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霊能力者「寺生まれの“D”です」
1
:
テスト
◆EtMuQzvQp.
:2018/09/24(月) 02:24:13 ID:OGS6tOqQ
俺の名はD
…そうスレタイでは名乗ったのだが、当然の事がこれはあくまでイニシャルだ
本名は寺田 大輔(てらだ だいすけ)
みんな大好き“Tさん”と名乗っても問題ない名前だが、俺は「破ぁ!」1つで悪霊を倒せるほど強くないなので“D”と名乗っている
まあ、ぶっちゃけ名前の所は霊能力者になるのだから本名とかイニシャルとかは割とどうでもいい話なのだが
64
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/07(日) 20:32:28 ID:6ego0usI
──────
────
──
霊能力者「─ということで、無力化した状態で山の中に戻しました。見かけることがあるかもしれませんが無害ですのでご安心下さい」
村長「此度はありがとうございました」
助手「錯乱状態の方には先ほどお渡しした札を入れたお風呂の中に毎日30分程度入れて下さい。個人差はありますが、1週間ほどで元に戻られます」
村長「ありがとうございます。その、また何かあった時には、」
霊能力者「その時にはすぐにご連絡ください。今度は完全に消しますので」
村長「分かりました。帰りには気を付けて下さい」
霊能力者「ええ。それでは」
ざっざっざっ......
65
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/07(日) 20:39:44 ID:6ego0usI
村長「……」
村人「言わなくてよかったんか?」
村長「気づいておらんようだし、そのまま行ってくれるならその方がいいだろう」
村人「ま、そっか」
村長「高い金払っておるんだ。これぐらいのアフターケアがあってもよかろう」
66
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/07(日) 20:46:00 ID:6ego0usI
霊能力者「あいつら絶対気づいてただろ」
助手「ですね」
霊能力者「背中に引っ付いてるってどんな逆だよ」
助手「そうですね」
霊能力者「……どうする」
助手「山に返すのが無難かと思います」
霊能力者「だよなぁ」
助手「……」
霊能力者「……」
助手「……あの」
霊能力者「なんだ」
助手「今後の研究には丁度いいサンプルになるとおもうのですが」
霊能力者「なら持って帰るか」
助手「そう仰られるなら」
くねくね「……」ぽよんっ
67
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/07(日) 20:47:07 ID:6ego0usI
第2破ァッ!終わり
68
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/07(日) 21:12:10 ID:q1P.TDug
テルミットで調べてみたら使い道一覧に除霊ってあって草
雑魚相手ならクネクネで無双できそうだけど、このDさんはそういう使い方しなさそうかもな
69
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/07(日) 23:55:28 ID:6ego0usI
第3破ァッ!「新築マンションの地縛霊」
70
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/08(月) 00:04:26 ID:bCTJ6l8.
不動産屋「緊急の御依頼となってすいません」
霊能力者「お気になさらず。緊急じゃない依頼の数なんて1割もありませんから」
助手「除霊という事で依頼を受けたのですが、詳しいお話を聞かせて貰ってもよろしいでしょうか」
不動産屋「はい、今回は私たちが管理する新築のマンションに出た霊を祓って頂きたいのです」
霊能力者「新築マンションに霊ですか」
不動産屋「はい。一応私共の方で事前に土地の経歴等を調べホワイトでしたので建てたのですが……」
霊能力者「それは災難でしたね」
不動産屋「建築業者の方にも事故等が無かったかを確認しましたが、その様な事実は確認出来ず完全にお手上げです」
助手「つまり現時点では原因もなく湧いてきたということでしょうか」
不動産屋「はい、我々の調査ではそのように出ています」
71
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/08(月) 00:16:44 ID:bCTJ6l8.
霊能力者「一先ず現場に行って実物を確認しないと何も言えませんね」
不動産屋「社員に車を出させます。本件は何卒宜しく御願い致します」
霊能力者「聞いた限りではそこまで大したものではなさそうですので安心して待ってて下さい」
社員「表に車を出していますのでこちらへ」
助手「失礼します」ぺこり
72
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/08(月) 00:35:34 ID:bCTJ6l8.
バタンッ
ブロロロロ......
社員「ここからは私が担当させて頂きます。何かご要望があれば気兼ねなくお申し付けください」
霊能力者「じゃあ普通に対応してくれません?俺たち別にそんな偉い人でもないですし」
社員「ですが社長からは最大限の礼を尽くせと言われておりまして」
霊能力者「では普通に対応するのが俺たちへの最大限の礼節ということで」
社員「は、はあ……」
助手「先生はまともな社会を経験を積まれていませんので堅苦しいのがお嫌いなのです。お気になさら必要はありません」
霊能力者「おい俺が社会不適合者みたいな印象を与えるようなことを言うな。堅苦しいのが苦手なのは間違えないけど」
社員「……分かりました。ではそのように」
73
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/09(火) 22:46:29 ID:EJzR/vOg
霊能力者「ところで確認しておきたいんですけど、あなたは事故物件扱うのってもしかして初めて?」
社員「はい。入社して今年で2年目ですが今回が初めてです」
霊能力者「そうですか。では、予めこれだけは覚えておいて下さい」
社員「……」ごくり
霊能力者「何が起きても所詮は霊ですのでお化け屋敷感覚で楽しんで下さい」
社員「へ」
助手「落ち武者の群れでもない限りは死にはしませんので」
社員「死には、てっ……」
霊能力者「その職場で働いている限りでは事故物件なんてその内年に4、5件扱うようになりますからね。そのぐらいの気持ちではないと疲れますよ」
社員「な、なるほど」
74
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/09(火) 23:00:53 ID:EJzR/vOg
霊能力者「そう言えばさっき入社2年目と言ってましたけど、もしかして今23とかですか?」
社員「ええ、ちょうど先月で23になりましたね」
霊能力者「おお、ジャスト同い年ですね。それなら気分をより盛り上げる為にここからは互いに敬語は無しで行きましょう」
社員「ちょ、それは」
霊能力者「お化け屋敷に行くのに畏まってちゃ気分も盛り下がるしねー。はい、敬語禁止」
社員「そ、そんなぁ」
助手「これも仕事を円滑に勧めるためのものです。ご協力をお願いします」
社員「でも……」
霊能力者「……死にますよ?」
社員「楽しみだなぁっ!」
霊能力者「分かればよろしい」
75
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/09(火) 23:32:37 ID:EJzR/vOg
キキーッ
バタンッ
社員「ここが依頼の物件です」
霊能力者「……」
助手「……」
社員「……物件だよ」
霊能力者「ヒュー。随分立派な物件だこと」
助手「私たちの自宅兼事務所のぼろビルとは雲泥の差ですね」
社員「ここは富裕層の方を主にターゲットとした物件ですかr、だからだよ」
霊能力者「俺とは縁がなさそうな所だ」
社員「……」
霊能力者「あ、別に稼ぎが無いわけじゃなくてマンションよか戸建ての方が住むなら都合がいいって話だから」
助手「ちなみに現在の貯金は──」ごにょごにょ
社員「!?」
霊能力者「寡占事業だしね」
76
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/09(火) 23:40:17 ID:EJzR/vOg
社員「すごいなぁ……」
霊能力者「命かけてるしね。ほら、あれ見てよ」
社員「ん?」
ガシャーンッ!ガシャーンッ!
助手「オートロックの大きなガラス戸が全力で開閉を繰り返して我々をお出迎えをしてますね」
社員「」
霊能力者「ここまで全力で歓迎されるのは久しぶりだなぁ」
助手「ガラスが割れているのは当然の事ながら、激しすぎてフレームが歪んでいますね」
社員「ぼ、防弾性もあったのに……!」
霊能力者「中々歯ごたえのありそうなヤツがいそうだ」
77
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/10(水) 00:07:44 ID:Cy5E9NU6
助手「どのようにして中に入りましょうか」
社員「ここは無理だから2階から梯子で、」
霊能力者「いや、ここは“お化け屋敷”だ。正面玄関から中へ入ろう」
助手「如何にして?」
霊能力者「これを使おうか」
パラララッ
社員「……名刺?」
霊能力者「たまにカッコよく行かせて貰おう」
クシャ、クシャッ
霊能力者「折紙人形“粗神”」
グシャンッ
粗神「……」ムキンッ
78
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/10(水) 00:15:52 ID:Cy5E9NU6
社員「名刺が小学生サイズの人形に……」
霊能力者「これは特殊な製法を用いて作られた無駄に頑丈な紙で出来た人形だ」
助手「……」
粗神「……」ムキムキンッ
霊能力者「こいつならあのオートロックの扉も止められる」
社員「おおっ!」
霊能力者「よし、いけっ」
粗神「……」ダッ
助手「あの、」
霊能力者「ん?」
助手「名前をお間違えでは?」
粗神「……」ぴたっ
79
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/10(水) 00:25:22 ID:Cy5E9NU6
霊能力者「……そうだっけ」
助手「ええ。作成当時は確か……、」
ぺラッ
助手「ありました。これは──、」
霊能力者「まて、そのノートはなんだ」
助手「先生の情報を私になりにまとめているノートですが」
霊能力者「なにそれこわい」
粗神「……」へいっ
助手「では改めまして」
霊能力者「おいバカやめろ」
助手「この子の正式名称は“レギオンVer.II:理想の上書き(ラスト・ダンス・バタリオン)”です」
粗神「……」カッ
グシャンッ
80
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/10(水) 00:33:37 ID:Cy5E9NU6
ペカー
社員「見た目が丸っこい感じから騎士みたいな装飾に変化した……」
粗神「……」シュピーン
助手「やはり後付けよりは本当の名前で呼ばれた方が強くなりますね」
霊能力者「……そーですね」
助手「私は良いと思いますよ。中学生らしい感じが出ていて」
霊能力者「その感じが嫌だったから後でそれっぽい名前付けたんだけどなぁ!?」
社員「あー、なるほど。通りで懐かしい気がすると思ったら」
霊能力者「……」
助手「さて、“理想の上書き”さん。あれを止めて来て下さい」
ガシャーンッ!ガシャーンッ!
粗神「……」ぐっ
ダッ
81
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/14(日) 16:25:14 ID:55eo1CpY
ガシャーンッ!ガシャーンッ!
粗神「……」ガッ
ズズーン......
社員「止まった!」
助手「それでは先に進みましょう」
霊能力者「……待て」
助手「?」
グシャッ
粗神「」
ガシャーンッ!ガシャーンッ!
社員「潰れた……」
助手「あら、“理想の上書き”さんが」
霊能力者「当たり前だ。容姿に八割使ってる形態でどうにか出来るわけないだろ」
助手「このノートにはこの形態でなら暗黒ネビュラーパワーが得られると記載されてますが」
霊能力者「忘れろ」
82
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/14(日) 16:30:07 ID:55eo1CpY
社員「ど、どうするんですか!?」
霊能力者「まあ、普通に“粗神”再起動させるだけだな」パチンッ
粗神「……」むくり
社員「あ、最初の丸っこいのに」
霊能力者「いけ」
粗神「……」ダッ
バコーンッ!
助手「吹っ飛ばしましたね」
霊能力者「張り切り過ぎだな」
社員「ああ、修理費が……」
粗神「……」ムキンッ
83
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/14(日) 16:35:05 ID:55eo1CpY
霊能力者「先に進もうか」
助手「はい」
スタスタ......
社員「……」
霊能力者「どうした?」
社員「いや、あのさっきの人形ことで」
霊能力者「粗神のことか」
社員「ちょっとイメージと違ったな、と」
霊能力者「?」
社員「いや、普通ならこういうのって複雑な形であればある程強いんじゃないかなって」
霊能力者「あー……。なるほど」
助手「……」
社員「こう、念力が増せばま増すほど禍々しいものがっ、的な感じかなって」
霊能力者「漫画の読みすぎ」
社員「なっ」
84
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/14(日) 16:52:16 ID:55eo1CpY
霊能力者「確かに一見すれば不思議なパワーで動いてるように見えるもんな、あれ」
社員「……違う?」
霊能力者「違いよ。こいつも立派な化学と科学の賜物だ」
社員「もしかして機械!?」
霊能力者「ではない。さっきも言った通り、こいつは特殊な製法で作られた紙だ。でも、この紙の中にはそれこそ電子回路のように色んなものが埋め込まれている」
社員「でもそれならそれを動かすエネルギーとかどうなってるんだ?」
霊能力者「そこら辺から回収してるけど」
社員「酸素とか?」
霊能力者「いや」
社員「二酸化炭素?」
霊能力者「いや」
社員「じゃあなに?」
霊能力者「知らん」
社員「」
85
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/14(日) 17:33:45 ID:55eo1CpY
霊能力者「まあ、分からんけど摩訶不思議パワーで動いていないのは間違えない」
社員「ええー……」
霊能力者「原始時代の人間が化学の要素を理解せずに火を起こしをしてる状態と同なじだと思ってくれ」
社員「なんだかよく分からないけど、とにかくイメージしていた感じではないって事は理解できた」
霊能力者「飲み込みがはやいな」
社員「水で流し込んでるだけ」
助手「いきなりその様な事を言われても即座に理解出来る方が難しいかと」
霊能力者「概要だけでも理解してくれれば十分」
86
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/24(水) 14:51:21 ID:pYiG55ys
助手「そうですか」
霊能力者「それよか気になったんだが……。さっき一瞬ですます調に戻ってなかったかね社員くん?」
社員「へ?」
霊能力者「それじゃダメダメ。説明の仕方も悪かったが、それもこの件じゃ立派な業務の1つだ」
社員「って言われても」
霊能力者「それに今後も長い付き合いになる訳だし、形からでも友達で行こう」
社員「長い付き合い?」
霊能力者「そうだとも。あの人がわざわざキミを付けたのは今後もこんな案件を任せるっていうことだしね」
社員「ええっ!?」
霊能力者「だから普段の友達と同じ感じで話してくれ。その方が円滑に行く」
社員「……分かったよ。後で文句言うなよ」
霊能力者「ああ、それでいい。逆に次ですます調に戻ったらチクるからな」
社員「何をだよ」
霊能力者「無礼働きやがった、てっ」
社員「ひでぇ」
87
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/24(水) 15:04:01 ID:pYiG55ys
霊能力者「しかしどうしたもんか」チラッ
粗神「」しーん
助手「エネルギー切れてますね」
霊能力者「お前のせいでな」
社員「えっ、もうダメなのか」
霊能力者「そりゃね。無駄な変形にほぼ全パワーを使った再起動、そんなことしたらあっという間に落ちるさ」
助手「残念です。これでまた暫く充電期間ですね」
霊能力者「ハア……。次にこいつの出番があっても1年後か」
社員「長すぎだろ」
霊能力者「だってこいつ大気中の謎物質を吸収するかたちでしか充電的なの出来ないし」
社員「……コスパ悪過ぎやしないか?」
助手「あくまでこの手のモノはカッコつけ専用ですので」
社員「カッコつけって……」
霊能力者「ま、やるもんじゃないね柄じゃないことは。“破ァッ!”だけじゃ見栄えが悪いとはいえ」
88
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/24(水) 15:15:08 ID:pYiG55ys
ズズズ...
助手「この充電期間が2時間程度にでもなれば実用性もあるのですが」
霊能力者「そうなったら大量生産して護身用として売れるんだけどなぁ」
助手「ただ、これは一般の人が使うにはオーバーな代物と思います」
霊能力者「やっぱそこだよなぁ。前から一般向けの商品化を“B”と一緒に考えてはいたんだが、けっきょくそこに辿り着いちゃう」
助手「人を傷つけない程度のモノにしてはどうでしょうか」
霊能力者「それしちゃうと悪霊退散できなくなる」
助手「難しいですね」
霊能力者「まあ、現状で本体のコスパの問題がある以上は商品化なんて夢のまた夢なんだが」
ズズズ...
89
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/24(水) 15:23:08 ID:pYiG55ys
社員「……」
霊能力者「どうした?」
ズズズ...
社員「いや、さっきからエレベーターホールの鏡から人型の何かが出て来てるんだが」
霊能力者「ありゃま」
社員「……式神とかじゃないよな?」
「おぉぉぉ……」
ズズズ...
霊能力者「あれは悪霊だな」
社員「だよな。当然のようにスルーしてたから出してるものだと思ってた」
霊能力者「アレに憑かれると祓うまで治らないうつ症状が出るから触れるなよ」
社員「いや倒してくれよ」
90
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/24(水) 15:30:00 ID:pYiG55ys
悪霊「おぉぉぉ……」ズズズ...
くるりっ
霊能力者「……」
悪霊「……」
ブワッ!
助手「気づかれましたね」
社員「こっちに来てるぞ!」
霊能力者「助手、セットMを頼む」
助手「了解しました」
コトン
社員「音楽プレイヤー?お経でも流すのか」
助手「まさか。お経で祓えたら私たちは必要ありません」
霊能力者「よーい、スタート」
助手「はい」
ピッ
91
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/24(水) 15:47:10 ID:pYiG55ys
♪〜
社員「このイントロはまさか……」
ズズズ...
悪霊「おぉぉぉ……」
ゾロゾロ
社員「うおっ、鏡からどんどん湧いてきてるっ!?」
霊能力者「いくぞー」
助手「せーのがさんはい」
霊能力者「破ッ、破ッ、破ァーッ!」
悪霊「」
ボボンッ!
霊能力者「破ッ、破ッ、破ァーッ!」
ボボンッ!
社員「……これを流しながらする意味は」
助手「ノリが良くなります」
92
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/24(水) 16:02:53 ID:pYiG55ys
社員「ここに来てそんな時間は経ってないけど徐々に除霊のイメージが……」
助手「いい勉強になりましたね」
霊能力者「破ッ破ッ破ッ!破ァッ!」
ボボボンッ!
♪〜
霊能力者「破ッ、破ッ、破ァーッ!」
悪霊「うぉぉぉ……」
ボボンッ!
助手「ただ、先生がこれを使われる際は余程の事がない限りはありません。ここにいる霊は相当のものだと判断されたようですね」
社員「……俺にも分かる例えでその相当がどの程度のものか教えてくれないか?」
助手「あの悪霊がモヒカンだとすれば少なくとも山のフドウ程度の強さはあるかと」
社員「分かるようで少し判断に困る例えではあったけど帰りたい気分になった」
助手「事前に分かっていれば貴方には遺書の準備をさせていました」
社員「帰りたい」
助手「ダメです」
93
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/02(金) 10:11:06 ID:emMA94TI
何のメロディーなんやろ、エクササイズとかかな?
更新待ってる
94
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/03(土) 10:03:35 ID:jmU6N/BM
更新いつかなと思ったら速報の方でやってるんかい
95
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/03(土) 17:45:57 ID:hz5vBO3A
>>94
すいません。もう誰も見てないものだと思ってました
一応オチが思いついたのでまとめます
96
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/03(土) 18:15:04 ID:hz5vBO3A
──────
────
──
霊能力者「破ッ、破ッ、破ァーッ!」
チュボボボンッ
〜♪
助手「曲のジャストで終おわりましたね」
霊能力者「たまにやると気持ちがいいな“Pump it除霊”」
社員「……本当にそんな危ないヤツなのか。見てて全く思わないんだが」
『なら確認してみるかい?』
社員「!?」
霊能力者「おうおう、お出ましかい」
助手「ふむ……」
『屋上でまってるよ』
チーン
97
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/03(土) 18:34:44 ID:hz5vBO3A
社員「エレベーターが……。止めてあったのに」
霊能力者「乗るしかねーか」
助手「そのようですね」
社員「ここは安全に階段で行った方が」
霊能力者「……このマンションは何階まであるんだ」
社員「地上45階だけど」
霊能力者「普通に登るのが辛すぎるし、体育2の俺には無茶すぎるわ」
助手「何かありましても私がなんとか致します」
社員「なんとかって……」
霊能力者「んじゃ、行きましょか」
98
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/03(土) 19:02:23 ID:hz5vBO3A
ポーン
『屋上です』
チーン
霊能力者「とーちゃーく」
助手「やはり高級マンションだけなあり、屋上であってもそれなりの施設がありますね」
社員「……入口で結構時間使ったのに、こんなにあっさりラスボス戦みたいなのは釈然としない」
霊能力者「マンガの読みすぎだろ。主人公がじゃあるまいし」
『そうだ。なぜならボクが主人公だからさ』
フワッ
霊能力者「やあ、きてやったぞ」
助手「他には何も感じませんし、どうもコレが今回ここに根を張る地縛霊のようですね」
『キミにはボクがただの霊にしか見えないようだね』
霊能力者「いや実際そうだろ」
『それはどうかな?』
99
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/03(土) 21:15:02 ID:hz5vBO3A
社員「それはどういう事だ」
霊能力者「おい乗ってやるな。つけ上がるだろ」
『見ろ、これがボクの霊力だ!!』
ブワッ
社員「うおっ!?」
助手「……何かオーラみたいなモノを出してますね」
霊能力者「綺麗だな」
助手「それにしても霊力とはなんでしょうか」
霊能力者「知るかよ」
『ふっ、低レベルなキミたちには感じることが出来ないようだね』
霊能力者「何を感じろってんだ」
100
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/03(土) 21:48:24 ID:hz5vBO3A
『ふふっ、ここまで溜まったんだ。後もう少しで復活できる』
霊能力者「なんの話かは知らんがそろそろ祓っていいか?」
『ボクの力すら感知できないキミに出来るかな?』
霊能力者「力って言われてもなぁ」
助手「この地区は商社が多いですから現象化に必要な感情は充分かと」
霊能力者「つってもただの地縛霊が現象化してもなぁ。どう見ても外部干渉から産まれたものでもないし」
社員「……なんか雰囲気強そうだけどそうでも無いのか?」
霊能力者「まあ、こっちの雰囲気を感じで頂ければ」
『言ってくれるじゃないか』
助手「事実を申してるだけなのでお気になさらず」
101
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/03(土) 22:49:55 ID:jmU6N/BM
あっちでも書いてるのにスマンですな
更新乙です
102
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/03(土) 23:46:47 ID:hz5vBO3A
『戯言もそこまでだっ!消え去れ!!』バッ
ギュオンッ!
霊能力者「破ァッ!」
バチュンッ
『あ』
バシュウウウ......
『』
社員「ええー……」
霊能力者「まあ、そうなるよね」
助手「お疲れ様でした」
社員「釈然としない……」
霊能力者「マンガじゃないしね。こんなもんだよ」
助手「さて戻りましょうか。あなたはマンション修理の手続きもありますでしょうし」
社員「ああ……。そうだったぁ……」
霊能力者「ま、俺らも手伝うからさ」
103
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/03(土) 23:54:49 ID:hz5vBO3A
──────
────
──
ガチャッ
社員「いらっしゃいませ……、あっ」
霊能力者「よっ」
助手「ご無沙汰しております」
社員「先日はお世話になりました。……本日は何用で」
霊能力者「そんなに警戒しないでよ。少し事後報告をと思ってね」
104
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/04(日) 00:05:04 ID:NpWSc7Nw
社員「お茶です。どうぞ」
コトッ
霊能力者「あっ、どうも」
社員「……で、事後報告とは」
助手「あの地縛霊についてこちらで調べたことをお知らせしようかと」
霊能力者「まあ聞いて損することはないから聞いてくれ」
社員「はあ、」
105
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/04(日) 00:35:41 ID:NpWSc7Nw
助手「それではこちらの資料を見て下さい」
社員「……山田 次郎?」
霊能力者「ん、そいつが今回の地縛霊を産んだヤツね」
助手「2年前にそこから100mほど離れた地点でトラックに轢かれて亡くなったそうです。事故状況からして自殺の線も有り得たそうですが」
霊能力者「状況的には産まれたこと自体が奇跡に近いが、その影響でかここ最近まで大人しくしてたみたいだな」
社員「……あの」
霊能力者「あ、今誰もいないから普通に話してくれ」
社員「……そうか。なあ、さっきから気になってんだが“産まれる”ってなんだ?死んだ人間が霊になるんだろ?」
霊能力者「いや、死んだらそこで終わりだぞ」
社員「なっ」
106
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/04(日) 00:49:21 ID:NpWSc7Nw
助手「端的に言いますと、霊とは大気中に存在する何らかの物質が人間の発生させた感情を吸収し変化させて産まれるものである、と最近の研究ではされています」
霊能力者「つまり故人と霊の間に直接な関係はないし、死んでも天国やら地獄とかもない」
社員「……霊能力者の発言とは思えないな」
霊能力者「仕方ないだろ。無いものはないんだし」
助手「元々死後の世界という存在は、生きている人間の死に対する恐怖を誤魔化す為に作られたものですしね」
社員「夢も希望もないな」
霊能力者「だから今を全力で生きるんだろ」
助手「……先生、発言が少しクサイです」
霊能力者「うるせーやい」
107
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/05(月) 07:14:06 ID:L5yXYmYE
こっちでやるなら以前書いてた板の方にも報告しときなよ
こっちスレに誘導するなりさ
108
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/05(月) 11:42:03 ID:SVky9dhM
社員「あっ、でもあの幽霊?は“復活”がなんとか言ってた気がするんだけど」
助手「ええ、その点は我々も気になったので今回調査しました」
霊能力者「ぶっちゃけこれが今回の目玉だな」
社員「やっぱり“復活”って蘇るってことなのか?」
霊能力者「まあ、ニュアンス的にはそうなのかな。バッサリ結論から言えばありゃ妄言だ」
社員「妄言……」
助手「はい、身辺調査をした結果彼は生前ネット掲示板等に“転生したら〜”といったようなものを投稿していたのが判明しました。あまり私生活も上手くいっていなかったようで、本人のSNS等にも類似するような書き込みがされていました。恐らくは憧れに似た何かを持っていたかと」
社員「死んでも尚黒歴史が掘り返されるのか……」
霊能力者「でだ、あの地縛霊はそこを色濃く反映されて産まれたって訳。多分“復活”ていうのも自身の存在を維持する為に作られた“アイデンティティー”ってことだな」
助手「過去50年程を遡っても死者の霊からの“復活”と呼ばれる現象が観測されてない以上、現状ではあの発言は妄言と言ってもよろしいかと」
霊能力者「“受肉”するパターンもあるが、それで産まれたとしてもそいつはもう別の何かだしな」
109
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/05(月) 12:00:51 ID:SVky9dhM
社員「……何故そんな話をわざわざ」
霊能力者「これから長い付き合いになるからな。お前さんがこの仕事を続けるならな」
社員「……」
霊能力者「……実は式神を動かしてるのも“霊”を作ってるのも全部同じ物質なわけよ」
社員「何となくそんな気はしてた」
霊能力者「観測できてない今現在は“暗黒物質”と呼ばれるものだ。そう遠くない内には観測に成功したりとか、その物質の性質とかそれによって発生するメカニズムとかの解明もされると思う」
社員「……」
霊能力者「霊ってのは“フィクション”じゃなくて“リアル”のものだ。そして、それを構成するのもまた“リアル”なモノだ。だから死んでもそこで終わりだし、故人から産まれた霊はそいつ自身じゃない」
社員「……別に死後の世界とか特別を信じてた訳じゃないけど……。なんかさ、こう、……複雑だな」
110
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/05(月) 12:12:11 ID:SVky9dhM
霊能力者「ま、死んだ後の事なんて考えても無駄だし気にすんな。大事なのは今だ」
助手「そうですね」
霊能力者「だから霊に対して同情もクソも要らねぇ。困ったら俺らみたいな連中を呼んで祓って貰え。死んだ奴だって半分くらいは死後も他人に迷惑かけたいとは思ってないだろうし」
社員「……なあ、ホントに俺たちはタメなのか?とてもそうには思えないんだが」
霊能力者「そりゃそうだろ。なんせ俺は」
「“寺生まれ”、だからな」
111
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/05(月) 12:12:50 ID:SVky9dhM
第3破ァッ! 終わり
112
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/05(月) 12:23:29 ID:SVky9dhM
すいませんがここでの更新は一旦これで打ち切ります
同じスレタイで設定が同じものを速報vipの方でやってますが、今後はそっちで進行していく予定です
ここまで読んで下さいましてありがとうございましたm(_ _)m
113
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/11/05(月) 13:00:42 ID:9hgFxHq.
乙乙!
深夜だと久しぶりに見たオカルト系スレだったけど楽しかったですぜ
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