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雑兵の雑草記
1
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/04/22(日) 17:48:02 ID:D57wSHgc
ジャラララララララwwww リ-チ!! ザンネン...
男(ッチ…)
男(二万の負けか…)
男(今月に入って当たりは四、五回…あと一回やろ…)ッス...
男「泣きの千円だな…」
思えば産まれてこのかた、頑張るだの努力だのは一切したことが無かった
と思う、小学校の最初は勉強も簡単すぎてやるだけ無駄と思ってやってこなかった
し、遊び仲間も沢山いた、楽しかった。
しかし、学年が上がるにつれて勉強は難しくなり、遊び仲間は皆んな勉強をし始めた、
いや、勉強は最初からしていたのだろう、何もして無かったのは俺だけだ。
243
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/09(水) 00:37:11 ID:m8WBCeLQ
__
_
「いや、全額下ろすの?!」
雑兵「はい、残す金額指定してないから降ろせるっすよね」
勇者「ちょ、何してるの?」
雑兵「後でわかる、降ろせるんすよね?」
「お、降ろせるけどさぁ...一気に降ろしたら部隊長に報告行くぞ...」
雑兵「構わないっす、お願いします」
「わ、わあったよ...ほんと、お金は大事につかぇ グワシャッ
雑兵「ありがとうございます!行くぞ!」
勇者「ちょ!ちょっと!」
「お、おう...なんで勇者様の手ずっと握ったまま...」
244
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/09(水) 00:43:12 ID:m8WBCeLQ
雑兵「ここがフィッハーの街だ、色んな店が揃ってる」
勇者「だ、だから何?」
雑兵「一緒に見て回って、お前の欲しいもの、買いたいものをなんでも言え、
俺が買ってやる」
勇者「え...?え?」
雑兵「そこの雑貨屋は女性向けの雑貨も売ってある、そこは
女性向けの服屋さんだ、見てみるか?」
勇者「ちょ...待ってよ...」
雑兵「いいか、お前は今日から普通の女の子だ、それをお前にも
周りの人間にも分からせてやる、良いな?」
勇者「...」
雑兵「パフェもある...ね、ねぇ反応してくれないとそろそろこのキャラ恥ずかしくなるから...」
245
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/09(水) 00:46:03 ID:m8WBCeLQ
勇者「...分かった、さっきの店全部回る」
雑兵「よ、よし」
勇者「欲しいもの全部買ってもらう、何から何まで」
雑兵「そうだ、買えなかったものはなんでも買え...あでもちょっと手加減...」
勇者「僕はね...一度も手加減したこと無いんだ」
_
__
246
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/09(水) 00:49:50 ID:m8WBCeLQ
__
_
勇者「このワンピース...」
雑兵「いい感じじゃねえか?着てみろよ」
勇者「で、でもノースリーブ...」
雑兵「うるせぇ関係ねぇ、それにとても似合うと思う」
勇者「分かった、雑兵が言うなら買う」
雑兵「か、買うんすね」
_
__
247
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/09(水) 00:52:38 ID:m8WBCeLQ
__
_
勇者「このネックレス...似合う?」
雑兵「ごめん、すっごい似合う、ボーイッシュ系のアイドルかと思った」
勇者「じゃあコレも...後このブレスレットも...」
雑兵「ぶ、ブレスレットは金額的に似合わないんじゃないかなぁ」
勇者「僕が付けたら可愛くないの?」
雑兵「クッソ可愛い」
_
__
248
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/09(水) 00:56:39 ID:m8WBCeLQ
__
_
勇者「パフェ初めて食べる...」
雑兵「お、俺も...」
「はい、あーん♡」
「あーん♡」
雑兵「張り倒してや...」チラッ
勇者「あ、あーん...///」
雑兵「は、恥ずかしかったらやらなくても」
勇者「た、食べて...///」
雑兵「...」パクッ
_
__
249
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/11(金) 00:37:55 ID:1wD8iGSg
__
_
雑兵(金ねンだわ)
勇者「う″〜〜ん″...っはぁ、楽しかった...」
雑兵「もういいのか?」
勇者「もう雑兵お金ないでしょ」
雑兵「う、うん、もう勘弁して欲しい」
勇者「安月給のウチに無理しすぎるからだよ、まさか軍の共済まで下ろすなんて...」
雑兵「いや、別にいいよ、俺も楽しかったし、この世界来て初めて沢山遊んだわ」
勇者「僕はずっといたつもりだったけど...うん、初めて沢山遊んだ」
雑兵「次は自分の金で目一杯楽しめよ?楽しみ方分かっただろ」
勇者「うん、分かった...雑兵といると楽しい」
雑兵「うん、うん?」
250
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/11(金) 00:49:04 ID:1wD8iGSg
雑兵「いや、俺と遊ぶのはやめとけって」
勇者「エッチな店行けないから?」
雑兵「いや、そ、まぁそれもあるけど、いや他にも理由はあるからな?!」
勇者「ふーん?雑兵は遊んでくれる女の子よりもエッチな店を選ぶんだぁ?」
雑兵(そ、そんなワンピース姿で質問を投げかけないでくれ...)
雑兵「いや、あの、プライベートの節調は大事なんだよ、わかるか?」
勇者「あーあ...残念だなぁ」
雑兵「...わあったよ、呼んてくれりゃ遊ぶから...」
251
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/11(金) 23:51:43 ID:1wD8iGSg
勇者「じゃ、約束ね?」
雑兵「あぁ、どこでも駆けつけてやらぁ」
_
__
252
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/14(月) 00:59:07 ID:EvgnaMsY
__
_
雑兵「うーっす...って」
殿下「あ、雑兵...」
雑兵「おう、気分どうだ?」
殿下「ちょっと休んだら楽になった...ありがとう」
雑兵「これからどうなるんだろうな...お前の立場わかんねぇから...」
殿下「うん...皇国に戻れるようにしたいけど...」
雑兵「戻るったって...大丈夫か?戻ってったって民衆の奴らが...」
殿下「...分かってるよ、でも戻らないといけないんだ...」
253
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/14(月) 23:20:57 ID:GgB.Yypg
雑兵「戻ってどうするんだ、正直言って国建て直すのはもう...」
殿下「建て直さなくたっていいよ...でも、僕なんかの為に死んでいった部下達に...」
雑兵「弔合戦的なやつか」
殿下「...」
雑兵「無理だな、現時点のお前にゃ...何もかもが足りねぇよ」
殿下「足りないって...雑兵に何が分かるのさ...!父さんも母さんも...大切な人達を失った僕の気持ちも...」
雑兵「知らん、苦労したのは分かるがそこまで興味ねぇ、恨むなら自分の境遇を恨め、勝手に恨み辛みの延長線上で人に当たるな」
殿下「...ッ」
254
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/14(月) 23:25:02 ID:GgB.Yypg
雑兵「お前に足りないのは今の状況を自分でどうにかするって思考だ、こりゃ俺の考えだが国のトップ殺して、あの民衆らがどうなるかなんて...」
殿下「ど、どうなるの?」
雑兵「互いの足引っ張りあって自滅さ、それか木っ端共を集めた集団なんて飲み込まれるだけさ、飲み込まれたら最期、その国というのは完全に無くなる、つまりニプラス皇国はパーペキに終わりだ」
255
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/14(月) 23:28:07 ID:GgB.Yypg
雑兵「あいつらがどこまで国を愛してたかが見ものだな」
殿下「それじゃあ...僕の居場所なんて...」
雑兵「さぁ、どうなるんだろうなぁ、そこは騎士団長の腕一つだ」
殿下「...」
雑兵「...まぁ、もし本当にどうしようもなくなったら俺んとこに来い、ここにずっといるからさ」
殿下「雑兵...優しいのかそうじゃ無いのか分からないね」
雑兵「や、優しい方じゃないか?」
_
__
256
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/14(月) 23:33:36 ID:GgB.Yypg
__
_
勇者「雑兵も殿下と来ればいいのに」
雑兵「俺ぁ分屯地の方が合ってるからな、デケェとこはどうも苦手だ」
勇者「そんなんで本当にすぐ駆けつけられるの?言っとくけど来なかったらサイテーだからね」ツ-ン
雑兵「う、うーん...」
勇者「...嘘だよ、雑兵、雑兵と離れるの嫌だけど、また遊びに来るし、たまには来てね」
雑兵「あぁ、行けたら行くわ」
勇者「それ来ないやつじゃん」
257
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/14(月) 23:37:09 ID:GgB.Yypg
上等兵「うっす、俺らも帰るわ」
雑兵「あんま話せなかったっすね、たまに行くんでお願いしまし」
兵長「来るんじゃねぇ、厄介ごと持って来るつもりだろ」
雑兵「た、たまにゃあ良いじゃないっすかぁ」
伍長「ほんっと恐ろしい男だよお前は、勇者様手篭めにするたぁ...でもまだ手は」
雑兵「出さないっすよ」
天使「ぞ、雑兵...」
258
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/14(月) 23:54:38 ID:GgB.Yypg
雑兵「お、おう、お前も元気でな...」
天使「...他になんか無いの」
雑兵「いや、その...あんまり...」
天使「あっそ...この変態」
雑兵「えぇ〜何どういう事ぉ」
天使「僕に抱き付いてきた癖に、色んな人にちょっかいかけて...」
雑兵「え、あぁ、え?!それ今出す!?」
天使「いつ出すのさ」
259
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/14(月) 23:58:25 ID:GgB.Yypg
雑兵「ご、ごめんって、いやその、移動したから何言えばいいのかわかんねぇし...喧嘩別れしちまったし」
天使「...そういうとこだけ鈍いのホントズルイ、でも変わってなかったからいいや」
雑兵「えぇ...」
一等兵「雑兵ってスケコマシでさぁね」
上等兵「いや天使に迄とは思わなかった」
_
__
260
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/15(火) 00:02:59 ID:XjIGNPTg
__
_
雑兵「行ったなぁ」
曹長「寂しいか?いっちょまえに」
雑兵「一丁前とか関係ないっすよ...」
曹長「まぁ感慨に耽るのも昼までだ、ごめんちょっと首都と地方の境界線にある分屯地のに荷物届けてくんないすか」
雑兵「え?!嘘でしょ」
曹長「いやホントホント、たまに行くんだよ、荷物の輸送」
雑兵「えぇ...絶対首都帰る連中に会うじゃないっすか...途中でキャンプするでしょあいつら」
261
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/15(火) 00:05:49 ID:XjIGNPTg
曹長「大丈夫だって、ロバだからあんま暴れねぇよ」
雑兵「いやんなこたぁ聞いてないっすよロバなら安心すけど」
曹長「境界線っても北上するから防寒用意しとけよ、あと糧食は食堂で受け取ってくれ」
雑兵「了解です、早めに言って欲しかったっす」
曹長「ごめんって」
_
__
262
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/15(火) 00:11:32 ID:XjIGNPTg
__
_
フィッハー地方と首都の境界線には街や村は無いが、少し北上した場所にフィッハー補給処があるらしい、
付近の村々は長閑な村らしく、フィッハー補給処も分屯地と同様地元が近い定年間際の人たちがいる場所だ。
雑兵「フィッハーから外出るの初めてだなぁ、この道通るのも来た時に通っただけだから二ヶ月近くぶりかぁ、なぁロバ吉」
ロバ吉「ンア"ア"...」
雑兵「馬の声と違うんだな」
263
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/15(火) 00:18:59 ID:XjIGNPTg
雑兵「馬車あって良かったけど重くないかロバ吉、重くても我慢してくれよ」
ロバ吉「...」
雑兵「なんとか言って...まぁいいや」
荷物の中身は書類と返納する被服、あとは土産くらいだ、なんと長閑な仕事だろうか。
雑兵「独立大隊っぽい仕事だなぁ、まぁまだ仕事内容よう知らんけど」
首都へ帰還する連中とは顔をあまりあわせたくないが、仕事なので仕方がない、キャンプしてるとこを追い抜かそう。
そろそろ夏も本番となり、季節的には7月中盤だろうか、元いた世界の季節感覚はニート中に狂ってしまったが、やはり季節感は本能なのかだいぶ外の気候にも慣れた。
264
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/15(火) 00:26:48 ID:XjIGNPTg
雑兵「しかし...勇者のワンピ可愛かったな...エルフもああいうの着るのかな」
エルフと離れてもう2ヶ月近く、自分が初めて街の見回りをしていた時に会った、
飛び級的な奴で混成騎士団に入ったが上手くやれているだろうか。
雑兵「みんなとじっくり話ししてぇなぁ...」
天使からは部隊はどうか聞きたいし、女騎士からは前世で何をしていたかも聞きたい、
勇者からはお金返してもらいたいし、エルフは今の状況を聞きたい、この世界へ来て
友人が増えて来たし、物事に対する興味もある程度湧いて来た。
雑兵「俺ずっと分屯地勤務なのかなぁ、それも良いけど別のとこも行ってみたいなぁ」
265
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/24(木) 23:05:31 ID:ijyolZeQ
雑兵「しかしフィッハーの補給処なのになんで郊外に建てるかなぁ、港の外も土地有り余りすぎだろうに...ん?」
?「...」
雑兵「行き倒れってやつか...?おばあちゃん、大丈夫?」
老婆「ううっ...み、水を...」
雑兵「ほら、しかしいつから...」
老婆「はぁ...早朝にフィッハーを出たのですが...急に胸が苦しくなり...」
雑兵「早朝?マジで?先に出た騎士団連中はど真ん中に倒れてたばあちゃんシカトしたの?」
老婆「え、あぁ、騎士団ですか...?」
雑兵「うん、でもまぁ良かったよ、馬車に乗りなよばあちゃん、俺も暫く道なりに行くから楽になるまでは休んでな」
老婆「ありがとうございます...」
266
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/24(木) 23:11:18 ID:ijyolZeQ
雑兵「しかし騎士団連中も薄情だよ、おばあちゃん無視るなんて罰当たりなねぇ」
老婆「そうですねぇ...この国を守ってくださる方々と思ったのですが...老いぼれ一人も...」
雑兵「ロクな連中じゃないからねホント、そいえばおばちゃんどこまで行くの?」
老婆「首都までですよ、息子夫婦が一緒に暮らそうと...お爺さんも亡くなったので孤独でしたが...」
雑兵「そっかぁ、じゃあ境界までは連れてってあげるよ」
老婆「本当ですか?ありがとうございます...」
雑兵「いいんだよ、この辺もへんな宗教がのさばってるって話だしねぇ、最終章世界だがなんだか忘れたけど...」
老婆「えぇ私の村にも教祖様が来ましたよ...それはもう神々しい...」
雑兵「え?なんか言った?」
老婆「い、いえいえ...」
267
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/26(土) 20:08:25 ID:wz2CJhIo
雑兵「先行った連中にガツンと言わなきがすまんですねばあちゃん、なんなら言ってやりましょうか?」
老婆「い、いえいえ...お気持ちだけでも嬉しいですよ」
_
__
268
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/26(土) 20:23:24 ID:wz2CJhIo
__
_
「今日はここで休止します、よろしいでしょうか」
女騎士「うん、だが不寝番はつけるようにして...不寝番につかせる者は直ぐに休息をとらせろ」
「っは」
勇者「〜♬」
女騎士「どうした、ご機嫌だな」
勇者「このペンダント雑兵に買って貰ったんだ、綺麗でずっと見てられるよ...」
女騎士「へぇ、あいつにもそんな甲斐性がねぇ」
勇者「姉ちゃんも何か頼めば?弱みに付け込んだら...」
女騎士「っはは、今は金欠だろうから俸給が入った時に頼んでみるよ」
行商「酒につまみはいらんかねぇ、フィッハーの特産だよ〜」
269
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/01/26(土) 20:29:00 ID:wz2CJhIo
「お、行商だ」
「鼻がいいなぁおっちゃん」
行商「っへへ、あっしは金の匂いがする所は直ぐにわかる性質でして、おっ!これは
騎士団長様!それに勇者様もいらっしゃるじゃないですか!どうです?お酒など...」
女騎士「私は遠慮しておく、酒に弱いからね」
勇者「僕は未成年」
行商「つれないですなぁ...あ、そう言えば、この地方にのさばってる宗教についてご存知です?」
女騎士「あぁ」
行商「あいつら...今度は軍人を狙うと言い出してます、フィッハーの港にも信者が何名か紛れ込んでいました...しかしニプラスの船
爆破とは関係はありませんでした」
270
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 16:23:29 ID:YU9Oc/P2
女騎士「ではニプラス皇国の船舶の爆発は事故か或いは...まぁいい」
勇者「何人か諜報員送り込んだのが仇になったのかな、みんな優秀だったけど...」
女騎士「助けられる奴は助ける、私が送り込んだ手前見捨てる訳にはいかない」
行商「ま、そこら辺は貴方方の管轄なので知った事ではありません、自分もそろそろ遠くへトンズラしますよ、あいつらも鼻がいい」
女騎士「あぁ、ありがとう。報酬は副団長に頼んでくれ、色をつけるよう頼んでおいた」
271
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 17:00:10 ID:YU9Oc/P2
勇者「早めに戻って準備しなきゃダメだね、傭兵団呼びもどそうかなぁ」
女騎士「あぁ、味方は多い方が良い...再来週まで我々騎士団に休みは無さそうだな」
_
__
272
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 17:11:09 ID:dfO7d3DU
__
_
雑兵「おばあちゃん、そろそろ暗くなるから近くの村に泊まろうか、村あったよね」
老婆「そうですねぇ...この近くなら...ラング村があります、村長のラング様なら兵隊さんを温かく迎えてくださるでしょう...」
雑兵「じゃあその村にしようか」
273
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 17:20:25 ID:dfO7d3DU
『ラング村』
村長 シュトゥル・ラングの祖先が首都から現村付近を開拓した事により村が誕生した、首都とフィッハー港を結ぶ街道から少し外れた場所にあり、旅人の憩いの村でもある。
雑兵「...」
雑兵(何でだろう、村入った途端道行く人たちに見られてる気がする...ばあちゃん載せてるの珍しいのかな)
「反乱者だ...教祖様を連れ出しに来たんだ...」
「殺すか...?」
「まだだ...」
雑兵「...?」
274
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 17:26:49 ID:dfO7d3DU
雑兵「ばあちゃん、この村静かだね」
老婆「そうですねぇ、とても良い村ですよ...誰にも邪魔されない村で...」
雑兵「...」
このばあちゃん...村に入ってから眼つきが鋭くなってきた、村の人達も大きい家に近づくにつれ...なんだろう敵意の様なものを剥き出してきた。
275
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 17:32:20 ID:dfO7d3DU
雑兵「よいしょ...ちょ、ちょっと村長さんの所に挨拶に行ってくるからばあちゃんは宿でも取って休んでてよ」
老婆「はぁい...お言葉に甘えてぇ...」ニタァ...
雑兵「...ッ」ゾクッ
雑兵「...こ、こんばんわぁ」
ッダン ッドンドンッ!! ガシャン!!
雑兵「...?!」
ア...アア バタン!!!!
276
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 17:35:41 ID:dfO7d3DU
ガチャ
ラング「いやぁすいません、家内がちょっとびっくりして鍋を...」
雑兵「い、いやこちらこそ夜分遅くに申し訳ありません...奥様怪我ありませんか?」
ラング「大丈夫ですよ、今奥で手当てしてますので...腕利きの家政婦がいるのでね」
雑兵「そ、そうですか」
ラング「それはさて置き...兵隊さん如何なさいましたか?」
277
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 17:55:59 ID:dfO7d3DU
雑兵「はい、ちょっと仕事でフィッハーの補給処へ行く途中で...夜も遅くなったのでこの村で宿泊させていただこうと思いまして...」
ラング「あぁ、そういう事ですか、お疲れ様です兵隊さん、どうぞ我が家でお休み下さい、ささっ、どうぞ」
雑兵「いやそんな..悪いですよ」
278
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 18:02:17 ID:dfO7d3DU
ラング「いえいえ、若い兵隊さんは我が王国の宝ですから...」
雑兵「で、ではお言葉に甘えて...」
雑兵「...うっ?!!?」
雑兵(な、何だこの匂い...?!汗?!いや違う...糞尿の香り...それ以上に、まさか?!)
雑兵「ラ、ラング...てめぇ」
ラング「...っ」ドスッ
雑兵「うっ...ぐ」バタ...
279
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 19:33:02 ID:hiyxoSP2
ラング「一人で兵隊を捕まえて来るなんですごいね」
老婆「他愛ないですよ、無法者共なんてこんなもんです」
ラング「十分休んで、また異端者狩りをお願いしますね、教祖様の祝福を...」
老婆「はい...教祖様の仰せのままに...」
_
__
280
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 22:17:21 ID:hiyxoSP2
ラング「一人で兵隊を捕まえて来るなんですごいですね」
老婆「他愛ないですよ、無法者共の扱いにはなれておりますから」
ラング「十分休んで、また異端者狩りをお願いしますね、貴方に教祖様の祝福を...」
老婆「はい...全ては教祖様の仰せのままに...」
_
__
281
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 22:25:58 ID:hiyxoSP2
__
_
?「兵隊を捕まえたか...でかしたぞラング、我が教団の活動を邪魔される前に人質を取れば常に先手を打てる」
ラング「はっ、その兵隊を捕まえたのは老婆で御座います...お褒めの言葉はアイツに...」
?「ふむ、分かった...して兵隊はいまどこへ?」
ラング「はっ、例の部屋へ...」
?「例の...あぁ『身籠部屋』か、そこへ置いてどうするつもりなのだ」
282
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 22:27:36 ID:hiyxoSP2
ラング「はっ、少々ばかり王国へ罠を仕掛けようと思い...」
?「罠...っふ、何を考えているか分かったぞ...恐ろしい奴だ」
_
__
283
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 22:38:14 ID:hiyxoSP2
__
_
「特別警務隊!人員50名!編成完結!」
「特別騎馬隊!人員60名編成完結!」
「混成騎士団 総員100名集合完了!」
女騎士「休ませ」
「「「休め!」」」
女騎士「みな、先日のフィッハー港への遠征から帰還して、またすぐに出発させる羽目になって本当に申し訳なく思う、皆も既に聞いたと思うが、フィッハー地方でのさばっている宗教団体が遂に我々に牙を剥いた」
284
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 22:43:23 ID:hiyxoSP2
女騎士「既に混成騎士団や警務隊から何名かの諜報員を差し出して来たが...皆連絡が取れなくなっている事態になったのは私の責任だ、本作戦は宗教団体の信者達に捕まった諜報員の救出を主たる任務とする、しかし作戦遂行中に信者から攻撃を受けた場合はいかなる措置をもってしても脅威を排除せよ、必ずみんな生きて帰るぞ、以上」
「作戦本部長に対し敬礼」
「かしらー!なか!」
_
__
285
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 22:50:30 ID:hiyxoSP2
__
_
雑兵「っ...うっ...」
雑兵「こ、ここは...?」
頭がガンガン痛む...周りは真っ暗、手足は縛られてないのが幸いだが...ダルすぎて動かすのもままならない。
だんだん頭が回り出し各感覚が正常になりだした...
雑兵「っうぶっ!?んだこの臭い...!?」
何かの腐臭、排泄物のアンモニア臭に
286
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 22:52:58 ID:hiyxoSP2
__
_
雑兵「っ...うっ...」
雑兵「こ、ここは...?」
頭がガンガン痛む...周りは真っ暗、手足は縛られてないのが幸いだが...ダルすぎて動かすのもままならない。
だんだん頭が回り出し各感覚が正常になりだした...
雑兵「っうぶっ!?んだこの臭い...!?」
何かの腐臭、アンモニア臭に混じって大便に似た匂い...言葉にするのもはばかられるくらい不快な臭いが充満していた。
雑兵「ん、んだよ...肥溜めに捨てられたのか...?」
287
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 22:58:36 ID:hiyxoSP2
「肥溜めの方がマシよ...」
雑兵「...?」
「後ろよ、貴方の後ろ」
雑兵「え...う、うぁっ??!?!」
そこにいたのは手足を切断され、鎖を脇に通し吊るされていた女性だった。
その光景は、猟奇的趣味のイラストとそっくりな光景だった。
女性の尊厳というか、人の尊厳をフル無視した行いだった。
女性「ごめんね、こんなトコいち早く出たいでしょうけど...」
雑兵「んな事言ってる場合じゃ...!」
288
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 23:11:28 ID:hiyxoSP2
女性「今は私に構っている暇はないのよ、早く脱出しないと...」
腐臭の原因が分かった、医療行為で行われる適切な切断なんて物ではなく、ただ目的の為に切り落とした手足の切断面が壊死していたのだ。
雑兵「ま、待ってろいま鎖を...っうぷ...」
女性「近づかないで!!!お願いだから...私達のことはほっといて...早く脱出して...」
雑兵「た、達?」
女性「周りを見渡しなさい...」
雑兵「え...」 チラ...
「ウ...ウ...」
「...」
「カヒュ-...カヒュ...」
そこにいたのは喉を切られた女性達だった...皆身籠っているのか腹部が膨らんでおり...やはり手足を切断され自由を奪われていた。
雑兵「な、なんなんだよ...!なんでこんなことされて...」
289
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 23:16:22 ID:hiyxoSP2
女性「そんなの私達が聞きたいよ...いきなり勧誘され...しつこいから強い口調で断ったら...」
雑兵「フィッハーにのさばってる宗教団体か...?」
女性「そうねその宗教団体にね、フィッハーの村々がこんな状態になっているにも関わらず貴方達王国軍は何一つ助けてくれることも無く、今に至るわ」
雑兵「...」
女性「そこの小さい女の子...知ってる子なんだけどね...本当に歌が上手だったわ...今じゃ声帯を切られて...もう二度と...そこのエルフの女の子はエルフの王国の一人娘なのよ...?姫さまなのよ?なのに何故...」
雑兵「...し、知らなかったんだ、なんか変な事してるってのは聞いてたが...」
290
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 23:23:36 ID:hiyxoSP2
女性「そう、なら貴方の無知を恨みなさい...そして地上にもし出られたらこの事を国王に伝えて頂戴」
雑兵「...ッ」
「ウ...ウ...」
雑兵「...」
女性「鎖が食い込んで痛むのね...可哀想に...緩めてあげて...」
雑兵「...」ジャラ...
「ウ-...ウ-...」
雑兵「...んでなんだよ、グズッ...」
女性「どうしたの?」
雑兵「んでこんな...みんな罪もねぇし年端もいかねぇ子達が...」
女性「あなたがそんなこと言ってもしょうがないでしょ?もうみんなこんな姿にされて...今更兵隊さんにそんな泣かれても困るわよ」
291
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 23:35:18 ID:hiyxoSP2
ドンドン!
雑兵「?!」
女性「食事の時間ね...あなたがここは運び込まれた時にラングのやつが餌はこいつにやらせるって言ってたわね...」
雑兵「え、餌って...」
女性「取りに行ってくれないかしら?」
雑兵「あ、あぁ」
ガチャ
292
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 23:41:06 ID:hiyxoSP2
老婆「っひひ...これは臭いのう」
雑兵「...んんのクソババァゴラ!!!」 ガッシャァァン!!!
老婆「うあ!?ほ、吠えるでない若造が...さ、さっさと餌を運びな」
雑兵「てんめ"ぇ"!!何してんだオイ!!?あの子らに何したんだオイゴラァ!!!」ッガシャン!!ガッシャン!!!
老婆「う、うるさいのう...は、早く餌を運ぶんじゃぞ...」ガチャ... バタン
雑兵「お"い"!!聞いてんのかゴラァ!!」
293
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 23:48:48 ID:hiyxoSP2
女性「ちょっと」
雑兵「んの外道...ぶっ殺す...ぶっ殺す...」
女性「ちょっと、ご飯早くしてくれないかしら?」
雑兵「め、飯...?これ残飯...」
女性「残飯でもね...命を永らえさせられてる以上はご飯なのよ」
雑兵「...っクソ!クソクソ!!クソが!!!」
「ウ...」
294
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 23:52:17 ID:hiyxoSP2
女性「ちょっと、怖がってるじゃないの...」
雑兵「...あ」
女の子「ウッ...ウ-...」
雑兵「ご、ごめんな、ほら...残飯の中じゃマシな...!」
女性「その子歯全部抜かれちゃったから噛めないわよ...あなたが噛んで食べさせてあげて」
女の子「...」
雑兵「...ッ」パク
雑兵(クソクソクソクソクソ...あの村の外道共...)
雑兵「くひ あーんしへ」
女の子「...」ア-ン
雑兵「っん...食えるか?」
女の子「...」コクコク
295
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 23:53:30 ID:hiyxoSP2
雑兵「...」ジャララ...
女の子「ウ...?」
雑兵「鎖、痛いだろ、みんな下ろしてやっからな...」
女の子「ウ-...ウ-...」
雑兵「君も...」
エルフの姫「...ッ!」ブンブンッ
女性「あの子達に無闇に近寄らないであげて、男がトラウマなのよ...初めてが...最悪なんだから」
雑兵「ご、ごめん...近寄らないから」
296
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 23:54:57 ID:hiyxoSP2
雑兵「...」
女性「鎖なんか持ってどうしたのよ」
雑兵「いや、ちょっとな...」
ドンドン!!
「あけな!桶の回収だよ!!」
雑兵「...」
女性「ちょっと...」
297
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/03(日) 23:58:30 ID:hiyxoSP2
老婆「おーおー柵がへしゃげてしもうとるわい...」
雑兵「...」ポイ
老婆「ったく、ちょっと取れないじゃないか...最近の若もんは礼儀ってものが...」ブツブツ...
雑兵「っ!」ジャラッ!
老婆「カヒュッ!? グ、グゲェ!?」
雑兵「...っ」ギリッ...
老婆「ッカ!ア°ァッ!?」
298
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/04(月) 00:00:22 ID:dnLJxD16
雑兵「っ!!!」 ポキッ
老婆「」ガクッ...
雑兵「鍵...あった」ガチャン...
299
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/04(月) 00:04:30 ID:dnLJxD16
女性「ちょっと、何して...!」
老婆「」
雑兵「安心してくれ、死んでるから」
女の子「?!?!」
女性「あ、あんたなんて事を...!」
雑兵「そこのダストシュートどれだけ深いんだろうな...まぁいいや」ポイ
ガダン!ダダダタン!!
ド-ン...
300
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/04(月) 00:08:31 ID:dnLJxD16
女性「なんてことを...」
雑兵「ごめん、気が済まなくてさ...次も上手い具合に処理するよ」
女性「あ、あなた...リミット外れちゃった顔してるわよ...」
雑兵「...ごめんな、怖い思いさせて...すぐ出させてやるから...」
女の子「ウ-...ウ-...」
雑兵「...」
女性「出すなら...その子だけにしてちょうだい...」
301
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/04(月) 00:10:08 ID:dnLJxD16
雑兵「なんで...」
女性「こんな姿で白日のもとに晒されるなんてごめんよ...みんなそう思ってるわ、出るときはここを焼き払って...お願い...」
雑兵「...」
_
__
302
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/04(月) 00:13:26 ID:dnLJxD16
__
_
「あれがラング村です、村はもう信者に制圧されています...従わなかった者は信者に...」
女騎士「ふむ...ここには2名送り込んだな...各部隊から20名を選出し村への突入隊を編成する、急いでくれ」
「はっ!」
303
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/04(月) 00:19:18 ID:dnLJxD16
槍兵隊長「エルフ、あなたは後ろで詠唱に集中しててね?」
エルフ「分かってますよ、あのクソ共を木っ端微塵にすれば...」
重装歩兵隊長「口が過ぎるわよエルフ、まだ相手全員殺したら意味ないから軽めよ軽め」
エルフ「はぁい」
エルフ(雑兵...元気かなぁ、フィッハーの話全く聞かないから何もわからない...)
「魔砲撃隊!攻撃始め!」
エルフ「よし...スゥ...」
_
__
304
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/04(月) 00:21:46 ID:dnLJxD16
__
_
「異端者共が村へ!!」
「あいつらいきなり攻撃を!!」
ラング「うーん、来るとは思ったが早いなぁ...よし、ある程度信者を残して君たちは逃げなさい、私はやることがある」
「ラング様!」
ラング「大丈夫、上手くやるさ」
チュド-ン... チュド-ン...
305
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/04(月) 00:24:32 ID:dnLJxD16
「第1救世主分隊は左翼を!第2は右翼を固めろ!異端者どもを足止めし時間を稼げ!!教祖様も期待されているぞ!!」
「教祖様の仰せのままに!!」
勇者「それじゃあ警務隊さんと混成騎士団さん達...信者を何人か残す程度でお願いしまーす」
「了解です」
306
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/04(月) 00:32:02 ID:dnLJxD16
雑兵「じゃあ...行くか、裸は恥ずかしいからこれ着な?」
女の子「ウ-...」
女性「男ならそうでなくちゃね...」
エルフの姫「...」
雑兵「...本当に良いのか、お天道様見たって別にお前らに辛く当たることは...」
女性「い、良いのよ、もう、みんなの気分が変らないうちに早く...ね?」プルプル...
雑兵「っ...あぁ...」
雑兵「...行こうか」
女の子「ウ-...ウ-...」フルフル
雑兵「...だよなぁ、みんなと行きたいよなぁ」
ラング「そうはいかないんだよねぇ」ッブウン!! バキィ!!
雑兵「っがぁ!??」
307
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/04(月) 00:35:02 ID:dnLJxD16
雑兵「っがぁぁぁぁ!!?!」
ラング「戻れって」ッドス!!
ッダン!!ダダタン!!
雑兵「っぎぃ!」
ドスン!!
女性「え?!」
ラング「お久しぶりですね、信者達の子は孕んでそうですか?」
女性「ラ、ラング!あんた!!」
ラング「この子も...」ポイッ
ドサッ
女の子「っ...!」
雑兵「て、てんめぇ!」
308
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/04(月) 00:41:58 ID:dnLJxD16
ラング「君には...ちょっとやってもらいたい事があってね、ちょっとズボン脱いで貰うよ」 プチッ プチッ
雑兵「お、おい!!やめろって!」
女性「...!まさかラング!あなた!」
ラング「そうなんだよ、もう村に軍が入ってきてねぇ...信者達もいい金ヅル達だったんだが...もう僕には必要ないくらい儲けさせてもらったから、そろそろ潮時かなと思ってね...お、なかなか良いモノだね...うーん勃っては無いか...まぁいいや...っと!!」 ッバキィ!
雑兵「え?な、何してんだ!?」
ラング「あ、忘れてた」ッシュ
女性「あなた!早く逃げ...?!」
ラング「喋られちゃ困るからね、みんなと同じで声はもう...悲しいね、あいたた...」
女性「っ?!っ!?」
「地下室だぞ!!!」
「物音だ!突入しろ!!」
309
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/04(月) 00:49:55 ID:dnLJxD16
ラング「っぐあ!」ガッシャン!
「うわっ!な、なんだ!?」
ラング「た、隊長?!!た、助けて下さい!!この信者が!」
雑兵「は?!は?!」
「お、お前その格好...どこの部隊に...ラング「諜報員です!!あそこで倒れている男に暴力を振るわれ!周りも見て下さい!」
「え?...っうわ!」
「なんて酷いことを...!!その倒れてる男を捕まえろ!」
雑兵「ま、待てって!俺も兵隊で...」
「どこに証拠がある!」
雑兵「そこの女の子にくるんでる服...ラング「この男、私が突入した時にこの女の子に乱暴をしてました!!なので私の使ってない軍服を...」
「そ、そうか、お手柄だな、その男を連れてけ!」
「はっ!来いオラァ!」
雑兵「違うんだっ!!俺もっ!モゴゴ」
「黙ってろ、おい、頭陀袋も被せろ、どうせ処刑だからな」
310
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/04(月) 00:57:31 ID:dnLJxD16
そして
女騎士「信者は何名捕まえたんだ?」
「はっ、10名です」
女騎士「そうか、この村の惨状を見た...奴らには相応の罰を受けてもらわないとな、連れて行け」
「はっ!」
勇者「諜報員、2名とも死んでたよ、遺体も見つけた」
女騎士「...そう、2名ともダメだったか」
「え、一人諜報員を救出したと報告が...」
311
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/04(月) 00:58:21 ID:dnLJxD16
勇者「うそ?その人どこに?」
「た、確かまだ捕まってる人がと言いながら何処かへ...」
女騎士「...早急に探し出せ!!」
「は、はい!!!」
「な、なぁ...俺らが頭陀袋被せた奴って...なんか見覚えある奴じゃ...」
「知らねぇよ、それにもう連れてかれちまったから確認しようがねぇし」
「そ、そうだな...しかし可哀想に...もう大丈夫だからな...」
女の子「ウ-!ウ-!」
_
__
312
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/04(月) 01:03:39 ID:dnLJxD16
__
_
『フィッハー補給処』
曹長「よぉ、やっぱ来てたんだな」
兵長「あ、先日ぶりっすね、フィッハー港の方はどうなんですか?」
曹長「うん、今は南のウルムガルド駐屯地から来た竜騎兵隊が警備してるから安心だ」
上等兵「安心して雑務に励めますね」
曹長「あぁ、あの飛んでとコンビと可愛子ちゃんの新兵は?」
兵長「治療班のとこへ行ってます、あのコンビは作戦中に酒で急造火炎瓶作りやがって...それ投げつけて軽く火傷したんすよ、天使ちゃんは治療班の手伝いっす」
曹長「そうか、アホだなあいつら...それはそうと...雑兵のやつ見なかったか?」
313
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/04(月) 01:10:09 ID:dnLJxD16
兵長「いや、見てないっすねぇどうかしたんすか?」
曹長「いやなぁ、三日前にここフィッハー補給処に荷物届けさせる仕事任せたんだが...」
女騎士「すみません、あなたが曹長ですか?」
曹長「っと、はい、フィッハー分屯地 独立大隊分遣隊の曹長です」
女騎士「ありがとう、早速だがフィッハーに雑兵と言う兵隊がいるはずだが...」
曹長「はい、いますよ...ただ三日前から姿を眩ませやがって...まさか今回の件でなにか...」
女騎士「はい、ラング村に補給処へ届けるはずの物資があって...馬車の管理番号を見たら、分遣隊の管理になってて」
曹長「ま、まさかロバの馬車ですか!?そしたらそりゃうちの馬車です!」
314
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/04(月) 01:14:55 ID:dnLJxD16
女騎士「ラング村の怪しい所を全て回ったんですが、雑兵の姿は無くて...遺体も確認したが、認識票が無くてですね」
曹長「に、認識票が無い?兵長、認識票が無いってどういう事だ、着けさせていたんじゃ無かったのか?」
兵長「す、すみません...認識票を着けさせる教育は...行ってませんでした」
曹長「それじゃあ...」
女騎士「遺体は焼け焦げたものから傷みの激しい遺体まであります...性別の確認も出来ないので...」
曹長「ぞ、雑兵...」
315
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/04(月) 23:37:13 ID:dnLJxD16
ラング村
勇者「...違う、絶対雑兵じゃない...」
エルフ「...ホント残忍な事を...」
重装歩兵隊長「エルフちゃん、そろそろフィッハー補給処に行きましょ」
エルフ「はい、ドワーフさん、なんで人間同士がこんな酷いこと出来るんですかね」
重装歩兵隊長「さぁね...同じ人間でもお互いに譲れないものがあるのよ、きっと」
エルフ「...」
重装歩兵隊長「それにしても勇者様...誰を探してるのかしら」
エルフ「聞いてみたんですが知り合いがいるかも知れないって...」
勇者「...雑兵じゃない...」
316
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/04(月) 23:43:53 ID:dnLJxD16
勇者「雑兵...僕と遊ぶんだから早く帰って来てよ...」
_
__
317
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/04(月) 23:48:00 ID:dnLJxD16
__
_
ガラガラガラ...
早く帰って来てよ...
雑兵「...っうお...夢か...?」
「教祖様がきっと助けに来て下さる、怯える事はないさ」
「そうだ、我々は教祖様の為に戦ったんだ、助けに来ないわけが無い」
雑兵「...なぁキチガイ、この馬車ってどこ行ってんの」
「な、なんだ君は...」
「い、異端者か??なぜこんな奴が...」
318
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/04(月) 23:59:38 ID:dnLJxD16
雑兵「質問に答えろオ"イ"ッ!!」 ッバキィッ!!!
馬主「っうわぁ!騎士さん!信者が暴れてる!」
「貴様、黙らんとここで切り捨てるぞ!」ドスッ!
雑兵「っぐ!...」バタッ...
「あぁ教祖様...お助けください...」
「ったっく...しかしなんだろう...なんかこいつ見覚えあるな...」
319
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/05(火) 01:13:32 ID:EL2a86Ik
馬主「騎士さん、ビギニング刑場です」
「うん、ご苦労だった、報酬は会計課から受け取ってくれ、さぁ降りろ!!」
「きょ、教祖様ならきっと...」
「必ず来るさ、教祖様なら...」
雑兵「こ、ここは...?」
看守「罪人ども、そこへ並べ、この首輪にある番号が今日から貴様らの名前だ」
雑兵「おい、ここはどこだ」
看守「どこって...ビギニング刑場に決まってるだろ、死刑囚なんだから」
雑兵「は...?」
320
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/05(火) 01:22:08 ID:EL2a86Ik
ビギニング刑場
首都の北西に位置し、終身刑の判決を言い渡された罪人や死刑判決を受けた罪人が集められる刑場、所長の判断によって多い日には4〜5人の死刑が執行されることもある。
看守「ラング村での残忍な行為は賭け値なしで死刑確定だからな...まぁお前らは人殺していい思いして来たんだ、次はお前らの番って事だな」
「この異端者め...」
「教祖様が必ず助けに来て下さるからな、それまでの辛抱だ」
雑兵「だから俺は信者でもなんでも...」
看守「信者でないなら何故あの場にいたんだ、でなきゃあの行為はキチガイのやるド外道行為だぞ」
雑兵「俺だってこのキチガイ共に捕まったんだよ、フィッハー分屯地に独立大隊の雑兵っていやぁ分かるはずだ」
看守「あー分かった分かった、いいから檻ん中へ入れ」
ガチャ
雑兵「くっそ...どうすりゃ...」
321
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/05(火) 23:49:04 ID:EL2a86Ik
「あ...?何だえらい若い奴だな...」
雑兵「クソ...年貢の納め時ってなこの事なのか」
「おい若造、何だってこんなトコに...」
雑兵「え?あぁ...ちょっとインチキ宗教団体の信者共とイザコザがあって...」
「インチキ宗教団体...あぁ、新顔共の噂話で聞いた事あるな、フィッハー地方にのさばり出したって...」
雑兵「あぁ...ちょっとした手違いなんだが...策士な奴に嵌められて信者に見られちゃって...信者を討伐して来た部隊に捕まったんだ」
322
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/05(火) 23:55:56 ID:EL2a86Ik
「そうか、まぁこのビギニング刑場に来たからにゃもう何も考える必要はねぇよ、ここから出られる事はまずねぇからな」
雑兵「ビギニング刑場...?」
「なんだ、ここのことも知らないのか...まあいい、知ったところでだからな、先が短い同士仲良くやろうや」
雑兵「...」
「しかし若そうだな、お前今何歳だ?」
雑兵「そろそろ18になる」
「じゅ、18?おいおいそんな若いのに...この国はいよいよ可笑しい国だな」
雑兵「もうどうでもいいよ、また死ぬだけだ」
「何だえらいファンタジーな野郎だな...じゃあ俺も軽く自己紹介してやるよ」
323
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/05(火) 23:59:00 ID:EL2a86Ik
「おれはバウナー軍曹、先の大陸戦争でやらかしてな...終身刑を言い渡されて早6年だ」
雑兵「何したんだ」
軍曹「ちょっとな...敵さんの捕虜を殺しちまって...敵だって俺らの捕虜沢山殺した筈なんだが...いかんせんあちら側が有利な状態で停戦しちまったから...まぁ元敵国の顔色伺いで俺ぁ戦犯になっちまったよ」
324
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/07(木) 23:59:48 ID:QVZdHQA.
雑兵「へぇ...大変じゃないの」
軍曹「いや...お前の置かれてる立場も結構大変だと思うが...見ろ、あの処刑台を」
雑兵「...」
軍曹「この刑場が出来て以来何千もの罪人の慟哭を聞いた処刑台だよ、今日も一人執行される」
雑兵「あいつは何をしたんだ」
軍曹「あぁ、聞いた話じゃ国境沿いの小さな町に手下の蛮族をけしかけて...後は分かるだろ」
雑兵「死んで当然の人間だな...首吊りとか首切るんじゃないんだな」
軍曹「ここからじゃ見えねぇけど執行台の向こう側はエライ崖になっててな、まあまあ見りゃ分かる」
325
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/09(土) 00:09:32 ID:iHryWjZ2
雑兵「...?」
グオオオ...
軍曹「来たぜ...」
雑兵「え?え?」
カタカタと檻が揺れ、地の底からハラワタにズーンとくるような揺れが始まった、揺れは鳴き声とともに次第に大きくなり、その声の主が姿を現した。
?「グウォオォオオオオオオ!!!!!」
雑兵「うっわ...」
軍曹「ふぅ、やっぱ何年も見てるが慣れるもんじゃねぇな、俺らは通称刑場の龍神と呼んでる...昔は由緒正しい龍神だったらしいが、今や人喰いの龍だ」
326
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/12(火) 00:48:04 ID:lqqq4T56
雑兵「由緒正しかったにしちゃあ随分と汚い身なりだな」
軍曹「龍使いがいねぇのさ、どんな龍にも使いの者が王国から派遣されるんだが...ここの龍だけにゃ使いがいねぇんだ、だから何らかの傷を負っても治してくれる奴がいないから治るまで待つか...酷い時にゃ膿んで悪臭が立ち込めるかだな」
雑兵「この龍が何したってんだ...」
「言い残すことはありますか?」
罪人「ねえな」
「では...彼の魂に永遠の安らぎのあらんことを...」
327
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/12(火) 00:51:51 ID:lqqq4T56
罪人「さぁ食っちまえ薄汚えトカゲ野郎!!」
人喰いの龍「グゥォオオオオ!!!!」
バクッ ガッツガッツッ!!
雑兵「うわ...マジで人食ってる」
軍曹「綺麗に食ってくれるときゃいいが、たまにこっちにまで肉片飛ばしてくるからそればっかは勘弁して欲しいな...」
「明日はカルト信者の処刑だ、
328
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/12(火) 00:56:34 ID:lqqq4T56
「所長がカルト信者はいち早く処分した方がいいとのことだからな、無いとは思うが変な宗教をこの刑場で広められたらかなわん」
雑兵「信者の処刑って...」
「誰からやるか?無論明日のうちに全員執行する、頭陀袋を準備しておけ」
329
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/14(木) 00:57:37 ID:RDVUw0kE
軍曹「まぁ、ご愁傷様ってことだな」
雑兵「クソ...ここまで来てこんな死に方かよ...」
_
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330
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/14(木) 01:02:29 ID:RDVUw0kE
__
_
女騎士「...」
勇者「雑兵...じゃない」
「勇者様どうしたんだ、魂抜けてるって感じだな」
「知り合い探してるらしいが...えらい執着してんな」
女騎士「勇者、そろそろ行こうか」
勇者「...」
女騎士「大丈夫、雑兵はどこかにいるさ、
あいつならどんな逆境も乗り越えられる...というかうまくかわしていくさ」
勇者「うん...」
331
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/17(日) 01:00:01 ID:WEGzaIRk
女騎士(雑兵の運の悪さも桁外れだな...会った時は多分リミッターが外れた状態で憎まれ口叩かれるのかな...的得てる時のあれ結構効くんだよなぁ...)
「ではお先に帰隊します、お疲れ様でした」
女騎士「あぁ、帰ったらゆっくりと休んでくれ」
勇者「...」
女騎士「大丈夫、雑兵なら案外ピンピンしてるだろう、先に帰って休んで...」
勇者「...ッ」プルプルッ...
女騎士「...先に帰ってて、ね?」
勇者「...」コクッ
332
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/17(日) 01:00:56 ID:WEGzaIRk
女騎士「さあて...人の妹を泣かせた罪は重いからな...雑兵」
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333
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以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/17(日) 01:09:51 ID:WEGzaIRk
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雑兵「グ-...」
軍曹(こいつ...明日にゃ処刑だってのによく寝られるな...肝が座ってんのかどうなのか...)
軍曹(しかし...こんな若えのにこんなトコに連れて来られる兵隊がいるたぁなぁ...何をしでかしたのか...)
雑兵「んん...ラング...テメェ...グ-...」
軍曹「...ラング...?ちょっと待て...ラングってまさか...」
334
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/17(日) 22:41:57 ID:RG.XuhIs
軍曹「おい、起きろ!」
雑兵「んあ?...んだよこれから死ぬんだから寝かせてくれよ」
軍曹「お前ラングって奴知ってるのか?」
雑兵「ラング?あぁ村長を名乗ってた」
軍曹「クソ...あいつやはり生きてたか...」
雑兵「知り合い?じゃあお前ロクなやつじゃねえな」
軍曹「うっ、いやまぁ...そいつとは入隊が同期でな、中々策士な奴だったよ...都合が良けりゃ俺らにつき、悪けりゃ上官側に付く...まぁ要領がいい奴だったな」
335
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以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/17(日) 23:44:28 ID:RG.XuhIs
雑兵「なんで元軍人のそいつが今じゃ宗教団体に」
軍曹「多分だが...金目当てだろうな、金には相当がめつい奴だった、入信自体はしてないだろ」
336
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/18(月) 00:50:35 ID:iq/FNwg2
雑兵「そっかぁ、そんな奴だったんだなぁ...まぁ俺にゃもう関係ねぇや、明日死ぬ身なんだ」
軍曹「お前えらく達観してんな...どうやって生きて来たんだ...」
雑兵「テキトーだよテキトー...童貞卒も出来ずに死ぬのは惜しいけど、まぁそれも人生だわなぁ、来世に期待だ...Zzz...」
軍曹「おかしな奴だ...こんな奴雇って王国は大丈夫なのか...?」
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337
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以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/18(月) 00:55:58 ID:iq/FNwg2
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「すみません、この先で馬車同士が事故を起こして...肥料が撒き散らされて結構エグい事に...」
「本当か?どうしますか騎士団長?」
女騎士「うむ...下手に通って疲れている部下たちに肥やしの匂いを嗅がすのは忍びないからな...迂回してビギニング刑場の道を通ろう」
「了解です」
女騎士(勇者はもう帰ったかな...落ち込み過ぎて無いといいけど...)
338
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以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/18(月) 01:02:29 ID:iq/FNwg2
「ビギニング刑場といやぁ昨日の信者達がもう送られた頃ですね、ラング村のは特段酷かった...」
「あぁ、ありゃぁ人のやれる事じゃねぇや...年端もいかねぇ女の子まで...」
「この先どう生きるんだろうな...被害者の人ら、ホントに生き長らえたかったのかと助けた今でも思うよ」
女騎士「...」
女騎士(助けられた女性達を見たが、皆何かを訴え掛けていた目つきをしていたな...一体何を...)
「しかしあの捕まえた中の一人...やっぱ見覚えあるんだよなぁ...」
「...まさか...いやそんなはずは無い...だって独立大隊だし...」
「え?なんか言った?」
「いや、なんでもないさ」
339
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以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/18(月) 01:10:59 ID:iq/FNwg2
女騎士(この二人...やけに捕まえた一人の信者を気にしてるな、何があったのだろうか...)
「なぁ、やっぱ見覚えあったってあいつ!訓練所で喧嘩してた奴だ!」
「や、やめろって!縁起でもねえ!」
女騎士「...そいつの事、詳しく聞かせてくれ」
「き、騎士団長...大声出してすみま
女騎士「いいから聞かせろ」
「は、はぁ...あの地下牢から女性達を救出した時に...あの男もいたんです」
「はい...諜報員のオトコが言うにはあの男が女性達に酷い事をと...」
女騎士「諜報員...例の一人生き残ってた奴か、どこへ行ったかまだ情報は無いらしいな」
「はい...」
女騎士「...この隊列の中で一番速い馬を連れてこい!」
「は!自分の馬です!」
女騎士「すまない!少し借りる!」ガシャッ
女騎士「生きていろ...!必ず!」
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340
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以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/19(火) 00:14:12 ID:FNB8Lv3M
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「罪状?人殺しておいてのうのうと生き長らえてる罪だろ」
「ちょっとは真面目に考えてくれ、根拠が必要なんだよ、このロクデナシ共を殺すのにも」
雑兵「早くしろクソ雑魚、トカゲちゃん谷底で待ってんだろうが」
「な、なんだテメェその態度は!」
「肝座り過ぎなんだよ!自分が処刑されるってのを自覚しろ!」
雑兵「あ?うるせぇよなんの調べもしねぇ癖に俺様を取っ捕まえやがって、この国ってホントガバガバなのな」
341
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以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/02/19(火) 23:22:12 ID:FNB8Lv3M
「クッソ...生意気な奴だな...いいだろう、望み通り最初に執行してやる!」
雑兵「それで良いんだよそれで」
「ちったあ感傷に浸れって...」
雑兵(まぁこの世界じゃ失敗しただけだし...次があらぁな)
雑兵(天使、上等兵、兵長に曹長、エルフや勇者...殿下や女騎士に会えねぇのは寂しいが...仕方ねぇさ、失敗したのは俺だ)
「そこに立て」
雑兵「あいよっと」
342
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以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/02(火) 14:40:30 ID:k7O/axok
続きはよ
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