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男「お願いだ、信じてくれ」白蓮「あらあら」
517
:
ぬえ
◆ufIVXIVlPg
:2019/03/07(木) 16:35:15 ID:4x0lXMyE
〜俯瞰視点〜
その言葉は彼にとっては疑問でしかなかった。
裏切者の犬走 椛を所詮弱者と烏天狗が罵るその言葉が。
疑問を覚えつつも、他者に投げかけることができなかったのはひとえに彼がまだ百年も生きていない若さゆえ。
しかし、その疑問を抱くこと自体若さゆえと言える。なぜなら天狗社会は典型的な封建社会であり、自分より下のものは道具でしかない。ゆえに貶すことはあれど褒めることはない。
百年も生きればその社会構造は骨の髄、羽の一本まで染みつくことになるだろう。そう染まらなかったのは姫海棠はたてなどのほんのごく一部のみだ。その性根だけは鬼の怪力をもってしてもどうしようもなかった。
「……………」
まだねじ曲がっていない彼にとっては椛の存在は一言でいうなら憧れと尊敬であった。
子供らしい憧憬から彼は椛に尋ねたことがある。
「なぜそんなに強いのに」
と。
その言葉の先に続く文句を見抜いた椛は少し驚いた顔で居心地悪そうに頬をさすっていた。
白狼天狗でありながら烏天狗を指揮し、向かうとこ敵無しの連戦連勝。彼女の元で動く天狗の命が失われなかったのは決して烏天狗が優れているからだけではない。
しかしいくら勝利に貢献したところで彼女は白狼天狗でしかない。褒められることなく、陰口だけを叩かれる日々に、そういうものだと納得をしていながらも心は緩やかに摩耗していた。
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