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ルルーシュ「正攻法でいこう」C.C.「……そうだな」R2 Part2
270
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/03/10(金) 00:47:52 ID:A2WBE4Jo
酔ったバレルが見たらまたTwitterで荒れるなこれw
271
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/04/13(木) 20:57:12 ID:iJV2zk.6
待つ
272
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/04/19(水) 14:17:33 ID:1kFKJR.w
おいついちまった
273
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/04/21(金) 20:44:39 ID:dxgfcAbo
バレやん、ファイトやで〜
続き待っとるやで〜
274
:
<削除>
:<削除>
<削除>
275
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/05/10(水) 14:41:12 ID:qlB0v5pI
おいついちゃったにゃーん。頑張れー
276
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 03:01:36 ID:.456nyaE
ルルーシュ「……ふぅ、おおかた片付いたか」ノビ
ルルーシュ「日用品の買い込みは手伝って貰えば良かったかな」
ルルーシュ「CCは……」
CC「…………」スゥスゥ
ルルーシュ「疲れて眠っているか」
ルルーシュ「仕方ないやつだ、全く」
ルルーシュ「最後にベッドルームへ運ぶ仕事が追加だな」
ルルーシュ(CCは本調子には程遠い)
ルルーシュ(むしろ体力はかなり落ちているし、思考力も幼い)
ルルーシュ(この現象を解明しないことには、先に進めないな)
CC「……ルルーシュ、さま……」スゥ
ルルーシュ「……はぁ、いい気なものだ」
ルルーシュ「まぁ任せておけ、俺かなんとかしてやる」
277
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 03:06:06 ID:.456nyaE
ルルーシュ「ん?ラクシャータからか」ピピッ
ルルーシュ「メールか」
ルルーシュ(外で話せるか?直接話したい内容なのか)
ルルーシュ(……CCを1人にするのは少々不安だが)
ルルーシュ(何かメモを……)
ルルーシュ(そうか、文字は読めないかもしれないな)
ルルーシュ(仕方ない、メイド達に見張りを頼もう)
ルルーシュ「ん?」ピピピッ
ルルーシュ「なんだラクシャータ」
ルルーシュ「ああ、これから家を出ようと思っていたところだ」
ルルーシュ「公園?ああ、分かる」
ルルーシュ「……分かった、すぐに向かおう」
ルルーシュ「CC、少しの間待っていてくれ」
278
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 03:10:55 ID:.456nyaE
〜公園〜
ルルーシュ「ラクシャータ、いるのか?」
ラクシャータ「ハァイ、こんばんは〜」
ルルーシュ「どうした?お前らしくないようにも感じるが」
ラクシャータ「そりゃそうよ、ワケありだから」
ルルーシュ「訳あり?」
ラクシャータ「とりあえずCCの様子はどうなの?」
ルルーシュ「?今のところ分かっているのは」
ルルーシュ「記憶喪失というだけではなく、退行しているようだ、と」
ルルーシュ「恐らくはギアスを手に入れる前の状態にな」
ラクシャータ「原因は?」
ルルーシュ「分からない、そもそもギアスを封印する方法があると聞いたこともない」
ルルーシュ「精密検査をしてみる必要はあるだろうな」
ラクシャータ「なるほどねぇん」
ルルーシュ「それで?そっちの話はなんだ?」
279
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 03:14:49 ID:.456nyaE
ラクシャータ「まあまぁ、そう焦らないで」
ラクシャータ「あんたさ、中華連邦にいた頃に」
ラクシャータ「奴らの研究施設にいたのよね?」
ルルーシュ「ああ」
ラクシャータ「そこでさ、ナイトメアの研究なんかはされてた?」
ルルーシュ「いいや、見た覚えがない」
ルルーシュ「俺がいたのは人間を狂化する実験を行っていた施設だ、ナイトメア研究とは違う」
ラクシャータ「そうよねぇ……」
ルルーシュ「なんだ、妙に歯切れが悪いな」
ラクシャータ「はい、これ見てもらえる?」ピッ
ルルーシュ「なんだ?ナイトメアコントロール?」
280
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 03:28:06 ID:.456nyaE
ラクシャータ「そ、あのジェレミアが乗ってたナイトメアの根幹技術」
ラクシャータ「それのおかげで、あいつは1人であれだけのナイトメア、いえKGFを動かしていた」
ルルーシュ「すごい情報だな、これをどこで?」
ラクシャータ「カレンが送って来たのよ」
ラクシャータ「あの子、また無茶してるみたいね」
ラクシャータ「あっちに送ったのは失敗だったかも」
ルルーシュ「それで?これがなんだって言うんだ」
ラクシャータ「一番下、その研究の論文発表者みて」
ルルーシュ「……ロイドさん?」
ラクシャータ「そゆこと〜」
ラクシャータ「……はぁ、やんなっちゃうわよもう」
281
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 03:32:12 ID:.456nyaE
ルルーシュ「……どうした?」
ルルーシュ「かなり参ってるみたいだな」
ラクシャータ「そりゃそうよ」
ラクシャータ「あのとき」
ラクシャータ「疎開にアイツが現れた時」
ラクシャータ「ロイドは知らないって言ったのよ」
ラクシャータ「あいつが脳波コントロール技術の基盤を作ったなら容易に想像つくだろうに」
ラクシャータ「嘘を……ついたのよ」
ラクシャータ「そう思ったら頭ごちゃごちゃしてきちゃってさぁ」
ルルーシュ「ロイドさんは?」
ラクシャータ「部屋でご就寝よ、呑気なもんよね」
ルルーシュ「このことは知ってるのか?」
ラクシャータ「知ってる訳ないわ、さっき来たばかりだもの」
ルルーシュ「……それなら、話は簡単だな」
ラクシャータ「え?」
282
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 03:37:29 ID:.456nyaE
ルルーシュ「聞くぞ、直接本人に」
ラクシャータ「いや、あんたさ」
ラクシャータ「あたしがここに来た理由、分かってるでしょ?」
ルルーシュ「自分では整理できないから相談しに来たんだろう?」
ラクシャータ「だったら……」
ルルーシュ「だから俺が結論を出した」
ルルーシュ「気になるなら今すぐ叩き起してでも聞こう」
ルルーシュ「俺もついて行ってやる」
ラクシャータ「……」
ルルーシュ「どのみち、誰かの言葉で納得できることでもないだろう?」
ルルーシュ「さぁ、俺も長くCCは放っておけない」
ルルーシュ「戻るぞ、研究室へ」
283
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 03:39:22 ID:.456nyaE
ラクシャータ「……ほんと!あんたって人の心の機微が分からないわよね」
ルルーシュ「違うな、間違っているぞ」
ルルーシュ「分かっているからこそ、後押しが必要な場面もあるのさ」
ラクシャータ「……スカしちゃって、ムカつくやつ!」
ルルーシュ「ははは、なんとでも言うがいい」
ルルーシュ(ロイドさんが自分の研究成果を忘れる?いや、人間だから絶対は無いが)
ルルーシュ(考えにくい)
ルルーシュ(CCの記憶喪失といい、何か引っかかる)
ルルーシュ(ヒントが得られるかも知れない、とにかく確認しなければ)
284
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 03:45:52 ID:.456nyaE
〜研究室〜
ロイド「……あのさ、今何時か分かってる?」
ルルーシュ「すみません、大事な用事なので」
ラクシャータ「……」
セシル「私も呼ばれるなんて、一体何のお話でしょうか」
ルルーシュ「ラクシャータ、あれを」
ラクシャータ「……」
ルルーシュ「ラクシャータ」
ラクシャータ「……分かったわよぉ」
ロイド「これは?」
ルルーシュ「カレンが中華連邦から送ってきたデータです」
ルルーシュ「それに見覚えはありますか?」
285
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 03:52:45 ID:.456nyaE
セシル「えーっと」
ロイド「無いねぇ、なかなか面白い理論だとは思うけど」
ラクシャータ「……」バンッ
ロイド「な、なんだいラクシャータ!?急に机を叩いたりして」
ラクシャータ「とぼけてんじゃないよ」
ラクシャータ「この論文を書いたのはあんただって、もうネタはあがってんだから」
ロイド「え、えぇ〜……」
ロイド「そんなこと言われても、ほんとに覚えがないんだけど」
ラクシャータ「……くっ、あくまでシラを切るのね……」
ルルーシュ「待て、ラクシャータ」
ルルーシュ「実は、この論文には少し気になることがある」
セシル「気になること?」
ルルーシュ「ええ、出された年を見て下さい」
ロイド「……ん?」
286
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 03:56:45 ID:.456nyaE
ロイド「おかしいよ、だってこの年って」
セシル「ロイドさんはまだ大学に入学していないはずです、よね?」
ラクシャータ「えっ!?」
ルルーシュ「やはり」
ラクシャータ「いつ気付いたの?」
ルルーシュ「初めて見た時からだ」
ラクシャータ「じゃあ早く言いなさいよ!」
ルルーシュ「もちろんこれは論文の改竄が行われていない前提の話だし」
ルルーシュ「妙だな、というだけだったからな」
ルルーシュ「俺は、これが改竄されていないという前提で話します」
ロイド「何故だい?」
ロイド「自分で言うのもアレだけど、そんなのいくらでも変えられるじゃないか」
ルルーシュ「一つにその意味が無いこと、それをするなら、そしてロイドさんがその内容を惚けたいなら」
ルルーシュ「そもそも名前を消すはずです」
ルルーシュ「そして、もう一つ」
287
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 04:01:24 ID:.456nyaE
ルルーシュ「俺は、ロイドさんが記憶を消されている可能性があると考えています」
ロイド「は?」
ルルーシュ「いや、もっと言えば」
ルルーシュ「ロイドさんだけでなく、大学の人達全員が」
ルルーシュ「セシルさんも含めて記憶を消され、別の記憶に変えられている可能性を考えています」
セシル「私も!?」
ルルーシュ「そうでないと辻褄が合わないんですよ」
ルルーシュ「この論文には実験の結果が残っているでしょう?」
ルルーシュ「仮にロイドさんが超天才で」
ロイド「そこは事実だよねぇ」
セシル「ロイドさん!」
ロイド「あい、すみません」
ルルーシュ「……続けますよ」
ルルーシュ「大学側から資金供与を受け、かつ設備を整えていたとしてもです」
288
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 04:05:17 ID:.456nyaE
ルルーシュ「当然注目されます、当時は最新鋭の機体がガニメデ、そんな時代に革新技術の研究だ」
ルルーシュ「それなのに、俺達はその技術のカケラも知らない」
ルルーシュ「あまりにおかしい話では無いですか?」
ロイド「んー、まあ違和感あるけどぉ」
ルルーシュ「当然、都合よく人間の記憶を改竄するのは簡単なことではありません」
ルルーシュ「……ひとつを除いて」
ロイド「……なるほどぉ」
ラクシャータ「ギアスが関わってるっての?」
ルルーシュ「たぶんな」
ルルーシュ「少し整理しよう、ラクシャータ」
ルルーシュ「大学のサーバから年代別に出来事を取り出してくれ」
ラクシャータ「あらぁん?総督自ら犯罪教唆?」
ルルーシュ「言葉の綾だ、普通に大学側の発表を見られればいい」
289
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 04:11:37 ID:.456nyaE
ルルーシュ「それと、ロイドさん、セシルさんは」
ルルーシュ「自分の覚えている限り、大学での活動を書き出して下さい」
ロイド「なんか、ちょっと恥ずかしいけどぉ」
セシル「あ、あはは、そうも言ってられませんよねぇ」
ルルーシュ「何かあるはずです、それを探しましょう」
ラクシャータ「ルルーシュ、あんたは何するのよ」
ルルーシュ「俺は全体を把握する」
ルルーシュ「大学の全員の記憶を変えるだけでも相当なものだが、国を、世界を変えられる訳では無いはずだ」
ルルーシュ「何か工作があったなら、綻びがあるはずだ」
290
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 04:20:06 ID:.456nyaE
〜30分後〜
ロイド「はぁ、案外思い出せないものだねぇ」
ロイド「人間の記憶って曖昧なもんだ」
セシル「ですねぇ」
セシル「でも確かに、思い出してみると」
セシル「私、いつロイドさんと出会ったのかしら」
ロイド「ゼミでラクシャータと会った時には」
ラクシャータ「あんたたちは一緒だったわよん、間違いなく」
ロイド「だよねぇ」
ルルーシュ「……」
ラクシャータ「で?見比べて何か分かった?」
ルルーシュ「……いや、サッパリだ」
ロイド「あらら……」
ルルーシュ「というのは冗談で」
ラクシャータ「あのねぇ、ふざけてる場合?」
291
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 04:29:24 ID:.456nyaE
ルルーシュ「分かるには分かった」
ルルーシュ「だが、これを伝えたら」
ロイド「伝えたら?」
ルルーシュ「セシルさんが傷つくかも知れない、そう思ってたんです」
セシル「私?」
ルルーシュ「今、セシルさんは26歳という認識で間違ってませんよね?」
セシル「え、ええ」
セシル「それが何か?」
ルルーシュ「おそらく、いや間違いなく」
ルルーシュ「セシルさんもロイドさんも」
ルルーシュ「思っているより2年は前に大学に入学されてます」
ルルーシュ「しかも、セシルさんは大学入学前からロイドさんと交流があったはずです」
ロイド「それまたどうして?」
ルルーシュ「これを見てください」
292
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 04:32:52 ID:.456nyaE
ロイド「それは……ああ、ナイトメアの操作訓練のやつか」
ロイド「当時はまだブリタニアの侵攻も過激だったし、各地でそういうイベントがゲーム感覚であったよねぇ」
ロイド「思えば恐ろしい話だぁ」
ルルーシュ「ロイドさんを基準に考えて年ごとに並べてみると」
ルルーシュ「ここ、この年とこの年の間に訓練の優秀者の発表がありません」
セシル「あら、ほんと」
ラクシャータ「そんなの、偶然じゃない?」
ルルーシュ「これだけならな」
ルルーシュ「セシルさん、あなたの書いた情報の中に」
ルルーシュ「……あった、ロイドさんとははじめデヴァイサーとして仕事を共にしていたとありますよね?」
セシル「え、ええ」
セシル「でも、私はあんまり向いていなかったのでその後は助手として……」
ルルーシュ「そこです」
セシル「え?どこ?」
293
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 04:39:04 ID:.456nyaE
ルルーシュ「セシルさん、あなたはどこでナイトメアの操縦技術を学んだんです?」
セシル「え?た、たぶん大学でだとは思うけど……」
ラクシャータ「んー、おかしいよねぇ」
ロイド「……はぁ、さすがに僕も変だと感じざるを得なくなってきたよ」
セシル「お二人共、どういうことですか?」
ロイド「だって考えてもみなよ」
ロイド「僕ら3人が一緒になった講義って、病理学と生態物理学だったでしょ?」
ロイド「ゼミもそこの教授から誘われてさ」
セシル「そういえば……でも、ロイドさんはとっくに卒業してて、研究員として……」
ロイド「そうだよ?僕は所謂現役では無かったのさ」
ロイド「でも、君は違うよねぇ?セシルくん」
294
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 04:45:35 ID:.456nyaE
ロイド「君はどういう経緯で病理学を学びながらナイトメア操縦が出来るようになって、かつ僕の助手をやるようになるんだい?」
セシル「……たしかに」
ラクシャータ「明らかに時間が足りないわよねぇ、出会うまでとその後にさ」
ロイド「ラクシャータをナイトメア研究に引っ張ったのは僕だけど」
ロイド「よく考えたらそれも妙だよねぇ」
ロイド「生態物理学がナイトメアの構造研究の一貫だったとしても」
ロイド「どうして病理学なんて僕が取るんだろうねぇ?」
ロイド「僕が研究してたのは、基本機械工学なのにさ」ズキ
ロイド「気分が悪いねぇ、誰かに頭を弄られてるかもしれないってのはさぁ」
セシル「つまり、ルルーシュくんが、あっ」
ルルーシュ「いいですよ、それで」
ルルーシュ「公務とは違うんですから」
295
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 04:49:58 ID:.456nyaE
セシル「そ、そう?考えてみれば本物のルルーシュくんとは久々なものだから」
セシル「で、言い難いってのは」
ルルーシュ「はい、おそらく短く見積もってもあと2歳は年上になってしまうかなぁと」
ラクシャータ「あら、もしかしてタメ?」
セシル「ひ、ひぇぇ……」
セシル「た、たしかにショックは大きいかも」
ロイド「僕も33歳くらいってことかな?」
ルルーシュ「そうなりますね」
ラクシャータ「やーいおっさーん」
ロイド「……まあ、別にいいか」
ロイド「それで、どうやら飛ばされた期間があるみたいだけど」
ロイド「これがギアスだとして、ラクシャータがくる前の僕らの大学全員の記憶を書き換えた」
ロイド「その理由を知りたくなるよねぇ」
セシル「ええ、突き止めないと納得できません」
セシル「私の将来設計を狂わせた罪を償わせないと」
296
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 04:54:06 ID:.456nyaE
ラクシャータ「あらあら、ツッコミ役が燃えてるわ」
ラクシャータ「ルルーシュ、あんた何か案ある?」
ルルーシュ「ギアスキャンセラーがあれば何とかなるかもしれないが」
ルルーシュ「気になることがある」
ラクシャータ「なにさ」
ルルーシュ「この2人は1度ギアスキャンセラーを受けているはずなんだ」
ルルーシュ「2年前に」
ラクシャータ「……たしかに」
ルルーシュ「あの機械が未完成だったとしても、ギアスの波動を打ち消すレベルのものを受けても思い出せないとなれば」
ルルーシュ「何か、余程に強い影響が身体に出そうだと思うんだ」
ルルーシュ「だが、特にギアスの兆候は見られないし、何より俺の腕にも反応はない」
ラクシャータ「ギアスイーターだっけ?それでなんとか出来ないの?」
ルルーシュ「制御できる保証がない、最悪の場合は命の危険に陥る可能性もある」
297
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 04:59:07 ID:.456nyaE
ラクシャータ「困ったわねぇ」
ロイド「……ルルーシュくん、ギアスの力を強く受けた場合、身体に何か異常をきたすものなのかい?」
ルルーシュ「それは分かりません」
ルルーシュ「俺や、マオのギアスは具体的に分かるような反応は出ませんでした」
ルルーシュ「しかし、今回の件、仮にCCが関与していないとするなら」
ルルーシュ「ギアスの出どころはVVだろうと」
ルルーシュ「そうなると、やつのギアスは外部に影響を与えるタイプになるはずです」
ルルーシュ「つまり、記憶の改竄に関して、何らかの外的な作用が働いているのではないかと思うんです」
ロイド「ふーん、そうなのか」
セシル「ロイドさん?」
ロイド「ラクシャータ、記憶って一体どこに収納されているんだろうね?」
セシル「は?」
ロイド「ほら、いいからいいから」
ラクシャータ「……ったくもう」
ラクシャータ「えーっと、通説では脳よねぇ」
298
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 05:05:39 ID:.456nyaE
ロイド「だよね」
ロイド「いくら外的な作用っていってもさ、必ずしも見える場所とは限らないと、僕の天才的な頭脳が囁いているんだよ」
ラクシャータ「あんた何言って……」
ラクシャータ「まさか、いや、でも……」
セシル「どういうことですか?」
ロイド「二ブいなぁセシルくん」
セシル「ロイドさんにだけは、言われたくありません」
ロイド「ありゃ、やぶ蛇」
ロイド「脳ってさ、表層は更新され続けて行くけど、記憶領域って大きくは変化しないよねぇ」
ロイド「つまり、長期記憶はってことだけど」
ルルーシュ「……なるほど」
セシル「私たちの脳に、何か影響が出ているかもしれないってことですか?」
ロイド「だぁいせいかい」
ラクシャータ「あんたたち、CTとかいつ撮った?」
299
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 05:07:41 ID:.456nyaE
ロイド「ここ数年以上不思議なくらい健康でさぁ」
ロイド「健康診断以上のことは、僕もセシルくんも受けて無いはずだよねぇ」
セシル「は、はい」
ロイド「じゃあ、今からやってみようかぁ」
ラクシャータ「どこでよ」
ロイド「もっちろぉん」
ロイド「総督閣下の権限で、中央病院の設備を使うんだよぉ」
ラクシャータ「できるの?」
ルルーシュ「あ、あぁ不可能ではないが」
ロイド「こうなったら徹底究明でしょ」
ロイド「ラクシャータ、使い方は分かるよね?」
ラクシャータ「……はぁ、やればいいんでしょ?」
ロイド「そのとーり!」
300
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 05:19:22 ID:.456nyaE
〜中央病院 ICU〜
ラクシャータ「……出来たわよぉ、スキャン結果」
ロイド「おっ、待ってましたぁ」
セシル「なんでそんなに楽しそうなんですか」
ロイド「究明とは、本来楽しいものなんだよぉ」
セシル「それが自分の過去でも?」
ロイド「内容は関係ないさ」
ラクシャータ「……んー」
ラクシャータ「これ、かしらね」ピラ
ルルーシュ「これは?」
ラクシャータ「あー、ここ」
ラクシャータ「向きを変えたら分かりやすいかしらねぇ」クルッ
ルルーシュ「……!」
301
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 05:24:57 ID:.456nyaE
ロイド「なんだろうねぇ、これ」
セシル「まるで、鳥みたいですね」
ルルーシュ「これはギアスの紋章だ」
セシル「ギアスの紋章?」
ラクシャータ「ちなみに、こっちがセシルのやつね」ピラ
ラクシャータ「はぁ、ほんとに2人ともあるのねぇ、このマーク」
ロイド「これで何かギアスの影響があるってことは確定したね」
ロイド「あとは、これをどうすれば過去の情報が得られるか」
ラクシャータ「あんた、どうにかするつもりなの?これ」
ロイド「もちろん」
ロイド「僕たちの記憶だけでなく、他の人間の記憶まで変えてまで隠したい何かが」
ロイド「そこにはきっとあるからねぇ」
302
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 05:34:02 ID:.456nyaE
ラクシャータ「ルルーシュ、何か方法ありそう?」
ルルーシュ「俺にもこんな状態になった経験がないから分からないな」
ルルーシュ「しかもキャンセラーで消えないとなると、かなり難しいと言わざるを得ない」
ロイド「んー」
ラクシャータ「ここ、頭の結構奥にあるから」
ラクシャータ「そのせいでギアスキャンセラーが効かなかったのかもよ?」
ルルーシュ「だったとしても、それならその頭の奥まで届くキャンセラーをどうするかだ」
ルルーシュ「残念だが、俺達にはギアスキャンセラーを作る技術がない」
ロイド「え?」
ロイド「あるよ?少なくとも元なら」
ルルーシュ「どういうことです?」
303
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/05/24(水) 05:34:47 ID:dokSUK5I
|ω・)チラッ
304
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 05:39:23 ID:.456nyaE
ロイド「そっか、ルルーシュ君はいなかったから分からないだろうけどぉ」
ロイド「たしかに物自体はシュナイゼル殿下に引き渡してしまってはいる」
ロイド「でも、その図面ならラクシャータが作ってくれたやつがあるよ」
ルルーシュ「ど、どうして早くそれを言わないんですか!?」
ロイド「いやぁ、今の今まで忘れてたよ」
セシル「あの後事後処理やルルーシュ君が抜けた穴を埋めるので手一杯でしたものね」
ラクシャータ「まあ確かにあるはあるけどさぁ」
ラクシャータ「あたしらですら、分からないことだらけなのよ?あの機械」
ラクシャータ「実用化の実験含めて、開発に何年かかると思ってんのよ」
ラクシャータ「プロトタイプがあるからってすぐに改良出来るわけないじゃない」
ルルーシュ「それは、そうだな」
ルルーシュ「だが、研究する必要はあるだろう、今後ギアス能力者と衝突する可能性もある」
ロイド「何言ってるのさ二人共」
ラクシャータ「え?」
305
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 05:43:08 ID:.456nyaE
ロイド「まずは、ここに有能な技師2人と、優秀な助手がいるよねぇ」
ロイド「それに、予算を付けてくれそうな権力者が1人」
ルルーシュ「俺ですか?」
ロイド「もっちろぉん」
ロイド「そしてぇ」
ロイド「実用化にむけた被検体もほら」
ロイド「ここに、いるじゃないか」
セシル「ロイドさん、ですか?」
ロイド「だぁいせいかい!」
ラクシャータ「ちょっと、さすがに無茶よロイド」
ラクシャータ「ギアスキャンセラー自体どんな悪影響が出るか分かったもんじゃないのに」
ラクシャータ「ましてピンポイントで効果の出る装置にしたら、リスクは跳ね上がるわ」
ラクシャータ「しかも部位は脳よ?一歩間違えれば死の危険だって……」
306
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 05:52:33 ID:.456nyaE
ロイド「ラクシャータ、科学に犠牲は付き物だよ」
ラクシャータ「それ、あんたが一番嫌いな言葉じゃなかったっけ?」
ロイド「それはそれ、これはこれ」
ロイド「数年なんて待てないし、その間に良くないことが起こるかもしれない」
ロイド「それにギアスキャンセラーはサクラダイトを用いた反作用を主軸にしたものだって推測はついてるだろう?」
ラクシャータ「うっ」
ラクシャータ「で、でもそれはあくまでギアス反応が起きた直後の状態を打ち消すためのものでしょう?」
ラクシャータ「今回みたいに影響が出たあとの状態を打ち消すなんて、そう簡単に理論が立つわけ……」
ロイド「ラクシャータ、記憶だよ、脳だよ?」
ラクシャータ「なによ」
ロイド「ギアスがサクラダイトの波動拡散現象によって発動することが出来るということは」
ロイド「少なくとも発動した直後から伝達部分までは波の性質を持っているということだよねぇ」
ロイド「それはルルーシュ君の身体を動かす動力を考えても分かることさ」
307
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 05:56:39 ID:.456nyaE
ラクシャータ「そりゃあナイトメアと同じように動かしてて、サクラダイト反応を利用してるとすればそうなるけど」
ロイド「でしょ?」
ロイド「でもそうすると妙だよね、ルルーシュ君のギアスに関する情報から見ても、その波動は人体に影響を与えるなかで何か変化するはすだ」
セシル(なにかペラペラ話し始めちゃったわね)コソッ
ルルーシュ(黙って見守りましょう)コソコソ
ロイド「ルルーシュ君、君のギアスの発動条件は?」
ルルーシュ「えっ!?」
ルルーシュ「あ、目を見ることです」
ロイド「他のギアスにも同じような条件があるんだよね?」
ルルーシュ「ええ、恐らくは」
ルルーシュ「もっとも、マオのように常時発動するタイプもあるのでなんとも言えないところですけど」
308
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 06:02:30 ID:.456nyaE
ラクシャータ「何が言いたいのよ、ロイド」
ロイド「僕はずっと考えていたんだよ、CCさんやルルーシュ君の言っているギアスとは何なのか」
ロイド「だけど、自分の身体に出ている影響を考えると、なんとなく答えが見えてきたのさ」
ルルーシュ「というと?」
ロイド「ルルーシュ君の場合は目だ、つまり視覚情報」
ロイド「マオ君というのはよく分からないけど、恐らくは今回の仮説でいくと途中の段階に関連した情報を読み取っているのだと思う」
ロイド「そして僕にかけられたギアス」
ロイド「要は僕らが集まった段階で全員にかけられればいいわけだから」
ロイド「これは聴覚か視覚情報に関連したもののはずだ」
ラクシャータ「……つまり」
ラクシャータ「ギアスは人間の何らかの感覚を通して発現すると言いたいわけね?」
ロイド「そういうことぉ」
ロイド「そしてぇ」
309
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 06:06:27 ID:.456nyaE
ロイド「人間は必ず、その受けた刺激を電気信号として脳に送るんだよ」
ロイド「だから、ギアス能力の本質とは」
ロイド「人間の脳に送られる刺激、ひいては電気信号を意識的に変化させる能力と言い換えられるんじゃないかな」
ロイド「ルルーシュ君の場合はたしか……」
ルルーシュ「絶対遵守です」
ロイド「そう、つまり」
ロイド「こうしなければならない、と脳を錯覚させる」
ロイド「まるで自分の意思であるかのようにね」
ルルーシュ「マオの能力はそれを逆算しているようなもの、ということですか」
セシル「えっと、つまり電気信号を逆にギアスの波動のようなものに変換して受け取るってことですかね?」
ラクシャータ「辻褄は合うかもしれないけど」
ラクシャータ「あくまで仮説でしょう?それが正しい保証はないじゃない」
310
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 06:14:26 ID:.456nyaE
ロイド「辻褄が合うということは、それだけ何か近い理論が働いているという証左だよ」
ロイド「実例もあるわけだし」
ラクシャータ「それで失敗したのが細菌とウィルスだったり、中世の誤った医療だったりするんじゃないの?」
ロイド「そうかもしれないね」
ロイド「でもぉ、今回はキッチリ原因は分かっているんだよ、ギアスだってことはねぇ」
ロイド「ゴールまでの過程はキャンセラーに従えばいいんだろう?」
ロイド「ギアスキャンセラーが逆位相の波を作って打ち消す物なら、その生成法を逆算すれば」
ロイド「自ずと僕らの脳に干渉しているギアスを打ち消す波を放出させられるはずだ」
ラクシャータ「……」
ラクシャータ「まぁ言わんとすることは分からないでもないわ」
セシル(ルルーシュくん、つまりどういうことなのかしら?)
311
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 06:17:52 ID:.456nyaE
ルルーシュ(多分ですけど)
ルルーシュ(現在こういう記憶だ、という命令が脳にある状態なんですよね)
ルルーシュ(だから、そうではない、という命令を与えればギアスの力を打ち消すことができると)
ルルーシュ(おそらくそういう話です)
セシル(それって、ある意味人工的なギアスってことじゃない?)
ルルーシュ(もともとギアスキャンセラー自体がそういった性質をもつ装置なんだと思います)
ルルーシュ(だからこそ、人工ギアス研究の過程で生まれたのかも)
セシル(な、なるほど)
ルルーシュ(当然まず初めにギアスをかけられた状態というのが必要にはなるので)
ルルーシュ(完全な人工ギアスとは言えないですが)
312
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 06:21:53 ID:.456nyaE
ラクシャータ「で、それの研究に私も付き合えと?」
ロイド「もちろん」
ラクシャータ「嫌だと言ったら?」
ラクシャータ「あたしが機械工学方面に鞍替えした理由知ってんでしょ?」
ロイド「大丈夫、僕は死んだりしないよ」
ラクシャータ「あのねぇ、あたしが医学研究してた頃よりよっぽど危険性が高いのよ」
ラクシャータ「マウス実験も出来ない、ぶっつけ本番なんて……」
ロイド「できるよ」
ロイド「ねぇ、ルルーシュ君?」
ラクシャータ「……あんた、それはダメだって分かってるわよね」
ラクシャータ「CCが言ってたはずよ、ギアスを使いすぎれば身体を侵食し、やがてギアスの力に囚われるって」
ラクシャータ「あんた、自分の研究のためにこの子を犠牲にするつもり?」
ロイド「違うよ」
ロイド「そっちじゃないさ」
313
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 06:26:05 ID:.456nyaE
ラクシャータ「はぁっ!?じゃあどっち……」
ロイド「ルルーシュ君の身体を動かすギアス」
ロイド「これは確かルルーシュ君自身のギアスから作られたギアス反応体、所謂ギアス結晶から発生してるんだよね」
ロイド「そのエネルギーを解析すれば、仮説はより強固になる」
ラクシャータ「でもだめよ、それを人に使えるのかって問題が残るじゃない」
ロイド「だから僕にやるんじゃないか」
ラクシャータ「それがダメだって言ってんでしょ!」
ラクシャータ「ギアスの命令を打ち消す、つまり一歩間違えば」
ラクシャータ「少しでも命令が違ってしまったら、あんたの身体にどんな影響が出るか」
ロイド「僕の命は僕のものだよ」
ロイド「それはラクシャータがとやかく言えるものじゃない」
314
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 06:29:36 ID:.456nyaE
ラクシャータ「……あっそう」プツン
ラクシャータ「ルルーシュ、セシルを連れて先に帰ってくれる?」
ラクシャータ「あたし、まだこのバカと話さなきゃいけないことがあるから」
ルルーシュ「あ、ああ」
ルルーシュ「そのようだな」
ルルーシュ「セシルさん、行きましょう」
セシル「え、でもルルーシュ君……」
ルルーシュ「ここは2人に任せましょう、どのみち俺達では解決できない問題です」
セシル「ロイドさん……」
ロイド「いいよん、ここは僕が何とかしておくからさぁ」
セシル「……」
ルルーシュ「ラクシャータ、後は任せる」
ルルーシュ「どんな結論であれ、俺は2人を尊重するつもりだ」
ラクシャータ「はいはい、わかったからサッサと行って」
315
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 06:41:30 ID:.456nyaE
ロイド「……で?」
ラクシャータ「なぁにが、で?、よ」
ラクシャータ「あんたの命はあんたのもの?そんなの当たり前よ」
ラクシャータ「でもね、あんた分かってる?あんたが死ねば、それは周りに影響を与えるのよ」
ラクシャータ「自分の命が自分だけで完結出来るもんだと思ってんなら」
ラクシャータ「あたしが叩き直してやるわよ」
ロイド「……ほんと、ラクシャータがカレン君と気が合う理由が分かる気がするよ」
ラクシャータ「何が」
ロイド「君は、煙に巻くような、どこか浮世離れしたような印象を受けるけど」
ロイド「その実、とても現実的だ」
ロイド「僕のゲフィオンディスターバーが構想段階だった時も、現状を再確認し、問題点を一つ一つ改善していったよね」
ロイド「僕自身が科学者というより発明家に近い研究を打ち出している中、君は実に技術屋らしい考えで研究を進めていた」
316
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 06:46:06 ID:.456nyaE
ロイド「その結論がお互い近いところに出てきているのは、なんとも皮肉なものだけど」
ラクシャータ「何?自慢話でもしたいわけ?」
ロイド「そうじゃないよ」
ロイド「僕はね、さっき言った通りギアスについては考えていたんだ」
ロイド「でも、少々甘く見ていた所もあった、それはルルーシュ君のギアスを知った時に誤解したことが大きい」
ロイド「ギアスとは、直接目に触れる、もしくは至近距離までよらなければ発現しない能力だと考えていたんだ」
ラクシャータ「……」
ロイド「でもどうだろう、さっきの仮説がもしその通りだとするならば」
ロイド「例えば聴覚に働きかけられるとすれば?例えば嗅覚なら?」
ロイド「またそれに準ずる何かで広範囲に影響を与えられるとすれば?」
317
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 06:51:12 ID:.456nyaE
ロイド「今は様々な伝達手段が存在する」
ロイド「さっき発現した直後から伝達する過程は波動の性質があると言ったけど」
ロイド「それがどこまでかは分からない」
ロイド「ということは、電気信号に置き換えられるまでの過程は今もって謎のままなんだ」
ロイド「視覚情報や聴覚情報なら」
ロイド「テレビは?電話は?ラジオは?」
ロイド「なんなら気付いていないだけで、すでに影響を受けている可能性すらあるわけだ」
ラクシャータ「……言いたいことは分かるわよ」
ラクシャータ「けど、今のところは何も起きてないでしょう」
ロイド「そう、あくまで今は、だ」
ロイド「僕にギアスをかけた連中、今までの話を総合すれば誰だかは見当がつくよね?」
ラクシャータ「……」
318
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 06:53:55 ID:.456nyaE
ロイド「ブリタニア皇帝の演説なんて、世界中で流れるよ?」
ロイド「それによってギアスを掛けられたら、僕らはどうやって止めればいいんだい?」
ラクシャータ「そんなの、極論すぎて議論に値しない……」
ロイド「でも起こりうる未来だ」
ロイド「少なくとも、僕らは今これを止めるための布石が打てる」
ロイド「広範囲に発現したギアスを観測、演算して消すための力が」
ロイド「これはある意味僕らが手に出来るギアス能力のようなものだよ」
ラクシャータ「……でも、その研究を急いだ結果あんたが死んだら元も子もないでしょ」
ロイド「死なないさ」
ラクシャータ「そんなのっ!」
ロイド「だって、君がいるだろう?」
ラクシャータ「……ロイド」
319
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 06:58:26 ID:.456nyaE
ロイド「さっきも言った通りさ」
ロイド「僕は発明家だ、実現可能かどうかではなく、可能性を追いかけてしまう」
ロイド「だから、君にはその可能性を正しい道へ進める手助けをして欲しいんだ」
ロイド「どうやら今回は、僕1人じゃ出来そうもないからねぇ」
ラクシャータ「……ばーか、今回も、でしょ」
ロイド「んー、まあそういう捉え方もあるかもね」
ロイド「ラクシャータ、僕は自分の過去が何か大きなものに繋がっているような気がするんだ」
ロイド「それこそ、今暗躍しているであろう奴らの、何か致命的なものへ、ね」
ロイド「僕らはすでに、2年」
ロイド「遅きに失しているんだよ」
ロイド「明日にも取り返しのつかない事態に進展してしまうかもしれない」
ラクシャータ「……」
ロイド「頼む、僕が死ぬかもしれないと言うなら」
ロイド「僕を守ってくれないか?ラクシャータ」
320
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 07:01:55 ID:.456nyaE
ラクシャータ「……なによ、それ」
ラクシャータ「あんたはナイトじゃなくてプリンセスってわけ?」
ロイド「そうさ、なにせプリン伯爵だからね」
ラクシャータ「……あーバカバカしい」
ラクシャータ「ちなみに、どのくらいの期間で想定してる?」
ロイド「ひと月」
ラクシャータ「あーあ、そんなことだろうと思ってたわよ」
ロイド「現実的な話だと?」
ラクシャータ「そうね、本当なら短くても1年はかかる話だけど」
ラクシャータ「ちょっと裏道と抜け道と近道すれば」
ラクシャータ「半年くらいにはなるかもねぇ」
ロイド「それは1人で?」
ラクシャータ「……そ、1人で」
321
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 07:06:28 ID:.456nyaE
ロイド「2人ならどうだい?」
ラクシャータ「そうねぇ」
ラクシャータ「意思疎通が完璧で
お互い理解し合ってて、完全な役割分担ができて」
ラクシャータ「かつ有能な助手と資金と権力を併せれば……」
ラクシャータ「案外ひと月くらいかも、ね」
ロイド「じゃあ僕らはとても運がいいね」
ラクシャータ「……そうね、ほんと運がいいわ」
ラクシャータ「ねぇロイド」
ロイド「なんだい?」
ラクシャータ「あたしらはさ、ラブロマンスが似合うようなキラキラして綺麗なもんじゃなくて」
ラクシャータ「血と汗と油と、金属の臭いが染み付いた、泥臭い感じだけど」
ラクシャータ「でも、あたしは結構特派でみんなといたり」
ラクシャータ「……あんたと喧嘩してるの、そこそこ気に入ってる」
ロイド「気が合うね、僕もだよ」
ロイド「思っていたより、他人といるのも悪くない」
322
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 07:11:29 ID:.456nyaE
ラクシャータ「いいよ、あんたが無茶して死なないように、あたしが面倒見てあげる」
ロイド「さっすがぁ」
ラクシャータ「それで?報酬はどれ位頂けるのかしらねぇ?」
ロイド「えっ……?」
ロイド「僕が無事に生きているだけじゃ?」
ラクシャータ「んー、足りないわよねぇ」
ロイド「お金は?」
ラクシャータ「今以上は要らないかなぁ」
ロイド「えっと、それなら……」
ロイド「うーん」
323
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 07:12:12 ID:.456nyaE
ラクシャータ「そうねぇ、なにせ命を守るわけだから」
ラクシャータ「あんたの大事なもの、一つ貰うわ」
ロイド「え?それって一体……」
ラクシャータ「考えておきなさいな」
ラクシャータ「さ、とりあえず今日は帰るわよん」グイッ
ロイド「ら、ラクシャータ!?」
ラクシャータ「さぁて、プリンセス伯爵さんは何をくれるのかしらねぇ?」
ロイド「ひ、ヒントは?」
ラクシャータ「あげませぇーん」
ロイド「ど、どうしましょ……」
324
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/24(水) 07:16:15 ID:.456nyaE
久々すぎる更新、いっそ何も考えずに当たって砕けようとしたらロイドとラクシャータばっかりになってた。
今後も大まかな流れだけ決めて勢いで書いていくと思うんで、何か齟齬があったらここでもTwitterでもお願いします。見直してはいるんだけど見落としも多いからね……
新しいギアスの展開に合わせることはないです、こっちはこっちで別の時間軸ということでひとつ。
途中であったマリアンヌ矛盾してるじゃねーかの話はなんとなく今回で補足してます。確信は後々書きますが、想像の手助けは出来たかなーといったかんじ。
それではおやすみなさい、良い夢を。
325
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/05/24(水) 09:00:52 ID:ER8xST.U
乙です
326
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/05/24(水) 09:03:13 ID:mC/1t7Yk
超乙
327
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/05/24(水) 23:11:14 ID:TEHiR.vY
遅かったではないかあぁぁああああああああ
328
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/05/24(水) 23:43:52 ID:68tA8pyY
乙
待ってた
セシルさんはお気の毒でしたね……まさかアラサーだったなんて
329
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/05/25(木) 01:42:54 ID:0tk4Ikvo
たかだか二年余計に年食ってた事が判明したとしても生き遅れは生き遅(ハドロン
330
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/05/25(木) 07:45:58 ID:Njl3ILPE
嫁き遅れが手遅れになるかならないかの瀬戸際なんですよ!
331
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/05/25(木) 10:38:56 ID:OPZJc.m6
やってみる価値ありまっせ、ということか
332
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/25(木) 23:38:33 ID:b48eFJe.
〜数日後 中華連邦〜
カレン「……はぁ」
天子「どうしたんですか?カレンさん」
カレン「あーら天子ちゃん、また遊びに来たの?」
天子「これでも私、ナンキンジョウタイという奴なのです」
カレン「難しい言葉知ってるのね」
天子「まぁ見張りがいる訳では無いですし、要は政治に口出しできないように、というだけですけど」
天子「だから、ある意味毎日暇なのです」
カレン「なーるほろ」
天子「それでどうしたんですか?」
天子「もう30分くらいそうしてますけど」
カレン「え?マジ?」
333
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/25(木) 23:45:50 ID:b48eFJe.
カレン「んー、色々分からない事だらけでさ」
カレン「ちょっと怪しい情報が出てきたんだけど、私の勘違いだってことしか言ってくれなくて」
カレン「まぁ向こうに戻ってから聞けばいいんだけどさ」
カレン「もやもやするのよ」
天子「ちょっとわかります、その気持ち」
天子「星刻もわたくしには何も教えてくれないのです」
天子「もう子供ではないのに」
カレン「……」
天子「カレンさん?」
カレン「ああ、ごめんごめん」
カレン「なんかそう考えるとさ」
カレン「あたし難しいこと苦手だし、子供扱いされてる方が楽だなって気持ちもある」
カレン「そんなこと考えてて」
334
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/25(木) 23:50:15 ID:b48eFJe.
天子「それは……」
天子「いえ、でもやっぱりわたくしは」
天子「自分のこと、周りのことをちゃんと知りたいです」
天子「知らないところで誰かが傷付くのは、もう嫌だから」
カレン「……そうね」
カレン「ん、やっぱり天子ちゃんは偉いよ」ナデ
天子「そ、そうですか?」
カレン「あたしも見習わないと」
カレン「家族をささえられるくらいには、しっかりしたいなぁ」
天子「家族、ですか」
カレン「あ、ごめんなさい」
335
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/26(金) 00:26:58 ID:8sfwil3A
天子「?」
天子「あ、いえ、別に暗くなっていた訳ではないのです」
カレン「でもご両親は」
天子「ええ、確かにもう居ませんが……」
天子「でも、完全に居ないという訳でもないんです」
カレン「?どういうこと?」
カレン「って、ごめん、あたしズケズケ聞いちゃう癖あるみたい」
天子「いえ、大丈夫ですよ」
天子「実は、私の本当のお母様はもういらっしゃらないのですが」
天子「義理の母がいるのです」
カレン「そうなの?」
天子「ええ……関係が良かったとは言い難いですけど」
336
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/26(金) 00:45:46 ID:8sfwil3A
カレン「今はその人も……?」
天子「いいえ、ご存命です」
天子「尤も、病に臥せって居られますが」
カレン「病気?」
天子「ええ、そもそも今の大宦官たちがこの国を支配していられるのは」
天子「正確に言えば皇后の代理という立場があるからなのです」
天子「わたくしの補佐をするという立場は、本来皇后であるお義母様が付くべきものですから」
カレン「でもご病気じゃ仕方ないわよね」
天子「……もともと、あの方にとってわたくしはあまり好ましくない存在でしょうからね」
天子「ごめんなさい、結局暗くなってしまいました」
カレン「ははは、それを言ったらあたしのせいなんだから気にしないで」
カレン「でも知らなかったな、よく考えてみればあたしこの国の仕組みとか全然知らないのよね」
337
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/26(金) 00:55:56 ID:8sfwil3A
天子「ふふふ、それなら一緒にお勉強しますか?」
天子「わたくしも星刻に教わっている所なのです」
カレン「それいいかも、知ってて損ないものね」
天子「お仕事の後で宜しければ星刻にお願いしてみます」
カレン「やったー!天子ちゃん愛してるー」ギュッ
天子「わ、わわっ、恥ずかしいですカレンさん!」
カレン「んー、丁度いいサイズ感よね」
カレン「いいじゃない、ここ男ばっかりでつまらないのよー」
天子「むぅ」
天子「カレンさんは不安にならないですか?女性1人というのは」
カレン「まあずっと1人ってわけじゃないし」
338
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/26(金) 01:21:01 ID:8sfwil3A
カレン「それに、なんというか」
カレン「そういうの慣れてるのよね、騎士団にいた頃も似たような状態だったし」
カレン「ま、今はみんな必死だからね」
カレン「でも、もしあたしが皆に襲われたら助けてね」
天子「わ、わたくしに出来るかしら」
カレン「頼りにしてるわー」
カレン「あたしもこんなに可愛い子が笑顔でいられる国造りに協力したいもの」
カレン「頑張らないとね」
天子「ごめんなさい、結構お邪魔をしてしまいました」
カレン「へーきへーき、どうせ今はまだ部品の慣らしと調整がメインだもの」
カレン「でも、そのうちもっと大きく進んでくるわ」
カレン「あたしの師匠はすんごい技師でもあるんだから」
339
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/26(金) 01:21:50 ID:8sfwil3A
また明日か明後日、書きたいと思いまーす(不確定)
おやすみなさい、良い夢を〜
340
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/05/26(金) 01:24:50 ID:/9rG6HrQ
おつい
341
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/05/26(金) 08:55:46 ID:wKNlBTy2
乙
天子ちゃんマジ天子
342
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/05/26(金) 18:31:41 ID:6zjz5iCU
待ってた!
乙!楽しみ!
343
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/05/26(金) 18:32:13 ID:6zjz5iCU
ごめんなさい
sage入れたのに消えてたorz
344
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/27(土) 02:00:16 ID:0elLDHq.
〜エリア11 政庁〜
スザク「……」カリカリ
シャーリー「……」サラサラ
ロロ「……」
咲世子「……」
スザク「…………」カリカリ
スザク「……あの、何か?」
ロロ「別に」
ロロ「兄さんとCCがあんな状態なのでする事がないだけです」
咲世子「私はお手伝いの為に待機しています」
スザク「咲世子さんは休んでいた方がいいんじゃないかと」
咲世子「不覚は取りましたが、生憎とそこまでヤワには出来ておりませんので、ご心配なさらず」
スザク「……そうですか」
シャーリー「……」サラサラ
スザク(めちゃくちゃ居心地が悪い)
345
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/27(土) 02:06:04 ID:0elLDHq.
スザク「シャーリーも別にここじゃなくて、別の所で仕事してもいいんだよ?」
シャーリー「ううん、大丈夫」サラサラ
スザク「そ、そっか」
スザク(一体何が大丈夫なんだ)
スザク(どうにも、ルルーシュが居ないことで皆妙に浮き足立ってるというか)
スザク(改めて、僕らを動かしてたのはルルーシュなんだと痛感するね、ほんと)
スザク(僕も何か手伝えればと思ってたけど、皆を纏めることはまだできそうもないや)
スザク(でも、これが連日となったら、僕が一番先にダウンしそうだ)
スザク(ただでさえ慣れないデスクワークだし、何か考えないと)
咲世子「何かご用事ですか?」
スザク「え?」
咲世子「いえ、こちらを見ていらしたので」
346
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/27(土) 02:10:55 ID:0elLDHq.
スザク「………えっと、別に…」ピコン
スザク「!!いや、咲世子さんちょっと外に付き合ってくれるかい?」
咲世子「ええ、もちろんです」
スザク「ロロ、悪いんだけどもしほかの部署から承認依頼が来たら僕に連絡してくれないかい?」
ロロ「別に構わないけど」
ロロ「いいの?これでも僕らは情報部から出向してる」
ロロ「まあわかり易く言えばスパイだけど」
シャーリー「ちょっと、私まで巻き込まないでくださいよ」
ロロ「そう?君は君で何か考えがありそうだけど」
シャーリー「そんなことないです」
ロロ「あ、そ」
347
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/27(土) 02:13:04 ID:0elLDHq.
ロロ「何でもいいけど、僕らはここでは立場一緒なんだし、普通に喋ってくれない?」
ロロ「歳も君の方が上でしょ」
シャーリー「そういう訳には……」
スザク「と、ともかくよろしく」
スザク「大丈夫、ルルーシュが信じてる2人だから、僕も信じるさ」
スザク「じゃあ、夕方には戻るから」ダッ
咲世子「それではお2人とも、後はおまかせ致します」
咲世子「私も信じてはいますが、ここで不穏な動きをされると」
咲世子「あまり楽しくない展開にならざるを得ないので、そこだけはご注意下さいませ」
ロロ「脅し?」
咲世子「いえ、業務連絡のようなものです」
咲世子「それでは」パタン
348
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/27(土) 02:17:36 ID:0elLDHq.
ロロ「……はぁ、色々面倒だな」
シャーリー「釘刺されちゃいましたね」
ロロ「……で?」
シャーリー「え?」
ロロ「どこまで踏み込んでるわけ?こっち側に」
シャーリー「こっち側?」
ロロ「……」
ロロ「まぁいいや」
ロロ「それなら、あんたはなんでここに来たの?」
シャーリー「それは、もともと学生時代に過ごした土地ですし」
ロロ「普通に話していいって」
ロロ「元を辿れば同じ情報部、腹の探り合いばっかりしてても仕方ないし」
349
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/27(土) 02:21:14 ID:0elLDHq.
シャーリー「私は別に……」
ロロ「命令した方がいい?」
シャーリー「……はぁ、分かったわよ」
ロロ「そうそう、素直が一番ってね」
シャーリー「素直から程遠い感じだけどね、あなたも」
ロロ「それはあんたもでしょ」
ロロ「狙いは兄さん?それともCC?」
シャーリー「腹の探り合いはなしなんじゃないの?」
ロロ「探り合いじゃなくて、一方的に聞いてるだけだから」
シャーリー「……」
シャーリー「さっきから兄さん兄さんって、ルルのことでしょ?」
シャーリー「ルルの家族はナナちゃんだけのはずだけど」
350
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/27(土) 02:28:12 ID:0elLDHq.
ロロ「その辺は色々あるんだよ」
ロロ「信じられないとは思うけど、僕も別にあんたが憎いわけでも、あんたのやりたいことを邪魔したいわけでもない」
ロロ「ただ、立ち位置だけ知りたい」
シャーリー「立ち位置?」
ロロ「今のところ、僕はここの連中の動きを出来るだけ見ておきたい」
ロロ「見極めたいこともある」
ロロ「だから、そのためにもあんたの動きは僕にとって結構重要なんだ」
ロロ「多分、あんたにとって僕がそうであるように、ね」
シャーリー「……」
シャーリー「確かに、信じられないよね」
シャーリー「特に私達みたいな仕事をしてると」
ロロ「……それもそうだね」
351
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/27(土) 02:40:10 ID:0elLDHq.
シャーリー「そもそも、君と違って」
シャーリー「私に出来ることはそんなに多くないの」
シャーリー「だから気にしなくていいわ、少なくとも誰かの邪魔をする余裕なんて、今の私にはないから」
ロロ「ふーん」
ロロ「あんたさ、情報部についてどう思ってる?」
シャーリー「?」
ロロ「正確に言うと、そこの実質的トップのシュナイゼルのことをさ」
シャーリー「別に、特別なことはないけど」
シャーリー「お会いしたのも1度だけだし、報告も直接は全然」
シャーリー「ここに来る時に、どうしてお話したのか分からないくらい」
ロロ「なるほどね」
352
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/27(土) 02:48:28 ID:0elLDHq.
ロロ「やっぱり、あんた情報部向いてないよ」
シャーリー「え?」
ロロ「一応訓練や基本はやって来たんだろうけど、実際に体験として身についてない」
ロロ「ま、それならそれでって感じだけど」
シャーリー「ちょっと、どういうこと?」
ロロ「あんたその作業あとどのくらいでできる?」
シャーリー「え、さ、30分くらいだけど」
ロロ「どうやら兄さんのために頑張りたいみたいだし、その手伝いをしてあげるよ」
シャーリー「……信じる根拠は?」
ロロ「あのスザクって人の言葉は?」
ロロ「これでも僕は、あんたよりは兄さんに近い所にいるんだよね」
ロロ「ま、完全に仲間ってわけじゃないけど」
353
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/27(土) 02:54:48 ID:0elLDHq.
シャーリー「……」
シャーリー「いいわ、確かに君の言うことも正しいし」
シャーリー「でもあまり甘く見ないで欲しいわね、私だって半端な気持ちでここにいる訳じゃないんだから」
ロロ「?怒ってるの?」
シャーリー「そりゃあ、バカにされたら誰だって怒るわよ」
ロロ「ああ、別にバカにした訳じゃないよ」
ロロ「単純に向いてないって思っただけ、向き不向きは誰にでもあるでしょ」
シャーリー「……ムカつく子ね、ほんと」
ロロ「?」
シャーリー「……はぁ、とりあえず見せてもらうわよ、君の言う手伝いってやつ」
ロロ「きっと気に入るよ」
354
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/27(土) 03:03:45 ID:0elLDHq.
ロロ(この女、思っていた以上に何も知らされていないみたいだ)
ロロ(シュナイゼル側でもないようだし、本当に兄さんの事だけ考えてここに来たんだろうけど)
ロロ(これは兄さんの弱点になる、こいつを何もさせずにここに置いてるのがいい証拠だ)
ロロ(そして、僕の保険には丁度いい、兄さんが失敗した時はこいつを人質にすれば安全に元の立場に戻れる)
ロロ(ごめんね兄さん、でも、僕も生きるために必死なんだ)
ロロ(ここの居心地は昔に比べたらマシだから、上手くいくように協力はするけど)
ロロ(あんまり期待はずれなことすると、すぐ見限っちゃうよ、あまっちょろい兄さんとは違うから)
ロロ(ね?)
シャーリー(何か変だわ、この子)
シャーリー(よく分からないけど、ちょっと怖い……)
シャーリー(……でも、私は逃げない)
シャーリー(確かめなきゃ、ルルのためにも、私のためにも)
355
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/27(土) 03:04:47 ID:0elLDHq.
短いけど明日早いんでここまで。
次はスザクと咲世子さん。
それでは良い夢を〜
356
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/05/27(土) 09:16:59 ID:s0aWQzIA
O2
357
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/05/27(土) 10:07:49 ID:Ja8lrgcY
おつん
358
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/05/27(土) 11:54:53 ID:GrY6o1a6
乙
シャーリーはまず生き残ることを頑張ってほしい
359
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/28(日) 02:05:18 ID:WF.3DwU2
〜庭園〜
スザク「………ふぅ」
咲世子「お疲れのようですね」
スザク「それはもう」
スザク「一時の代わりなら、と思ってましたけど、やっぱりルルーシュが居ないと」
スザク「みんなバラバラな感じですね」
咲世子「それは、きっとルルーシュ様も分かっているはず」
咲世子「それでも、信頼している枢木卿にお願いされたのです」
スザク「はぁ、嬉しいような重いような」
スザク「あ、そうだ」
スザク「抜け出しついでに医務室に行こう、コーネリア様も目覚めているかも」
360
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/28(日) 02:49:31 ID:WF.3DwU2
咲世子「そうですね」
咲世子「ヴィレッタさんも大丈夫かしら」
スザク「そうだね、久しぶりな上に2年間どこに居たのかも直接聞きたいし」
スザク「あの時の状況も詳しく聞かないと」
スザク「とにかく、まずは皆が快復するといいんだけど」
咲世子「……そうですね」
スザク「咲世子さんは、あの時の侵入者のことはよく分からないのかい?」
咲世子「見たことない人間なのは間違いありませんが」
咲世子「およそ人間の動きではありませんでしたし、警戒するに越したことはないかと」
スザク「咲世子さんより?」
咲世子「少なくとも、私より速く動く人間は久しぶりに見ましたわ」
スザク「な、なるほど」
361
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/28(日) 02:56:09 ID:WF.3DwU2
スザク「咲世子さんが居れば大抵の事はどうとでもなりそうな感じだったけど」
スザク「敵が人間の範疇を超えてくると、そうも言ってられなくなるよね」
咲世子「ギアスという不確定要素もあります」
咲世子「これから明確に敵対することも考えて、なんらかの策は必要でしょうね」
スザク「いっそ僕らもギアスの契約をするっていうのはどうだろう?」
咲世子「それは認めてくれそうもありませんね」
スザク「ああ、あの2人なら怒るよね、きっと」
咲世子「それに、ギアスの力を得るには強い思いが必要とのことでしたけど」
咲世子「私にはそういった望みがありません」
362
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/28(日) 03:00:25 ID:WF.3DwU2
スザク「僕は……」
スザク「あれ、あそこにいるのって」
咲世子「あら」
ミレイ「だーかーらー、取材させて貰いたいだけなのよ」
ミレイ「ルルーシュに連絡をとって貰えば、許可は出してくれるはずよ」
職員「で、ですから、まだ事件があってから日も浅く」
職員「総督閣下の安全のためにも、極力政庁内に部外者を立ち入らせないことになっていまして」
リヴァル「そこをなんとかお願いしますよ〜」
職員「し、しかし……」
スザク「会長!」
ミレイ「あら!スザク君じゃない」
職員「く、枢木卿」
リヴァル「スザク!」
363
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/28(日) 03:04:20 ID:WF.3DwU2
スザク「ご苦労様、この人たちは僕の友人だ」
スザク「あとは僕が何とかするから、君は持ち場に戻ってくれるかい?」
職員「は、はい、宜しくお願いします」タッ
スザク「……」
スザク「お久しぶりです会長、リヴァル」
ミレイ「もう、会長はやめてよね」
ミレイ「でもほんと久しぶり、いつぶりかしら」
リヴァル「ルルーシュもスザクもブリタニアとこっちを行き来してるから、なかなか会えないもんなぁ」
リヴァル「やっぱりその服似合ってるじゃん」
スザク「ははは、ありがとう」
ミレイ「咲世子さんも元気そうね!」
咲世子「はい、これでも頑丈なのです、私」
364
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/28(日) 03:09:10 ID:WF.3DwU2
スザク「とりあえず、こんな所で立ち話もなんだし」
スザク「今から医務室に行くところなんです、良かったらどうですか?」
ミレイ「医務室?またどうして?」
咲世子「襲撃事件の怪我人がまだ目を覚まして居ないのです」
スザク「事情は分からないけど、その中にヴィレッタさんもいるんです」
スザク「記事に出来るかどうかは分からないですけど、何か分かるかもしれないですし」
スザク「犯人探し、協力していただけると助かります」
リヴァル「お、そういうことなら」
リヴァル「……いや、でもカメラは流石にやめておいた方がいいよな」ピッ
ミレイ「そうね……いい気分の話ではないだろうし」
ミレイ「まぁいいわ、どうせ取材は口実で、ルルーシュに会いに来ただけだもの」
ミレイ「連絡しても全然返事がないから、心配になっちゃって」
スザク「その当たりも道すがら説明しますよ」
365
:
バレルルーシュ
◆wjd7R.7O.A
:2017/05/28(日) 03:12:14 ID:WF.3DwU2
ちょっと短いけど、明日はお休みだしもう少し長く行けるだろうということでこの辺で。
ナルトの方もおいおい進めて行くつもりです。なんとか今年中にはどちらも終わらせて、新しいものを書きたいと思ってます。さすがに時間が経ちすぎてこっちもテンションが持たないところもありますし。
まぁここまで付いてきて下さったのなら最後までお付き合い下さいな。
それでは、おやすみなさい、良い夢を〜
366
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/05/28(日) 03:18:12 ID:oSGnSIL6
おつう
367
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/05/28(日) 03:31:05 ID:w6RQCIPs
乙乙
自分より速く動く人を久しぶりに見たというのが恐ろしい相手であるという評価に即繋がるというのもとんでもない人だ
彼女が敵ではなかったことを神に感謝しないと……
368
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/05/28(日) 09:05:53 ID:fMwvQFCY
乙でした
369
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2017/05/28(日) 11:18:46 ID:sC1izgHs
咲世子さんがおいつけないとなると忠義ジェレミアもキツいか、相手できそうなのがスザクってのもヤバい身体能力だな
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