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男「お願いだ、信じてくれ」白蓮「あらあら」

518ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2019/03/07(木) 16:46:20 ID:4x0lXMyE
そんな彼女をこの若き天狗だけは英雄として見ていた。仲の良い二人の烏天狗と違う視線。

父親を見上げるような視線を受けて椛は戸惑うしかなかった。

そしてその言葉に答えを返せない自分が不甲斐なくてたまらなかった。

その椛の気持ちに気付くはずなく英雄のもとで戦える自分を誇らしいとさえ思っていた彼に突き付けられた現実がこれだった。

別に深い関係になれたわけではない。結局椛の本心を知れなかった関係でしかない。

それでも彼はどこかでこの結末を当然と感じていた。

また誰かが椛を詰る。

ならその椛に守られていたのはいったい誰なのだろうか。

そう問えば烏天狗の高すぎるプライドを傷つけることは容易いだろう。だけど解決にはならない。自分の溜まった鬱憤が少しばかり晴らされるだけで。

消え去ってなお、裏切られてなお、彼の心には椛へのあこがれが募っていく。他の天狗の軽蔑とともに。

もう他の天狗の言葉が耳障りな鳴き声としか聞こえなかった。


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