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【安価】ヤンキー「異世界転生だァ?」
1
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/04(火) 23:20:44 ID:/NG1Oij.
ヤンキー「っべーな、マジかよ」ゲラゲラ
取り巻き「マジマジwww」
取り巻き「やっくんホントだってー!」
いつもと同じ仲間。
いつもと同じ会話。
いつもと同じ日常。
いつからか、俺はそんな毎日に飽きていた。
ヤンキー「...けっ」スパー
2
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/04(火) 23:25:47 ID:/NG1Oij.
高校に入学したばかりの頃は、周りの全てが輝いて見えた。
そして自分もその輝きの中の一つだと思ってた。
だが、現実を知った。
挫折を知った。
そして、道を外した。
兎に角他人の気を引きたかった。
「誰かに知られた人」に成りたかった。
かっこつけで始めたタバコの臭いが自分の制服に染み付くにつれて、入学した頃の純真な気持ちも薄れていった。
いつのまにか、ただ退屈で怠惰な日々を送るだけの底辺に成り下がっていた。
3
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/04(火) 23:29:34 ID:/NG1Oij.
ヤンキー「...」フゥ
喧嘩を重ね、身体は傷にまみれた。
悪行を重ね、両手は罪にまみれた。
言い訳を重ね、心は嘘にまみれた。
最早、自分自身が、こんな自分が嫌いで。
こんな自分として生きるのに飽きていた。
ヤンキー(つまんねぇな...もう、なんもかんもよ)スタスタ
4
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/04(火) 23:31:44 ID:/NG1Oij.
ヤンキー(いっそ死んじまったら...どうなるかな)スタスタ
ヤンキー「はあ、一回死んでみるってのもアリだよなァ」ゲラゲラ
そんな冗談を一人口に出し、虚しく笑う。
ヤンキー「...」
ヤンキー「つまんね」スタスタ
5
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/04(火) 23:35:29 ID:ggVz.l8g
帰り道の交差点。
交通量も多く、事故が多発している。
そういや先月もここでどっかの坊主が跳ねられたよな...と、考えていると。
ふと、道路の真ん中を歩く少女を見つける。
ヤンキー「...!?」
目測だが歳にして5、6歳ほどか。
青の信号が点滅し、赤に変わろうとしているのにまだモタモタと歩いている。
ヤンキー(なにやってんだあのガキ...)スッ
6
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/04(火) 23:39:01 ID:aM/ZETz2
いつもなら放っておいて帰るのだが、この日はなんだか心が不安定でいたので、ふと「ちょっと手伝ってやるか」と足が少女へと向かった。
それがいけなかった。
ヤンキー「オラ、嬢ちゃん。アブねぇから早く...」
プゥオオオオオオオオオッッ!!!!!!
ヤンキー「っ!?」ビクゥッ
ヤンキー(トラック!?まだ信号青ンなってねぇだろ!?)
7
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/04(火) 23:43:34 ID:Z/QB4V2w
ヤンキー「っべ、逃げろ、ガキ...!」バシイッ
咄嗟に少女を突き飛ばす。
その数瞬後に強烈な衝撃が自分の身体を襲い、そして大きく空中へと飛ばされた。
回転する視界から見える風景。
歪に曲がった自分の右腕。
交差点の向こう側から何かを叫ぶ数人の人。
呆然とした少女の顔。
徐々に近付く硬いアスファルト。
8
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/04(火) 23:48:09 ID:RiraCoaI
ヤンキー(まさかホントに死ぬってこたァ...ねぇ、訳ねぇか)ゴシャアッ
アスファルトに頭から着地。
スピードを緩めないトラックが既に瀕死の自分に追い討ちをかけようと迫り来る。
ヤンキー(...あ、アイツにまだ金返してねーや)グシャッ
ふとどうでも良い事が頭に浮かんだと同時に、トラックのタイヤが俺の頭を踏み潰した。
_____
___
_
9
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/04(火) 23:56:33 ID:RiraCoaI
____
天使「ふーんふふーん!今日は楽しい時空旅行!」ピョンピョン
私は天使!165年9ヶ月18日連勤を終えて、待ちに待った51年3ヶ月6連休!
しっかりリフレッシュするために、時空旅行の途中なのです!
天使「楽しいのでーす!いえーい!」スッタカスッタカ
まずは手始めにすっごいワーカーホリックな日本って国がある時空に来て、働いてる人間どもを尻目に5年ほど遊びまくるのです!
天使(それにしてもこの姿で来たのは失敗だったかなぁ、ちょっと幼すぎたな)フム
10
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/05(水) 00:00:03 ID:.XIwwBCw
天使達は皆、自分の見た目年齢?を、ある程度自由に操作できるのです!
じゃないと天界がしわがれたババアばっかりになっちゃいますからね!
天使「でも、いくら若い方が楽しめる国って聞いてても...こんなに小さくなっちゃったら駄目ね」
天使「明日からは...うーん、そう!あそこの建物からワラワラ出てきてる子供くらいの見た目にしとこうかな」ワクワク
11
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/05(水) 00:03:09 ID:.XIwwBCw
そんなプリティでオチャメな楽しい考え事をしてると、ふと男の子に声をかけられちゃいました!
ヤダヤダ、ナンパ!?
でもでも、天使と人間の恋なんて...!
ヤンキー「オラ、嬢ちゃん...アブねぇから早く...」グイッ
天使「きゃっ!!」
やだ、結構ゴーイン...!
せっかくの休暇だし、男の子楽しむのもアリかな〜?
なーんて思ってたら、横から下品で大きいな音が...
12
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/05(水) 00:05:51 ID:r6gc4jaU
天使(あれは...トラック、て言うんだっけ?わざわざ突っ込んでくるなんて死にたいのかしら)ニコニコ
せっかくラブストーリーが始まるってのに邪魔するなんて!天使ちゃんに蹴られて死んじゃえ!って思って蹴り飛ばしてあげようとしたんだけど...
ヤンキー「っべ、逃げろ、ガキ...!」ゴギャッ
天使「ちょっ」ストンッ
13
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/05(水) 00:08:06 ID:r6gc4jaU
天使「...」
ゴシャアッ
グシャッ
キャアアアアーーーッ!!
天使「やっべ...え、私のせい............?」
男の子が車に轢かれて死んじゃいました。
天使「と......とりあえずセンパイに言わなきゃ...」ハァ
14
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/05(水) 00:08:40 ID:r6gc4jaU
_______
15
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/05(水) 00:09:13 ID:r6gc4jaU
今日はここまで
16
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/05(水) 17:58:33 ID:QtLtDC1s
乙
きたい
17
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/05(水) 20:45:01 ID:SDPEEDEE
_____
ヤンキー「...」
ヤンキー「.......こ...こ...は?」
目を開けると、そこは真っ白な空間だった。
ふわふわと身体が浮くような感覚、ぼうっとしたままの頭...
ヤンキー(死んだ...ん、だよな?)
戸惑いながらも、仰向けになっていた自らの身体を起こしてみると、遠くから声が聞こえることに気づいた。
ヤンキー「...?」
18
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/05(水) 20:54:14 ID:SDPEEDEE
大天使「ったく何やってんのよアンタは!馬鹿じゃないの!?」
天使「だからちゃんと謝ったじゃないですかセンパイぃ...!」
金髪の、同い年か少し上ほどの女性が小さな少女に激しく怒って...
ヤンキー(まて、あのちっこいの...!)
見覚えのある顔。
よく見れば、自分が死ぬ直前に見た顔だ。
ヤンキー(まさか死んじまったのか...?アイツも...)
19
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/05(水) 21:06:24 ID:SDPEEDEE
大天使「だからはしゃぎすぎんなって言ったのに!!はぁホント...馬鹿!」
天使「だって久しぶりの休みですよ〜!?羽目外さずして何が休みですか!?そんなんだから昇格できないんですよ!!!!」
大天使「ぶっ殺すどワレ」グイッ
天使「ぐえっ...」
大天使「はぁもう、これバレたら女神様になんて言われるか...!」ワナワナ
天使「どうせ私達死ぬこたぁねぇんですし、女神のババアがどうとか良いじゃんすか」ケラケラ
大天使「アンタ堕天してじゃないの?」
20
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/08(土) 22:12:40 ID:BeJGM0xU
ヤンキー「おい、お前ら...」ヌッ
天使「あっ...」
大天使「目覚めましたか...ヤンキーさん」
ヤンキー「...てめぇ」
ヤンキー(なんで俺の名前を...)
大天使「ああ、落ち着いて下さい。私は大天使...そしてここは天界、まあ死後の国ですね」
ヤンキー「死後...」
自分が死んだという事実を改めて確認する。
だが、不思議と暗い感情は沸かなかった。
21
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 14:12:34 ID:VekL5/gw
大天使「そして私はこの天界の管理を任されている大天使です」ペコッ
天使「部下の天使でーす」ヒラヒラ
ヤンキー「天使...」
大天使「ヤンキーさん、この度は私の部下の不手際で本来まだ迎えるべきでなかった死を迎えさせてしまい...誠に.....申し訳ありませんでした....!!」ドゲザー
ヤンキー「いや...その、ンなことどうでも良いわ。別に生きててもつまんなかったしよ」
22
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 14:16:44 ID:VekL5/gw
天使「えっ!!じゃあもう解決じゃん!ほら先輩、どうでもいいですって!!」ピョンピョン
大天使「馬鹿っ!」ボカッ
大天使「ヤンキーさんが良くとも、私の気が収まりません...どうか、お詫びとして............『異世界転生』など如何でしょうか?」
ヤンキー「...異世界転生だァ?」
大天使「ええ、はい...本当はすぐにでも元の世界で生き返らせてあげたいのですが、色々と不都合がございまして...ならばせめてと、出来るだけ良い環境の世界で第二の人生を歩んでいただきたく...」
23
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 14:19:55 ID:VekL5/gw
ヤンキー「ふぅん、どーでも良いけどよぉ......」
少し考える。
『てんせい』と言うのが何なのかはよく分からないが
どうせ生き返っても、同じような世界ならまた退屈をするだけだ。
ヤンキー「どうせなら、退屈しねぇ場所にしてくれよ」
大天使「退屈、しない場所...ですか」
ヤンキー「おう」
24
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 14:24:30 ID:VekL5/gw
天使「あっ!それなら『アレ』あるじゃないですか!センパイ!」グイッ
大天使「はぁ?アレって...まさか」
天使「そう、センパイが処理に困ってたアレですよ!!」
ヤンキー「...?」
ヤンキー「なんでも良いからさっさと決めてくれよ」
何やら決めあぐねているようだが、こっちにとってはどうでも良い。
ただ待たされるだけというのは退屈だ。
25
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 14:28:18 ID:VekL5/gw
大天使「でも、アソコは...!」
天使「センパイか私の加護つけときゃ早々死ぬこたぁないでしょ!うまく行けば『処理』済みますし...ハイ!決まり!ヤンキーさぁーんっ!!」
大天使「ちょっ...」
ヤンキー「なんだ?」
天使「ヤンキーさん、退屈しない世界が良いって言ってましたよね!それならぴったりの場所があるんです!!全てが新鮮!スリルとアクションの世界です!!そこにしましょう、そうしましょう!ね!?」グイグイ
ヤンキー「何でも良いから揺らすなや...」カクンカクン
26
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 14:30:26 ID:VekL5/gw
天使「ほらぁ!センパイ!『良い』って言いましたよ!あとは加護つけて転生点せるだけです!!」ピョンピョン
大天使「はぁ、もう...」
大天使(でもホントにうまく行ったら仕事も捗るし女神様にも叱られずに済むかも...)ゴクリ
大天使「分かりました、準備にとりかかります...」ニコッ
27
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 14:33:54 ID:VekL5/gw
天使「ところで君、なんか能力?とか欲しくないです?」
ヤンキー「はァ?」
天使「今から転生する世界は君が居たとこに比べてちょっと危険な所だから...ちょっとした能力持ってったほうが困らないと思うんですよ!」
天使「
>>28
、
>>29
みたいな、役に立つ能力!持ってった方が良いですよ!ね!!」
28
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/09(日) 14:36:22 ID:HzHM/2P.
命をストック出来る
29
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/09(日) 14:47:04 ID:e2frx1lM
自由に舎弟を産ませられる(母体は自前で準備)
30
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 14:54:33 ID:VekL5/gw
ヤンキー「ストック...?舎弟...?ンだソレ...?」
天使「たとえばぁ、命のストックとかしとけば『あ^〜死ぬ〜』って時も安心!ストック消費で即復活!!何回でもトラックに挑めますね!」ニッコリ
天使「あとコレ重要!基本的に異世界・異種族の者と交尾しても子は宿らないんですけど、そこを能力でちょちょいと変えちゃえばアラ不思議!虫からドラゴンまで幅広く子作り可能なんですよ!!勿論天使にも使えますよ...!」チラッチラッ
ヤンキー(子供を舎弟って呼ぶのはどうなんだ...?)
31
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 14:56:20 ID:VekL5/gw
天使「とにかく!この二つの能力つけといてあげますから!!」チョイチョイッ
ヤンキー「うおっ...」フワァ
天使「これで安心ですね」ニッコリ
天使「あ、あと...私とセンパイ、どっちの方が好きです?」
ヤンキー「
>>32
」
32
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/09(日) 15:02:20 ID:jnPXrjb6
どっちにも、まだそういうのは無ぇな
33
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 15:11:42 ID:VekL5/gw
天使「えー...」
ヤンキー「大体俺はロリコンじゃアねんだよ」フンッ
天使「それじゃ困るんだけど...」
大天使「あら!そういえばまだ加護をかけていませんでしたね!」クルッ
天使「げっ」
大天使「忘れる所でした、大天使の加護を貴方に授けましょう...せめてものお詫びです、さあ此方へ」クイッ
天使(私がかけたかったのにぃ...)プクー
34
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 15:14:51 ID:VekL5/gw
ヤンキー「加護ォ?」
大天使「ええ。こちらの不手際で転生させるのです、加護くらいつけなければ申し訳が立ちません....目を瞑って下さい」スッ
ヤンキー「お、おう...」
チュッ
ヤンキー「!」
大天使「神性のある存在の接吻を受け入れる事で加護が成立します。これで貴方は『大天使の加護』の恩賜を受けることができますよ」ニコッ
35
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 15:17:27 ID:VekL5/gw
天使「それじゃ、さっさとあの魔法陣の中入っちゃってください...」グイグイ
ヤンキー「解ったから押すなや...」ストッ
大天使「それでは転生の儀を始めます...!!」ファゴオオオオ...
_______
____
__
_
36
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 15:49:44 ID:I77m58bc
ヤンキー レベル:1
筋力:15 体力:20
技量:9 敏捷:16
知識:5 魔力:2
耐久:12 生命:22
精神:28 幸運:6
スキル
大天使の加護(全ステータス常時25%上昇・カリスマ性上昇率+100%)
ステゴロハート(素手時技量・敏腕・耐久・精神50%上昇)
アングラハート(武器使用時筋力50%上昇)
37
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 20:09:26 ID:72jygEEU
_
___
______
ヤンキー「......んが」ガサッ
目を開けると、青い空。
爽やかな風が吹き抜け、耳元で草がさわさわと揺らいでいる。
ヤンキー「...ここは......」ムクッ
どうやら広大な草原、のど真ん中のようだ。
辺りを見回しても草の緑と空の青しか見当たらない。
ヤンキー(いきなりこんなとこに行かせるか、普通...?)
ヤンキー(俺は...異世界転生ってやつ、したんだったよな。と言うことはここは元の世界とか違うって事になるが...)
どうしたものか。
>>38
38
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/09(日) 20:36:46 ID:sz0/hUR.
周りを調べる
39
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 20:38:25 ID:72jygEEU
ヤンキー「とりあえず...動かねぇ事にはなんも出来ねェな」ガサッ
_____
___
_
ヤンキー「....」ザッザッザッ
ヤンキー(何もねぇ...)
40
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 20:41:26 ID:72jygEEU
ヤンキー(とりあえず周りを歩き回ってみたけど、なんかの骨が落ちてたりするだけで他はなんもねぇな)
ヤンキー「クソッ、どうしろってんだ...?」
延々と続く青と緑に嫌気が差してきた頃、はるか後方から耳をつんざく様な何かの雄叫びが聞こえた。
ヤンキー「....っ!?」ビクウゥ
ヤンキー(何だ、今のは...!?)チラッ
咄嗟に背後を確認する。
すると。
41
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 20:44:56 ID:72jygEEU
後方の空から黒い影。
なにか、翼を生やした大きな生物が此方へと飛んでくるのが見えた
ヤンキー「ンだぁ、アレ...!?」ギョッ
明らかに危険な生物。
逃げるか、挑むか...
どちらにしても、死の予感はひしひしと感じている。
ヤンキー(ここは...!)
>>42
42
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/09(日) 21:06:11 ID:sz0/hUR.
死んだふり
43
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/09(日) 21:06:49 ID:HEXkxqKA
逃げる
44
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 21:11:51 ID:skL6urus
ヤンキー(死んだふりに限るぜッ...!!)
悲しきかな、転生前もまともに授業を真面目に受けていないヤンキーは...!!
無慈悲なほどの......!!
────知識
5──────
ヤンキー(熊もこれでバッチリだって言うしよォ、完璧だろ)バタッ
45
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 21:13:49 ID:skL6urus
だんだんと大きくなってくる飛行音。
暗雲が立ち込める空。
草むらに倒れこむ、バカ。
ヤンキー(...)ゴクリ
ズズンッ
ヤンキー(着陸...したのか?)チラッ
ふとヤンキーが横目で後ろを見ると。
46
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 21:17:44 ID:BpRN6c/g
飛竜「グルルルゥ......!」ジュルル
ヨダレを足らし、此方へと近付いてくる翼の生えた怪物の姿が。
ヤンキー(あっ、これ...ヤベェわ)ググッ
ヤンキー(逃げる、しか、ねぇ...!!) シュバァーッ!
倒れこんだ状態から身体を跳ねさせ、一直線に駆ける。
数秒後、大きな雄叫びと共にドスドスと後ろから駆けてくる音ッ!!
ヤンキー(嘘だろ...んだよこのバケモンはよぉッ!)タッタッタッ
47
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 21:20:58 ID:QmV8wG0k
ヤンキー(このままじゃ追い付かれる...ならッ!!)ガサッ
草原の所々に落ちている謎の骨を拾う。
そして...
ヤンキー「逃げなくても、おんなじだよなァ...!」ブンッ
飛竜に向かって、投げつける!
速度をのせて飛んでいった骨は、飛竜の顔に直撃すると...!
そのままバラバラにくだけ散った!!
48
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 21:24:39 ID:QmV8wG0k
ヤンキー「痛くも痒くもねぇ、ってか...!」ダッ
拳を握り、飛竜へと駆け出す。
彼は、死の恐怖を感じながらも。
彼の人生で一番の、高揚感を感じていた。
飛竜「グルルァアアアーーーッ!!」ゴウッ
吼える飛竜の首元へと滑り込むと、右腕を振りかぶり...
ヤンキー「っらァァァ!!」ゴスゥッ
飛竜の顎を...
渾身の力で突いたッ!!
49
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 21:28:05 ID:QmV8wG0k
メキョッ...
ヤンキー「ッー〜〜!!!?!?」ズキィィィッ
しかしヤンキーの貧弱な身体では飛竜の頑丈な身体を傷付ける事は叶わず、逆にヤンキーの拳が割れる事となった。
ヤンキー(っベ...無理だわ、コレ)ボタボタ
夥しい血を右拳から流しながら、即座に駆け出す。
『勝てない』という事実が、拳を通してしっかりと解ってしまった。
50
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 21:38:05 ID:D0jfRzZE
ヤンキー「痛ってぇ"...クソッ、マジかよ...!!かはっ、はあっはあっ...!!」タッタッタッ
50メートルほど走ったところで飛竜に追い付かれ、大きな脚で掴まれる。
そしてそのまま飛び上がり、勢いをつけて着地した。
ヤンキー「ごェ......ッ!」グキャッ
脚に掴まれていたヤンキーは当然上下から衝撃を受け、身体中の骨が軋み口から血を吐き出した。
ヤンキー(トラックに跳ねられた時より痛てェ...駄目だこりゃ、死んだな)ゲポッ
51
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 21:41:12 ID:66F.Vu7A
血にまみれたヤンキーの顔をまじまじと見つめ、舌舐めずりをする飛竜。
凡そ想像もつかないような無惨な死を遂げることを覚悟し、目を瞑る。
飛竜の大きな雄叫びが聞こえる。
何か生暖かいものが顔に触れる。
ああ、もう終わりだな。
しかし...
数秒待っても痛みは来ない。
52
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/09(日) 21:48:04 ID:tSTFnmow
ヤンキー「...?」チラッ
うっすらと目を開けると。
そこには、こめかみに剣が刺さった飛竜が
口を大きく開けたまま、絶命していた。
ヤンキー「うォ............!?」
>>53
(性別とか、決めれるなら細かな設定をオナシャス!)「君、大丈夫かい?」
53
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/09(日) 22:12:10 ID:BFzKOedk
人間の女
11歳
主人が不慮の事故で死んで回収される前に逃げた妊娠中の逃亡奴隷
奴隷の首輪の効果で他者(奴隷を除く)に許可されないと食事を取れない(その他いろいろ制限あり)
ピアス等も付けられている
54
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/10(月) 12:15:57 ID:hAYk3fes
女奴隷「君、大丈夫かい?」ズボッ
ヤンキー「お、おぉ......」
目の前に表れたのは、ボロ布を身に包んだ少女。
首輪やピアス、傷だらけの足を見るとそこまで良い身分ではない事が推測できる。
そして...
ヤンキー(妊娠、してんのか...?)チラッ
不自然に膨れ上がった腹。
自分の元居た世界では考えられない事だが、どうやらその幼い体躯に命を抱えているようだ。
55
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/10(月) 12:24:29 ID:hAYk3fes
女奴隷「耳に付いているピアス、黒一色の地味な服...君も、逃げてきたんでしょう?」
ヤンキー「は、はぁ...?テメ、まさか...」
女奴隷「奴隷...辛かったでしょ?こんなボロボロになって...」スッ
ヤンキー「ってめぇ、俺は奴隷じゃねぇぞ...」グッ
56
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/11(火) 12:29:46 ID:n9q5RBWE
女奴隷「えっ...そ、それは...........」サァーッ
ヤンキー「馬鹿にしてんじゃねェぞ」ギロッ
ヤンキー特有のどうでもいいプライドで放ったその言葉は、奴隷の彼女を恐怖させるのには十分だった。
女奴隷「も、申し訳ございません...どうか...どうかお許しを」ドゲザー
ヤンキー「誰も土下座しろなんて言っちゃいねぇんだがな...」
女奴隷「何でもします...どうかお許しください...」ガタガタ
57
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/11(火) 12:31:25 ID:n9q5RBWE
ヤンキー(なんでも、だとォ?)
ヤンキー(...どうしてやろうか)
>>58
58
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/11(火) 12:51:36 ID:2Srsb9OY
街があるなら連れていってもらう
59
:
◆e.SQKdgQgc
:2018/09/12(水) 13:43:08 ID:goGw3C8.
(ふと思い直したので以後女奴隷→奴隷少女とします)
ヤンキー「それじゃあ...街に連れてって貰おうじゃねぇかオラァ!!」
奴隷少女「は、はいぃ...って、え?」
ヤンキー「なんでもするんだろ、あくしろよ」ゲホゲホ
どうやらここの世界の住人のようだ。
怪我も酷く道もわからない今の状況では、何か事情がありそうな少女でも道案内になってもらった方が安全だ。
奴隷少女「ま、街って...そ、それでいいんですか?」
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