GkZ4yLvE
――それからのことは、語りたくもない、のだが…。



何か気付いたのか、と急かされてしまい…口を割ってしまったのが、まずかった。

おそらく、ルキナが時間旅行をすることをトリガーとして…
勝利の女神に愛された世界線と、運命に悉く見放された世界線…
2つの世界に枝分かれしたんだと、そう伝えてしまった。

誰が悪い、とか議論できる話じゃない。
強いて言うなら、運が悪かったとしか言いようがない。
正直、何がトリガーとなって世界線が分岐しうるかなんて、碌に研究は進んでいないらしいから。



だが、難易度だなんて概念がわかりっこないルキナは、呆然と泣き腫らすまま――

「普通に救われた結果もあったはずなのに、自分がとんでもないことを仕出かしたせいで
 親しき者たちを倍苦しめた」という、一番やっちゃいけない受け止め方をした。



慟哭し泣き叫ぶルキナを、ため息を付いたDr.マリオが手刀一発食らわせて気絶させる。

Dr.マリオ「とりあえず、点滴と鎮静剤は処方しておくぞ。
      …最後のは、あまりにも軽率だったな。リンクも悪気があったわけじゃないだろうが」

リンク「…………すまないっ!」

83 Mii :2019/05/06(月) 00:27:02 ID:GkZ4yLvE
Dr.マリオ「お前たち、今日のところは一旦帰った方がいい。
     俺はまだ…いち患者として彼女を扱えるだろうが、
     関わりのあるFE勢や、責任を感じてるリンクが残ったところで
     頭の混乱を抑えきれないで状況を悪化させるだけだろう」

マルス「……………わかった。その言葉に甘えさせてもらうよ。…よろしく、頼む」

アイク「…たしかに、そのようだ。俺も、このやりきれない気持ちをどうにかしたくて
    壁という壁を叩き壊して回りたいくらいだぞ」

Dr.マリオ「……病棟で、絶対やらないでくれよ、それ?情状酌量してやらんぞ?」

アイク「わ、わかってるさ!

    …おいリンク、そんなに気負うな。状況解析してくれただけでも有り難いさ。
    また色々とお世話になりそうだし、今日のところは解散といこうじゃないか。
    ゆっくり頭を休ませてくれ」

リンク「……………………ああ」



…………退出する2人…いや、ルフレ含めて3人に釣られて、俺も無言で、病室を出ていく。
……ここまで自信なく、重い足取りになる時間は…何十年ぶり、だろうか。
俺は、自分自身に、途轍もなく腹を立てていた。

84 Mii :2019/05/06(月) 00:33:55 ID:GkZ4yLvE
ピーチ「……………………ふう、たんなるオフザケ、ハプニングじゃなくて…
    誰かが不幸になるようなイベントは、勘弁して貰いたいものね…
    大会の方の進行自体が順調なのは、喜ばしいところだけど…」

ピーチ「…よしっ!とりあえず、書類は片付いたわね!
    観戦とかお忍びとかやりたいところではあるけれども、
    しばらくは責任者として城に待機しておきましょうか――」  

キノじい「有り難いお言葉でござますのじゃ、姫様…」



バーンッ!



キノじい「な、何事じゃ!?」

キノピオ「ひ ひ ひ 姫様――!
      た た た 大変です――!」ダダダダダッ

ピーチ「…………」スゥッ・・・

キノピオ「…あれ?身構えて、どうされたのですか?」

ピーチ「いい加減、身構えたくもなるわよ!…まあ、今回は『姫様』でいいのかしらね。
     …………それでキノピオ、どうしたの?そんなに慌てて…」

85 Mii :2019/05/06(月) 00:35:57 ID:GkZ4yLvE
キノピオ「な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      なんと…窃盗事件が発生してしまいました!
      ファルコ選手のブラスターが、何者かに盗まれてしまったそうです!」

ピーチ「――なんですって!?」

…まだまだ、問題は尽きそうにない。

86 以下、名無しが深夜にお送りします :2019/05/06(月) 02:46:57 ID:GkZ4yLvE
ファルコ「…………」イライライライラ

フォックス「ま、まあ落ち着けってファルコ。
      もしかしたら、自分でどっかに置き忘れたかもしれないだろ?
      こう…机の上にでもポン、と置いてから立ち去ったとか!
      ほかの選手を疑うのはよくないって、なっ!」

ファルコ「んなわけないだろうが!そもそもホルダーから外した覚えがねぇよ!
     バトル時だって、開始前と終了後にしつっこくチェックしてらぁ!
     待機中に…誰かに掠め取られたとしか考えられねえっ!
     どうなってんだよ、ここのセキュリティーはよぉ!」ガンガン!

ピーチ「はいはーい、物に当たるのは止めてくださる?
    とりあえず、そんなことが本当に起こったのならキノコ王国として名折れもいいところだから…
    適切かつ迅速に、全力で解決させてもらうわ。落ち着いて、状況を教えてもらえないかしら?」

フォックス「おおっ、さすがピーチ、仕事が早くて助かる!
      じゃあファルコ、今日のお前の行動…ささっと説明してみろって。
      ほい、今日のスケジュール表」バサッ

ファルコ「…フン。別に、いいけどよ。解決しなかったら承知しねぇぞ。

     ……そうだな、この時間帯は参戦中、そっからここまでは控室で観戦、
     あとはちょいと街で一服して、そのあと絡んできた不良をボコって、
     戻ってきてまた5戦ほど観戦して…」

ピーチ(ファルコクラスにボコられた不良の行く末が割と気になるわ…頭痛い…)

87 Mii :2019/05/06(月) 02:50:00 ID:GkZ4yLvE
ピーチ「それぞれの時間帯、出会った人とかは覚えてる?
    ファルコクラスのファイターから…一般人が物を盗めるとは思えないわ。
    相当な手練れか…あまり考えたくはないのだけれど、ほかのファイター、としか正直考えられない」

ファルコ「ま、そうだろうな。他の選手とは結構すれ違ったと思うが…逐一覚えているわけじゃないからな…
     覚えている範囲でいいなら、とりあえず並べてみるけれどよ…」





ピーチ「むう……………………むむむ……………………」

ファルコ「わかったかよ、お姫様」

ピーチ「ううん、全然」

ファルコ「おい」

ピーチ「だって私、別に探偵じゃないもの。ある程度のアリバイ確認くらいしかできることがないわ。


  
    …でも、あの子ならきっと何とかしてくれる!うん!」

ファルコ「あの子ぉ?」

88 Mii :2019/05/06(月) 02:52:20 ID:GkZ4yLvE
〜とあるバトルフィールド〜

ゼルダ「…!!あれ、誰か来ました、ロゼッタ」






ピーチ「…あ、いたわね!」

ロゼッタ「えいっ!えいっ!はっ!」バシッ! バシッ!

ゼルダ「まあ、この通り。私が今度こそしっかり監視しながらのもと、
    こつこつ地道にレベル上げしているところですよ、ロゼッタは」

ピーチ「…だったら貴方が直接指導してあげればいいのに。
    私が見る限り…あれ、まだまだ動きがなってないわよ?」

ゼルダ「……私が教えると、ついつい力加減を誤ってしまうもので」

ピーチ「…ふぅん……?

    あ、こんな会話をのんびりしている暇じゃなかったわ!
    ちょっとロゼッタ、一旦修業は中止してもらえるかしら!
    貴方に、やってもらいたいことがあるのよ!」

ロゼッタ「なんでしょうか、ピーチ姫」テクテク

89 Mii :2019/05/06(月) 02:54:28 ID:GkZ4yLvE
ピーチ「こんなこと、起こってほしくはなかったのだけれど。盗難事件が発生してしまったの。
    …それも、招いた選手の持ち物を奪うという大胆な事件が」

ロゼッタ「…………ま、招いた選手の持ち物を!?なんて酷い!」

ピーチ「具体的には、ファルコのブラスターね。それで、お願いがあるのだけれど…
    ロゼッタって、空間魔法で失せ物探しとか、できたりするかしら?」

ロゼッタ「…………うーん…………失せ物探し、というわけには行きませんが…
      似たような形状のアイテムがあるなら、それと似た存在を付近から探し出す、
      そしてその場所を追い続けるという芸当なら、できなくはありませんが。

      ただ、空間転移とセットではないので、離れていた場合は…
      場所を突き止めたとしても取り返しに行く必要がありますよ?」

ピーチ「……!今回はそれで構わないわ!フォックスのブラスターを借りましょう!
     どのくらいの距離までなら追跡できる!?」

ロゼッタ「そうですね、とりあえず半径10kmといったところでしょうか。
     それで検索に引っ掛からないのなら、FPをより多く消費して
     まだまだ範囲を広げることができます!」

ピーチ「ナイス!上出来すぎるわ!それじゃあ早速、お願いするわね!!」

90 Mii :2019/05/06(月) 02:57:08 ID:GkZ4yLvE
――控室に移動してきた、私たち。
――ロゼッタの空間魔法を一目見ようと、ファイターたちがゾロゾロと集まってくる。



ロゼッタ「ええっと、緊張してきましたが、さっさと済ませてしまいますね!」

クッパ「うむ、とっとと不届き者を炙り出してしまうのだ!」

ルイージ「えーっと、もしかして、ここに集まってきていない人の中に
     犯人がいるってことなのかなあ」

サムス「…リンクもいないんだが…まさか、アイツが…!?そ、そういえばマリオも…」

マルス「あ、いや、アイツはちょーっと塞ぎ込んでるだけですから…」

ピーチ「マリオは、今は仕事中だから…コホン。
    それじゃあロゼッタ!

    どこかに隠したのか、はたまた隠し持ってるのか…どちらにせよ、
    暴かれた犯人が逆上して暴れ出した時のことは考えなくていいから!
    サクッと答え合わせをしてちょうだい!ズルい気はするけれどね!」

ロゼッタ「は、はい!」

91 Mii :2019/05/06(月) 03:02:16 ID:GkZ4yLvE
ロゼッタが……杖を片手に目を瞑り、詠唱を行っていき…
杖を、すぅっと一振り。

ブゥン、と鈍い音が断続的に小さく響き続けるだけの、静寂が部屋を支配する。
誰もが、固唾をのんでその様子を見守っている。



30秒ほどして、何かを悟ったようにロゼッタが目を開ける。



ピーチ「…どうだった?それとも、もっと調査範囲を広げる必要がある?」



ロゼッタは首を振り、少し悲しそうな顔をして――二、三度、周囲を見渡した。



ピーチ「…本当に、この中に犯人がいた…のね。はあ…。
    名指しされたところで、盗んだ犯人が悪いんだから。
    さあ、堂々と犯人を暴いちゃいなさい」

ファルコ「そうだぜ。万が一、逆恨みしたソイツがロゼッタに危害を加えようとしてきたら
     俺がブラスターでハチの巣にしてやるってもんだ」

ロゼッタ「…………では――」

92 Mii :2019/05/06(月) 03:05:10 ID:GkZ4yLvE
つか、つか、つか。

皆が注目する中、ロゼッタは――ゆっくり、ゆっくり歩を進め、ある一点で立ち止まって。
持っている杖を、コツンと当ててみせた。



――虫取り網に、対して。



ガシャンと、ファルコのブラスターが零れだしてくる。
慌てて、ファルコが駆け出して、本物かどうか確かめる。

ファルコ「…間違いねえ、まさしく俺のブラスター、そのものだ。恩に着るぜ、ロゼッタ。
     で?なんか言い残すことあるかよ、お前は」

ファルコが、親の仇を見るかのような…侮蔑の目で、暴かれた犯人を見やる。
犯人とは――。





むらびと「…え?ええ??えええええええっ!?」

目を白黒させた、むらびとだった。

93 Mii :2019/05/06(月) 03:06:41 ID:GkZ4yLvE
むらびと「ちょ、ちょ、ちょっと待って!
     僕、ファルコのブラスターを奪うなんてこと、絶対にしてないよっ!?」

ファルコ「現に…お前の虫取り網から出てきただろうがあ――っ!!!」

血が一気に上り、鬼の形相で殴りかかろうとするファルコ。

ピーチ「ちょ、ちょっと待ちなさいっ!――あ」

フォックス「ファルコ、落ち着けっ!そう出ると思ったぜ!
      お前の喧嘩っ早さは熟知してるからなっ!」ガシッ

ピーチ「フォックス、ナイスタイミング!そのまま、抑えといてっ!

    …むらびと、一応、釈明は聞いてあげる。
    一体どうして、皆を裏切るようなことをしたの?
    何か深刻な事情があるというのなら、罰を軽くすることも考えるのだけれど…」
    
むらびと「だ、だからっ!僕何も知らない!そもそも何もやってない!」アワアワ

94 Mii :2019/05/06(月) 03:08:36 ID:GkZ4yLvE
ファルコ「往生際が悪いぞ、てめえ!」



周囲の目も、明らかにファルコを応援し、むらびとを糾弾する雰囲気を呈している。
耐えきれず、むらびとは徐々に、徐々に後ずさる。

むらびと「ぐずっ…ふええ…本当に…やって、ないもん……」

ピーチ「…はあ。子供の容姿だからって、それだけじゃ擁護することもできないのよ?
    ここまで決定的な証拠を見せつけられたら、私も主催者側として…
    厳格な対応、判断を下さざるを得ない。

    今のままじゃあ、貴方…どんどん立場を悪くしていること、わかるでしょう?」



むらびと「やって……ないもん……」ジワァ



ピーチ「私の立場も、分かって頂戴!いい加減に――」

ロゼッタ「もう、やめてあげてくださいっ!!」ガバッ



せっかくの大会を台無しにされた――そのせいか、私のボルテージまで、ついつい上がる。
そんな私から、むらびとを守るように…涙顔のロゼッタが、むらびとを抱きしめた。

95 Mii :2019/05/06(月) 03:10:50 ID:GkZ4yLvE
ロゼッタ「どんな顛末でブラスターを持ち去ったのかわかりませんがっ!
     子供のやったことではないですか!

     もちろん、いち大会参加者として参戦している以上、
     そんな甘ったれたことを言うなとピーチ姫は…皆さんは仰るかもしれませんがっ!
 
     かといって、大の大人たちが寄ってたかって責め立てる、なんてこと…
     私には耐えられませんっ!!黙って見ているなんてこと、できませんよ!!」

ルイージ「…あー、確かに…あんまり見栄えのいい光景じゃあ、なかったよね…」ポリポリ



ロゼッタは涙目のまま、ファルコに向き直る。

ロゼッタ「ファルコさん、どうか、どうかお願いいたします!この通りです!
      私に免じて、水に流してもらうことはできないでしょうか……!」ズサッ

ファルコ「うえっ!?ななな、なんでアンタが土下座する必要があんだよ!?
     というか、それはアンタが決めていいことでもなければ、
     俺が許してそれで済むってことでもないだろ!?」アワワ

96 Mii :2019/05/06(月) 03:13:17 ID:GkZ4yLvE
ピーチ「……ふむぅ。落ち着くのよ、私。
    私としては、できるだけ穏便に済ませられるに越したことはないから…そうねえ。

    もともと『今大会の参戦停止+成績剥奪+任天堂に報告』くらいに考えていたのを、
    『数週間の参戦不可ペナルティ』くらいに緩和するって処置にしてもいいわよ?
    被害者のファルコが、この場でむらびとを許すっていうのならね」

ロゼッタ「…ああ、それでも重めのペナルティは与えられるのですね…」

ピーチ「あったりまえよ!馬鹿にしないでもらえるかしら!
    これでもだいぶ譲歩したつもりなんだからね!?
    
    …で、どうする?ファルコ?」



皆の注目が、今度はファルコに…集まった。



ファルコ「う、ぐ…なんで被害者の俺が――こんな選択を迫られなければならねぇんだ…」

フォックス「ファルコ―、いつまでロゼッタを涙目のまま地べたに這いつくばらせてるんだー?
      男として恥ずかしくないのかー?」ニヤニヤ

ファルコ「その脅迫は卑怯だぞフォックス!……だが、やっぱり、納得がいかねえ…」ギリッ

97 Mii :2019/05/06(月) 03:14:45 ID:GkZ4yLvE







――ちょっと、待ってくれ!








ファルコ「なんだ!?」クルリ







ピカチュウ「私だ」

ファルコ「」

98 Mii :2019/05/06(月) 03:16:40 ID:GkZ4yLvE
ピカチュウ「私の格好が探偵っぽいって?
      確かによく間違えられるが…違うな、それは誤りだ。

      私は…探偵じゃない、『名探偵』さ!」ババーン!

ファルコ「」

フォックス「ピカチュウが…人語を話している!?」





トコ トコ トコ…。





ピーチ「あ、あなたは……!」

ポケモントレーナー「…………」スクッ

99 Mii :2019/05/06(月) 03:18:47 ID:GkZ4yLvE
クッパ「今回は参戦していないはずの…ポケモントレーナーじゃないか。
    応援にでも駆けつけてくれたのか?いい心掛けなのだ」



ポケトレ「…………」ポイッ

ポケトレは ニャースを くりだした!▼



ニャース「ニャースでニャース!」

ピーチ「!?」



ポケトレ「…………」キラーン



ニャース「『さっきのは、ピカチュウがしゃべっているように見せかけた俺の腹話術だ』
      …と言ってるニャ!」

ポケトレ「…………」コク

100 Mii :2019/05/06(月) 03:21:35 ID:GkZ4yLvE
ピカチュウ「まあ、そういうことにしておいてくれ。
      この謎は、ズバッと私が解決してみせようじゃないか!」



ポケトレ「…………」パチパチ



ニャース「『がんばれピカチュウ、あと俺もこの調子で頑張ろう』と言ってるニャ」

デデデ「さっきからひたすらに回りくどいぞい!?」

ピーチ(えっと、ちょっと待って。
    そもそも不参戦の彼が、どうしてこの場所に居られるのかしら?)



ポケトレ(……………)



ニャース(『もともと背景的存在だから、任天堂のさじ加減で画面内に映りこむことくらい
     わりと余裕だ』、と思ってるニャ)

ピーチ(…………………………………………あ、そうなんだ)

101 Mii :2019/05/06(月) 03:23:45 ID:GkZ4yLvE
ピカチュウ「さて、本題に移るとするか。

       フォックス君、そこに転がってる…むらびと君の虫取り網、
       ちょっと持ってもらえるかな?
       本当はむらびと君本人に実演してほしかったのだが、
       とてもそんな雰囲気ではないのでね」

フォックス「お、おう、この虫取り網か?これでいいか?」シャキッ

ピカチュウ「知っての通り、むらびと君の虫取り網は…
       かぶせる、あるいはキャッチすることで、なんでもしまうことのできる
       便利アイテムだ。むらびと君の戦力の要だな。

       大事なものだから、ファルコ君のブラスター同様、
       常日頃から身に着けており…どこからともなく取り出せる代物だ」

フォックス「ああ、そうみたいだな」

ピカチュウ「このような仕掛けの代物は、時たま…使用者本人も知らない場面で、
      使用者と外界との界面から当該領域を露出させる可能性があってな」

フォックス「…え、なんだって?」

102 Mii :2019/05/06(月) 03:25:52 ID:GkZ4yLvE
ピカチュウ「端的に言うと、使用者が気付かないまま当たり判定が出現していて、
      効果を発揮してしまうことがあるということだよ、フォックス君」

ファルコ「そう…なのか!?」

ピカチュウ「私の推理は、こうだ。
      
       午前中に試合を終えて、のんびりしていたファルコ君。
       一方、たしか…むらびと君も、午後に遊びに繰り出していたな?」

むらびと「…う、うん」

ピカチュウ「きままに歩き回っていたファルコ君、
       そして目新しさにはしゃぎ回っていたむらびと君。

       おそらく、ファルコ君の斜め後ろあたりから、注意力散漫だった
       むらびと君がぶつかったのさ。

       2人とも、誰かにぶつかられた・ぶつかった覚えがあったりしないかい?」

ファルコ「…確かに、大通りは凄い賑わいだったからな。
      注意してても、ちょくちょく人ともぶつかった気がするし…
      いちいち顔の確認をしたわけでもねえよ」

むらびと「う、うん!たしかに、ちょっと他の人とぶつかりすぎちゃったかも…!」ハッ

103 Mii :2019/05/06(月) 03:28:28 ID:GkZ4yLvE
ピカチュウ「オッホン。さて、フォックス君。

       むらびと君くらいの体格を想定して虫取り網を装備したとき――
       網の先はどのくらいの高さに来るかな?」

フォックス「……あ!ちょうど、ファルコの腰のホルダーあたりに来てもおかしくない位置関係だな…!」

ファルコ「なんだと!?」

むらびと「ええっ!?」



ザワザワ……。

ピカチュウ「ま、あとは語らなくとも…お分かりだろう。
       運悪くぶつかった拍子に、運悪く当たり判定を持っていた虫取り網が…
       ファルコ君の持っていたブラスターを掠め取った。

       お互い、全く気付かないまま…
       ブラスターは、ファルコ君からむらびと君へ。その所在を移した、という寸法だ」

104 Mii :2019/05/06(月) 03:30:30 ID:GkZ4yLvE
シーン…………!

ポケトレ「…………」グッ

ニャース「『これにて一件落着だ』、と言ってるニャ」

ファルコ「…………」

むらびと「…………」ソワソワ

ファルコ「…………チッ。言っとくが、俺は謝らねえからな。
     結局のところ、お前の不注意が主な原因でこうなったってことなんだから」

むらびと「う、うん。でも、わざと盗んだりなんかしてないってこと…
     それが分かってもらえただけでも、いいや。
     えっと…ブラスター、盗んじゃって、ごめんなさい」ペコリ

フォックス「ファールーコー?」

ファルコ「……だあああ!悪かった、悪かったよ疑いすぎたりして!
     こら!お前もとっとと泣き止め!
     このままだと逆に俺の方が悪者になるじゃねえか!」

むらびと「う、うん!…あはは」ニコリ

ロゼッタ「わあ…!これでめでたく、みんな仲直り、ですね!」

105 Mii :2019/05/06(月) 03:33:39 ID:GkZ4yLvE
ロゼッタ「……あれ?ど、どうしたのですか、みなさん?
      急に、私を見つめられて…」

サムス「ロゼッタ、戦いが不得手と聞いていたが…お前は凄いな!
    あんな気概、凄腕の戦士でもそうは見せられるものではないぞ!」

ファルコ「まったくだな、俺を一瞬でも怖気づかせることができる女は、
     そうそう居るもんじゃないぜ!」

むらびと「本当にありがとうね、ロゼッタさん!すごく、嬉しかった!」

ピーチ「ふふふ、言ったでしょう!
     ロゼッタは凄いんだから!戦いだって…ポテンシャルを持ってるはずだし!
     今後、一層頼れる存在になっていくわよ!
     …あ。もうちょっとむらびとのペナルティ、弱くするべきかしら…」

ネス「なるほど、ピーチが自慢したがる理由もわかるなあ!」

ロゼッタ「あ、あは、ははははは…………や、やめてください、恥ずかしい、ですので…
      ……………………」

ピーチ(ロゼッタの大活躍のおかげで。
    ブラスター窃盗事件は、特に大事にすることなく…
    収束を迎えられることとなった。
    めでたし、めでたし。

                   …めでたし、よね?)

106 Mii :2019/05/06(月) 03:41:12 ID:GkZ4yLvE
〜居酒屋〜

リンク「………………………………………はぁ」ガコン

アイク「…………なんだか、その、ええとだな…」

リンク「…なんだよ?」ギロッ

アイク「あ、いや、その、なんでもないぞ!?」

マルス「はは、リンク、そうアイクを睨まないでやってくれるかな。
    アイクは、自分が――いや、僕たちが、リンクの調子をすっかり狂わせてしまったことに、
    ちょっと…いや、かなり負い目を感じているのさ」

アイク「ななな、そんなわけあるかマルス!」

マルス「わっかりやすいなあ」

リンク「おいマルス、誰が調子を崩してるって?冗談も大概にしろよ」ギロッ

マルス「なけなしの集中力すらルフレの特訓で消費しつくしているせいで…
    とんでもない戦績を積み上げているじゃないか…。今はこうして、慣れないお酒をがぶ飲みしちゃってさあ。
    僕、リンクが2回も4位で終わる試合日の記憶、どれだけ歴史を遡ればいいか分からないんだけど」

リンク「…………」ゴクゴク

マルス「すいませーん!彼には今後、水だけ持ってきてくださーい!」

107 Mii :2019/05/06(月) 03:44:35 ID:GkZ4yLvE
アイク「…本当は、FE勢のことはFE勢だけで解決すべきことだったのかもな」

マルス「…そうか?結果論になってしまうが、僕は……
    リンクがわが身のことのように真剣に考えてくれて、
    『リンクに伝えてよかったなあ』って思ってるんだけれど」

リンク「…………あの目は――昔の俺を思い出すんだ」

マルス「昔の……リンク、か。なるほど」フムフム

リンク「…いや、そんなこと言ったら、彼女に失礼かな。
    彼女は本当に――救いのない状態が、決定してしまっているし」



アイク「…なあ。今のルキナが俺たちの大陸に、王国に帰ったとして…
    そこは、『今のルフレ』が帰ろうとする王国ということになるのか?

    それとも、ルキナだけ…国境を跨ぐあたりでフッと消えてしまって、
    ルフレ含め大勢が亡くなった世界線の王国に改めて送られるのか?

    リンク、お前なら…もしかして、どっちになるか、わかるのか?」

108 Mii :2019/05/06(月) 03:48:20 ID:GkZ4yLvE
リンク「…………お前たちも知ってる通り、ルキナが希望するなら…
    ルフレに従い着いていくだけで、『平和な方』の王国に辿り着くことはできる、と思う。
    道しるべがあるなら、時間軸を選ぶのって…そんなに難しいことじゃないんだよ。

    でも、その王国は…ルキナが守れた結果の王国じゃあ、ない。
 
    誰も…成長したルキナのことを知らない。
    自分の無力さ、周囲からの疎外感を目の当たりにし続ける拷問が待っている。

    そして、既にいる子供ルキナが順調に成長していけば
    …居座ることすらできなくなるだろうな。

    ルキナ自身、最初から選択肢にはないだろう。
    たぶん…きっと…絶望の世界線の方に、自ら舞い戻るんじゃないか、と」

アイク「それって大丈夫なのか!?」

リンク「大丈夫なわけ、ないだろう!心折れた状態でそんなことして、
    死にに行くようなもんだぞ!」ドンッ!

アイク「じゃ、じゃあどうするというんだ!」

リンク「……それが、わからない。わからないんだ…………」ガクッ



マルス「……あ、店員さん、やっぱり――お酒もばんばん持ってきちゃってください。
    彼には、逆に徹底的に飲ませて…心の底にあるもの、全部吐き出させた方が
    いいみたいですから、はい」

109 Mii :2019/05/06(月) 03:51:11 ID:GkZ4yLvE




リンク「うー、あー、……………………頭が、ガンガンする」





ほとんどマルスに背負われる形で住居に舞い戻り。
爆睡している間に、マルスは去っていったらしい。
時計を見やれば日付変わって、午前2時。うわあ、これは酷い。





リンク「勇者だってのに、だっさいなあ、俺」





またゴロンと寝転がって、もう少し、酒の影響がなくなるのを待つ。
横目で、窓の外をぼんやりと眺める。
月が綺麗だ、以上。

110 Mii :2019/05/06(月) 03:53:35 ID:GkZ4yLvE
リンク「…………」

リンク「確かに、調子が絶不調なんだから…参戦なんてせず、
    おとなしく精神安定に努めていた方が賢かったよなあ。
    惰性で参戦し続けたばっかりに、優勝…えらく、遠のいちゃったなあ」



リンク「……………………」

リンク「まあ、あれだよ。変に俺が絡んで、よその国に干渉するってのも…
    未来を大きく変えちゃうってのも問題だしさあ。これでよかったんだよ、うんうん」



リンク「……………………………………………」

リンク「マルスも、アイクも、ルフレだっているし…ま、なんとかしてくれるだろ、FE勢の中で」



リンク「……………………………………………………………………………………
    ……………………………………………………………………………………
    って、納得できるような奴じゃねえんだよ、俺ってさあ!!」ガバッ!

リンク「ええいっ!とりあえず頭を空っぽにするかっ!!
    とりあえず真夜中のキノコ城城下を適当にマラソンだ!
    うおおおおおおお――――っ!!!」ダダダダダダッ!!

111 Mii :2019/05/06(月) 03:55:13 ID:GkZ4yLvE
リンク「うおおおおおおおおおりゃああああああああ!!」ダダダダッ!!





住民「馬鹿野郎っ!近所迷惑だぞっ!!」ダッ!

リンク「御免よーっ!!」ダダダッ!!





住民「どこの誰よ、下品な足音奏でてるのはっ!!」

リンク「アーアー、オレダヨ、ナクコモダマル ガノンドロフサマダヨー!!」ウラゴエ





居酒屋店主「うおおおおぉい!誰か、勝手に屋根を走ってやがるのか!?
       轟音と共に天井が陥没してるんだがっ!?
       うおっ!?玄関前の石畳まで滅茶苦茶だっ!?」

リンク「いっけねー!お宅に大緑ルピー、投げ込んでおきますからーっ!!」ブンッ!

112 Mii :2019/05/06(月) 03:57:18 ID:GkZ4yLvE
〜1時間後〜



リンク「……よし、汗は結構かいたけれど…すっきりした。
    のべ100kmくらい走っただろ、うん。さすが俺、エネルギッシュ!」



まだまだ、夜は更けようとはしていない。
まあ、これ以上近所迷惑をするというのもなんだから、終わりにしておこう。
まったく、自分勝手な勇者なこった。

月灯りが、ぼんやりと頭上に。
見上げれば、すぐそばにキノコ城。そして、すこし首を後ろにやれば、王国病院。



リンク「ルキナの奴、大丈夫かな……
    えーっと、位置関係的に…病室、あのあたりだったっけ。
    ま、俺ができること、考えてみるか」



そう自分に言い聞かせて、振り返るのをやめる。
月灯りに反射して、窓際がきらりと光っていた…気がした。

113 Mii :2019/05/06(月) 04:03:46 ID:GkZ4yLvE
〜病室〜

ルキナ「…………………………………………」



無表情、無感情で見つめるのは、ぼんやりと光る…お父様譲りの聖剣、ファルシオン。
血濡れた剣ではなくなり、汚れ一つなくなった剣。

私は――明かりも付けず、何も考えず、剣だけを見つめている。



涙はもう…枯れ果てた。
体力こそ回復したが、今の私は、壊れ果てているのだなと、自覚した。
自業自得過ぎて、弁解する気も起こらない。



私を庇うあまり命を落としていった人たちの…怨が聞こえてくる。



――ねえルキナ、あなた、なんということをしてくれたのですか?
――あなたを産んだこと、大間違いだったみたい。
――私の娘だなんて…クロム様の娘だなんて、あってはならないことでした――っ!

ルキナ(…………っ!)

猛烈な、吐き気。

114 Mii :2019/05/06(月) 04:07:35 ID:GkZ4yLvE
――わたし、知ってるよー。
――ルキナお姉ちゃんみたいな…ううん、ルキナみたいな悪役は、
――ヒーローによってしっかり滅ぼされなきゃいけないよねー!

――ものども、であえー!絆の力で、あの女をやっつけるよー!
――倒したみんなが、正義の味方だー!世界の救世主だー!

ルキナ(ち、違うっ!そんなこと、言う子じゃ…ないっ!)





――ええっ?僕がギムレーに…呑み込まれることを分かってた?
――だというのに、失敗したの?うわっ、それってすっごく恥ずかしいね。
――模範解答を貰ったのにテストで0点を取ったような大馬鹿ってことだねえ。

ルキナ(あなたは、そんな悪人ではない!
    私は…抗い切ってくれることを、ただ、信じて――)

115 Mii :2019/05/06(月) 04:08:34 ID:GkZ4yLvE








――いつまで、目を背けて生き恥を晒しているんだ?
――俺を…俺たちを二度も殺したのは、お前だぞ、おい。









ルキナ(…………………………………そう、ですね。その通りです、お父様)






完全に、心が、折れた。

116 Mii :2019/05/06(月) 04:10:56 ID:GkZ4yLvE
月灯りが窓から差し込む中、おもむろに立ち上がって…聖剣を掲げる。
刀身にうっすら映った自分の姿は、最期だけあって…そこそこ美しく見えました。

できれば、あまり醜くならないまま――
幾多の敵を葬ってきたのと同様、私の介錯もしてほしい。
5秒と経たないうちに、腕の震えもピタリと収まった。

そして――トン、と無機質に、力を込めた。















ガッシャアアアアアアアアン!!!

リンク「こんの、バッカヤローがああああああああぁ――――――――――っ!!」

一人の勇者が、ガラスを突き破って病室に飛び込んできて、
鋼の拳で私の剣を殴打し、正確に吹き飛ばす、1秒前のことでした。

117 Mii :2019/05/06(月) 04:13:51 ID:GkZ4yLvE
ルキナ「――いたっ……!」

ただの、パンチ。とんでもない、威力。
病室の反対側の壁まで吹き飛んだ剣は壁にグサリと突き刺さり、
持っていた腕も慣性を完全には無効化すること叶わず、強く後ろ側に反らされる。
――よくて脱臼、もしかしたら骨折しているかもしれません。

リンク「おい、ルキナっ!お前、今、なんてことしようとしたんだ!
    必死に命を助けたルフレやピーチ。
    散々心配してくれた、マルスやアイク…ついでに俺!
    その他、大勢の人たちに対する冒涜、侮辱行為だぞ、分かってるのか!?」

ルキナ「……………………」

リンク「まったく、俺が第六感で駆け付けなかったら確実に死んでたぞ…。
    おー、今更ながら…ガラスが何枚か突き刺さってるな、いってぇ。
    そんなに簡単に命を捨てるな!足掻ける間は足掻いてみろよ!」



ルキナ「あなたに……なにが、わかると、いうのですか」



リンク「…なんだって?」

ルキナ「…あなたに、何が分かるというのですかっ!私は、世界を…実質!二度も!滅ぼしたっ!
     こんな疫病神のどこに、生きている価値があるというのですかっ!」ボロボロ

118 Mii :2019/05/06(月) 04:15:35 ID:GkZ4yLvE
リンク「だから、別にルキナのせいで世界が滅んだわけじゃないって。
    そこんところ、勘違いしないでほしいなあ。
    つーか、滅んだって言い方、やめようぜ。挽回が効かないって決まったわけじゃ」

ルキナ「決まっていますっ!
     味方は全員亡き者となり、
     ギムレーは益々勢力を強固たるものとし、
     人々は生きる気力を完全に失っているっ!」

リンク「…………」

ルキナ「私、は…っ!
     これ以上、自分だけのうのうと生き永らえることに、耐えられません…!
     後生です…もう、放っておいて…くだ、さい……」ポロポロ



――なにもかもが、どうでもいい。
――床に座り込んで俯いたまま、ひたすら女々しく泣いている。
――そんな自分が、ますます一層、嫌になる。

119 Mii :2019/05/06(月) 04:17:33 ID:GkZ4yLvE



リンク「……………………ははっ、懐かしいなあ」ククッ



――えっ。



突然の笑い声に、思わずキョトンとなって、顔を上げる。

リンク「ああ、悪い悪い。
    俺もさ、かなり昔の話になるけれど、ルキナみたいに
    自暴自棄になってた時期があったなーって、ふと思ってさ」



ルキナ「…あなたが?」

リンク「おうよ。今や三強と呼ばれるまでになった俺でも、な。
    自分の境遇を恨んで、自分の実力の無さに泣けてきて…
    そんなときが、確かにあったんだぞ?
    ま、それも…俺がルキナをほっとけない理由の一つかな」



――信じられない。マルス様すら、実力負けを認めるというこの男が。

120 Mii :2019/05/06(月) 04:19:50 ID:GkZ4yLvE
リンク「…で、放っておいてほしい、とは言うけれど。
    ルキナは…このまま、境遇から逃げるのか?

    ぶっちゃけると、昔の俺も似たような考えに陥ろうとしたのは事実だから
    全くもって強く言える立場じゃないかもしれないけど…
    それって、要するにただの現実逃避だよな?」

ルキナ「…………っ!」

唇を、血が滲むほど強く噛む。

リンク「自分では為す術なくなったから自ら命を絶つ、だあ?
    責任を取るといえば聞こえがいいけれど、
    ルキナを救ってきた人たちの想い、一切合切踏みにじってるよな?
    想いを無駄なものにしてしまう…それこそ大恥だと思わないか?
    
    そんなことするくらいなら、もう一度、死に物狂いで戦おうぜ。
    いきなり挑むことが余りにも無謀っていうのなら、
    希望の目が見えるまでいくらでも修行すりゃあいい。
    幸い、キノコ王国は環境が整いまくっていることだし。
    なんせ、生きた証人がここにいるしな」

121 Mii :2019/05/06(月) 04:21:47 ID:GkZ4yLvE
ルキナ「…………無理、です。
    私は、そんなことができる才能も、甲斐性も、持ち合わせていないようですから。
    王家の血筋でありながら、このありさま…失望していただいてかまいません。
    …私1人、地獄の世界に舞い戻ったところで…何も、成し遂げられない」

リンク「…………へえ?」

ルキナ「…いま、このキノコ王国で催されている大会のこと…少し、伺いました。
    かつての英雄のマルス様や、アイク様と話をすることができたことは、
    とても光栄でした。…とても、暖かい人たちでした。

    …この大会が終われば、みなさん、元の世界に、
    元の時代にお帰りになられてしまう。

    ルフレさんに付いていくことも、私には考えられない。
    彼には…彼の、彼らの守り上げた世界がある。
    それを私が享受することなど、絶対に許されません。

    今の私には結局…絶望のままここで命を絶つか、
    足掻こうとしてみて無残に魔物たちに惨殺されるか、の二択しか残されていない。
    だったら――」



――はっと、する。
――私を厳しい目で睨んでいた彼が、とても穏やかな表情であったから。

122 Mii :2019/05/06(月) 04:24:48 ID:GkZ4yLvE
リンク「なるほど。纏めると――」

――一旦、彼は、思案顔となり。



リンク「ルキナは…自分の置かれた絶望感に押し潰されるほど、ヤワな戦士じゃない。
    ただ…誰にも頼れない、頼っちゃいけないっていう孤独に耐えられないんだな。
    いやあ、俺にもかつてあった心情のはずなのに、気付くのが遅くなって申し訳ないっ!」ピコーン

ルキナ「えっ…?」

何かに合点がいったのか、人差し指をピン、と突き立てる姿に、目を見開く。
何を…言っているのでしょう。

リンク「わかる、わかるぞその気持ち!
    俺も、マリオやピーチの存在にどれだけ救われたことやら!」ウンウン

私の理解し切れない状況のまま――。



リンク「……よし、決めた。
    そんなに一人が怖いっていうんなら、俺がタッグ、組んでやるよ。
    魔物がなんだ!邪竜がなんだってんだ!
    みんなまとめて成敗して、ルキナの世界にも平和を取り戻そうじゃないか、なっ!」



――私は、固まることしかできませんでした。

123 Mii :2019/05/06(月) 04:27:19 ID:GkZ4yLvE
リンク「というわけで、ルフレには悪いけれども…
    ルキナを鍛えることが最優先事項となりましたーっと。
    …あ、今の精神状態からすると、いきなりは無理っぽいか。
    まずは、ルキナが普通に笑えるくらいまで励ますことにするか。



    という訳で、抱えている不安や愚痴があったら、いつでも俺にぶつけろよー。
    変な遠慮、躊躇はお呼びじゃありません。ただの迷惑ですから。
    吐き出した分だけ、ルキナの心は絶対に軽くなるからな。
    まあ、専門知識持ってるDr.マリオやピーチにも色々尋ねてみるといい」



――景色が、歪む。

124 Mii :2019/05/06(月) 04:30:04 ID:GkZ4yLvE
リンク「俺なんかが想像もできないくらい、辛いこと、悲しいこと、あったんだよな。
    歯痒くて、夢にまで出て、だけどどうにもならなくて。
    ルキナの性格だから、表の顔では必死に堪えて、陰で散々泣いてきたんだろ?

    …よくここまで、一人で――たった一人で、頑張ってきたな。お疲れさん。
    だけど、今後は…俺や、他の人を頼っても、いいんだ。むしろ頼れ。
    そうすりゃきっと……希望だって見えてくるはずさ」



――ポン、と頭に手を置かれる。
――限界、でした。





ルキナ「うわあああああああああああああああああぁぁぁ――――……」



――堰を切ったように感情が、爆発して、彼に抱き着いて。
――月灯りの元で、嗚咽を漏らしながら泣き叫ぶこととなったのでした。

125 Mii :2019/05/06(月) 04:32:58 ID:GkZ4yLvE
リンク(…………俺、勇者リンク。

    昔、女性に抱き着かれたことがあったようななかったような気もするけれど、
    それほど慣れているプレイボーイじゃないんですけれどもっ!
    さすがに引き剥がすのはルキナが傷つくだろうからしないけれど、
    ファイ、これ浮気じゃナイカラネ!?そこんとこヨロシクッ!)ダラダラ









〜とある一室〜

ファイ「…ふむ。私は子を生せませんし、マスターに人間の伴侶が居ても…
    それはそれでよいと思うのですが。分け隔てなく接してくださるでしょうし。
    マスターの子供の才能が楽しみです」

任天堂スタッフ「…いきなりどうしたんですか、ファイさん?」

ファイ「…申し訳ございません、電波をダウジング…いえ受信してしまったもので。
    ……それで、この区画をこのように開発してですね…」ピッ

任天堂スタッフ「ほほう、これは中々思い切った改造を…」

126 Mii :2019/05/06(月) 04:34:37 ID:GkZ4yLvE
〜病室〜

ルキナ「……見苦しいところを、お見せしました」カァァ

リンク「は、はは。大丈夫、当たってはなかったから」

ルキナ「なくはないですっ!!!」

リンク「…はい?なんのことだ?」

ルキナ「……ななななんでもありません!」

リンク「お、おう」

ルキナ「…………」

リンク「うん、よかった。だいぶ、元気は出たみたいだな」

ルキナ「……私の自覚としては、まだまだ絶望の中にいるつもりなのですが」

リンク「…いや、そんなことはないぞ?なんとかなるかもしれないっていう心が、
    目に光を宿らせることになってる。…もう自殺未遂なんてやめてくれよ?」

ルキナ「……はい」コク

127 Mii :2019/05/06(月) 04:36:04 ID:GkZ4yLvE
――――でも、やっぱり。
――――視線は再び、下を向く。

ルキナ「ここまでしていただいて、本当に情けない話なのですが。
    すこし考えてみれば、あなた1人が加わったところで。
    …いくら、あなたが素晴らしい戦士だった、ところで。
    
    …状況が大きく変わることなど、ありえない。
    そう、自覚して…冷め切ってしまう自分が、いるのです」

――敵は、あまりにも強大。
――取り返しのつかないところまで、成長してしまった。





リンク「…………言ったな?」





ゾワッ…。



ビクッと一瞬恐怖して、動転して、何事かと顔を見上げて。
…彼の全身から迸る威圧であることに気付きました。

128 Mii :2019/05/06(月) 04:37:16 ID:GkZ4yLvE
リンク「…じゃ、証明してやるとしますか。
    俺の力があれば、きっと問題を綺麗さっぱり解決できるって…
    ルキナが認めざるを得なくなるまで」

ルキナ「…そ、それは、どういう…」

リンク「じきにわかるさ。
    …身体面としては、もうどこも悪くないんだよな?
    今日は、出かける準備をしておけよ。
    明日も、明後日も、明々後日もだ」



彼が、部屋から出て行こうとします。

――よく、わかりません。
――でも、なにか…とんでもないことを、私のためにやってくれる…
――そんな気がして、なりません。



ルキナ「あなたは…どうして、私のために、そこまで…!」



私の投げかけに、彼は振り向きはせず、ただ少し立ち止まり――。

129 Mii :2019/05/06(月) 04:38:45 ID:GkZ4yLvE
リンク「俺さー。正直、勇者って肩書き、好きじゃないんだよね。
    色々と苦難の道を強引に歩まされてきたからさ。
 
    まあ、それでも。
    勇者ってなんだろう、自分は何ができるんだろうって、
    最近は考える余裕も出てきた。
    
    …で、アバウトながら俺が出した結論がある。




    勇者ってのは、溢れんばかりの勇気を持って冒険する奴…ではあってほしくない」



ルキナ「…えっ!?」



私の驚きなど気にも留めず、背中を向けたまま。
背中の盾をビシッと親指で示してみせる。

130 Mii :2019/05/06(月) 04:40:25 ID:GkZ4yLvE
リンク「俺が目指す勇者ってのは…

    どんなにカッコ悪くたっていい。時には怖気づいたっていい。








    『誰かに勇気を与えて、冒険したくさせる奴』だからな!!」






ルキナ「――――っ」



息を、飲む。
今度こそ、彼は…病室を出て行った。

131 Mii :2019/05/06(月) 04:45:16 ID:GkZ4yLvE
リンク「おっ?ピーチじゃないか。見回りか?」

ピーチ「ごきげんよう。ルキナを助けてくれて、ありがとうね。よっ、この色男!」

リンク「色男は余計だ」



小悪魔的笑いを浮かべるピーチの横を、訝しみながら通り過ぎる。



ピーチ「それで?ここから、大逆転優勝でも狙うつもり?
    いくらなんでも、マリオとクッパを舐めていないかしら?
    いくら同情したくなるからって、手加減する2人じゃないわよ?」

振り返りもせず、ピーチは語り掛けてきているのだろう。
横目で悪戯っぽく様子を伺うピーチが容易に想像できた。

リンク「舐めてなんかいないさ、2人の強さは十分すぎるくらい知ってる。
    …だからこそ、だ。

    実力が拮抗しているからこそ――
    勇気を与える使命に燃えた勇者を舐めてると…
    痛い目に遭うからな?」ニヤリ

ピーチ「わあ、怖い。じゃあ、そんなリンクに…去る前に、ひとつ、言っておくことがあるわ」

リンク「へえ?」

132 Mii :2019/05/06(月) 04:48:57 ID:GkZ4yLvE
ピーチ「ルキナに請求する訳にもいかないから…







     壊した壁代とガラス代、後で請求書出しておくからね?
     特に意匠が施されたガラスは…高くつくわよ?」




リンク「………………………………………………………
    …………………………保険とか効かない?」タラリ

ピーチ「効きません」シレッ

133 Mii :2019/08/17(土) 20:30:37 ID:u/po2OBc
〜翌日…観客席〜



ルキナ「えっと…Qの101、Qの101…」キョロキョロ



チケットに記載されている座席番号だけを頼りに、
人波をかき分けて、あちらへフラフラ、こちらへフラフラ。
体調が芳しくないわけではなく――単純に、人が多すぎます。

…ああ、ようやく、手を振っているルフレさんが見つかりました。
よかった。間に合わないかと思いました…。



ルフレ「ルキナ―、こっちこっち!」

ルキナ「お待たせして申し訳ありません、ルフレさん。
    
     …これが、試合会場ですか。改めて、圧倒される広さですね。
     それにしても…このエリアって…初見の私でもわかるのですが、
     相当な特等席なのではないですか?」

そう呟くと、同じことを思っていたらしいルフレさんが、非常にばつの悪そうな顔をします。



ルフレ「そ、それがさ…」

134 Mii :2019/08/17(土) 20:33:52 ID:u/po2OBc

・・
・・・

リンク「すいません、S級席ってまだ空席ありますか?
    1つ…いや、2つほど確保したいんですが」

受付「申し訳ございません、全て完売しておりまして…
   …って、リンクさんですか?一体どうされたのですか?」

リンク「急遽、ちょっと招待したい人たちができてですね…そこをなんとか!
    席の増築とか、できませんかね!このとーり!」テヲ アワセル

受付「い、いきなりそう言われましても…。
    と、とりあえず本日分のキャンセル待ちということで…」





リンク「あ、大会終了までの残り2カ月分、固定席が欲しいです」

受付「」

135 Mii :2019/08/17(土) 20:35:34 ID:u/po2OBc
リンク「とりあえず、前金でこれだけ支払っておきますから。
    確保してくれたら更に同額払います」





大金ルピー×100「」ドドン

受付「」





・・・
・・


ルフレ「…という感じだったらしい」

ルキナ「…………そ、そうなのですか。
    …あ、確かに座席が急ごしらえっぽい感じです」

ルフレ「ぼ、僕たちのお尻の下に、
    数年は豪遊して暮らせるお金が眠っている…」ガタガタガタガタ

ルキナ「み、身の毛もよだつようなことを言わないでください!」ブルッ

136 Mii :2019/08/17(土) 20:38:07 ID:u/po2OBc
――来ました。来てしまいました、リンクさん。
――指示されるまま会場に来てしまい、ルフレさんと共に縮こまりながら…
――会場の中央を、ぼんやりと眺めます。

――試合が始まるのを、待っています。




マスターハンド「さあさあ!今日も絶好の試合日和!
         いつも以上に晴れ晴れと――試合開始のカウントダウンですっ!」



リンクVSマルスVSトゥーンリンクVSブラックピット



ブー!ブー!
リンク、イイカゲン、マジメニヤレェー!!コラー!



ブラックピット「フンッ!絶不調の今なら、リンクといえど恐るるに足らず!
         徹底的にボコってやるか、クックック…!腕が鳴るぜ!」シュッ シュッ



ピット「おーいブラピさん!ご都合主義な地獄耳ってことで忠告しておくけどっ!
    お前今、変なフラグ立てたぞ!立てちゃったぞぉ!」

137 Mii :2019/08/17(土) 20:40:54 ID:u/po2OBc
マリオ(控え室)「…こ、こいつは――」

クッパ(控え室)「…どうなっている」





マルス「…………」ジッ

トゥーンリンク「あ、わ、わわわわわ…」ガタガタ

マルス「…君も、感じるんだね?トゥーンリンク?」

トゥーンリンク「あ、あれの、ことだよね、うん。
        マルスさんの戦士としての直感というよりは、
        同じ『リンク』としての共鳴のおかげなんだけど、ね。

        も、もともと『本体』と『分身』の差があるから、
        勝てるとはさらさら、思ってなかった、けど……」

マルス「なるほど、『リンク』だけに共鳴ってことか、うまいなあ!」

トゥーンリンク「そ、そんなネタで笑っている暇じゃないよう…」チラッ

138 Mii :2019/08/17(土) 20:45:29 ID:u/po2OBc



リンク「スゥ―…………」ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ…



リンクは 闘志を 燃やしている!
リンクの やる気は 満 タ ン だ!▼



ブラックピット「んー?なーにをお目々を瞑ったまま剣を突き立てて、
        微動だにしないのかなー?リンクさーん!
        もしかして、俺にビビった?ビビったかなー?」ケラケラ

トゥーンリンク「ブ、ブラックピットさーん…
        本体さんを煽ってないで…早く逃げた方が…いいよー?」コゴエ

マルス「いやまあ、しかし…不謹慎かもしれないけど、僕は幸せ者だな。
    最高のコンディションの…最強の相手の先鋒を任されるなんて。
    ぼろ負けすると分かっていても、武者震いで疼きが止まらないよ。

    ああ、アイクの羨ましそうな顔がありありと浮かんでくるよ」ゾクゾクッ

トゥーンリンク「…マルスさんも、たいがい思考が戦闘狂寄りにひん曲がってないかな…?」

139 Mii :2019/08/17(土) 20:51:52 ID:u/po2OBc
マルス「ははは、何を言っているんだい。僕は何時だって戦闘狂だよ?
    相手が強ければ強いほど、ね。伊達に長生きしてないし。
    …あ、生きてるって表現は微妙に間違っているのかな?」ゾクゾクッ

トゥーンリンク「うう…そうこう言ってるうちにも、本体の覇気に、飲まれそう…
         っていうか、既にガブリと飲み込まれ噛み砕かれてるぅ…!」ガタガタ



観客「ファイブ!」

観客「フォー!」

観客「スリー!」

観客「ツー!」

観客「ワン!」

パアアアァァン!!

実況「――――さあ、バトル開始です――!」

ブラックピット「ボーっとしてるなら遠慮しないぜ!食らいやがれ!」ダダッ




リンク「……………………20秒」カッ

140 Mii :2019/08/17(土) 20:53:36 ID:u/po2OBc
私には、何が起こっているのか、わかりません。
目の前で起きたことが、頭で理解できません。

…ああ、どうやら、その感想は少し、間違っていたようです。
「私には」では、ありませんでした。

手にしていた「そふとくりーむ」とやらをポトリと下に落として、
口をあんぐりと開けたままの隣に座っていたルフレさんも。

周りの…いえ、会場全体に詰めかけている観客の皆さんも。
実況解説の人…人?たちでさえも。
しぃんと、静まり返っています。理解を放棄しています。

そして、10秒ほど経ったころ。





――ウワアアアアアアアアアアアアアアアアアアァァァ!!!!!!!



たちまち、会場は…爆発的な歓声に包まれました。
これでも、称賛には控えめと思わされます――!

141 Mii :2019/08/17(土) 20:57:43 ID:u/po2OBc
マスターハンド「じゅ、じゅ、17秒!?…これ、は、夢ではありませんっ!
          試合開始からわずか17秒です、信じられますでしょうか!?

         リンク選手、突進体勢のブラックピット選手を小ジャンプからの神速の強弓で返り討ち!
         衝撃波を纏いながら、なんと、開始2秒で奈落の底へ!

         間隔も空けずブーメラン投擲、トゥーンリンク選手とマルス選手、辛うじて回避!…したつもりが、なんとしたことだ!
         投擲直前に繰り出されていたと思われるバクダンが括り付けられており背後で爆発ぅ!

         あまりの早業にたたらを踏んだ両選手に、今度は怒涛の勢いで正面強攻!
         トゥーンリンク選手は2合で、マルス選手すら4合で斬り伏せられたぁ!!
         最後は威風堂々、迫力満点の大回転斬りで締めましたぁーーーーっ!!

         た、たった今入った、お知らせですっ!
         初代スマブラ――マリオ選手によってもたらされた、『28秒』が1試合の最短記録でしたがっ!!
         今回、それを大幅に更新する奇跡の1戦となりましたぁ!!」バクバク



マルス「ぐふっ…………剣先鍔迫り合いなんて狙う暇すら…なかった………」チーン

トゥーンリンク「集団虐められ、はんたーい……」チーン

ブラックピット「」チーン

観客「」

142 Mii :2019/08/17(土) 21:01:49 ID:u/po2OBc
ルフレ「す、すごい……!!なんて、強さだ…!」

ルキナ「…………!!」

強い、なんて表現では足りなすぎます。
…これが、勇者の、底力…!!

何か、私の心に、確かに灯るものが、有る気がします――。



ここ最近は、リンクさんの戦績がよろしくなかったようです。
…主に私のせいであるということを知り、申し訳ない気持ちで一杯です。

ま、まあ。そのこともあってか、
突然の復活に、会場のどよめきは収まることを知りません。
彼の名を連呼し続ける、観客のみなさん。
会場全体の雰囲気が、天を駆ける龍のように、躍動しています。

143 Mii :2019/08/17(土) 21:07:07 ID:u/po2OBc
……さらに、リンクさんは、己を、私を、奮い立たせる行動に出ました。



マスターハンド「…あのー、リンク選手?控室に戻られないのですか?」

リンク「あー、次の試合を待っているだけの俺のことは気にしないで。
    フィールド整えたいならどうぞどうぞ、邪魔はしないから」

マスターハンド「ま、まさか休憩を取らず連戦されるつもりですか?
        リンク選手といえど、明らかに不利になってしまいますが?」

リンク「このまま気持ちを途切れさせず、テンションを維持することによるメリットの方が
    デカいと勝手に考えてるので、お構いなくー」ググッ

リンクは まだまだ はりきっている!▼


        
マスターハンド「なんと!?素晴らしい気合いの入りようであります!
          ……では、そのようにさせていただきます!」

ウオオオオオオオオオオオォォォォォ――――!!!

リンクさんの挑戦的な意志に、会場は一層沸き立ちます…!



リンク「…さあ――俺と戦いたい奴、不調に付け込もうと思ってた奴。
    いくらでも、掛かってこいやぁ!!」ドンッ!

144 Mii :2019/08/17(土) 21:11:58 ID:u/po2OBc
〜夕方、控え室〜

リンク「どっはーぁぁぁ…………ち、ちかれた……。
    よ、よーし、今日はこのくらいにしておくかー。
    いわゆる、勇気と無謀は違うって状況だよな、うん!

    …お、マリオにクッパ!どうよ、俺の活躍見てくれたかー?
    ここ最近で最高に最強だったと我ながら思ってるんだけど」ゼェゼェ

マリオ「…滅茶苦茶なブーストが掛かってたな。
    1000ポイント以上差が開いて、もはやリンクは優勝圏外かと思ってたが。
    今日だけでポイント荒稼ぎして、100ポイント縮めやがった」ゴクリ

クッパ「あれだけ圧勝試合を繰り返したからな。…これはまだまだ油断ならんな。
    だが、リンク。別にお前が強くなったわけではない。
    一時的なテンションの高まりで戦闘力が底上げされているだけなのだ」

リンク「それで結構。理解してるし、気にしないよ。
    現に、今はこうして反動でグロッキー状態だ、しな…。

    でも、だからこそ、だ。分かっているからこそ――この底上げのおかげで――
    今回の大会、俺が、ぜぇったいに、勝ぁつっ!
    勝利に、ただひたすら、貪欲に!行ける所まで突き進んでやるっ!」ビシィッ!

145 Mii :2019/08/17(土) 21:15:50 ID:u/po2OBc
マリオ「言ったな、リンク!」ゴゴゴゴゴゴ

クッパ「生意気な!その言葉、のし付けて返してやる!!」ゴゴゴゴゴゴ

リンク「なんの、それこそ返り討ちってもんよ!」ゴゴゴゴゴゴ



受付「」ブクブク

ディディーコング「」ガクブル

ルイージ「怖くない怖くない怖くない怖くない怖くない怖くない怖くない怖くない
     怖くない怖くない怖くない怖くない怖くない怖くない怖くない怖くない」

ピーチ「3人とも!さっさと覇気を鎮めなさいよ!
    強烈すぎて受付どころか他の選手まで失神者が続出してるんだけど!」

パルテナ「うう…まともに…立って、いられま…せん。
     キャプテンファルコンさんは、よく仁王立ちしていられます…ね…?」フラッ

キャプテンファルコン「」

パルテナ「……??」チョン

キャプテンファルコン「」バターン

パルテナ「……………………あ、あれ?立ったまま気絶してた?
      もしもし?もしもーし?」ユサユサ

146 Mii :2019/08/17(土) 21:18:39 ID:u/po2OBc


特に取りこぼしらしい取りこぼしもなく、先を行くマリオ、クッパ。



日程の3分の1が過ぎた頃にようやく、猛追を始めたリンク。



まだまだ大勢控える、歴戦の戦士たち。



さて、栄冠は誰の手に――――

147 Mii :2019/08/17(土) 21:21:49 ID:u/po2OBc
マスターハンド「相変わらず、雨知らずの天気っ!晴男でもいるのでしょうか!?
          満員御礼も相変わらずなのは大変うれしいことです、ありがとうございます!
          それでは、今一度、気を引き締めて――試合開始のカウントダウンですっ!」



クッパVSリザードンVSワリオVS Wii Fit トレーナー

ワー!ワー!
クッパ、オウエン シトイテヤルゾー!



クッパ「フンッ、生意気な声援を浴びせる市民どもだ。身の程をわきまえろ」

ワリオ「と言いつつ、内心嬉しいクッパさんでありましたとさ」

クッパ「……そこ、うるさい」

ワリオ「でもよ、俺は納得いかねーのよ。お前に対する声援の方が大きいってのがよー。
    俺様がお前に劣ってるってか?そんな評価、糞くらえってんだ」

クッパ「ほほう、ならば実力を以って知らしめれば良かろう、単純な話なのだ」

ワリオ「まー、そーゆーこったな、分かってるじゃねーか」

148 Mii :2019/08/17(土) 21:25:13 ID:u/po2OBc
リザードン「グルルル…」

クッパ「おっと、リザードン。お前も、もちろん強者であることを忘れてはいないのだ。
    ぶっちゃけると、ワガハイとマリオとリンクは別格だが…
    その少し後ろから…淡々と着実に迫ってきている…くらいの実力は、しっかり認めているのだからな。
    パワータイプであったり、炎を吐いたりという共通点もあることだし」

リザードン(グッ)

ワリオ「俺より評価高くね?それ。ムカつくんだが。
    悪気はねーが、リザードンなんて所詮は…
    数多のポケモンのうちのとある1体に過ぎないじゃねーか。

    言ってみれば『通行人A』みたいなもんだぜ?
    選ばれし戦士でも、ラスボスでもないんだぞ?いやまあ赤版の顔ではあるけど」

リザードン「……」イラッ

149 Mii :2019/08/17(土) 21:28:27 ID:u/po2OBc
クッパ「ワリオ、口が過ぎるぞ」

ワリオ「悪い悪い…そりゃ、俺もこいつの強さは認めてるけどよー。
    というか、なんでこいつ、こんなに強いわけ?おかしくねぇ?」

クッパ「強いものは強いでよいではないか、本人たちの努力の結果なのだ」








パルテナ(観客席)「リザードンは…というか初代ポケモン勢は、その――

            バージョン違いの本編ソフトが各世代、
            外伝ソフトも割とあり、果てにはポケスタ系統にバトレボと
            それこそキノコ王国メンツに劣らないくらい、
            プレイアブルとして出まくってますよね…」

ピット(観客席)「え、赤版とファイアレッド版以外もカウントされるんですか!?
          さすがにアーケードは含んでいないことを祈りますよ!?」

150 Mii :2019/08/17(土) 21:32:21 ID:u/po2OBc
クッパ「で」

ワリオ「だ」



Wii Fit トレーナー(女性)「今日も 一日 頑張りましょう!」ビシッ



クッパ「…どちら様?」

ワリオ「表情が読めん」



観客「ファイブ!」

観客「フォー!」

観客「スリー!」

観客「ツー!」

観客「ワン!」

パアアアァァン!!

実況「――――さあ、試合開始――!戦いの幕が…切って落とされたー!」

151 Mii :2019/08/17(土) 21:35:41 ID:u/po2OBc
Wii Fit トレーナー「……」スゥゥゥゥゥ

クッパ(よく分からんが、精神統一を始めたな。ヨガの類か?
    まあ、すぐに動かないというなら、彼女は放置でいいだろう)

クッパ「よし、リザードン!まずは一発景気づけに、
    灼熱ブレス対決と行こうではないか!怖気づくなら無理強いはせんがな!」ボオオオォォォォ!!

リザードン「ガオオォォォ!」ブオオオオオオォォォォ!!

リザードンの かえんほうしゃ!▼



ワリオ「うおっと、退散退散っと!バイビー!」スタコラサッサ

マスターハンド「フィールドど真ん中でブレスと火炎放射のいきなりのぶつかり合い!
          これは会場の熱気以上に、熱い熱い戦いになりそ――」ゴクリ

152 Mii :2019/08/17(土) 21:42:20 ID:u/po2OBc





ワリオ「そこ、試合開始前からせっせと溜めてた――
    超可燃性ブレンドの透かしワリオっぺ(威力MAX)あるぞ」





ドッゴオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!!!!!!

実況「大爆発が決まったぁ――――――――っ!!!!!」

クッパ「」

リザードン「」

Wii Fit トレーナー「」ガフッ

153 Mii :2019/08/17(土) 21:52:08 ID:u/po2OBc
マスターハンド「一目散に退避したワリオ選手を除き、不意の大爆発で、
          全員…壁や足場に叩きつけられましたぁっ!!」

ワリオ「ガハハ…ざまあみやがれ。続けて…ニンニクの息っ!!」ムハーッ



クッパは 毒を 浴びた!▼

リザードンは そらたかく とびあがった!▼

Wii Fit トレーナーは 猛毒を 浴びた!
代謝が 良すぎて 毒の巡りが 早い!▼



実況「いきなりの激しい攻防で、状態異常の選手が続出ですっ!
    いきなりの大乱戦となりましたっ!」

クッパ「ぬおお!!ワリオ、流石に卑怯だぞ!!」ボロッ

ワリオ「いやあ照れるぜ」

クッパ「褒めてない!…うぐ、不快すぎる臭いまで充満して…」

リザードン「フッ!!」アセリ

クッパ「くそっ…そうだなリザードン。
    もうこれ以上、下品な攻撃は食らっていられないのだ!」

154 Mii :2019/08/17(土) 21:59:08 ID:u/po2OBc
クッパJr.「パパ、頑張れー!そんな、いろんな意味で汚いやつなんか、
      けちょんけちょんにしちゃえー!」

ラリー「オイラ達の偉大なるクッパ様がお前なんかに負けるかー!」

ロイ「まあまあ。強者同士の対決、暖かく見守ろうよ。どっちも頑張れ!
   …あ。その前に、体操のお姉さんが…あまりにも強烈なニンニクの匂いに
   顔を一層白くして痙攣しだしてるけど…あれ、大丈夫かなあ……」

ウェンディ「ねぇイギー、ロイってこんなに身長高かったかしら?
      こんな立派な剣も持ってなかった気がするんだけど」ヒソヒソ

イギー「ん〜…………イメチェン?……強そうだからまあいいんじゃない?」ヒソヒソ

モートン「オラ…あのワリオってヤツ、嫌い。ナマイキ」

レミー「クッパ様が本気を出したらオマエなんてかーんたんに吹き飛ぶぞ!」

ルドウィッグ「皆、そんなに騒ぎおって…。我々は、ただ悠然と構えて
        約束された勝利を目に焼き付ければいいだけだ」シレッ

155 Mii :2019/08/17(土) 22:02:14 ID:u/po2OBc
ピーチ「あーあ、クッパが激怒しちゃってる。知らないわよ…?
    …それにしても、ゼルダもヒルダもロゼッタも付き合い悪いわね、
    ちょっとくらい観戦に付き合いなさいよー。

    というより、せめてゼルダはとっとと1戦くらい戦いなさいよ、
    なーにを日和ってるのかしら」ブツブツ

マリオ「八つ当たり気味に借り出された俺がいるけどな。
    …よし、次はどのドリンクバーを混ぜてくるかなー」

ピーチ「子供かっ!」ビシィッ

マリオ「いやいや、残さないから問題ないし。
    このくらいの糖分なら、1分足らずでらくらく消費できるしな。
 
    …それに、俺は至極真面目に挑戦してるぞ?
    HPやFPを回復する画期的な組み合わせが見つかった例もあるからな」

ピーチ「なにそれもっと聞きたい!」ワクテカ

マリオ「…また今度な」

156 Mii :2019/08/17(土) 22:05:21 ID:u/po2OBc
キノピオ「ひ ひ ひ 姫様――!
     た た た 大変です――!」ダダダダダッ



マリオ「…………げげっ」

ピーチ「…………また来たぁ」ガクーン

キノピオ「すすすすいません!なんとお詫び申し上げればよいか!」

ピーチ「…………………………………………で、今度は、なぁに?
    できれば、悪いお知らせでないといいんだけれど」

キノピオ「…………」

キノピオ「えっとぉ、そのぉ。それが…」オドオド

ピーチ「……………………で、どんな悪いお知らせかしら?」

マリオ「どうせまた、ろくでもないことが起こったんだろ…?」ヤレヤレ

157 Mii :2019/08/17(土) 22:07:55 ID:u/po2OBc
キノピオ「な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      なんと…
      Mr.ゲーム&ウォッチさんのハンマーが――何者かによって持ち去られてしまった模様で、
      悲しみのあまりオイルパニックになったMr.ゲーム&ウォッチさんのせいで
      修羅場になったんですよ!……はぁっ!言えたあ!」

ピーチ「また窃盗事件ですって――!?いい加減にしなさいよ!」ウガーッ!!

158 Mii :2019/08/17(土) 22:10:07 ID:u/po2OBc
Mr.ゲーム&ウォッチ「」ズウウゥゥン



ピーチ「うわ、すさまじいしょげ方をしているわ。
    …しょげているのよね?間違ってない?
    表情じゃあ、ちょっとわからないんだけど」

Mr.ゲーム&ウォッチ「……」ハッ

Mr.ゲーム&ウォッチ「……」ピコッ ピコッ

Mr.ゲーム&ウォッチ「……」ピコッ ピコッ ババーン

Mr.ゲーム&ウォッチ「……」ピコッ デンッ ピコッ ピロロロロロ

ピーチ「本当にごめんなさい、言葉もちょっとわからない!
    この控室に通訳できる方いらっしゃらないかしら!?」

サムス「そもそもどうやって招集できているのか疑問なんですけど」

ピーチ「サムス、だまらっしゃい。…あれ?そういえばキノピオ?
    そもそも…ハンマーが盗まれたって情報、どうやって把握したのよ、キノピオ」

キノピオ「ああ、それなら。偶然通りがかった……」

159 Mii :2019/08/17(土) 22:13:14 ID:u/po2OBc

・・
・・・

ポケモントレーナー「……?」ピタッ

Mr.ゲーム&ウォッチ「……」ピコッ ピコッ

ポケモントレーナー「……」

Mr.ゲーム&ウォッチ「……」ピコッ ピコッ

ポケモントレーナー「………………!」フムフム

Mr.ゲーム&ウォッチ「……」パアアアアア

・・・
・・


キノピオ「といった具合です。あとはニャースさんが通訳を」

ピーチ「そ、そう……ポケモントレーナー、あいかわらず一体何者…」

キノピオ「『万が一見つからないようなら、次の大会には
      自動乱数調整でジャッジ9しか出ないチートハンマーを
      新調してくるから覚えておいてよ』とも愚痴っているそうです」

ピーチ「それはやばいわねはやくみつけてあげないと」ガタガタ

160 Mii :2019/08/17(土) 22:15:17 ID:u/po2OBc



むらびと「ぼくじゃないよ、あれから周囲はよく観察するようにしてるし」ムスッ



ピーチ「う、疑ってないわよ」

むらびと「呼び出しておいて?」

ピーチ「…ごめんなさいちょっと疑ってました」

むらびと「むー…まあ、いいけどさ。事故とはいえ悪いことをしちゃったのは事実だし。
     ほかに、ハンマーを盗めそうなスキルやアイテムを持ってる人はいないの?
     というより、ロゼッタお姉ちゃんにもう一度、調査してもらった方が早くない?」

ピーチ「まあねぇ。でもロゼッタったら、ゼルダやヒルダを誘って…
     観光やら修業やらに勤しんでいるみたいで。あんまり邪魔をするというのもねえ。
     今日は自分に合った戦闘用アクセサリーを探してみます、とか言ってたわ」

むらびと「う、それはちょっと…確かに頼みにくいなあ」

161 Mii :2019/08/17(土) 22:20:02 ID:u/po2OBc
Mr.ゲーム&ウォッチ「」ズウウゥゥン

Mr.ビデオゲーム「とりあえず、俺の『ウルトラハンマー』貸しておくよ。
           最近使ってやれてないし、フル活用しちゃってくれ。…使い方、教えておこうか?」ジャジャーン

Mr.ゲーム&ウォッチ「」ワーイ




〜フィールド〜

Wii Fit トレーナー
「――腹式呼吸!  ――腹式呼吸っ!!  ――腹式呼吸っ!!!
 だ…大地よ 海よ そして会場に詰めかけているすべてのMii ファイター………
 このわたしに ほんのちょっとずつだけ 運動貯金を 分けてくれ―っ!!」ゴオオオ!!

格闘タイプMii「うおおおおお!」10プンカンブン!

剣士タイプMii「でやああああ!」30プンカンブン!

射撃タイプMii「まかせろおお!」1ジカンブン!

Wii Fit トレーナー「…ああ、感じます!みんなの、元気の力っ!!」ブウウウウウゥゥン!

ワリオ「」

リザードン「」

クッパ「回復しつつ攻撃力を複利計算で高めるなあぁー!!物言いだ物言い!」

162 Mii :2019/08/17(土) 22:23:14 ID:u/po2OBc
ピーチ「ねえねえ、正直に答えてほしいの。
     彼のハンマー盗んだの、貴方だったりしないかしら?」スッ・・・





ソニック「ないない。なんでそんなことする必要があるのさ。
     そりゃあ、オレの自慢の快速なら――特殊能力なくても奪えないことはないけどな!」



デデデ「ないわー。愛用のハンマー裏切るとかないわー」ヘッ



ドンキーコング「ハンマーなど邪道、己の体で勝負だろ」ハア?



ロボット「…………」

へんけいアームに くみこめたら たのしそうだなと
ロボットは ちゅうにごころから ちょっと ほしそうにしている▼

ゲッコウガ「ゲコゲコ(変幻自在ウッドハンマー欲しいでござる)」ニンッ

ニャース「草結びで我慢しろ…というかそっちのほうがいいだろと言いたいにゃ」

163 Mii :2019/08/17(土) 22:26:21 ID:u/po2OBc
ピーチ「事情聴取も無駄骨だったかあ…
    なんか、一部参考にならない供述をしてくれちゃってるけれど。
    ああ、由緒正しき大会で二度も窃盗事件とか…あたまいたい」ガックリ


Mr.ビデオゲーム「よしっ!教えたとおりにやってみろ!
           タイミングよくボタンを離せ――じゃなかった、
           地面に振り下ろせよ……せーの!」



Mr.ゲーム&ウォッチ「…………!!」ピコッ・・・ ピコッ・・・ ピコッ・・・ パーン!

ピーチ「え、ちょ、ちょっと待って、ここ控え室なんだけd」





Mr.ゲーム&ウォッチの ウルトラジシーン!▼

ピーチ「!?」

164 Mii :2019/08/17(土) 22:28:49 ID:u/po2OBc



ジャッジ判定……………………マグニチュード、9!▼



ドッシイイイイイイイイイイィィィィン!

ピーチ「私はセーーッフ!!でも威力ひゃくじゅうぅぅー!?」フユウデ アタラナイ!

Mr.ビデオゲーム「でぇじょうぶだ、この建物頑丈なうえに免震機能完備だから」



ルカリオ「あばばばばばばば」グラグラグラグラ

ピカチュウ「チャァー!?」グラグラグラグラ

プリン「……ぷり?」ジブンガ フウセンデ ウイテイル!

リザードン「…………」コウカハ ナイヨウダ・・・

ゲッコウガ「…………ケロッ」ツバメガエシ マニアッタデゴザル

ポケモントレーナー「…………」ハイケイ セーフ!

ピーチ「部屋内で一部もろに食らってる選手がいるわよ」

165 Mii :2019/08/17(土) 22:31:52 ID:u/po2OBc
――緊急地震速報です。
――本日午後19時02分ごろ、強い地震が発生しました。
――震源地はスマブラ試合会場付近、マグニチュードは推定9.0、
――震源の深さは地上…地上?15メートルとされます…。
――この地震による津波の心配はありません…。

――え、震度が2しかないから緊急地震速報で流す必要がない?
――た、大変失礼いたしました!誤報です!
――引き続き、スマブラの大会をお楽しみください!



ルカリオ「おいマリオふざけるな」ボカボカ

ピカチュウ「チャァ!(怒)」ポカポカ

マリオ「あ、はい調子のりましたすいません。
    彼の素質が中々の物だったもんでついついイタタタタ」

Mr.ゲーム&ウォッチ「…………!」\アラーム/

ピーチ「そして貴方は二度とやらないで」

166 Mii :2019/08/20(火) 21:24:20 ID:Unt4Zq0c
ピーチ「ほんと、御免なさいね。折角の買い物の途中に呼び出して…
    それではロゼッタ師匠、どうかよろしくお願いいたします」

若干おどけながら、ロゼッタにバトンを渡す。
…結局、頼ることになっちゃったわね。
我ながら、他人任せとは恥ずかしい。主催サイドとして失格ね…。

ロゼッタ「い、いえいえ、お構いなく。
      ゼルダ姫とヒルダ姫のアドバイスもあって、買い物も順調に済みましたから。
      …えっと、また犯人探し…ですか。わかりました。お任せください!
      探索の参考とする類似アイテムとして…マリオのウルトラハンマーをお借りしますね。

     Mr.ゲーム&ウォッチさん、貴方のハンマーと…十分近しいですか?」

Mr.ゲーム&ウォッチ「」ポーン

ロゼッタ「…ポーン?…えっと。それでは、微力ながら頑張らさせていただきます!
     むむむむむ…………えいっ!」ポワーン

ロゼッタが…杖を片手に目を瞑り、再び行われる、詠唱。
二回目ともなれば、皆、落ち着いて観ていられる。

…そういえば、最近、ロゼッタの周りにチコたちがいないわね。
嫌に珍しい。一体全体、どうしたのかしら。

167 Mii :2019/08/20(火) 21:31:53 ID:Unt4Zq0c
ロゼッタ「……」

ロゼッタ「…………みつかりました」ホッ

おおおおお、という驚嘆が、控え室を包み込む。

むらびと「すごいや!こんなに簡単に見つけ出すなんて!
      ロゼッタお姉ちゃんがいれば、探偵はいらないね!」

ピット「ハックションッ!……あれ、風邪かな?」

ファルコ「見事なもんだな、まったく」

ロゼッタ「あ、あはは。まあ、本当に見つかるまでは疑心暗鬼でいきましょう、ね?」

ピーチ「さすがね!よっ、人気者!…それで、場所はどちらかしら!?」



正直、若干の焦りがあるわ。さっさと解決してしまいたい。



ロゼッタ「どうやら、あっちみたいですね。ちょっと歩きますよ…………」

まあ、ロゼッタが見つけたというなら、確実ね。
さあ、みんなで安心して付いていきましょう。
問題は、誰がまんまと盗んでのけたのか、に尽きるのだけど…!

168 Mii :2019/08/20(火) 21:35:57 ID:Unt4Zq0c


辿り着いた場所…は、意外にも程がある場所だった。



ピーチ「…………ほんと、頭が痛いわ…」コメカミ オサエ

ファルコ「……野次馬の俺だからこそ他人事で言えるが、こりゃ酷ぇな。
     自覚無しに盗みましたパート2ってか。怒るに怒れなくてなお酷ぇ」

ロゼッタ「……そうみたい、ですね」ウーン



Mr.ゲーム&ウォッチのハンマー…で合ってる、はず。
あんなに真っ黒なハンマーだし。うん、間違いない。



ピーチ「動物の本能じゃ、仕方ない…と、言いたいとこだけど。
    悪いけど、私、機嫌が悪いの。すさまじく。2時間ほどお説教ね。
    …自分でも知らずにいつの間にか拾い集めてたとか……」ジロッ

ダックハント「クウゥン……」ショボーン

――会場からちょっと離れた公園に、いつの間にやら設置された…
――犬小屋の中に積まれたガラクタの中に、紛れ込んでいた。
――え、なに?主催者の私をからかうにもほどがあるんじゃないかしら。
――神様、私のこと嫌い?

169 Mii :2019/08/20(火) 21:39:39 ID:Unt4Zq0c
ピーチ「というか、ちゃんとした部屋を用意してあげるから!
     そこで期間中過ごしなさいよ!わかった!?ここ、公共の場所!
     どっからこの犬小屋持ってきたのよ!?…え、自作した?やるわね!」

ダックハント「クゥウン…」ションボリ

ピーチ「『ガンマンのための人用の宿泊施設がいい』ですって?
    そこまで気づかいできるなら人の物盗まないでよ!ああもうっ!」イライラ

ダックハント「クワァ!?」ビクッ

ファルコ「俺が言えた義理じゃねーが、落ち着けよピーチ」アセアセ

ピーチ「いい加減ストレス溜まってきてるのよこっちはぁーーーっ!!
    選手の間で『次は自分の所持品が無くなるんじゃないか』って雰囲気が
    漂い始めているの!神経尖らせすぎにもなるわよ!」

ピット「それより僕は、ピーチが犬の言葉を理解できてることの方が驚きだよ」

ピーチ「ピットだって、フォックスやファルコの言葉理解できるでしょ?」

ファルコ「よし、その喧嘩買った」

170 Mii :2019/08/20(火) 21:47:28 ID:Unt4Zq0c
ピーチ「冗談よ。無口勢や不思議存在勢に比べれば…
    犬の言葉を何となく把握するくらい、たやすいものよ」イライラ

パルテナ「なんだか、ストレスで倒れそうですね…
      無責任かもしれませんが、落ち着いて深呼吸なさってください」

ピーチ「……………………そう、ね。やっぱり、そう見えるわよね。はぁ…。
    いつもはこんなときは、デイジーに助けられてたんだけど、ね」ボソッ

パルテナ「デイジー…ですか?うーん、たしか…サラサ・ランドのお姫様ですね?
     ピーチ姫と親交が深いという」

ピーチ「基本的にダメダメお嬢様で、なんともしがたい、お茶らけた人間だけど。
    絶妙なタイミングでデイジーがボケて、私がツッコミ入れて。あるいはその逆で。
    周りの人のストレスを機敏に読んで、ほどほどに発散させるのが、得意な子なの。
    それこそ、時には自分から貧乏くじ引いてまで…周りを元気にしてくれる。

    天然である可能性もあるけどね。元気はつらつな起爆剤であり続けるいい子よ」

パルテナ「わあ、本人が聞いたら照れくささに身悶えしそうな高評価ですね」

ピーチ(むしろ聞いてても許すから助けてほしいくらいだけど…
    ほんと、今回の大会に参加してくれていないこと、悔やまれるわ……)ハァ





デイジー「クシュンッ。……風邪か?――まあ、どうでもいいや。
      さあ、続けて、行ってみようか…!」ニヤリ

171 Mii :2019/08/20(火) 22:02:49 ID:Unt4Zq0c
ピーチ「しっかし、こんな距離でも捜査可能だなんて。本当にロゼッタの空間魔法は有能ね!」

ロゼッタ「まあ得意分野ですから♪」ニヘラ

ゼルダ「…………」

ヒルダ「…………」



マリオ「…………ん〜?これで一応、めでたしめでたし、なんだよなあ…?
    …うーん?」

ルカリオ「めでたくない、めでたくないぞマリオ!
     おかげで明日まで療養が必要になった、私やピカチュウの身にもなれ!
     メガ進化からのつるまい適応力インファを食らいたいようだな!」

マリオ「俺が反省しなきゃならないってのは置いておけば、だ!これでいいだろ!?」

ルイージ「この際、しっかりとしたセキュリティシステムで持ち物を預かった方がよくない?」

クッパ「心配せんでも、ルイージの持ち物は取る価値のないような物ばかりだから大丈夫なのだ」

ルイージ「そっか、それなら安心だね…ってちょっと待ってよ!」

ギャーギャー……

ピーチ(もう、みんな呑気なんだから…羨ましい。
    …………お説教終わったら…………そうね、久しぶりに……
    ゆっくりお風呂に入って、美味しい料理でも食べて…さっさと寝ましょう…)

172 Mii :2019/08/20(火) 22:08:47 ID:Unt4Zq0c
〜夜、情報管理室〜

ピーチ「あ゛あ゛〜」ブオオオォォ



リンク「…ワイン片手に、風呂上がりっぽい艶っぽさで、簡易着のまま…
    扇風機に『ワレワレハウチュウジンダ』宣言をしようとする5秒前の王国元首とか。
    こいつは珍しいものを見た。天変地異の前触れ?」

ピーチ「きゃあああっ!?…なんだ、リンクね。驚かさないでよ!」

リンク「んで、この部屋、何?スクリーンがいくつも並んでごっちゃごちゃだけど。
    ちなみに俺はルキナの体調報告ついでに司令部っぽい不思議部屋の探索に来た!
    明日は休養日にする予定だから、息抜きみたいなもんだな!」

ピーチ「よしきた不法侵入、逮捕よ逮捕。…まあ、冗談はおいといて。
     一応、大会を運営すべき立場として、一日の最後のお仕事よ。
    各位置に設置した監視カメラの簡易確認と、集計された報告やデータの解析。
    今はちょっと…疲れて魔が差したというか。忘れなさい。…よし、作業再開」カタカタ

リンク「うへえ、お疲れさん。なになに、どんなことが分かるんだ?
    こういう光景見ると、無性にワクワクするよな!」

ピーチ「純真すぎる勇者ね…」

173 Mii :2019/08/20(火) 22:13:21 ID:Unt4Zq0c
ピーチ「…まあいいわ、説明してあげる。説明しつくすまで帰ってくれそうにないし」
   カタカタカタカタッ

リンク「…………タイピング速すぎない?手元、残像が見えるんですけど」

ピーチ「月で鍛えたわ」フフン

リンク「なるほどわからん」

ピーチ「まずは当然、不審者や不審物の確認。必要ならば排除を検討するわね。

    いざこざが起こったら、周囲の状況を十分に吟味して…

    フラストレーションの適度な散逸と捉えて黙認するのか、
    あるいは介入するのか決めたり」カタカタカタカタッ

リンク「なるへそ、なんでもかんでも法で裁くぞーってわけには行かないのか」

ピーチ「その通りよ。王国民にしても観光客にしても、生活しにくくなるじゃない。

    迷子の誘導や警備の巡回経路決め。

    大会に影ながら貢献をしてくれた商店があったら、
    それとなく口コミ、掲示板で紹介してあげたり。

    物、人の動きの統計を取ることで流通を操作したり、ね。

    ああ、やることが一杯よ!」カタカタカタカタッ

リンク「それ絶対1人でやることじゃないよな」

174 Mii :2019/08/26(月) 21:22:27 ID:OHcTC85.
リンク「それにしても…すごいな、マジで。
    ありとあらゆる情報網も駆使して、大会運営を支えているんだな!
    とても真似できないな…



    でもマリオに聞いたんだけど、ピーチが1人で頑張りすぎると
    キノピオたちが全く成長できないんじゃ――」



ピーチ「…………」ピタッ

リンク「…………」



ピーチ「…………気のせいよ」メソラシ

リンク「…………キノセイカー、ナラシカタナイナー」

175 Mii :2019/08/26(月) 21:32:22 ID:OHcTC85.
ピーチ「ほ、ほかにもね!このボタン、押してみて?」サッ サッ

リンク「……これか?」ポチッ



ババババババッ!!



リンク「…うおうっ!?画面中に…履歴がびっしりと!」

ピーチ「これは、10日前の私の行動記録ねー。

    選手カードをいろんなところにかざして、特典が得られたことがあるでしょ?
    ゲートを通過できるだけじゃなく、食事が無料になったり、
    商品が安くなったり、要管理の特殊アイテムを扱えたり…。

    それらの履歴が、全部、カードの中にしっかり残っているのよ。
    これを調べれば、各選手が求めていることを整理して
    次回以降にしっかりと活かすことができるわ!」

リンク「――へぇ」

176 Mii :2019/08/26(月) 21:40:30 ID:OHcTC85.



ふむ、と俺は一思案。



選手カードがそこまでハイテクだとは、思ってもいなかった。
いや、キノコ王国の技術なら、このくらいお茶の子さいさいか。
もっと前の大会の時からある、ピーチご自慢のシステムなのかもしれない。



――もしかしたら、使えるかも。…いやいや、素人の絵空事か?



リンク「……………………」フム

ピーチ「…………どうしたの?それとも、凄すぎて声も出ないかしら?」フフッ

リンク「あ、いや。素人発想のツマラナイことだから気にしないで」

ピーチ「そう言われると気になるわよ…試しに言ってみなさいよ、ほらほら!
    私だからこそ気付かない盲点を、第三者のリンクがあっさり見つけてくれたのなら…
    それこそ万々歳ってものよ、ね?」

そうピーチはおどけて、ウインクして見せる。――ええい、ままよ。

177 Mii :2019/08/26(月) 21:50:54 ID:OHcTC85.
リンク「それじゃ、言うけど。

    今までの所、盗難騒ぎが2回あったよな?
    あいにく、俺はゴタゴタしてて、あんまり関与できなかったけど」

ピーチ「うぐぅ…改めて、不甲斐ないわね、私…そ、それで?」

リンク「使用した特典の記録だけと言わずさぁ。
    いっそのこと、最低限のプライバシー保護を施したうえで、
    移動履歴まで分かれば楽だったのになーって。
    今は非常事態だし、文句言う奴はそうはいないぞ。
    GPS機能くらい…ついてないの?

    ある2人の移動履歴が同時刻に重なってたら、
    一緒に行動していたか接触があったんだな…なんてこともわかるじゃないか。
    まあ、選手がカードを常に携帯していることが前提だけど」
    
ピーチ「……………………」

ピーチ姫が、目をパチクリと瞬かせる。
…あれれ、本当に盲点だったのか?

178 Mii :2019/08/26(月) 21:58:33 ID:OHcTC85.
リンク「……………………ピーチさん?おーい?」



ピーチ「……………………それよ!!!
    リンク、あなたって天才!?その手があったわ!!」ガバッ



のわっ!?…ビックリした。
がばぁっと上半身を乗り出したせいで寝間着が肌蹴かけたが、気にした様子はないようだ。
はしたないぞ、お姫様。

リンク「ま、まあ…今更って感じがあるけどな」

ピーチ「そんなことないわ!というより、GPS機能ならとっくの昔に機能中よ!
    データは全て本部…つまりここのデータベースに今でも送られてきているはず!」

リンク「そーなの?」

ピーチ「追跡するつもりはなかったから、機能をデフォルトOFFにしているけれど!
     1時間もあれば、ちょちょいとプログラム作成して全員の経路表示くらいやってみせられるわよ!!
    燃えてきたわーっ!!」ゴオオオオ

リンク「へえ、そりゃあ…。
    ……って、今から!?今から1人で取り掛かるのか!?
    抱え込みすぎだろそれ!?社畜か!?」

179 Mii :2019/08/26(月) 22:06:53 ID:OHcTC85.
〜1時間後〜



ピーチ「ZZZZZ……」クカー

ピーチは ちからつきた▼



リンク「…というわけです」

マリオ「…ったくー。まあでも、ほんとお疲れってところだな。
    おけおけ、メイドの1人か2人呼んで、キノコ城の寝室に放り込んでもらうよ。
    リンクもサンキューな」ピポパ

リンク「そうしてもらえると助かる…」





リンク「…え、キノコ城にメイドっているの?」

マリオ「そりゃあ…いるけど?数は少ないけどな。何をそんなに驚く」

リンク(雑用含めてピーチが全部1人でこなすから知らんかった…!)

180 Mii :2019/08/26(月) 22:16:31 ID:OHcTC85.
ドドドドドドドド――――!



メイド「ししし、仕事ですかぁ――――!?
    お仕事、ですかぁ――マリオ様っ!!」ドドドドドドドドド



マリオ「あ、え、うん」

メイド「広い広いキノコ城に、たった5人しか雇われなかったから!
    どれだけっ!どれだけっ!キツイ毎日になるかと思ったらっ!
    毎日毎日毎日毎日っ!1時間の水やりと、2時間の掃除をやるだけっ!

    大抵の仕事は技術班が製作したロボットや機械がやってくれるっ!
    ちょっとした応用事は、姫様御自ら…あっさりと片付けてしまわれるっ!
    気を使われているとしか思えない雑談にちょっと付き合ってっ!
    あとは寝ているだけで、美味しい料理が勝手に出てきて、高給取りっ!

    大変失礼ながらっ!!姫様は――

    私どもを、不甲斐なさと申し訳なさに苛みながら憤死させるお積りですかぁ!
    どうやら今は、デイジー様やロゼッタ様のような、気を許せるご婦人方もいらっしゃらないようで!

    1年半ぶり…いえ2年ぶりくらい?のまともなお仕事だひゃっほーい!!
    誠心誠意、丁重にキノコ城の寝室までお運びすればよろしいのですねっ!!」

マリオ「」

181 Mii :2019/08/26(月) 22:23:21 ID:OHcTC85.
メイド2「その役割、譲るわけにはまいりませんっ!!」ダダッ

メイド3「私こそが、もっともっと苦労すべき堕落者なのでございますっ!!
     どうかその役目、お譲りください!」フンッ!

メイド4「倒してでも 奪い取る!」ズサァッ

メイド1「よし、では正々堂々…じゃんけんで!」

メイド2「異議なし!」



――じゃーんけーん……



メイド5「こうやってバカ騒ぎして、肝心の姫様を放置する…漫画的ノリが一番ダメ。
     というわけで、冷静沈着な私は勝手な決めごとを無視して
     姫様をさっさと運ばせていただきます。好きなだけジャンケンしておいてください」ヨイショ

ピーチ「ZZZ……」



マリオ「…なんだこのコントは」

リンク「やっぱり俺の感覚の方が合ってたじゃないかマリオさんや」

182 Mii :2019/08/26(月) 22:31:35 ID:OHcTC85.
〜深夜〜

カタッ カタッ カタタッ…。



リンク「さってと…見よう見まねで、解析解析ぃっと。
    マリオに断ったうえで、今回迷惑をかけた罪滅ぼしも兼ねて
    ひとりぽつんと黙々と、解析を進めてるリンクさんでしたー。
    明日は休みだしなー!

    さっすがピーチ、初心者の俺でも簡単に推測できるところまで
    操作方法を落とし込んでいてくれてるぜ!助かる!
    キノコ王国が誇る頭脳とはこのことだな!」カタッ カタッ

リンク「試しに200時間くらいは、みんなの足取りを地図上で追ってみて…
    実用性を確かめてみるかあ!まずは俺の選手カードのデータから!」バッ



リンク「ここで、食事を摂ってるな…」

リンク「…あー、これは会場で暴れまくってた状態か。光点が動かないや、はは…」



リンク「ここで残機が減ってるな…っておいぃ!変な叫び声の効果音とかやめぃ!
    …シーカーストーン機能?なんだよそれは!」ウガー

183 Mii :2019/08/26(月) 22:40:47 ID:OHcTC85.
〜1時間後〜



リンク「ようやく終わった…って、もう1時間経ってるのか。
    しみじみと思い出しながらだったから時間食ったなあ。
    次からはテキパキ確認していくか。さあ、2人目っと!」



〜更に1時間後〜



リンク「なるほど、マリオもクッパも、中々試合会場に入り浸ってたんだな…
    優勝条件が厳しいってのは変わらないな、気を引き締めないと。
    さあさあ、どんどん行くぞ!」



〜更に2時間後〜



リンク「……ふわぁ…えっと…やべっ、ちょっと寝落ちしてたか…。
    ちょっと巻き戻して、経路を追い直すか…眠くなってきた…」

184 Mii :2019/08/26(月) 22:49:22 ID:OHcTC85.
〜更に2時間後〜

リンク「…眠い…眠すぎる…でも中途半端にやめたくない…。
    寝るな、寝るなよ、俺。こんなにすぐ寝るから、
    いっつも寝ぼけているところから冒険がスタートするんだぞ…くう…。

    えーっと、次は…ダックハントの移動がぁ……………
    なんだよコイツ、絶対このあたり、人の家の敷地か地下水路通ってるだろ…
    自由奔放すぎる奴だな………ふわぁ…」

リンク「…………あれ、また寝落ちかよ、巻き戻し巻き戻し…………
    あ、そういや…休養日では、あるけど。
    ルフレを修行してやる、約束、してたっけ……」パタリ








〜明朝〜

マリオ「おーいリンク、おはようさん。調子はどうだ…………」ガチャッ

リンク「ZZZZZ・・・」

マリオ「おい」

ピーチ「あらまあ」

185 Mii :2019/08/26(月) 22:56:12 ID:OHcTC85.
リンク「いやー、引き受けておいて自分が途中で眠るとは面目ない。ふわぁ…
    朝食まで持ってきてもらえるなんて、至れり尽くせりだな」モグモグ

ピーチ「まったく…まあ、有難うね。本当は私の役目なのに手伝ってくれて」

マリオ「でもさ、使い勝手はチェックしたんだから十分じゃないのか?
    あとでピーチと情報共有しておけよ」

リンク「そのつもりだ…と、言いたいとこだったんだが。
    …せっかくだから、先に全員分の行動履歴を見ておきたい。
    ま、引き続き作業したいってことで、いいかなピーチ?」

ピーチ「まあ…好きにしていいけど?興味がわいたっていうんなら」

リンク「よしきた!…さてと、今日も一日頑張りますか!ルフレの特訓はあるけど!」ウーン



リンク(ちょーっと、気になることができたんだよなー…)

186 Mii :2019/08/26(月) 23:04:27 ID:OHcTC85.
キノピオ「ひ ひ ひ 姫様――!
      た た た 大変です――!」ダダダダダッ



ピーチ「…………きゃああああああああああぁぁぁ!!!
    マリオ、バトンタァァァーッチッ!」ズサァァッ!

マリオ「混乱状態を引き継ぐから嫌です。
    とんぼ返りかボルトチェンジにしてください」

ピーチ「ボケてる場合じゃなーい!もう嫌なのっ!!
    私の精神摩耗がマッハなのよっ!」ウルウル

キノピオ「ににに逃げないでください姫様!
      正真正銘の一大事ですっ!!」

ピーチ「無茶を言わないでー!」ダダッ



マリオ「…………今度は」ヤレヤレ

リンク「…………何さ?」アキレ

キノピオ「あの、ええとっ!!!」マッサオ

187 Mii :2019/08/26(月) 23:13:24 ID:OHcTC85.
キノピオ「な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      な
      なんと…早朝からの大、大、大事件ですっ!!
      キノコ城の一区画が突如、何者かによって襲撃を受けて…
      宿泊されていたロゼッタさん、ゼルダさん、ヒルダさんが危険な状態ですっ!
      …はぁっ!言えたあ!」

3人「「「!?」」」

188 Mii :2019/09/10(火) 06:05:57 ID:.pV0z6vc


――キノコ城の一画は、異様な光景に包まれていた。
――モクモクと、黒煙が無情にも立ち上る。


――構造物があちこち崩れ、モニュメントが原型を留めず消し飛んでおり…
――まるで、戦争が、あったかのよう。



――ロゼッタの後ろ姿が、見えた。
――一刻も早く駆け付けたいと、走る、走る。



――酷いくらい血まみれで這いつくばって、なおも手を伸ばしてもがく彼女の姿があった。


――手を向ける先には、立ちすくむことしかできていない、ゼルダとヒルダ。
――彼女たちも、ロゼッタ同様…満身創痍であることが見て取れる。
――位置関係からして、ロゼッタを…庇った?

189 Mii :2019/09/10(火) 06:08:17 ID:.pV0z6vc
――そして。

ピーチ「…なに、あれ」ゾッ

リンク「…ブラック、ホール?いや違う、時空の…ハザマ?」

直径30メートルはあろうかという、光と闇が混ぜこぜになった謎の円盤が…
ごうごうと重低音を立てて鈍く回転しながら、こちらに面を向けている。
力なく立ちすくむ2人との距離は――





たったの、1メートルくらいしか残されていなかった。





じり、じりと吸い込まれていく。

ヒルダ「―――――――」

ゼルダ「…こん、なのに。負けてやるもの、ですか。
    …ヒルダっ!死にたくなかったら足掻きなさい!早く!」

激しい陰圧に、対抗し続けていたらしいゼルダ。
しかし、離れること、叶わない。動かないよう踏ん張ることすら、限界が来たみたい。
踏ん張る足元が震え、摩擦の跡を激しく残しつつ――ずる、ずると下がっていく。

190 Mii :2019/09/10(火) 06:11:30 ID:.pV0z6vc
ロゼッタ「ああっ!マリオ、ピーチ姫っ!お二方を…どうかお二方を、
     助けてあげてくださいっ!私ではどうすることもっ!!」ポロポロ

ロゼッタがこちらにようやく気づき、必死の訴えを行う。
声を張り上げることすら、辛くてたまらないはずなのに。

ピーチ「…っ!よし、後は任せてロゼッタ!
    マリオにリンク、無責任で悪いけど分析なしに突っ込んで!
    回復は私がなんとかしてみせる!」

マリオ「了解っ!」

リンク「任せろ!」ザッ!







――そして、絶望的に、救出には時間が足りなかった。

191 Mii :2019/09/10(火) 06:15:06 ID:.pV0z6vc
「――あ」

その放心の声は、一体誰の声だっただろうか。



ヒルダの体が。
そして、間もなく、ヒルダを必死に引っ張ろうとしていた、ゼルダの体が。
吸引に、とうとう捉えられた。

ヒルダ「…い、や。死にたく、な――」ウツロ

ゼルダ「…なんとか、生き永らえてみせます、か――」ギリッ

2人の体が、円盤の中に、消えていく。
体が、光の粒になって、溶けて、いく。

ものの3秒で、完全に――消え去った。

カッと、一瞬だけ、一際眩しく光り輝いたかと思うと…
謎の回転体は――緩やかに動きを遅くしていき…
ぴしり、と音を立てたと同時にひび割れ。ぱりんと、割れた。

そこに、ゼルダとヒルダの姿は…残って、いない。



ロゼッタ「嫌あああああああああああああああぁぁっ!!!!」

192 Mii :2019/09/10(火) 06:18:14 ID:.pV0z6vc
病室は、あまりにも重苦しい空気が立ち込めている。

ロゼッタの治療そのものは割とすぐに終わったものの、
彼女はただひたすら泣くばかりで。己の無力さを呪う言葉を吐くばかりで。
誰も、声をかけることができない。そんなこと、おいそれと、できようがない。

むらびとが、あまりにも不安だったのか、私のドレスをクイクイっと引っ張った。

ルキナが、自分の境遇に重ねてしまったのか、既に涙目になっている。

なんとか慰めてあげてほしい、ということらしい。…わかってる、わかってる、けど…。



ロゼッタ「わ、私が…もっと強ければっ!こんなことには、ならなかった、のに…!!」ポロポロ



――私は、この王国のトップ。今回の大会の、主催者。
――感情のまま、立ち往生してはいられない。必要なのは客観的な即断力。

――城の一画の修復作業は絶賛開始中。ただ、大会中の完了は絶望的。
――事態の収拾に向けて、今ここにいるロゼッタ警護役以外の選手たちは…
   すでにグループに分けてパトロールに向かわせた。



――未だ、ゼルダとヒルダは、見つからない。
――それでも、やらなければならないことは、あるらしい。


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