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勇者「あんかでまおうをたおすぞー!」

1 ◆a/tW8MMSD.:2017/02/19(日) 20:20:55 ID:Gv5TCJ5Y
勇者「まおうたいじに出発だー!」


お前ら「ちょっ! 待て待て待て! その前にやることがあるだろ!?」


勇者「あ、お前らさん……んー? そんなのあったっけ?」


お前ら「いや、あるだろ……! 大事なことが! 冒険に出発する前にやるべきことがさ!」


勇者「えー……? ぜんぜんわかんないよー、お前らさんおしえてー」


お前ら「いや……まずは>>2しないと駄目だろうが……」

2以下、名無しが深夜にお送りします:2017/02/19(日) 21:20:57 ID:/8tPGJoo
女体化

3 ◆a/tW8MMSD.:2017/02/19(日) 21:40:24 ID:Gv5TCJ5Y
お前ら「女体化しなきゃ駄目だろうが……! やっぱ女の子が冒険してキャッキャッウフフな展開はお約束だろ!」ムフー


勇者「にょ……た……い……か……ってなにー? お前らさん!」


お前ら「え? いや、何って言われてもな……そのまんまの意味で、女の子になるってことだよ」


勇者「おんなのこになる? あのさー、お前らさん……それってまおうをたおすことにかんけいある?」


お前ら「え? いや……だからキャッキャッウフフ……」


勇者「きゃっきゃっうふふしたらさー
なにかとくでもあるのー? ねー! お前らさん! それほんとうにまおうをたおすことにかんけいあるのー? ねー! お前らさん!」


お前ら「いや……キャッキャッウフフ以外には……うん……特にない……かな? そもそも相手がね……いないし……」


勇者「なーんだ! じゃあぼく、おんなのこになるのやーめたっ! そもそもぼくにはせいべつなんてないしさー、いみないよ! うん!」


お前ら「あ……ああ……そだね……」

4 ◆a/tW8MMSD.:2017/02/19(日) 21:52:09 ID:Gv5TCJ5Y
お前ら(こいつは人類が作り上げた魔王への唯一と言っていい対抗策……人類の「夢」そのものだ……)


お前ら(こいつが魔王を倒せるかどうかは……その世話係の俺にかかってんだ……しっかりしろ、俺……! 女体化とか教えてる場合じゃねえだろ!)


お前ら(こいつはまだ生まれたばかりで魔物を殺す以外右も左も分かってねえ……もっとこう……有意義な事を教えてやらないと!)


勇者「ねー! お前らさん、ぼくがしゅっぱつまえにやるべきこと、まだある? ないならいくけど?」


お前ら「えっ? そ、そうだな……うーん……」


お前ら「そ、そうだ! >>5だよ! >>5は教えておかないとな!」

5以下、名無しが深夜にお送りします:2017/02/19(日) 21:55:31 ID:/C2OJmJA
ビジネス

6 ◆a/tW8MMSD.:2017/02/19(日) 22:01:46 ID:Gv5TCJ5Y
お前ら「ビジネスについて教えておかないとな!」


勇者「びじねす? なにそれ? お前らさん!」


お前ら「そだな、分かりやすく言うとお金のやりくりってところだな」


勇者「おかねー?」


お前ら「そうだ、お金は大事だ! お金がないと薬草も買えないし新しい武器や鎧も買えないからな!」


お前ら「だからお金のやりくりをしっかり覚えておかないと……冒険の途中でお金が尽きて困ってしまう事態が起こるわけだよ」


勇者「なんかよくわかんないけどわかった、おかねのやりくり? をおぼえるよ!」


お前ら(よくわかんないのかよ……)

7以下、名無しが深夜にお送りします:2017/02/19(日) 22:10:58 ID:/C2OJmJA
やばいビジネス教えるだけでSS終わってしまいそう...

8 ◆a/tW8MMSD.:2017/02/19(日) 22:23:41 ID:Gv5TCJ5Y
───
──

お前ら「鉄の鎧が80G! 皮の鎧が100Gで売ってるとする! どちらを買った方が得だ?」

勇者「80Gのやつー!」


お前ら「薬草1つ5G! 薬草3つ10G! どちらを買った方が得だ?」


勇者「じょうきょうにもよるけど、ふつうは10Gのやつー!」


お前ら「よし……とりあえず合格かな」


お前ら(知識が無さすぎてこんな基礎的な事しか教えられなかったけど……無いよりはマシだろ……)


兵士「おい、お前ら! 勇者様の出発はまだか!? 今さっき二の村へ向かう魔物の軍勢が目撃されたんだ! 早く勇者様を二の村へ!」ガチャッ


お前ら「わ、分かりました! よし、勇者! いよいよ旅立ちだ! 城を出たらまずは二の村へ向かうんだ! いいな!?」


お前ら「人類の未来はお前にかかってる! 頼むぞ、勇者! 魔王を見事打ち倒してくれ!」


勇者「うん、お前らさん! ぼくがんばるね!」タッタッタッ

9 ◆a/tW8MMSD.:2017/02/19(日) 22:34:00 ID:Gv5TCJ5Y
兵士「…………行ったか」


お前ら「勇者……大丈夫かな……」


兵士「様をつけろ様を……まあっ、大丈夫だろう……あんな幼い外見でも人類が命運をかけて作り上げた究極の人造人間だ」


兵士「逆に駄目だったら……その時は人類の終わりだな……」


お前ら「ああ……そうだな……」


勇者「ねー、お前らさん! にのむらってどこ? ぼくわかんない!」タッタッタッ


お前ら「………………えっ?」


兵士「……………………ダメかもしれない」

10 ◆a/tW8MMSD.:2017/02/19(日) 22:59:41 ID:Gv5TCJ5Y
───
──


勇者「ふんふんふーん♪」


お前ら「あぁ……何で……こんなことに……」


王『勇者が二の村への行き方が分からない? なら君がついていったらいいんじゃないの?』


お前ら『』


王『うんうん! それがいい、だって君は勇者の世話係だしね! となればお前ら! 二の村までの案内を! キミに命ずる!』


お前ら「世話係って旅立つまでの世話をするんじゃなかったのかよ……何で俺まで旅をする羽目に……」トボトボ


勇者「お前らさん! みちがわかれてるよ! どっち?」


お前ら「そっちだよそっちー……あー……帰りたいよー……」

11 ◆a/tW8MMSD.:2017/02/19(日) 23:20:47 ID:Gv5TCJ5Y
勇者「お前らさんお前らさん!」


お前ら「んー? 今度はなん…………」


スライム「ギョォエエエエエエエッ!!!!!」ゴゴゴゴゴ


勇者「まものがでたよー?」


お前ら(な、何だ……!? あの巨大で異様な化け物は!? もしかして……スライム!?)


お前ら(嘘だろ……? これが……魔物の中では最弱だと言われてるあのスライム!? 実物は始めてみたが……どうみても最弱には見えないぞ……)


お前ら(兵士の奴等は……いつもこんなの相手にしてんのか……とてもじゃないが……俺じゃ勝てる見込みがちっとも……)


勇者「ねー? お前らさん! たたかってもいいの? いまにもこうげきされそうだけどー」


お前ら「え? そ、そうだな……」


お前ら「>>12

12以下、名無しが深夜にお送りします:2017/02/19(日) 23:24:54 ID:sF8S6Uds
ヤバいと思ったらすぐ逃げるぞ

13 ◆a/tW8MMSD.:2017/02/19(日) 23:33:52 ID:Gv5TCJ5Y
お前ら「ヤバイと思ったらすぐ逃げるぞ! いいな!?」


勇者「うん、わかった! じゃあ……いくね!」


スライム「ギョォォォエエエエエッ!!!」ゴゴゴゴゴ


勇者「かくごしろー、まものめー」チャキッ


お前ら(勇者が戦うのを見るのって……そういえば初めてだな……あんな強そうな敵に……いったいどんな戦い方を……)


勇者「うおりゃー! とりゃー!」ズバッズバッ


スライム「ギョォォォエエエエエエエ!!!!」


勇者「えいえいえいっ! とぉーっ! そりゃぁー!」ズバッズバッズバッ


お前ら(………………………………ん?)


お前ら(おかしいな、剣筋が俺の眼で普通に追えてるぞ……? 普通こういう場面だと傍観に徹してる俺はヤムチャ視点的な物になるんじゃ……?)

14 ◆a/tW8MMSD.:2017/02/19(日) 23:44:07 ID:Gv5TCJ5Y
勇者「おりゃおりゃー!」ズバッズバッ


スライム「ギョエエエエエエエッ!!!!」


お前ら(こう言っちゃ何だが……戦い方に全然凄みがない……普通に剣で切りまくってるだけだし……)


お前ら(これが……人類が命運をかけて作り上げた究極の人造人間……? 何か拍子抜けだな……)


勇者「たあっ!」ズバッ


スライム「ギャァォォォ!!!」シュゥゥン


勇者「やったー! 勝ったー!」ピョンピョン


お前ら「………………………………えっ?」


お前ら「か、勝ったのか……? あんな俺でもできそうな攻撃で……あの強そうなスライムを……それもこんなにも早く?」


お前ら「な、何か……何か変だぞ? どうなってんだ?」

15 ◆a/tW8MMSD.:2017/02/20(月) 00:00:37 ID:aQ.jJwBI
勇者「やったよお前らさん! ぼく勝ったよ! あのまものに! ほめてほめて?」


お前ら「あ、ああ……すごいな」


勇者「えへへー! ぶいっ!」v


お前ら(あのスライムは……異様に弱い個体だったとか……? いや……どう見ても強そうだったぞ……)


お前ら(何で……あんな簡単にやっつけれられたんだ? もしかして勇者の剣筋は遅くても絶大な破壊力が……)


勇者「お前らさん!はやくいこっ!」


お前ら「…………あっ、そうだな……早く二の村に行こう」


お前ら(こんなこと考えてる場合じゃない、今は一刻も早く二の村に向かわないと……)

16以下、名無しが深夜にお送りします:2017/02/20(月) 00:03:29 ID:FESpg0kg
無垢故に強いのか...

17 ◆a/tW8MMSD.:2017/02/20(月) 11:57:52 ID:qIllZ/66
───
──


勇者「お前らさん! にのむらはまだー?」


お前ら「もう少しで着くはずだ」


勇者「はーい! ふんふんふーんころがっしふふんふーん♪」


お前ら(聞くなら今しかないか……)


お前ら「なあ、勇者……お前……何であんな簡単に魔物を倒せたんだ?」


勇者「えー?」


お前ら「正直に言うと……勇者の攻撃はすごく弱そうだったんだ……あれであの強そうなスライムがやられるとは……どうしても俺には思えない……」


お前ら「もしかして……何か秘密があるのか?」

18 ◆a/tW8MMSD.:2017/02/20(月) 12:05:49 ID:qIllZ/66
勇者「あはははははっ! そんなのかんたんだよお前らさん! ぼくはゆうしゃだからね!」


お前ら「は? 勇者だからなんだっていうんだ……」


勇者「ぼくはゆうしゃ! まものを殺して……勝つ! まおうを殺して……にんげんにゆめをあたえる! それだけのそんざい!」


勇者「だからぼくはまものにはぜったいにまけない! そういうちからをもってるんだ!」


お前ら「魔物には……絶対に負けない……?」


勇者「そう! たとえでっかくてつよいまものでも……ぼくはゆうしゃ! ぜったいにまけないよ!」ムフー


お前ら(なるほど……魔物に絶対に負けない力……だからあんな弱そうな攻撃でもあのスライムに勝つことができたんだな……)


お前ら(これが……人類が命運をかけて作り上げた……究極の人造人間、勇者……魔物を絶対に倒す存在……人類の夢……)

19 ◆a/tW8MMSD.:2017/02/20(月) 12:34:11 ID:qIllZ/66
勇者「あっ! お前らさん! なんかみえるよ!」


お前ら「あれは……二の村だ! 話に夢中になってる間に辿り着いたみたいだな」


お前ら「魔物の姿は見えない……間に合ったか……!」


勇者「わーい! にのむらー!」タッタッタッ


お前ら「ちょっ、勇者! 走るなー!」タッタッタッ


お前ら(運動は……苦手……なんだよっ……!)

20以下、名無しが深夜にお送りします:2017/02/20(月) 14:20:33 ID:2KaM/.t2
一人の無垢な少年をドスドス追い回すお前らの図

21以下、名無しが深夜にお送りします:2017/02/20(月) 17:26:32 ID:Jkj/syFE
>>20 自分もその中に入ってることを自覚しろ

22 ◆a/tW8MMSD.:2017/02/20(月) 19:28:59 ID:amsFeqok
勇者「にっのむらにっのむら♪」タッタッタッ


二兵士「そこの子供! その場で止まれぇ!!」ジャキッ


勇者「えっ?」


二兵士「二の村へ何用だ?これからここは戦場になる! 悪いことは言わねえ……さっさと親御さんの所へ帰んな!」


勇者「ぼくゆうしゃだけど?」


二兵士「あーー……はいはい……完全に成りきってるわけ……じゃあ勇者様、ここは危ないのでさっさとお家に帰りやがってください」


勇者「やだ! まおうをたおすまではかえらない!」


二兵士「だぁぁぁぁぁっ!! このガキッ! とっとと家に帰りやがれ! さもないと泣かすぞ!? ガオォォォン!?」


勇者「だからー、ぼくはほんとうにゆうしゃなんだってばー」


二兵士「オオオオオッ!? どう言えば話が通じるんだ!? この手の馬鹿は! ぜんっぜん分かんねえ!!」

23 ◆a/tW8MMSD.:2017/02/20(月) 20:52:27 ID:aQ.jJwBI
お前ら「あー! 兵士さん兵士さん!」ドタドタ


二兵士「勇者ごっこのお次はデブかよ……でー? 何なんだ、お前はー?」


二兵士「まさかこのガキみたいに自分は勇者だとか何とかデタラメ言うんじゃねえだろうな?」


お前ら「ハアハア……へ、兵士さん! 自分は……一の村の者で……ありますっ……!」


お前ら「二の村に……魔物の軍勢が迫ってるとのことでっ……! ゼェ……完成した勇者を至急、一の村からここへ連れてきた次第ですっ……!」


二兵士「……とするとアレかい? お前は何百人ものの魔導師達が何年もかけて作り上げた究極の人造人間、勇者ってのが……このガキの事だと?」


お前ら「あー……はい……」


二兵士「ふざけちゃいけねえぜデブ、どっからどうみてもただのガキじゃねえか」


勇者「がきじゃないよ! ゆうしゃだよ!」ムスー


二兵士「あー、はいはい……」

24 ◆a/tW8MMSD.:2017/02/20(月) 23:53:21 ID:aQ.jJwBI
お前ら「ほ、本当なんですよ! どう見ても子供にしか見えないだろうけど……!」


二兵士「グオオオオオッ!! もうっ……いい加減にしとけよっ!? どう見ても勇者になんか見えねえっつうの! とっとと帰れ! 」


お前ら「いやいやいやいや、マジなんですって! ホントにホントなんですって!」


勇者「そうだそうだー!」


二兵士「ほぉぉぉぉ……そ! こ! ま! で! 言うんならよぉ……何か証拠を見せてみろよ」


お前ら「え……証拠……ですか……?」


二兵士「ああ、そのガキが勇者だっつう証拠さ? 勿論あるんだろ?」


お前ら「しょ、証拠…………」

25 ◆a/tW8MMSD.:2017/02/21(火) 00:17:31 ID:j6QlIylQ
二兵士「ぶっちゃけるとよ……もしかするとお前らが魔物って線も万に一つもあるもんでね……」


二兵士「勇者って証拠を見せられねえようなら……ここを通すわけには行かねえな」


お前ら「お、俺達が魔物だなんて……! んな無茶苦茶な……!」


二兵士「その無茶苦茶なことをしてくるのが魔物って連中だろうが! 魔物が人間に変化できるの……俺知ってんだぜ!?」


二兵士「悪いが言葉じゃだけじゃ全く信用ならねえ、こちとら魔物の軍勢が近づいてきてピリピリしてんだ……」


二兵士「言葉じゃなく! 態度で示してもらおうか! 態度で!!」


お前ら「ぐっ…………」

26 ◆a/tW8MMSD.:2017/02/21(火) 00:44:59 ID:j6QlIylQ
お前ら(こいつの言うことも最もだ……魔物は人間に変化できると言われている……)


お前ら(魔物の軍勢が近づいてる今……俺達が敵……魔物のスパイに見えるのも……無理ないだろうな……)


お前ら(と言っても……証拠か……)


勇者「お前らさん! あのおじさんへんなこといってるけどさ! どうするのー?」


二兵士「グヌゥゥゥゥ……おじさんって……俺まだ20代だぞ……」


お前ら「………………そうだな」


お前ら「>>27をすればきっと……! お前が勇者だと信じてもらえるだろ!」

27以下、名無しが深夜にお送りします:2017/02/21(火) 00:47:47 ID:mbZ0uApA
兵士を怪我させずに打ち負かす

28以下、名無しが深夜にお送りします:2017/02/21(火) 01:19:47 ID:0KYCHt3s
無理じゃね?

29 ◆a/tW8MMSD.:2017/02/21(火) 01:27:36 ID:j6QlIylQ
お前ら「勇者が兵士を怪我させずに打ち負かす!」


二兵士「はぁ? 兵士って……俺か?」


お前ら「そうさ! 勇者が見事を貴方を打ち負かす! そうすれば貴方も、勇者の力を認めざるを得ないだろ!」


二兵士「……ブッ! ハッハッハッハッハッ! いいぜ? やってみろよ! できるもんならな!」


二兵士「こう見えて俺は結構強いぜ? 何せ二隊長の右腕だからな!」


お前ら「隊長の右腕……で、でも大丈夫だろ! なっ! 勇者!」


勇者「…………………………」


お前ら「……………………勇者?」

30 ◆a/tW8MMSD.:2017/02/21(火) 01:38:08 ID:j6QlIylQ
二兵士「さっ、構えろよ! 勇者様とやら! 俺を見事打ち負かす事ができたら……お前を本物の勇者だと認め……この先へ通させてやるぜ?」チャキッ


勇者「ねー、お前らさん……ぼくいったよね?」


お前ら「な、何を……?」


勇者「ぼくはゆうしゃ、まものを殺して……まおうを殺して……にんげんたちにゆめをあたえる……それだけのそんざいなんだって」


お前ら「…………」


勇者「そう……ぼくはそれだけのそんざいなんだ……まものを殺すことしかできない……まおうを殺すことしかできない……だけど……」


勇者「こんかいは……お前らさんのために……がんばるねっ!」チャキッ


お前ら「ま、待て……勇者! お前……!」


勇者「うおーっ!」タッタッタッ


お前ら「勇者ああああああああああっ!!」

31 ◆a/tW8MMSD.:2017/02/21(火) 01:45:51 ID:j6QlIylQ
───
──


二兵士「ち、違う……! 俺は……! 俺は何も……殺すつもりで……! やったんじゃ……!」


勇者「…………………………」


お前ら(俺から見ても……弱めの攻撃だった、兵士はそれなりに情を持った奴だった、だから武器で攻撃することなく……蹴りを選んだ)


お前ら(それを勇者は……避けようとしたものの、体が小さいせいか回避距離が足りず……モロに蹴りを食らった……)


お前ら(でも普通の人間なら……少し痛がって……何事も無く起き上がってくる程度の力のはずだったんだ……それなのに……)


お前ら(勇者は……それだけで死んでしまった……呼吸もしてない……心臓も止まってる……体が冷たい……本当に死んでしまった)

32 ◆a/tW8MMSD.:2017/02/21(火) 01:58:10 ID:j6QlIylQ
お前ら(俺だって嘘だと思いたい、いくらなんでも簡単すぎる、あっけなさ過ぎる……)


お前ら(勇者だぞ……あの勇者だぞ? 人類の夢だぞ? 何で? 何でこの程度の攻撃で……加減が入った蹴りの一発で死ぬんだよ!?)


お前ら(どうしてっ……!? 何でっ……!? 何でだよぉぉぉっ!!)


俺はこの時気づいていなかった……例え勇者と呼ばれていようと……魔王を倒す、人類の夢だろうと……


勇者と言う殻を取ってしまえば……それはただの5歳児程度の無垢な子供にすぎないと言うことを……


勇者は不安定な存在……ルールを破れば無垢な子供に待っているのは「死」あるのみ


俺は……それを……忘れていたのだ……

33 ◆a/tW8MMSD.:2017/02/21(火) 02:00:22 ID:j6QlIylQ
人類の夢が消えたとき……人類はどうなるのだろうか……


魔王に対抗する術はあるのだろうか……


ただ言えることは……


この先には絶望と言う名の暗闇しか待っていないということだけだ




B A D E N D

34 ◆a/tW8MMSD.:2017/02/21(火) 02:02:26 ID:j6QlIylQ
死にましたね、お疲れ様でした


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