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上条「I'll destroy your fuck'n fantasy!」
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以下、名無しが深夜にお送りします
:2020/04/14(火) 03:51:36 ID:Mkm.PJC2
「生体電気そのものを操り、通常の神経ルートを使わず直接筋肉を動かす、ね。私には思いもつかなかったよ」
笑顔でそういうのは軍服姿のいかつい男性数名(今から思えば東ドイツの要人なのだから当たり前だった)を従えた車椅子の老将軍。リハビリを終えた帰り、施設の玄関で見送る場面だ。
「ご多忙の中でご足労いただき、誠に感謝いたします。元帥閣下」
先ほどまで隣にいた白衣の男性が敬礼をする。それに対して同じく敬礼をする将軍。
「礼を言わなければならんのは私の方さ。ここへは治療のために来たのだ。老い先短い命だが、混迷の未来を照らす一筋の光明を見ることができたから安心して逝けるよ」
それから私の方に向き直って言った。
「ありがとう、お嬢さん(フロイライン)。君の勇気ある決断のおかげで多くの人命が救われることになる。話によれば体の中の電気を自由自在にできる君の能力はALSだけでなくアルツハイマー病のような脳の病気を治すのにも使えるそうじゃないか。夢は広がるね。もっと応用すれば筋ジストロフィーだって治せるかもしれないな」
今から思えば筋肉そのものがダメになる筋ジストロフィーをたかが電気を操ったくらいでどうこうできる気がしないがそんなの当時の私には知る由もない。
「しかし良かったのかい? まだどれくらいの強さになるか分からないし、君だけの力なんだろう?」
私は笑顔で答える。
「いいの。全然平気だよ。私の力で人助けができるなら、なんだってするよ」
「君は偉いね。この歳で実に立派だ」将軍は私の頭をくしゃくしゃと撫で、私は照れとこそばゆさで思わず笑みを漏らす。
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