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男「お願いだ、信じてくれ」白蓮「あらあら」

397ぬえ ◆ufIVXIVlPg:2018/02/02(金) 12:03:53 ID:XMktsSQo
男「なんでわかった?」

もはや取り繕う必要はなかった。あの場で誰もが信じ込んだのになぜ、この男だけが見抜いたのだろうか。

白衣男「人間のことを一番わかるのは人間だ。いくら似通っていても種族の差はある」

白衣男「弱いやつのたわごとは理屈に勝り信憑性を帯びる。違うか?」

その通りだ。強者は弱者の事を知らず、誰しも情けなさを嫌う。だからこその弱者という隠れ蓑。それを容易く見抜いたのは同じ人間だった。あの時何か言おうとしていたのはその疑惑があったからだったようだ。

白衣男「さすがの俺もなぜ嘘をついたかの理由まではわからんが、それが嘘であると知った以上聞かせてくれるよな」

あの数瞬の出来事は俺にとってもさとりさんにとっても語るには能わず。

その秘密に意味はない。少なくとも重要な秘密ではない。ただの責任の奪い合い。そこに結論を変えるような力はない。

男「………」

だから口を噤むしかなかった。言葉を出さなければ受け取られることはない。

沈黙から意味をくみ取ることは流石にできないはずだ。そうして空想は俺の都合のいい方向に転がればいい。

白衣男「俺はさとりの恋人である、小さな少年に武器を渡した。戦う力をやってしまった。自衛じゃない。さとりに、強者についていくためのささいな力だ」

白衣男「だからあいつがさとりについて行ったのは俺の責任だ。だがな、あいつは子供だが自分でしっかり考えて行動をしている。おそらく俺よりも自問自答して答えを出してきたやつだ」

白衣男「そんなあいつが、さとりが傷ついて逃げ出すのを止めないはずがない。あいつは流されずにさとりを止めるはずだ。傷を負ったさとりを癒すはずなんだ。だから俺は納得がいかない」

白衣男「さとりは自分の確固たる意志で出て行った。違うか? 少なくともお前のせいじゃない、そこまで古明地さとりは愚かじゃない」


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