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男「お願いだ、信じてくれ」白蓮「あらあら」

479ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2018/12/04(火) 16:27:34 ID:qyaudjHc
男「ところで、そっちのベッドは?」

にとり「はたてさんを寝かせてるんだよ。椛は栄養失調と疲労からくるストレスだから私たちの家でもなんとかなるけどはたてさんはそうは行かなくてね」

にとり「右翼の開放骨折、左足の筋断裂、左目の網膜剥離、左ほお骨のヒビ、右三四番肋骨の剥離、全身に擦傷裂傷多数。妖怪だってここまで行けば重体さ。こんな体でここまで逃げてきたんだよ。この人は。椛を守るために」

にとり「私だって椛の友達さ。私は友達を守ってくれたこの人にどうお礼を言えばいいんだろうね。友達を助けようとも思ってなかった私たちは、どう二人に謝ればいいんだろうね」

にとりがぎゅっと拳を握り締め、唇を強く噛む。かみしめられた唇は血が通わず白くなり、そしてぷつっと音を立て血が流れた。

男「にとり、唇から血が出てるぞ。そう思い詰めるのは」

にとり「はは、あはは。ここは医務室だから怪我をしても平気さ」

そういう問題じゃないだろ。はたから見てもわかる。どれだけにとりが自分を責めているのか。

嗚咽を我慢するその表情では涙を零すまいと耐える瞳に水色が滲んでいる。

先ほどから言葉を吐くたびに眉尻と頬がぴくぴくと動いている。

友達を守れなかった自責の念がにとりの小さな体を押しつぶそうとしていた。


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