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女神「私の声が聞こえますか?」
278
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/26(水) 19:25:23 ID:fCQYBKMY
魔法剣士「飛竜との戦いのとき、あの子が無茶ばかりしていたのを覚えていますか?」
魔王「あぁ…人を庇っていたり、無鉄砲に攻撃を仕掛けていたりしていたな」
魔法剣士「はい。……それがちょっと、心配なだけです」
魔法剣士「まるであの子が…何かに強迫されてやっているように見えて……」
魔王「強迫……?」
魔法剣士「………!あ、いや、あくまでそんな気がしただけです!俺の考え過ぎですよきっと!」
279
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/26(水) 19:29:58 ID:fCQYBKMY
魔法剣士「ほら、それに、この先の戦闘でも同じようなことが起こるかもしれないじゃないですか」
魔法剣士「それが心配だなぁって……それだけです」
魔王「………そうか」
魔王 (嘘が下手にも程がある。本当に顔に出るのだな…)
魔王 (何か事情があると見えるが…これ以上聞くのも野暮か)
280
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/26(水) 19:33:47 ID:fCQYBKMY
魔王「……さて、夜も更けてきた頃だ。そろそろ寝るとしよう」
魔法剣士「あ…じゃあ、明かり消しますね」
魔王「ああ、頼む」
パチンッ
魔法剣士「じゃあ、お休みなさい、勇者様………」
魔王「………うむ」
281
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/26(水) 19:39:04 ID:fCQYBKMY
_____________
__________
______
ーーーその頃、女性陣の部屋ーーー
ガチャッ
女神「僧戦士さん、お風呂あがりましたよ〜」ゴシゴシ
僧戦士「………!……」ビクッ
女神「……?」
女神 (何してるんでしょう…後ろ姿でよく分かりませんね…)
282
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/26(水) 19:43:05 ID:fCQYBKMY
女神「……僧戦士さん?」クルッ
僧戦士「……………ぁ……っ!」ポロポロ
女神「……!!僧戦士さん!どうしたのですか!?」
僧戦士「…や……こ、れはっ……なんでもなく、て……」ポロポロ
女神「そんなはずありませんよ!何かあったのですか?」
283
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/26(水) 19:47:55 ID:fCQYBKMY
僧戦士「違、うんです…!勝手に、溢れてきただけ、なんです……」ポロポロ
女神「勝手に溢れてきただけって……」
僧戦士「違うんです…ごめんなさい…ごめんなさい……」ポロポロ
女神 (何かのストレス……でしょうか…)
女神 (兎に角、何とかしてあげないと…)
284
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/26(水) 19:51:06 ID:fCQYBKMY
女神 (………でも…今の私にできることなんて……)
女神「…………」
女神「僧戦士さん……」ギュッ
僧戦士「………!」
女神「大丈夫ですよ……大丈夫……」ナデナデ…
女神「私たちが、いつでもそばにいますからね…」
僧戦士「………」
285
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/26(水) 19:53:47 ID:fCQYBKMY
女神「だから…一人で、思い詰めないで下さいね……」ナデナデ…
僧戦士「………」
僧戦士「………うん…」ギュウッ
女神 (今の私にできることなんて、これくらいしかない……)
女神 (……仮にも女神なのに……なんて役立たずなんだろう、私…)
286
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/26(水) 20:01:35 ID:fCQYBKMY
続く
また後日投下します
287
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/10/26(水) 20:26:58 ID:D8Nm.vIA
乙。閣下ネタ回収、感謝である!フハハハハハハハハハハ
288
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/10/27(木) 11:34:44 ID:N2jPLnN6
こんな魔王様にならお仕えしたいナリィ
289
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/27(木) 22:53:05 ID:9g6C3MQ.
_____________
__________
______
ーーー次の日、村から魔の森への道ーーー
魔王「……見えてきたな。あれが件の森だ」
魔法剣士「へぇ…一見すると普通の森ですね…」
僧戦士「でも、何が来るか分からないんですよね?」
魔王「ああ。警戒するに越したことはないな」
290
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/27(木) 22:56:42 ID:9g6C3MQ.
僧戦士「だってさ、魔法剣士。油断しちゃダメだよ?」
魔法剣士「それはこっちのセリフだ。お前こそ道に迷ったりするなよ?」
僧戦士「もー、そんなことしないよ!」
女神「………………」
291
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/27(木) 23:00:32 ID:9g6C3MQ.
魔王「…女神も、気を引き締めていけよ?」
女神「………………」
魔王「…またこいつは人の話を……」イライラ
魔法剣士「ま、まあまあ……」アセアセ
僧戦士「…………」
僧戦士 (女神さん、私なら平気ですよっ)ボソ
女神 (…僧戦士さん……でも……)ボソボソ
292
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/27(木) 23:04:08 ID:9g6C3MQ.
僧戦士 (大丈夫です!もうすっかり元気になりましたよ!ほらっ!)ボソボソ
クルックルッ
僧戦士 (ね?)ボソッ
女神「……………」
女神 (けれど…何かあったら言ってくださいね?)ボソボソボソッ
僧戦士 (分かってますよ〜♪)ボソボソ
293
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/27(木) 23:08:09 ID:9g6C3MQ.
<二人共何やってるんですか〜!置いていっちゃいますよ〜!
僧戦士「はぁ〜い!!」
僧戦士「ほら、女神さん、行きましょう!」
タッタッタッ……
女神「…………………」
女神 (……それでも…やっぱり心配ですよ……)
294
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/27(木) 23:21:43 ID:9g6C3MQ.
_____________
__________
______
おまけ
僧戦士「そう言えば、女神さんって、胸大きいですよね」
女神「へ?……あぁ〜……確かに、並よりかは大きいかも知れないですね…」ポヨポヨン
僧戦士「…そっかぁ……」
僧戦士 (…それに比べて私の胸は……)ツルツルペタペタ
僧戦士「…………」ズウゥゥゥン…
女神「…あ、あれ?僧戦士さん、どうかしましたか?」
295
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/27(木) 23:25:26 ID:9g6C3MQ.
続く
次回はまた後日に
296
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/10/28(金) 22:58:36 ID:Umnd7dbs
乙待ってる
297
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/30(日) 18:42:31 ID:t4pbUFeA
投下再開
シリアスが続きます
298
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/30(日) 18:46:25 ID:t4pbUFeA
_____________
__________
______
ーーー森の入り口ーーー
魔法剣士「着きましたね、森……」
女神「ち、近くで見ると意外に暗いんですね……」
魔王「ああ。話によればかなり深い森と聞く」
299
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/30(日) 18:52:18 ID:t4pbUFeA
魔王「皆、ここからは強烈な魔力に充てられることになるであろう。十二分に気を付けよ」
僧戦士「魔力に充てられる…って、どういうことですか?」
魔王「過剰な魔力は生物を内側から破壊するのだ。最悪の場合は死に至らしめることもある」
魔法剣士「死……ですか。分りました、気を付けます」
300
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/30(日) 18:56:27 ID:t4pbUFeA
_____________
__________
______
ーーー森の中ーーー
僧戦士「…………」
魔王「…………」
シィ--ン………
魔法剣士「……静か、ですね……」
女神「…この森には動物がいないのでしょうか…」
僧戦士「何だか、不気味ですね…」
女神「………」ブルブル…
魔王「…女神よ、怖いのか?」
女神「………いえ…大丈夫です」
魔王「……………そうか。ならば先に進むぞ」
301
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/30(日) 19:03:55 ID:t4pbUFeA
_____________
__________
______
ーーー森の中腹ーーー
女神「……随分深くまで来ましたね……」
魔王「ああ。魔力もかなり濃くなってきているようだ」
女神「…………」
女神 (…この木……木から木が何本も生えている……)
女神 (それに、あっちの木は葉も枝も無い…)
女神 (幹が地面に向かって湾曲してるものもある……)
女神 (どの植物も、魔力の影響で歪に育っているのでしょうか…)」
302
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/30(日) 19:08:41 ID:t4pbUFeA
僧戦士「……………」フラ…
魔法剣士「…僧戦士、大丈夫か……?」
僧戦士「ん…大丈夫…まだまだいける」
魔法剣士「……無理するなよ…?」
僧戦士「うん…」
303
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/30(日) 19:13:57 ID:t4pbUFeA
_____________
__________
______
ーーー森の奥ーーー
女神「…………」
女神 (植物の石化に…溶解…そして異形化……)
女神 (森の様相が一層酷くなってきてる…)
僧戦士「…はぁ………はぁ………」フラフラ…
魔法剣士「………………」グッタリ
女神「…お二人共、大丈夫ですか?ご気分が優れないのでは……」
304
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/30(日) 19:17:20 ID:t4pbUFeA
僧戦士「…ん……大丈夫……」フラフラ…
女神「ですが、とても平気そうには……」
僧戦士「…大丈夫です………大丈…夫………」フラ…フラ…
僧戦士「…ぅ………」ガクッ
魔法剣士「!僧戦士!」トスッ
魔法剣士「っぐ……!」ヨロヨロ…
魔王「おっと」トスッ
魔王「…危ないところであったな」
魔法剣士「う………すみません……」
305
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/30(日) 19:23:36 ID:t4pbUFeA
女神「………」
女神「…魔王さん…これ以上二人を進ませるのは……」
魔王「…ああ…止むを得んな」
魔王「僧戦士、魔法剣士……二人は村に戻ると良い」
僧戦士「!」
魔法剣士「…」
306
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/30(日) 19:35:25 ID:t4pbUFeA
僧戦士「待って下さい!私はまだ大丈夫です!」
女神「僧戦士さん……」
魔法剣士「…止めろ僧戦士……勇者様の仰る通りだ…」
僧戦士「そんな…!で、でも…ッ!」
女神「僧戦士さん……どうか分かって下さい。これ以上は本当に危険なのです…」
307
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/30(日) 19:44:06 ID:t4pbUFeA
僧戦士「い、嫌だ!私も行く!私も一緒に__」
僧戦士「ぅッ!……ゲホッ、ゲホッ!!……!?」ゴボッ
魔法剣士「!僧戦士!?」
女神「僧戦士さん、血が…!」
僧戦士「……ッ……」ドロドロ
308
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/30(日) 19:50:04 ID:t4pbUFeA
魔王「…………」
魔王「……僧戦士よ…いつから我慢していた?」
僧戦士「……!」
魔王「…我は確かに言ったはずだ。最悪の場合は死に至ると」
僧戦士「………」
魔王「命に関わることだったのだぞ。何故こうなるまで黙っていたのだ」
309
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/30(日) 19:59:57 ID:t4pbUFeA
魔王「…………」
魔王「……僧戦士よ…いつから我慢していた?」
僧戦士「……!」
魔王「…我は確かに言ったはずだ。最悪の場合は死に至ると」
僧戦士「………」
310
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/30(日) 20:00:56 ID:t4pbUFeA
重複申し訳ない
311
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/30(日) 20:05:30 ID:t4pbUFeA
魔王「命に関わることだったのだぞ。何故こうなるまで黙っていたのだ」
僧戦士「…………ごめんなさい……」ポロ…
魔王 (………確かに、魔法剣士の言う通りかもしれんな…)
魔王「……魔法剣士、僧戦士を村まで送ってやれるか?」
魔法剣士「…分かりました」
魔法剣士「……僧戦士、行こう。おんぶしてやるから…」
僧戦士「……うん」ヨジヨジ
312
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/30(日) 20:10:18 ID:t4pbUFeA
魔法剣士「…じゃあ、俺らは先に帰ります。魔王さん、女神さん、どうかご無事で…」
女神「ええ…後のことはお任せ下さい」
魔法剣士「はい」
ザッ…ザッ…ザッ……
魔王「…では我らも進もうか」
女神「…はい」
女神 (…僧戦士さん……)
313
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/30(日) 20:14:30 ID:t4pbUFeA
_____________
__________
______
ーーー草原の村への帰路ーーー
魔法剣士「………………」
僧戦士「………………」
魔法剣士「……なあ、僧戦士?」
僧戦士「………?」
魔法剣士「お前……もしかして、まだ"アイツ"の言ったことを真に受けてるのか?」
僧戦士「……」
314
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/30(日) 20:16:51 ID:t4pbUFeA
魔法剣士「…だとしたら、もう__」
僧戦士「分かってるよ、分かってる」
僧戦士「……ちゃんと、分かってる……」
魔法剣士「……………」
315
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/30(日) 20:19:22 ID:t4pbUFeA
_____________
__________
______
おまけ
魔王「女神、お前さんは森にいても平気なのか?」
女神「あ、はい。女神なのでそういったものには干渉されません」
魔王「おお…何気に初めて女神っぽいことを言ったな」
女神「…魔王さんってつくづく失礼ですよね……」
魔王「事実なのが悪い」
女神「むぅ…」
316
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/30(日) 20:28:29 ID:t4pbUFeA
_____________
__________
______
おまけ2
僧戦士「魔法剣士……」グイグイ
魔法剣士「ん?」
僧戦士「あたま〜……」
魔法剣士「?……あー、はいはい」
魔法剣士「次からちゃんと頼めよ?」ナデナデ
僧戦士「……♪」
317
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/10/30(日) 20:31:57 ID:t4pbUFeA
投下終了
次回はまた後日に
318
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/10/30(日) 20:43:02 ID:/Iszkl6M
ウホ―キタ―――――毎度僧戦士の小動物感がかわいい(ヨジヨジ)
かわいい
次も待ってるぞー(^-^)ノシ
319
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/03(木) 22:18:59 ID:4wLbIccM
_____________
__________
______
ーーー森の深層ーーー
女神「……魔王さん……これは…」
魔王「凍った草木に酸の池…そして溶岩流の川……か」
魔王「魔界でもこれ程の光景は見れぬ。まるで地獄だな」
320
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/03(木) 22:23:11 ID:4wLbIccM
女神「……」ビクビク…
魔王「……女神よ、怖いのならばお前さんも__」
女神「!嫌です!」
女神「私だって…魔王さん達のお役に立ちたいんです…っ!」ビクビク…
魔王「……」
女神「………っ」ビクビク…
魔王「…まあ、この環境で何事もないならば連れて行く価値はあるだろう」
女神「…!ですよね!ですよね!」パアァ
魔王 (…やれやれ…)
321
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/03(木) 22:28:15 ID:4wLbIccM
_____________
__________
______
ーーー森の最深部、広大な緑地ーーー
魔王「……ん?」ザッ……ザッ……
魔王「何だ?急に自然が戻ったが…ここが最深部なのか……?」
女神「わぁ…凄く大きな木……それにこんなに沢山……まるで宮殿みたい…」
魔王「ああ。先ほどの地獄が嘘のようだな」
女神 (萌黄色の天井から木漏れ日が差してて、少し暖かい……)
女神「……綺麗……」
魔王「見惚れている場合ではない。敵が近いかもしれぬ。我の傍を離れるでないぞ」
女神「あ…はい、すみません」テテテ…
322
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/03(木) 22:32:37 ID:4wLbIccM
_____________
__________
______
魔王「…………」ザッ……ザッ……
女神「…………」トテトテ…
女神「…!」ピタ
魔王「ぬ?どうした女神」
女神「魔王さん、あれを…」スッ
異形体「______」ピクッ…ピクッ…
323
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/03(木) 22:37:42 ID:4wLbIccM
魔王「…?……あれは…人間なのか?まだ息があるようだが…」
女神「…ええ…異形化が進んではいますが、恐らく元は人間かと…」
女神「…ですが………」
女神「……………あれは『バグ化』しているかと思われます…」
324
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/03(木) 22:39:18 ID:4wLbIccM
続く
325
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/11/03(木) 23:01:38 ID:IMg2xXAI
乙!
326
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/11/03(木) 23:37:56 ID:fA/X6DDg
待ってたぜ乙。
327
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/05(土) 21:20:50 ID:.ewl/9js
魔王「バグ化だと…?」
女神「はい。"この世界"はまだ不完全なので、ごく稀に法則を無視したこのような現象を起こしてしまうのです」
女神「あの方は、そのイレギュラーの発端であり…被害者かと思われます…」
女神 (でも、今になってこれだけの規模のバグが発生するなんて…)
魔王「…つまり、これだけの魔力は全てあの者から放出されているということか…俄かには信じられぬ話だな」
328
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/05(土) 21:25:45 ID:.ewl/9js
魔王「……で、どうすればそのバグ化とやらを鎮めることができる?」
女神「私があの人に近づいて安定化を図ります。そうすれば、当分の間は大丈夫かと…」
魔王「そんなことができ得るのか?」
女神「封印の方法なら一通り教わっていますので、恐らくは可能です」
魔王 (実践の経験はないということか…)
329
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/05(土) 21:31:13 ID:6QC2wYqk
女神「なるだけ早く終わらせますので、魔王さんはここでお待ち下さい!」トテテテ…
魔王「………」
異形体「_____」…ビクッ、ビクッ
魔王「…ん?」
異形体「___」ビクビクッ!、ビクッ!
魔王「…まさか…ッ!!」
魔王「待て女神!それ以上近づくな!」
女神「え?」
シュバアァッ
女神「…!?」
女神 (氷結魔法!?どうして…!?)
330
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/05(土) 21:37:06 ID:.ewl/9js
魔王「女神ッ!!」ダダダダッガシッ
女神「きゃっ!」ドンッ
<バキィィンッ
魔王「くっ!」ドサッ
女神「うっ!?」ドサッ
<メキメキバキバキ…ドオォォォン……
女神「!巨木が…」ゾクッ
魔王「ボサっとするな女神!次が来るぞ!」ガシッ
女神「あっ!」グイッ
331
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/05(土) 21:41:07 ID:.ewl/9js
異形体「___」キュイィィイ…
魔王 (あの光の集まるような魔力の溜まり方…光線魔法か…!)
異形体「__」イィ………
異形体「_____」
シ-ン………
女神「………来ませんね、攻撃…」
魔王「……………」
332
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/05(土) 21:44:43 ID:.ewl/9js
女神「……そもそも、バグに攻撃されることなんてありえ__」ソロ-リ…
異形体「______」ビクンッ
異形体「__」キュイイィ…
女神「ひぇ!?」サササッ
異形体「____」ィ…
シ-ン………
333
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/05(土) 21:48:57 ID:.ewl/9js
魔王「どうやら一定の範囲内のものに反応するようだな」
女神「……そんな…」
女神 (あり得ない…。いくら発端が人間だとしても、バグが一定のルーチンに従って行動するだなんて…)
女神 (これではまるで指示された機械と同じ…でも仮にそうだとして、バグにそんな細工ができる存在なんて…)
魔王「女神よ」
女神「……………へ?あ、はい、何でしょう?」
334
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/05(土) 21:52:33 ID:.ewl/9js
魔王「少し作戦を練ろう。このままでは埒が開かぬ」
女神「あ…そう、そうですね。そうしましょう」
魔王「…?」
女神 (今こんなことを考えても仕様がありませんものね…)
335
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/05(土) 21:53:12 ID:.ewl/9js
続く
336
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/11/05(土) 22:05:55 ID:u6Eg.YQ6
がんばれ
337
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/11/05(土) 22:27:18 ID:2aYpQggo
乙!
338
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/09(水) 20:56:14 ID:By6JkomA
女神「作戦って、要するにどうやってあの異形体に近づくか…ということですよね?」
魔王「具体的に言えばそうなるな」っ石
女神「……えっと…魔王さん、その石は?」
魔王「これか?実験道具だ」ポイ
女神「実験?どういう__」
バゴオォォンッ
女神「きゃあ!?」ビクゥッ
339
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/09(水) 21:00:55 ID:By6JkomA
魔王「……ふむ…的確に狙ってくるな」
女神「びっ……びっくりした…」ブルブル…
魔王「もう一度いくぞ」ポイポイポイッ
女神「え!?ち、ちょっと待__」
ズガアァンッ
バキイィィンッ
ドガアァァンッ
女神「いやああぁぁぁ!!」ギュウゥ
340
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/11/09(水) 21:08:45 ID:VN82TrV.
キタ―――――
341
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/09(水) 21:10:33 ID:By6JkomA
魔王「一々くっ付いてくるでない。離れろ」
女神「だって、心の準備が…」ビクビク…
魔王「戦闘で心の準備などできぬ。早く慣れることだな」
女神「うぅ……」
342
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/09(水) 21:16:46 ID:By6JkomA
女神「…そ、それで……?今のアブナイ実験で何か分かったのですか?」
魔王「ああ」
魔王「奴は動くものを確実に狙い撃つが、どうやら複数の標的を同時に攻撃することができぬようだな」
魔王「これに漬け込めば奴の攻撃を強引に突破できるやもしれぬ」
女神「やっぱり最後はゴリ押すんですね…」ゲンナリ…
魔王「仕方なかろう。これ以上の案を我に求めるな」
343
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/09(水) 21:25:07 ID:By6JkomA
魔王「文句を垂れる暇があるなら、精々『心の準備』とやらでもしているが良い」
女神「…!むー!」ムカ-ッ
女神「何か魔王さんっていっつもイヤミな感じですよねっ!」プンスカ
魔王「さてな」
女神「もういいです!そんなに言うならさっさと終わらせましょう!……少し怖いけど!」
魔王「うむ、その意気だ。最後まで気を保てよ」
344
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/09(水) 21:27:44 ID:By6JkomA
続く
345
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/11/09(水) 22:56:55 ID:VN82TrV.
乙
346
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/11/10(木) 04:43:23 ID:ORO2K2sA
乙
347
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/11/10(木) 12:17:58 ID:2et14AFQ
おつ
348
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/11/10(木) 18:53:13 ID:teYfqS3k
解呪できればもっと楽なはず
おつ
349
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/11/11(金) 18:37:15 ID:boClV0sM
シンゴジラか
350
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/13(日) 19:17:30 ID:Bg8DVWxM
シンゴジラ見てないので分からないです
展開が被ったりしてたらごめんなさい
351
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/13(日) 22:43:40 ID:Bg8DVWxM
_____________
__________
______
魔王「良いか女神、まず我がこの大岩を砕く」
魔王「お前さんはそれと同時に異形体のもとへ向かい、奴を封じ込めろ」
女神「はい…でも、私の足では間に合う気がしないのですが…」
魔王「だろうな。故に途中までは我が手を引いてやる」
352
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/13(日) 22:50:29 ID:Bg8DVWxM
魔王「だが我は囮になる為にどうしても動き回らねばならん」
魔王「結局は自分の足で辿り着く必要があることは、肝に命じておけよ」
女神「は、はい…」ドキドキ…
魔王「…では3つ数えた後に作戦を開始する。準備は良いな?」
女神「は……はい!大丈夫ですっ!」
353
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/13(日) 22:57:34 ID:Bg8DVWxM
魔王「………数えるぞ……」
女神「………」ゴクリ…
魔王「3……………2……………」
異形体「____」
魔王「1……………」
魔王「今だ!!」ブォン
354
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/13(日) 22:59:34 ID:Bg8DVWxM
バコォォンッ
異形体「___」ビクンッ
魔王「女神!走るぞ!!」ガシッダダダ
女神「わっ!」グイ
キュイイィィィン…
ドガガガガガガガガァァァァァァアン!!!!
355
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/13(日) 23:06:53 ID:Bg8DVWxM
女神「〜ッ!?〜〜ッ!!?」
魔王 (全て消されたか…!想定内だが、やはりほぼ一瞬だな…!)ダダダ
魔王「女神!ここからは別行動だ!後は自分で走れ!!」
女神「……ぁ……!」ビクビク…
女神 (こ……こんなの、敵いっこない…っ!)
魔王「おい!何をしている女神!」
異形体「__」キュイィ…
魔王 (まずい…光線魔法が…!)
356
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/13(日) 23:10:11 ID:Bg8DVWxM
魔王「女神!早く走れ!!」
女神「ぁ…ぅ…!」
魔王「女神ィッッ!!!」ゴゥッ
女神「ッ!!」ビクンッ
女神「は、はいッ!!」
タッタッタッ…
魔王 (よし、何とか間に合ったか…!)
異形体「__」イィィン…
ズドオオオオオォォォ__!!!
357
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/13(日) 23:18:11 ID:Bg8DVWxM
魔王 (来た…!だがこの威力…盾で防げるか!?)
ガギャアァァァッ!!
魔王「ぬぐおおぉッ!」ズザザ、ザザ
__オオオオォォォォン………
魔王「……ッ…何とか凌いだか…」シュウウゥゥ…
魔王 (その代わり…この盾が使い物にならなくなったな)ドロドロ…
魔王 (一応、東王国でも指折りの防具だったはずだが…)ポイ、ガシャン
魔王 (これは流石に、長くは持たせられんな…!)ダダダッ…
358
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/13(日) 23:21:28 ID:Bg8DVWxM
_____________
__________
______
<ドガアァァン
ズガアァァァン>
女神「はぁ…!はぁ…!っはぁ…!」タッタッタッタ…
女神 (あと少し…!あと少しで辿り着く…!)
ボオッ……
女神「ッ!?」ザザッ
女神 (あの火炎魔法、もしかしてこっちに来る!?)
359
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/13(日) 23:26:03 ID:Bg8DVWxM
ゴオォォ……
女神 (どうしよう…!どうすれば……!)
女神 (こんなとき、魔王さんがいれば…!)
女神 (魔王さんが………)
ゴゴゴ……
女神 (………)
女神 (…………………)
女神 (…違う…私が何とかしなくちゃ駄目だ…!)
360
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/13(日) 23:32:10 ID:Bg8DVWxM
女神 (役に立つって決めたんだ…!私が…何とかするんだ!!)
ゴゴゴゴゴ…
女神 (…来る!)
ボゴオオオォォォッ
女神「ッ!」
ドガアアァァァァンッ!!
361
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/13(日) 23:39:02 ID:Bg8DVWxM
__モクモク……
女神「……はぁ……はぁ…!」シュウウゥゥゥ…
女神 (……できた…火炎魔法の"解析"…)
女神 (まだ……不完全、だったけれど…)フラ…
女神 (……いや…そんなことよりも今は………!)ヨロ…ヨロ…
異形体「___」
女神 (この異形体を、何とかしなきゃ…!)グッ…
362
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/11/13(日) 23:41:21 ID:1Oi0R1Do
魔王「女神よ!我輩が信じる、おまえを信じろ!ヌハハハハハハ!!(CV:閣下)」
363
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/13(日) 23:50:51 ID:Bg8DVWxM
続く
364
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/11/13(日) 23:56:26 ID:/Oyi74lY
乙!
365
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/18(金) 01:28:01 ID:EcXzBWfM
女神「……」ゴクリ…
女神 (大丈夫…手順通りにやればできるはず…)
女神 (バグを安定化させるには…)
女神 (まず、その発端となる媒体に直接触れる…)ギュ…
異形体「____」
366
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/11/18(金) 01:30:48 ID:LchnU4Q6
きたか
367
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/18(金) 01:32:29 ID:EcXzBWfM
女神 (次に、二次的な異変…多分、この場合は膨大な魔力の放出…それを抑える…)フオォォン…
異形体「__オ_ァ__」
女神「……………」
異形体「_ァ__ァァァ___」
女神「……?」
368
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/18(金) 01:36:46 ID:EcXzBWfM
異形体「__イタイ…__」
女神「…!」
異形体「__イタイ…イタイ…__」
女神「…こ、れは……?」
異形体「イ…タイ…!タスケテ__イタイ!…イタイ!!__」
369
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/18(金) 01:42:25 ID:EcXzBWfM
女神 (…そうか…今までは魔力を放出することで、バグとしての存在を辛うじて保てていた…)
女神 (それを無理に抑えてしまえば、それだけ媒体に負荷がかかってしまう…)
異形体「イタイ!イタイイタイイタイイタイ!!!」ビクビクッ
女神 (姿が変わって、世界から隔離されても、この異形体は痛みを感じて苦しんでるんだ…)
女神(この人は今も、しっかりと"生きている"んだ…!)
370
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/18(金) 01:46:55 ID:EcXzBWfM
異形体「アガアアアアアアァァァァァ!!!」ビクンビクンビクン
女神「ッ!聞こえますか!?大丈夫、大丈夫ですよ!すぐ終わりますからね!」
異形体「アアアアア!!!オアアアアアアアア!!!」ジタバタ
女神「頑張ってください!負けちゃダメです!」ギュウッ
女神「くぅ………!」
371
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/18(金) 01:52:15 ID:EcXzBWfM
女神 (…よし、何とか魔力は抑えられた…!)
女神 (次は……媒体の内部にアプローチをかけて、バグそのものに接触する…)
女神 (…つまり………)
女神 (私自身を、一度バグ化させる……!)ギリッ
372
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/18(金) 01:58:24 ID:EcXzBWfM
女神 (さっきは気が付かなかったけれど、反撃のルーチンが仕組まれているこのバグのエネルギー量は尋常じゃない…)
女神 (この規模だと…下手をすれば、私は壊されてしまう…)
異形体「ガアアアアアアアアアアアアアアア!!!」
女神 (でも、考えてる暇なんて無い…手遅れになる前にやるしかない…!)ギュッ
女神「………ッ」ドクン…ドクン…
女神「………くっ…!うぅぅ……!」ドクン、ドクン
373
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/18(金) 02:08:27 ID:EcXzBWfM
魔王「女神!」タッタッタッ
女神「ま…魔王さんっ!もう大丈夫なのですか!?」ドクン
魔王「ああ、攻撃は止んだ!何かしたのか!?」
女神「はい!つい先程、彼の魔力を封じたところです!今は__」
ピシピシッ
女神「__あぁッ!!」ピシッ…ピシッ
魔王「!」
374
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/18(金) 02:16:38 ID:EcXzBWfM
魔王 (何だこれは…!女神の身体が、ひび割れていく…!?)
魔王 (これもバグの影響だというのか…!?)
魔王「いかん、これ以上は危険だ!早くそれから離れろ!」
女神「………」ドクン、ドクン
女神「……………」ドクン、ドクン
女神「…離れたくありません」
375
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/18(金) 02:20:20 ID:EcXzBWfM
魔王「何…!?」
魔王「駄々を捏ねている場合ではないのだぞ!いいから離れるんだ!」
女神「嫌です!」
魔王「女神!!」
女神「嫌ですッ!!」
女神「例えここで死んだとしても、絶対に離しません!」
376
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/18(金) 02:24:33 ID:EcXzBWfM
魔王「貴様いい加減にしろ!自分が何を言って__」
女神「この人はッ!!」
魔王「…!」
女神「……十年以上も、ずっと、ずっと苦しんできてたんです!」
異形体「アガアアアアアアアアアァ!!!アアァァァァァアアアアア!!!」
女神「彼を、一秒でも早く助けてあげたいんです!」ポロ…
女神「だって…こんなの、辛過ぎるじゃないですかっ……!」ポロポロ…
魔王「…」
377
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/18(金) 02:28:43 ID:EcXzBWfM
魔王 (分からぬ…。何故そんなものの為にお前の命を投げ出す必要があるのだ)
魔王 (何故…)
ピシピシッ
女神「あッ…ぐぅぅッ!!」ピシッ
魔王「…!女神!」
女神「ッ…!!……私は、大丈夫ですよ…!」ハァ…ハァ…
女神「ほら…全然、へっちゃらです……!」ニコ…
魔王「……」
378
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/18(金) 02:34:13 ID:EcXzBWfM
魔王「…もう一度聞く。離れなければ本当に死にかねんぞ。それでも良いのか?」
女神「構いません…!この人を…この森を…命を、救う為なら…!」
魔王「……そうか」
魔王「ならば、何も言うまい。処理に集中しろ」
女神「…!ありがとう、ございます…!」
魔王 (命を救う為に、自らの命を捨てるか。……我には、理解できぬ)
379
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/18(金) 02:35:09 ID:EcXzBWfM
続く
380
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/11/18(金) 03:59:11 ID:wKb0wXok
おお…!続け!乙!
381
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/11/18(金) 17:05:54 ID:b4ozrHQA
他人のために命を捨てる これを自己犠牲と笑う輩が居たら俺はそいつを殴る
382
:
:2016/11/18(金) 21:07:53 ID:WTpKrCb.
ヒイロ=ユイ…?
383
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/11/19(土) 14:17:56 ID:loaM8fCs
まぁこの場合は賭けてるのは自分の命だけだからな
好きに賭ければいい
女神の都合に巻き込まれてる魔王は代償一つ位要求してもいいけど
384
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/22(火) 20:13:35 ID:tgXlc8c6
_____________
__________
______
女神「……ア…ガ…」ピシッ…ピシッ…
魔王「…………」
異形体「_____」ビクン…ビクン…
女神 (苦しい……苦しイ……)
女神 (デも、コノ人の痛ミは、きっとこんナモのではナかっタはず…)
女神 (我慢……我マん……)
385
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/22(火) 20:15:55 ID:tgXlc8c6
女神「……………」
女神 (よシ…バグ化……完リョう…)
女神 (次は…ばグを、私ニ、移し変エテ、ばイ体トシての、役割ヲ、私が完全、に受け継グ……)
女神「……………」ピシッ…
女神 (かかンリョう)
異形体「___」
異形体「__________」
386
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/22(火) 20:18:46 ID:tgXlc8c6
女神 (最、ゴ、に……コの、ばぐを、私を経テ異次元、へ飛バす)
女神「…………」
魔王「………」
女神「……………」
女神 (完了)
387
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/22(火) 20:21:41 ID:tgXlc8c6
女神 (後は、自己シュう復だケ…)
女神 (アー、あー、あー)
女神 (私は女神、23歳独身です)
女神 (よし…完了…)
388
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/22(火) 20:25:48 ID:tgXlc8c6
女神「………っはぁッ!」プハ
女神「はぁ……!はぁ……!…はぁ………!」
魔王「終わったのか?」
女神「…はい…これでもう、大丈夫です…」クタ…
魔王「そうか。ご苦労だったな」
女神「ありがとうございます…」ニコ
魔王 (全く…僧戦士といい、どいつもこいつも無茶ばかりしおってからに…)フゥ
389
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/22(火) 20:28:33 ID:tgXlc8c6
魔王「ひびは入ったままだが、それは放っておいて良いのか?」
女神「あぁ、これなら多分平気です。暫くすれば元通りですから」
女神「あ、でもワレモノ注意ですからね!優しく丁寧に扱って下さいよ?」
魔王「ふっ…調子の良い奴だな」
390
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/22(火) 20:31:36 ID:tgXlc8c6
異形体「………ぁ……う……」
女神「!」
魔王「…!」
異形体「…私は…………」
女神「大丈夫ですか!?私の声が聞こえますか!」ギュ
異形体「……そこに誰か…いるのか……?」
女神「はい!ここにいます!私はここに!」ギュッ
異形体「………誰かいるのなら…伝えてくれ…」
異形体「草原の村の……家族に…すまなかったと……」
魔王 (こいつ…草原の村の民か…)
391
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/22(火) 20:34:15 ID:tgXlc8c6
女神「そんな…!駄目です!貴方が自分の口で伝えるんです!だから__」
女神「………!!」
異形体「______________」
女神「…………」
魔王「……」
魔王「…死んだ、か」
392
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/22(火) 20:36:41 ID:tgXlc8c6
女神「………………」
女神「………」ポロポロ…
魔王「…女神…」
女神「助けられなかった……!魔王さん……私…ッ!」ポロポロ
魔王「………」
魔王「お前さんは良くやった。人事は尽くしたのだ」
魔王「…余り、自らを責めるなよ」
393
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/22(火) 20:40:04 ID:tgXlc8c6
女神「…うっ……ひっぐ……」ポロポロ…
ギュウッ
女神「うわあぁぁぁ!あぁぁぁ!」ボロボロ…
魔王「……」
魔王 (まあ…こんな時ぐらいは、抱きつかせてやるか…)
394
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/22(火) 20:44:26 ID:tgXlc8c6
異形体「____________」
魔王「………」
魔王 (やはり女神の言い分を肯定することはできない)
魔王 (一つの命を助ける為に自らを滅ぼせば、他の多くの命に対して何の施しもできなくなる。明らかに不合理だ)
魔王 (……だが合理主義に偏れば、助ける命と切り捨てる命を選別することになり、そこに格差が生じてしまう…)
魔王 (全ての命を救う為にはやはりどこかで身を削らねばならなくなる)
魔王 (その点に関して言えば、女神は神として正しい行動を取ったことになる訳か。……難儀なものだな)
395
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/22(火) 20:45:41 ID:tgXlc8c6
また後で投下します
396
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/22(火) 23:38:29 ID:tgXlc8c6
_____________
__________
______
ーーー帰還直後、草原の村ーーー
ガヤガヤ…ガヤガヤ…
僧戦士「勇者様ー!女神さーん!」タッタッタッ、ギュッ
女神「わっ僧戦士さん!」ポフッ
女神「もうお身体は大丈夫なのですか?」ナデナテ
僧戦士「はい!バッチリです!」エヘヘ-
魔王「そうか。ひとまずその言葉を聞けて安心した」
魔法剣士「お二人の方こそ、どこか悪くなされたりしていませんか?」
魔王「まあ紆余曲折あったが、この通り五体満足でいられている」
魔法剣士「そうですか…良かった……」
397
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/22(火) 23:44:03 ID:tgXlc8c6
女神「それにしてもびっくりしました。まさか村の方全員に出迎えて頂けるなんて…」
村長「申し訳ございません。私共も気が気でなかったもので…」
魔法剣士「僧戦士が負傷して帰ってきちゃいましたからね」
僧戦士「…ごめんなさい」シュン…
村娘「い、いえいえ!こうして無事に戻って下さったのですから、お気になさらないで下さい!」
398
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/22(火) 23:51:12 ID:tgXlc8c6
村娘「それよりも……」チラ
村長「……」コクリ
村娘「…あ、あの、勇者様。少し宜しいでしょうか…?」
魔王「ぬ、どうかしたか」
村娘「…森の怪物は……どうなりましたか?」
女神「……!」
399
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/22(火) 23:55:23 ID:tgXlc8c6
魔王「依頼通り、討伐させて貰った」
村娘「…そう……ですか……。…ありがとうございます」
村長「…………」
400
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/22(火) 23:58:40 ID:tgXlc8c6
女神「……………」
女神「………彼からの言伝を、預かっています」
村長「…!?」
村娘「え…それって……!」
村長「や、奴は…奴は何と言っていましたか!?」
401
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/23(水) 00:05:38 ID:GHu7O8g2
魔王「………」
女神「………」
女神「家族に、済まなかったと……そう、仰っておられました」
村長「……そうですか………そう、ですか……」グッ…
村娘「……っ……」ポロ…
魔王「…勝手ながら我らで弔わせて貰った。今は、森の奥で眠っている」
402
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/23(水) 00:08:47 ID:GHu7O8g2
女神「……私が、力不足なばかりに…」ギュッ
村娘「そんな…!父を苦しみから救って頂いたのです!感謝の言葉もございません!」
村長「村娘の言う通りです。…これで奴も漸く報われるでしょう」
403
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/23(水) 00:11:25 ID:GHu7O8g2
村長「勇者様、御一行の皆様…本当にありがとうございました…」ペコリ
村娘「……」ペコリ
女神「……」
魔王「…」
僧戦士「え…?ど、どういうこと?」オロオロ…
魔法剣士「…いや…分からない…。けど、あのお二人のご家族が、亡くなったんだと思う」
僧戦士「………そっか…」
404
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/23(水) 00:24:34 ID:GHu7O8g2
草原の村の件はこれで終了です
需要があれば続きます
405
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/11/23(水) 01:58:25 ID:uMDu6mXI
乙
406
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/11/23(水) 07:30:43 ID:fed9lFXI
乙!
407
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/11/23(水) 09:27:27 ID:2z9WRes6
イチ=サン、読んでます。乙!
閣下と仲間たちの更なる活躍に期待。
408
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/11/24(木) 15:47:27 ID:W09UWVAU
23歳...面白い冗談を言う女神だ
409
:
レスありがとうございます
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/30(水) 18:39:44 ID:U.TjA92g
おまけ1
ーーー数日後、旅の道中ーーー
テクテクテク…
僧戦士「ねぇねぇ勇者様、次の…海洋国でしたっけ?そこまで後どれくらいで着くんですか?」
魔王「ぬ、そうだな…このペースだとあと1日前後といったところか」
魔法剣士「あと少しですね」
魔王「ああ、もうひと頑張りだ」
僧戦士「外国かぁ…楽しみだなぁ…♪」ワクワク
410
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/30(水) 18:43:20 ID:U.TjA92g
女神「………」
女神「…あ、そうだ!皆さんちょっと宜しいですか?」
僧戦士「?」
魔王「何だ、藪から棒に」
女神「実はですね……」
女神「私、火炎魔法が使えるようになったんです!」ジャジャ-ン
411
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/30(水) 18:50:54 ID:U.TjA92g
魔法剣士「へ、へぇ…」
僧戦士「へー!凄いですね!女神さんおめでとー!」パチパチパチ
女神「ありがとうございます///」テレテレ
魔王「…………」
魔王「………ん?それだけか?」
女神「はい!」ニコニコ
魔王「…お…おう……」
412
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/30(水) 18:52:31 ID:U.TjA92g
おまけ2
女神「えっと、それでですね…早速お披露目しても宜しいでしょうか?」チラッチラッ
僧戦士「何をですか?」
女神「火炎魔法です!」
魔王「まだその話を引っ張るのか…」
413
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/30(水) 18:59:58 ID:U.TjA92g
女神「一回だけ!一回だけですから!ね!?」
魔王「お前さんは子供か」
魔法剣士「良いじゃないですか。魔法を覚えて嬉しくなる気持ちは俺にも分かります」
僧戦士「魔法剣士も昔は通りすがりの人とかに自慢してたもんね〜」ニヤニヤ
魔法剣士「そ、その話はやめろよ…」
414
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/30(水) 19:01:58 ID:U.TjA92g
おまけ3
魔王「……まあ、一度くらいなら良いか。やるならさっさとやれ」
女神「はい!ありがとうございます!」
女神「行きますよ〜……!」ゴゴゴゴゴ…
僧戦士「おお!何だか凄そう!」
魔王 (ほう…魔力量は流石といったところか……)
415
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/30(水) 19:03:49 ID:U.TjA92g
女神「火炎魔法!」
ボスン………
魔法剣士「………」
僧戦士「………?」
女神「…………あれ……?」
416
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/30(水) 19:06:55 ID:U.TjA92g
女神「か、火炎魔法!火炎魔法!火炎魔法!」ボスン、ボスン、ボスン
魔法剣士「女神さん、大丈夫ですか…?」
女神「……お、おかしいなぁ…あはは…」
魔王「…散々自慢しておいてそれか」
女神「う…」
魔王「期待外れにも程があるな」
女神「う゛っ…」グサッ
417
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/30(水) 19:13:01 ID:U.TjA92g
魔王「無駄な時間を食った。さあ、先を急ぐぞ」ザッザッ
僧戦士「あ、勇者様!え、えっと…女神さん!諦めたら試合終了ですからねっ!頑張ってください!」
女神「う〜……」シクシク
魔法剣士「………」
魔法剣士 (今の火炎魔法…見たことない予備動作だった…)
魔法剣士 (……どうやって習得したんだろう…)
418
:
◆ZGyEu7mBgw
:2016/11/30(水) 19:17:46 ID:U.TjA92g
続く
419
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/11/30(水) 20:55:40 ID:Ok0C60rU
待ってたぜェい!乙。
420
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2016/11/30(水) 21:47:52 ID:e4ET2pVA
http://ssks.jp/url/?id=854
421
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/14(土) 09:47:30 ID:Nobh0M7Y
続け
422
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/01/22(日) 20:12:17 ID:JqkjflBQ
続きはないのかな?
待ってるぞ。
423
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/03/27(月) 01:12:14 ID:pkz9U70.
このSSなんでエタってんの…楽しみにしてたのに
424
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/08/05(土) 04:34:39 ID:wOBt.ymw
まだかな
425
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/10/21(土) 03:48:29 ID:/6wSgEnw
まだか
426
:
◆ZGyEu7mBgw
:2017/10/21(土) 07:10:44 ID:mNDVqXjY
テスト
427
:
◆ZGyEu7mBgw
:2017/10/21(土) 07:12:18 ID:mNDVqXjY
レスくれた方ありがとうございます
今書き溜めてるのでじき再開します
428
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/10/21(土) 12:19:50 ID:wOARDFHI
おお、生存報告ありがたい
429
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/10/22(日) 17:55:13 ID:5Rc0h8IM
セリフしかなくて読みにくい
430
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/11/14(火) 22:24:58 ID:KZOFFIKQ
楽しみに待ってる
431
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/09(金) 00:34:58 ID:sbeuS6qI
覚えてくれている方がいるか分かりませんが続き書いていきます
432
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/09(金) 00:40:10 ID:sbeuS6qI
ーーー海洋国ーーー
僧戦士「わぁ…!」
ザァァァ…ザァァァ…
僧戦士「海だ……!」
僧戦士「海だぁ〜〜っ!!」
433
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/09(金) 00:44:21 ID:sbeuS6qI
魔王「ほぅ、街と海が一望できる。これは中々良い眺めだな」
女神「潮風も気持ち良いですね〜」サラサラ
僧戦士「見て見て魔法剣士!海!海が見えるよ!」
魔法剣士「はしゃぎ過ぎだよ僧戦士、少し落ち着けって…」
僧戦士「だって、こんなに広いんだよ!?これ全部水なんだよ!?驚かない方が__むぐ!」
魔法剣士「はいはい、少し静かにしてなさい…」ギュッ
僧戦士「…む?……むぐっ!?///」
434
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/09(金) 00:48:34 ID:sbeuS6qI
女神「お二人は海は初めてなのですか?」
魔法剣士「はい、実際に見るのは初めてです」
僧戦士「むぐー!///」
魔王「それにしては随分と落ち着いているな、魔法剣士よ」
魔法剣士「まぁ、こいつが俺の分まで喜んでくれたので」ナデナデ
僧戦士「むぐぐ〜!><」ジタバタ
魔法剣士「あ、ごめん」パッ
435
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/09(金) 00:52:33 ID:sbeuS6qI
僧戦士「ぷはぁ!ぜー…ぜー…」
僧戦士「もー!窒息するところだった!魔法剣士のバカ!///」
魔法剣士「ごめんって」ナデナデ
僧戦士「う〜!///」
436
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/09(金) 00:55:53 ID:sbeuS6qI
女神「ふふっ…。それにしても、こんなに綺麗な場所ならみんなで海洋国を見て回りたくなりませんか?」
魔王「見て回る…?」
女神「つまり観光ですよ!」
魔王「お前さんという奴は…」
437
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/09(金) 01:00:35 ID:sbeuS6qI
僧戦士「!いいですね!私も観光したい!ねぇねぇ魔法剣士も行こ!」グイグイッ
魔法剣士「うお、だからはしゃぎ過ぎだって…」
魔王「待て待て…お前さん達、まずは王に謁見して船を取り付けさせる方が先だぞ。その為にここへ来たのだからな」
僧戦士「はぁーい!」
テクテク…
魔王「…やれやれ、好奇心が強過ぎるのも困りものだな」
女神「微笑ましくて良いではありませんか」ニコニコ
魔王「…魔王の手が迫りつつあるやも知れぬというに、このような心構えで良いのか…?」
女神「時には休憩も必要ですよ。…それに、魔王の手なんて最初から迫りませんしねっ」クルッ
魔王「ふ……呑気なものだ」
438
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/09(金) 01:04:31 ID:sbeuS6qI
_____________
__________
______
ーーー海洋国市場ーーー
ガヤガヤ…ガヤガヤ…
<ラッシャッセエェェェェ!!
僧戦士「うわぁ〜!すごぉぉい!」キラキラ
女神「に、賑やかですね〜!自分の声も聞こえなくなりそうです!」ア-ア-!
魔王「ここは貿易の盛んな国らしいからな。人の往来もまた相応なのであろう」
女神「え!?なんですって!?」キコエナイ-!
魔王「だから貿易が盛んな国だと言うておる」
女神「防壁がお魚の国!?」
魔王「……………」(^ω^#)ピキピキ
女神「……あ、あれ?勇者様?どうしてそんなに先を急いで……あの…勇者様〜?」
439
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/09(金) 01:07:11 ID:sbeuS6qI
僧戦士「見て見て魔法剣士!この装備すっごく可愛いよ!この食べものも美味しそう! 」グイグイ
僧戦士「あ、あっちにも!ほらほらこっちにも〜!」グイグイグイグイ
魔法剣士「う゛わっ、ちょ……僧戦士、もう少しゆっくり__」
僧戦士「わぁ〜っ!うわぁ〜っ!!」キラキラ
魔法剣士「……」
魔法剣士「…全く、しょうがないな僧戦士は」ニコ
440
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/09(金) 01:11:38 ID:sbeuS6qI
僧戦士「?どしたの魔法剣士?疲れちゃった?」
魔法剣士「お前が元気過ぎるんだよ…」
僧戦士「ふ〜ん、全くしょうがないな〜魔法剣士は」
魔法剣士「あ、あはは…」
441
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/09(金) 01:15:36 ID:sbeuS6qI
?「…失礼、横通るぞ」ザッ、ザッ
魔法剣士「あ、すみません」サッ
僧戦士「………?」
僧戦士 (あれ…なんだろう…この声どこかで聞いたことあるような…)チラッ
?「……」ザッ、ザッ
僧戦士「……ッ!?」ドクンッ
魔法剣士「…?どうした、僧戦士?」
僧戦士「……あ………ううん…何でもない…」
僧戦士 (…今の人…まさか…)
442
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/09(金) 01:20:26 ID:sbeuS6qI
魔王「…む、そこにいたのか、魔法剣士」ザッザッ
魔法剣士「あっ勇者様。すみません、僧戦士がぐいぐい引っ張るもので…」
魔王「はっはっは、僧戦士はああなると止まらぬからな」
魔法剣士「少しは落ち着いて欲しいですね…」グッタリ
443
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/09(金) 01:25:19 ID:sbeuS6qI
魔法剣士「……あれ、そう言えば女神さんはどこです?」
魔王「…あぁ、あいつか?」
<ゆ、勇者様〜!置いてかないで〜っ!アッスミマセン…
魔王「………」
魔法剣士「………」
魔王「…いや、知らんな」
魔法剣士 (ひ、ひどい…)
444
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/09(金) 01:28:27 ID:sbeuS6qI
魔王「お前さんこそ僧戦士と一緒ではないのか?」
魔法剣士「えっ…?僧戦士ならここに…………あれ?」
魔法剣士「僧戦士?」キョロキョロ
445
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/09(金) 01:32:54 ID:sbeuS6qI
_____________
__________
______
僧戦士「はあ…!はあ…!」タッタッタッ
僧戦士 (どこ…!?どっちに行ったの____)
僧戦士 (______お父さん…!!)
タッタッタッ…
446
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/09(金) 01:33:46 ID:sbeuS6qI
続く
447
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/02/09(金) 01:45:40 ID:7Qf9J3q.
生きてたのか...あんたが来るのを待ってたんだよ!
448
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/10(土) 01:40:58 ID:gP2ZsNGE
>>447
ありがとうございます
覚えてくれていた人がいて嬉しいです
449
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/10(土) 01:46:11 ID:gP2ZsNGE
僧戦士「………」テク、テク…
僧戦士「…………っ!」ピタ
?「……」
僧戦士 (いた…!やっぱりお父さんだ…!)
?「…」チラ
?「……」ダッダッダ
僧戦士「…っ!?ま、待って!」タッタッタ
450
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/10(土) 01:49:36 ID:gP2ZsNGE
_____________
__________
______
ーーー海洋国市場ーーー
魔法剣士「僧戦士ー!僧戦士ー!」
女神「僧戦士さ〜ん!…う〜ん…見つかりませんね…」
魔法剣士「あいつ、どこまで遠くに行ったんだ…?」ソワソワ
451
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/10(土) 01:52:14 ID:gP2ZsNGE
魔王「こうなると既に商店街から離れている可能性も有り得るな」
女神「もしそうなら探すのは難しいかもしれませんね………あっ」
魔法剣士「あぁあぁぁ…俺が付いていながら……俺が……」ズウゥゥン
女神「だ、大丈夫ですよ!ただの迷子ですし、その内ひょっこり戻ってきますって!」アセアセ
魔法剣士「…だと良いのですが…」
452
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/10(土) 01:55:17 ID:gP2ZsNGE
魔王「…しかしただ呆けている訳にもいくまい。取り敢えずは王城へ向かうとしよう」
魔王「その後、手分けして僧戦士を捜索する。二人はそれで構わぬか?」
女神「あ、はい!了解ですっ」
魔法剣士「はい…」
魔王「……」
魔王 (……杞憂であることが好ましいが…)
453
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/10(土) 02:00:15 ID:gP2ZsNGE
_____________
__________
______
ーーー海洋国の路地ーーー
?「…」ダッダッダ
僧戦士「はぁッ、はぁッ、待って!待ってってば!」タッタッタ
僧戦士「__っ!?」ズザザッ
僧戦士 (え…見失った…?こんなに細長い路地で…?)ハァ…ハァ…
454
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/10(土) 02:04:04 ID:gP2ZsNGE
僧戦士「…はぁ………ふぅ……」
僧戦士「………」
テク、テク、テク…
僧戦士 (さっきの人は…本当にお父さんだったのかな…?)テク、テク…
僧戦士 (それに、何で私から逃げたりしたんだろ…)
455
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/10(土) 02:08:15 ID:gP2ZsNGE
僧戦士 (……もしかして…引き返した方が__)
<そっちに行ったぞ!逃すな!
僧戦士「!」ビクッ
<回り込んで捕らえる!二番隊は北西、三番隊は東を塞げ!
<<<了解ッ!!
ダダダダダ…
僧戦士「……?何だろ?」タッタッタ
456
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/10(土) 02:09:19 ID:gP2ZsNGE
今日はここまでです
457
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/10(土) 22:49:14 ID:SYGkaQ1Y
_____________
__________
______
ーーーその頃、海洋国王城、玉座の間ーーー
海洋国王「_ほう、そなたが勇者か。そなたらの話はこの国にも伝わっておるぞ。別国のこととはいえ、誠に大義であったな」
魔王「はっ、光栄であります」
魔法剣士 (………)
女神 (き、緊張する……)カチコチ
458
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/10(土) 22:52:24 ID:SYGkaQ1Y
海洋国王「城の者から話は聞いている。船が欲しいのであったな?」
魔王「はい。中央国へ向かう上でどうしても欠かせぬもの故、こうしてお願いに参った次第でございます」
海洋国王「うむ、他ならぬ勇者一行の頼みとあらば断るわけにもいくまい。すぐに手配させよう」
海洋国王「__と、言いたいところだが、船はこの国の宝でもある」
海洋国王「相手が勇者といえど、タダで渡すわけにはいかぬ……そうは思わぬか?」ジロ
女神「…っ?」ビクッ
魔法剣士 (…脅迫…?)
459
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/10(土) 22:56:37 ID:SYGkaQ1Y
魔王「…なれば、如何致せば宜しいでしょうか?」
海洋国王「…………」
魔王「…………」
女神「…」ゴクリ
海洋国王「……ふっ、そう構えずとも良い。一つ厄介事を頼まれてはくれまいかと思ってな」
魔王「…と仰られますと?」
海洋国王「なに、些細なことではあるのだが…実は娘が城を抜け出していてな。船の対価としてその捜索に協力して欲しいのだよ」
魔王「はっ…そういうことでしたら、我々も尽力させて頂きます」
海洋国王「うむ、助かる。私にはあれが必要なのでな」
魔王「心中お察し致します」
460
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/10(土) 23:00:23 ID:SYGkaQ1Y
魔王「……ところで、差し支えなければ姫様のお名前と特徴を伺っても宜しいでしょうか?」
海洋国王「おお、そうであったな。名前は海姫、歳は13、黒い長髪に翠の瞳が特徴だ。もし何かしら情報を入手することがあれば城の者に伝えてくれ」
魔王「承知致しました」
海洋国王「うむ。では下がって良いぞ」
魔王「はっ、失礼致します!」バッ
461
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/10(土) 23:02:20 ID:SYGkaQ1Y
魔法剣士 (…女神さん、終わりましたよ)ツンツン
女神 (あ…は、はいっ)カチコチ
テクテク…
ギイィィ………バタァン
海洋国王「…………………」
462
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/10(土) 23:07:15 ID:SYGkaQ1Y
_____________
__________
______
ーーー海洋国王城前ーーー
テクテク…
女神「…ぷはっ!き、緊張しました〜…」
魔王「肝の小さい奴だ。まるで小魚だな」
女神「ゔっ…そこまで言わなくても…」シクシク
魔法剣士「…………」ソワソワ
463
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/10(土) 23:10:07 ID:SYGkaQ1Y
女神「…?魔法剣士さん、どうかしたのですか?」ゴシゴシ
魔法剣士「…え、あ…いえ、何でもありません」
魔法剣士「それより、海姫様の御身が心配です!急ぎましょう!」
魔王「…ああ、そうだな」
女神「…魔法剣士さん…」
464
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/10(土) 23:14:24 ID:SYGkaQ1Y
おまけ
女神 (魔法剣士さん…本当は僧戦士さんのことで頭がいっぱいなのですね…)
女神 (こんなときこそ、私がしっかりしないと…!)フンスッ
魔王「やめておけ、どうせろくなことにならん」
女神「なぁ!?し、失礼な!…………え?あれ?」
魔王「………」
魔王「フッ」
女神 (読まれている…!?)ガガーン
465
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/10(土) 23:15:14 ID:SYGkaQ1Y
後日また投下します
466
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/02/11(日) 07:42:56 ID:rLnDNZmA
乙
467
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/02/14(水) 00:47:49 ID:ol0QHAmw
楽しみだのう
468
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/02/14(水) 00:52:02 ID:ol0QHAmw
楽しみだのう
469
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/14(水) 20:45:19 ID:CwEsliVY
_____________
__________
______
ーーその頃、海洋国の路地裏ーー
僧戦士「確か声はこっちから…」テクテク
僧戦士「……あっ!」
少女「…………ッ、く……」グッタリ…
僧戦士 (酷い怪我…!もしかしてこの子が追われてたの…!?)
470
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/14(水) 20:49:51 ID:CwEsliVY
僧戦士「だ、大丈夫ですか!?」タッタッタッ
少女「…!」ガバッ
僧戦士「今治療します、じっとしてて!」
少女「よ、寄るな…!!」ジャキッ
僧戦士「…っ!?で、でも怪我をして__」
少女「来るなぁッ!!」ブンッブンッ
471
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/14(水) 20:53:21 ID:CwEsliVY
僧戦士「わっ!ちょっ…!待って!私はただ__」
兵隊長「_そこまでです!!」
少女・僧戦士「!」
ダダダダダッジャキ!
僧戦士「えっ、な、何…?」
兵隊長「もう逃げ場はございません。貴方様には大人しくしていただきます」
少女「ッ…囲まれた…!」ギリッ…
472
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/14(水) 20:57:21 ID:CwEsliVY
僧戦士「ち、ちょっと待って下さい!何が何だか分からないけど、怪我してる人にそんな乱暴なこと…!」
兵隊長「……何だ貴様は?邪魔立てするならば反逆行為と見なすぞ」
僧戦士「違います!私はこの人の手当てをしたいだけです!」
兵隊長「このお方には指名手配がかかっている。拘束が最優先だ」
僧戦士「でもこのままじゃ死んじゃう!お願いします!!」
473
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/14(水) 20:59:32 ID:CwEsliVY
兵隊長「…………………」
兵隊長「…これより反逆者二名を拘束する」スッ…
僧戦士「!そんな……!」
474
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/14(水) 21:05:36 ID:CwEsliVY
兵隊A「二人にはご同行願います」
少女「嫌っ…!お前達に国は渡さない…!このッ、化け物共め…ッ!!」
兵隊A「……ご同行願います」
僧戦士「………」
475
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/14(水) 21:10:56 ID:CwEsliVY
僧戦士「…ッ」スチャッ…
兵隊達「!!」ジャカジャカッ!!
兵隊長「…ほう、その戦斧で抵抗するか?」
僧戦士「良く分からないけど、大人しく捕まる気はないです」
僧戦士「それに、目の前の人を見殺しにするつもりもないです」
兵隊長「…この兵量差で勝てると思うのか?」チャキ
兵隊達「……」ジリ…ジリ…
476
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/14(水) 21:14:18 ID:CwEsliVY
僧戦士「…戦うとは、一言も言ってないですよ?」
兵隊長「何?…………!まさか__」
僧戦士「でぇぇいッ!!」ブォンッ!
ドゴオオォォォ
兵隊B「なッ!?」
兵隊C「か、壁をブチ抜いただと!?」
<ひいいい!命だけはご勘弁を〜!!
<ご、ごめんなさい〜!ちょっと通るだけなんです〜!
兵隊A「…ゴホッゴホッ…なんて馬鹿力だ…!」
477
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/14(水) 21:16:56 ID:CwEsliVY
兵隊長「お前達何をしている!早く追わんか!」
兵隊達「…!はッ!」
ダダダダダ…
兵隊長「…あのガキ…やってくれたな…」ギリリ…
478
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/14(水) 21:17:54 ID:CwEsliVY
明日また投下します
479
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/02/14(水) 22:06:46 ID:zKx7zWMU
乙
480
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/17(土) 06:22:44 ID:K2uYfXQU
こんな時間ですが投下します
481
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/17(土) 06:26:16 ID:K2uYfXQU
_____________
__________
______
ーーーどこかの廃教会ーーー
パアアァァァ…
僧戦士「…うん、傷はこれで大丈夫。追っ手も来てないし、もう安心だよ」ニコ
少女「……そう…」ツ-ン
482
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/17(土) 06:30:29 ID:K2uYfXQU
僧戦士「…あ、あれ?もしかして怒ってる?」クルッ
少女「…怒ってない」プイ
僧戦士「ホント?」クルッ
少女「ホント」プイ
僧戦士「ホントにホント?」クルッ
少女「しつこい。ウザい」キッパリ
僧戦士「ご、ごめんなさい…」
483
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/17(土) 06:35:08 ID:K2uYfXQU
僧戦士「…私、もしかして余計な事しちゃったかな…?」
少女「……」
少女「…助けてくれたことには感謝してる」
少女「でも、当分は人と関わりたくないの。…ごめんなさい」
僧戦士「…?何かあったの?」
少女「……貴方には、関係ない…」
484
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/17(土) 06:38:44 ID:K2uYfXQU
僧戦士「そんなことないよ、もしかしたら力になれるかも…」
少女「…無理だよ…。貴方じゃきっと何もできない」
僧戦士「そ、そんなこと…」
少女「…とにかく、もう私に関わらないで」
僧戦士「………………」
485
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/17(土) 06:43:13 ID:K2uYfXQU
僧戦士「……ううん、やだ…」
少女「………。貴方、いい加減に__」
僧戦士「私もね」
少女「…っ」
僧戦士「…人に見捨てられて、誰も信じられなくなったときがあるの」
少女「…」
486
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/17(土) 06:48:05 ID:K2uYfXQU
僧戦士「そのときね、色んな人が私を助けてくれて…凄く励まされたから…だから…」
少女「……だから、今度は私を助けるの?」
僧戦士「…」コクリ
少女「……何それ、馬鹿みたい」キッパリ
僧戦士「う゛…」グサ
少女「………」
487
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/17(土) 06:51:51 ID:K2uYfXQU
少女「……ねえ」
僧戦士「…?なあに?」
少女「貴方、人に見捨てられたって言ってたわよね」
僧戦士「……うん」
488
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/17(土) 06:56:47 ID:K2uYfXQU
少女「……誰に、捨てられたの?」
僧戦士「…………」
僧戦士「……私の…お父さん…」
少女「……そう」
僧戦士「……っ」ギュッ
489
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/17(土) 07:01:17 ID:K2uYfXQU
少女「……はぁ」
少女「お互い苦労してるのね…取り敢えずお疲れ様」
僧戦士「あ、あはは…私が励まされちゃったね…」
490
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/17(土) 07:05:20 ID:K2uYfXQU
少女「……自己紹介」
僧戦士「えっ?」
少女「してなかったわよね」
少女「海姫よ…私の名前。貴方は?」
僧戦士「あ…僧戦士…」
491
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/17(土) 07:06:23 ID:K2uYfXQU
少女→海姫「…そう…。短い間だと思うけど…宜しくね、僧戦士」スッ
僧戦士「…!!」パアッ
僧戦士「うん!うん!宜しくね〜っ!!」ムギュウゥッ
海姫「ぐ……苦しい…」
492
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/17(土) 07:10:47 ID:K2uYfXQU
ーおまけー
僧戦士「ねーねー、海姫ちゃんって大人びて見えるけどいくつなの?」
海姫「…私?この前13になったばかりだけど…」
僧戦士「じゅっ…!?」
僧戦士 (私と同い年!?)
海姫「…?どうかしたの?」
僧戦士 (私と同い年なのに、私より大人っぽくて…私より……)
海姫「ねえ、大丈夫?」ポヨン
僧戦士「……」ペッタンコ
僧戦士「負けた……」ズウゥゥゥゥン…
海姫「え……な、何…?」
493
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/17(土) 07:12:01 ID:K2uYfXQU
後日また投下します
494
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/21(水) 18:39:37 ID:CcwY8B6c
ーーーどこかの廃教会ーーー
僧戦士「ねぇ海姫ちゃん、これからどうすればいい?」
海姫「……取り敢えず、今は人手が欲しいの。一人じゃできることが限られるから」
僧戦士「んもー何言ってるの!一人じゃなくて私もいるじゃん!」エッヘン
海姫「…逆。貴方のことしか数えてないの。私じゃ戦力にすらならない」
僧戦士「あ、そ、そっか…」オロオロ
495
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/21(水) 19:10:17 ID:CcwY8B6c
僧戦士「……って、戦力?そんなもの集めてどうするの?」
海姫「…この国から、膿を取り除くのよ。海洋国王に代わって…私が」
僧戦士「……えっ、それってクーデター…?」
海姫「…似たようなものね」
僧戦士 (も、もしかして凄いことに足を突っ込んじゃったのかな……)ダラダラ…
496
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/21(水) 19:43:48 ID:CcwY8B6c
海姫「ねぇ僧戦士、貴方の知り合いに協力してくれそうな人はいない?」
僧戦士「え!?………えっとぉ…」
僧戦士 (きっと怒られちゃうけど…)
僧戦士「…勇者様なら、話を聞いてくれるかも…」
海姫「…!!?」
497
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/21(水) 19:47:09 ID:CcwY8B6c
海姫「あ、貴方!」ガシッ
僧戦士「ふぇっ!?」ビクッ
海姫「貴方っ…伝説の勇者と知り合いなの…!?」
僧戦士「う、うん。勇者様の旅にお供させて貰ってるの」
海姫「………」ポカ-ン
僧戦士「…えと、海姫ちゃん…?」オロオロ…
498
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/21(水) 19:54:25 ID:CcwY8B6c
海姫「…僧戦士ッ!!」グワシッ
僧戦士「むぎゅっ!?」ビクゥ
海姫「お願い、貴方達に頼みがあるの!」
海姫「私の…私達の国を、どうか救って…!」
僧戦士「う…海姫ちゃん?」
海姫「王城の者は頼れない…!もう貴方達しかいないの、お願い…ッ!」ギュウッ
499
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/21(水) 20:03:24 ID:CcwY8B6c
僧戦士「ち、ちょっと待って!海姫ちゃんって、一体何者なの…?」
海姫「…私はこの国の第一王女よ」
僧戦士「……第一…王女?」
海姫「ええ」
僧戦士「……つまり、お姫様?」
海姫「…」コクリ
僧戦士「…えっ?……えっ!?」
僧戦士「えええぇ__」
海姫「しッ叫ばないで…!」カポッ
僧戦士「むぐぐ〜…」
500
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/21(水) 20:04:27 ID:CcwY8B6c
続く
501
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/02/22(木) 10:35:58 ID:YBzFDITQ
乙
502
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/22(木) 19:38:41 ID:o1m66yXc
_____________
__________
______
僧戦士「__じゃあ、海姫ちゃんはお父様を止めようとして逃げてきたんだね」
海姫「ええ…。昔から国王のやり方には納得いかなかったけれど、今回のは度が過ぎている」
海姫「………国王は…魔族と取引しているのよ」
僧戦士「ま、魔族…!?」
僧戦士 (神父様から聞いたことある…確か、『一日で国一つ滅ぼせるような恐ろしい魔物』をそう呼ぶって言ってた…)
503
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/22(木) 20:04:27 ID:o1m66yXc
海姫「それだけじゃない……既に要人の一部が魔物にすり替わって、この国を動かしてるの」
僧戦士「…!じゃあ、この国は魔物に乗っ取られてるってこと…!?」ゾク
海姫「…悔しいけど…過言じゃないわ…」グッ…
僧戦士「そんな…」
504
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/22(木) 20:11:40 ID:o1m66yXc
海姫「だからお願い、勇者様にこのことを伝えて…!もう一刻の猶予もないの…!」
僧戦士「…っ、わ、分かった。海姫ちゃん、一緒に勇者様の所へ行こ!」
海姫「ええ…!」
505
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/22(木) 20:27:14 ID:o1m66yXc
?「…それは困るな」
海姫「!?」クルッ
僧戦士「…!誰!?」ジャキッ
僧戦士「………っ!?」ドクン
?「…久しぶりだな、我が娘よ」
僧戦士「……戦士お父さん…?」
?→戦士「………」
506
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/23(金) 20:18:04 ID:lgUBrgns
海姫「娘……じゃあ、この人が…」
僧戦士「お父さん?本当にお父さんなの?」
戦士「ああ。そうとも」ナデナデ
僧戦士「…ぁ…!」
僧戦士 (この感触、覚えてる…!ごつごつしてて、力強くてっ…!)
戦士「大きくなったな、僧戦士」
僧戦士「………本当に、お父さんだ…」ウルッ
507
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/23(金) 20:25:16 ID:lgUBrgns
戦士「僧戦士、家に帰ろう。また二人でやり直そう」
僧戦士「…え…でも、勇者様や魔法剣士が……」
戦士「みんなには俺からちゃんと言っておくさ。付いてきてくれるね?」ナデナデ
僧戦士「……………」ポ-
僧戦士「……うん…わかっ__」
海姫「待って、僧戦士…」
僧戦士「!」
戦士「…」
508
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/23(金) 20:42:07 ID:lgUBrgns
海姫「…貴方…私達が勇者と会ったら"困る"と言っていたわね」
海姫「つまり、勇者にこの国のことを覚られるのが嫌だったんでしょう?」
戦士「……」
僧戦士「え……それって…」
海姫「…この男も海洋国側の人間ということよ」
僧戦士「!!」
509
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/23(金) 20:55:46 ID:lgUBrgns
僧戦士「そんな…嘘だよね、お父さん?……お父さん!」
戦士「…………」
戦士「…チッ」プスッ
僧戦士「!?」サッ
僧戦士 (今何か刺された…?っ…眩暈が…)グラリ
510
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/23(金) 20:59:28 ID:lgUBrgns
戦士「姫様がここにおわせられるとは存じておりませんでした。お久しぶりでございます」
海姫「…生憎だけど、私は貴方を知らない。頭の悪い男ということを除いてはね」
戦士「元からこのような問答は得意でないのです」
戦士「…やはりこちらの方がしっくりくる」ブオン、ブオンッ
海姫 (…あの戦斧、僧戦士のものより大きい。それを片手で…)
511
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/23(金) 21:16:33 ID:lgUBrgns
戦士「……さて、僧戦士。お前にも来てもらおう。秘密を漏らされると厄介だからな」
僧戦士「…はぁ…はぁ…」ヨロヨロ…
僧戦士「……ッ、はぁ…」スチャ
戦士「…その状態で戦うか。流石は俺の娘だ」
戦士「…だが」ブンッ
僧戦士「くぅ…ッ!」ガキィン
戦士「はッ」ブオンッ
僧戦士「きゃあ!」ドゴォ
ドガシャアァンッ
戦士「流石に相手にならん」
海姫「僧戦士!…っ!コイツ、自分の娘を躊躇いもなく…!」ギロ
512
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/23(金) 21:32:40 ID:lgUBrgns
戦士「…おや…。姫様、どうやらお時間のようです」
海姫「?何…?」
<いたぞ!海姫様だ!
海姫「!」
ダダダダダッ
兵隊長「姫様、見つけましたぞ!もうお諦め下さい!」
海姫「ッ…!こんな時にッ…!」ギリリ…
513
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/23(金) 21:40:46 ID:lgUBrgns
兵隊長「!これは戦士殿、お勤めご苦労様であります!後は私共にお任せ下さい!」
戦士「ああ、頼む。二人とも生かして捕らえろ」
兵隊長「は…二人とも、でありますか?」
戦士「そうだ。もう片方には個人的な用がある。やれるな?」
兵隊長「はっ!ご命令とあらば!」
514
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/23(金) 21:54:54 ID:lgUBrgns
ーーーーーー
兵隊A「…さあ、姫様、今度こそはご同行願います」
海姫「…………」
海姫「一つ条件がある」
兵隊A「…なんなりと」
海姫「あの子を…僧戦士を、治療してあげて…」
僧戦士「……はっ………はっ……」ググ…
兵隊A「…彼女の命は命令により保証されております。ご安心を」
海姫「……そう」
海姫「いいわ…。どこへなりと連れて行って頂戴…」
兵隊A「…失礼致します」
515
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/23(金) 21:56:24 ID:lgUBrgns
続く
516
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/24(土) 22:56:31 ID:nJVkMdBk
_____________
__________
______
ーーその頃、海洋国の路地裏ーー
ザワザワ…
魔王「__して、この壁はいつ頃壊されたのだ」
青年「小一時間くらい前かなぁ。誰かが兵隊の人達に追われてたみたいでさ」
魔王「ふむ…その逃げた人物の特徴などは分からぬか?」
青年「さあ?俺は居合わせてなかったから何とも」
魔王「…そうか。時間を取らせたな」ザッ、ザッ
517
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/24(土) 23:32:08 ID:nJVkMdBk
老人「おぉ、そこの兄ちゃんちょいと待ちなされ」チョイチョイ
魔王「む…?もしや我のことか」
老人「そうじゃそうじゃ」
魔王「我に何か用か?」
老人「今兄ちゃんが話しておった壁ェ壊した娘さんのことだけんども、わしがし〜っかり覚えとるよお」
魔王 (……娘?)
魔王「その話、詳しく聞かせろ」
518
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/25(日) 00:08:19 ID:iqR0HOtE
老人「あんれはウチの孫娘よりも歳若い娘さんじゃったよ」
老人「大きィ斧と海姫様を担いだそれは奇妙な娘さんじゃったのう」
魔王「……何だと!?今なんと言った!」
老人「はんれ、聞こえんかったかのう。じゃからの?あんれはウチの__」
魔王 (よもや僧戦士がこの件に関わっていたとはな)
魔王 (それに姫の方はただの家出とばかり思っていたが…この状況を見るにかなり切羽詰まっているようだな)
魔王 (この一件、我の想像以上に根が深いのやもしれぬ)
老人「けんど、婆さんの若い頃はそれはもう綺麗でのお__」
519
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/25(日) 00:44:36 ID:iqR0HOtE
_____________
__________
______
ーー海洋国の宿屋ーー
魔法剣士「__何ですって!?つまり二人は武力行使された可能性があるってことですか!?」
魔王「そこまでは言っておらぬ。証拠がない以上はあくまで仮定に過ぎん」
女神「で、ですが、もし本当なら一刻も早くお二人を見つけ出さないと…!」アワワ…
520
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/25(日) 00:53:22 ID:iqR0HOtE
魔王「落ち着け。闇雲に探しても恐らく二人は見つからんだろう」
魔法剣士「ではどうすれば!」ガタン
魔王「…落ち着けと言うておる。いつものお前さんらしくないぞ」
魔法剣士「…!俺は、別に……」グッ
女神 (……やはり、僧戦士さんのことが…)
521
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/02/25(日) 01:34:33 ID:iqR0HOtE
魔王「考えてもみるが良い。軍が僧戦士たちと接触したということは、何らかの情報を持ち帰っているということだ」
女神「…!なら王城に直接向かえば良いということですね!」
魔法剣士「!」
魔王「左様。後手に回らざるを得なくなる点は癪だが、最も確実な方法のはずだ」
魔法剣士「……ッ」
魔法剣士「俺、先に王城に行ってきます!」バタバタ
魔王「…何!?おい、だから落ち着けと…!」
女神「魔王さん、私たちも急ぎましょう!」クイクイッ
魔王「……こやつらは…」
522
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/03/09(金) 07:01:29 ID:8A2F9QGo
王道、鬱展開、薄い本ルート
どれかな〜
523
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/08/04(土) 02:37:34 ID:J6/pxjdM
続きが読めるとはおもわなんだ
期待
524
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/02(日) 15:01:19 ID:IeSgB/sM
まってる
525
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/04(火) 20:45:23 ID:Jw1uytr.
再開します
526
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/04(火) 21:01:43 ID:Jw1uytr.
_____________
__________
______
ーー海洋国王城、地下牢ーー
…ポチャン…ポチャン…
僧戦士「…っ」パチ
僧戦士「う…ここは……?私、どうなって…」
527
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/04(火) 21:06:40 ID:Jw1uytr.
カチャッ
僧戦士「えっ……手枷?…ここ牢屋なの…?」カチャカチャ
僧戦士「…なんで私、牢屋なんかに…」オロオロ
コツ…コツ…コツ…
戦士「___気が付いたようだな」
僧戦士「…ッ!?お父さん!!」
528
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/04(火) 21:59:05 ID:Jw1uytr.
僧戦士「ねぇお父さん!私どうなっちゃったの!?お父さん助けて!」ガシャガシャンッ
戦士「…………」ジロリ
僧戦士「…お父、さん……?」
戦士「お前を監禁することにした」
僧戦士「…………………」
僧戦士「え…?」
529
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/04(火) 22:05:53 ID:Jw1uytr.
戦士「もうここからは出せない。悪いな」
僧戦士「……どうして…?なんで…?」ヘナ…
僧戦士「ようやく会えたのに…こんな……」
戦士「…………」
僧戦士「…ねぇ、何か言ってよ………」
僧戦士「お父さん……」ウル…
530
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/04(火) 22:10:27 ID:Jw1uytr.
戦士「…」
戦士「条件次第で出してやれんこともない」
僧戦士「…?」
戦士「お前も海洋国に協力しろ。そうすれば出してやる」
僧戦士「……………」
僧戦士「何、それ…?」ワナワナ
531
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/04(火) 22:19:46 ID:Jw1uytr.
僧戦士「どうして…?魔族と手を組むなんて普通じゃないよ…!」
戦士「…お前が知る必要はない。死にたくなければ無駄口を叩くな」ジャキッ
僧戦士「……ッ…!お父さん、昔はそんなじゃなかったのに…!」
戦士「……」
僧戦士「ねえ、お父さん!……お父さん!!」
532
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/04(火) 22:25:11 ID:Jw1uytr.
戦士「……御託はいい。協力するのか、しないのか__」
僧戦士「ッッッ!!!」ギリッ
僧戦士「そんなのしたくないよッッ!!!」ガシャァァンッ
シーーン…
戦士「………そうか」
僧戦士「ひっく…う…う…」ポロポロ…
533
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/04(火) 22:29:46 ID:Jw1uytr.
戦士「良いだろう。ならばお前の好きにしろ」
僧戦士「………」ポロポロ
戦士「…ではな」
コツ…コツ…コツ…
戦士 (……お前は、昔から何も変わっていないな)ボソリ
ギイィィィ……バタァンッ
534
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/04(火) 22:40:02 ID:Jw1uytr.
僧戦士「……お父さん……寂しい…寂しいよ…」ポロポロ…
僧戦士「………………」ポロ…
僧戦士「…そうだ、今は魔物たちを止めないと…!」ムクリ
僧戦士「しっ…しっかり、しなきゃっ…!こんなことしてる場合じゃないっ…!」ゴシゴシ
535
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/04(火) 22:46:57 ID:Jw1uytr.
僧戦士 (まずはこの牢屋を何とかしないと…!)
僧戦士「すぅー…はぁー………せーのっ!」
僧戦士「ふんぬ゛う゛ぅぅぅッ!!」ギギイィ、ギギギイィィィッ
僧戦士「はぁ、はぁ…よし、これで通れる!」ポロポロ…
僧戦士「…っ!」ゴシゴシ
僧戦士 (負けるもんか…!絶対、負けるもんか…!!)ギュウッ
タッタッタッタッタッ…
536
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/04(火) 22:50:30 ID:Jw1uytr.
続きは後日投下します
海洋国編が終わったら物語の大筋が動くので、気の長い方はお付き合いいただけると幸いです
537
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/04(火) 23:42:53 ID:HYcC0G4o
マッテタヨー
538
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/05(水) 06:11:44 ID:tCD6m4qo
乙
539
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/06(木) 23:05:52 ID:RA366OTM
_____________
__________
______
ーー海洋国王城、正門ーー
門番「___駄目だ。入城は許可できない」
魔法剣士「何故です!?さっきは何の問題もなく入れたのに…!」
門番「事情が変わったのだ。現在は国軍兵と一部の要人を除いた全員の通行が禁止されている」
魔法剣士「……そんな…」
540
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/06(木) 23:17:39 ID:RA366OTM
魔王「…一つ聞く。それは我を勇者と心得た上での"狼藉"か?」
門番「……」
門番「私の言葉は国王の命によるものに過ぎない。申し訳ないが、ここはお引き取り願おう」
魔王「……そうか」
魔王「已むを得ん。今は諦めるしかあるまい。…行くぞ」ザッ、ザッ
女神「そんな!もう行かれるんですか!?まお…勇者様!」トテトテ
魔法剣士「……」テクテク
541
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/06(木) 23:27:20 ID:RA366OTM
女神「勇者様!簡単に諦めすぎです!もう少し粘れば入れてもらえる可能性だって…!」
魔王「いや、無理だ。このタイミングでの入城制限…流石に偶然ではあるまい」
魔王「公にできぬ何かがあると見て間違いなかろう」
女神「っ!なら尚のこと…!」
魔王「まあ待て。お前さんは物事を愚直に捉え過ぎだ。まだ手段は残されているではないか」
542
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/06(木) 23:31:41 ID:RA366OTM
女神「え?他に何か………………!!」ハッ
女神「まさか、その手段って……」タラリ
魔法剣士「…潜入、ですね?」チラ
魔王「左様」ニヤリ
543
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/06(木) 23:40:49 ID:RA366OTM
女神「だ、ダメですそんなこと!不法侵入は悪行なんですよ!?」
魔王「だが僧戦士を救う為には必要なことであろう?」
女神「やっ、それはそうですが…」
魔法剣士「女神さん、僕からもお願いします…!僧戦士の為にも…!」ペコリ
女神「ええぇ!?そんな、頭を上げて下さい!」アタフタ
544
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/06(木) 23:43:35 ID:RA366OTM
魔王「…ではするのか?"不法侵入"」ズイッ
女神「へっ!?」ビクッ
魔王「答えよ女神」
女神「……えっと…えっとぉ…」オロオロ
女神 (うぅ…私の立場的にそれは…)
545
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/06(木) 23:51:18 ID:RA366OTM
<__オーーイ!ダレカーーー!
魔法剣士「……?」
<ダレモイナイノーー!?
魔法剣士「………」
魔法剣士「勇者様、女神さん。何か声が聞こえませんか?」
546
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/06(木) 23:56:01 ID:RA366OTM
魔王「…む?声だと?」
女神「…?……いえ、私には何も__」
<ダレカーーーーッ!!タスケテーー!!
女神「……」
女神「確かに聞こえますね…」
547
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/07(金) 00:12:47 ID:pqSJ7PxI
<オーーーイ!!
女神「どこから聞こえるのでしょう…?」キョロキョロ
魔王「…これは地下から響いているな。……丁度そこの辺りか」チラリ
魔法剣士「もしかして、この大きなタイルの下ですか?」テクテクテク
魔法剣士「あのー、誰かいるんですかー?」
<…!良かった!お願い、ここを開けてっ!!
魔法剣士「……勇者様」チラ
魔王「…」コクリ
魔法剣士「……」
548
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/07(金) 00:17:44 ID:pqSJ7PxI
魔法剣士「今開けます、離れていて下さい」
<ええ、頼んだわ
ガコンッ…ゴゴ、ゴゴゴゴッ
パラパラパラ…
<うっ!けほっ、けほけほっ!
女神「わ……凄い埃…」ツーン…
549
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/07(金) 00:23:48 ID:pqSJ7PxI
海姫「__けほ、けほ…ふう……ありがとう。おかげで助かったわ」
魔法剣士「あぁ、いえ、お礼なんて___」
海姫「……?」キョトン
魔法剣士(黒の長髪に翠の瞳…!?)
魔法剣士「お二人共!!」クルッ
魔王「ああ…特徴と一致しているな」
女神「……あのー…もしかして、海姫様ですか?」
海姫「…!!」
550
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/07(金) 00:24:39 ID:pqSJ7PxI
続く
551
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/07(金) 00:27:25 ID:pqSJ7PxI
ーおまけー
魔王「で、するのか?女神よ」
女神「ふぇ?…何をですか?」
魔王「不法侵入」ニヤニヤ
女神「ばっ…!?しつこいですよ!?」
魔法剣士(今日も遊ばれてるなぁ)ウンウン
552
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/09/07(金) 00:28:07 ID:pqSJ7PxI
後日また投下します
553
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/07(金) 07:41:30 ID:.Mkzz2bY
乙
そう言えば善行それなりにしてるけど加護ついたっけ?まだ足りないのかな...
554
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/09/25(火) 14:09:24 ID:aXOt6oR2
続き待ってますよー
555
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/05(金) 02:43:53 ID:X2bRY2LU
まうまう
556
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/14(日) 01:12:21 ID:HMUwZ0X6
>>553
一応蓄積されてはいます
557
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/14(日) 01:32:01 ID:HMUwZ0X6
海姫「私を、知っているの…?」ジリ…ジリ…
女神「やっぱり!私たちは貴女様を探していたのですよ!」ニコ
海姫 (探していた…!?)
海姫 (ッ…城を抜け出したことがもう勘付かれたのか…!)バッ
女神「……?あの…その手は一体?」
魔法剣士「…!」
558
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/14(日) 01:38:33 ID:HMUwZ0X6
魔法剣士 (二本の指を突き出す構え…!)サッ
魔王「来るぞ女神!」ガシッ
女神「わ゛ッ!勇者様、何を__」
バチイィィィッ
559
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/14(日) 01:41:37 ID:HMUwZ0X6
女神「ッ!?で、電撃!?」ビリリ…
海姫「今のは警告よ。…次は当てるわ」スッ…
魔法剣士 (この子、魔道の心得があるのか…!)
560
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/14(日) 01:52:04 ID:HMUwZ0X6
女神「ま、待ってください!これはどういう__」
海姫「黙って」ギロリ
女神「ひッ」ゾク…
海姫「死にたくなければ大人しく言うことを聞きなさい」バチバチッ…
魔法剣士 (……勇者様、何か俺たち勘違いされてませんか?)ボソボソ
魔王 (…その可能性はある)ボソボソ
561
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/14(日) 02:09:11 ID:HMUwZ0X6
魔王 (ここは我が説得を図ろう)ボソッ
魔法剣士 (お願いします)ボソボソ
魔王「…あー、待て。まずは落ち着いて話を__」
海姫「黙れと言った!」バチイィッ
女神「ひえぇ…」ガタガタ…
海姫「次はないわ」
魔法剣士 (……無理そうですね)
562
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/14(日) 02:19:58 ID:HMUwZ0X6
魔王 (…………まあ、姫と行動を共にできることを考慮すれば好機とも取れる)
魔王 (ここは大人しく従うが良かろう)ボソボソ
魔王「分かった、言うとおりにす__」
海姫「ならさっさと降りて来なさい。そのまま私の前を歩くのよ。いい?抵抗の意思を見せたら一瞬で炭にするわ。長生きはしたいでしょう?」
魔王「………」
魔法剣士 (……好機…なのかなぁ……)ハハ…
女神「怖いよぅ…怖いよぅ…」ビクビク
563
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/14(日) 02:21:07 ID:HMUwZ0X6
後日また投下します
564
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/14(日) 08:26:30 ID:m85mT/jQ
続きが読める幸せよ
565
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/16(火) 22:12:47 ID:ZVLMEcYw
_____________
__________
______
ーー王城、地下通路ーー
海姫「__全く……勇者一行だったなら始めからそう言いなさいよ」
魔法剣士「いや、そっちが聞き入れなかっただけじゃ…」プスプス…
魔王「同意見だ」ビリビリ…
女神「私もです…」ホカホカ…
海姫「そんなことはどうでも良いわ」キッパリ
566
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/16(火) 22:26:44 ID:ZVLMEcYw
海姫「…さて、単刀直入に聞くけれど…………貴方達の目的は僧戦士ね?」
魔法剣士「!!」ハッ
女神「…!」
魔王「…やはり僧戦士を知っていたか」
海姫「ええ。私の為に"身を呈して"戦ってくれた、大切な恩人よ」
魔法剣士「………そうですか…」
女神 (……また、酷い目に遭ったのでしょうか…)ギュ
567
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/16(火) 22:45:19 ID:ZVLMEcYw
魔王「彼女の居場所に心当たりはないか?」
海姫「…あるわ」
魔法剣士「…!教えて下さい、お願いします!場所さえ分かればすぐにでも僧戦士を…!!」
海姫「………………」
女神「…姫様…?」
海姫「……教えても良いけど、条件がある」
568
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/16(火) 22:52:31 ID:ZVLMEcYw
魔法剣士「っ…?条件、ですか…?」
海姫「そうよ」シレッ
女神 (うわ…この急いでいるときに…)ドンビキ
魔王 (いや、だからこそだ。時間が惜しい今現在は、承諾するのが一番手っ取り早い)
魔王 (…親子揃って抜け目の無いことだな)
569
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/16(火) 23:08:13 ID:ZVLMEcYw
魔王「で、その条件とは何だ?」
海姫「……私の国を救う手伝いをして欲しいの」
魔法剣士「…救う……?やはり、この海洋国で何かが起こってるんですか?」
海姫「ええ。…結論から言うわ」
海姫「…この国は魔族に乗っ取られつつあるの」
魔王「………………なんだと…?」
570
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/16(火) 23:10:57 ID:ZVLMEcYw
明日また投下します
571
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2018/10/17(水) 19:47:29 ID:FP/BilDg
乙
魔王がいない間に部下がやらかしたか!?
572
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/17(水) 22:41:07 ID:7k2N9QPA
女神 (魔族って…!魔王さん、どういうことですか!?)クルッ
魔王 (…知らん。我を見るな)
魔法剣士「魔族…強大な力を秘めた魔物のことですよね?」
海姫「ええ、一晩で国を滅ぼし去っていく"生きた天災"よ」
573
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/17(水) 22:46:21 ID:7k2N9QPA
女神「…それは確かな情報なのですね?」
海姫「この目で見たから間違いないわ」
女神「…………」チラ
魔王 (知らんと言うておる。…情けないが我は一切関与していない)
574
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/17(水) 23:03:26 ID:7k2N9QPA
女神 (?なら、今回の件は…?)
魔王 (何者かの独断である可能性が高い)
女神 (……つまり、一種の裏切りということですか…?)
魔王 (…………………)
575
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/17(水) 23:30:35 ID:7k2N9QPA
魔法剣士「…かなり逼迫しているみたいですね」
海姫「否定しないわ。……さあ、条件を呑むかしら?嫌なら私一人で__」
魔王「引き受けよう」
魔法剣士「!」
魔王「二人共、異論は無いな?」
女神「あ…はい…」
魔法剣士「勿論です、ありがとうございます…!」
海姫「………即答とは恐れ入ったわ。正直期待していなかったのだけれど」
魔王「勇者として見過ごす訳にもいくまい」
海姫「…流石ね」
576
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/17(水) 23:59:26 ID:7k2N9QPA
海姫「良いわ。僧戦士のもとへ案内してあげる。付いてきて頂戴」クルッ、テクテク…
魔法剣士「行きましょう、お二人共」テクテク…
魔王「ああ」ザッ…ザッ…
女神「は、はい…」トテトテ…
577
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/18(木) 01:09:29 ID:C.nNY87A
女神 (魔王さん、大丈夫ですか…?)
魔王 (…心配するな。反逆者は我が何とかする)
魔王 (お前さんは魔法剣士が先走らぬよう、見守っていてくれ)
女神 (はい…あの、でも……魔王さんも…)オロオロ
魔王 (…………)
578
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/18(木) 01:37:23 ID:C.nNY87A
魔王 (お前さん、我まで冷静でなくなったと考えてはおらぬか?)
女神 (…!)
魔王 (安心しろ。お前さんには我がついている。…最初にそう言った筈だ)ニヤリ
女神 (……しっ…信じてますからねっ?どこにも行っちゃ嫌ですよ?)ウル…
魔王 (…大袈裟な奴だ)
579
:
◆ZGyEu7mBgw
:2018/10/18(木) 01:37:59 ID:C.nNY87A
後日また投下します
580
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2019/04/01(月) 03:35:36 ID:pn4JJxoA
まつぞ
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