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触手「転生先が触手とか詰んでね?」

164 ◆k93Gc42qOc:2017/10/12(木) 20:04:16 ID:a6ZkgE8Y
触手「ってぇぇっ!? ……んの、くらいでぇぇ!!」 ブチブチィ

緑小鬼2「〜〜〜!? 〜〜〜〜!」

女の子「〜〜〜! 〜〜〜〜〜〜!!」 バタバタ

触手(よ、よし! このままいけば、逃げ込まれる前に追い付……!?)

緑小鬼3「〜〜!! 〜〜〜……〜〜〜〜〜!! 」 ドスッ!

女の子「……ッ!」 カハッ

165 ◆k93Gc42qOc:2017/10/12(木) 20:05:22 ID:a6ZkgE8Y
触手(アイツ、暴れるあの子を……殴りつけ……っ)

触手「……クソ野郎どもがアァァァァッ!!」 ズギュルッ!

緑小鬼4「〜〜ッ!? 〜〜〜〜!!?」

緑小鬼1「……ッ、〜〜〜!!」 バッ! チャキッ

触手(1匹離れてこっちに? 持ってるのは短刀? 俺を足止めしようってか! 上等だ!!)

触手「そこを! どきやがれぇぇぇ!!!」 シュバッギュルルルッ

166 ◆k93Gc42qOc:2017/10/12(木) 20:15:32 ID:a6ZkgE8Y
緑小鬼1「〜〜〜〜!!」 ズバッ! ズシャシャッ!!

触手「っぎぃ!? っあがあぁぁぁぁっ!!? なに、くそぉぉぉっ!!」

触手(この短刀も、さっきの矢と同じか!? 痛え!! け、どっ……!)

触手「俺を止めたきゃ! その4倍持って来やがれぇぇっ!!」 ギュオォォッ ガシッ ガシッ!

緑小鬼1「……ッ!?」 グルンッ

触手「オォォオオォォッ! ぶっ飛べぇぇえぇっ!!」 ゴウッ! ビュオッ!

167以下、名無しが深夜にお送りします:2017/10/12(木) 21:04:00 ID:Qhw0GEBo
面白いからもっと更新しろ

168以下、名無しが深夜にお送りします:2017/10/12(木) 21:18:48 ID:kxfAdNh6


169以下、名無しが深夜にお送りします:2017/10/12(木) 21:42:22 ID:rwxzphdI
おもしろいです。乙

170 ◆k93Gc42qOc:2017/10/12(木) 21:54:24 ID:a6ZkgE8Y
緑小鬼2「……? 〜〜!? 〜〜〜〜!!?」

緑小鬼3、4「〜〜? ……〜〜〜〜〜!?」

ドゴラガシャーーッ!!

触手「……っはぁ、はぁ……追い、ついたぞ……っ!?」

緑小鬼1、2、3、4「「「「……〜〜ッ!」」」」 ジャキッ、ジャキキッ

触手「そうかよ……どうあってもその子を連れてこうってんだな……なら」 ググッ

171 ◆k93Gc42qOc:2017/10/12(木) 22:30:17 ID:a6ZkgE8Y
触手(アイツらの短刀が全部同じ物なら……いや、だとしても)

触手「テメェら! 骨の一本や二本は覚悟しやがれぇぇぇっ!!」 グオォッ!

緑小鬼1、2、3、4「「「「!!?」」」」

触手「!? なっ……どう、して?」

女の子「……ッ」

触手「どうして、キミが……そいつらを、庇って……?」

172以下、名無しが深夜にお送りします:2017/10/17(火) 12:23:14 ID:wca0kTAg
ええぞ

173 ◆k93Gc42qOc:2017/10/24(火) 00:36:37 ID:47nfQJxI
触手「そいつらは、キミのことを攫おうとして……その上……なのにっ」

緑小鬼1、2、3、4「「「「〜〜〜! 〜〜! 〜〜〜〜!!」」」」 ワタワタ

触手(……? なんだ? あいつら何を慌てて)

女の子「〜〜〜……〜〜〜〜」 ソッ...ギュッ

触手(うおっ? なんだ? 急に俺の腕なんか掴んで何を)

緑小鬼1、2、3、4「「「「!!?」」」」 ビクーン

174 ◆k93Gc42qOc:2017/10/24(火) 00:40:32 ID:47nfQJxI
緑小鬼1、2、3、4「「「「〜〜〜〜!! 〜〜〜!? 〜〜〜〜!」」」」 ワーワーギャーギャー

触手(んなっ!? どうしたってんだこいつら……急に騒ぎだして)

女の子「〜〜〜、〜〜〜〜……〜〜〜〜」 キュッ

緑小鬼1「〜〜!? 〜〜〜〜! 〜〜〜〜〜!!」 ブンブンッ

緑小鬼2「〜〜〜! 〜〜! 〜〜〜〜〜!?」 オロオロ

触手(まるでこの子に俺から離れろって言ってるみたいに……いや、待て……まさか、ひょっとして)

175 ◆k93Gc42qOc:2017/10/24(火) 00:42:32 ID:47nfQJxI
緑小鬼3「……〜〜〜、〜〜〜〜〜!」 ジャキッ

緑小鬼4「〜〜〜!! 〜〜! 〜〜〜〜〜〜!」 ワタタッ

女の子「〜〜〜、〜〜〜? 〜〜〜〜」

触手(俺に向ける視線とこの子に向ける視線の違い……それにさっきからのやり取り)

触手「キミは……こいつらと知り合い、なのか?」

触手(それじゃあ、つまり……なんだ? さっきのは攫おうとしたんじゃなくて、俺からこの子を……助けようと?)

176 ◆k93Gc42qOc:2017/10/24(火) 00:46:27 ID:47nfQJxI
触手(何だよそれ……だとしたら、俺は? 俺は……何を、しようとしてた?)

触手(この子を助けようとしてる彼らに、俺は……お、俺は……なんて事をしようとしてっ?) サァァッ

触手「っあ、あの! 俺! 勝手な早とちりで……あんたらに、酷いことをっ」 ユラッ

緑小鬼1、2、3、4「「「「!!」」」」 ジャキッ!

触手「っ! ま、待ってくれ! 俺は、違っ」 ウネネッ

女の子「〜〜! 〜〜〜!! 〜〜〜、〜〜〜〜〜!」 バッ

177 ◆k93Gc42qOc:2017/10/24(火) 00:55:35 ID:47nfQJxI
触手(あぁ、ウソだろ?……この子は、自分が助けられることだけ考えてれば良いってのに、まさか……俺を、一緒に?)

触手(だけど、一体どうして? 俺は確かにこの子を助けはした……だけど、こんな見るからに化け物な俺のことを何故そうまで?)

緑小鬼1「〜……〜〜〜! 〜〜〜〜、〜〜〜〜〜!」 ザリッ

緑小鬼3「〜〜〜〜〜!? 〜〜! 〜〜〜〜、〜〜〜〜!?」 ブンブンッ

触手(今度はあちらの仲間内で揉め始めた……状況からして、俺を連れて行くかどうかっぽいけど……何だろう)

触手(それだけにしては、何だかやけに焦って見えるような……まるで、一刻も早くここから)

178 ◆k93Gc42qOc:2017/10/24(火) 00:57:49 ID:47nfQJxI
..........カタタッ.......

触手(……? なんだ? いまなにk…………っ!?) ゾワワワッ

女の子「……? 〜〜〜〜?」

緑小鬼2「〜〜〜、〜〜〜! 〜〜〜〜……〜〜〜〜ッ」 キョロキョロ

......タタッ...カタタタッ...

...ゴゴ...ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッッ!!

179 ◆k93Gc42qOc:2017/10/24(火) 01:04:30 ID:47nfQJxI
触手(なんだ、これ? なんだこれ、ナんだこれなんダこレなんだコれなンだこれ!?) フルフルフル

触手(なに……何か? 近づい、て? くる、いや来てる! こっちに、ハヤいもうすぐ……そこに!!) ガタガタガタ

..........ザパァァァァァ...ァァァ.......

緑小鬼4「…………〜〜……〜〜〜〜」 ヘナ

女の子「……〜〜、〜〜……?」 サァァ

巨水龍「…………ッ、コアアアアアアァァアアァアァア!!」 キィーーーーーンッ!!

180以下、名無しが深夜にお送りします:2017/10/28(土) 12:42:03 ID:wNaKrCHM
詰み

181以下、名無しが深夜にお送りします:2017/11/02(木) 16:26:54 ID:Grz2cr7.
支援

182以下、名無しが深夜にお送りします:2017/11/06(月) 19:57:14 ID:tKpAyd.o
諦めたらそこでイチャコラ終了ですョ?

がんがれ触手。

183以下、名無しが深夜にお送りします:2017/11/08(水) 21:42:02 ID:1fhs49ok
蜘蛛

184 ◆k93Gc42qOc:2017/11/11(土) 11:49:27 ID:CnBHv.Yg
触手(な、ん……デカ……あ……ぅあ?) ヒククッ

触手(や……べ……からだ、うごか……な……っ) ヒクンッ

巨水龍「……コルルルゥゥゥ」 ...ズォォォッ

触手(っ! く……くるっ! に、にげな……あぁ、あぁぁぁぁあぁ) グ...ググッ......キュッ

触手「っ!」 ガバッ

巨水龍「ゴアアァァッ!!」 キュボァッ‼︎

185 ◆k93Gc42qOc:2017/11/11(土) 11:50:40 ID:CnBHv.Yg
ドバンッ‼︎ ドザパァァァァッッ

触手「うぉあぁああぁぁあぁ!!?」 ザパアァァンッ

触手(ななおななんだ!? なにがおきた!? なにをされ……っぐ!?)

触手(腕が何本も引き千切れ……っ、あの子は? あの子はっ!?)

女の子「ゲホッエホッ! ゴホッ!!」 ポタポタ

触手(よ、良かった……見た感じずぶ濡れなだけでケガは……ずぶ濡れ?)

186 ◆k93Gc42qOc:2017/11/11(土) 11:52:34 ID:CnBHv.Yg
触手(そう言えば俺も全身が濡れて……って事は、いま俺はあの龍が吐きかけた水を?……いや、待て待て待て待てっ)

触手(さっきより龍との距離がかなり離れてる……それだけ吹き飛ばされたって事は、まだ分かる)

触手(だけど……さっき立ってた辺りの岩がゴッソリ抉られてやがる! あんなのがマトモに当たったら……っ) ゾワッ

巨水龍「コォルルルォォオォォッ!!」 ゴボボボボッ

触手(ヤッバ! もう次が!? 早く逃げないと! あぁあでも、あんなのからどうやっt)

緑小鬼1、2、3、4「「「「〜〜〜〜! 〜〜〜〜〜〜!!」」」」 ギャーギャー‼︎

187 ◆k93Gc42qOc:2017/11/11(土) 11:53:39 ID:CnBHv.Yg
触手(っ!? な……あいつら、いつの間にあんな遠くに)

触手(って、ちょっと待て? あいつらのいる所……あれはひょっとして通路、なのか? それじゃあ、まさか)

触手(俺を、呼んでる? コッチに来いって……事なのか?) ゾワッ

巨水龍「…………ッッ!!」 ゴボボボッ‼︎

触手(……っ、迷ってる暇は無い!) グググッ

触手「う……おぉおおぉぉおっっ!!」 ダダッ

188 ◆k93Gc42qOc:2017/11/11(土) 11:55:50 ID:CnBHv.Yg
キュババババッ‼︎

触手「ぃっぎ!? っか、あぉああぁあああぁ!?」 ゴロゴロゴロッ

触手(っあっぐぃ、ぅあぁぁ……ぃってぇぇぇぇっ!!?)

触手(なんっ、だってこんなにぃっ!? 腕が端から、擦り下ろされたみたいに……っ)

触手(くっそぉ! 今ので腕をかなりやられた!使い物になりそうな腕は……10本、か……っ)

巨水龍「コルルォオオォォオ!!」 ゴボゴボボボッ!

189 ◆k93Gc42qOc:2017/11/11(土) 12:05:47 ID:CnBHv.Yg
触手(!! ヤバイヤバイヤバイヤバイ! 動け、動け!! でないと、次は俺の腕が吹き飛ぶだけで済まない!)

触手(でもさっき全力で走ってダメだったのに、腕が減った状態で……どうやって……!) ハッ

触手(違う、俺の腕は早く走るのに向いていない……むしろ、掴んだり引き寄せる方が……なら!) シュシュッ!

緑小鬼1、2、3、4「「「「〜〜〜〜〜〜!!?」」」」

巨水龍「…………ッッ!!」 ゴボバボボボッ!!

触手「おあぁぁあぁぁっ!! 間に、合えぇぇぇっ!!」 ギュチチチチッ...! ビュオッ!!

190 ◆k93Gc42qOc:2017/11/11(土) 12:07:10 ID:CnBHv.Yg
キュボボボボッッ‼︎

緑小鬼1、2、3、4「「「「〜〜〜〜〜!! ……? ……!!?」」」」 ササッ

触手「っ! ぐぅぁあっ……!」 ドカッ! ゴロロッ

女の子「ッ、〜〜〜! 〜〜……〜〜〜……!」 アタフタ

触手(3本やられ、た……っ、けど……通路に辿り、着いた!!) ギチリッ

触手(もう、少しだ! あと20mもここを進めば、あの図体じゃ追ってこれない、はず……っ!) ズリ、ズリリ

191 ◆k93Gc42qOc:2017/11/11(土) 12:08:17 ID:CnBHv.Yg
緑小鬼4「……〜〜、〜〜〜?」 ワタワタ

緑小鬼3「……〜〜〜〜!」 フンッ

緑小鬼2「〜〜〜、〜〜……〜〜〜? 〜〜〜!?」 ビクッ

緑小鬼1「〜〜、〜〜〜……ッ、〜〜〜〜〜〜!」 ダダダッ

触手(ん? 何だ? あいつら、通路の入口の方を見るなり慌てて走り出し……んっ?)

...ゴ...ゴゴ...ゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!

192 ◆k93Gc42qOc:2017/11/11(土) 12:08:59 ID:CnBHv.Yg
触手(地鳴り……いや、違う! これは、水の……や、ヤb)

ドザッパァアァアァア! ドドドドドドドドッ!!

触手「うあぁあぁああぁあぁああ!!?」 ゴボボボッ

緑小鬼1、2、3、4「「「「〜〜〜〜〜〜!!!」」」」 ガボボボボッ

女の子「〜〜〜〜……!」 ブククククッ

・・・

193 ◆k93Gc42qOc:2017/11/11(土) 12:21:08 ID:CnBHv.Yg
...ピチッピチチッ...ビチチチッ

触手「……ぅ……? お、れは……そうだ、水にながされ……っ!?」 パチャッ

触手(あの子は? あの子はどうした!? しっかり掴んでた筈なのに!! ま……まさか、俺が!?)

...ピチャッ、ピチャピチャピチャッ

女の子「……! 〜〜〜! 〜〜〜、〜〜〜〜!」 バチャチャ! ギュッ‼︎

触手「うぉわっ!? あ……な、なんだ先に気が付いて……は、はは……良かった……本当に……っ」 ホッ

194 ◆k93Gc42qOc:2017/11/11(土) 12:34:23 ID:CnBHv.Yg
緑小鬼1「……〜〜〜〜、〜〜〜〜」 パチャッパチャッ

触手「んなっ……! お前は……っ!!」 バチャッ

触手(くっ、マズイぞ……腕の数が減ってる現状、さっきみたいなゴリ押しは、もう……っ) ジリッ

緑小鬼1「……〜〜……〜〜〜〜、〜〜〜〜? 〜〜」 ビチチッ...ポイッ

触手「ん? なっ! お、おぉっ!?」 パシッ、ビチチチッ

触手(な、なんだ!? 何か投げてよこし……これ、魚だよな? は? ど……どういう事だ?)

195 ◆k93Gc42qOc:2017/11/11(土) 12:41:52 ID:CnBHv.Yg
女の子「〜〜〜、〜〜〜〜〜?」

緑小鬼1「…………〜〜、〜〜〜〜……〜〜〜〜」 ハァ

女の子「〜〜〜! 〜〜〜〜! 〜〜〜〜〜!!」 バシャンッバシャンッバシャンッ

触手(えっ? えっ?? なんだ? なんでこの子は飛び跳ねて喜んで? えっ???)

女の子「〜〜! 〜〜〜……〜〜〜〜〜〜!」 ムンズッ、グイグイ

緑小鬼1「〜〜!? 〜〜! 〜〜〜〜〜〜!!」 ジタバタ

196 ◆k93Gc42qOc:2017/11/11(土) 12:48:54 ID:CnBHv.Yg
女の子「〜〜〜! 〜〜〜〜、〜〜〜〜?」 ギュッ、クイッ

触手(んんん??? ちょ、ちょっ!? なに!? なんで、俺の腕とそいつの腕をくっ付けようと!?)

女の子「〜〜! 〜〜〜〜〜……〜〜?」 ジトッ

緑小鬼1「……………………〜〜」 ムンズッ、ブンブン

触手(!? お、れの腕を……握って、これは……ひょっとして……握手、って事なのか?)

女の子「……〜〜! 〜〜〜、〜〜〜〜〜!」 ニッコリ

197以下、名無しが深夜にお送りします:2017/11/11(土) 14:53:33 ID:tlzoD/Xg
待ってたぜー!ゴルディーマーグばりに待ってたぜぇ!

198以下、名無しが深夜にお送りします:2017/11/11(土) 16:20:44 ID:wOh6sOWY
ゴブリン234は死亡のお知らせ

199以下、名無しが深夜にお送りします:2017/11/11(土) 18:23:39 ID:K0Itj9YA
出てないだけでは

200以下、名無しが深夜にお送りします:2017/11/12(日) 05:58:33 ID:uTpScCzg
擬音が多いからなのか触手以外の台詞がわからないからなのか
何やってんのかわかりにくいな
ともあれ乙
続き楽しみに待ってる

201 ◆k93Gc42qOc:2017/11/23(木) 21:18:31 ID:wGVJhSe6
・・・

触手(……あれはやっぱり、仲直りの儀式って事で間違いなかったんだと思う) ヒョイッヒョイッ

触手(こっちが近づくと警戒されてる感じはするけど、それでも……) ...タシッ

緑小鬼1「…………」 パシッ

触手(服越しに肩を叩くくらいなら触っても平気だし、俺が拾ってきた魚も普通に受け取る……無言でだけど)

触手(少なくとも直ちに危険ではない、くらいには思ってもらえてる……と思いたい)

202 ◆k93Gc42qOc:2017/11/23(木) 21:24:27 ID:wGVJhSe6
触手(それにしても、まさかこんな形で食料がまとまって手に入るとはなぁ……そこだけは、あの龍に感謝、かな?) ヒョイッ...ビチチッ

触手(……にしても、魚の種類とかよく分からんし、水が磯臭くなかったから川魚なのかなってくらいしか分からないけど) ヒョイッヒョイッ...ビチビチッ

触手(これはもしかしなくても、この体になって初めて食べるまともな物になるんじゃなかろうか) ヒョイッヒョイッヒョイッ...バクンッ

触手(……味が分からないんじゃ、魚も虫も大差ないかもだけど……気分は大事だよな、うん) ヒョイッビチッ

触手(……それにしても、アイツが魚を捌く担当って事は分かるんだけど……あの子はさっきから何してるんだ?) チラッ

女の子「……〜〜……〜〜〜? 〜〜……〜〜!」 ガコガコ...ゴトッ

203 ◆k93Gc42qOc:2017/11/23(木) 21:27:50 ID:wGVJhSe6
触手(石がコの字型に積まれて……あっ、ひょっとしてかまど……なのかな?)

触手(随分と昔に連れてかれたキャンプで、確かあんな感じのを作った記憶が……だけど、薪になりそうな物がどこにも……)

女の子「〜〜〜、〜〜〜……〜〜?」 パラパラ

触手(ん? なんだあの袋……ひょっとして、さっきの死体の荷物からとったのか?)

触手(中身は……赤い、砂? で、なんだかキラキラして宝石を粉にしたみたいにも……?)

女の子「……〜〜〜、〜〜〜……〜〜!」 ...シュボッ!

204 ◆k93Gc42qOc:2017/11/23(木) 21:28:41 ID:wGVJhSe6
触手「う、おっ」 ビクッ

触手(び……ビックリした、いきなり炎が……前は指先に灯るくらいだったのに、今度はメッチャ燃えてる)

触手(しかも、指先じゃなくてかまどの中で……さっきの赤い砂が燃えてる、のか?)

女の子「〜〜〜? 〜〜〜〜」 ジッ

触手(ぅ……心配そうに見られてる……我が事ながら、これくらいで心配されるってのは何とも情けないなぁ)

触手「あ〜……大丈夫、平気平気! ……って、これで伝わるかな」 ブンブンッグッグッ

205 ◆k93Gc42qOc:2017/11/23(木) 21:30:54 ID:wGVJhSe6
緑小鬼1「……〜〜〜〜〜?」 ジーッ

触手(……っ!? いつの間に後ろに……って、何だ? 心なしか表情と声に呆れのニュアンスを感じるような)

女の子「〜〜〜、〜〜〜〜〜……〜〜?」 クスッ

触手(……何やってんだコイツ……みたいな感じか? くっ、なんか女の子の方まで苦笑気味なのが……っ)

緑小鬼1「……〜〜、〜〜〜〜〜〜……〜〜〜」 ペチャチャチャッ

触手(ん? あぁ、そうか捌いた魚を渡しに……って、多っ!? えっ、さっき持ってった魚を全部この短時間で? 早っ)

206 ◆k93Gc42qOc:2017/11/23(木) 21:37:25 ID:wGVJhSe6
...ジュウゥゥ

触手(おぉ……網も串も無いのにどうするのかと思ったけど……まさか落ちてる平らな石を鉄板がわりに使うとは)

触手(流石に鉄板ほどすぐ熱くはならなかったけど、美味そうな音がジワジワと……それに、この匂い)

触手(あんまり嗅いだことのない匂いだけど、イヤな感じはしない……寧ろ食欲をそそられる)

触手(調理の手際も中々だったし……これはひょっとして、期待できるかも?)

緑小鬼1「……〜〜〜〜」 ガッガッガッ

207 ◆k93Gc42qOc:2017/11/23(木) 21:38:40 ID:wGVJhSe6
...ゴチャ

触手(……盛り付けは豪快なんだな……不思議と不味そうには見えないんだけど)

触手(……まぁ、生きてる虫の山盛りと比べたら大概の物は美味そうに見えて当然か)

触手「さてと、それじゃあ早速……?」 ウネリ

女の子「……〜〜〜〜……」 ゴニョゴニョ

触手(目を瞑って手を組んで……食前のお祈りみたいな感じかな? この世界にもそういうの有るんだな)

208 ◆k93Gc42qOc:2017/11/23(木) 21:42:56 ID:wGVJhSe6
緑小鬼1「……ダキマッ」 ボソッ モソモソ

触手「……んんっ?」

触手(あれ? いまの……どことなく、聞きなれた響きだったような)

女の子「……〜〜〜〜〜……〜〜! 〜〜〜〜!、」 ハグハグ

緑小鬼1「〜〜〜、〜〜〜〜?」 ゴクン...モソモソ

触手(…………気のせい、か? )

209 ◆k93Gc42qOc:2017/11/23(木) 21:44:03 ID:wGVJhSe6
女の子「……っ…………」 ハグハグッモグモグ

触手(結構な勢いで食べてるな……まぁ、気持ちはよく分かる)

触手(うん……とりあえず今は折角の焼き魚を頂くとしますかね、っと) ヒョイッバクッ

触手(……お? …………あれ? ……………んんん??) ピタッ

緑小鬼1「…………」 ジッ

触手(………………なんだか、思ってたのと違うな)

210 ◆k93Gc42qOc:2017/11/23(木) 21:48:08 ID:wGVJhSe6
触手(味があんまり分からないってのは、ある意味で思った通り……それはまぁ、仕方がない)

触手(それよりもこの……食ってるのに食ってる感じが殆どしないってのは、どういう事だ?)

触手(食ってる量が少ないから? いや、でも……さっき拾いながらつまみ食いした小魚を食べた時はもっと……濃厚?)

触手(……って事は、何か? この焼き魚は味覚的な物と違う"何か"が薄いって事になる……のか?)

触手(……って事は、もしかして……!) ...ヒョイッバクンッ

触手(……やっぱり、生魚の方が食ってるって感じがする……え〜……マジか〜……) ズーン

211 ◆k93Gc42qOc:2017/11/23(木) 21:50:32 ID:wGVJhSe6
触手(いや、なんだ……別に良いよ? 日本人だからね? 生魚バッチコイですよ?)

触手(でもさぁ、これって魚に限らず料理全般がこんな感じかも……って事だよね)

触手(……なんだかこの世界で生きていく上での今後の楽しみが、一つ失われたような気が…………って)

触手(…………バカだなぁ、俺は……そもそもの大前提を忘れてるじゃないか)

触手(洞窟で見かけた時点で人に殺されかける俺が、人里に行ったりしたらどうなる……料理だなんだ以前の問題じゃないか)

触手(……これはいよいよ、考えなくちゃいけないってことなのかもな……俺が今後、どうしていくのかを) ウネッ

212 ◆k93Gc42qOc:2017/11/23(木) 21:52:16 ID:wGVJhSe6
女の子「……? 〜〜〜〜?」 キョトン

触手(……偶然の出会いではあったけど、この子がいなかったら俺はどうなってたんだろうな)

触手(見知らぬ場所で、訳の分からない状況で、人に殺されかけて)

触手(どこか、安全そうな所に引きこもってたか……もしかしたら、そのまま野垂れ死んでたかもな)

触手(少なくとも、人と関わりを持とうだなんて……考えもしなかっただろうなぁ)

触手(でも……結局そうするのが一番、誰にとっても良い選択……なんだろうな)

213 ◆k93Gc42qOc:2017/11/23(木) 21:55:52 ID:wGVJhSe6
触手(今までの様子からしても、この子はこの洞窟に間違って迷い込んだんだと思う)

触手(そんで、この子と顔見知りって事からしてコイツと他の3、人? は捜索隊か何かなんだろう) ウネッ

緑小鬼1「……」 ジロッ

触手(……こんな洞窟で女の子一人を探そうって位なんだから、帰り道も分かってる筈だ)

触手(あの冒険者の2人組ほどじゃ無かったとは言え、アレだけ戦えるんだし、俺がいる必要も……いや、待て? そう言えば) チョンチョン

女の子「?」 モグモグ...ゴクン

214以下、名無しが深夜にお送りします:2017/11/23(木) 23:29:54 ID:oBfAH4gU
食ってるのは魂なのか……?
でもってカービィよろしく特性をコピー出来る、と

215以下、名無しが深夜にお送りします:2017/11/24(金) 05:30:53 ID:rfYj3z0k
幼女Nに召喚される日はくるのか

216 ◆k93Gc42qOc:2017/12/14(木) 13:46:25 ID:faqJgujU



・・・・・・・・

217 ◆k93Gc42qOc:2017/12/14(木) 13:51:39 ID:faqJgujU
鬼娘「なになに? どうかしたの?」

触手「……」 ウネウネ...ガリガリッ

長男(……おいおいおいおい、なんてこった……まさかコイツ、絵を描いてやがるってのか?)

長男(しかも、それっぽいって程度じゃねぇ……お嬢と俺達をハッキリ描き分けてやがる)

長男(こっちの言ったことに反応できるくらいのオツムだと思ってたが……こいつぁ予想外だ)

鬼娘「え〜と……私と、オジちゃんとゴブさん達? で〜、それから?」

218 ◆k93Gc42qOc:2017/12/14(木) 13:56:47 ID:faqJgujU
長男(参ったな……ただでさえ色々と厄介だってのに、こんなん俺らの手に負えねぇぞ)

長男(どっかで隙を見て撒いちまうか? ……いや、あの時の執着具合と機動力……お嬢を抱えた状態じゃあ厳しいな)

長男(それに何より、お嬢が抵抗するのが目に見えてる……クソッ、面倒なことになったもんだ)

触手「……」 ガリリッ...ガリリリッ

鬼娘「えぇっとオジちゃんと私、それに……ゴブ一さんかな?……を、グル〜っと……?」

長男(せめて、あと一人いりゃあなぁ……だったら、多少強引にでも)

219 ◆k93Gc42qOc:2017/12/14(木) 14:00:29 ID:faqJgujU
触手「……」 ガリリリッ...チョイチョイ

鬼娘「残りのゴブゴブさん達をグルッと……あ〜……あ〜! そっかそっか、そのこと話してなかったっけね」

長男「……どうしやした? 何か其方さんが聞きたいことでもあるってんで?」

鬼娘「うん! あのね、ゴブ一さんの弟さん達はどこいったの? って!」

長男「…………其方さんが、そう言ってるってんですかい?」

鬼娘「そうだよ! ほら、コッチが私達とゴブ一さんでしょ? それで、他のゴブさん達がクルクルでチョンチョンだから……ねっ!」 エッヘン

220 ◆k93Gc42qOc:2017/12/14(木) 14:09:00 ID:faqJgujU
長男「あ〜……まぁ確かに、そんな感じに見えなかぁないですねぇ」

長男(……話せるってか、そんな感じの事を言いたいんじゃねぇか、位のもんか……話が通じるって言うにゃあ微妙なところだぁな)

鬼娘「う〜ん……どうしよ? みんなと逸れちゃってるって、どんな風に描いたら良いかなぁ……え〜っと」 カリカリ

長男(しっかし、そこを聞いてくるか……順当っちゃ順当だが……どう出る)

鬼娘「……んっ! こんな感じかな? オジちゃん! ホラこれ、見て見て! どうかな? 分かる?」 チョンチョン

触手「……」 ウゾウゾ......クルンッ

221 ◆k93Gc42qOc:2017/12/14(木) 14:10:41 ID:faqJgujU
鬼娘「マル……って事は、分かったのかな? 良かったぁ〜」 ホッ

長男「……今のぁ、分かったって時の合図なんですかい?」

鬼娘「うん、そうだよ? 分かったよ〜って時はマルで、分かんないって時はバッテンなの」

長男「はぁ〜成る程ぉ? 因みに、そのマルやらバッテンってなぁ何なんです?」

鬼娘「前にオジちゃんに教えてもらったの! オジちゃんのいた国だと、"大丈夫"って意味と"ダメ"って意味なんだって」

長男「…………そう、ですかい」

222 ◆k93Gc42qOc:2017/12/14(木) 14:14:42 ID:faqJgujU
長男(…………コイツァどうなってやがるってんだ?)

長男(まさか、本当に……いや、んな事がある訳が……あぁ、ダメだ! さっぱりだ!訳がわかりゃしねぇ!!)

長男(……しゃあねぇ、考えんのは後回しだ……どっちにしろ、俺だけじゃ手が足りやしねぇんだ) ムンズッ

鬼娘「あれ? オジちゃん焼いたお魚食べないの? いっぱい有るからもっと食べて良いんだよ?」

触手「……」 ウネウネフルフル

長男(動くのはアイツらと合流してからだ……だから、それまでは……) ガブッ...モグモグ

223 ◆k93Gc42qOc:2017/12/14(木) 14:15:50 ID:faqJgujU



・・・・・・・・



.

224以下、名無しが深夜にお送りします:2017/12/14(木) 22:09:45 ID:BHGPIf5o
どこから長男は来たんだ

225以下、名無しが深夜にお送りします:2017/12/15(金) 08:54:40 ID:IiQCwzW2
俺の玉袋からさ

226以下、名無しが深夜にお送りします:2017/12/17(日) 04:06:50 ID:NHFa1vP2
触手の事オジちゃんて呼んでるのか最初わからなかった
というかどこにオジちゃん要素があったんだ

227以下、名無しが深夜にお送りします:2018/01/10(水) 13:57:51 ID:cE/4Wrh.
終わったん?

228 ◆k93Gc42qOc:2018/01/10(水) 15:34:57 ID:KJiFZOwI
頭にあった展開と思いついた展開で迷い中につきご容赦をば

229以下、名無しが深夜にお送りします:2018/01/11(木) 02:09:07 ID:SI.q7gMk
私が触手に攻められて開眼するシーンはよ

230以下、名無しが深夜にお送りします:2018/01/11(木) 10:24:05 ID:PkuTX9ME
続いてくれるなら良いんだ
頑張ってくれ

231 ◆k93Gc42qOc:2018/01/16(火) 23:56:24 ID:EM/jRFKo
「……はぁっ、はぁっ……っぐ……はぁっ、はぁっ」

鬱蒼と茂る森の木々。その間をすり抜け、草を掻き分け、ひたすらに走り続ける。

「はぁっ、はぁっ、はぁっ……! はぁっ、はぁっ!」

道無き道を駆ける。 速度は落とさない。立ち止まってしまうなんて以ての外だ 。

「はぁっ、はぁっ、はぁっ、はぁっ! はっ、はぁっ、っっく」

脚が地面を蹴る度、左腕に走る痛みで頭の芯が焼け尽きそうだ。だが、それで良い。

「はっ、はっ、はぁっ! ふっ、ぐぁ、はっ、ひゅっ」

もう無理だ。諦めろ。楽になれ。そう訴えかけてくる身体に喝を入れるには、これ位が丁度いい。

「っは! ひゅ、あぁっ、はぁっ、ふぅっ、っは!」

少しでも長く、走らなければ。少しでも遠くまで、走らなければ。でないと。

追いつかれてしまうから。

232 ◆k93Gc42qOc:2018/01/16(火) 23:57:11 ID:WSDUbyUg
・・・

緑小鬼1「……」 キョロキョロ...クイッ

触手「はぁ、はぁっ……ちょ、ちょっと待っ……もう少し、ゆっくり……」 グネグネ

緑小鬼「……」 ...スタタッ

触手「あっ、ちょっ! ……くぅぅ」 グテグテ

女の子「……〜〜〜?」 ソッ

233 ◆k93Gc42qOc:2018/01/16(火) 23:59:08 ID:WSDUbyUg
触手「あっ……だ、大丈夫! 大丈夫だから……重くない、平気平気」 ブンブン、ググッ

女の子「〜〜っ! ……〜〜〜」 ...クスッ

触手(ふぅ……笑ってるって事は安心してくれたって事かな?) ホッ

触手(しっかし、歩き出してからまだそんなに経ってないってのにコレかぁ……実際、先が思いやられるなぁ)

触手(昨日魚を食べたおかげで腕も何本か再生できたけど……この子を抱えて歩くには、まだキツかったか)

触手(いやでも……万全じゃあないにしても、もう少しペースが遅ければこんな、疲れたりなんて……っ)

234 ◆k93Gc42qOc:2018/01/17(水) 00:02:46 ID:YkTyfRAI
緑小鬼1「……」 ガリリ......サササッ

触手(……要所要所で待ってはくれてるし、この子を抱えてる俺を置き去りにするつもりは無いのは、分かる)

触手(だけど、立ち止まる度にコッチをジトーっと見つめてくるのが凄まじくプレッシャーと言うかなんと言うか)

触手(コッチは怪我人を抱えてるんだから、そこを少しは考慮くれても良さそうに思うんだけどなぁ)

触手(……でも待てよ? ひょっとして、俺がこんな風にへばってると思ってないって事もあり得る……か?)

触手(言葉が通じてないってのもあるけど、いまの俺の体じゃ傍から見てそういう変化が判り辛いってだけなのかも)

235 ◆k93Gc42qOc:2018/01/17(水) 00:04:26 ID:YkTyfRAI
触手(それに、ここは異世界なんだし……疲れてそうな雰囲気を察してペースを落とす、ってのは日本人的な感覚過ぎるのかも)

触手(こんな状況だからこそ、意思が伝わりにくいって言い訳しないで、こっちから積極的に訴えていけば……よし!)

触手「……ふ、ふぅ……あの〜、ちょっとここらで一休みとか、どうかな?」 クテッ

緑小鬼1「……?」 クイッ

触手(おっ? 様子の違いに気づいてくれてたかな? よしよし、この調子で)

触手「あ〜……少し進むのが、早いから……ここらで、休憩n」 クテクテ...スカンッ!

236 ◆k93Gc42qOc:2018/01/17(水) 00:05:16 ID:YkTyfRAI
触手「うおわっ!? ちょっ、いまの何っ!? 何か投げた!?」 ワタタッ

女の子「〜〜ッ!? 〜〜〜〜!」 ビクッ

緑小鬼1「…………〜〜」 ジロッ...クイッ

触手(うぇ〜〜……凄い睨まれてないかコレ……? ひょっとしなくても、怒ってらっしゃる?)

緑小鬼「…………」 クイッ!

触手(ふざけてないでサッサと歩けという圧を感じる……くっそぅ) ...グテグテ

237 ◆k93Gc42qOc:2018/01/17(水) 00:07:53 ID:YkTyfRAI
緑小鬼1「……!」 ササッ...ピタッ

触手(日本人的とか、関係なくっ……単に容赦が無いだけっぽ……ん?) グテグテ

緑小鬼1「…………」 ...ジィッ

触手(なんだ? 急に立ち止まって……壁を睨んでる、だけ……って事はないよな?)

緑小鬼1「……〜〜〜」 ガリガリッ...クルッ

触手(あれ? こっちに戻ってくる……! ひょっとしてやっぱり休憩することにしたとk)

238 ◆k93Gc42qOc:2018/01/17(水) 00:11:29 ID:YkTyfRAI
緑小鬼1「……」 サササッ...ガリガリッ...サササッ

触手(……あれ? 通り過ぎて……えっ? 来た道戻ってってるけど、もしかして)

緑小鬼1「……? 〜〜〜、〜〜〜」 ガリガリッ...クイッ

触手(うっげ、ウソだろ? 引き返すってのか? この前の分かれ道って、出発した所のすぐ近くだったような……)

緑小鬼1「……〜〜〜〜、〜〜」 クイッ

女の子「……〜〜〜〜、〜〜〜?」 アセッ

239 ◆k93Gc42qOc:2018/01/17(水) 00:13:44 ID:YkTyfRAI
触手(くっ……この子の反応からしても戻った方が良さそうってのは分かる……分かるけども)

触手(……! そうだ、こんな時こそエコーだ! アレを使ってこの先に何があるか確認を……っ) ...キィィィィン

触手(よしよし、いい感じに先が見え……見、え……ん、んんっ? 何だコレ、どうなってるんだ?)

触手(見え方がなんだか変だ……通路全体が歪んでる? いや、って言うよりむしろ……動いてる、みたいな)

触手(…………えっ、待って? って事はもしかしてコレ……全部、虫だったり?)

触手(う……うぇぇぇ! 気持ち悪っ! ちょっ、あり得ないだろコレは! 何なんだ!? 何がどうしたらこんな大量に……うわぁ)

240 ◆k93Gc42qOc:2018/01/17(水) 00:18:21 ID:bn6pl3ic
触手(……この世界に来てからの主な食料が虫な奴が言う事じゃないけど……こんな、壁から床から天井から虫まみれとか、流石に……)

触手(しかも一匹一匹の大きさも結構デカイな……キモいとか抜きにして、量も合わせて考えると単純に危なさそうだなぁ)

触手(となると、結局のところ引き返して別の道を行くのが一番ってことか……ぐぬぬ) ...ウゾゾゾ

緑小鬼1「…………」 フイッ...サササッ

触手(……気にくわないけど、この洞窟の進み方に関しては任せて良さそう、かな……仕方ない、いまは遅れず付いてくことに専念し……って)

触手「んなこと考えてる間にもうあんなに離れ……あ〜! くそっ!!」 ウゾウゾウゾッ

241以下、名無しが深夜にお送りします:2018/01/17(水) 03:04:19 ID:g6ImJefo
この作者はきっと虫が大量にいる画像とか大好き

242以下、名無しが深夜にお送りします:2018/01/17(水) 12:23:49 ID:WiAXX6us
そんなあなたに
https://m.youtube.com/watch?v=e1apLTfvdTc

243以下、名無しが深夜にお送りします:2018/01/17(水) 13:14:32 ID:9OULBRBU
>>241
PS2のsimpleシリーズで虫が大量に襲ってくるゲームあったよね

244以下、名無しが深夜にお送りします:2018/01/17(水) 15:55:48 ID:WiAXX6us
>>243
さあ君も

245以下、名無しが深夜にお送りします:2018/01/23(火) 14:07:48 ID:m63VDejQ
撤退は許可できない

246 ◆k93Gc42qOc:2018/01/24(水) 16:35:03 ID:62seofbY
・・・

触手「はぁ、ふぅ……ひぃ、へぇ……」 クテクテ

緑小鬼1「……」 ササッ...キョロキョロ...チラッ

触手(つ、つかれた……結局、あのペースで何度も行って戻って行って戻っての繰り返し、とか……そろそろ、限界) グデデッ

触手(や、ヤバイ……腕がプルプルしてきた……これ以上はマジで、マズイかも)

緑小鬼1「……〜〜〜」 ガチャ

247 ◆k93Gc42qOc:2018/01/24(水) 16:36:07 ID:62seofbY
触手(お……おぉ? 岩に腰掛けて……って事は、ひょっとして)

触手「休んで良い……って事だよな? ……は、はぁぁぁ〜〜」 ...ダルーン

女の子「ッ! 〜〜〜? ……〜〜〜〜」 オロオロ

触手(う……マズイ、完全に余裕じゃないのがバレて……あぁでも空元気を出して見せる余裕が)

女の子「……」 ソッ...ナデナデ

触手(うぐっ!? ……お、女の子に撫でられ……気遣い、なんだろうけど……大の男としては、こう……なんとも言えない情けなさが)

248 ◆k93Gc42qOc:2018/01/24(水) 16:37:20 ID:62seofbY
緑小鬼1「……〜〜」 ゴソゴソ...ポーン

触手「へっ? おっわ! っとと……い、いきなり食べ物を投げるとか、おまっ」 グネネッ

緑小鬼1「……」 ガブッ...モグモグモグ

触手(聞いてねぇ〜〜……いや、いけない……イラついてる時間がムダだ、いまは体を休めるのが最優先……っと、その前に)

触手「ハイ、どうぞ」 スッ

女の子「……? 〜〜〜〜〜?」 キョトン

249 ◆k93Gc42qOc:2018/01/24(水) 16:39:18 ID:62seofbY
触手「え〜っと……魚をバツ、で……虫をマル……っと、これで伝わるかな?」

触手(まともな食べ物がある内は、ちゃんと食べて欲しいしね……俺は虫を食っとけば良い訳だし)

女の子「〜〜〜……〜〜〜」 コクリ

触手(おっ、伝わったっぽいな……だいぶこのやり取りも慣れてきた感があるな)

触手(……この子としてるやり取りの半分くらいでもアイツとやり取りが出来ればなぁ)

緑小鬼1「……」 ガツガツ...ゴクン...ゴソゴソ

250 ◆k93Gc42qOc:2018/01/24(水) 16:41:16 ID:62seofbY
触手(……無い物ねだりしても仕方がない……こうして一緒に行動してくれてるだけでも凄い事なんだし)

触手(それに、ペース配分がキツイのはアレだけど……安全なルートの見極めに関しては確かみたいだ)

触手(……もし、他の仲間と合流できたら……その時、俺は……)

触手(…………そう言えば、魚を食べたけど何か変わったのかな?)

触手(大百足の時みたいに色が変わるでもないし、蝙蝠の時みたいに何かぎできるようになった感じもない)

触手(今までみたいに食べた物の影響があるとしたら……水の中で息ができるとか?)

251 ◆k93Gc42qOc:2018/01/24(水) 16:43:05 ID:62seofbY
触手(もしそうだとしたら、どこかで試しておきたいな……いざって時に思ってたのと全然違いましたじゃ困るもんな)

触手(って言っても、こんな洞窟の中でそう簡単に潜ったりできそうな水なんて)

......パシャッ

触手「んっ? いまの音って水の……?」

緑小鬼1「……」 ポコポコッ

触手(アレは……そっか、水を汲んで……あ、もしかしてあの水場があったから休憩を……?)

252 ◆k93Gc42qOc:2018/01/24(水) 16:44:47 ID:62seofbY
緑小鬼1「……ッ……〜〜〜〜!」 バシャバシャ

触手(あれ? なんだろう水を……叩いてる? 突然どうしたんだ?)

緑小鬼1「〜〜ッ、〜〜〜〜!」 ズズッ...ズブブブ

触手(……は? えっ、なんだアレもしかして……水に引きずり込まれてないか?)

女の子「……? ッ!? 〜〜〜〜〜!」 アセッ

触手(っ! この子も焦ってるって事は、やっぱりヤバイことになってるのかアレは!)

253 ◆k93Gc42qOc:2018/01/24(水) 16:45:48 ID:62seofbY
緑小鬼1「〜〜〜〜! ッ! 〜〜〜〜!!」 ブンブン

触手(手を振って……なんだ? 助けてくれって事か? それとも、来るなって事なのか? あぁもう、わからん!!)

触手「まずは助けてみて、違ったなら……その時はその時だぁっ!!」 ビュルルッ、ギチッ

緑小鬼1「〜〜〜〜〜〜!?」 バタバタ

触手(あぁぁぁ、頼むから暴れないでくれって! ただでさえ体が小さい上に、右手側が水に引きずり込まれてて掴めそうな所が少ないんだからさぁっ) グチチチッ

女の子「〜〜〜〜! 〜〜〜、〜〜〜〜!?」 ワタワタ、ゴソソッ

254以下、名無しが深夜にお送りします:2018/01/26(金) 00:37:56 ID:.lxqa2ME
あれこれやっぱり二人目以降のゴブリン死んでるんか?

255 ◆k93Gc42qOc:2018/01/29(月) 23:58:34 ID:ldPLeGcM
触手(? なんだ? 荷物をあさり始め……っ!? お、おぉぉ? んなっ、なんだよこの引きはっ!? ) ...ズッ

緑小鬼1「〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!」 ギャーギャー

触手(や、ヤバイ! 引きが強過ぎるっ……このままじゃ、俺まで水に引きずり込まれるっ!) ...ズズッ

触手(だけど、これ以上強く踏み留まろうとしたら、水に引きずり込まれるより先に、あいつの体が裂けちまう……かも) ...ズズズッ

触手「あぁもう! どうしてこうも、行く先々で厄介な事になるんだよ……っ、クソォォォ!!」

女の子「……〜〜〜、〜〜〜……〜〜!」 ...バララッ、ボウッ!

256 ◆k93Gc42qOc:2018/01/29(月) 23:59:57 ID:ldPLeGcM
触手「う、おわあぁっ!?」 ビククッ!

触手(す……スゲェ! 水の中なのにすごい勢いで燃えてる! あっ! アレってもしかして火起こしに使ってた赤い砂か?)

触手(いや、あの時のより少し粒が大きい……ひょっとして火の勢いが強いのはそれが関係して?)

ズズッ...ジリッ

触手(っ! しめた! 引きずり込む力が弱まってきてる! これなら……っ、あと……少しで……っ!) ...ギチッ

女の子「…………ッ」 クラッ

257 ◆k93Gc42qOc:2018/01/30(火) 00:01:17 ID:RbzIM3f6
緑小鬼1「〜〜〜〜〜ッ」 ...ミシシッ

触手(っ、アイツの腕も限界か……だけど、これならギリギリで引っ張りだs) ...ググッ

女の子「……ッ、〜〜……ッ」 カクンッ

ボボボッ、ボッ……ボ……フシュウ

触手(っげ!? 火が、消え)

コボッ……ゴボブボボボボッ!!

258 ◆k93Gc42qOc:2018/01/30(火) 00:02:49 ID:RbzIM3f6
触手(んなっ!? 水が、おおいかぶさっ……っ) グイッ! ポイッ

女の子「……ッ!?」 ドサッ

ザッポォォアァアアァン!!

触手(よ……よし、咄嗟だったけどあの子だけは何とか……って安心してもいられないな、コレは……っ) ...ギギギッ

触手(ただの水じゃないとは、思ってたけど……全身が、水に締め付け……られてるみたいだ……っ)

緑小鬼1「……ッ……」 モゴモゴ

259 ◆k93Gc42qOc:2018/01/30(火) 00:04:07 ID:RbzIM3f6
触手(くっ、アイツも完全に水に呑まれて……このままじゃ俺もアイツも……っ)

触手(せめて、アイツだけでも外に!……いやダメだ、ほとんど身動きできない状態で、ここから押し出すなんて)

触手(ヤバ……圧力が増して……意識が、とお……く……?)

女の子「〜〜〜〜……〜〜! 〜〜〜〜〜!!」 ヨロッ

触手(んなっ!? ばっ! バカ! なんでこっちに! ダメだ! 近づいたらキミまで呑まれ……)

触手(…………そうだ、ダメなんだ……ここで、あの子を逃したとしても……あの子一人じゃ、遠からず)

260 ◆k93Gc42qOc:2018/01/30(火) 00:06:36 ID:RbzIM3f6
触手(……だってのに、俺が……こんなところで、大人しく死んでられるか!!) ゴボボボッ

触手(だけど、どうすれば良い? 水から出ようにも、こんなに締め付けられてちゃ……締め付け、られてる?)

触手(……! そうだ、そうだよ!! 俺は"締め付けられてる"! なら、この水もただの水じゃないはず……って事は……!)

触手(この水みたいなのも、多分モンスター! いまの俺はモンスターに飲み込まれてるような状態ってことになる、だったら!)

触手(内側から! 飲み干してやらぁぁぁああぁあぁ!!) ...ズオォオオォォォオッッ‼︎

......ズ......ズズッ

261 ◆k93Gc42qOc:2018/01/30(火) 00:07:58 ID:RbzIM3f6
触手(よ……よし! 少しずつだけど、水の量が減っ……て……?) ボゴゴゴゴ

触手(な、なんだなんだ!? 周りの水が急に! わ、わ、わっ!?) ギュオオオッ!

触手「お、おわぁぁあぁっ!!?」 ボフゥゥッ‼︎ ドベチャ!

触手(なっ、何が? ……いや、もしかして……吐き出された、のか?) ベトトッ

触手(そうか、俺が内側から飲み干そうとしたもんだから堪らず……予想外だったけど、出れたなら結果オーr)

女の子「!? 〜〜〜〜! 〜〜〜〜〜!!」 ワタワタッ

262 ◆k93Gc42qOc:2018/01/30(火) 00:09:38 ID:RbzIM3f6
触手「……? えっと、何を慌てて……?」

緑小鬼1「……ッ……ッ!!」 ブクブク

触手(あ……あぁぁっ!? 忘れてたぁっ!!)

...ズプププ

触手(ん? あれ? 何だかさっきより下の方に沈んでいって……って、もしかして水場の深い方に逃げてってるってことか!?)

触手「ちょっ、まっ! ソイツも置いてけぇぇっ!! 」 シュバババッ

263以下、名無しが深夜にお送りします:2018/02/03(土) 04:36:11 ID:lY15kOlI
おつはよ

264以下、名無しが深夜にお送りします:2018/03/05(月) 10:00:35 ID:ImJNNKwc
1ヶ月経ったぞ!

265以下、名無しが深夜にお送りします:2018/04/06(金) 05:40:37 ID:wG8h0/8E
これ終わったん?

266 ◆k93Gc42qOc:2018/11/02(金) 00:07:38 ID:QG6btc4.
・・・

...リィィィィィッ

触手(周囲に生き物の反応はなし、と……この分なら追いかけられてはいなさそうだな)

触手(何とかかんとか、あの水っぽいのから引きずり出したら、あとは逃げ回るのに必死だったからなぁ)

触手(咄嗟に来た道じゃない方に突っ走ったのは確かだけど……結構坂を登ったり降ったりしたのが果たして吉と出るか凶と出るか)

女の子「……」 スゥ...スゥ...

267 ◆k93Gc42qOc:2018/11/02(金) 00:09:39 ID:QG6btc4.
触手(この子はこの子でグッスリか……いや、昨日今日と立て続けに色々あったもんな)

触手(……昨日の食事の後は少し血色が良くなったかと思ったけど、また少し悪くなってるな)

触手(怪我や食事不足が主な原因としても、あの魔法を使うのが負担になってるのは間違いなさそうだし)

触手(殆どモンスターと出くわさないとは言え、出くわす度にヤバい状況になってばかりじゃ消耗するばっかりだ)

触手(いっそのこと、安全そうな場所を探してしばらく安静に……いや、ダメか)

触手(絶対に安全な場所なんて確保できそうにないし、食料だって多くない……時間が経つほど消耗していくのは目に見えてる)

268 ◆k93Gc42qOc:2018/11/02(金) 00:10:36 ID:QG6btc4.
触手(そうなるとやっぱり、出来るだけ早く地上を目指すべきなんだろうけど……)

女の子「……」 スゥ...スゥ...

緑小鬼1「……」 ギギギギ...フヒュルルル

触手(地上……地上か……どんな所なんだろうな)

触手(流石に洞窟を出たらそこは大都会、なんて事はなさそうだけど)

触手(あの時の冒険者二人は普通の人間っぽかったけど、こっちの二人は明らかに人間じゃないし)

269 ◆k93Gc42qOc:2018/11/02(金) 00:11:42 ID:QG6btc4.
触手(ひょっとしたら俺みたいなのも別に珍しくなくって、あっさり受け入れてくれる可能性だって)

触手(そうだよ、あの二人組に出くわした時は意思の疎通が出来なかったけど、今度はあの子も一緒なんだ)

触手(大丈夫、今度はきっと……)

...ゴソッ

緑小鬼1「……〜〜……?」 ムクリ

触手「……! 意識が戻ったのか! 良かった……もし目が覚めなかったらどうしようかと」 ウネッ

270 ◆k93Gc42qOc:2018/11/02(金) 00:13:40 ID:QG6btc4.
緑小鬼1「!! 〜〜〜ッ!?」 ババッ

触手「っと……ちょっ、待て待て待て! 落ち着いてくれって大丈夫だから、何もしないからホラ」 ウネウネ

緑小鬼1「……」 ジリジリ

触手(あぁ、もうくっそ……死にそうな目にあいながら助けた上に、腕の応急処置までしたってのにこの反応とか……本当に助けがいが無いというか) クテリ

触手「……まぁ何はともあれ、目が覚めたんなら良しって事にしますかね……っと」 ゴソソッ...ポイッ

緑小鬼1「〜〜!? ……ッ……〜〜〜?」 パシッ...ジロジロ

271 ◆k93Gc42qOc:2018/11/02(金) 00:15:29 ID:QG6btc4.
触手(うん、触って診た感じ右腕側は関節やら靭帯やらを傷めてたから動かないように固定しといたけど、左手側は動かしても大丈夫そうだな)

触手「あんな状況でも荷物をちゃんと回収して来たことは褒められて然るべきだよな〜、なんてね」 ...ガリガリガリ

緑小鬼1「…………?」 ジィィッ

触手「……よし! この線よりソッチ側で魚でも食いながら休んでてくれ……って伝わるかなコレで」 ガリガリ

緑小鬼1「…………」 ジロジロ

触手(う〜ん……分かってるのか分かってないのか……何を考えてるのか全然わかんないんだよなぁ、コイツ)

272 ◆k93Gc42qOc:2018/11/02(金) 00:16:55 ID:QG6btc4.



・・・・・・



.

273 ◆k93Gc42qOc:2018/11/02(金) 00:34:24 ID:QG6btc4.
長男(コイツ……本当に何なんだってんだ……クソッ! サッパリ分からねぇ) ジロジロ

触手「……」 ウネウネ

長男(いや分かってる、分かっちゃいるんだ……だが……これは本当に現実だってのか?)

長男(それこそ、寝てる間に夢魔に見せられるてる悪夢だ、って方がまだあり得るってモンだ)

長男「クッソ……いっそのこと悪夢だったらどんなにかマシかってんだ」 チッ

鬼娘「……ん……? ……あ、ゴブ一さん目が覚めたんだ……良かったぁ」 ...モゾッ

274 ◆k93Gc42qOc:2018/11/02(金) 00:55:31 ID:QG6btc4.
長男「っ! お嬢!、面目ねぇ!! あんな、助けに来といて俺の方がお嬢に助けられっちまうだなんて……!」 ガバッ

鬼娘「そんな、謝らないで? しょうがないよ、私だってあんなのがいるなんて全然思ってなかったもん」

長男「いいや! ウーズがこの層にいるのは滅多にねぇ、だが全くねぇ訳じゃない……下層でドラゴンが暴れまわった後なら尚更だってのに俺は……っ」 ギリッ

鬼娘「それは……で、でもさ! みんなこうして助かってるんだからさ? これから気を付ければ大丈夫だって、ね?」

長男「……っ……分かりやした……このゴブ一、一命に代えてでも必ずやお嬢を……っ」

鬼娘「あぅ……本当に気にしないで欲しいんだけどなぁ……迷惑をかけてるのは、私の方なんだし」 ボソッ

275 ◆k93Gc42qOc:2018/11/02(金) 01:21:07 ID:QG6btc4.
長男「……ところで、つかぬ事を聞きやすが……この、腕のやつはひょっとして」

鬼娘「へ? あ、うん! オジちゃんがやったんだよ? こう、グルグル〜って……途中で寝ちゃったから、どうやったかはよく覚えてないんだけど」

長男「……!そう……ですかい……いえ、それだけ分かれば充分でさぁ」

長男(どうやってんのか分からねぇが、動かそうとしなけりゃ痛みがまるで無ぇみたいだ……どうやってやがるんだか)

鬼娘「あれ? そういえばゴブ一さん、目が覚めてからオジちゃんと会った?」

長男「……あ、あぁそれなら、ついさっき会いやした……この焼き魚を投げて寄越した後は、なんか床に描いてあっちの方に行きやした」

276 ◆k93Gc42qOc:2018/11/02(金) 01:28:05 ID:QG6btc4.
鬼娘「描いてあっちの方に? ……ん〜、それじゃあここに居てって事かなぁ」

長男「……多分でやすが……見た感じ俺もそうだと思いやした」

鬼娘「……! えへへ……そっかぁ」

長男「……なんで、そこで笑うんですかい?」

鬼娘「別に〜? なんでもないよ〜?」 ニヨニヨ

長男「……………」 ムスッ

277 ◆k93Gc42qOc:2018/11/02(金) 01:41:13 ID:QG6btc4.
鬼娘「さて……と……っふ……まだちょっと眠いし、オジちゃんが戻ってくるまでもう一休みしとこっかなぁ」 ...アフ

長男「えぇ、一度にアレだけ魔力を使ったんです……警戒はあっしがしやすんで、お嬢はしっかり休んでくだせぇ」

鬼娘「ありがと……でも、ゴブ一さんもちゃんと寝た方が良いよ? 何か来てもオジちゃんが直ぐに来てくれると思うし」

長男「……こればっかりは、性分でやして……」

鬼娘「そっか……それじゃあ、私はちょっとだけ……あ、でも一つだけ良いかな?」

長男「なんですかい? 子守唄をってんなら、ちっとばかし困りやすが」

278 ◆k93Gc42qOc:2018/11/02(金) 01:55:37 ID:QG6btc4.
鬼娘「ん〜……それはまた今度お願いしよっかなぁ……でも、今日は違くってね……」

鬼娘「オジちゃん、ゴブ一さんを助けようって……とっても、頑張ってたから」

鬼娘「だから……そのこと……ちゃんと、お礼を……」

長男「……それは」

鬼娘「いっしょに……なかまだもん……ねぇ……」 ...スゥスゥ

長男「………………」

279以下、名無しが深夜にお送りします:2018/11/02(金) 01:58:54 ID:QG6btc4.
読んでくれてた人がいたら随分とぶりの更新で申し訳ない
今回はとりあえずここまで

280以下、名無しが深夜にお送りします:2018/11/02(金) 10:21:01 ID:V1/QOfUU

まってたぜ

281以下、名無しが深夜にお送りします:2018/11/02(金) 13:41:46 ID:V7mAPGN2
いるいる
乙っ

282以下、名無しが深夜にお送りします:2018/11/02(金) 19:35:30 ID:VeSWTAPs
乙ぅ!

283 ◆k93Gc42qOc:2020/08/11(火) 21:51:30 ID:zHL2Mihg










・・・・・・・







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284 ◆k93Gc42qOc:2020/08/11(火) 22:27:43 ID:zHL2Mihg
「……あぁ、くっそぉ……最後の最後で、やらかしちまったなぁ」

ほんの数分前まで体を駆け巡っていた熱が、今はもうほとんど感じられない。

「……っ……はぁ……俺の旅はここで終わり、ってことか……呆気ないもんだ」

おまけみたいな人生、一体どこまでやれるものか。そんな風に思いたって始めた旅だった。

結果として、それなりに人の縁にも恵まれて、色んなものを見ることができたのだ。内容としては悪くなかったのは間違いない。

最後のひと時をただ一人、仄暗い穴の底で迎える事になるのは少し残念ではあるが、最悪というほどでもない。

「ただただ無為に、何の意義もなく消えていく……そんな最後じゃないだけ、充分すぎるってもんだ」

耳の奥で聞こえていた鼓動が弱まっていく、光はより遠くに、熱の溢れゆく身体は指先から冷えて固まっていくようだ。

「…………あぁ…………だけど、そう……だな……」

今までどうにかこうにか守り続けてこれた、あの子との些細な約束を、こんな形で破る事になってしまうと思うと、痛みの遠のいた胸の奥に、小さな疼きを覚える。

失われゆく熱の喪失を埋めるが如く、取り止めもなく流れる思考の隙間を縫うように。ナニカが。冷え固まりつつある身体に。ヒタリと。触れた。

285以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/13(木) 01:36:43 ID:j6xyLlr.
生きてたんか!

286以下、名無しが深夜にお送りします:2020/08/14(金) 13:09:54 ID:BF0rOBFU
続き期待してええんか?

287以下、名無しが深夜にお送りします:2020/10/01(木) 02:23:17 ID:p.tswxdg
こんな適当に終わるくらいなら未完のままの方が良かったんじゃないか

288以下、名無しが深夜にお送りします:2020/10/01(木) 23:42:37 ID:4aScFL4A
難航してはいるけど書き溜め中なんやで

289以下、名無しが深夜にお送りします:2020/10/04(日) 01:53:20 ID:k5nplU6w
>>288
それはすまなんだ

290以下、名無しが深夜にお送りします:2020/11/18(水) 02:07:41 ID:d.gCqAUo
期待しているよ


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