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ほむら「魔女の魂と私の魂と」
45
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/25(月) 23:10:59 ID:hpIfV11s
さやか「この紅茶美味しいですマミさん!」
まどか「このケーキもすごく美味しいよ〜」
ほむら「本当に美味しいわね」
マミ「ふふーん!茶葉もケーキも自慢の逸品よ!」
さやか「それにしても、今日のマミさんめっちゃ格好よかったです!」
ほむら「あら?私は格好よくなかったのかしら?」
さやか「ほむらは何て言うか、凄い能力だったって位で、格好良くは無かったかな?」
ほむら「今度は爆弾ではなく、ウィンチェスターで回転リロードでもしようかしら」
マミ「わ!私もやってみたい!!」
ほむら「貴女なら自分で作れるんじゃないかしら?」
マミ「構造が複雑で、実物が無いと出来ないわ」
ほむら「ちゃんと元通りで返してくれるなら、一日は貸してあげるわよ」
46
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/26(火) 23:58:34 ID:/HjFnU82
ほむら「さて、お茶も終わったし貴女達はそろそろ帰りなさい」
さやか「えー!もう少し居たいなー!」
まどか「私はそろそろ帰らないと・・・」
マミ「暁美さんの言う通りよ、美樹さん。それにあんまり遅くなると、家族から外出禁止されるんじゃないかしら?」
さやか「確かに・・・それじゃあ今日のところは帰ります!!」
まどか「お邪魔しましたー」
ほむら「おやすみなさい、まどか」
さやか「おやすみー!」
マミ「おやすみ美樹さん」
ほむら「さてと、マミのお仕置きの支度をしましょうかね・・・・」
47
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/28(木) 00:54:37 ID:jvCVcKcE
ほむら「マットの用意が出来たわ。早くここにうつ伏せになりなさい」
マミ「・・・えっちなことは無しよ」
ほむら「安心しなさい。私にそう言う趣味は無いわ」
マミ「それじゃあ・・・優しくしてね?」
ほむら「それはお仕置きだから無理ね」
マミ「イタイイタイ!!最初っから足つぼマッサージは反則よ!!」
ほむら「痛いのは不健康な証拠よ。ケーキや紅茶ばかりで、夕飯はしっかり食べてるの?」
マミ「フーッ!!フーッ!!夕飯は間食してるから、簡単に済ませてるかも」
ほむら「夕飯は一日の中でそんなに重要では無いとは言え、魔法少女は何時どこで魔女と、戦うか分からないんだから、毎食しっかり食べるのよ」
マミ「は・・・はい。肝に命じておきます・・・」
ほむら「・・・・・・暑くなっちゃったから、窓を開けさせてもらうわね」
マミ「そうね・・・その方が良さそうね」
48
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/28(木) 01:16:34 ID:jvCVcKcE
ほむら「次は脚をやるからタイツを脱がすわね」
マミ「ちょっと!?手付きがイヤらしくない!?」
ほむら「何の事かしら?スカートは短くて邪魔にはならないけど、気分的に脱がすわね」
マミ「気分で脱がされるの!?」
ほむら「その方が都合が良いのよ。ほらオイル塗るわよ。貴女が好きそうな、アロマオイルを持ってきたわ」
マミ「あ〜。気持ち良い〜」
ほむら「やっぱり、少しはってるわね」
マミ「しょうがないわよ〜。魔法少女は歩き回ってなんぼって感じじゃない?」
ほむら「そうね。脚も終わったし、そろそろ時を止めるわ」
49
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/02(土) 23:34:59 ID:50a.SYp.
ほむら「時を止めたけど、マミも気付いてるわよね?」
マミ「ええ。誰かに監視されているわね。しかも、結構ベテランの魔法少女にね」
ほむら「時間を止めてはいるけど、居場所が分からないし、こちらから攻めるのもリスキーね」
マミ「そうね。相手の能力も分からないし、もしかしたらトラップも仕掛けられてるかもしれないわ」
ほむら「ふふふ、とうとうマミの罰ゲームの本領発揮ね」
マミ「え?」
ほむら「ほら、止める前と同じ体制になりなさい。ついでにこの部屋一帯に、マミのリボンでトラップを張り巡らしておきなさい」
マミ「分かったわ」
ほむら「最後に、相手がトラップに引っ掛かるまで、私の言う事は絶対に従ってね」
マミ「!?」
50
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/02(土) 23:54:09 ID:50a.SYp.
ほむら「脚のマッサージが終わったから、次は背中ね」
マミ「ええ、お願いするわ」
ほむら「それじゃあ上、脱がすわね」
マミ「えっ!?それは」
ほむら「さっきも言ったでしょ。私の言う事は絶対に従ってねって」
マミ「んっ・・・分かったから耳元で囁かないで!」
ほむら「じゃあ脱がすわね」
マミ「もう好きにして」
マミ(男の人に見られてないだけましと考えようそうしよう・・・)
ほむら「綺麗な体ね。出るところは出てるし、くびれもあるし羨ましいわ」
マミ「は、恥ずかしいわね」
ほむら「この際だから全部脱いじゃいましょう!」
マミ「拒否権は?」
ほむら「無いわね」
51
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/05(火) 00:05:02 ID:J9MzpHYo
マミ「うぅ・・・うつ伏せとは言え、家で裸を見られるなんて」
ほむら「釣れるまで我慢しなさい」
マミ「んっん!!だから耳元はやめてって」
「おおおお前ら!!女同士で何やってんどぉわ!!」
ほむら「釣れたわね」
マミ「あら?佐倉さん?」
杏子「マミお前!!寂しいからって、こんな得体の知れない奴に身体を許すなんて!!」
ほむら「もうマミは身も心も私の物になってしまったわ」
杏子「テメェ!!だが確かにこの罠はマミのだ。どんな手を使いやがった!!」
マミ「待って、違うから待って!!」
52
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/06(水) 00:22:20 ID:6GWq8KYw
ほむら「このまま勘違いしてもらうのも面白いけど、話が進まないし本当のことを話しましょうか」
マミ「それじゃあ服・・・せめて下着を取ってちょうだい」
ほむら「マッサージはまだやってあげるから、とりあえずは下着だけね」
マミ「ありがとう。ふぅ、裸は恥ずかしかったわ」
杏子「いや、今もほぼ裸だぞ」
ほむら「そんなことより、何をしに来たのかしら?佐倉杏子」
杏子「あんたが、あいつの言ってた暁美ほむらか。マミがトラップを仕掛けてると予想はしてたが、ここまで大掛かりなトラップを設置出来たのは、あんたの能力も一枚噛んでるんだろ?」
ほむら「そうね。得体の知れない魔法少女に監視されてるんだもん、そんな相手に準備不足じゃ不安でしょ?」
杏子「ふっ・・・あのマッサージはわざと隙を見せて、誘き寄せようって作戦だったとはな」
ほむら「いや、マッサージはマミへの罰ゲームなだけよ」
53
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/08(金) 22:32:05 ID:17Mptu5c
マミ「でも、どうして貴女がここに?」
ほむら「どうせQBから何か吹き込まれたんでしょうね」
杏子「ああ、あいつからマミが魔法少女候補と、不気味な魔法少女の仲間になったって言われて、心配になって見に来たんだ」
マミ「まぁ!!私を心配してきてくれたのね!」
ほむら「不気味は心外ね」
杏子「それよりマミ!!早くこのリボンを解きやがれ!!」
マミ「でも・・・攻撃しちゃダメよ?」
ほむら「私は大丈夫よ。攻撃を仕掛けてきた瞬間に、裸にひんむいて写真を撮りまくるから」
杏子「予想外にえげつないなお前!?」
54
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/09(土) 01:48:41 ID:USwlTgCQ
いいながれだな
おつ
55
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/10(日) 20:25:25 ID:Xq5IOFsM
杏子「ふぅ・・・ひどい目にあったぜ」
ほむら「おっ来るか?来るか?いつでもひんむけるわよ」
杏子「マミ、あいつ殴って良いか?」
マミ「ひんむかれていいのならね」
ほむら「もう既に、一枚ひんむいたけどね」
杏子「なんだと?・・・!!お、お前!!剥いだもの返しやがれ!!」
ほむら「汚れてたから洗濯中よ」
マミ「あっ本当だ。洗濯機がいつの間にか動いてる」
杏子「汚くねーよ!!クソ!この姿じゃヤバイし戻るか」
ほむら「やっと魔法少女の姿から、いつもの姿に戻ったようね」
杏子「お前のせいだろ!!」
56
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/10(日) 21:21:52 ID:Xq5IOFsM
杏子「それよりお前、さっきから魔法少女の姿に変身してないようだが、どんな魔法を使ってやがる」
ほむら「貴女が私達の仲間になると言うなら、教えてあげても良いのだけれど?」
マミ「私も、貴女がまた仲間になってくれたら嬉しいわ」
杏子「マミ、お前は何故こいつを信用できる!!」
マミ「それが私も分からないのだけれど、何故か彼女を信用できると心が感じているの。それに、貴女も口ばかりで、敵意なんて殆ど無かったように見えたけど?」
杏子「・・・確かに、他の魔法少女に比べて、親しみを感じてはいるが、逆にそれが怪しいと感じているんだ。幻覚魔法で惑わされているんじゃないかってな」
マミ「確かに私も最初は、幻覚魔法を疑ったけど、彼女の能力を知ってある推測を立てたのよ」
杏子「その推測ってのはなんなんだよ」
マミ「暁美さん。言ってみても良いかしら?」
ほむら「別に良いわよ」
マミ「暁美さん。貴女、何度か時を戻しているんじゃない?」
57
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/12(火) 22:00:16 ID:qhXyNNOk
杏子「時を戻してるか・・・あり得ない話じゃねーがよ、それが私達が感じてる親しみと、関わりがあるとは思えないな」
マミ「私もはっきりとは言えないけど、既視感を感じるのよ」
杏子「デジャヴって奴か。でも、それが本当なら、過去に帰ってこなきゃいけないほどの、最悪な未来が待ってるって事だな」
ほむら(今回の時巻軸の二人は、随分と頭の回転が早いのね)
マミ「そう。そして、実力がベテランの域の三人が居ても、ここに舞い戻ってくる原因を考えるとただ一つ」
杏子「なんだよ・・・勿体ぶってないでさっさと言えよ」
マミ「ワルプルギスの夜ね」
ほむら「マミ、私の時を止める能力を見ただけで、そこまで予測するなんて流石ね」
杏子「マミの言ったこと否定しないんだな」
ほむら「私が説明する手間が省けたって所ね」
58
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/12(火) 22:30:29 ID:qhXyNNOk
マミ「正確な理由はわからないけど、鹿目さんね?貴女が契約した理由は」
杏子「あのピンク髪の方か」
ほむら「確かにまどかの為に契約したわ」
マミ「鹿目さん程の素質があればワルプルギスは倒せる筈、でも帰ってきてるところを見ると、契約=失敗になる。つまり、契約には私達が知らない秘密が隠されているのね」
ほむら「マミ!!考えすぎよ」
マミ「今、貴女は明らかに焦ったわ。目が動揺を隠せてないし、能力の発動準備をしたわね?」
ほむら「考えすぎるところは、貴女の悪い癖よ」
杏子「おいおい!!いきなりなんだよ!!」
マミ「ふふふ、私の事をよく理解してくれているのね」
ほむら「元はお師匠ですもの。貴女は覚えていないでしょうがね」
マミ「そんなこともあったのね、それじゃあ私の強さ分かるわよね?」
ほむら(時よ止まれ!!)
59
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/12(火) 23:19:21 ID:qhXyNNOk
マミ「時を止めても無駄よ。貴女にも既にリボンを巻き付けてあるわ」
杏子「これが時を止める能力か」
ほむら「マミ、今から考えすぎで暴走する貴女にお仕置きをするために、人目が付かないように時を止めたの。貴女が時止めの対策をしてくるなんて予想済みよ」
マミ「身体能力は平均以下の貴女が私に勝てるとでも?」
ほむら「手を伸ばせば届く距離、貴女のマスケットじゃ不利じゃないかしら?」
杏子「お前ら!!なんでいきなりやり合おうとしてんだよ!!」
マミ「私は、正義の魔法少女として生きていたかった。でも、それは幻想だったの。マッチポンプでしかなかったのよ私達がやってた事は」
ほむら「それでも私達が生きるためには必要な事よ。勝手に理解して、私達を巻き込んでの暴走、愚かなマミには手加減しないわよ?」
マミ「やれるもんならやってみなさい」
ほむら「なら、見せてあげるわ。私の新しい能力を」
60
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/13(水) 01:39:09 ID:URcX71OA
こういう展開何回見ても熱くて好き
おつおつ
61
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/14(木) 00:19:02 ID:.AzR/fdA
マミ「新しい能力って言うけど、こうやって両手を押さえちゃえば何も出来ないよね?」
ほむら「ふっ。下着姿じゃあ別の意味で、襲われてるように見えるわね」
マミ「なっ!!減らず口を・・・無抵抗なのも癪だけど、貴女のソウルジェムを壊して私も死ぬわ」
ほむら「残念だけどマミ。貴女は私の新しい能力に既に掛かっているわ」
マミ(なに!!って口が動かない!?いや・・・身体全体が止まっている!?)
ほむら「貴女は何故、私だけがこの空間で止まっているか考えているわね?」
マミ(動かない・・・新しい能力ってのは自由に対象を止めれる能力?でも、時止めは継続されてるからそもそも意味がない、そもそも止められた時間を何故、私は意識できている?・・・分からない何の能力か)
ほむら「マミ、貴女は時が止まる理屈が分かるかしら?」
マミ(時止めの理屈?昔、理科の授業の余興で聞いたことあるけど、確か光より速く行動すると、ある一定の速度に達したとき、時が戻る。つまり、過去に遡る事が出来ると聞いたことがある。時止めは多分、これの応用を魔法で擬似的にやっているのね)
ほむら「貴女以外が止まってる理屈は、貴女が考えているであろう加速させた結果の時止めであっているわ。でも、貴女に掛けた時止めはその方法ではないの」
62
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/14(木) 01:16:34 ID:.AzR/fdA
ほむら「昔、貴女がお師匠だった頃、私は時を止めてドラム缶を、ゴルフクラブで叩いたことがあったの。その時ドラム缶は、私が殴る毎にボコボコになっていったわ」
マミ(何を当たり前の事を?)
ほむら「今までの時止めは、止めたの中の行動がそのまま結果として、解除した瞬間に反映された。分かりやすく例えるなら、私が時を止めて貴女を一秒おきにいろんな箇所を叩いても、解除されて貴女が感じる痛みは全身にただ一回しか感じないの」
マミ(複数回叩いても、私が感じる痛みは一回?なるほど、止められた側からすれば、一瞬で起こった出来事ですものね)
ほむら「でも、新しい能力は根本的な所から違うの。ほらマミ?意識のある貴女は私が押さえられた手を、何時抜け出したか分かるかしら?」
マミ(なっ!?いつの間に!?いや、それより問題は、まだ私は手を押さえている感触がまだある!!)
ほむら「マミ、貴女にはそんな絶望した顔は似合わないわ。こんなに眉間にシワを寄せて・・・」
マミ(私は顔を触れられている。だけど、それは視覚情報で確認できるだけ・・・肝心の触れられてる感触がない!!)
ほむら「私は、皆には強がって弱味を見せないで、影で一人で泣くような貴女が心配よ」
マミ(あっ・・・今抱きしめられてる。感触は何もないけど、目の前の暁美さんの顔が、微かに聞こえる暁美さんの心臓の鼓動が、意識だけの私に伝わってくる)
63
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/14(木) 23:43:58 ID:.AzR/fdA
ほむら「貴女の暴走は、今に始まったことでもないし、チャンスをあげるわ」
マミ(チャンス?)
ほむら「貴女が好きな銃撃戦で戦いましょう。但し、狙うのはこの私と貴女を模した手作り人形よ」
マミ(あら、可愛い人形)
ほむら「この人形に、一発でも弾丸を当てた方の勝ち。貴女が勝ったら、なんでも言うこと聞いてあげるわ」
マミ(なんでも?)
ほむら「マミが例え負けたら、貴女のこれからの人生を私が貰うわ」
マミ(えっ!?)
杏子「なっ!?」
ほむら「どうせ、この場をなあなあで済ませても貴女は何処かで一人、この世を去るつもりだろうからね」
杏子「確かにマミならやりかねねーな」
64
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/15(金) 00:23:24 ID:UPsHCMl6
ほむら「それじゃあ、廃工場にでも移動しましょうか」
マミ(あっ・・・暁美さんが離れてく・・・)
ほむら「あっ、今から貴女に掛けた能力を解くけど、気を付けてね」
マミ(気を付ける?いったい・・・)
マミ「あっ!!手から腕がすり抜ける感触が!!顔を触られてっ!!暖かい感触と鼓動が私を包んでる!!」
杏子「お、おい、あいつ大丈夫かよ」
ほむら「マミは大丈夫よ。解説がてら、新しい能力を説明してあげるわ」
杏子「おう、頼むよ」
ほむら「マミは、能力で止まった時に受けた刺激を受けてるが、今までと違うところは結果の刺激を受けているだけでなく、過程の刺激も受けているの」
マミ「成る程ね、新しい能力は時を止めると言うよりは、時間の概念から対象を抜き出してる感じね」
65
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/15(金) 01:07:11 ID:SXRvxAys
某スタンドみたいな感じかしらかなり雑に解釈すると
おつおつ
66
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/17(日) 23:20:24 ID:uL8JtHQE
ほむら「あら、私の感触はどうだったかしら?」
マミ「お陰さまで、久々に人の温もりを感じた気がしたわ。感じた時には貴女は居なかったけどね」
ほむら「今度は能力なしで温もりを感じさせてあげてもいいわよ?」
マミ「今度お願いしようかしら。それより、あの能力はどうやって覚えたのかしら?」
ほむら「能力の着想は魔女の結界から得たのよ」
マミ「魔女の結界からね・・・成る程、私達は身を守る結界としてしか見てなかったけど、日常から非日常に抜き出してるとも見えるわね」
ほむら「この能力は、対象を進み行く時から弾き出すから、私達が見えている対象は本体ではないの。だから、私達が攻撃しても対象はダメージを受けないの。能力を解除すると対象は時の流れに戻ってくるんだけど、ここで面白いのは意識は私達と同じ時に戻ってくるんだけど、身体は弾き出された時間に戻っていくの」
マミ「そして、身体は解除するまでに受けたダメージを体験していくのね。意識はそれを認識してないから、何をされたか分からずにダメージだけを受けると」
ほむら「マミが意識があったのは多分、このリボンで私と繋がっていたからね」
杏子「おい、廃工場に着いたぞ!!だから、二人ともリボンで私に巻き付いて私をタクシー代わりにしてないで、さっさと降りやがれ!!」
67
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/20(水) 00:11:33 ID:LYGYcx6M
ほむら「ご苦労様、少し揺れすぎだったからこれからは注意してね」
マミ「そうね。こわれものだから大切に扱ってほしいわ」
杏子「お前らもう絶対に運んでやらないからな!!」
ほむら「帰りも運んでくれたら、A5ランクのお肉をご馳走しようと思ったのだけれどなー」
マミ「あら?もう私に勝った気でいるのかしら?でもそうね。私が負けたらほむらさんの物になっちゃうから、今の家あげてもいいわよ」
杏子「いや、流石に家は要らねーよ!!食料は貰っていくがな」
ほむら「これが終わったら、マミの家で焼き肉にでもしましょうか」
杏子「おー!!肉は久々だから楽しみだぜ」
マミ「相変わらずね。ほむらさん、貴女の言葉で私は凄く揺らいでるの。この迷い、貴女の力で撃ち破ってみせて」
ほむら「安心しなさい。貴女の迷いは、私が全て解消してあげるわ」
68
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/20(水) 00:34:23 ID:LYGYcx6M
杏子「真ん中に人形を置いたぞ!!ほむらはマミの人形に、マミはほむらの人形に一発でも弾丸を当てたらそいつの勝ちだ!!私が結界をはった瞬間からスタートな良いか!!」
ほむら「いいわよ」
マミ「私も大丈夫よ」
杏子「結界を維持すんのも大変なんだから、あんまり暴れてくれるなよ!!」
ほむら「頑張ってね」
マミ「ごめんなさいね」
杏子「くそ!!もう自棄だ!!結界!!」
69
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/20(水) 23:59:52 ID:LYGYcx6M
ほむら「時止めっと、まぁ対策してるわよね」
ほむらの足には既にリボンが巻き付いていた。
マミ「分かってたことでしょ?さて、ここからは実力勝負よ!!」
ほむら「のぞむところよ」
その場でマミが人形に向けてマスケット銃で撃つが、ほむらの弾丸がそれを許さない。また、ほむらが狙う弾丸もマミによって遮られる。
人形の正面が時止めによって止まった銃弾と軌道で埋められた後、撃ちながらゆっくりと二人は円を描くように歩きはじめた。
杏子(おいおいマジかよ・・・あんな芸当、ベテランのあたしでも出来ないな)
二人が半周回った頃には、銃弾と弾道で人形が埋め尽くされていた。
ほむら「やっぱり地上戦では互角のようね」
マミ「それを既に察知していたのか、結界を上に長くしてくれてあるわよ」
ほむら「あら?杏子も気が利くわね」
杏子(いや、そんなこと察知してねーから!!狭いと銃弾の密度が濃すぎて耐えるのが辛いから上に長くしただけだからな!!)
70
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/21(木) 00:44:54 ID:HUozX79M
ほむら「これなら空中戦も余裕そうね」
マミ「私は空中戦も得意よ」
二人は同時に後ろの結界まで跳び、結界の壁を走り上がっていく。驚くべきはその状態からでも銃撃戦が続いているのである。
ほむら「相変わらず強いわね。やっぱり死んでしまうには勿体無いわ」
マミ「ありがとう。なら私を死なせない為に頑張って勝ってみせて」
ほむら「勿論、私は貴女に勝つわ」
二人は遂に天井まで到達し、最後の一発を撃ち終わり元居た位置まで飛び降りた。
マミ「久々にこんなに撃ったわね。でも、決着はつかなかったようね」
マミが言うように、全ての弾は人形に当たらないように相手の弾で防がれていた。
マミ「この時止めを解除したら、また仕切り直しね」
ほむら「いいえ、その必要は無いわ」
71
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/21(木) 04:55:24 ID:eQXDwQdk
気になってしょうがない続きが
72
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/22(金) 01:02:12 ID:.8DxR/AY
マミ「何故かしら?」
ほむら「私の第二の能力は既に発動されている」
マミ「まさか!?弾丸に能力を!?」
ほむら「気付いたようね。そう、無数の弾丸からたった一発を能力で止めたわ」
マミはほぼ一瞬の間に全ての弾丸を確認したが、能力を受けている弾丸を見つけることは出来なかった。
マミ(弾丸単体で見たらいけないわね。弾かれた弾丸の軌道を計算して、私の人形に向かってくる弾丸を割り出さないと)
ほむら「貴女なら数秒もあれば止めた弾丸を割り出しそうね。でも、集中し過ぎて回りを疎かにしたわね。私がこんなに接近しても気付かなかったもの」
ほむらは優しくマミを抱き締める。
マミ「ほ、ほむらさん!?」
ほむら「ごめんなさいマミ。少し狡かったかもね。でもね、貴女を失うわけにはいかないの。私にとっては大切な先輩なのだから。お願い、私と一緒にこの結末を見届けてくれるかしら?」
マミ「ふぅ、仕方ないわね。甘えん坊の後輩ちゃんの言うことを聞くのも、先輩の務めだものね」
73
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/22(金) 01:59:29 ID:.8DxR/AY
二人はしっかりと手を繋いで戦いの跡を見届ける。
ほむら「そろそろ時が動き出すわ」
マミ「ほむらさん。改めて言わせて、ありがとうね」
ほむら「こちらこそ、マミ」
時止めが解除され、無数の弾丸がぶつかり合い火花が飛び散る。その光景はまるで儚くも咲き誇る花火の様だった。
ほむら「綺麗ね」
マミ「ええ、昔お父さんとお母さんと一緒にやった花火を思い出すわ」
少し震えるマミの手に、ほむらは握り締めた手を強める事しか出来なかった。
杏子「お二人さーん!!いい雰囲気のところを悪いんだけどー!!衝撃が強すぎて結界がもたないんですけどー!!」
ほむら「後少しだから頑張りなさい」
杏子「ムリムリムリムリ!!もう壊れるー!!」
74
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/22(金) 03:28:02 ID:.8DxR/AY
ほむら「あーあ、結界壊れちゃったわね」
マミ「でも、なんとか全部防げたから良いじゃない」
結界は崩れ去り花火の様な光景も終わりを迎え、空中には一発の弾丸が物寂しく取り残されていた。
マミ「あれは私の弾丸ね」
ほむら「貴女の弾丸は丸だったから、弾道の計算が楽だったのよ。それに、もう一つ理由があるんだけど、それはマミの方が良く理解してるでしょ?」
マミ「さて、何のことかしらね」
ほむら「素直じゃないわね。そろそろあれも解除されるわよ」
解除された弾丸は不規則な動きをしながらもマミの人形に近付く。
杏子「うへぇー、もう数十回は軌道を変えてるよ」
ほむら「マミの弾丸は私のと違って、まん丸だったから非常に助かったわ」
数えるのも億劫になるほど軌道を変えながら進む弾丸が、遂にマミ人形に迫る。
マミ「私の負けね」
貫かれたかと思われたマミ人形には、黄色いリボンが結ばれていた。
75
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/22(金) 14:46:00 ID:wu/w4JhM
優しさが染みるな
76
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/23(土) 01:33:56 ID:qv2w3a7Q
マミ「・・・・」
杏子「決着はついたようだな。さっさと帰って肉食うぞ」
ほむら「そうね。杏子、私達を運んでちょうだい」
杏子「おう、仕方ねーな。ほらマミ、ぼーとしてないでリボンで私に固定するんだ」
マミ「あぁ、ごめんなさい。なんか負けてほっとしちゃったのかしら?」
杏子「なんだそりゃ。マミ、もう変な気は起こすんじゃねーぞ」
マミ「分かってるわ。でも、今まで正義だと思ってたものが崩れ去って、正しい行いだけが私の心の支えだったの」
杏子「あんたは少し考えすぎだったんだよ。それにあれだ・・・昔はごめんな」
マミ「急にどうしたの?」
杏子「あたしが父親にバレて、色々とあってグレてた時さ。マミにも酷いこと言っちまっただろ?」
マミ「確かにあの時はショックを受けたけど、家族との急な別れがあったんだし仕方ないわよ」
杏子「それでもさ、支えようと差し出した手を弾いて勝手に逃げ出したのは事実だしさ、だからさ、今更こんな事を言うのは都合が良すぎるかもしれないけどさ、マミが辛くなったらさ私も支えてやるよ」
77
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/23(土) 02:09:57 ID:qv2w3a7Q
マミ「ありがとう佐倉さん。でも、急にそんなこと言うなんてますます貴女らしく無いわよ?」
ほむら「察しが悪いわねマミ。杏子はマミが私に取られて嫉妬してるのよ。可愛らしいじゃない」
杏子「ほむらテメェ!!余計なこと言ってるんじゃねー!!」
マミ「まぁまぁ!!大丈夫よ佐倉さん。私はほむらさんのものになったけど、何時でも家に来ていいからね!!」
杏子「杏子だ」
マミ「えっ?」
杏子「これからは、佐倉じゃなくて杏子って呼べよ」
ほむら「ふふふ、可愛いな杏子は。次は愛しのマミを賭けて、私と勝負でもする?」
杏子「おらぁ!!挑むところだ!!その減らず口を叩き潰してやるよ!!」
ほむら「甘い!!第二の能力発動!!」
杏子(んぐぅ!!くそー!!その能力解きやがれ!!せこいぞ!!)
ほむら「さてと、マミ帰るわよ。今のうちにリボンで杏子に巻き付いちゃいましょ」
マミ「ええ、それじゃあよろしくね杏子」
78
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/24(日) 23:57:49 ID:6mGf0SYo
杏子「はぁはぁ・・・水くれ・・・」
マミ「はい、お疲れ様」
ほむら「焼き肉の準備出来たわよ」
杏子「ぷはー、おっ!!待ってました!」
マミ「あら、凄い美味しそうなお肉ね」
ほむら「とある事務所から銃と一緒に貰ってきたのよ。そこそこの人数の事務所だったから、お肉は沢山あるわよ」
杏子「こりゃスゲーや。早速焼こうぜ!!」
マミ「野菜も用意したから、食べないと駄目よ?」
杏子「分かってるって!!あぁ、肉の焼ける良い匂いがしてきたぜ」
マミ「もう・・・でも、私もお肉楽しみだわ」
ほむら「色々な種類のお肉があるから、欲しいのあったら言ってね」
マミ「タンってあるかしら?あれ好きなのよ」
杏子「てか、能力使ってないのになんでほむらは魔法少女になってるんだ?」
ほむら「はいマミ、タンよ。魔法少女になってる理由は、この衣装は汚れても次には綺麗になってるからかしらね。汚れそうなことをする時に便利よ」
79
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/25(月) 00:27:52 ID:fI.IDO7M
マミ「そうなの?それじゃあ私も」
杏子「あたしも変身しとくかな」
ほむら「焼き肉を食べる魔法少女。なかなかシュールな絵ね」
杏子「そんなこと気にしてたら、旨い飯は食えねーよ。いっただきまーす!」
マミ「タンも焼けたわね。いただきます」
杏子「うめぇ!!肉なのにとろける様だぜ!!ご飯くれ!!」
マミ「はい、大盛りよ。このタンも凄い美味しいわ。柔らかいのにしっかり歯応えもあって旨味がどんどん溢れ出てくるわ」
ほむら「よかったわ。これなら、ソウルジェムが自分の魂で体は脱け殻で、ソウルジェムが一定以上離れると体が動かなくなって、魔力を限界まで使うと魔女になっちゃうって説明しても、精神に影響無さそうね」
杏子「おう!そんなこと言われても大丈夫!・・・いや、大丈夫じゃねーよ!?初耳だよ!?」
マミ「あら、ほぼ思った通りだったけどこれと離れすぎると、動かなくなっちゃうのは想定外だったわね」
杏子「おいおいマミまで。知らなかったのあたしだけだったのかよ!?てか、なんでこのタイミングで言うんだよ!!」
ほむら「貴女の理解力が足りないだけよ。それに、マミはぶつかり合うことでしか受け入れて貰えないだろうけど、貴女の図太さなら美味しいご飯を食べさせて上げれば、簡単に受け入れてくれるでしょ?」
杏子「うぐぅ・・・否定したいのに、否定できないのが悔しい!!」
80
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/25(月) 01:05:30 ID:fI.IDO7M
杏子「ふぅ・・・食った食った腹一杯だ」
マミ「ありがとうねほむらさん」
杏子「ありがとうなほむら」
ほむら「良いのよ、悪い大人達に食べられる位なら、町の平和を守ってる魔法少女に食べられる方が、牛も嬉しいはずよ」
マミ「あははは、程々にね」
杏子「良いなー。その能力あれば盗み放題、食い放題じゃん」
ほむら「流石にそんな事の為に能力は使わないわよ。武器の調達の為に致し方なく使ってるだけよ」
マミ「そうよ杏子。盗むのはいけないのよ」
杏子「分かってるよ。言ってみただけだよ」
ほむら「食べるものに困ったら、私のところに来なさい。なんなら、住んでくれても良いわよ。貴女と連絡とるの苦労しそうだし」
マミ「私もほむらさん家に泊まりたいな〜」
ほむら「良いわよ。もう少し休んだら行きましょうか」
81
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/26(火) 23:31:03 ID:G9Wz4js6
ほむら「ここが私の家よ」
マミ「思ったより普通のアパートね」
杏子「トラップは仕掛けてないよな?地雷とか止めてくれよ」
ほむら「そんなの無いから、さっさと入りなさい」
杏子「そうだな。お邪魔するぜー、っておい!!なんだよこれ!?」
マミ「うわ、魔力の無駄使いにも程があるわね」
杏子「あぁ、真っ白な空間に妙に使いづらそうな弧を書くソファー、近代的なディスプレイ郡に極めつけは、この意味不明な振り子だよ!!なんだよこれ!?これでワルプルギスの首でも狩るの!?」
マミ「このソファー本当に絶妙に使いづらいわね。背もたれも無いし、横になろうとしても、微妙に体から逸れるし」
ほむら「あら、思ったより不評ね」
杏子「当たり前だろ!!戻せ戻せ、広いけど無機質過ぎて逆に息苦しいぜ」
ほむら「マミはどう思う?」
マミ「私も戻した方が良いと思うわ」
ほむら「そう?しょうがないわね・・・」
杏子「なんで残念そうなんだよ」
82
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/26(火) 23:52:50 ID:G9Wz4js6
ほむら「戻したわよ」
杏子「おう、さっきより狭いし素朴だけど良い部屋じゃねーか」
マミ「さっきは広すぎだったんだけどね。家の中でスポーツ出来そうな位だったものね」
ほむら「はいはい、お風呂入るわよ」
杏子「おっ!あたし最後で良いぞー」
マミ「私も後で良いから、ほむらさん先に入っちゃって」
ほむら「何を言ってるのかしら?」
杏子「風呂の順番だろ?家主のお前が一番風呂行ってこいよ」
ほむら「いや、全員で入れるわよ。風呂場も広げてあるし、色々とこだわってるのよ」
杏子「おおぅ、あたしは・・・」
マミ「一緒にお風呂!良いわね入りましょ!」
杏子「おい!離せ!暴走しすぎだぞ!!」
ほむら「お風呂はこっちのドアよ。そっちはトイレよ」
83
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/03/28(木) 22:34:05 ID:b5VROUkM
杏子「おぉー、まるで銭湯だな」
マミ「ジェットバスからサウナ、水風呂まで・・・本格的ね」
ほむら「お風呂とベッドはこだわってるのよ」
杏子「久々の風呂だぜ!おいおいほむら!このシャンプーとリンス高い奴だろ?使って良いのか?」
ほむら「リンス?あぁ、トリートメントの事ね。好きに使ってちょうだい」
マミ「あっ、これ本物のひのきの桶だ。無駄にこだわってるわね」
杏子「スゲー!!このシャンプー良い匂いだわ」
ほむら(杏子の髪に付着している泡がやや黒い・・・どんだけ汚いのよ)
ほむら「髪長いわね杏子。私も洗うの手伝うわよ」
杏子「いいのかほむら?じゃあ頼むよ」
ほむら「長いから何度か洗わないとね」
マミ「洗いっこ?私もまぜて!」
84
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/01(月) 21:12:28 ID:55joWGIA
杏子「あーのぼせたー」
マミ「はしゃぎすぎよ。お風呂で平泳ぎなんてはしたないわよ」
ほむら「牛乳、コーヒー牛乳、フルーツ牛乳、どれを飲むかしら?」
杏子「牛乳くれー」
マミ「私はフルーツ牛乳がいいわ」
ほむら「なら、私はコーヒー牛乳ね」
杏子「ぷはー!!生き返るぜ!ところでよほむら。あのディスプレイに写ってる下半身魚の奴がワルプルギスか?」
ほむら「違うわよ。それは美樹さやかっていう現魔法少女候補が、未来で魔女になった姿よ」
マミ「あの子がこんな姿に・・・」
杏子「それじゃあこの逆さまの歯車野郎がワルプルギスか?強そうには見えないんだがな」
マミ「確かに、弱そうでは無いけど秀でた所もなさそうな見た目ね」
ほむら「資料の写真だけだと確かにそう見えるわね。でも、よく周りの風景を見てみなさい」
杏子「風景っても・・・成る程、こいつは厄介だな」
マミ「凄く巨体ね。腕を振っただけでも街に甚大な被害が出そうね」
85
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/02(火) 23:55:13 ID:yiLrjJME
ほむら「奴自体もずば抜けて強いけど、使い魔も他の魔女と比べて遥かに強いのよ」
杏子「これが使い魔?まんま魔法少女の姿じゃねーか」
マミ「影だけど確かに魔法少女ね。個々の武器も使ってくるって厄介ね」
ほむら「単体では私達ベテラン魔法少女の相手ではないが、数が多いのがネックね」
杏子「はっきり言え。この勝負、勝機あるのか?」
ほむら「今のところは無いわね」
マミ「そう、でも逃げ出す訳にはいかないわね」
ほむら「私達が逃げたら数多くの市民の命が失われるわ」
杏子「はぁ、考えるだけ無駄だな。もう寝ようぜ」
ほむら「そうね。ワルプルギスまではまだ時間があるし、今はしっかり休んで英気を養いましょう」
86
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/03(水) 22:15:52 ID:gscOVnBU
ほむら(そろそろ装着したグリーフシードを換えないと)
杏子「どうした?急に変身して」
ほむら「あら?まだ寝室に行ってなかったのね」
杏子「何してるのか気になってな」
ほむら「別に隠してるつもりは無かったし、たいしたことないわよ?」
杏子「手に持ってる透明のって、形的にグリーフシードだよな?」
ほむら「そうね。ソウルジェムにつけたまま能力を使うと、穢れを吸い取るだけでなく透明になってしまうの」
杏子「なんにも感じねえ。まるで空っぽの容器だな」
ほむら「原因は分からないけど、魔女が出なければ別に良いかな?って、放置してるのよ」
杏子「流石に気にした方が良いと思うぞ」
ほむら「良いのよ。こんな穢れた物が使ったら綺麗になるんだから、装着っと。ッッ!!」
杏子「おい!!大丈夫かよ!?」
ほむら「大丈夫よ。装着時に少し頭痛がするだけだから」
杏子「無理はすんなよ」
ほむら「ありがとう。それじゃあもう寝ましょう」
87
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/04(木) 22:27:47 ID:8sT6IJP6
「・ア・ミ・・・ホム・・・アケ・・・ムラ」
ほむら(んっ・・・・呼ばれてる?)
マミ「ほむらさん!朝よ、起きなさい!」
ほむら「マ・・・ミ・・・?」
マミ「朝ごはん出来てるわよ。学校あるんだから早く顔洗ってきなさい」
ほむら「おはようマミ。朝ごはんは何?」
マミ「冷蔵庫にベーコンと卵が入ってたから、スクランブルエッグとカリカリベーコン、スープにコンスープそれとご飯よ」
ほむら「そこまで作っといて主食はご飯なの!?」
マミ「パンがあるだろうと過信してて、作り終わった後で気付いたわごめんね」
ほむら「可愛くポーズまでしてるのは癪だけど、折角作ってくれたんだし頂くわ」
マミ「私は杏子を呼んでくるから、顔洗っておいてね」
88
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/05(金) 23:08:51 ID:YxjsXTLs
杏子「おお!久々のまともな朝飯だ!」
ほむら「お昼は冷蔵庫にあるものを好きに食べてね」
マミ「あっ、皆の分のお弁当作ってあるの。杏子のは冷蔵庫に入れてあるからね」
杏子「ありがとうなマミ」
ほむら「お弁当まで作ってくれていたのね」
マミ「お昼にあの二人も呼んでお話しでもと思ってたから、杏子もついでだしお昼忍び込んで一緒に食べる?」
ほむら「貴女ずいぶんとアクティブな考えになったのね」
杏子「学校に忍び込むのは楽しそうだな。候補の二人も見てみたいしあたしも昼に行くわ」
ほむら「ごちそうさま。そろそろ行きましょうか」
マミ「そうね。それじゃあ食器は水につけとくから後よろしくね」
杏子「おー、いってらー」
89
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/08(月) 23:03:06 ID:YnnVJKxM
さやか「屋上に不審者がいる・・・」
杏子「来て早々喧嘩売ってるのか?」
マミ「まぁまぁ、落ち着いて。美樹さんもあまりそう言うことは、口に出しちゃいけないわよ」
さやか「ごめんなさいマミさん」
マミ「分かってくれれば良いのよ」
杏子「いや、まずあたしに謝れよ」
ほむら「アホなことやってないで、さっさとお昼ご飯食べましょう。話さなきゃいけないことも多いんだから」
90
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/09(火) 23:30:35 ID:yA50VSkc
さやか「えっ・・・魔法少女が魔女になるって、しかもこの街に最強の魔女が来るなんて」
まどか「私が契約しても、もっと強い魔女になっちゃうなんて」
ほむら「貴女達は契約せずに、平和に暮らしてくれるだけで良いのよ」
さやか「でも・・・その話本当なの?私達を契約させたくないからついてる嘘じゃないの?」
杏子「はぁ、お前は嘘か嘘じゃないかなんてどうでも良いんだろ?自分の願いを叶えたい、好きな男の為に自分を犠牲にして戦う正義のヒロインになって、紆余曲折あってその男と結ばれたい。そんな幻想を抱えて魔法少女になろうとしてる」
ほむら「杏子、言い過ぎよ」
杏子「ほむらお前は黙ってろ」
マミ「ほむらさん、杏子に話させてあげましょ」
ほむら「マミまで・・・」
さやか「初対面のあんたに私の何が分かるって言うの!!」
ほむら(はぁ・・・マミ、騒がしくなるから時を止めるわよ)
マミ(既に全員にリボンを巻き付けてあるわ)
ほむら(はいはい、ご苦労様)
さやか「私は!!・・・って、時が止まってる?」
ほむら「貴女達、目立ちすぎよ。只でさえ侵入者を抱えてるんだから、もう少し配慮しなさい」
91
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/10(水) 22:56:33 ID:oAztusw6
さやか「あんた達が勝手に連れてきたんでしょ。私には関係ない」
ほむら「はいはい、悪かったわ」
杏子「悪いがほむら、もう少し時間を止めててくれ」
ほむら「私はまどかとお昼食べてるから好きにして頂戴」
まどか「良いのかなー?」
ほむら「良いのよ。それに、そろそろあいつが顔を出すでしょ」
まどか「あいつ?」
杏子「魔法少女になるってのは正義の味方になるって事じゃない、命を差し出して僅かな希望を見せられた後、それに背を向けて絶望へと歩きだす。さながらゾンビとかわらない存在だ」
ほむら「意味分からないし、私達が居るのにゾンビ扱いとはこれいかに」
杏子「うるせーなー!こう言うときの良い言い回しが思い浮かばねーんだよ!」
マミ「まぁまぁ、杏子の気持ちは伝わったわよきっと。それに、説明が得意なのが出てきたわよ」
QB「やぁ、皆集まってるんだね」
92
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/11(木) 23:21:14 ID:ZKUIMzJg
ほむら「それで勝手に持ち出した、アレの結果は分かったのかしら?」
QB「透明なグリーフシードの事だね。色々と調べさせてもらったが、この中に魂や穢れはみられないよ」
ほむら「原因はわかったの?」
QB「ある程度は解析出来たが、解放された魂が何処に行ったのかは分からないよ」
ほむら「貴方達が処理したら、解放された魂の行き先が分かるって言い方ね」
QB「否定はしないよ」
さやか「それより、魔法少女が魔女になるって本当なの!?魂がソウルジェムになるってのも本当!?」
QB「それは事実だよ。願いを叶えるってそれだけ大変な事なんだ」
さやか「でも、そんなの酷いよ!人を騙して化け物にしてさ、何がしたいんだよ!!」
QB「別に騙してるつもりはないよ。ただ、君達が聞かなかっただけじゃないか。それに、君たち魔法少女が魔女になってくれれば、僕達の目的の宇宙の延命に繋がる、君たちは願いを叶えてもらえる。Win-Winの関係だと思わないかい?」
ほむら「等価交換にしては不釣り合いだと私は思うけどね。もう貴方の役目は終わったから消えなさい」
QB「そうかい。なら僕はここで退かせてもらうよって、体が動かない?」
ほむら「皆を不愉快にしてくれたお礼に、帰らせてあげるわ。超特急でね」
93
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/16(火) 23:17:03 ID:EgWHPKec
ほむら「ふぅ、これでわかったでしょ?私達は嘘をついてない事が」
さやか「でも、魔女を倒し続ければ魔女にならないんでしょ?」
杏子「お前は何も知らない少女を騙して契約させて、魔女に仕立ててまで生き続けるって事だな?」
さやか「そんなことは言ってないでしょ!!」
杏子「なら、魔女が見えない一般人を使い魔に食わせて、魔女を量産でもするか?」
さやか「私は純粋に魔女が出たらってだけで、騙すつもりは無い!!」
杏子「お前は分かってないだろうが、ここの町以外は魔女の取り合いで、魔法少女同士が争ってるんだぞ。ここは偶々マミって言う誰も手を出さないようなベテランが居るから候補のお前らは生きてられるが、下手すれば願いも決められたのを言わされ契約した瞬間始末されるなんて事もあり得たんだぞ?」
ほむら「そろそろ時止めの限界よ。一旦落ち着くか話を中断しなさい。まどかとマミなんて貴女達を無視してお弁当を食べてたから、もう食べ終わりそうなのよ」
さやか「あー!!まどか!一人でさっさと食べちゃうなんてズルい!!」
まどか「あははは、話が長くなりそうだったからつい」
94
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/17(水) 21:53:58 ID:2kGj1SwA
ほむら「さやか、今日は私の家に集まるから気が向いたら来なさい」
さやか「うーん、今日は寄るところあるから少し遅れるかも」
ほむら「分かったわ。なんなら護衛に杏子つけるわよ?」
杏子「あたしがかよ!?作戦会議はどーするんだ!!」
マミ「私とほむらさんが考えておくわ」
ほむら「もし、魔女が出たら私達を呼びなさい。私の連絡先教えるから」
マミ「連絡くれたら二人で駆け付けるわ」
ほむら「貴女達に渡した銃はあくまで護身用だから、けっして無茶をしないで杏子を頼りなさい」
さやか「分かったよ。癪だけど、よろしくね杏子」
ほむら「それじゃあマミ、杏子、また放課後に」
マミ「ええ、また後で」
95
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/18(木) 23:00:50 ID:dU/fuV12
さやか「さてと、それじゃあ行きますか」
まどか「うん。また後でほむらちゃん」
ほむら「ええ、なんかあったら電話してね。さやかも、無茶しないようにね」
杏子「おう来たな」
マミ「それじゃあ私達はほむらさんの家に行ってるから」
杏子「おう、後で行くわ」
ほむら「マミ、私達は今日の夕飯の食材を買いにスーパーに行くわよ」
マミ「ええ、ほむらさんの盾があるから重い物も気兼ねなく買えるから嬉しいわ」
ほむら「いったい何を買い込むつもりよ」
マミ「行ってからのお楽しみよ」
96
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/24(水) 02:52:44 ID:6SnmlQoE
ほむら「この量の砂糖や小麦粉なんてはじめてみたわよ」
マミ「ほむらさんが居てくれて助かったわー。お菓子の材料を心置きなくまとめ買いできるわ」
ほむら「はぁ、杏子達は大丈夫かしら?」
マミ「杏子も居るんだし、余程の魔女じゃない限り大丈夫よ」
ほむら「そうだけど、さやか辺りがなんか問題を起こさなければ良いのだけれど」
マミ「なんかあれば電話してくるだろうし、あっ!この苺美味しそう!ケーキにのせましょ!」
ほむら「性格が最初に比べて変わってる気がするわよ貴女」
マミ「確かに、今までは独りでなんでもしなきゃって思ってたから、でも今はもう何も怖くないって感じよ」
ほむら「それは良かったわ。その苺を買ってさっさと帰りましょ」
97
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/24(水) 09:40:45 ID:EaoLtFuY
さらりとフラグを立てていくスタイル
一回死んでるからノーカン!ノーカン!
おつおつ
98
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/26(金) 02:15:04 ID:Nh5Ue5aY
杏子「おう、お見舞いは終わったのか?」
さやか「うん。途中で買ったCDも喜んでくれたよ」
杏子「演奏できなくなった相手に、演奏を聞かせるって皮肉にしかなってないと思ったんだが、喜ぶってそいつも結構変わってるんだな」
まどか「さやかちゃんの気持ちが伝わってるんだよきっと」
さやか「まどかも皮肉って点には否定しないの!?」
まどか「あははは・・・ってあれ?あそこにあるのって・・・」
杏子「ありゃ羽化しかけのグリーフシードじゃねーか。しかも、病院で見つかるとか最悪のパターンだ」
さやか「最悪って?そんなにヤバイの!?」
杏子「無関係の人まで結界に巻き込まれたら、いくらあたしでも勝てるかどうか・・・おい!ほむら達に電話してここに呼び出せ!!あたしは結界が開いたら巻き込まれた奴が居ないか確認してくるから、お前らは大人しくしてろ!」
まどか「今電話するね!」
さやか「私はついていくよ!!」
99
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/27(土) 03:57:20 ID:9jLMFYVs
杏子「邪魔だからくんな!!」
さやか「でも、巻き込まれた人がいたら一人じゃ大変でしょ?ほむらから武器も貰ってるし自分の身は自分で守れるよ!」
杏子「駄目だ。お前では荷が重すぎる」
さやか「なんでよ!!魔法少女じゃないけどほむらの銃だってあるし、いざとなったら契約だって出来る!私にだって助けれるよ!」
杏子「はっきりと言うが、私利私欲にまみれたお前では魔法少女になろうが死ぬぞ」
さやか「なっ!?私利私欲って私の何処にそんな所があるのよ!!」
杏子「お前が本当に気掛かりなのはあのボーヤなんだろ?正義面してるが結局はあいつを助けたいって欲だけで動いてるんだよ」
さやか「っ!?」
まどか「ほむらちゃん達は15分位でここに着くって!!」
杏子「分かった。・・・!!結界が開きやがった。まどか!!ほむら達に10分で来いって伝えとけ!!あたしは先に入ってるからお前らはここで大人しく待ってろ!!」
まどか「分かったよ!気を付けてね杏子ちゃん!」
100
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/27(土) 09:23:11 ID:PCPbWbPo
やっぱり杏子ちゃんってかっこいいわ
おつおつ
101
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/29(月) 01:10:19 ID:KgV7g1ws
杏子「ここがほむらの資料にあったお菓子の魔女の結界か」
杏子(ほむらの話によると、別時間軸のマミはここでやられたんだよな・・・それより、巻き込まれた奴は居なさそうだな)
杏子「この先に居るな・・・」
魔女の間に着いた杏子が見たものは、やけに脚の長い椅子とテーブルに羽化しかけのグリーフシードが不気味に輝いている。
杏子「ここまでに三分、羽化に二分程度、ほむら達がここに着くまであと五分は、あたしだけで持ち堪えなければいけないのか」
杏子の頬に冷や汗が滴る。いつも一人で戦ってはいたが、危険を感じたら迷わず逃げていたからこそ生き延びてきた。
杏子「はぁ、浮わついてたとしてもあのマミを屠っちまう実力の魔女なんていつもなら願い下げだが、あいつらと居るのは居心地が良いしやるしかねーな」
グリーフシードが鈍い輝きと共に弾け跳び魔女が生まれる。
杏子「予想より少し早かったか。まぁ、さっさと倒してあいつらを驚いた面を眺めてやるか」
人形の様な魔女が椅子に座りながら杏子を見詰めている。
杏子「よう魔女さんよ。こっちには勝手に結界に入ってきそうなバカも抱えてるんだ。恨みはねーがさっさとグリーフシードに戻って貰うぜ」
102
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/29(月) 02:05:01 ID:KgV7g1ws
魔女は杏子を見詰めてくるだけで何もしてこない。
杏子「ちっ・・・大人しいタイプはいきなり仕掛けてくるから嫌いなんだよな」
杏子は自分の武器の槍をぐるぐる回しながら魔女と睨み合う。
魔女「ァ゛ァ゛ァ゛・・・」
魔女の口が大きく異様に開く。
杏子「来たか・・・」
人形の口が開ききったと同時に、ギザギザの歯をした本体が大きな口を開いて杏子に噛み付かんと襲いかかる。
杏子「そんな攻撃あたしに効くかよ!!」
上から来る魔女の攻撃にバックステップで避け、がら空きになった横っ腹に槍を突き刺し、更に少女がとても出せるとは思えないほどの怪力で魔女をハンマー投げの様に振り回し壁に叩きつける。
杏子「ざまぁみろってんだ!」
相当な威力があったのか、魔女は壁に身体の半分ほどめり込み隙間から見える顔も目を回している様だった。
杏子「まぁ、これで倒せてれば良いんだが・・・」
目を回している魔女が口を大きく開くと、その中から先程と全く同じ魔女が出てきて杏子にまた襲いかかる。
杏子「マトリョーシカみたいな奴だな。あと何回ぶっ叩けば倒れるか試してやるよ!この野郎が!!」
103
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/29(月) 02:36:48 ID:KgV7g1ws
まどか「五分位は経ったけど杏子ちゃん大丈夫かな?」
さやか「まどか、あんたはあいつの事信用できる?」
まどか「信用って・・・ほむらちゃん達の仲間なんだし、口は少し悪いけど私はいい人だと思うよ」
さやか「私はそうは思わないね。中学校も行ってないみたいだし、口が悪いのも育ちが悪いからなんじゃない?」
まどか「確かに中学校は行ってないみたいだけど、口が悪いだけで育ちが悪いなんて決めつけ良くないよ!」
さやか「でも!!あんな奴に人の命を任せて良いとは私は思えない!!」
まどか「一旦落ち着こうよさやかちゃん。上條君が心配なのは分かるけど、それなら病室に確かめに行けば良いんだよ」
さやか「いいや、そんなんじゃ万が一の時に助けられない!この結界が一番の近道だよ!」
まどか「助けるなんて無理だよ!杏子ちゃんも言ってたでしょ!今の冷静さを失ったさやかちゃんじゃ魔法少女になったって誰も助けることなんて出来ないよ!」
さやか「なんであいつの肩を持つんだよ!!私はあいつが恭介を囮に使ってるんじゃないか心配だから行くったら行く!!」
まどか「やめてさやかちゃん!!後少しでほむらちゃん達も来るんだしもう少し待ってようよ!!」
さやか「そんなんじゃ遅いよ!!まどかはそこで待ってて!行ってくる!」
まどか「さやかちゃん!!・・・お願いほむらちゃん。早く来て・・・」
104
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/29(月) 02:58:18 ID:1TGUUsC6
本当に損な役回りだよなさやかちゃん
おつ
105
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/30(火) 02:48:34 ID:9KOYQLeE
杏子「ちっ・・・何度も切り刻んでへし折ってぼろぼろにしてるってのに、次から次へと新しい顔が出てきやがる」
お菓子に囲まれたメルヘンな空間は血と傷付いた魔女の顔で埋め尽くされていた。
杏子(やべーな、魔力の残りがすくねぇ。倒すなんて意気込んでいたがこのままを維持するのもきつそうだぞ。頼む!少しは大人しくしててくれ!)
杏子の願いとは裏腹に、魔女は杏子を食わんと攻撃の勢いを増していく。
杏子「ぐぅっっっ!!んの野郎!!」
予想外のフェイント攻撃に槍を弾かれ、今度こそ食わんと迫る歯に対して杏子は急場凌ぎの結界で防ぐ。
杏子「くそっ!!結界を齧って抉じ開けようなんて行儀の悪い奴だ!!」
それでも魔女は結界ごと杏子を食べまいと勢い良く齧りつくが、残り少ない魔力を使い結界を伸ばし魔女を外壁に押し潰す。
「キョースケー・・・・・・キョースケー・・・・・・」
杏子「やっぱり来やがったか・・・」
杏子と魔女しか居ないこの結界に第三者の声が木霊する。そしてその声は徐々に近付き、遂には魔女が居るこの場の扉が開かれる。
106
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/05/02(木) 02:23:04 ID:cuVlLv2Y
さやか「なに・・・これ・・・」
さやかは確かに魔女と戦う覚悟も契約して辛い運命を背負う覚悟も全て出来ていた筈だった。
しかし、それはほむらとマミが危険を全て排除した上での知見でしかなく、一秒でも気を抜けば次の瞬間には死を迎えているこの場の状況に、先程までの勇み足も消え失せ恐怖で崩れ落ちそうな脚をほんの少しの気力でなんとか保つ事しか出来なかった。
そして、そんな格好の的を魔女が見逃すはずもなく、不気味な目がさやかを捉える。
杏子「逃げろさやか!!」
さやか「む・・・むり・・・動けない」
新たに出てきた顔がさやかに迫る。
杏子(槍を取りたいが取りに行ってたら確実にさやかは死ぬな。はぁ、覚悟決めるか!!)
杏子「させねーよ!!」
さやかと魔女の間に杏子が割り込む。
杏子「いい加減にもう止まりやがれ!!」
107
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/05/02(木) 17:04:29 ID:oU2QhVRs
見てるよ
108
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/05/05(日) 00:37:58 ID:jxJjsECM
既に結界を出す魔力も無い杏子は全身の魔力を両腕のみに回し魔女の顔を素手で止める。
杏子「早く逃げろ!!長くは持たねえ!!」
魔女が新たに本体を出そうとするのを片腕の魔力を脚に回し開いた口を蹴り上げ防ぐ。
さやか「ごめんなさい・・・ごめんなさい」
しかし、さやかに杏子の言葉は届いてなかった。
杏子を信用せず、自身の実力を過信し、正義という大義名分で我が儘を通した結果、信用してなかった相手に助けられた。自分が居なければ槍も取れていただろうしここまで劣勢になることは無かっただろう。
このままだとほむら達が到着する前に、杏子は魔力が尽き魔女にやられてしまう。杏子が死んでしまったらそれは私がやったのと同義だ。
さやか「杏子ごめん・・・私・・・正義なんて言いながら自己中だった・・・」
杏子「お前は間違ってねーよ」
さやか「えっ?」
109
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/05/07(火) 03:54:52 ID:req5b0Bk
杏子「人ってのは元々自己中な生き物なんだ。命の危機になれば誰だって逃げる。傲りがあろうが他人の為に危険に飛び込む物好きなんてすくねぇ。それが好きな奴だろうがな。だがな、お前はたった一人の為にここまで来た!好きな奴の為に危険を省みず突き進んだ!自分の為じゃない!他人の為に動けるお前は確かに正義の心がある!!」
杏子は再び魔力を両腕に回し魔女を地面に叩きつける。
さやか「でも、私のせいで杏子がピンチに・・・」
杏子「あぁ、確かに正義の心があろうが今回の様に窮地に陥ることもあるし、そもそも何が正しいか迷う時もあるだろう。そんなときは一回深呼吸して仲間に相談しろ助けを求めろ。必ずお前の力になってくれる」
地響きが鳴り杏子の足元のお菓子の床が異様に隆起する。
杏子「だからお前は今回こう言うだけでいい。杏子、魔女を倒してってな」
地面を掘り進め足元から出てきた魔女の攻撃を両足に
110
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/05/07(火) 04:09:42 ID:req5b0Bk
>>109
途中送信
地面を掘り進め足元から出てきた魔女の攻撃を両足に魔力を移し、高く跳び身体をしならせ避ける。
さやか「でも、杏子にもうそんな余裕は・・・」
杏子「でもでもうるせーな!!お前はあたしの事なんか気にせずに言えば良いんだよ!!」
さやか「なっ!?あんたを心配してっ!!」
杏子「安心しな。あたしはこんな所で死なねえからよ」
さやか「っっ!!・・・・・・お願い杏子・・・あの魔女を倒して!!私や恭介、この病院の人達を助けて!!」
杏子「おうよ、任せな」
111
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/05/07(火) 05:21:26 ID:req5b0Bk
杏子(さてと、見栄はって倒すって宣言しちまったがもう魔力も本格的に尽きそうだぞ。魔女になったら本末転倒だし、賭けに出るしか無いか)
杏子は急にまるで近所を散歩するかの様に自然体で歩き始める。そこには先程までの緊張感や殺気は存在しない。
魔女も突然の事に戸惑う中、杏子はどんどん歩みを進める。その先には杏子が落とした槍があった。それに気付いた魔女は杏子を噛み付かんと襲いかかる。
さやか「危ない杏子!!」
迫り来る魔女にも気を止めず歩く杏子に、さやかが警告を促すも時遅く杏子は頭を魔女に食われてしまった。
さやか「えっ!?なんで・・・?」
さやかが驚くのも無理はなかった。食われたはずの杏子が、頭が無いままで歩いていたのだから。
魔法少女はソウルジェムが無事ならほぼ不死身とは言え、頭が無くなるなど体が死を自覚するような怪我を負った場合、魔力があまり余っていても死んでしまうのが普通である。
そして、頭を食べた魔女も不思議がっていた。それは杏子が頭を失いながらも歩いているからではなく、食べた筈なのに食べた感触が無かったからだ。
その答えは歩き続ける頭の無い杏子を魔女が再び噛み付くことで露になった。
さやか「足から煙が!?いや、全てが煙に!!まさか!?」
杏子「あぁ、本当は一生使うつもりは無かったんだがな。そいつは幻覚だぜ魔女さんよ」
食べられたと思った杏子は既に槍を手にして居た。
杏子「これが最後の一撃だ。覚悟しろよ魔女!!」
112
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/05/07(火) 14:37:27 ID:L/EVJd7U
杏子ちゃんかっこいい!
おつおつ
113
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/05/10(金) 18:13:05 ID:TwE9NQYg
杏子と魔女は睨み合いながらも静かに佇む。回復目的でも隙を狙っているわけでもない。近いであろう決着に魔女と魔法少女の関係を越えた何かを感じていたからである。
杏子「お前に言葉が通じるか分からない。なんとなく通じあってるのもあたしの気のせいかもしれない。だから、ほぼあたしの独り言として聞いてくれ」
魔女は大人しく杏子を見つめ続ける。
杏子「もしあたしがお前に勝ったとして、グリーフシードに戻ったとして、あたしはお前をこれ以上QBの駒にされないように、宇宙の肥料にされないように、安らかに逝けるようにする事を誓う」
杏子は槍投げの構えをとる。先程の分身で魔力を消費し片腕を強化するのもギリギリの筈なのに、不思議と杏子の顔には不安も焦りも無かった。
さやか(杏子のあの慈しむ顔、まるで昔行った教会にあった像みたい)
遂に魔女が動きだす。今までとは違い一直線に杏子の元へ向かう。
杏子「だから、もうおやすみ」
114
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/05/13(月) 04:12:16 ID:ntwlnIYo
ほむら「マミもうすぐ着くから戦闘の準備を」
マミ「分かったわ!ほむらさんはここまで時止めを連発してたから少し休んでて」
ほむら「えぇ、でも気を付けて。奴は別の世界の貴女を殺るほどの相手よ」
マミ「分かってるわ。あぁ、杏子が心配だわ」
ほむら「杏子は引き際を分かっているから大丈夫よ。ただ、心配なのはさやかがでしゃばらなきゃ良いけど・・・」
マミ「そうね。杏子は悪そうに見えても実はいい子だから無理しそうで・・・」
ほむら「まどかが居た!けど、案の定さやかが居ないわね」
マミ「不味いわね。能力の解除を!行ってくるわ」
ほむら「お願いマミ。まどか大丈夫?」
まどか「うひぃ!?ほむらちゃん、マミさんいつの間に!?」
ほむら「時を止めながら来たのよ」
マミ「ほむらさん!あれ見て!!」
115
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/05/13(月) 04:19:07 ID:UMdKXrOg
杏子ちゃん死なないで
116
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/05/16(木) 02:15:53 ID:ceyRiU2g
ほむら「結界が消えていく!杏子が倒したの!?」
マミ「杏子が倒れてる!まだ魔法少女の姿よ!」
ほむら「私は杏子の時を止めるわ!マミはグリーフシードで浄化と怪我の治療を!」
マミ「ほぼ真っ黒・・・間に合って!!」
さやか「あっ・・・その・・・」
ほむら「貴女は黙ってて!!こっちは一刻も争うのよ!!」
さやか「ご、ごめん・・・」
まどか「さやかちゃん・・・」
マミ「穢れは全てとれたはず。怪我も酷いのだけだけど、治療を施したわ」
ほむら「ありがとうマミ。それじゃあ解除するわよ」
杏子「うっ・・・マミ?ほむら?」
ほむら「大丈夫かしら?前情報あったのに無理しすぎよ」
マミ「浄化と怪我の治療はしたけど、魔力を殆ど使い果たしてたから暫くは動けないかも」
杏子「本当だ。指一本動かねーや」
ほむら「とりあえず家まで運ぶわ。貴女達もついてきて」
117
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/05/16(木) 02:19:38 ID:ao5Z2CCA
生きてるって素晴らしい
おつおつ
118
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/05/16(木) 02:20:26 ID:ao5Z2CCA
生きてるって素晴らしい
おつおつ
119
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/05/16(木) 03:14:26 ID:ceyRiU2g
ほむら「さてと、さやか。言いたいこと分かるわよね?」
さやか「はい・・・」
ほむら「帰ってる最中に杏子からあまり叱らないでくれと言われたけど、命に関わることだから言わせて貰うわよ」
さやか「はい、お願いします」
ほむら「はぁ・・・とりあえず貴女も無事で良かったわ」
さやか「でも杏子が・・・」
ほむら「確かに貴女のせいで杏子が死にかけたわね。でも、それで杏子は貴女を責めた?」
さやか「ううん、逆に心配してくれた」
ほむら「それなら明日にでもお礼しなきゃね」
さやか「うん!」
ほむら「って事で、それは置いといて。罰として私が良いって言うまで目を開けちゃダメね」
さやか「ええっ!?」
120
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/05/17(金) 01:53:06 ID:EJckL4x.
ほむら「ほら、はーやーく」
さやか「うぅ・・・優しくお願いね?」
ほむら「いくわよー。バチンっとね」
さやか「痛っ!!って、えっ!?ほ、ほむら!?」
ほむら「何かしら?デコピンが思ったより痛かった?」
さやか「確かに痛かったけど・・・って、そうじゃなくて!なんで抱き締めてるのかなーって」
ほむら「まぁまぁ、大人しく抱きつかれてなさい」
さやか「なんか気恥ずかしいなー」
ほむら「貴女も今日は大変だったわね」
さやか「あはは、でもそれは私のせいだから」
ほむら「それでもよ。貴女は間違いを犯したけど、人としては勇気のある行動だったわ」
さやか「ありがとう・・・優しいんだね」
ほむら「本当の事よ。貴女は正義感が人一倍強い。それはとても良いことよ。ただ、理想と現実が乖離してただけよ」
さやか「そっかー・・・そうだよね。私、あの魔女を見るまでは、契約したらアニメみたいな生活になるんだって信じてたもん」
121
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/05/18(土) 06:48:17 ID:HVXeuz1k
愛よ!
122
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/05/19(日) 03:38:47 ID:zz6O7g.g
ほむら「ふふふ、今はっきり分かったわ。貴女は絶対に契約するってね」
さやか「えっ!?いやー、怖い思いしたしそれはまだ検討中の段階でしてー」
ほむら「嘘つかなくて良いわよ。貴女はどんなに怖い思いをしようが、辛い思いをしようが、幼なじみを治す為に人の為に契約するわ」
さやか「あはは、やっぱほむらは反対だよね?今だってこんなんだし、足手まといでしか無いもんね」
ほむら「あら?もともと私は、まどかが契約しなければ何でも良いってスタンスよ?」
さやか「えー・・・きついなーほむらは」
ほむら「でもね、聞いてさやか」
さやか「なに?」
ほむら「貴女が契約して魂を抜かれてもね、本当に大切なものは貴女自身に残ってるわ。勿論、私やマミ、杏子にだって残っているのよ」
さやか「残るって身体がとか?」
ほむら「違うわ。もっと大切な、QB達ですら取れなかったもの。それは心よ」
さやか「こころ?」
123
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/05/19(日) 04:36:27 ID:7PUI8GFc
心か
124
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/05/19(日) 04:53:09 ID:zz6O7g.g
ほむら「だからね、魂で考えちゃダメ。もともと、QBに取り出されなければ魂なんて、存在するか分からないものだったじゃない」
さやか「そうは言うけどさ。いざ目の前にこれが魂ですって出されちゃうとねー」
ほむら「分かるわ。こんなちっぽけで、叩けば砕けそうな物が私の魂なんて、信じられない気持ちと不安でいっぱいになるわよね」
さやか「私ね、怖いの。魂を抜かれてゾンビになるって考えが頭から離れないの。それで、何も知らない人達を恨みそうで、幸せそうな人達に八つ当たりしそうで・・・」
ほむら「貴女は深く考えすぎよ。魂を抜かれたからって死んだ訳じゃない。体温だってあるし、心臓だって動いてる。ほら、私の胸に耳を当てて、鼓動が聞こえるでしょ?」
さやか「うん・・・聞こえるよ」
ほむら「私達は間違いなく生きているわ。それに魂なんて電池と考えればいいのよ」
さやか「電池ってそんないい加減な・・・」
ほむら「あら?案外、的を射ていると思うのだけれど?電池が無ければ動かないロボット。魂が無ければ動かない私達。何にも変わりないじゃない」
さやか「でも、私達は考えてる。感じてる。ロボットと一緒なんかじゃない」
ほむら「そう、私達は毎日何かしらを考えるし、ほんの少しの出来事でも感じるわ。ロボットと違って心があるからね」
125
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/05/24(金) 02:21:02 ID:Vt5bKgo.
ほむら「それに、貴女が一番気にしてるのはあの幼なじみと子供が出来るかじゃない?」
さやか「なっ!?何を言ってるのかな!?」
ほむら「大丈夫よ。生物としての機能は全て正常に働いているわ」
さやか「へ、へー。そうなんだ。まぁ私は!そこら辺のことは意識してなかったけどね!」
ほむら「それなら貴女が懸念していることは無くなったわね」
さやか「ありがとうね・・・」
ほむら「あら?さやかの口から二回もありがとうなんて言葉、私の聞き違いかしら?」
さやか「もー!私をからかうのはこの口かー!!」
ほむら「ふぁっふぁっふぁっ!ふひほひへふふぉふぁふぁふぅひほほ。アホさやか」
さやか「おい!アホさやかだけなんで発音が良いのよ!」
ほむら「ひーははぃ。さやバカ」
さやか「ぬぉぉおお!このモチモチ頬っぺを赤くなるまでいじり倒してやるー!!」
まどか「さやかちゃん元気になってよかったよ」
マミ「ええ、心配だったけどほむらさんが上手くやってくれて良かったわ」
126
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/05/24(金) 06:51:41 ID:7qLvmHag
優しい世界
127
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/05/28(火) 01:53:40 ID:UljuIn.c
さやか「ふむ・・・朝の6時・・・ほむらの家、そこそこの着信履歴・・・ヤバイよこれ!」
ほむら「うるさいわね。朝ごはんなら今用意してるから、早く食べたいなら手伝いなさい」
さやか「いやいやいやいや!私、親に無断で外泊しちゃったよ!怒られちゃうよ!」
まどか「あっ、さやかちゃんおはよう」
さやか「まどか!あんたも無断外泊しちゃったんだね・・・」
まどか「えっ?私は夜に家に連絡して外泊の許可を貰ったよ?」
さやか「ノォォ・・・帰った後が恐ろしい・・・」
ほむら「はぁ、そんなのは良いから皿の一枚でも並べられないの?」
マミ「はいはい、喧嘩しないで。朝ごはん出来たから食べちゃいましょ」
さやか「いや、それどころじゃ無いんですよマミさん」
ほむら「自業自得ね」
マミ「こーら、あまりいじめないの。それに、連絡ならほむらさんが対応したから、大丈夫なはずよ?」
さやか「マジで!?ほむらを私の愛人に迎い入れてあげるよ!」
ほむら「結構よ」
128
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/05/28(火) 02:03:15 ID:UljuIn.c
杏子「んっ・・・うるせーな」
ほむら「あら?もう動いて大丈夫?」
杏子「あぁ、若干の筋肉痛と細かい傷はあるが、調子は中々良いぜ。ありがとうなマミ、ほむら」
マミ「良かったわ。一応今日は安静にしててね。後、これ」
杏子「グリーフシード?昨日の奴のか?」
ほむら「ええ、貴女一人で倒したからね。それは貴女のものよ」
杏子「そうか、そう言えばこいつに約束したことがあるんだった」
ほむら「約束?」
杏子「ほむら、この前透明のグリーフシードをQBに見せただろ?」
ほむら「魂が完全に抜けた奴ね」
杏子「あれのやり方をあたしにも教えてくれよ」
129
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/05/28(火) 02:34:20 ID:UljuIn.c
ほむら「良いけど、なんでまた?」
杏子「あたしが勝手に誓った事なんだけどさ。これ以上QBに利用されるのは可哀想だから、あたしの手でその呪縛から解き放つって約束しちまったんだよ」
マミ「やっぱり優しいのね杏子は」
ほむら「別に教えても良いけど、この方法は元々が魔力増幅の為に編み出した結果っであって、魔女の魂を解放する効果があるかは分からないわよ?」
杏子「かまわない。それに、なんとなく分かるんだ。ちゃんと魔女の魂は解放されてるってな」
ほむら「分かったわ。そんなに説明に手間は掛からないし、朝ごはん食べてからにしましょう」
さやか「あっ・・・杏子・・・」
杏子「おう、大丈夫だったか?」
さやか「うん・・・ごめんなさい。私が杏子を信用しなかったから、杏子を危険な目にあわせちゃった」
杏子「そんなの気にしてねーよ。それより、なんか吹っ切れた面してるが決めたんだな?」
さやか「うん」
杏子「はぁ、本当は反対だが、近接特化はあたししか居ないからな」
さやか「ありがとうね杏子」
130
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/05/28(火) 02:48:53 ID:UljuIn.c
ほむら「食べ終わったことだし、手短に説明するわ」
杏子「頼むよ」
マミ「少し楽しみね」
ほむら「ソウルジェムにグリーフシードをずっとくっ付けてる」
杏子「ふむ・・・で?」
ほむら「それで終わりよ?」
杏子「へっ?・・・いや、くっ付けて何すれば良いんだよ!」
ほむら「何すればと言われても、ほらこれ」
杏子「うおっ!?急に変身すんなよ!」
マミ「あら、本当にただくっ付けてあるだけね」
杏子「なんか拍子抜けだわ」
131
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/06/01(土) 02:30:10 ID:B2qyLQyY
マミ「ふむ・・・成る程」
杏子「どうした?マミ」
マミ「いやね、これ手を動かすのとかに邪魔になってないかな?って」
ほむら「確かに銃を取るときに、少し手をずらす必要があるけど・・・」
マミ「そうよね!邪魔よね!」
ほむら「いや、そんなに言うほど邪魔じゃ・・・」
杏子(あっ・・・このマミはやべぇやつだ)
さやか(マミさん、すごくいきいきしてるなー)
マミ「そこでね、私がいい方法を思い付いたの!」
ほむら「いい方法って?」
マミ「これを外して、私のリボンをほむらさんの左手にくるくるっとね!」
ほむら「えっと・・・このリボンはなに?」
132
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/06/01(土) 03:03:01 ID:B2qyLQyY
マミ「そのリボンに魔力を込めてみて?」
ほむら「分かったわ」
さやか「おお!眩い光が!?」
杏子「収まってきたな」
ほむら「指ぬきグローブ?」
マミ「ええ!手の甲に丸く穴が空いてるでしょ?そこにグリーフシードを近づけてみて」
ほむら「なんか分からないけど・・・おぉっ!?」
マミ「ちゃんと丸く出来たわね」
ほむら「いや、このソウルジェムを覆う半分に切った黒い水晶はなに?」
マミ「それはソウルジェムを守るプロテクター化した、残量が分かるグリーフシードよ!!」
ほむら「はぁ、確かにプロテクターは便利だけど、何故に指ぬきグローブ?」
マミ「銃には指ぬきグローブよ!!ロマンよ!!」
ほむら「ロマンか知らないけど、軍とかで使われてるグローブは、人差し指以外にプロテクターが付いた普通のグローブよ」
マミ「えっ!?」
133
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/06/01(土) 07:58:59 ID:SlqGhRmk
マミさんを苛めるな!
134
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/06/05(水) 00:40:44 ID:erJOn3gk
マミ「気を取り直して、杏子にも作ろうと思うんだけどどんな形が良いかしら?」
杏子「そうだな・・・それじゃあ十字架にしてくれないか」
ほむら「杏子それは・・・」
マミ「本当にいいのね?」
杏子「それで頼む」
マミ「はい、形は作ったから魔力を込めて」
杏子「よっ・・・と」
ほむら「真ん中にグリーフシードを入れる穴が、空いてる以外はシンプルな十字架ね」
マミ「凝っても良かったんだけど、神聖な物だしシンプルなのが良いかなって」
杏子「気に入ったよ。ありがとうなマミ」
マミ「チェーンも付いてるから、日常ではアクセとして、戦闘時には胸のソウルジェムにくっついて、魔力供給とプロテクターの役割を担ってくれるわ」
135
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/06/05(水) 01:30:27 ID:Mkprg0Ec
マミさんってやっぱりたよりになるわ
136
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/06/13(木) 03:45:43 ID:j4kS.4zI
マミ「私のもぱぱっと、完成!髪飾りをちょっと細工するだけだったから楽ね」
杏子「おっ、なかなか似合うじゃねーかマミ」
ほむら「ええ、マミらしくて可愛いわよ」
マミ「そんなに誉められると照れるわねー」
ほむら(確かさやかって、変身したらソウルジェムお腹に装着されるんだったわよね?なら、それっぽく変身ベルトとかかな?)
まどか「そろそろ出ないと、学校に遅れちゃうよ?」
ほむら「そうね。杏子、お昼にまた同じところに集合ね」
杏子「おうよー。片付けは任せとけー」
マミ「それじゃあお願いね?」
杏子「はいはい。ってさやか、お前まだ落ち込んでるんだろ」
さやか「うぇっ!?だ、大丈夫だよ私は!」
マミ「何時でも相談に乗るからね?」
137
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/06/14(金) 03:57:51 ID:ZtWYxNwo
さやか「って事で、お願いします!!」
ほむら「いや、って事でってなんの事よ」
さやか「ほら、朝に相談に乗ってくれるって言ってたでしょ?」
杏子「相談に乗るとは言ったが、まさかその日の昼に来るとは思わないだろ」
マミ「まぁまぁ、取り敢えず話を聞いてみましょう?」
まどか「何があったの?さやかちゃん」
さやか「実はね、今日もお見舞いに行こうと思ってるんだけど、毎回クラシックのCDじゃ飽きちゃわないかなって。なんか良いお見舞い品は無いかな?」
杏子「お前、そもそもCDが駄目だろ。そいつ左手を怪我してて、バイオリンの演奏が出来ないんだろ?嫌味でしかないだろCDなんて」
ほむら「さやかのデリカシーの無さは置いといて、好感度もアップさせたいのなら手作りのお菓子とか良いんじゃない?」
マミ「それいいじゃない!私も手伝うわよ!」
さやか「今日持っていきたいんで、放課後にお願いします」
ほむら「本当に急すぎるわね。材料はある程度は盾に入ってるし、後は調理室を借りるだけね」
マミ「それは任せといて!友達が調理部だから事情を話せば使わせてくれると思うわ!」
ほむら「頼んだわマミ。それじゃあ放課後、調理室に集合ね」
138
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/06/14(金) 07:16:56 ID:YkbOHxt6
手際がよくて素晴らしいな
おつおつ
139
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/06/18(火) 00:00:33 ID:l/P1oynI
マミ「美樹さん。お菓子はしっかり計量して、時間を守ればほとんど失敗すること無いからね」
さやか「ぉぉぉ、なんだこの量のバターはこれ全部使うの?」
まどか「小麦粉ふるいにかけたよさやかちゃん!」
ほむら「このアーモンドパウダー入れると美味しくなるわよ」
マミ「いいわねそれ!私にも少し頂戴?」
ほむら「はいはい、沢山あるから使って良いわよ」
マミ「ありがとうね!美味しいの作っちゃうから期待しててね!」
ほむら「はぁ、やけに乗り気だと思ったら、自分も作りたかったからなのね」
さやか「でもマミさん。自分のを作りながら私にも教えてくれてるんだから凄いよね」
まどか「私とさやかちゃんの二人掛かりで、簡単なクッキーを作ってるのに対して、マミさんは難しそうなマーブルカップケーキだもんね。しかも、私達より早いし憧れちゃうなー」
さやか「ほむらはなに作ってるの?」
ほむら「私?私はシフォンケーキよ。マミは調理室のこの一角を貸してくれたお礼として、一人一人に渡せるようにカップケーキを作っているから、今作ってるこれは私達用に作っているのよ」
さやか「失礼な話だけどさ、あんたってお菓子作れたんだね」
ほむら「分量と時間さえ間違えなければ良いのだから、爆弾作りしてた私にはお手の物よ。失敗して死ぬことも無いしね」
140
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/06/18(火) 00:20:56 ID:l/P1oynI
さやか「出来たー!!」
まどか「やったね!さやかちゃん!」
マミ「出来たのね!あら、凄く上手に出来たじゃない!」
さやか「うおっ!?大量のカップケーキ!いったい何個作ったんですか?」
マミ「調理部の子達の分と、私達の分で二十数個かな?まだ余りそうだからお見舞い用に持ってく?」
さやか「良いんですか!?恭介も喜びます!」
ほむら「あら?すごい量のカップケーキねマミ」
マミ「ほむらさんも出来たのね!美味しそうで食べるのが楽しみね」
まどか「ほむらちゃん何でもできて凄いよ!」
さやか「これなら、将来私の嫁として迎え入れてあげても良いよ!」
ほむら「はいはい、雑談も良いけどそろそろラッピングしないと、面会時間に間に合わなくなるわよ?」
さやか「本当だ!?急がないと!!」
141
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/06/18(火) 00:27:21 ID:OM3ZeWI.
おつおつ
142
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/06/18(火) 00:58:01 ID:l/P1oynI
さやか「それじゃあ、私は病院に行くね!」
ほむら「待ちなさい。シフォンケーキあなた達の分、二人で一緒に食べなさい」
さやか「おお!ありがとうほむら!大切に食べるよ!」
ほむら「はい、まどか。大きめに切っといたから家族で食べて?」
まどか「ありがとう、ほむらちゃん」
ほむら「二人とも何かあったらすぐに電話するのよ」
さやか「ありがとうね。また明日ねー!」
ほむら「ええ、また明日」
まどか「ほむらちゃん、マミさん。私も帰りますね」
マミ「鹿目さんも気を付けて帰ってね」
ほむら「バイバイまどか」
143
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以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/06/18(火) 01:11:51 ID:l/P1oynI
さやか「恭介?また来ちゃった」
恭介「さやかじゃないか、今日も来てくれたんだね」
さやか「恭介が心配だから。後、謝りたい事もあったから」
恭介「謝りたい事って?」
さやか「私さ、今まで良かれと思ってクラシックのCDを持ってきてたけど、それが逆に恭介の負担になってたのかなって思ってさ」
恭介「あぁ、その事か。確かに少し心苦しかったけど、さやかが来てくれたことが嬉しかったからそんなに負担になってないよ」
さやか「そうだったんだ。ごめんね今まで気を使わせちゃって」
恭介「いや、いいんだ。それに、今日先生に言われたんだ。君の左手はもう治らないって」
さやか「そんなっ!恭介、辛かったら私を頼って!何でもするから!」
恭介「・・・それじゃあこっちに来てくれないか?」
144
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以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/06/18(火) 01:26:21 ID:l/P1oynI
さやか「来たよ?」
恭介「もうちょっと近くに」
さやか「こっ・・・このぐらい?」
恭介「うん」
さやか「ひゃっ!?きょっ恭介!?」
恭介「ごめんねさやか。急に抱き締めちゃって。でも、こうしてないと、寂しくてどうにかなっちゃいそうで」
さやか「恭介・・・大丈夫。私が何時でも胸を貸すから!あっ!へ、変な意味じゃ無いんだからね!」
恭介「ふふ、ありがとうさやか」
さやか「大丈夫。大丈夫だから。私がついてるから」
恭介「うん・・・」
さやか「あっ!今日、実はお菓子を作ってきたんだけど食べてくれる?」
恭介「本当かい?楽しみだな」
さやか「じゃじゃーん!私からはクッキー!」
恭介「美味しそうだね。さやかがお菓子作り出来るなんて知らなかったよ」
さやか「先輩や転校生から教わりながら作りました」
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