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女神「私の声が聞こえますか?」
1
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/10/10(月) 17:23:58 ID:A5TXuN8o
ーーー真っ白な空間ーーー
??「誰だ…?」
女神「私は女神…貴方達の世界をはじまりから見守ってきた者です」
??「…ここは?」
女神「ここは勇者のみが訪れることを許された場所」
??「……勇者?」
女神「そうです。貴方は勇者に選ばれたのです」
??「…ぬ!?」
531
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/04(火) 22:19:46 ID:Jw1uytr.
僧戦士「どうして…?魔族と手を組むなんて普通じゃないよ…!」
戦士「…お前が知る必要はない。死にたくなければ無駄口を叩くな」ジャキッ
僧戦士「……ッ…!お父さん、昔はそんなじゃなかったのに…!」
戦士「……」
僧戦士「ねえ、お父さん!……お父さん!!」
532
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/04(火) 22:25:11 ID:Jw1uytr.
戦士「……御託はいい。協力するのか、しないのか__」
僧戦士「ッッッ!!!」ギリッ
僧戦士「そんなのしたくないよッッ!!!」ガシャァァンッ
シーーン…
戦士「………そうか」
僧戦士「ひっく…う…う…」ポロポロ…
533
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/04(火) 22:29:46 ID:Jw1uytr.
戦士「良いだろう。ならばお前の好きにしろ」
僧戦士「………」ポロポロ
戦士「…ではな」
コツ…コツ…コツ…
戦士 (……お前は、昔から何も変わっていないな)ボソリ
ギイィィィ……バタァンッ
534
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/04(火) 22:40:02 ID:Jw1uytr.
僧戦士「……お父さん……寂しい…寂しいよ…」ポロポロ…
僧戦士「………………」ポロ…
僧戦士「…そうだ、今は魔物たちを止めないと…!」ムクリ
僧戦士「しっ…しっかり、しなきゃっ…!こんなことしてる場合じゃないっ…!」ゴシゴシ
535
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/04(火) 22:46:57 ID:Jw1uytr.
僧戦士 (まずはこの牢屋を何とかしないと…!)
僧戦士「すぅー…はぁー………せーのっ!」
僧戦士「ふんぬ゛う゛ぅぅぅッ!!」ギギイィ、ギギギイィィィッ
僧戦士「はぁ、はぁ…よし、これで通れる!」ポロポロ…
僧戦士「…っ!」ゴシゴシ
僧戦士 (負けるもんか…!絶対、負けるもんか…!!)ギュウッ
タッタッタッタッタッ…
536
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/04(火) 22:50:30 ID:Jw1uytr.
続きは後日投下します
海洋国編が終わったら物語の大筋が動くので、気の長い方はお付き合いいただけると幸いです
537
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/04(火) 23:42:53 ID:HYcC0G4o
マッテタヨー
538
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/05(水) 06:11:44 ID:tCD6m4qo
乙
539
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/06(木) 23:05:52 ID:RA366OTM
_____________
__________
______
ーー海洋国王城、正門ーー
門番「___駄目だ。入城は許可できない」
魔法剣士「何故です!?さっきは何の問題もなく入れたのに…!」
門番「事情が変わったのだ。現在は国軍兵と一部の要人を除いた全員の通行が禁止されている」
魔法剣士「……そんな…」
540
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/06(木) 23:17:39 ID:RA366OTM
魔王「…一つ聞く。それは我を勇者と心得た上での"狼藉"か?」
門番「……」
門番「私の言葉は国王の命によるものに過ぎない。申し訳ないが、ここはお引き取り願おう」
魔王「……そうか」
魔王「已むを得ん。今は諦めるしかあるまい。…行くぞ」ザッ、ザッ
女神「そんな!もう行かれるんですか!?まお…勇者様!」トテトテ
魔法剣士「……」テクテク
541
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/06(木) 23:27:20 ID:RA366OTM
女神「勇者様!簡単に諦めすぎです!もう少し粘れば入れてもらえる可能性だって…!」
魔王「いや、無理だ。このタイミングでの入城制限…流石に偶然ではあるまい」
魔王「公にできぬ何かがあると見て間違いなかろう」
女神「っ!なら尚のこと…!」
魔王「まあ待て。お前さんは物事を愚直に捉え過ぎだ。まだ手段は残されているではないか」
542
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/06(木) 23:31:41 ID:RA366OTM
女神「え?他に何か………………!!」ハッ
女神「まさか、その手段って……」タラリ
魔法剣士「…潜入、ですね?」チラ
魔王「左様」ニヤリ
543
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/06(木) 23:40:49 ID:RA366OTM
女神「だ、ダメですそんなこと!不法侵入は悪行なんですよ!?」
魔王「だが僧戦士を救う為には必要なことであろう?」
女神「やっ、それはそうですが…」
魔法剣士「女神さん、僕からもお願いします…!僧戦士の為にも…!」ペコリ
女神「ええぇ!?そんな、頭を上げて下さい!」アタフタ
544
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/06(木) 23:43:35 ID:RA366OTM
魔王「…ではするのか?"不法侵入"」ズイッ
女神「へっ!?」ビクッ
魔王「答えよ女神」
女神「……えっと…えっとぉ…」オロオロ
女神 (うぅ…私の立場的にそれは…)
545
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/06(木) 23:51:18 ID:RA366OTM
<__オーーイ!ダレカーーー!
魔法剣士「……?」
<ダレモイナイノーー!?
魔法剣士「………」
魔法剣士「勇者様、女神さん。何か声が聞こえませんか?」
546
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/06(木) 23:56:01 ID:RA366OTM
魔王「…む?声だと?」
女神「…?……いえ、私には何も__」
<ダレカーーーーッ!!タスケテーー!!
女神「……」
女神「確かに聞こえますね…」
547
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/07(金) 00:12:47 ID:pqSJ7PxI
<オーーーイ!!
女神「どこから聞こえるのでしょう…?」キョロキョロ
魔王「…これは地下から響いているな。……丁度そこの辺りか」チラリ
魔法剣士「もしかして、この大きなタイルの下ですか?」テクテクテク
魔法剣士「あのー、誰かいるんですかー?」
<…!良かった!お願い、ここを開けてっ!!
魔法剣士「……勇者様」チラ
魔王「…」コクリ
魔法剣士「……」
548
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/07(金) 00:17:44 ID:pqSJ7PxI
魔法剣士「今開けます、離れていて下さい」
<ええ、頼んだわ
ガコンッ…ゴゴ、ゴゴゴゴッ
パラパラパラ…
<うっ!けほっ、けほけほっ!
女神「わ……凄い埃…」ツーン…
549
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/07(金) 00:23:48 ID:pqSJ7PxI
海姫「__けほ、けほ…ふう……ありがとう。おかげで助かったわ」
魔法剣士「あぁ、いえ、お礼なんて___」
海姫「……?」キョトン
魔法剣士(黒の長髪に翠の瞳…!?)
魔法剣士「お二人共!!」クルッ
魔王「ああ…特徴と一致しているな」
女神「……あのー…もしかして、海姫様ですか?」
海姫「…!!」
550
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/07(金) 00:24:39 ID:pqSJ7PxI
続く
551
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/07(金) 00:27:25 ID:pqSJ7PxI
ーおまけー
魔王「で、するのか?女神よ」
女神「ふぇ?…何をですか?」
魔王「不法侵入」ニヤニヤ
女神「ばっ…!?しつこいですよ!?」
魔法剣士(今日も遊ばれてるなぁ)ウンウン
552
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/07(金) 00:28:07 ID:pqSJ7PxI
後日また投下します
553
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/07(金) 07:41:30 ID:.Mkzz2bY
乙
そう言えば善行それなりにしてるけど加護ついたっけ?まだ足りないのかな...
554
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/25(火) 14:09:24 ID:aXOt6oR2
続き待ってますよー
555
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/05(金) 02:43:53 ID:X2bRY2LU
まうまう
556
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/14(日) 01:12:21 ID:HMUwZ0X6
>>553
一応蓄積されてはいます
557
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/14(日) 01:32:01 ID:HMUwZ0X6
海姫「私を、知っているの…?」ジリ…ジリ…
女神「やっぱり!私たちは貴女様を探していたのですよ!」ニコ
海姫 (探していた…!?)
海姫 (ッ…城を抜け出したことがもう勘付かれたのか…!)バッ
女神「……?あの…その手は一体?」
魔法剣士「…!」
558
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/14(日) 01:38:33 ID:HMUwZ0X6
魔法剣士 (二本の指を突き出す構え…!)サッ
魔王「来るぞ女神!」ガシッ
女神「わ゛ッ!勇者様、何を__」
バチイィィィッ
559
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/14(日) 01:41:37 ID:HMUwZ0X6
女神「ッ!?で、電撃!?」ビリリ…
海姫「今のは警告よ。…次は当てるわ」スッ…
魔法剣士 (この子、魔道の心得があるのか…!)
560
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/14(日) 01:52:04 ID:HMUwZ0X6
女神「ま、待ってください!これはどういう__」
海姫「黙って」ギロリ
女神「ひッ」ゾク…
海姫「死にたくなければ大人しく言うことを聞きなさい」バチバチッ…
魔法剣士 (……勇者様、何か俺たち勘違いされてませんか?)ボソボソ
魔王 (…その可能性はある)ボソボソ
561
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/14(日) 02:09:11 ID:HMUwZ0X6
魔王 (ここは我が説得を図ろう)ボソッ
魔法剣士 (お願いします)ボソボソ
魔王「…あー、待て。まずは落ち着いて話を__」
海姫「黙れと言った!」バチイィッ
女神「ひえぇ…」ガタガタ…
海姫「次はないわ」
魔法剣士 (……無理そうですね)
562
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/14(日) 02:19:58 ID:HMUwZ0X6
魔王 (…………まあ、姫と行動を共にできることを考慮すれば好機とも取れる)
魔王 (ここは大人しく従うが良かろう)ボソボソ
魔王「分かった、言うとおりにす__」
海姫「ならさっさと降りて来なさい。そのまま私の前を歩くのよ。いい?抵抗の意思を見せたら一瞬で炭にするわ。長生きはしたいでしょう?」
魔王「………」
魔法剣士 (……好機…なのかなぁ……)ハハ…
女神「怖いよぅ…怖いよぅ…」ビクビク
563
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/14(日) 02:21:07 ID:HMUwZ0X6
後日また投下します
564
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/14(日) 08:26:30 ID:m85mT/jQ
続きが読める幸せよ
565
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/16(火) 22:12:47 ID:ZVLMEcYw
_____________
__________
______
ーー王城、地下通路ーー
海姫「__全く……勇者一行だったなら始めからそう言いなさいよ」
魔法剣士「いや、そっちが聞き入れなかっただけじゃ…」プスプス…
魔王「同意見だ」ビリビリ…
女神「私もです…」ホカホカ…
海姫「そんなことはどうでも良いわ」キッパリ
566
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/16(火) 22:26:44 ID:ZVLMEcYw
海姫「…さて、単刀直入に聞くけれど…………貴方達の目的は僧戦士ね?」
魔法剣士「!!」ハッ
女神「…!」
魔王「…やはり僧戦士を知っていたか」
海姫「ええ。私の為に"身を呈して"戦ってくれた、大切な恩人よ」
魔法剣士「………そうですか…」
女神 (……また、酷い目に遭ったのでしょうか…)ギュ
567
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/16(火) 22:45:19 ID:ZVLMEcYw
魔王「彼女の居場所に心当たりはないか?」
海姫「…あるわ」
魔法剣士「…!教えて下さい、お願いします!場所さえ分かればすぐにでも僧戦士を…!!」
海姫「………………」
女神「…姫様…?」
海姫「……教えても良いけど、条件がある」
568
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/16(火) 22:52:31 ID:ZVLMEcYw
魔法剣士「っ…?条件、ですか…?」
海姫「そうよ」シレッ
女神 (うわ…この急いでいるときに…)ドンビキ
魔王 (いや、だからこそだ。時間が惜しい今現在は、承諾するのが一番手っ取り早い)
魔王 (…親子揃って抜け目の無いことだな)
569
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/16(火) 23:08:13 ID:ZVLMEcYw
魔王「で、その条件とは何だ?」
海姫「……私の国を救う手伝いをして欲しいの」
魔法剣士「…救う……?やはり、この海洋国で何かが起こってるんですか?」
海姫「ええ。…結論から言うわ」
海姫「…この国は魔族に乗っ取られつつあるの」
魔王「………………なんだと…?」
570
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/16(火) 23:10:57 ID:ZVLMEcYw
明日また投下します
571
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/17(水) 19:47:29 ID:FP/BilDg
乙
魔王がいない間に部下がやらかしたか!?
572
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/17(水) 22:41:07 ID:7k2N9QPA
女神 (魔族って…!魔王さん、どういうことですか!?)クルッ
魔王 (…知らん。我を見るな)
魔法剣士「魔族…強大な力を秘めた魔物のことですよね?」
海姫「ええ、一晩で国を滅ぼし去っていく"生きた天災"よ」
573
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/17(水) 22:46:21 ID:7k2N9QPA
女神「…それは確かな情報なのですね?」
海姫「この目で見たから間違いないわ」
女神「…………」チラ
魔王 (知らんと言うておる。…情けないが我は一切関与していない)
574
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/17(水) 23:03:26 ID:7k2N9QPA
女神 (?なら、今回の件は…?)
魔王 (何者かの独断である可能性が高い)
女神 (……つまり、一種の裏切りということですか…?)
魔王 (…………………)
575
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/17(水) 23:30:35 ID:7k2N9QPA
魔法剣士「…かなり逼迫しているみたいですね」
海姫「否定しないわ。……さあ、条件を呑むかしら?嫌なら私一人で__」
魔王「引き受けよう」
魔法剣士「!」
魔王「二人共、異論は無いな?」
女神「あ…はい…」
魔法剣士「勿論です、ありがとうございます…!」
海姫「………即答とは恐れ入ったわ。正直期待していなかったのだけれど」
魔王「勇者として見過ごす訳にもいくまい」
海姫「…流石ね」
576
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/17(水) 23:59:26 ID:7k2N9QPA
海姫「良いわ。僧戦士のもとへ案内してあげる。付いてきて頂戴」クルッ、テクテク…
魔法剣士「行きましょう、お二人共」テクテク…
魔王「ああ」ザッ…ザッ…
女神「は、はい…」トテトテ…
577
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/18(木) 01:09:29 ID:C.nNY87A
女神 (魔王さん、大丈夫ですか…?)
魔王 (…心配するな。反逆者は我が何とかする)
魔王 (お前さんは魔法剣士が先走らぬよう、見守っていてくれ)
女神 (はい…あの、でも……魔王さんも…)オロオロ
魔王 (…………)
578
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/18(木) 01:37:23 ID:C.nNY87A
魔王 (お前さん、我まで冷静でなくなったと考えてはおらぬか?)
女神 (…!)
魔王 (安心しろ。お前さんには我がついている。…最初にそう言った筈だ)ニヤリ
女神 (……しっ…信じてますからねっ?どこにも行っちゃ嫌ですよ?)ウル…
魔王 (…大袈裟な奴だ)
579
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/18(木) 01:37:59 ID:C.nNY87A
後日また投下します
580
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/01(月) 03:35:36 ID:pn4JJxoA
まつぞ
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