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触手「転生先が触手とか詰んでね?」
1
:
◆k93Gc42qOc
:2017/07/13(木) 22:39:36 ID:WSjX3Y5s
触手「う……うぅ……? まぶしっ……えっ? なに? ここどこ?」
2
:
◆k93Gc42qOc
:2017/07/13(木) 22:49:54 ID:WSjX3Y5s
触手「あれ? たしか俺……居酒屋で飲んで、それから……思い出せねぇ」
触手「……ここ、洞窟? いやまさかそん……??????」
触手「……なんだよ、これ」
触手「待て、まてまてまてまて? は? ひょっとしてこれ……おれの、うで……ぁ……ぁぁあ」
ううううううおおぁぁああぁああああぁぁあああああああああああああ
3
:
◆k93Gc42qOc
:2017/07/13(木) 23:03:06 ID:WSjX3Y5s
小一時間後
触手「」 チーン
触手(目が覚めたら触手になってるとか、どこぞの小説かよ……笑えねぇ)
触手(何で俺がこんな目に……ようやっと独立して、これからだって時に……こんなのって)
触手「……よそう、考えてても応えなんて出やしない」
触手(少なくとも、小一時間のた打ち回って全身が痛むって事は夢じゃないってことなんだろう)
触手「なら、ここでじっとしてても話が進まない……なんかしら行動しないことにはな」
4
:
◆k93Gc42qOc
:2017/07/13(木) 23:24:01 ID:WSjX3Y5s
触手「しっかし……どうしたもんだかなぁコレ」
触手「天井の穴の他はヒト一人通れるかどうかって割れ目が一つきり、か」
触手「……割れ目の先、見るからに真っ暗なんだよなぁ」
触手「天井の穴まで壁をよじ登るのは……壁が脆くて無理っぽいな」
触手「………………いくしかない、か」
5
:
◆k93Gc42qOc
:2017/07/13(木) 23:30:37 ID:WSjX3Y5s
触手「………はぁ、はぁ、はぁ」
触手「くっそ、段々と割れ目が狭くなってきてやがる」
触手「明かりが無いってのに、何でか辺りがどうなってるか分かるし」
触手「元の身体のままだったら途中で動けなくなってたかもだな」
触手「でも、流石にこれ以上狭くなると、通れ……な……っ!」 ズリュッ
6
:
◆k93Gc42qOc
:2017/07/13(木) 23:41:42 ID:WSjX3Y5s
触手「で、でれ……った! ふい〜……ギリギリだったな〜」
触手「……うおぉ、なんだこれ壁がぼんやり光ってやがる」
触手「ヒカリゴケってヤツか? は〜……なかなか幻想的じゃねぇの」
触手「………おっと! 見とれてる場合じゃなかったな」
触手「せっかく広い道に出たんだ、ドンドン先に進んd」 ドクン
7
:
◆k93Gc42qOc
:2017/07/13(木) 23:53:21 ID:WSjX3Y5s
触手「……? なんだ、この……微妙にソワソワするような……?」
触手(焦燥感? いや、不快な感じとは違う……これは、むしろ)
触手「……ん?」 ピクッ
触手(あっちの方から、なにかの……気配、か?)
触手「……………いってみるか」 ウゾッ
8
:
◆k93Gc42qOc
:2017/07/14(金) 00:13:54 ID:dxUePF52
触手(間違いない、進むごとに感覚が強くなってく)
触手(もう間違いない、この先に……何かがいる!)
触手(何か、何かってなんだ? こんな得体の知れない場所にいる何かって、そんなの)
触手(マトモなものの訳が無い、それこそ得体の知れない生き物に決まってる!)
ソレガ ドウシタ
9
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/07/16(日) 19:20:16 ID:AcyP5y3g
はよー
10
:
◆k93Gc42qOc
:2017/07/19(水) 16:17:07 ID:WCXKLdEE
触手(……そうだよ、今の俺はなんだ? 触手だぞ? そもそも俺そのものがマトモとは程遠い)
触手(それに、何もかもが分からない状態でこんな洞窟を右往左往するなんて、それこそ最悪だ)
触手(この先で何があったとしても、これ以上状況が悪くなるなんて早々ない筈だ……だったら)
触手「いくっきゃない、だろ」
触手(……鬼が出るか、蛇が出るか……っ)
11
:
◆k93Gc42qOc
:2017/07/19(水) 16:25:10 ID:WCXKLdEE
大鬼「グゥゥルァァアァア!!」 ブォン! ブォン!
大蛇「シャギャァァアァア!!」 ギュリッギギッ
触手「」
ドゴォ! ドォォン! バガァァン!
触手「」 ソー...ソロソロ
触手(ふっざけんな! 鬼も蛇も出るとか! 大盤振る舞いかよ! バカなの!? そんなサービス精神いらんわ! )
12
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/07/19(水) 16:34:17 ID:HMKw8XCM
あ
13
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/07/19(水) 16:34:55 ID:HMKw8XCM
あ
14
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/07/19(水) 16:37:10 ID:HMKw8XCM
あ
15
:
◆k93Gc42qOc
:2017/07/19(水) 16:38:29 ID:WCXKLdEE
...ドォォン...ズゥゥゥ...ン...
触手「……やべぇよ……マジでなんなのここ……ハゲる……って髪なかったわ……死にたい」
触手(状況は、さっきと変わってない……変わってはいないけども)
触手「とても破滅的な現状に、既に撤退も挽回も不可能な段階で気づいてしまった……みたいな」
触手「い、いかん! まだだ!まだ挫けるには早すぎる! ネガティヴ禁止! ポジティブに、ポジティブに!」
16
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/07/19(水) 17:06:35 ID:HMKw8XCM
あ
17
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/07/19(水) 17:18:10 ID:HMKw8XCM
あ
18
:
◆k93Gc42qOc
:2017/07/19(水) 17:37:36 ID:WCXKLdEE
触手(少なくとも、ここが安心安全な場所じゃなくって、あんなバケモノといつ出くわしてもおかしくない危険地帯って事はハッキリした)
触手(って言うか、ガチの鬼やら鬼と張り合うような大蛇がいるって……薄々そうじゃないかと思ってはいたけど、ここは)
触手「……異世界、ってことか?」
...カラッ
触手「……っ!」 ササッ
19
:
◆k93Gc42qOc
:2017/07/20(木) 12:15:05 ID:.qQhbmtA
...ザリッ...ザリッ...
触手(物音がしたから咄嗟に隠れたけど……この足音、もしかして)
冒険者×2「「……」」
触手(……あ……あぁぁ! ヒトだ……鎧やら武器やら身に付けてはいるけど、間違いない! 人間だ!)
触手(助かった! あの人達なら出口も知ってるはずだ! 事情を話せば一緒に連れて行ってくr)
20
:
◆k93Gc42qOc
:2017/07/26(水) 10:24:29 ID:R2G7N6OU
冒険者1「……! 〜〜〜〜っ! 〜〜! 〜〜〜!!」 ダダッ
冒険者「〜〜! ……〜〜〜〜〜〜〜〜〜……」 キィィン
触手(……? なんだ? 急に慌ただしく……!?)
大蠍「ギキィィィィィイィィイィ」 ギシギシ
触手(ま、またバケモノ! まずい、あの人達が危n)
21
:
◆k93Gc42qOc
:2017/07/27(木) 14:45:02 ID:MODE3adc
>>20
冒険者→冒険者2
22
:
◆k93Gc42qOc
:2017/07/27(木) 15:10:31 ID:MODE3adc
冒険者2「〜〜〜……〜〜〜〜!!」 キキンッ!
冒険者1「〜〜〜〜〜〜っ!!」 ザシュッ!
触手(んなっ!? いま、デカイ氷が……それに、あんな固そうな甲羅をザックリと)
大蠍「ギ……ギィィイィィ」 ギシシ
触手(あっという間に……倒しちまった)
23
:
◆k93Gc42qOc
:2017/07/27(木) 19:31:35 ID:MODE3adc
冒険者1「〜〜……〜〜〜?」
冒険者2「〜〜〜〜……〜〜」
冒険者1「…………〜〜」 ハァ
触手(あんなのが出てきて倒した後でも何てことなさそうだし……とんでも無いな)
触手(でもまぁ、大鬼やら大蛇やらがいる世界ならあの位は普通……って事なのか?)
24
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/16(水) 18:30:49 ID:oh/32GGE
冒険者2「〜〜〜、〜〜〜」
冒険者1「〜〜〜……〜〜」
ザッザッザッ
触手(ってマズイ! ボーッとしてたら行っちまう! 今はとにかく声をかけて後のことはそれからだっ!) シュルルッ
触手「あ、あの〜! そこの人達! お〜い! ちょっと〜〜!!」 ウネウネ
25
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/16(水) 18:38:21 ID:oh/32GGE
冒険者2「……〜〜……〜〜〜〜!!」 ザザッ
冒険者1「〜〜〜? 〜〜……〜〜〜〜!?」 ズザザッ
触手「……ん?」 ウネリ
冒険者2「〜〜〜〜〜〜〜!! 〜〜〜! 〜〜〜〜!」 キョロキョロ
冒険者1「〜〜〜〜! 〜〜〜〜〜〜!!」 ジャキンッ!
26
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/16(水) 18:48:17 ID:oh/32GGE
触手(あ、あれ? なんかメッチャ警戒されてね? えっ、なんで? ……待てよ? ひょっとして)
冒険者1「……〜〜……〜〜〜〜?」 ザリッ
触手「……つかぬ事を伺いますが……言葉、通じて……無かったり、して……?」 ウネウネウネ
冒険者2「……〜〜……」 ブツブツ
触手(……ヤバイ、これは完全にやらかしたっぽい) ダラダラ
27
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/16(水) 18:56:24 ID:oh/32GGE
触手(落ち着け、慌てたらお終いだ……冷静に、冷静に現状を分析するんだ、俺)
触手(現状は……人間の冒険者? らしき二人と接触……言葉は通じない、相手は警戒体制、そして俺の姿は触手……)
触手(はい、完全に触手型モンスター冒険者達に討伐されるの図ですね本当にありがとうございます)
冒険者2「〜〜……〜〜〜〜〜〜!!」 キィィィィッ‼︎
触手「ちょっ! まっ! やめっ! イヤァァァァァ!!?」 ウゾリウゾウゾ
28
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/16(水) 19:02:55 ID:oh/32GGE
ズドドドドドドッ‼︎
触手「ひっ! ひぎゃああぁああ!!? つ氷柱がっ! メッチャクチャに降ってっ!?い、いってぇぇっ!!?」 ビタンビタン
触手(ヤバイヤバイヤバイヤバイ!! 氷柱ヤバイ! いってぇ! しかも、なんか刺さったところから、凍って!?)
冒険者1「〜〜〜〜!! 〜〜! 〜〜〜〜〜〜〜!!」 ダダッ
触手「ひっ!? く、来るなっ! わ、ワアァァァァアァアァァ!!?」 ビチチッ...ブチィッ!
29
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/16(水) 21:33:36 ID:oh/32GGE
冒険者1「〜〜〜! 〜〜! 〜〜〜〜!!」 ブォン!
触手「わ、わ、わああぁぁっ!? 」
触手(う、腕が!? 腕が千切れた!? 痛い痛い痛い! で、でもっ)
冒険者2「〜〜!? 〜〜! ……〜〜〜〜!!」 キィィッ...ギキンッ!
触手(ひぃぃっ!? 逃げろ! 逃げろ逃げろ逃げろ! じゃないと、死……死ぃぃぃ!!) ゾゾゾゾゾッ
30
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/08/19(土) 19:47:41 ID:I56MG4/w
はよ
31
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/19(土) 21:42:33 ID:ocjXTVBs
・・・
触手「はぁ、はぁ……はぁ……っ」 グテッ
触手「な……何とか逃げられた……よな?」
触手「くそっ……まさか問答無用で殺されかけるなんて……いや」
触手(いまの俺の見た目じゃ、仕方無いって事か……はぁ、マジでキツイなこれは)
32
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/19(土) 21:55:54 ID:ocjXTVBs
触手(それにしても……通じなかったとは言え、あんな問答無用で殺しに来なくても良くないか?)
触手(こんな見るからにヒョロっちい触手相手だってのに、あんな警戒して……って、アレ?)
触手(そう言えば……思い返して見ると、大蠍が出た時より俺が出てった時の方が慌ててる感じがした様な)
触手(なんか周りをメッチャ見回してたし、剣を持ってた方の人もなかなか俺に近寄ろうとしなかったし)
触手「……なんでだ?」
33
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/19(土) 22:07:20 ID:ocjXTVBs
触手(こんな見るからに弱そうな奴を相手に警戒する理由……)
触手(ひょっとして、毒でも持ってたり……いや、それを言ったら蠍だって持ってるか)
触手(他に思いつくのは、そうだな……仲間がいるかもしれないとか、あまりこの辺りで見かけないモンスターだった、とか?)
触手(ん〜……いや、これ……考えた所で実際のところは分からんし、そもそも解決のしようが無いような)
触手「……今後も、人を見つけた所で助けてもらえる可能性は無いと思った方が良さそうかぁ……うぅぅ」
34
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/19(土) 22:23:41 ID:ocjXTVBs
触手(見た事も無い場所で、嘘みたいな化け物が彷徨く中、人に助けも求められない状況でサバイバルなう……か)
触手(うん、うん……これ、無理でしょ?)
触手(いままでは運良く他のモンスターに見つからずに来れたけど、そんな幸運がいつ迄も続く訳ないし)
触手(見つかったら間違いなく……いや、見つからなかったとしても、それでどうなんだ?)
触手(食事……この体で、何をどうやって食うんだ? 草とかならまぁ……でも、生き物だったら……?)
35
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/08/19(土) 22:31:04 ID:E4EbuVuc
はよ
36
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/19(土) 22:31:27 ID:ocjXTVBs
触手(まさか、あんなデカイのしか居ないってことは無い……と、思いたいけど……)
触手(他にも、水とか……できれば安全に休めるところも……あ)
触手「最初に目が覚めた場所……っ! あそこなら、食べ物はともかく少なくとも安全に過ごせ……」
触手(…………どっちから来たか……分からないね)
触手「…………んっあぁあぁああぁあ〜〜〜〜!! くんふるぉぉおおぉあぁああぁ!!」 ビッッタンビッタン
37
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/19(土) 22:41:17 ID:ocjXTVBs
・・・
触手「はぁ……はぁっ……はぁぁぁ……いかん、なんかもう……ホントもう……ぬぅあぁぁぁああ」
触手「…………ダメだ……奇声をあげた所で、話が進まない……やめよう、うん……うん?」
触手(なんだろう、何か忘れてるような…………あっ!)
触手「腕! さっき、ズタズタに千切れた、腕が……痛くない」
38
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/19(土) 22:49:09 ID:ocjXTVBs
触手(どころか、これ……少しだけど、再生してきてないか? まだそんなに時間も経ってないってのに)
触手(トンデモない再生力だ……これなら、少しケガした位なら何とか) スクンッ
触手(んっ? なんだこの感じ……ん? ……ソワソワするような……って、ひょっとして)
触手「空腹感、か? 変な感じだ……体が違うと感覚も違うって事かな」
触手(でもそうか……体を治すにも栄養は必要か……そうなるといよいよ食事をなんとかしないとだなぁ)
39
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/19(土) 23:24:40 ID:ocjXTVBs
触手(よし、そうと決まれば! まずは何か食べれそうな物を探すか……洞窟だけど、壁の光る苔とか後は……虫とかかなぁ)
触手(……苔からいってみるか?……いやでも、メッチャ明るく光ってる物を食べるのに抵抗あるな)
触手(……食べられるものだったら他の生き物も食べるはずだし……他の生き物が食べてたら、試してみるか)
触手(そうなると、やっぱり虫とかかぁ……いや、贅沢を言ってられる状況じゃないんだけどね)
触手「さて、そしたら……虫、虫……虫がいるって言ったら、岩の裏とか……こういう隙間、と……うっわぁ」 スルルッ...ウジャウジャ
40
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/19(土) 23:34:49 ID:ocjXTVBs
触手(適当に腕を突っ込んだ隙間にこんだけいるとか……オェッ) ウジャラウジャラ
触手(これを……コレを食うのか……ムカデだかゲジだかもよく分からん虫を……) ウジャ...ウジャ...
触手(……………………よし!) ウジャ......
触手「男は度胸! 食ったら……あれ?」
触手(……無くなってる……え? 逃げられた? いや、ガッチリ捕まえてたし辺りにも……ん?)
41
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/19(土) 23:42:04 ID:ocjXTVBs
触手(空腹感が少し……無くなってるマシになってね?)
触手「これってつまり……無意識の内に、食べちゃった系?」
触手(いやいやいや……えっ? マジで? 食ってる感ゼロだったんだけど……この体だとそういうもんなの?)
触手「噛んだり飲み込んだりした感も無かったし、そもそもどうやって……もう一度、やってみよう」スルルッ
触手(よ、よし! 捕まえた! って言うかこの隙間ドンだけ虫いるんだよ、ちょっと怖いわ) ウジャラウジャラ
42
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/19(土) 23:52:57 ID:ocjXTVBs
触手(さっきは掴んでる内にいつの間にか食べてたっぽいけど……う〜〜ん) ウジャラウジャラ
触手(やっぱり、ただ掴んでるだけだ……じゃあさっきは何で……) ウジャラウジャラ
触手(……待てよ? 確かさっきは食べる事を考えてたよな……その違いか? なら……) ウジャラウジャラ
触手(俺は、コイツらを……"食べる"……っ!?) グワッ! バクンッ
触手「うぉっ!? お……お〜……なるほど、掴んだ腕がそのまま口の役目もするのか……どおりで」ウネウネ
43
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/19(土) 23:59:46 ID:ocjXTVBs
触手(こうして意識してみると、"食べてる"感じもする……味はよく分からんけど、特に嫌な感じもない)
触手(飲み込んだものが腹に溜まる……ってのとは違うか? 一つになるって感じのが近いかも)
触手(この感じは嫌じゃない……いや、むしろ……悪くない)
触手(……なんだろう、この後に及んで、今更だけど……)
触手「俺……ホントに人間じゃなくなっちゃったんだなぁ」
44
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/08/20(日) 11:15:44 ID:6lLgCKoI
期待はよ
45
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/20(日) 13:33:02 ID:aNiJunHY
・・・
触手「ふぅ……ようやく人心地ついたって感じだな」
触手(結構食ったけど虫がいなくなる気配すらないし、洞窟全体がこんな感じなら食料の心配は取り敢えず平気そうだな)
触手(食べてる間に千切れてた腕も治った……に留まらず、いつの間にか2、3本増えてるし)
触手(なんと言うか、この環境で生きる上ではこの上なく便利な体だよな)
触手「そもそも、元の体じゃ目が覚めた場所から出られないで餓死してたろうし……嘆いたところで仕方ない、よな」
46
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/20(日) 13:43:17 ID:aNiJunHY
触手(しっかし、割と長いこと居座ってたってのに虫以外の生き物は全然通りかからないな)
触手(一応は身を隠せつつ逃げ道が確保できそうなところをと思って逃げ込んだ所ではあるけど)
触手「歩き回ってた時はやたら見かけたのに、こんなになんの気配も無いってことあるのか?」
触手(それとも、たまたまそういう安全地帯だったとか? ……分からん)
触手(でも、それなら敢えて移動しなくても、しばらくここにいるのもありか?)
触手(食事の仕方は分かったけど、この体なら出来るってことが他にも色々と有るかもだし……それを試してみるってのも悪くは) ソワワッ
47
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/20(日) 14:21:47 ID:aNiJunHY
触手「……? なんだ、この感じ……空腹感? いや、少し違う……なんと言うかコレは」
触手(……美味そうな匂いを嗅いだ時の感じに近い……か?)
触手「そう言えば、この体って鼻とか無いけど呼吸とかどうなって……いや、それは後にして……あっちの方、か?」 ウゾウゾ
触手(この道の感じ、さっき来た方とは違うっぽいな)
触手(少しだけど上に向かって登っていってる感じが……おっ? 視界が開けて……っと!?)
触手「危なっ! いきなり崖かよ! ……下までは随分と……っていうか洞窟ってこんな広い空間もある物なのか?」
48
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/20(日) 14:47:36 ID:aNiJunHY
触手(苔のお陰で視界もソコソコあるし眺めはかなり良いんだけど……こういう広い場所は何となく落ち着かないな)
触手(下に降りるにしても、この高さから落ちたりしたら流石に無事とはいかなさそうだし別の道を……ん? あっちの岩陰に何か)
大百足「……」 ギチギチギチ
触手(う、お……? 結構距離あるけど、デカイよなアレ……だけど、もしかして) ソワワッ
触手「さっきの感じ、ひょっとしてアイツから……え〜……いやいやいや」
触手(確かにサイズ感以外はさっきまで食べてた虫とほぼ同じだけど……それにしたって虫だぞ?)
49
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/20(日) 15:01:24 ID:aNiJunHY
触手「多少は食い慣れた感こそあれ、幾らなんでも美味そうってことは無いだろ」
触手(この感じの正体を確かめたくはあるし……何とかして別の道を探して……ん?)
大百足「……!!」 ギチチチッ!
触手(なんだ? 動きが早く……何か獲物でもも見つけたの……は?)
女の子「……っ! 〜〜〜っ……〜〜〜〜!」 ズリ...ズリ...
触手「おいおいおい、えっ? 女の子、だよな? は? なんで? って、ちょっと待てよ、待て待て待てっ!?」
50
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/20(日) 15:11:49 ID:aNiJunHY
触手(あの百足、女の子の事に向かって……それにあの子、みた感じさっきの人達と違って武器っぽいのを持ってない!)
触手「あのままじゃ、間違いなく……っ!」
触手(ど、どうする!? あの大百足の速さからして、女の子が逃げ切れるとは思えない!)
触手(誰か助けを呼んで……って! そんな都合よく人がいるわけ無いだろ! それに、居たとしてどうやって説明……それに、そんな時間ない!)
触手(俺、か? 俺がやるしか無いのか? でも、あんな所までどうやって? それに、あんなデカイのを相手にどうやって!?)
女の子「〜〜〜〜っ! 〜〜〜〜!! 〜〜〜〜〜〜!!!」
51
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/20(日) 15:19:56 ID:aNiJunHY
大百足「……ッシィィィイィィ!!」 ギチギチギチチッ
触手「!?」
触手(あ……あぁぁ!! 知るか! 考えたって分かんねぇことばっかだ! だけど、だけど……っ!!)
触手「体が人間じゃなくっなったって……心まで人でなしになってたまるかってんだよぉぉぉおぉぉあああああぁぁぁぁあ!!」 ンバッ!
触手(う……うぉあぁあぁああぁ!? 跳んじまったぁぁ!! お、落ち! 落ちるぅぅ!! ) ギュオッ! ビチッ!
触手「ぬおわぁぁっ!? んおっ!? う……うおぉぉっ!!? 」 バチッ! キュリッ! ギュオンッ!
52
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/20(日) 15:28:10 ID:aNiJunHY
触手「うおっ!? うおおぉぉっ!? んぎゃあぁぁっ!!」 グインッ! フワッ...ズゴロロロ
触手(ううう、腕がっ!腕が崖の取っ掛かりを掴んで? す、スゲェ!! あんな高さから降りたのにっ!!)
触手(よ、よし!よし!! 何はともあれかなりショートカットできたはず! これなら!)
...キャアァァァァァァ!!...
触手「!!」
触手(ヤバイもう時間が! くそっ方向は……アッチか!? 間に合え〜〜っ!) ズゾゾゾッ
53
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/20(日) 15:34:47 ID:aNiJunHY
触手(くそっ! 上から見て思ってたよりも広い! それに高低差も! チクショウ! 方向が間違ってたとか無しだぞ!!)
ドゴォォン!! ガララララッ!
触手(っ! 近いっ! そっちか!!)
触手「っ! この岩の向こう側、にっ!! ……っ!?」
女の子「」 クタッ
大百足「……キシィィィ」 ギチギチ
54
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/20(日) 15:40:27 ID:aNiJunHY
触手(女の子が倒れて……い、いや! 大百足と距離がある! まだ死んでるとは限らない! )
触手(だけど……だけど、待ってくれよアレ……遠目に見てたより、ずっと……デカイ!!)
大百足「……」 ギチチッ
触手(さっきの大蠍と同じ……いや、下手したらコイツのが……)
触手(こんなデカブツを……どうしろってんだよ!)
大百足「……シイィィィッ」 ギギッ
55
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/20(日) 15:47:49 ID:aNiJunHY
触手(マズイ! 女の子の方に! くそっ……やるしか、ねぇ……やるしかねぇんだ!!)
触手「こなくそぉぉぉっ!! やったらああぁぁぁ!!!」 ンバッ! ギュルルルッ!
触手(よ、よし! 後ろから胴体を掴んだ! ……これで!……これ、で……ここからどうすれば?)
大百足「シイイッ!? シ……イィィィィイイィ!!!」 ギュオッ!!
触手「ん、なっ!? わ、わ、わ……のォワアァァァァアァ!!?」 グンッブンッグワッ
触手(な、何だってんだ!? め、メチャクチャに暴れやがる! 俺を、引き剥がそうってのか!?)
56
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/20(日) 16:05:47 ID:aNiJunHY
ドガン!ズガガッ!ゴガァンッ!!
大百足「キキイイイィイイィイイ!!」 ギチチチチチッ!!
触手「うおおぉっおっお!? ぐかっ!? ぎ……がああぁっっ!!?」
触手(地面も岩もお構い無しのなりふり構わず、かよっ! くっ、ヤバイこのままじゃ、弾き飛ばされ……っ)
女の子「」
触手(……今更、引き下がれるかよ! クソォッ!! 何とか、何とかするんだよくそっくそっくそぉっ!!)
57
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/20(日) 16:32:02 ID:aNiJunHY
触手(でもどうすりゃ良い! コイツ、岩に体当たりしてもビクともしてねぇし! 力も強いし、動きも……っ)
触手(ああぁ!! せめて何か武器があれば! そうすりゃ、さっきの人みたいに硬い甲羅が有ろうが貫いて、それで……)
触手(………………硬い、甲羅? なら、ひょっとして)
大百足「キィイィィシィィィイィィィィイイィッ!!」 ブオンッ!ガガガガッ!!
触手「んおわぁあぁあああ!!?」
触手(それしか、無いのか? チャンスは一度、失敗したらそれこそ……だけど……やるしか、ない!!) シュルルルッ! パッ
58
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/20(日) 16:40:20 ID:aNiJunHY
大百足「!!」 ギチチチチチッ‼︎
触手「いでっ!? あだっ! んがぐっ!?」 ゴロゴロゴロ
触手「くぅぅ……いってぇ……けど、腕は千切れて……ない!!」 グググッ
触手(さて、どうする? 背中に張り付いてたのは剥がれたぞ? そうしたらどうする? さっきの得物を食べるか?)
触手(いいや! 食事をする無防備な状態を、こんな所で晒す訳がない)
触手(ここで、アイツが逃げるなら、それはそれで良い……けど、多分……トドメを、刺しに……っ!)
59
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/20(日) 16:45:24 ID:aNiJunHY
大百足「……キィイィィシィィィイィィィィイイィッ!!!」 ギチチチチチィィッ
触手(来た! 真っ正面! 体当たり? 違う!!)
大百足「!!」 グワッ
触手(あの大顎で俺を、嚙み殺す!! だけど、それを!)
触手「待ってたんだよぉぉっ!! うぅわああああぁあぁあぁ!!!」 ギュオオッ!!
大百足「ギシイィィィイイィイ!!」 ガツンッ!!
60
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/20(日) 16:51:59 ID:aNiJunHY
触手「ぎっ!? がっ……アアアァァアアァアァ!!?」
触手(イタイイタイイタイイタイイタイイタイイタイアアアァァアアァアァ!!!)
触手「こ……っの! "食う"のは……俺の方だああぁあああぁぁぁ!!!」 ドクンッ
大百足「」 ズモモモモモッ!...パアァァンッ!!
触手「んどわあああぁああ!!?」 ガラガガガガッ!
触手「………………い……ってぇ……は、はは……いってぇ……ははははっ」 ヘタッ
61
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/20(日) 17:00:04 ID:aNiJunHY
・・・
触手「……っ……あ〜……シンドイ」 グデリ
触手(硬い甲羅はどうにもなら無さそうだったけど、内側からなら何とかなるかもってほとんど博打な思いつきだったけど)
触手「何とかは、なったかな……っ、ヤバイ全身ボロボロだ」
触手(……噛みちぎられないようにほぼ全部の腕を口にぶち込んだからな……それでも、残った本数のが少ないんだから本当にギリギリだったな)
触手「そうだ、女の子を……っ、あ、うおっ?」 ヨテテ
62
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/20(日) 17:06:01 ID:aNiJunHY
触手(ヤバ……体の動きが鈍いし……感覚も、無くなって……これってマズッ) ズクンッ
触手(ぁ……? なんだ? からだが……? ぃ……し、き……ぅ)
・・・
触手「…………ん……ん?」
触手「あれ……おれ、なにして……ここ、は……ん? ……おおぉっ!!?」
触手(な、な……何だこりゃあ!? コレ……あの大百足の、残骸……か?)
63
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/20(日) 17:13:17 ID:aNiJunHY
触手(この状況……俺は気を失ってた……ってことだよな? 気を失ってる間に何が……)
触手「あんだけデカかった大百足がほとんど無くなってやがる……千切れた足が何本か落ちてるくらいとか」
触手(これは……誰かが持っていった……? いや、それにしたって、あんなデカイのどうやって……ん?)
触手「体が痛く……ない……って言うか、怪我が無くなっ……んんんっ?」
触手(あれ? 気のせいじゃなきゃ……俺の体……明らかに、デカくなってない?)
触手「腕の本数もメチャクチャ増えてるし、微妙に色合いも赤黒く……何と言うか……さっきの百足の色っぽくなってる、よな」
64
:
◆k93Gc42qOc
:2017/08/20(日) 18:11:16 ID:aNiJunHY
触手(この状況から考えられるのは……要するに、あの百足を俺が全部……)
触手「って……ああっ! そうだ、そんな事をノンビリ考えてる場合じゃ……っ!」
触手(え〜っと、 気を失う前に見た時は確か……そう! あっちの岩陰にっ!)
女の子「」 クタッ
触手「い、いた……良かっ……いや、安心するのはまだ早いっ」
触手(呼吸は、ある! けど、意識は無いみたいだな……パッと見で出血は無さそ……ん? これ、は……何だ頭に何か) ツンッ
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