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上条「I'll destroy your fuck'n fantasy!」

240以下、名無しが深夜にお送りします:2018/07/04(水) 01:03:05 ID:KEhiXDgE
Fortis931「しかし、施術鎧をああもずたずたに引き裂くとは……」

 階段へ向かう道すがら、またもフォーティスの口から聞いたことのない言葉が飛び出した。

上条「何だ、そのセジュツガイって?」

Fortis931「ああ、施術鎧というのは文字通り魔術を施した鎧のことだよ。さっきの騎士が着ていたやつさ。物理攻撃の衝撃を吸収・分散させる力を持っていて、よほど強力な攻撃、それこそ水爆でも使わない限り装甲は破られないはずなんだ。反面魔術攻撃には弱くできているんだがね。いずれにせよ3階から突き落とされたぐらいでああ成るとは到底思えない。まさか、大量の学生に撥ねられるか踏み潰されるかしたのか、それともまた別の障害があるのか……」

 思わず身震いがした。どちらにしても今の俺にはぞっとする話だ。何しろ今の俺たちは『コインの裏』にいて、『表』に存在する人間や物には手も足も出ないのだ。さっきの手にかかった衝撃を考えると、どんな体格の人間だろうとどんな人数だろうととてつもない脅威になっているという事だけは間違いなさそうだ。水爆に耐えられる鎧を壊せるほどだなんて・・・。
これだけでも侵入者の命を奪うには十分なのに、この他にもさらに罠が仕掛けてある可能性があるだなんて、とてもじゃないが生きて帰れるとは思えない。というか、そもそも出る術がない。
先ほどは深く考えなかった結界の意味、今ようやくその恐ろしさが理解できつつあった。

 いや、一つだけ光明が見えた。先ほどの「結界」という聞き慣れぬ言葉。もしそれが魔術によるものならば、俺の右手で何とかなるのでは・・・・・・?
 さっそく壁を右手で叩こうとすると、早くも俺の意図を察したのかフォーティスが言った。

Fortis931「無駄だよ。この魔術の『核』を潰さない事にはね。そして、その『核』は結界の外にあるみたいだ。この手の魔術では定石だよ」

上条「そんな・・・」
 全身から力が抜けていくのを感じる。万事休す。金庫から出ようとしているのにその金庫の扉を開ける鍵が扉の外にあるだなんて……
 同時に別の感情が沸き上がってきた。怒りだ。
何故俺がこんなことをしなければならないのか。散々せがまれてついていったらこのざまだ。さっきからいったい何が起こっている? 俺はただこの男にだまされているだけなのではないか・・・?


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