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安価でめでたし昔話「桃太郎」

1以下、名無しが深夜にお送りします:2019/01/21(月) 00:14:14 ID:O5BM672A
ミスったら安価下で

あるところに、おじいさんとおばあさんロボが住んでいました。

爺「ムシャムシャ……ばあさんや、メシはまだかいの……ムシャムシャ」プルプル

ロボ「今食べてますよ、おじいさん」ガーピー

ある朝、いつものようにおじいさんは山へ芝刈りに、
おばあさんは川へ洗濯に出かけました。

2以下、名無しが深夜にお送りします:2019/01/21(月) 00:22:19 ID:O5BM672A
ところでおじいさんにはある悩みがありました。

爺「ばあさん……いつになったら子供を産んでくれるんじゃろうか」

おじいさんは子供が欲しかったのです。
そのために毎日毎晩おばあさんロボとハッスルしているのですが、それでも子供はデキません。

爺「一体なにが原因なんじゃろうか……
病院で検査してもろうたが、わしの子種に問題はなかったし……」トボトボ

光る竹「……」ペカー

爺「なんじゃこの竹いきなり光り出して……さてはわしをバカにしとるな、この!」ゲシッ

光る竹「!? ……! ……!」ペカー

爺「竹ごときが人間様をバカにするんじゃない!
この! この!」ゲシッゲシッ

光る竹「……! ……!」ペカーペカペカー

3以下、名無しが深夜にお送りします:2019/01/21(月) 00:30:53 ID:O5BM672A
一方こちらはおばあさん。
川で洗濯をしていると、ふと川上からどんぶらこっこ、どんぶらこ……

ロボ「ヴーン……あら、これは」ゴウンゴウンゴウン

大きな桃です。
おばあさんは高性能センサーで大きな桃を調べます。

ロボ「ヴイーン…………毒はないようですね。
おじいさんへのおみやげにしましょう」ザバー

なんということでしょう。おばあさんは誰のものとも知れない大きな桃を勝手に持ち帰り、家族へのお土産にしようというのです。
こんなことが許されていいのでしょうか。

ロボ「おじいさん喜ぶでしょうね……」ウイーン…

良心が咎めないのでしょうか。所詮はロボということでしょうか。

4以下、名無しが深夜にお送りします:2019/01/21(月) 00:38:29 ID:O5BM672A
おばあさんが持ち帰った大きな桃を見るや、大喜びのおじいさん。
ふたつに割った桃を口にすると、みるみるうちに若返っていきます。

爺「む……!」パクリ

爺「お……おお!」ドクン

ドクン……ムキムキッ

若い爺「フ……フハハハ……!
ムキムキじゃあ〜! ビンビンじゃあ〜!」バリバリバリッ

若い爺「ばあさんや! 今こそ子を作る時じゃあ〜!」ムキムキムキビーン

ロボ「はいはい……」ガシャン、ガシャン、ジャキーン


それはそれとして、桃を割った際に元気な赤ん坊が出てきました。

5以下、名無しが深夜にお送りします:2019/01/21(月) 00:48:30 ID:O5BM672A
若い爺「ピチピチじゃあ〜! キツキツじゃあ〜! これまで感じたことのないフィット感!
これはもしかしたらもしかするぞ、ばあさん!」パンパン

ロボ「はいはい……」ガクンガクンギュイーン…

赤ん坊「」

地獄絵図です。赤ん坊は信じられないものを見るかのようにおじいさんの自慰を見つめています。
生まれてすぐ目にする景色としては、少々刺激が強いというものです。
赤ん坊はすぐに気を失いました。当然のことです。

赤ん坊「」コテン

若い爺「これはきっと、神さまがくださったにちがいなあ〜! ウッ!」ドピュッドピュッドピュッ

ロボ「ガー……」ガリガリガリガリ

少し若い爺「ふうー……」シュー…

ロボ「ガガー……」プシュー…

6以下、名無しが深夜にお送りします:2019/01/21(月) 00:55:51 ID:O5BM672A
事が終わると、おじいさんは赤ん坊に気がつきました。

爺「いかんいかん、ちと はしゃぎすぎちまったわ……
ン! なんじゃこの赤ん坊は」

赤ん坊「」ブクブク…

爺「……」

赤ん坊「」ブクブクブク…

爺「………………」


爺「桃太郎で!」

桃から出てきた赤ん坊を、おじいさんは桃太郎と名づけました。
桃太郎はすくすく育ち、やがて立派な強い子になりました。
その途中で女の子だったと判明しましたが、改名は認められませんでした。
おじいさんとおばあさんロボの子供はできませんでした。

7以下、名無しが深夜にお送りします:2019/01/21(月) 01:02:01 ID:O5BM672A
ある日、桃太郎が言いました。

桃太郎「鬼ヶ島へ行って、鬼を退治してきます」

桃太郎「それからおじいさん、子供ができないのはロボだからです」

爺「ハハハハハ……なにを言っとる! わしがロボなワケなかろう全くバカだなあ桃太郎は!
ハハハハハハハハ! バカ!」

ロボ「気をつけて行ってくるのよ、桃太郎。
そうだ、きび団子をつくりましょう」ガガガガガー

桃太郎はおばあさんにきび団子をつくってもらうと、鬼ヶ島へ出かけます。

8以下、名無しが深夜にお送りします:2019/01/21(月) 01:10:00 ID:O5BM672A
旅の途中で犬が現れたので、

犬「ようお嬢さん、どこへ行くんだい」ハッハッ

桃太郎「うわっ犬が喋りだしたよ気持ち悪っ」

犬「その腰に付けたきび団子をくれるなら、どこへだって……」ハッ

犬「ワンワン! ウー……ワン!」

桃太郎「いいよ気を使わなくて!
手遅れだから!」

きび団子をやるとお供になりました。

犬「なんでもしますぜ」モッチャモッチャ

桃太郎「うーん……鬼と戦うには心もとないなあ……
もっと強そうな仲間が欲しい」

9以下、名無しが深夜にお送りします:2019/01/21(月) 01:21:20 ID:O5BM672A
森のなかを歩いていると、今度はサルが現れました。

サル「ウキーウキー」ピョンピョン

桃太郎「アッ……サルだ。えらく小さいけど」

サル「キー」ギュー

桃太郎「イテテテテテ指がちぎれる。
小さくても力はすごいや」

桃太郎「きび団子あげるから鬼退治においで」

サル「キー」ピョーン

桃太郎「肩に乗るの? 不衛生だなあ」

サル「キー」ギュー

桃太郎「イテテテテテ耳がちぎれる」

サルもお供になりました。

10以下、名無しが深夜にお送りします:2019/01/21(月) 01:27:33 ID:O5BM672A
海岸を歩く桃太郎一行。目的地の鬼ヶ島はすぐそこです。

ザザーン…

サル「キー」モグモグ

桃太郎「うーん……力は強いけど頼りないことに変わりはないぞ。
もっと強そうな仲間が欲しい……空とか飛べるやつ」サクサク

犬「親分、足もと気をつけてくださいや」

桃太郎「ン…… …………!」ザ…

鍋「」グツグツグツグツ…

桃太郎「………………」

鍋「」グツグツグツグツ…

キジがいました。

11以下、名無しが深夜にお送りします:2019/01/21(月) 01:35:25 ID:O5BM672A
偶然手に入った食料で精をつけ、一行は鬼ヶ島へ向かいます。

桃太郎「ありがとう……きみの犠牲と味は忘れないよ。誰だか知らないけど」モグモグ

犬「美味」モグモグ

サル「キーキー」ハフハフ

鍋「」グツグツグツグツ…

友の犠牲の味を噛みしめ、一行はついに鬼ヶ島に到着します。

ごちゃっ……

桃太郎「ここが鬼ヶ島か……宝に埋もれているな」ガラガラガラ…

ガリガリの鬼「出してくれー……」

桃太郎「むっ、助けを求める人の声」

心優しい桃太郎は、すぐに声のする方へと駆けつけます。

12以下、名無しが深夜にお送りします:2019/01/21(月) 01:43:17 ID:O5BM672A
なんということでしょう。鬼でした。

ガリガリの鬼「ああ助かった、ありがとう。
えー……本日はよくお越しに――」

桃太郎「」ボコン

ガリガリの鬼「いたい」

桃太郎「まいったか」

ガリガリの鬼「まいりました」

桃太郎「まいったか。村のみんなから奪った宝を返してもらおう」

ガリガリの鬼「へえ、こちらです」

桃太郎の腕っぷしにすくみ上がった鬼は、潔く負けを認め、宝物庫へ案内します。

13以下、名無しが深夜にお送りします:2019/01/21(月) 01:49:05 ID:O5BM672A
ガリガリの鬼「こちらが宝物庫です。
村のみなさんから頂いたのですが置き場に困って」

ごちゃっ……

桃太郎「まいったか」

ガリガリの鬼「貰い物を処分するのも気が引けて……
引き取っていただけるなら大助かりです」

桃太郎「まいったか」

ガリガリの鬼「まいりました」

桃太郎「まいったか。王子もここに囚われているはずだ、解放してもらおう」

ガリガリの鬼「この前ついてきた人間のことかな? そんなら鬼女のとこだと思います」

14以下、名無しが深夜にお送りします:2019/01/21(月) 01:52:56 ID:O5BM672A
王子のことまで見抜かれた鬼は、観念して王子をさしだしました。

王子「真剣に彼女のことを愛してるんだ」

鬼女「あなた……」ギュ…

王子「年末には帰るから、実家にはそう伝えておいてくれ」

桃太郎「ああ……伝えとくよ。伝えるともさ」

桃太郎の初恋は、あえなく散ることになりました。

15以下、名無しが深夜にお送りします:2019/01/21(月) 01:57:57 ID:O5BM672A
宝を取り返した桃太郎。奪われた村の人々にそれぞれの宝を返します。

村人「えっ……そっちで引き取ってもらえないかな?
正直ジャマなんだけど」

村娘「つーか頼んでもないしー?
そんなもの持ってこられても困るっつーか?」

クソガキ「変な犬ー! ギャハハハハハ!」グイグイ

犬「こらっ、引っ張るな……こら……こら!」

桃太郎の正直な行いに感激した村人たち。口を揃えて宝などいらない、持っていってくれと言いました。

16以下、名無しが深夜にお送りします:2019/01/21(月) 02:02:07 ID:O5BM672A
もらった宝を車に積んで、桃太郎は帰路につきます。

桃太郎「で、お前らこれからどうすんの?」

犬「行くあてがないんで飼ってください」

サル「おいらもそうしたいな」

桃太郎「…………!」


桃太郎はなにか言いたげでしたが、結局はなにも言わず静かに車を引き始めました。

17以下、名無しが深夜にお送りします:2019/01/21(月) 02:08:14 ID:O5BM672A
桃太郎「よいしょ、よいしょ……
さすがに重いや」フウフウ

犬「大変ですねえ」トコトコ

サル「お前も手伝えや」グイグイ

桃太郎一行、和やかな帰り道です。

犬「オヤ……どうしました親分。不満そうな顔をして」トコトコ

桃太郎「イヤ……なんだろう。なにかが足りないような……」ゴロゴロ

サル「足りないのは手伝いです」グッグッ

桃太郎「なんか……すごく大事なことを忘れてるような。
ものすごーく大事なこと……」ピタッ

犬「?」

ガラガラッ

サル「グエッ」プチッ

18以下、名無しが深夜にお送りします:2019/01/21(月) 02:09:39 ID:O5BM672A
桃太郎「………………」ウーン



桃太郎「あっ!」

桃太郎「>>1000!」


めでたしめでたし

19以下、名無しが深夜にお送りします:2019/01/22(火) 21:25:40 ID:U7Eb4FRM

kskst


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