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提督「ヤンデレっていいな〜」艦娘「!」
1
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/02/15(日) 01:37:38 ID:E0nw.ECw
ヤンデレな艦これSSがみたいです
2
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/02/15(日) 06:17:23 ID:KOJFibJI
提督「……なあ雷」
雷「なあに?司令官」
提督「その……そろそろこの縄をほどいてくれないか?」ギチギチ
雷「だめよ」キッパリ
提督「だめって……そもそもどうして俺は縛られてるんだ」
雷「だって司令官ったら、全然私に頼ってくれないんだもの」
提督「頼る?なに言ってるんだ雷。俺はいつもお前たちに出撃してもらって――」
雷「それよ司令官。その『お前たち』っていうのが間違ってるのよ」
提督「え?」
雷「いい?私は司令官に『私だけ』に頼って欲しいの。他の艦娘に頼っちゃ駄目なの」
3
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/02/15(日) 06:19:36 ID:KOJFibJI
雷「だから司令官が私だけに頼るようになるまで一緒にいるの」
提督「なっ!?そ、そんなことのために俺を縛りつけたのか!?」
雷「ええそうよ」
提督「雷……。……いいか?もう一度言うぞ。この縄をほどけ」
雷「司令官……」
提督「今は大事な作戦中だ。お前だって分かってるだろ?連合艦隊で深海棲艦に反撃するんだ。俺がいないと作戦指揮が成り立たない」
雷「………」
提督「今なら不問にするから。だから早くほどい――」
雷「――駄目よ司令官。そんなんじゃ駄目なの」
4
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/02/15(日) 06:20:22 ID:KOJFibJI
提督「なに?」
雷「えへへ、やっぱり私が司令官を躾てあげないと駄目みたいね」ニコォ
提督「っ!?」ゾクッ
雷「安心して?司令官には雷が付いてるから」ガシッ
提督「ま、待て雷!錨なんて持って何する気だ!?」
雷「司令官の躾のためにはいろいろ準備がいるの。だから準備が調うまでちょっと寝ててね?」
提督「まっ――」
雷「おやすみなさい、司令官」ゴツン
5
:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2015/02/18(水) 21:12:05 ID:h7V6yKzM
乙期待しているぜ
6
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/03/19(木) 20:13:33 ID:NnkZ04Ic
はよ
7
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/03/19(木) 22:37:52 ID:bkdDj6XU
―――――
―――
―
提督「……っ」
提督「…痛ってえ…あいつ思いっきり殴ったな」ズキズキ
提督「しかしここは……どこなんだ?見た感じは艦娘たちの部屋っぽいが」
提督「とリあえず起きなければ――」ムクッ
ジャラッ……ビーン
提督「ぐえっ!」グイッ ドサッ
提督「これは鎖…と首輪!?」
提督「ウソだろ…これじゃ何もできんぞ」ジャラジャラ
ガチャッ
8
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/03/19(木) 22:40:25 ID:zy8bo95I
響「はいさーい」
9
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/03/19(木) 23:15:26 ID:bkdDj6XU
提督「ん?響か?どうしてここにいるんだ?と言うか助けてくれ」(なんか一瞬おかしかったな)
響「Понятно(了解した)と言いたいところだが……」
提督「どうした?もしかして鍵を持っていないとかそういう感じか」
響「いや、最近司令官は私に構ってくれないじゃないか。だから司令官が動けないこの機会に甘えるのも悪くないと思ってね」
提督「甘えるのは……まぁ良いとして、早くしないと雷が戻ってくるぞ」ガクガク
響「司令官をこんな風にしたのは雷なのかい?」
提督「あぁ……そうだ。執務中に気絶させられてここに連れてこられたみた―――」
響「司令官」
提督「ん?」
響「今から雷に会ってくるよ。なんで私の司令官にこんなことしたのか聞きたいからね」
提督「その前に解放をだな……」
響「大丈夫、すぐに戻ってくるよ。そうしたら一緒にボルシチでも食べよう」ニコ
提督「だから解放を―――」
響「じゃあ行ってくる」バタン
響「еби」ギリッ
10
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/03/20(金) 00:14:51 ID:R1CzZ4ZA
提督「行ってしまった……」
提督「しかし、響が来れるんだから他の娘も来れる場所なのだろう」
提督「それに響が雷を説得して戻ってくるかもしれないし」
提督「それまで少し待つしかないか」
??「んふふ〜司令官も罪作りですね〜!」
提督「……っ、誰だ!」
青葉「どもども〜」
提督「青葉っ!……天井裏で何やってんの?」
青葉「細かいことは良いじゃないですか〜アハハ」スタッ
青葉「さて司令官、司令官はあの二人をどう思いますか?」
提督「二人って雷と響のことか?」
青葉「そです!」ドヤ
提督「……響はともかく、雷の行動については訳が分からないな」
青葉「司令官は鈍感ですね〜」アハハハ
提督「?、青葉は何か知っているのか?」
11
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/03/20(金) 15:04:02 ID:R1CzZ4ZA
青葉「残念ですけど司令官、今は教えられないです!」
提督「え?」
青葉「ちゃんとその時が来たら教えますから安心してください!」アハハ
提督「……?」
青葉「後首輪ですけど青葉に任せてください!」
提督「!ひょっとして鍵を持っているのか?」
青葉「これくらいでしたら針金があれば大丈夫です!」
カチャカチャ カチン
提督「おぉ、外れた……ありがとう。でもどうやってこんなの学んだんだ?」
青葉「取材するときに必要だったから青葉、勉強しちゃいました!」
提督「おいおい……彼女たちにもプライバシーがあるんだから犯罪じみた取材はほどほどにしとけよ?」
青葉「いえいえ、一人にしか使ってないので大丈夫です!」
提督(それって大丈夫なのか?)
提督「まぁいいや、とりあえず俺は執務室に戻ることにするよ」
青葉「司令官、それはやめた方が良いですよ〜」ニコ
12
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/03/20(金) 15:11:26 ID:R1CzZ4ZA
提督「なんで?」
青葉「今他の娘たちが血眼になって探してますからね〜ほとぼりが冷めるまでここで待ってた方がいいですよ〜?」ニコニコ
提督「???」
青葉「それじゃ青葉は取材してきます!」
ガチャ バタン
提督「」
提督「一体どうすればいいんだ……?」
↓出る?出ない?
13
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/03/20(金) 15:19:48 ID:FIMmBsxE
出る
14
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/03/20(金) 20:57:43 ID:R1CzZ4ZA
提督「青葉が言っていたことは気になるけどここから出よう。提督がこの状況を把握していないのは危うい」
ガチャ バタン
提督「ここは……どうやら鎮守府のどこかみたいだな」
提督「とりあえずは執務室だな。そこに行けば何か分かるだろう」
テクテク
提督「しかし静かだな……それに心なしか廊下が荒れている気がする……」
提督「もしかして敵襲か!?……いや、それにしては響も青葉も無事だったし……」ウーン
千歳「」フラフラ
提督(ん?あれは千歳か?でも様子がおかしいな)
提督「千歳」
15
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/03/20(金) 21:09:27 ID:R1CzZ4ZA
千歳「あっ……提督、今までどちらにいらしたのですか?」ニコ
提督「いや、実はだな―――」
千歳「言い訳は要りません。とにかく、今まで居なかった分これから付き合ってもらいますから」ギュッ
提督「付き合うって……少しだけなら構わないがどこに行くんだ?」
千歳「もちろん私の部屋にですよ。ふふっ」
提督「千歳の部屋?別にいいが千代田には言ってあるのか?」
千歳「……」
提督「……千歳?」
千歳「提督、千代田は関係ありませんよ」ニコ
提督「でも―――」
千歳「でももへちまもありません。良いから行きますよ?」キッパリ
提督「……」
千歳「返事は?」ニコニコ
提督「ハイ」
16
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/03/20(金) 21:10:55 ID:R1CzZ4ZA
千歳「あ、あと提督?」
提督「?」
千歳「これから私の前で他の娘の話をしないでくださいね」ニッコリ
17
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/03/20(金) 21:26:50 ID:R1CzZ4ZA
-千歳の部屋-
提督(で、来てしまったわけだが……)
千歳「提督、お茶にしますか?それともちょっと早いですけどお酒にしますか?」ニコニコ
提督「流石にこの時間から酒はまずいだろ……お茶をもらうよ」
提督(ここに来るまで誰とも会わなかった……それに……)
千歳「……」ニコニコ
提督(なんで千歳はこの状態で平然としているんだ?)
千歳「はい、お茶とありあわせですがお茶請けです」ニコニコ
提督「あぁ……ありがとう」
千歳「……」ニコニコ
提督(なんかずっとこっち見てるし……)ズズズ
千歳「……」ニコニコ
提督(間が持たない。何か話さないと)
18
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/03/20(金) 21:51:12 ID:R1CzZ4ZA
提督「な、なぁ千歳」
千歳「なんですか提督?」ニコニコ
提督「今日は静かだな」アセ
千歳「そうですね」ニコニコ
提督「そ、そろそろお昼だな」アセアセ
千歳「そうですね」ニコニコ
提督「だからお昼食べてきたいなー……とか」アセアセ
千歳「……」ニコニコ
提督「……」
千歳「……」ニコニコ
提督(話が盛り上がらない)
提督(と言うか千歳の雰囲気が怖い)
千歳「提督、是非お茶請けも食べてくださいね」ニコニコ
提督(……聞くか)
19
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/03/22(日) 00:34:41 ID:sH4n1vUw
-提督が閉じ込められていた部屋-
ガチャ
響「提督、ボルシチができたよ」
響「今日のはいつもと違って特別製だ。きっと提督も気に入ると信じてるよ」
響「……提督?」
響「居ない……?」
響「……」
20
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/03/22(日) 00:36:39 ID:sH4n1vUw
-千歳の部屋-
提督「雷に気絶させられてからどうも鎮守府の様子がおかしいんだ」
提督「いつもなら廊下で駆逐艦たちが遊んでいたり、同型艦や仲の良い娘達で固まって世間話とかしていたりするのにそれが見当たらない」
提督「それに廊下のあちこちがボロボロだ」
千歳「……」
提督「まるで何か戦闘があったかのような―――」
千歳「何かと思えばそんなことですか」フゥ
21
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/03/22(日) 00:37:29 ID:sH4n1vUw
提督「!そんなことって―――」
千歳「提督が無事で居る。私はそれだけで十分ですよ」フフ
提督「……今日の千歳なんか変だぞ」
千歳「変?どこがですか?」
提督「いつもは千代田の事気にかけているのに今日はそのそぶりが一つも見られない」
提督「それにこの異常な事態のことを『そんなこと』扱い」
提督「確かに千歳はどっちかと言うと冷静な方だが、今日はそれを通り越して怖く感じるぞ」
千歳「……」
提督「……あ、別に冷静すぎるだけで怖いわけじゃないからな」アセアセ
千歳「……」
提督(まずい……ちょっと言い過ぎたか)
提督「……それじゃそろそろ戻るよ。長居して悪かった」
ガチャ
千歳「提督」
提督「なんだ?」クルッ
22
:
試しに地の文入れてみる
:2015/03/22(日) 00:55:39 ID:sH4n1vUw
そこで提督が見たものはゆらりと言う擬音が当てはまるかのように立っている千歳だった
たださっきと違う点は、艦載機を収納しているからくり箱型艤装を装備している事
そしてその中の艦載機が今まさに発艦する準備をしていることであった
千歳「第一次攻撃隊、発艦」
千歳の言葉が言い終わると同時に艦載機は艤装を飛び出した
発艦した艦載機の数は深海棲艦を相手にするにはあまりにも少なかったが
提督「ウソだろ……?」
一人の男を仕留めるにはちょうど良い数だった
バタン! ガガガガガ
寸でのところで攻撃を回避することができた
だが、次のことを悠長に考える暇はない
提督「……っ」
とりあえずは左だ。さっき来た道を行けば何とかなるだろう
23
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/03/22(日) 00:59:31 ID:sH4n1vUw
もうダメポ
24
:
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2015/03/25(水) 10:30:51 ID:GvdtDADg
お疲れ。頑張れよ
25
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/03/28(土) 02:40:06 ID:2QZhAY0.
続きはよ!はよ!
26
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/03(金) 16:48:33 ID:3hCF7RY.
続きマダー?
27
:
23
:2015/04/03(金) 18:47:49 ID:f3tWzGS6
千歳「外しましたか……」
話を聞いた感じ,提督はまだ自分の置かれている状況,
そして自分が何をしたのかまだ分かっていないようだ
千歳「そろそろとどめを刺しちゃおっかな……?」
思わず千代田の口癖が出た
千歳「ふふ……覚悟したとはいえやっぱり妹のことはそう簡単に忘れられないみたいね」
千歳「……」フウ
何かを懐かしむかのようにため息を吐き,そして一言
千歳「航空母艦千歳,出撃します」
少女は歩みだした
28
:
23
:2015/04/03(金) 18:59:31 ID:f3tWzGS6
上がっていたので記念パピコ
あの時は力尽きてすいませんでした
色々ありましたがまた挑戦したいと思います
相変わらず稚拙なところが多々あると思いますが大目に見ていただけるとありがたいです
乗っ取った人が言うのもあれだけど誰か乗っ取っても書いても良いんだよ?
29
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/04(土) 01:52:53 ID:erFY/3JY
提督「はぁ……はぁ……流石に追ってこれないだろ……」
思わずつぶやく
それはどちらかと言うと確信より願望と言う方がしっくリくる,そんな言い方だった
提督「さて……少し落ち着いたし今度こそ執務室に行かねば」
??「あっ,提督だ」
提督「!」ビックゥ
しまった完全に油断してた
完全に撒いたつもりなのにこうも簡単に見つかってしまうとは……
今度こそ終わりかもしれない
北上「どしたの?そんなに驚いて」
提督「……って北上か。脅かすなよ」
終わってなかった
でも寿命は確実に縮まった.5年くらい
30
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/04(土) 02:02:30 ID:erFY/3JY
北上「ただ普通に話しかけただけじゃん」
提督「確かにそうだったな.ごめんごめん」
北上「変な提督」アハハ
提督「……」
北上は……正常みたいだな
今までが今までだけに少し安心した
北上「それで提督はなにやってんの?」
提督「ん……ちょっとな」
北上「ふーん」
あぁ……普段通りの北上だ
ただ他の娘が普段通りじゃないから逆に安心できる
提督「そういや北上は何持っているんだ?」
北上「ん?これはねー私と大井っちのご飯なんだー」
提督「へー大井とのねー」
31
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/04(土) 02:27:42 ID:erFY/3JY
北上「まー立ち話もなんだし部屋においでよ」
北上と大井の部屋か……雷や千歳の件もあったし正直行きたくない
さっきは大丈夫だったとはいえ今度逃げられるとは限らないし
北上「大丈夫だよー取って食べたりしないから」アハハ
笑えない
提督「んー遠慮するよ。色々確認しないといけないことがあるから」
北上「ならしょうがないねーじゃああたし行くね」バイバイ
提督「おう」バイバイ
んー……なんか引っかかるような引っかからないような
まあいいか
執務室へ急ごう
32
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/04(土) 02:56:01 ID:erFY/3JY
-北上,大井の部屋-
ガチャ バタン
北上「大井っちただいまー」
北上「いやーさっき提督と会っちゃってさ」
北上「やっぱ提督って格好いいねー。あの声とか本当しびれるねぇー」
北上「……って聞こえるわけないか」
そう言って北上は床を見る
そこには目隠しと猿ぐつわ、そして手と足がそれぞれ縛られた大井が横たわっていた
彼女の頭にはヘッドホンが付けられている
大井「んーーーっ!ンゥゥーーー!」
北上「……大井っちもしぶといね」
大井「フーー!んヒィ!」
北上「まーもうちょっとしたら提督の声がすんなり入ってくるようになるよ」
北上「そしたら二人一緒に愛してもらおうねー♪」
北上「それじゃもう少ししたら昼食にするねー。今日はカレーだよー?」
33
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/04(土) 02:58:07 ID:erFY/3JY
(北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん
北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん
北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん
北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん
北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん
北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん
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北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん
北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん
北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん
北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん北上さん提督)
34
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/05(日) 20:54:45 ID:ZWknqWfU
-執務室前-
提督「何とかここまで来た訳だが……」
提督「なんだこれは……」
扉には様々な機能があるが執務室の様な重要な箇所については外敵の侵入を阻むためにある程度の耐久性が求められる
当然この部屋の扉も軍が定めた規格をクリアした物を使用している
だが今、提督の目の前にある執務室の扉は金具とわずかな部分を残してその原型を失っていた
提督(まるで漫画か何かを見ているみたいだ)
提督(だが、いつまでもこうしている訳にはいかない)
提督「……よし」
提督は、ゆっくりと扉だったものに手を掛ける
35
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/05(日) 21:23:06 ID:ZWknqWfU
??「来ないでください」
提督「!!」
??「扉を開けたら撃ちます。開けなくても撃ちます」
提督(………なんで?どういうこと?)
??「今すぐ後ろを向いて、ここから立ち去れば撃ちません」
扉だったものの隙間から血まみれの姿でこちらに砲塔を向けた艦娘の姿が見える
見た感じ秘書官の榛名だろうか
提督(まさか……クーデターか?俺の指揮に問題があったのか……)
榛名「早くしてください。榛名は本気です」
提督「わ、分かった。とりあえず今はここから離れる。だが後――」
榛名「その声……もしかして提督ですか」
提督「あ、あぁ……そうだ」
榛名「……」
提督「……」
36
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/05(日) 21:30:10 ID:ZWknqWfU
榛名「本当に提督でしたら私の質問に答えられるはずです」
提督「……え?」
榛名「質問に全て答えられたら提督として認めます。外したら……」
提督「……は、外したら?」
榛名「撃ちます」
提督「」
榛名「では参ります。一問目」
提督(どんな問題が出るんだ……?俺が知っている軍の機密情報とかか?)
榛名「榛名の好きな食べ物はなんですか」
提督「は?」
榛名「……」
提督「えっ?」
37
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/05(日) 21:34:34 ID:ZWknqWfU
榛名「……」
提督(どういうことだ?機密情報とかじゃないのか?)
提督(と言うか自分の好きな食べ物とか質問になっていないだろ……)
榛名「早く答えてください。でないと撃ちますよ」
提督「あ、あぁ……ちょっと待ってくれ」
提督(榛名が好きな物……好きな物……)ウーン
提督(あ、そういえば)
38
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/05(日) 21:57:00 ID:ZWknqWfU
―
―――
―――――
榛名『提督、何食べていらっしゃるんですか?』
提督『ん?これはさくらんぼだ』モグモグ
榛名『さくらんぼ……ですか?』
提督『あぁ、この前実家から送られてきたんだ』モグモグ
榛名『名前は聞いたことありますけど……美味しいんですか?』
提督『俺は好きだな。榛名も食ってみろ』
榛名『い、いえ!榛名にはもったいないです!』
提督『いいからいいから。ほら』ズイ
榛名『で、では頂きます』パクッ
榛名『〜〜〜!』
提督『ど、どうした!?』
榛名『いえ、なんか噛んだ瞬間甘酸っぱいものが押し寄せてきて。でもおいしいです!』
39
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/05(日) 22:03:12 ID:ZWknqWfU
提督『そっかそっか。でもお気に召したようでよかったよ』ニコニコ
榛名『あの、もう一個頂いてもよろしいですか?』
提督『良いぞ良いぞ。実は大量に送られすぎてさ、後でみんなに配る予定だったんだよ』
榛名『と言うことは、榛名が一番ですか?』
提督『まぁそうなるな』
榛名『! 榛名、提督のさくらんぼ大好きです!』
提督『俺が作ったものじゃないんだけどな』アハハ
榛名『それでも!榛名は大好きです!』ズイ
提督『お、おう……だったら俺も持ってきた甲斐があったよ』ニコ
榛名『〜〜♪』パクッ
40
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/05(日) 22:07:10 ID:ZWknqWfU
―――――
―――
―
提督(なんてことがあったな)
提督「さくらんぼだ。あってるか?」
榛名「……正解です」
提督「よしじゃあ中に―――」
榛名「二問目です」
提督「」
41
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/05(日) 22:15:48 ID:ZWknqWfU
―――――
―――
―
提督(結局十問ぐらいやった。それも全部自分に関係するものだった)
提督(榛名の目的が何なのか分からなくなってきた……)
榛名「これが最後の問題です」
提督「おう、もう何でも来い」
榛名「榛名の好きな人を答えてください」
提督「えっ」
榛名「……」
42
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/05(日) 22:49:57 ID:ZWknqWfU
とりあえずこれまで通り頭の中で関係しそうなエピソードを探すことにした
……がそんなものは見つからなかった
正直好きなアイドルとか、気になる人とか、そんなの聞いたことないし。忘れてるだけかもしれないけど
提督(ダメ元で誰か言うしかないか……)
提督「分かった。金剛―――」
榛名「……主砲」
提督「すまん。冗談だ」
榛名「……」
どうやら違うみたいだ
となるともう分からないぞ
榛名「……質問を変えます。提督は榛名のことが好きですか?」
提督「えっ」
43
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/05(日) 23:53:32 ID:ZWknqWfU
好きか嫌いかと聞かれたら……うん好きだ
今までの働きぶりを見たら嫌いになる理由が見当たらない
提督「あぁ……好きだ」
榛名「……もう一度言ってください」
提督「……好きだ」
榛名「もう一度」
提督「………好きだ」
榛名「もっと」
提督「………す、好きだ」
榛名「提督」
提督「す……うおう?」
榛名「入ってきて良いですよ」
提督「あ、はい、失礼します……」
ギイ
榛名のことは好きだ
秘書官として
44
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/06(月) 00:10:38 ID:9eihAdCA
バタン
提督「ふう……これでやっと休める……」
そんなわけはない
これからこの事態について調べ、そして可能な限り早く収めないといけない
そう思っても呟かずにはいられなかった
ムギュ
提督「は、榛名どうした!」
榛名「提督、本当になんですね?」
提督「あ、あぁ、そうだ」
榛名「提督!提督!」
提督(榛名ってこんな直情な娘だったっけ……)ギュ
榛名「あっ」
提督「……」
榛名「♪」ギュー
??「……」パシャッ
45
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/06(月) 00:25:39 ID:9eihAdCA
提督「落ち着いたか?」
榛名「……はい、提督、ありがとうございます」
提督「そういや傷だらけじゃないか。ドックに行かなくて大丈夫か?」
榛名「はい、榛名は大丈夫です!」
提督「なら良かった。それじゃ、今からやることがあるからもし気分が悪くなったら言ってくれ」スッ
榛名「あっ…はい……」
提督(とりあえずは原因の特定だな。どうして艦娘、雷や千歳がこんなことをしたのかを調べないと)
提督「榛名、申し訳ないがそっちの机からここ数日中に書いた資料を全部くれ」
榛名「は、はい!」
サワサワ……スッ サワサワ……スッ……
ん?榛名は何で壁に沿って歩いているんだ?
提督「榛名……本当に大丈夫か?気分が悪かったら遠慮しないで言って良いんだぞ」4
榛名「い、いえ……榛名は大丈夫です!」
46
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/06(月) 00:33:27 ID:9eihAdCA
提督「……」チラ
榛名「……」ガサゴソ
提督(榛名は資料を探している、ように見える……が)
ドサー
榛名「ヒッ!」ビクッ
提督(あれは絶対……)
提督「榛名」
榛名「っはい!」キョロキョロ
提督「……今俺は指を何本出しているか言ってみろ」
榛名「っ!?」
提督(俺の予想があっていれば……)
榛名「4本……4本です!」
提督「0本だ。そもそも指なんて出していない」
榛名「!」
47
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/06(月) 00:47:01 ID:9eihAdCA
提督(やっぱりな)
榛名は目が見えていなかった
これならあの時穴だらけの扉の前で対峙したのに俺を提督を視認できなかったのも納得できる
提督「どうして言ってくれなかったんだ」
榛名「え、いや……その」
提督「まぁいい、ここは良いからお風呂入ってこい。今回はバケツも使っていいからな」
榛名「提督は……提督はその間どうするんですか?」
提督「その間は一人で何とかするさ」アハハ
榛名「っ!」
トトッ ガン! ドサッ…… キョロキョロ
榛名「提督は!提督はどこですか!」キョロキョロ ブンブン
提督「お、おい榛名……俺はここにいる」ポン
榛名「提督!」ギュウウウウウウ
提督「ぐえええ……」
48
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/06(月) 00:58:54 ID:9eihAdCA
榛名「嫌です!榛名はっ……榛名は離れたくありません!」ギュウウウウウウウウウウウ
提督「は、榛名……クルシイ……」
榛名「榛名は大丈夫ですから!榛名は大丈夫ですからあ!」ギュウウウウウウウウ
提督「ハナシテ……ハナシテ……」
榛名「はっ……ご、ごめんなさい」ギュ
提督(やっと緩んだ……でも離さないんだな)
榛名「……」ギュ
提督「榛名……君はドックに行った方が良い。と言うより行かないとまずい」
榛名「……」ギュウ
提督「この調子だと俺も榛名も仕事ができない。それに目が見えないと日常生活もままならないだろ」
榛名「……」ギュウウ
提督「だから、俺もドックに行く。それで大丈夫だろ?」
榛名「!」
提督「良く考えたら目が見えないのに自分で行けってのも酷な話だしな。早く行って早く帰るぞ」
榛名「はい!」
49
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/06(月) 01:07:31 ID:9eihAdCA
提督「よし、肩に捕まれ」
榛名「は、はい」ギュ
提督「しかし、よくここまで扉ボロボロにしたな……その割には部屋は割ときれいだけど」
榛名「はい、全部受け止めましたから!」
提督「……」
なにを?と聞きたかったが、
今の榛名を見る限りそういう事なんだろうな……
提督「……すまん」
榛名「何がですか?」
提督「なんでもない。行くぞ」
榛名「はい!」
ギイ バタン
50
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/06(月) 13:36:56 ID:V1RxYcRs
榛名…
51
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/06(月) 20:20:22 ID:cZ9eBEBc
-船渠-
提督「よし、着いたぞ」
榛名「はい……」ヨタヨタ
提督「後はここの妖精さんに任せるからな。俺は外で待ってる」
榛名「え……提督も一緒に入らないんですか?」
提督「それは流石にまずいだろ……」
提督(もし一緒に入っているのを見られるなんてことがあったら俺の提督人生が終わるし……)
提督「とにかく早く行って来い。バケツ使っていいんだから一瞬だろ」
榛名「うぅ……絶対待っていてください!」
提督「分かったから」
榛名「絶対、絶対ですよ!」
提督「はいはい、行ってらっしゃい。それじゃ妖精さん、よろしく頼みます」ペコリ
妖精「……」コク
ガララ ピシャ
52
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/06(月) 20:42:23 ID:cZ9eBEBc
提督「ふう……これで一安心だ」
響「やぁ司令官、こんなところにいたのか」
提督「ん、響もお風呂に入りにきたのか?」
響「そうじゃないが……でも目的は半分達成されたかな」
提督「? そうかそれは良かったな」
響「そんなことより酷いじゃないか司令官」
提督「ん?」
響「一緒にボルシチを食べる約束をしていたのに居なくなるなんて」
提督「……そういやそんな話もあったな。すまん」
響「ふふ……まぁいいさ。さっき作ったのは冷えてしまったけど、替わりのはある。さぁ行こう」クイ
提督「ちょ、待て。俺は今榛名を待っているんだ。悪いけど今すぐには行けない」
響「……司令官は榛名を待っているのかい?」
提督「あぁ、そうだ」
響「……それじゃ私も待つことにするよ。戻ってきたらみんなで食べよう」
提督「お、そうか。榛名にはバケツを使わせたからもうすぐ戻ってくるはずだ」
53
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/06(月) 21:10:50 ID:cZ9eBEBc
ガラッ!
榛名「提督、お待たせしました!」
提督「お、終わったか」
響「やあ、随分と早かったね」
榛名「! 何で……」
提督「さっきここで会ったんだ。これからボルシチを振る舞ってくれるってさ」
響「あぁ、最初は提督だけに振る舞うつもりだったけど、折角だから榛名にもごちそうしたくてさ」
榛名「そうですか……」
響「さあそれじゃ執務室へ行こうか。みんな、でね」クイ
提督「お、おい。そんなに引っ張るな」ヨタ
榛名「! ……その手を放してください」
響「……どうしてだい?酷いじゃないか」フフ
提督「そうだぞ榛名。ちょっと神経質すぎるぞ」
榛名「提督、どうしてその娘の肩を持つんですか?」
提督「いや、別にひいきしているわけじゃ―――」
54
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/06(月) 21:22:49 ID:cZ9eBEBc
榛名「あー……榛名が居ない隙にその娘に何か吹き込まれたんですね」チャカ
提督「お、おい!どうして響に主砲を向けるんだ!?」
榛名「提督……大丈夫です。榛名にお任せください」
響「……」チャカ
提督「響!二人とも止めろ!」
榛名「……」
響「……」
提督(ダメだ……二人とも砲を降ろさない。このままじゃ同士討ちになってしまう)
榛名「……勝手は、榛名が!許しませんっ!」ギリ
響「……信頼の名は伊達じゃないよ」フフ
55
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/06(月) 22:14:36 ID:cZ9eBEBc
??「そこまでです」
提督「!」
榛名「!」
響「!」
3人同時に声がした方を向く
声の主は加賀だった
彼女は艤装を装備し、俺たち3人と対峙していた。
提督「……加賀!」
加賀「艦載機に撃たれたくなければ武器を降ろしてください」
榛名「そんな勝手、榛名は許しません!」
加賀「勝手どうこうじゃないの。ここで撃ちあったら建物が壊れるわ。それに提督が近くに居るのに流れ弾が飛ばないとでも思っているの?」
榛名「! ……」
響「……」
加賀「とにかく、撃ちあうなら他の場所でして。この鎮守府や……提督に迷惑をかけるのは許さないわ」
56
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/06(月) 22:19:18 ID:GsGVYM2o
漸くまともそうな奴が来たか
57
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/06(月) 22:23:36 ID:cZ9eBEBc
榛名「……」
響「……」
提督「……と、とにかく二人とも執務室に行こう、な?」
榛名「……はい」
響「……了解した」
スッ
提督「……加賀、助かった。ありがとう」ペコリ
加賀「いえ、これくらい造作もありません。それで、提督」
提督「ん?」
加賀「後で話がありますので部屋に来てください」ヒソヒソ
提督「部屋に……?重要な話なのか?」ヒソヒソ
加賀「恐らく榛名や響がおかしくなったことに関係することだと思います」ヒソヒソ
提督「! 分かった。後で行く」ヒソヒソ
加賀「お待ちしています」ヒソヒソ
58
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/06(月) 22:29:03 ID:cZ9eBEBc
提督「そういやこれからボルシチを食べるんだが、加賀もどうだ?」
加賀「いえ、私は遠慮します」
提督「そうか、じゃあまた」
加賀「ええ」
提督「……それじゃ二人とも行こうか」
響「司令官、私はボルシチを部屋から持ってくるからここで別れるよ」
提督「そうか、じゃあ後で執務室に持ってきてくれ」
響「了解した」
スタスタ
提督「……俺たちも行こうか」
榛名「……はい」
執務室への帰り道は行きの時よりも長く感じた
59
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/06(月) 22:56:13 ID:cZ9eBEBc
-執務室-
コンコン
響「提督、ボルシチを持ってきたよ」
提督「おう、入って良いぞ」
榛名「……」
響「なんだいこの扉は。もはや外した方が良いんじゃないか?」
提督「ははは……後で考えるよ」
響「フフ……それじゃ、これが提督のボルシチだ」
俺の前に出されたボルシチ
見た感じ具はタマネギ、ニンジン、キャベツ、ソーセージ、それとズッキーニが入った割とオーソドックスな物だ
上に乗ったサワークリームの白となんかの葉の緑、それとボルシチの赤が良い色を演出している
見た目だけ言えばレストランの物と大差ない
提督「おぉ……旨そうだな」
響「ボルシチは私の得意料理だからね。後ピロシキも用意した。好きなだけ食べると良いさ」
提督「気が利くな。ありがとう」
60
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/06(月) 23:06:25 ID:cZ9eBEBc
響「ふふ、そしてこれが榛名の分だよ」
榛名のボルシチ
大なべか何かで作った作ったからかほとんどの具は俺のと同じだ
だが、俺のに加えて粗挽きにミンチされた肉団子が入ってる
提督「おー、榛名のも旨そうだな。それに肉団子も入っているじゃないか」
響「それは榛名の為に今作ってきたものだよ。さっきあんなことがあったから仲直りの印にね」
提督「そっか。榛名もそうつんけんしないで今まで通り仲良くやっていこうよ、ね?」
榛名「……はい」
響「ふふふ、そう言ってくれるとわざわざ作った甲斐があるさ」
提督「よしじゃあ早速、頂きます」
響「いただきます」
榛名「……いただきます」
61
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/06(月) 23:09:53 ID:cZ9eBEBc
二個上で響が「司令官」じゃなくて「提督」と言ってしまったので脳内変換をお願いします
すいませんでした
62
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/06(月) 23:15:42 ID:cZ9eBEBc
提督「それにしてもその肉団子おいしそうだな。俺にも一個くれないか?」モグモグ
響「司令官、それはダメだ」
提督「え?なんで?」ゴックン
響「司令官には司令官用に作っているし榛名には榛名用に作っているんだ。だから司令官が榛名のを食べるのもその逆も私は許さない」
提督「そ、そうか……ということは俺のボルシチには榛名のに入っていない何かが入っているのか?」
響「ふふ、その通りだよ、司令官」
提督「そっか……でも今度作ってくるときは俺のにも肉団子を入れてほしいかな」
響「そうだね。考えておくさ」
榛名「……」モグモグ
63
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/06(月) 23:22:10 ID:cZ9eBEBc
提督「ふう……ごちそうさま」ゲフ
響「司令官、美味しかったかい?」
提督「あぁ、ボルシチもピロシキもどっちも旨かったよ」
響「それは良かった。榛名はどうだい?」
榛名「……美味しかったです」
響「ふふふ……それじゃ片づけるから私は行くよ」
提督「あぁ、それじゃまた」
響「あぁ、до свидания(また会おう)」
ガチャ バタン
64
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/06(月) 23:32:53 ID:cZ9eBEBc
提督「さて……それじゃ再開するか」
提督(そういえばさっき加賀に話があると言われたな……)チラ
榛名「……」モクモク
提督(榛名には悪いが……事態を収めるためには……)
提督「あー……榛名。ちょっと出かけてくる」
榛名「……どうしてですか?」
提督「正直、今の鎮守府はおかしいと思っている。原因も俺には分からない。だが、その原因を知っているかもしれない娘が居るんだ」
榛名「……そんな理由で榛名から離れるんですか?」
提督「大丈夫だ、すぐ戻ってくる」
榛名「そんなこと言って!榛名を見捨てないでください!?」
提督「何を言っているんだ?俺が大事な娘を見捨てる訳ないだろ!」
榛名「! ……」
提督「……すまん。とにかく行ってくる。加賀のところだから心配なら後で来ればいい」
ガチャ バタン
??「……」ジー
65
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/07(火) 00:34:16 ID:Ao1GRmGk
ほんのちょびっとグロ表現
66
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/07(火) 00:35:11 ID:Ao1GRmGk
-暁型の部屋-
響「ただいま」
響「ボルシチ、提督は……あと榛名も喜んでくれたよ。」
響「今回のボルシチは私だけじゃできなかった。Спасибо(ありがとう)、雷」
そう言って響は雷の方を見る
彼女は壁に居た。両手両足は大の字に張りつけられている。顔は下を向いているためその表情はうかがえない
お腹は大きくえぐられ、その傷口からは暖かい血が途絶えることなく流れている
また張りつけられるとき、お腹をえぐられた時に暴れたのだろう。彼女の周りにはまるで桜の花びらのように血が飛び散っている
雷は響が居たのに気付いたみたいで、体をよじらせ、威嚇する
響「無駄だよ。それくらいじゃ外れない」
雷「フーッ……フーッ……」ギロ
サワ
雷「―――っ!!」
響「痛いかい?でも私も痛かったんだよ」
響「雷が司令官を監禁したと聞いた時の私の痛みはこんなものじゃない」
67
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/07(火) 00:52:39 ID:Ao1GRmGk
ドス
雷「ぁぁああアアあぉぉおおおあああ!!!」
響「……でも司令官にボルシチを振る舞えたのは結果オーライだね」
雷「あぁぁ……ぁぁ……」ポロポロ
響「それに榛名も肉団子おいしいって言ってくれたよ。良かったね、雷」
響「……それじゃ洗い物をしなきゃね。もう少しの辛抱だよ」
雷「…………司令官」ボソ
響「あぁそういえば」
雷「」ビクッ
響「司令官も肉団子が食べたいって言ってたっけ」
響「今度は血だけじゃなくてちゃんと作らないといけないかな。ちょっと痛いだろうけど、やるさ」
68
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/07(火) 21:48:00 ID:Ao1GRmGk
- 一航戦の部屋-
コンコン
提督「提督だ。入るぞ」
加賀「どうぞ」
ガチャ バタン
提督「さて、来て早々なんだが……」
加賀「はい、先ほどお話した事ですね」
提督「あぁ……」
加賀「その前にお茶をどうぞ」コトッ
提督「……」
加賀「提督、こちらを見てください」スッ
提督「これは……青葉が出している新聞か」
加賀「はい、鎮守府内のことを赤裸々に語っていることもあってここの艦娘の間では人気の読み物です」
69
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/08(水) 00:00:18 ID:B7y2r/tU
提督「それについてはある程度聞いているが……これがどうしたんだ?」
加賀「この記事を見てください」
提督「なになに……『司令官の好みの女性のタイプを青葉、聞いちゃいました!』だと……!?」
加賀「……」
スクープ!! ついに司令官の好みの女性のタイプについて聞き出すことに成功!
昨晩、執務室で一人で晩酌している司令官に直撃取材を行った
気分が良かったのだろうか、ほろ酔い状態の司令官は、
いつもはスルーするような質問でもすんなり答えてくれた
その中でもスクープは「司令官の女性のタイプ」!
司令官Loveな艦娘が多いこの鎮守府において誰が司令官をハートを射止めるかはある意味死活問題だろう
結果からお伝えするとずばり「ヤンデレな娘」でした!
司令官を好きなあなた!今こそ邪魔なあの娘を押しのけて司令官の愛を独り占めするチャンス!かも?
青葉記者
提督「な……ななな………」ワナワナ
加賀「提督、落ち着いてください」
70
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/08(水) 00:21:13 ID:B7y2r/tU
提督「確かに昨日の夜は飲みすぎて記憶がほとんどないが……まさかこんなことがあったなんて」ガクッ
加賀「この新聞は今日の早朝に艦娘のみんなに配られたものです」
提督「今朝の記事か……そりゃそうだよな、昨日のネタだし……ハハ……」
加賀「そして確証がないですが、皆がおかしくなったのはこの新聞が配られた後でした」
提督「!」
提督(そういえば、俺が雷に縛られたのもマルキュウマルマル辺りだ……)
加賀「……」
提督「つまりこの記事がこの状態の原因なのかもしれないんだな」
加賀「はい、そういうことです」
提督「……」ウーン
加賀「……」
71
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/08(水) 00:42:14 ID:B7y2r/tU
酔っているとは言え、軽率なことをしてしまった
しかしこの状態をどう収めればいいのか
今俺が何か言ったところで噴き出した彼女たちの気持ちが収まるわけじゃないし、
仮に収まったとしてもこれから先ギクシャクするかもしれない
かといって全員を受け入れるのは……無理だろ常識的に考えて
加賀「提督?」
提督「……ん?あぁすまん。少し考えていた」
加賀「一人で考え事をしても何も解決しません。力不足かもしれませんが、私も協力します」
提督「……すまんな、加賀」
加賀「いえ、問題ありません」
提督「でも、大丈夫だ。ヤンデレと言うことはターゲットは俺だけのはずだ。何とかして一人ずつ説得するよ」ニコ
加賀「そうですか」
提督「だから、加賀は心配しなくて良い。あ、でもピンチの時は助けてほしいかな」アハハ
加賀「ところで提督」
提督「どうした?」
加賀「私たちの式はいつにしますか?」
72
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/08(水) 00:56:56 ID:B7y2r/tU
提督「……は?」
加賀「?」
提督「式って……何?観艦式?」
加賀「何って……結婚式ですが」
提督「」
加賀「提督の方からプロポーズしていただいたのにあれから音沙汰が無いとは……流石に頭にきます」
提督「プロ、プロポーズ!?」
加賀「はい、あの時の提督の言葉は今でも一言一句記憶しています」ポッ
提督「まさか……まさかまた酔った勢いで変なことをしてしまったのか……?」
加賀「いえ、あの時の提督は酔ってなんかいません。極めて真面目に告白してくれました」
提督「そんな……」
加賀「それに、あの時は既に私たちの間に子供も居ました」
提督「子供!?」
73
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/08(水) 01:15:54 ID:B7y2r/tU
加賀「はい、私たちに似て可愛い娘です」
提督「」ボーゼン
加賀「そういえば提督はしばらく会っていませんね。ちょっと待っていてください」ガサゴソ
加賀「ほら提督。能登ですよ」ヨシヨシ
彼女が持ってきたものは赤ちゃん、なわけがなく熊のぬいぐるみだった
それは俺が昔、可愛いものが好きだと言う加賀にプレゼントしたものだった
提督「加賀……お前……」
加賀「名前は私が付けました。お気に召しましたか?」
提督「いや、そうじゃなくて……」ガクガク
加賀「能登はどちらかと言うと提督似ですね。きっと提督と同じく、聡明な子に育つと思います」
提督「加賀……お前も青葉の記事でおかしくなったのか?そうなのか?」
加賀「? 言っている意味が分かりません。私は今も昔も私です。あの娘達となんか一緒にしないで」
提督「しかし……そもそも俺は加賀にプロポーズなんかしていないし子供を作った記憶もないぞ」
加賀「……もしかして提督は忘れてしまわれたのですか?」
提督「……」
74
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/08(水) 01:49:12 ID:B7y2r/tU
加賀「提督は私に、『その澄んだ瞳が好き』だと言いました」
提督「……」ガクガク
加賀「私の胸を荒々しく揉みしだき、そして中に熱いものを注いでくれました」
提督「……」ガクガク
加賀「その時、『お前は俺のものだ』と言いましたよね?あの時今までになく気分が高揚したのを覚えています」
加賀「だから、提督が榛名さんや他の娘たちとべたべたしていても我慢することができました」
加賀「それを忘れた、ですか」
提督「……」ガクガク
加賀はおかしい
それも榛名や千歳以上だ
加賀が言っていることはまったくの事実無根だ
しかし今の彼女を怒らせるとどうなるか分かったものじゃない
提督「ああ……俺が間違っていた……全部思い出したよ」ガクガク
加賀「……」
加賀「そう、良かったわ」ニコ
提督「」ガクガク
75
:
以下、名無しが深夜にお送りします
:2015/04/08(水) 02:25:39 ID:B7y2r/tU
提督「それじゃ……俺は戻るよ」
加賀「はい。あの、式はどうしますか」
提督「……すまん、今はヤンデレの問題を解決しないといけないからまた後で話すよ」
加賀「……分かりました。終わったらきちんと話しあいましょう」
提督「……」
加賀の言動はおそらく妄想だ
彼女にとっては妄想が真実で、俺がそれに反論しても聞き入れてくれることはない
だから時間が解決することを期待して、今は逃げよう
加賀「部屋の外まで見送ります」
提督「……ああ」
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