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【安価】ヤンキー「異世界転生だァ?」

1以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/04(火) 23:20:44 ID:/NG1Oij.

ヤンキー「っべーな、マジかよ」ゲラゲラ
取り巻き「マジマジwww」
取り巻き「やっくんホントだってー!」

いつもと同じ仲間。
いつもと同じ会話。
いつもと同じ日常。
いつからか、俺はそんな毎日に飽きていた。

ヤンキー「...けっ」スパー

46 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/09(日) 21:17:44 ID:BpRN6c/g
飛竜「グルルルゥ......!」ジュルル

ヨダレを足らし、此方へと近付いてくる翼の生えた怪物の姿が。

ヤンキー(あっ、これ...ヤベェわ)ググッ
ヤンキー(逃げる、しか、ねぇ...!!) シュバァーッ!

倒れこんだ状態から身体を跳ねさせ、一直線に駆ける。
数秒後、大きな雄叫びと共にドスドスと後ろから駆けてくる音ッ!!

ヤンキー(嘘だろ...んだよこのバケモンはよぉッ!)タッタッタッ

47 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/09(日) 21:20:58 ID:QmV8wG0k
ヤンキー(このままじゃ追い付かれる...ならッ!!)ガサッ

草原の所々に落ちている謎の骨を拾う。
そして...

ヤンキー「逃げなくても、おんなじだよなァ...!」ブンッ

飛竜に向かって、投げつける!
速度をのせて飛んでいった骨は、飛竜の顔に直撃すると...!

そのままバラバラにくだけ散った!!

48 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/09(日) 21:24:39 ID:QmV8wG0k
ヤンキー「痛くも痒くもねぇ、ってか...!」ダッ

拳を握り、飛竜へと駆け出す。
彼は、死の恐怖を感じながらも。
彼の人生で一番の、高揚感を感じていた。

飛竜「グルルァアアアーーーッ!!」ゴウッ

吼える飛竜の首元へと滑り込むと、右腕を振りかぶり...

ヤンキー「っらァァァ!!」ゴスゥッ

飛竜の顎を...
渾身の力で突いたッ!!

49 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/09(日) 21:28:05 ID:QmV8wG0k
メキョッ...

ヤンキー「ッー〜〜!!!?!?」ズキィィィッ

しかしヤンキーの貧弱な身体では飛竜の頑丈な身体を傷付ける事は叶わず、逆にヤンキーの拳が割れる事となった。

ヤンキー(っベ...無理だわ、コレ)ボタボタ

夥しい血を右拳から流しながら、即座に駆け出す。
『勝てない』という事実が、拳を通してしっかりと解ってしまった。

50 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/09(日) 21:38:05 ID:D0jfRzZE
ヤンキー「痛ってぇ"...クソッ、マジかよ...!!かはっ、はあっはあっ...!!」タッタッタッ

50メートルほど走ったところで飛竜に追い付かれ、大きな脚で掴まれる。
そしてそのまま飛び上がり、勢いをつけて着地した。

ヤンキー「ごェ......ッ!」グキャッ

脚に掴まれていたヤンキーは当然上下から衝撃を受け、身体中の骨が軋み口から血を吐き出した。

ヤンキー(トラックに跳ねられた時より痛てェ...駄目だこりゃ、死んだな)ゲポッ

51 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/09(日) 21:41:12 ID:66F.Vu7A
血にまみれたヤンキーの顔をまじまじと見つめ、舌舐めずりをする飛竜。

凡そ想像もつかないような無惨な死を遂げることを覚悟し、目を瞑る。

飛竜の大きな雄叫びが聞こえる。

何か生暖かいものが顔に触れる。

ああ、もう終わりだな。

しかし...

数秒待っても痛みは来ない。

52 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/09(日) 21:48:04 ID:tSTFnmow
ヤンキー「...?」チラッ

うっすらと目を開けると。

そこには、こめかみに剣が刺さった飛竜が
口を大きく開けたまま、絶命していた。


ヤンキー「うォ............!?」

>>53(性別とか、決めれるなら細かな設定をオナシャス!)「君、大丈夫かい?」

53以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/09(日) 22:12:10 ID:BFzKOedk
人間の女
11歳
主人が不慮の事故で死んで回収される前に逃げた妊娠中の逃亡奴隷
奴隷の首輪の効果で他者(奴隷を除く)に許可されないと食事を取れない(その他いろいろ制限あり)
ピアス等も付けられている

54 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/10(月) 12:15:57 ID:hAYk3fes
女奴隷「君、大丈夫かい?」ズボッ

ヤンキー「お、おぉ......」

目の前に表れたのは、ボロ布を身に包んだ少女。
首輪やピアス、傷だらけの足を見るとそこまで良い身分ではない事が推測できる。
そして...

ヤンキー(妊娠、してんのか...?)チラッ

不自然に膨れ上がった腹。
自分の元居た世界では考えられない事だが、どうやらその幼い体躯に命を抱えているようだ。

55 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/10(月) 12:24:29 ID:hAYk3fes
女奴隷「耳に付いているピアス、黒一色の地味な服...君も、逃げてきたんでしょう?」

ヤンキー「は、はぁ...?テメ、まさか...」

女奴隷「奴隷...辛かったでしょ?こんなボロボロになって...」スッ

ヤンキー「ってめぇ、俺は奴隷じゃねぇぞ...」グッ

56 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/11(火) 12:29:46 ID:n9q5RBWE
女奴隷「えっ...そ、それは...........」サァーッ

ヤンキー「馬鹿にしてんじゃねェぞ」ギロッ

ヤンキー特有のどうでもいいプライドで放ったその言葉は、奴隷の彼女を恐怖させるのには十分だった。

女奴隷「も、申し訳ございません...どうか...どうかお許しを」ドゲザー

ヤンキー「誰も土下座しろなんて言っちゃいねぇんだがな...」
女奴隷「何でもします...どうかお許しください...」ガタガタ

57 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/11(火) 12:31:25 ID:n9q5RBWE
ヤンキー(なんでも、だとォ?)

ヤンキー(...どうしてやろうか)

>>58

58以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/11(火) 12:51:36 ID:2Srsb9OY
街があるなら連れていってもらう

59 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/12(水) 13:43:08 ID:goGw3C8.
(ふと思い直したので以後女奴隷→奴隷少女とします)

ヤンキー「それじゃあ...街に連れてって貰おうじゃねぇかオラァ!!」

奴隷少女「は、はいぃ...って、え?」

ヤンキー「なんでもするんだろ、あくしろよ」ゲホゲホ

どうやらここの世界の住人のようだ。
怪我も酷く道もわからない今の状況では、何か事情がありそうな少女でも道案内になってもらった方が安全だ。

奴隷少女「ま、街って...そ、それでいいんですか?」

60 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/12(水) 13:46:34 ID:goGw3C8.
ヤンキー「いいって言ってんだろ...ついでに、手を貸してくれ」スッ

奴隷少女「は、はい...」グッ

ヤンキー「っ...と」ヨロヨロ

ヤンキー「さっきみたいなバケモンが出てきたらまた頼むわ、さっきの武器で蹴散らしてくれや」ゼェハァ

奴隷少女「だ、大丈夫ですか...?肩を...」

ヤンキー「馬鹿、男は根性だろォが!それに敬語使うんじゃねェ、俺ァてめぇを舎弟にゃしてねぇ...」フラフラ
____
__

61 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/12(水) 13:53:50 ID:goGw3C8.
奴隷少女 レベル:11
筋力:52 体力:30
技量:41 敏捷:95
知識:20 魔力:16 
耐久:35 生命:48
精神:7 幸運:1
スキル
主従(1〜2人での戦闘時、筋力+50)

62 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/12(水) 23:11:10 ID:2rATlDow
____

奴隷少女「ここから東に向かっていけば、小さな町があるはずだから」
ヤンキー「おう...」ヨロヨロ

ふらつく身体を無理やりに動かし、草原を歩く。
日は傾き、空は紅く染まっている。

ヤンキー(一歩歩く度に、全身が痛てぇ...)ハァハァ

奴隷少女「...大丈夫?」

63 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/12(水) 23:17:58 ID:2rATlDow
ヤンキー「うっせぇ...それより、町まであとどんぐらい掛かんだよ」フゥ

奴隷少女「このペースなら、あと..5時間...」

ヤンキー「...マジかよ」

あと五時間は歩き続けなければいけない。
流石のヤンキーも、座り込みたくなる程だった。

ヤンキー(身体中痛てぇし、腹も減ったし...なんかねェのかよ)
ヤンキー(...クソッ!草に、木に、岩に、川!!見飽きたぞクソッ!)ゼェハァ

ヤンキー(どうする?このままバカみてぇに歩き続けるのか?それとも...何か...)

>>65

64以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/12(水) 23:28:17 ID:IOuVibGk
ksk

65以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/12(水) 23:33:20 ID:T1dIVLW.
休むか

66 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/13(木) 12:21:25 ID:vLow6zSs
ヤンキー「チッ...おい!少し休ませろ...」ドスッ

そう言いながら、木陰に座り込む。
木にもたれ掛かり、ぼんやりと夕焼けを見上げる。

奴隷少女「あ、あの...」

ヤンキー「ンだよ...動けるんなら何でも良いから食えるもん持ってきてくれ...」フゥ

奴隷少女「は、はい!」タッタッタッ

67 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/15(土) 17:28:06 ID:0aix0IDY
_____

奴隷少女「も、持ってきました!...この辺りで自生している薬草と、栄養価の高い果物...と、川の、水です」ソッ

ヤンキー「...すまねェな、早速食うぜ」

奴隷少女「は、はい」

ヤンキー「...うん、力沸いてくる感じするわ」ムシャムシャ

奴隷少女「...」

ヤンキー「っうめぇな、これ...!」ポリッ

68 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/15(土) 17:31:36 ID:0aix0IDY
ヤンキー「...オメェは食わねぇのか?」モグモグ

奴隷少女「あ、私は...この首輪付けてるから...」
ヤンキー「つけてるから?」

奴隷少女「...他人に許可を貰わないと、食事が出来なくて」

ヤンキー「ンなめんどくせぇもん、外しちまえばいいのによ」

奴隷少女「じ、自分じゃ外せないから...」

ヤンキー「ふぅん...」
ヤンキー(めんどくせぇもん付けてんな...どうしてやろうか)

>>69

69以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/15(土) 17:38:09 ID:5WxfRkv6
外してあげよう
無理なら食事の許可

70 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/15(土) 20:40:12 ID:swl2DE8I
ヤンキー「...ちょっとこい」

奴隷少女「...?」スッ

ヤンキー「...っと」パチンッ
奴隷少女「え...」ポロッ...

ヤンキー「これで飯食えンだろ」フゥ

奴隷少女「ちょ...貴方...なんてこと」ボーゼン

71 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/15(土) 20:45:46 ID:swl2DE8I
ヤンキー「あん?」

奴隷少女「し、知らないわけじゃないよね?奴隷の首輪を主人以外が外すのは...重罪ですよ!?」

ヤンキー「は?知るかンな事...大体バレなきゃいいだろが」

奴隷少女「バレなきゃって...馬鹿なの...?首輪外したらですね、王都の奴隷商に通知の魔法が来るんですよ!はあ、もう...知らないからね」パクパク

ヤンキー「結局食ってんじゃねえかよ」ケラケラ

奴隷少女「どうせもうすぐ兵隊が来て捕まるんです、我慢してたって意味ないもん...」モグモグ

72 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/15(土) 20:51:38 ID:swl2DE8I
ヤンキー「王都だなんだってめんどくせぇなあ...まあいい、そんときゃどーにかなんよ...ホラ、飯食い終わったら行こうぜ」

奴隷少女「ええ...は、はい」モグモグ
奴隷少女(死にかけだったのに...もう体力が回復してきてる...?)ジー

ヤンキー「...どした?」

奴隷少女「...いえ」

奴隷少女(............この人...)

____
__

73 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/15(土) 20:55:26 ID:swl2DE8I
__
____

ヤンキー「...」ザッザッザ

奴隷少女「......」ザッザッザ

ヤンキー(ただ歩くだけって...つまんねぇな)

ヤンキー(気になる事も何個かあるし、なんか話しかけてみっか?)

>>74

74以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/15(土) 22:41:00 ID:B1bN7.5g
首輪取れたのになんで逃げないのか

75 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/16(日) 01:04:06 ID:7aKz0di2
ヤンキー「あのよォ」

奴隷少女「...?」

ヤンキー「首輪取れたのによぉ、なんで逃げねんだ?」

奴隷少女「...逃げるつもりなら、元から助けないよ」

奴隷少女「私は、放ってたら死んじゃうような人を見捨てて生きてけるような人間じゃないから...」

ヤンキー「...そォかよ」

____
__

76 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/16(日) 01:08:21 ID:7aKz0di2
___

日も落ち、闇に包まれた草原を歩くこと2時間。
月の朧気な光だけが、行く道を指し示している。

奴隷少女「...」ザッザッザ

ヤンキー(...日が落ちたとは言え妙に静かだ、それに............)
ヤンキー「血の臭いがする」ボソッ

奴隷少女「えっ?」ピクッ

ヤンキー「...なんか、いるぜ」ギロッ

77 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/16(日) 01:25:32 ID:7aKz0di2
ザワ...

「シルルルル......」

ヤンキー(恐竜のあとは、猿...か?)
奴隷少女「あっ...こ、こいつは...!」

闇から這い出るように現れたのは、全身を体毛で覆った大きな猿のような怪物。
体長はざっと見て2メートルと少し、マンドリルのような顔が恐怖心を煽る。

ヤンキー「なんか知ってんのか、オメェ...」
奴隷少女「マサクルエイプ...夜行性の、魔物...です」

奴隷少女「高い戦闘力と...嗜虐性をもっていて、『食事』として人間の...指を好みます」

78 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/16(日) 01:30:54 ID:7aKz0di2
ヤンキー「ほう...逃げたら平気...って訳じゃあ無さそうだしな」チラッ

マサクルエイプ「シルルルル...シル...」ジリッ

奴隷少女「私が倒す、から......貴方は」シャキンッ
奴隷少女「...逃げて」タンッ

マサクルエイプ「...ホキャアアアアアーッ!!」ダァンッ

奴隷少女が飛び出すと同時に、猿の怪物も大きく飛び出す。
大振りな拳を避け、奴隷少女が一撃を浴びせるも。
対した傷にはなっていないようだ。

ヤンキー「逃げろっ...たって...オメェなあ.....」
ヤンキー(...このまま本当に逃げちまうか?それとも、手助けに行くか?いや、それとも...)

>>79

79以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/16(日) 01:43:25 ID:8r63dNI2
片手に石を隠して、反対の手指を見せつけ挑発
食いつこうとしてきたら石で鼻っ柱を殴る


失敗したらゴメン

80 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/16(日) 08:35:39 ID:d1Ywctks
ヤンキー(...)スッ

ヤンキー「...おい、エテ公!!」バッ

奴隷少女「!?」
マサクルエイプ「...?」チラッ

ヤンキー「食えるもんなら食ってみろや、おさるちゃんよぉ!」ヒラヒラ

奴隷少女「馬鹿、何やって...!」
マサクルエイプ「キィエエエエーーーッ!!!!」ダァンッ

ヤンキー(...乗ってきた!)グッ

81 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/16(日) 08:50:42 ID:d1Ywctks
ヤンキー(飛び込んで来たら...カウンター気味に...!)

ヤンキー「舐めてんじゃ...ねェぞコラァッ!!」ブンッ

マサクルエイプ「ギッ......!!」バキョッ
ヤンキー(鼻を潰す...ッ!!)

予想外の衝撃によろけるマサクルエイプ。
その隙を見て、持っている石で2回3回と殴打する。

ヤンキー「ハッハァ!余裕じゃねェかよ!!」ドガッゴスッ

マサクルエイプ「...シルルルル............!」ギロリ

82 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/16(日) 09:04:17 ID:d1Ywctks
刹那、ヤンキーの視界が揺れる。
その後、胸部に痛み。
ふわりと浮く身体を無理矢理修正しながら前方を確認する。

マサクルエイプ「...っキャオオオオオオオオオオッッッ!!!!」バウッ

ヤンキー(マジかよ...!?)ズタンッ

荒々しく地面を転がり、迫り来るマサクルエイプからの追撃にどうにか備える。
遠くから奴隷少女が走ってきているが、到着までに1、2撃...

ヤンキー「......根性みせて、耐えるしかねェな」ムクッ

83 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/16(日) 09:11:24 ID:d1Ywctks
マサクルエイプ「キャオッ!!」シュザッ

ヤンキー「っスう...!」ザキュッ

引っ掻き攻撃をかわそうと身を捻らすも、左肩にかする。

ヤンキー(かすっただけでこの威力かよ...!)ゾクッ

肉を削がれたような痛みに耐えながら、折れた鼻に向かい石を投げつける。

マサクルエイプ「シルル...!」ヒョイッ

当然避けられる。
が。

ヤンキー(見越してんだよ...ッ!!)シュバッ

84 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/16(日) 09:29:10 ID:d1Ywctks
ヤンキー「どらぁっ!!」ズプシッ

マサクルエイプ「ッキイイイイイイイイイっ!!!??」ブンッ
ヤンキー「ぅおっ............!」ゴシャッ

マサクルエイプの拳が脇腹に当たり、数メートル吹き飛ぶ。
強烈な痛みと嘔吐感が込み上げ、今にも意識が飛びそうだが...

ヤンキー「柔いンだよ...!!」ニタァ

その引き換えに、マサクルエイプの左目を潰す事に成功した。
視界を奪う事は大きなアドバンテージになる。

85 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/16(日) 09:34:56 ID:d1Ywctks
片や怪物は、痛みに悶え、その場で拳を振り回し。
片や人間は、脇腹を押さえながら、吐瀉物を撒き散らす。

ヤンキー「ぅえ"...はあ、はあ............!!」

どちらが優位か。
五分五分にも見えるその状況だが。

奴隷少女「っはあ!!」ザシュッ
マサクルエイプ「ッ!!!!???」ズダンッ

人間には仲間がいた。

86 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/16(日) 09:43:11 ID:d1Ywctks
マサクルエイプの腕が飛ぶ。

ヤンキー「おっせェぞ...!!」

奴隷少女「逃げろって言ったのに...自業自得だよ」ザシュッ
マサクルエイプ「ッギャアアアアアアーーーーッ!!!!」ゴトンッ

脚をも斬られ、四肢の二つが欠損した。
不様に這いずり回る猿の怪物の頭部に、奴隷少女は容赦なく剣を突き立てた。

奴隷少女「...でも、君が気を反らしてくれなきゃ殺されてたかも」

ヤンキー「へっ、感謝しやがれってんだ...」ゲホゲホ

_____
___

87 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/16(日) 12:43:23 ID:92y7H6Vs
__
____

【始まりの街】

奴隷少女「着いたね、ここが始まりの街だよ」

ヤンキー「は?何が始まんだよ」
奴隷少女「知らない」
ヤンキー「えぇ...」

始まりの街と呼ばれる街についたのは、日が落ちてから4時間は歩いた後だった。
人々の声や暮らしの灯りが、疲れはてた二人の心を癒してくれるようだ。

奴隷少女「それじゃ...精々、王都の兵に捕まらないようにね」

ヤンキー「.....どこ行くンだよ」

88 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/16(日) 12:46:32 ID:92y7H6Vs
奴隷少女「は?...もう私は奴隷の首輪を外されてるの。どこに居たっていいでしょ...それじゃ」タッタッタッ

ヤンキー「............」

少女は街の闇に消えた。
劇的にも思えた出会いをした少女との別れは、案外あっさりとしたものだった。

ヤンキー(オイオイ、マジで行っちまったよ)

ヤンキー(...俺は、どうしようか)

>>89

89以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/16(日) 13:19:10 ID:qt4xOMfQ
奴隷少女のことを気にかけながら町を探索する

90 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/17(月) 13:17:01 ID:rd3PThKo
ヤンキー「ま、そうだわな...」ザッザッザ

わざわざ自分に付き合う義理もない。
当然の事だ。
そう思い、ヤンキーも街をぶらつくことにした。

ヤンキー「...」

ヤンキーが生きていた世界とは文明のレベルが違うのか?
木造・石造の家が目立つ。
どこかの外国の片田舎に来たような気分にすらなった。

ヤンキー「字は...」

よく解らないが、看板には挿し絵が描いてある事が大半だ。
それで判断が出来る。

91 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/17(月) 13:20:18 ID:rd3PThKo
ヤンキー「字が読めねぇのはめんどいな...どぉにかしねぇと」フム

剣や鎧の絵...武具屋?があるようだ。
他にも宿屋、レストラン、酒場の辺りはなんとか解った。

ヤンキー(なんかわかんねぇマークもあっけど...とりあえず金がねェとな)

ヤンキー(...アイツは金持ってんのか?............いや、まぁ大丈夫だろ)フゥ

92 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/17(月) 13:22:15 ID:rd3PThKo
ヤンキー(夜だし眠る場所も欲しいしな...金、どうしようか)ウーム

考え事をしながら歩く。
よく考えれば一文無しなのだ、街についたからどうなるって訳でもなかった。

ヤンキー「はぁ...腹減った...」

ヤンキー「しゃあねえ...>>93、するか」

93以下、名無しが深夜にお送りします:2018/09/17(月) 14:13:04 ID:TvPyNQkw
職業斡旋所的なのがないが尋ねてみる
あれば行って話だけでも聞こう

94 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/18(火) 12:53:13 ID:N0EMbOD2
ヤンキー「とりあえず、人捕まえて話聞かねぇとな...」

職業斡旋所...そんなものがあれば、とりあえずは金が貰えるはずだ。
飯も食えない今の状況を、一刻も早く打開しなければならない。

ヤンキー「...っと、オイ!」ガシッ

村人a「うおぉっ!?なっ!なんだぁ!?」ビクゥ

ヤンキー「...んなビビんなよ、ちょっと今...金に困っててよォ」
村人a「お、おれは持ってないぞ!!ゆ、許して!」

ヤンキー「ちげぇよ...その、職業斡旋所...みたいなところ、ねぇか?」

95 ◆e.SQKdgQgc:2018/09/19(水) 12:19:05 ID:rl3tpWu2
村人a「なんだ?それ...ギルド、みてぇなもんかな?」

ヤンキー「なんでもいいから今すぐ金が欲しいンだよ、仕事出してくれる場所を教えろってんだ」グイッ

村人a「わかった、わかった!落ち着いて!さ、酒場のねぇちゃんに聞いたら何か教えてくれるだろうよ!ホラ!」

ヤンキー「酒場か...すまねェな、手間取らせた」ポイッ

ヤンキー(そんな所で仕事なんか貰えんのかよ...?)


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